| 【発明の名称】 |
自動製氷機 |
| 【発明者】 |
【氏名】佐貫 政夫
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| 【要約】 |
【課題】製氷残水を次回のサイクル運転時に使用し得るようにして、経済的でかつ有効貯氷量を増大することができ、また除氷時の水皿の移動を無理なく円滑に行なわせる。
【解決手段】筐体10の内部上方に、取付枠11を介して製氷機構12が配設される。製氷機構12は、下方に開口する多数の製氷小室が画成された製氷室14と、所定量の製氷水を貯留する製氷水タンク15が一体的に配設された水皿16とを備える。取付枠11に対して水皿16は、製氷小室13を閉成する閉成位置と製氷室14の直下から離間する退避位置との間を水平移動する。また水皿16に電熱ヒータが埋設され、該ヒータによって製氷室14の下端と水皿16の上面との間に形成される氷結層および水皿上面に氷結する角氷底面の融解を促進させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 冷凍系に接続する蒸発器(20)が上面に配設されると共に下向きに開口する多数の製氷小室(13)を画成した製氷室(14)と、前記製氷小室(13)をその下方から開放可能に閉成すると共に、その下方に製氷水タンク(15)を付帯させた水皿(16)とを備え、製氷水タンク(15)の製氷水を水皿(16)から各製氷小室(13)に噴射供給して該製氷小室(13)内に氷塊を形成し、氷結するに到らなかった製氷水は製氷水タンク(15)に回収して再循環に供するようにした自動製氷機において、前記製氷室(14)に対して水皿(16)を水平移動自在に配設し、該水皿(16)を、移動機構(21)により製氷室(14)の直下で製氷小室(13)を閉成する閉成位置と、該製氷室(14)の直下から完全に離間する退避位置との間を移動させるよう構成したことを特徴とする自動製氷機。 【請求項2】 前記水皿(16)は、前記閉成位置から所定高さだけ下降した後に前記退避位置に移動すると共に、該退避位置から前記製氷室(14)の直下に移動した水皿(16)が所定高さだけ上昇して閉成位置に臨むよう構成される請求項1記載の自動製氷機。 【請求項3】 前記製氷室(14)を挟む両側に配置された一対の側板(18,18)と、前記両側板(18,18)の間に臨み、前記水皿(16)が配設される水皿フレーム(27,27)と、この水皿フレーム(27,27)の各側板(18,18)と対向する側における前端近傍に回転自在に枢支され、該側板(18,18)に形成された水皿移動方向に延在する案内穴(36,36)に沿って回転移動する一対の支持ローラ(37,37)と、前記水皿フレーム(27,27)の後端部側に配設されたモータフレーム(26)と、前記モータフレーム(26)に回転自在に枢支され、該フレーム(26)に配設されたモータ(28)によって正逆回転される駆動軸(31)と、前記駆動軸(31)に一体的に回転するよう配設され、前記各側板(18,18)に配設されて前記案内穴(36,36)と平行に延在するラック(33,33)に噛合する一対のピニオン(34,34)とからなり、前記モータ(28)により駆動軸(31)を正逆回転してピニオン(34,34)とラック(33,33)との噛合作用下に、前記水皿フレーム(27,27)およびモータフレーム(26)を案内穴(36,36)に沿って自走させ、これにより水皿フレーム(27,27)に配設した水皿(16)を、前記閉成位置と退避位置との間を移動させるよう構成した請求項1記載の自動製氷機。 【請求項4】 前記水皿フレーム(27,27)の後部側に形成され、前記駆動軸(31)が上下および前後動可能に挿通されて、該水皿フレーム(27,27)に対するモータフレーム(26)の上下および前後動を許容する昇降穴(38,38)と、前記昇降穴(38,38)の上端縁に形成され、前側から後側に向けて上方傾斜する傾斜面(38a,38a)と、前記水皿フレーム(27,27)とモータフレーム(26)との間に張設され、前記駆動軸(31)を常には傾斜面(38a,38a)の後端に当接した状態に保持して、水皿フレーム(27,27)とモータフレーム(26)とを一体的に移動可能とさせる弾性手段(39,39,40,40)と、前記各側板(18,18)に配設され、前記製氷室(14)から下方に離間する位置に水皿(16)を案内するよう位置設定された案内穴(36,36)に沿って回転移動する各支持ローラ(37,37)に、前記水皿(16)が製氷室(14)の直下に到来したときに下方から当接して押上げ可能な一対の押上げ手段(43,42,43,42)と、前記モータフレーム(26)に配設され、該モータフレーム(26)が水皿フレーム(27,27)に対して前進移動した際に、前記各押上げ手段(43,42,43,42)を作動させる一対の作動手段(32,32)とからなり、前記水皿フレーム(27,27)とモータフレーム(26)とが退避位置から一体的に前進移動して前記水皿(16)が製氷室(14)の直下に到来し、前記支持ローラ(37,37)が案内穴(36,36)の前端に当接することで水皿フレーム(27,27)の移動が規制された状態で、該水皿フレーム(27,27)に対してモータフレーム(26)が前進することにより、前記駆動軸(31)が昇降穴(38,38)の傾斜面(38a,38a)に沿って移動して水皿フレーム(27,27)の後部側を押上げると共に、前記作動手段(32,32)が押上げ手段(43,42,43,42)を作動して水皿フレーム(27,27)の前部側を押上げ、これによって水皿(16)を前記製氷室(14)の製氷小室(13)を閉成する閉成位置に臨ませるよう構成した請求項3記載の自動製氷機。 【請求項5】 前記製氷小室(13)内に氷塊が形成されて除氷運転に移行した際に、前記モータフレーム(26)を水皿フレーム(27,27)に対して所要距離だけ後退移動することで、前記駆動軸(31)が傾斜面(38a,38a)から下方に離間すると共に、前記押上げ手段(43,42,43,42)に対する作動手段(32,32)の作動状態が解除され、前記水皿(16)と氷塊との氷結部が融解したときに該水皿(16)および水皿フレーム(27,27)が自然落下するよう構成した請求項4記載の自動製氷機。 【請求項6】 前記製氷小室(13)内に氷塊が形成されて除氷運転に移行した際に、前記水皿(16)を加熱手段(H)により加熱して氷塊との氷結部を融解するよう構成した請求項1〜5の何れかに記載の自動製氷機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は自動製氷機に関し、更に詳細には、下向きに開口する多数の製氷小室を画成した製氷室に対し、各製氷小室に製氷水を噴射供給する水皿を、製氷小室を閉成する閉成位置と製氷室の直下から離間する退避位置との間を水平移動するよう構成した自動製氷機に関するものである。 【0002】 【従来の技術】下向きに開口する多数の製氷小室内に製氷水を下方から噴射供給して、多数の角氷を連続的に製造する噴射式の自動製氷機が、現在喫茶店やレストラン等の施設その他各種厨房で好適に使用されている。この噴射式自動製氷機の概略構成を述べれば、その本体をなす筐体の内部上方に、下方に開口する多数の製氷小室が画成された製氷室が水平に配設されると共に、該製氷室の上面には冷凍系に接続する蒸発器が密着的に蛇行配置され、製氷運転時に製氷小室の強制冷却を行なって、室内に噴水供給される製氷水を氷結させるよう構成される。また製氷室の直下には、下方に製氷水タンクを一体的に設けた水皿が傾動自在に配設され、この水皿は製氷運転時には水平に位置して前記製氷小室を閉成し、除氷運転時にはアクチュエータにより付勢されて下方に傾動し、前記製氷小室を開放するようになっている。更に水皿には、製氷小室の夫々に対応して噴水孔および戻り孔が穿設され、製氷水タンクに貯留されている製氷水をポンプを介して噴水孔から製氷小室内に噴射供給するよう構成される。 【0003】そして前記自動製氷機では、製氷運転により蒸発器内を循環する冷媒と熱交換を行って冷却されている各製氷小室に、前記水皿から製氷水を噴射供給することで、該小室内に供給された製氷水はその温度を低下させられた後、戻り孔から製氷水タンクへ帰還され、再びポンプにより製氷小室に循環供給される。この繰返しにより製氷水の温度が0℃近くまで冷却されると、製氷水の一部は製氷小室内で氷結を始める。また氷結しなかった製氷水(未氷結残水)は、水皿の戻り孔から製氷水タンクに回収される。製氷小室内での氷結が進行して角氷が形成されると、これを適宜のセンサが検知し、製氷完了信号を出力して製氷運転を停止する。次いで除氷運転が開始されて水皿が下方に傾動し、製氷小室を開放して形成された角氷を落下放出させることで1サイクルが完了する。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】前記噴射式の自動製氷機では、除氷運転に際して前記製氷小室を開放するべく製氷水タンクを備える水皿を下方傾動したときに、製氷水タンク内に残留している製氷残水を、筐体の内部に配設した排水受け皿に排出するよう構成している。すなわち、製氷・除氷運転の1サイクル毎に製氷水タンクに残留している製氷残水を全て排出し、次回のサイクル時に使用する全ての製氷水を外部水道源から新たに供給しているため、有効利用し得るべき製氷残水が無駄に廃棄されてランニングコストが嵩む問題が指摘される。 【0005】また前記水皿を傾動する構成のため、筐体の内部下方に画成されている貯氷室においては、製氷水タンクを備えた水皿の傾動を許容する空間を確保する必要があり、その分だけ貯氷室の有効貯氷量が減少する難点が指摘される。更に、前記製氷水タンクから排出される製氷残水を受ける排水受け皿が、該タンクの傾動下端位置より更に下方にあるため、これによっても有効貯氷量が減る問題がある。なお、貯氷室から角氷を取出す扉がスライド式の場合(例えば実開平6−73676号公報)には、貯氷室に配設された排水受け皿がスライド扉の裏側に臨み、この受け皿が角氷を取出す際に邪魔となる難点も指摘される。 【0006】前記自動製氷機では、製氷運転から除氷運転に移行した際に、製氷小室に対し水皿を傾動させて角氷を落下放出させるものであるが、実際にこの水皿を傾動させることは容易でなく、種々の不都合を伴っている。すなわち製氷運転中に、製氷室の下端と水皿の上面との間には強固な氷結層が形成されるが、従来は製氷完了と同時に水皿の傾動が開始されるために、これによって前記氷結層は強制的に剥離されることになる。そして水皿の傾動のためには、その駆動用のアクチュエータモータとして、単に水皿およびタンクを回動させるトルク以上の強力なトルクを必要とし、従って大型で高価なモータの採用となって製造コストが嵩む難点がある。また製氷室から水皿を剥離させる際の騒音が大きく、その剥離時に当該水皿に加わる過大な機械的負荷のためにクラックが生ずるおそれもある。なお、水皿上面と角氷底面とが強固に氷結しているから、水皿を強制的に剥離することで角氷の底部が欠けてしまい、不良氷が発生する欠点も指摘される。 【0007】更に、傾動した水皿の上面には、剥離された氷結層の残部や角氷の欠損部が付着しているため、これらの付着氷が前記噴水孔を塞いだり、製氷小室から落下した角氷が付着氷に引掛かって、次の製氷運転時に製氷水が円滑に噴出されなかったり、製氷小室と水皿との間で付着氷を挟んで水皿等を損傷する事故も発生していた。そこで、傾動した水皿上の付着氷を融解させるために、外部水道水を水皿の上面に供給することが行なわれているが、この水は前記製氷残水と同様に全て外部に排出されてしまうため、これが1サイクルにおける消費水量の増大を意味し、極めて不経済である。 【0008】 【発明の目的】この発明は、前述した欠点に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、製氷残水を排出することなく次回のサイクル運転時に使用し得るようにして、経済的でかつ有効貯氷量を増大することができ、また除氷時の水皿の移動を無理なく円滑に行なわせることのできる自動製氷機を提供することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】前記課題を克服し、所期の目的を好適に達成するため本発明は、冷凍系に接続する蒸発器が上面に配設されると共に下向きに開口する多数の製氷小室を画成した製氷室と、前記製氷小室をその下方から開放可能に閉成すると共に、その下方に製氷水タンクを付帯させた水皿とを備え、製氷水タンクの製氷水を水皿から各製氷小室に噴射供給して該製氷小室内に氷塊を形成し、氷結するに到らなかった製氷水は製氷水タンクに回収して再循環に供するようにした自動製氷機において、 前記製氷室に対して水皿を水平移動自在に配設し、該水皿を、移動機構により製氷室の直下で製氷小室を閉成する閉成位置と、該製氷室の直下から完全に離間する退避位置との間を移動させるよう構成したことを特徴とする。 【0010】 【発明の実施の形態】次に、本発明に係る自動製氷機につき、好適な実施例を挙げて添付図面を参照しながら以下説明する。なお実施例では、説明の便宜上、水皿の移動方向を「前後」と称し、これと交差する方向を「左右」と称するものとする。 【0011】図1に示す自動製氷機は、その本体をなす筐体10の内部上方に、取付枠11を介して製氷機構12が配設されている。この製氷機構12は、下方に開口する多数の製氷小室13が画成された製氷室14と、所定量の製氷水を貯留する製氷水タンク15が一体的に配設された水皿16とを基本的に備え、該製氷機構12で製造された角氷(氷塊)は、筐体10の内部下方に画成した貯氷室17に貯留されるよう構成される。なお、筐体10には貯氷室17に対応する正面に角氷取出し用の開口部10aが形成され、該開口部10aを閉成する扉(図示せず)を開放して角氷を取出すようになっている。 【0012】前記取付枠11は、図2〜図5に示す如く、左右方向に離間する一対の側板18,18と、両側板18,18の上端間を連結する複数のステー19で構成され、該取付枠11における前部側のステー19に、前記製氷室14が水平に配設固定されている。この製氷室14の上面には、図示しない冷凍系に接続する蒸発器20が密着的に蛇行配置され、製氷運転時に前記製氷小室13の強制冷却を行なって、前記水皿16から室内に噴水供給される製氷水を氷結させ得るよう構成される。また製氷室14の所要位置には、製氷完了を検知するサーモスタット等の製氷検知手段および除氷完了を検知する除氷検知手段(何れも図示せず)が配設され、両検知手段によって冷凍系の運転制御がなされるようになっている。なお、製氷完了検知に関しては、前記製氷検知手段とタイマとを併用し、何らかの原因によって検知手段が作動しなかった場合にはタイマのタイムアップにより製氷運転から除氷運転に移行させるようにすることが推奨される。 【0013】前記取付枠11には水皿16が前後方向に水平移動自在に配設され、この水皿16は、製氷運転時には製氷室14の直下の閉成位置(図9,図12参照)に水平に位置して前記製氷小室13を閉成し、除氷運転時には後述する移動機構21によって製氷室14の直下から離間する退避位置(図7参照)に向けて水平移動して製氷小室13を開放するよう構成されている。前記水皿16には、製氷小室13の夫々に対応して戻り孔22が穿設されると共に、該水皿16の下面には各戻り孔22内に噴射ノズル23を臨ませた分配管24が配設されている。また水皿16の下方には、図3に示す形状をなす製氷水タンク15が一体的に移動するよう設けられ、該タンク内に所要量の製氷水を貯留し得るようになっている。この製氷水タンク15に貯留されている製氷水は、該タンク15に配設した給水ポンプPを介して分配管24に圧送され、該製氷水は噴射ノズル23の噴水孔23aを介して対応の各製氷小室13内に噴射供給される。なお、噴射ノズル23の外径は、戻り孔22の内径より小さく設定され、製氷運転に際して、各製氷小室13で氷結するに到らなかった未氷結水を、その隙間から製氷水タンク15に戻し得るよう構成してある。 【0014】前記水皿16には、図6に示す如く、各戻り孔22を囲むような配設パターンで電熱ヒータHが埋設され、製氷運転が完了すると該ヒータHへの通電がなされ、製氷室14の下端と水皿16の上面との間に形成される氷結層および水皿上面に氷結する角氷底面の融解を促進させて、製氷室14から水皿16を短時間で剥離するよう構成される。また前記取付枠11の前端部近傍には、外部水道源に給水弁WVを介して接続する給水管25が配設され、該給水管25から水皿上面に供給される水を、戻り孔22から製氷水タンク15に回収して次回の製氷水として使用するよう構成されている。 【0015】前記水皿16の移動機構21は、図3および図5に示す如く、前記取付枠11に前後動可能に配設されたモータフレーム26と、このモータフレーム26と一体的に移動可能で水皿16が配設される水皿フレーム27,27とを備え、モータフレーム26に配設された減速モータ28の正逆駆動によって水皿16を閉成位置と退避位置との間を水平移動させるよう構成される。すなわち、前記取付枠11の各側板18には、図2に示すように、前記製氷室14の配設位置から後方に離間する後部側に、前後方向に所定長さで延在する第1案内穴29と第2案内穴30とが上下に離間して形成されている。両案内穴29,30が形成されている取付枠11の両側板18,18間に、平面コ字状のモータフレーム26が位置し、このモータフレーム26の対向する左右の側板26a,26a間に回転自在に架設された駆動軸31の両軸端部が、取付枠11の両側板18,18における第1案内穴29,29に挿通されて外方に突出し、駆動軸31は第1案内穴29,29に沿って前後方向に移動するようになっている。また取付枠11の各第2案内穴30と対応するモータフレーム26の各側板26aに、作動手段としての第1支持ローラ32が回動自在に配設され、該支持ローラ32が第2案内穴30に移動自在に支持されている。すなわちモータフレーム26は、取付枠11に形成されて駆動軸31が挿通支持される第1案内穴29,29および第1支持ローラ32,32が支持される第2案内穴30,30に沿って前後方向に水平移動するよう構成される。 【0016】前記取付枠11における各側板18の外面には、前記第1案内穴29の下側に該案内穴29と平行にラック33が配設され、前記駆動軸31の各軸端に配設したピニオン34がラック33に噛合している。また、前記モータフレーム26にブラケット35を介して正逆回転可能な減速モータ28が配設され、該モータ28と駆動軸31とがギヤ連結されている(図5参照)。すなわち、減速モータ28を駆動することにより、各ピニオン34とラック33との噛合作用下に、モータフレーム26は、図7および図8に示す如く、取付枠11における各側板18に形成された第1案内穴29および第2案内穴30に沿って自走するよう構成される。なお、前記取付枠11の一方の側板18には、その外面に前後方向に離間して前部リミットスイッチSW1と後部リミットスイッチSW2とが配設され、各スイッチSW1,SW2に前記駆動軸31に配設したピニオン34が当接した際に減速モータ28を停止するよう設定されている。 【0017】前記取付枠11の各側板18には、前記製氷室14の配設位置に対応する前部側に、前後方向に所定長さで延在する第3案内穴36が、前記第1および第2案内穴29,30と平行な関係で形成されている。この取付枠11の両側板18,18間に臨む前記水皿16における移動方向と交差する左右両側面に一対の水皿フレーム27,27が配設固定され、図5に示すように各フレーム27の前端(製氷室14を指向する側)近傍に回動自在に配設された第2支持ローラ37が対応する第3案内穴36に移動自在に支持されるようになっている。また各水皿フレーム27における水皿後端から後方に延出する部分には、前後方向に所定長さを有すると共にその上側内面に後方に向かうにつれて上方傾斜する傾斜面38aが形成された昇降穴38が穿設され、この昇降穴38に前記駆動軸31が挿通されている。すなわち、水皿フレーム27,27の前部は第2支持ローラ37,37を介して第3案内穴36,36で支持され、その後部は昇降穴38,38を介して駆動軸31で支持され、これによって前記水皿16を略水平に保持するよう構成される。 【0018】前記各水皿フレーム27とモータフレーム26とは、弾性手段としての2本の引張バネ39,40を介して常には駆動軸31が昇降穴38における傾斜面38aの後端縁に当接する状態に保持されて一体的に前後動するようになっている(図11参照)。また前記後部リミットスイッチSW2がモータフレーム26(ピニオン34)を検知している状態で、前記水皿16は製氷室14の直下から完全に離間する退避位置(図7)に臨むと共に、前記第2支持ローラ37,37が第3案内穴36,36の前端に当接した位置で、前記水皿16は製氷室14の直下で離間する前進位置(図8)に臨むよう設定されている。なお各水皿フレーム27が、その後部が昇降穴38における傾斜面38aの後端縁に駆動軸31が当接すると共にその前部が第2支持ローラ37を介して第3案内穴36で支持された状態で、両水皿フレーム27,27に配設されている水皿16は前記製氷室14と干渉しない下方位置に臨み、該水皿16の前後方向の水平移動を支障なく行ない得るよう構成されている。 【0019】前記水皿フレーム27,27に対してモータフレーム26は、前記昇降穴38,38の前後長さの範囲で相対的に前後動可能で、かつ昇降穴38,38の後端部側の上下高さ範囲で相対的に上下動可能に構成されている。また図8に示す如く、前記前部リミットスイッチSW1がモータフレーム26のピニオン34を検知する前に、前記第2支持ローラ37,37が第3案内穴36,36の前端に当接して移動規制されるよう設定されている。すなわち、水皿フレーム27,27が移動規制された状態で、モータフレーム26のみが前部リミットスイッチSW1で検知される位置まで前進する際に、前記駆動軸31が傾斜面38a,38aに沿って前進し、これによって水皿フレーム27,27および水皿16の後部側を押上げるよう構成される(図11および図12参照)。 【0020】前記取付枠11における各側板18の外側所定位置に案内ローラ41が回動自在に枢支され、該案内ローラ41が挿通される前後方向の長穴42aを形成した押上げ手段を構成する作動杆42が、その長穴42aの範囲で前後動自在に配設されている。この作動杆42の後端は、図2に示す如く、前記第2案内穴30の前端よりも後方に延出し、前記モータフレーム26の前進時に前記第1支持ローラ32が当接して作動杆42を一体的に前進させるよう構成してある。また取付枠11における各側板18の外側には、前記第3案内穴36の前端部近傍の下方位置に押上げ手段を構成するカム43が回動自在に枢支され、該カム43の枢支位置から偏心する位置に、前記作動杆42の前端が枢支され、作動杆42の前後動によってカム43が所要角度範囲で回動するよう構成される。このカム43は、作動杆42の前進時に反時計方向に回動してそのカム面43aを第3案内穴36に支持されている第2支持ローラ37に下方から当接して所定高さだけ押上げ、これにより前記水皿16の前端部を押上げるべく機能する。すなわち、前記製氷室14の直下の前進位置に到来した水皿16は、前記昇降穴38とカム43との作用によって平行に押上げられ、該水皿16の上面を製氷室14の下端に略当接させる閉成位置に移動されて製氷小室13を確実に閉成し得るようになっている。なお、第3案内穴36の前端上部には、第2支持ローラ37の上方への移動を許容する凹部36aが形成してある。 【0021】前記取付枠11における所定位置のステー19に、水皿剥離検知センサ44が配設され、該センサ44は、前記水皿フレーム27に配設した検出片45を検知可能に構成されている。すなわち、この水皿剥離検知センサ44は、水皿16が製氷小室13を閉成する閉成位置において検出片45を検知する(図12参照)と共に、水皿16が製氷室14から離間して下方に剥離落下した前進位置において非検知状態となる(図11参照)よう位置決めされている。そして、水皿剥離検知センサ44が非検知状態となったときに、前記減速モータ28を逆転駆動して水皿16を退避位置に向けて移動させるよう構成してある。なお減速モータ28は、前記製氷検知手段が製氷完了を検知したときに一旦逆転駆動され、モータフレーム26を、前記駆動軸31が水皿フレーム27の昇降穴38における後縁部に臨む位置まで後退して停止するよう設定されている(図13参照)。 【0022】前記貯氷室17の背面側の内壁には、前記水皿16が閉成位置に臨んだ状態で、前記製氷水タンク15に配設した排水パイプ(図示せず)の下方に臨む位置に排水受け皿46が配設されている。この排水受け皿46は、製氷運転に際して前記給水管25から水皿16を介して製氷水タンク15に供給される水がオバーフローした際に、該水を外部に排出するべく機能する。なお排水受け皿46は、前記筐体10に設けられた角氷取出し用の開口部10aから離間する背面側に設けられているから、該排水受け皿46が角氷取出しの邪魔となることはない。 【0023】 【実施例の作用】次に、実施例に係る自動製氷機の作用について説明する。なお、前記水皿16は、図7(a),(b)に示す如く、製氷室14から離間する退避位置に臨み、前記後部リミットスイッチSW2がピニオン34を検知しているものとする。前記減速モータ28を正転駆動すると、前記一対のピニオン34,34がラック33,33に噛合した状態で回転することで、モータフレーム26および水皿フレーム27,27は各支持ローラ32,37および駆動軸31が対応の案内穴29,30,36に案内されつつ一体的に前進移動する。 【0024】図8(b)に示す如く、前記各水皿フレーム27の第2支持ローラ37が対応の第3案内穴36の前端に当接して前進が規制される位置まで水皿16が前進すると、該水皿16は製氷室14の直下の前進位置に到来する。但し、水皿フレーム27,27に対してモータフレーム26は前進を継続し、図11および図12に示すように、前記駆動軸31が水皿フレーム27,27における昇降穴38,38の傾斜面38a,38aに沿って前進することで、水皿フレーム27,27の後部側は相対的に押上げられる。また図9(b)に示す如く、モータフレーム26の各第1支持ローラ32が作動杆42の後端に当接してこれを前進させることで、前記カム43を反時計向に回動する。このカム43の回動により、第3案内穴36の前端部に到来している水皿フレーム27の第2支持ローラ37が押上げられる。これにより、図9(a)に示す如く、水皿フレーム27,27に配設されている水皿16は、その上面を製氷室14の下端に略当接する閉成位置まで上昇されて位置決めされる。なお、前記駆動軸31が昇降穴38の前端に到来するタイミングで、前記ピニオン34を前部リミットスイッチSW1が検知して減速モータ28が停止される。また水皿16が閉成位置まで上昇することで、水皿フレーム27に配設されている検出片45が水皿剥離検知センサ44で検知される。 【0025】前記水皿剥離検知センサ44の検知により前記給水弁WVが一定時間開放し、前記製氷水タンク15に製氷水が所定量だけ供給された後に、前記給水ポンプPが運転されて製氷水タンク15の製氷水は噴射ノズル23の噴水孔23aを介して対応の各製氷小室13内に噴射供給される。前記冷凍系の運転により製氷室14に設けた蒸発器20での冷媒循環がなされ、当該製氷室14は冷却されているから、各製氷小室13内に噴射された製氷水はその内面に接触して冷却された後、水皿16に穿設した戻り孔22を介して製氷水タンク15に戻され、再度の循環に供される。この製氷水の循環を反復する内に、製氷小室13の内壁面で製氷水の一部が凍結して氷層が形成され、最終的に製氷小室13に角氷が生成される。 【0026】このように製氷が完了して、製氷室14の温度が所要の温度域まで低下すると、これを製氷検知手段が検知して、前記電熱ヒータHへの通電がなされて水皿16を加熱し、これにより該水皿16と製氷室14および角氷との氷結部を融解させる。また電熱ヒータHへの通電開始から予め設定された時間の経過後、前記給水ポンプPの運転を停止し、製氷水の循環供給は停止されると共に、冷凍系のホットガス弁が開放してホットガスが蒸発器20に循環されて製氷室14の加温がなされ、製氷小室13の内面と角氷との氷結面の融解を開始する。更に、前記減速モータ28が逆転駆動され、前記モータフレーム26を、前記駆動軸13が水皿フレーム27の昇降穴38における後縁部に臨む位置まで後退させる。これにより、前記第1支持ローラ32が作動杆42の後端から離間し、水皿16を閉成位置に保持するための規制はなくなる。しかし、この時点では水皿16と製氷室14とは氷結状態を保持しているので、図10および図13に示す如く、該水皿16は閉成位置に臨んだままとなっている。 【0027】前記電熱ヒータHによる加熱によって水皿16と製氷室14および角氷との氷結部が融解されると、水皿16および水皿フレーム27,27は自重によって落下する。これにより、前記水皿剥離検知センサ44から水皿フレーム27の検出片45が離間して非検知状態となり、水皿16の製氷室14からの剥離を検知する。前記減速モータ28が逆転を再開し、モータフレーム26と水皿16および水皿フレーム27,27は一体的に水平に後退し、前記後部リミットスイッチSW2がピニオン34を検知して減速モータ28が停止されることで、水皿16は製氷室14の直下から完全に離間した退避位置に移動される。 【0028】そして、前述した蒸発器20でのホットガスの循環が経過して、製氷小室13が或る程度加温されると、小室壁面と角氷との氷結が解除され、当該角氷は自重により落下して前記貯氷室17に貯留される。このように、角氷が全て製氷小室13から離脱すると、製氷室14は蒸発器20に循環しているホットガスにより一挙に温度上昇する。この温度上昇を除氷検知手段が検知すると、除氷運転を完了させる。また前述したように減速モータ28が正転駆動され、水皿16が退避位置から閉成位置に移動され、また給水弁WVが開放して、水位の低下した製氷水タンク15に新たな製氷水を供給した後、製氷運転が開始される。なお、製氷水タンク15からオーバーフローした水は、前記排水受け皿46を介して外部に排出される。 【0029】すなわち実施例では、製氷室14に対して水皿16を水平移動して製氷小室13の閉成と開放とを行なうよう構成したので、貯氷室17内に水皿16の傾動を許容するための空間を確保する必要はなく、貯氷室17の有効貯氷量を増すことができる。なお、製氷室14から角氷を直下に自然落下させるので、貯氷室17内に角氷を偏ることなく有効に貯留させることができる。また製氷・除氷の1サイクル毎に製氷水タンク15に残留する製氷残水を排出しないので、消費水量の節約が図られてランニングコストを低減し得る。しかも製氷水タンク15に残留している製氷残水は低温であるので、次回の製氷運転に際して新たな製氷水が供給されても全体の温度を低く抑えることができ、製氷運転のサイクルを短かくして製氷能力を向上させ得る利点がある。なお、製氷残水を排出することなく繰り返し使用すると、水質によっては白濁氷が生成されるので、所定サイクル毎に製氷残水を全て排出するか、新たな製氷水の給水時間を長く設定して入れ替えることが推奨される。 【0030】また実施例の排水受け皿46は、水平状態の製氷水タンク15からオーバーフローする水を排水パイプを介して排出するだけのものであるので、小型でかつ貯氷室17の上方に設けられる。すなわち、排水受け皿46によって貯氷室17内における有効貯氷量が減少することは殆どなく、しかも該排水受け皿46が角氷の取出しの邪魔となるおそれもない。 【0031】更に、除氷運転に際して、前記水皿16を電熱ヒータHで加熱して製氷室14から剥離した状態で退避位置に移動させるので、該水皿16を移動させる減速モータ28には強力なトルクを必要とせず、小型で低廉なものを使用することができる。しかも水皿16が剥離する際の該水皿16および製氷室14に加わる負荷は極めて少なく、従って故障頻度が少なくなると共に、剥離騒音も低く押えることができる。 【0032】 【変形例について】前述した実施例では、製氷運転が完了すると水皿を電熱ヒータで加熱して製氷室や角氷との氷結部を融解するよう構成したが、減速モータによってモータフレームと共に水皿を一体的に後退移動させることで製氷室から水皿を強制的に剥離するよう構成してもよい。また製氷運転が完了した際に水皿上面に給水管を介して外部水道水を供給し、この常温の水道水により水皿と製氷室や角氷との氷結部を融解させる構成を採用することができる。そして、この場合の水道水を、水皿の戻り孔から製氷水タンクに回収して次回の製氷水として使用すれば、消費水量の節約が図られる。 【0033】 【発明の効果】以上に説明した如く、本発明に係る自動製氷機によれば、製氷室に対して水皿を水平移動して製氷小室の閉成と開放とを行なうよう構成したので、従来のように水皿の傾動を許容する大きな空間を貯氷室内に確保する必要はなく、貯氷室の有効貯氷量を増すことができる。また製氷室から氷塊を自然落下させるので、貯氷室内に氷塊を偏ることなく有効に貯留させることも可能である。 【0034】前記製氷機の除氷運転に際して製氷水タンクを備えた水皿を水平移動し、該タンク内に残留する製氷残水を廃棄することなく次回の製氷水として使用し得るようにしたので、消費水量の節約が図られてランニングコストを低減し得る。しかも製氷水タンク内の製氷残水は低温であるので、次回の製氷運転に際して新たな製氷水が供給されても全体の温度を低く抑えることができ、製氷運転のサイクルを短かくして製氷能力を向上させ得る利点を有する。また基本的に製氷水タンク内の製氷残水を排出しないので、該残水を排出するための大きな排水受け皿を設ける必要はなく、これにより貯氷室内を有効利用することができ、容積を大きくすることなく有効貯氷量を増大し得る。しかも、貯氷室からの氷塊の取出しに際して排水受け皿が邪魔となって支障を来たすこともない。 【0035】前記水皿と製氷小室内に形成された氷塊との氷結部を加熱手段で融解した後に水皿を水平移動するよう構成したので、該水皿を移動させるモータ等の駆動手段には強力なトルクを必要とせず、小型で低廉なものを使用することができる。また氷結部が剥離する際の水皿および製氷室に加わる負荷が少なく、従って故障頻度が少なくなると共に、剥離騒音も低く押えることができる。更に、加熱手段により水皿の噴水孔および戻り孔に形成された氷を融解し得るので、各孔を閉塞することもない。このように水皿の表面に氷結部が残存しないために、従来の如く洗浄水を傾動した水皿に散布して氷結部の融解を行なう必要もなく、消費水量の節約が図られる。更に水皿が閉成位置に移動復帰して次の製氷運転を開始しても、噴水孔および戻り孔が氷結部により閉塞されることがなく、製氷小室と水皿との間で氷結部を挾んで機械的に損傷することもない。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000194893 【氏名又は名称】ホシザキ電機株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)9月17日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】山本 喜幾
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| 【公開番号】 |
特開平11−94411 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)4月9日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−272079 |
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