| 【発明の名称】 |
吸収式冷凍装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】林 泰平
【氏名】上殿 紀夫
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| 【要約】 |
【課題】加熱効率を向上し、吸収式冷凍装置の小型化を図る。
【解決手段】略逆碗形状の加熱タンク11内に仕切板114を配し、外側室112と内側室113とを下部のみで連通させるとともに、低濃度吸収液流路L3の流出部115を外側室112の上部で開口させる。また、外側室112の上方に、浮き弁体116aによる弁機構116を備えた上方延長流路117を設けて、上方延長流路117の上端を仕切板114に形成した連通口118で内側室113内と連通させる。吸収器3から供給される吸収液は、外側室112の上方から下降し、仕切板を潜って内側室内へ移動し、ガスバーナBの燃焼ガスは、内側室の内側を上方から下降し、加熱タンクの下方を潜って外側室側へ移動するため、効率良く熱交換できる。外側室内で生じた冷媒蒸気が溜まると、吸収液の液面が下がり、弁機構が開いて内側室側へ移動する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 加熱手段により加熱される再生器において低濃度吸収液を高濃度吸収液と冷媒とに分離し、蒸発器において、内部を空調用熱媒体としての冷温水が流れる蒸発コイルに冷媒液を散布して蒸発させるとともに前記冷温水を冷却し、吸収器において、冷却塔に連結されるとともに、内部を排熱用の冷却水が流れる冷却コイルに前記高濃度吸収液を散布して前記蒸発した冷媒を吸収させ、冷媒を吸収して低濃度化した低濃度吸収液を低濃度吸収液流路に設けた吸収液ポンプにより前記再生器に戻す吸収液冷凍装置において、前記加熱手段によって加熱される前記再生器の被加熱部を、前記加熱手段の発熱部を囲う包囲壁状容器と該包囲壁状容器の内壁の上端を閉塞させる閉塞壁とから前記発熱部を上方から覆う略逆碗形状に成形するとともに、前記被加熱部の前記包囲壁状容器内に仕切板を配し外側室と内側室とに分離した二重構造とし、前記包囲壁状容器の前記外側室と前記内側室とを前記仕切板によって上部で遮断し下部のみで連通して、前記吸収液ポンプから前記再生器へ低濃度吸収液を戻すための前記低濃度吸収液流路の配管を、前記仕切板の前記外側室の上部で前記包囲壁状容器内と連通させたことを特徴とする吸収式冷凍装置。 【請求項2】 前記包囲壁状容器の前記仕切板の上部に、前記包囲壁状容器の前記外側室と前記内側室とを連通させる連通口を設けたことを特徴とする請求項1記載の吸収式冷凍装置。 【請求項3】 前記包囲壁状容器の前記仕切板の上部に、前記連通口を前記包囲壁状容器の前記外側室内で浮き弁体によって開閉する弁機構を設けたことを特徴とする請求項2記載の吸収式冷凍装置。 【請求項4】 前記加熱手段を燃焼炎を有するバーナによって構成するとともに、該バーナの燃焼炎を前記包囲壁状容器により包囲することを特徴とする請求項1、2、または3に記載の吸収式冷凍装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、臭化リチウムなどの水溶液を吸収液として吸収サイクルを形成した吸収式冷凍装置に関し、特に、加熱手段によって加熱される再生器の被加熱部が、加熱手段の発熱部を上方より覆う略逆碗形状の容器を有するものに係る。 【0002】 【従来の技術】従来、例えば、図3に示す吸収式空調装置100を用いた吸収式空調装置では、高温再生器1を加熱し吸収液ポンプP1を作動させた吸収サイクルにおいて、蒸発器4の冷温水配管(蒸発コイル41)内で冷却された水を冷却源とし、室内機200の室内熱交換器(空調用熱交換器44)へ供給して、室内熱交換器(空調用熱交換器44)に備えられた対流ファン(ブロワ45)を作動させて室内を冷房する。また、蒸発器4を暖房用吸収液流路L4によって高温再生器1と連通させた状態で吸収液ポンプ1を作動させて、高温再生器1で加熱された高温の吸収液を蒸発器4へ供給することによって、蒸発器4の冷温水配管(蒸発コイル41)内で水を加熱して加熱源とし、同様に室内熱交換器(空調用熱交換器44)へ供給して暖房運転を行う。 【0003】このように構成された吸収式空調装置100では、省エネを図るために、高温再生器1を加熱するガスバーナB等の加熱手段の発熱量を抑制するとともに、加熱手段が発生した熱を効率良く再生器に吸収させるために、図3に示すように、高温再生器1の被加熱部である加熱タンク11を、ガスバーナBの燃焼炎を覆うように形成した略逆碗形状に形成し、吸収器3から低濃度吸収液を供給するための低濃度吸収液流路L3の配管の先端を、加熱タンク11の下端近傍で開口させて、吸収液ポンプP1を介して吸収器3と高温再生器1の加熱タンク11とを連通させている。この結果、高温再生器1内へ供給された低濃度吸収液は、加熱タンク11の下端近傍で加熱タンク11内へ流入し、加熱タンク11の下方から上方へ向かう流れを形成して高温再生器1内へ離散しながら、加熱される。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上記の構成を有する従来の吸収式冷凍装置100では、加熱タンク11の中心でガスバーナBの燃焼炎が生じるため、加熱タンク11の内側の高温の燃焼排ガスは、略逆碗形状の加熱タンク11の内壁の内側を下降しながら加熱タンク11の中心側から外側へ移動し、その後は、加熱タンク11の外側を上昇する。このように移動しながら加熱タンク11を加熱する高温の燃焼排ガスは、略逆碗形状の加熱タンク11内で下方から上方へ向かって上昇する流れを形成する低濃度吸収液に対して、加熱タンク11の内側では低濃度吸収液の流れと燃焼排ガスの流れとが対向流になるため、効率良く熱を低濃度吸収液に伝達できるが、加熱タンク11の外側では低濃度吸収液の流れと燃焼排ガスの流れとが並流になるため、効率良く熱を低濃度吸収液に伝達することができなかった。 【0005】また、吸収器から再生器へ低濃度吸収液を供給するための吸収液ポンプが設けられた低濃度吸収液流路には、再生器内と吸収液内との圧力差によって再生器内の吸収液が吸収器内へ逆流しないようにするために、逆止弁Gが設けられている。しかし、逆止弁Gを設けても、漏れが生じた場合には、吸収液ポンプP1が停止した吸収式冷凍装置の冷房運転終了後に、再生器内の吸収液が圧力差によって吸収器へと逆流する。その場合、低濃度吸収液流路が加熱タンク内の下部で開口しているため、再生器内の吸収液はほとんど吸収器へ逆流し、再生器内が空になる。このような状態で運転を開始すると、再生器内が空炊き状態となり、水素ガスの発生や吸収液の晶析などを生じ、運転に支障が生じるという問題がある。 【0006】本発明は、再生器に略逆碗形状の加熱タンクを有する吸収式冷凍装置において、加熱効率を向上させるとともに、低濃度吸収液流路における逆流を防止して吸収式冷凍装置の運転に支障をなくすことを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】この発明は、請求項1では、加熱手段により加熱される再生器において低濃度吸収液を高濃度吸収液と冷媒とに分離し、蒸発器において、内部を空調用熱媒体としての冷温水が流れる蒸発コイルに冷媒液を散布して蒸発させるとともに前記冷温水を冷却し、吸収器において、冷却塔に連結されるとともに、内部を排熱用の冷却水が流れる冷却コイルに前記高濃度吸収液を散布して前記蒸発した冷媒を吸収させ、冷媒を吸収して低濃度化した低濃度吸収液を低濃度吸収液流路に設けた吸収液ポンプにより前記再生器に戻す吸収液冷凍装置において、前記加熱手段によって加熱される前記再生器の被加熱部を、前記加熱手段の発熱部を囲う包囲壁状容器と該包囲壁状容器の内壁の上端を閉塞させる閉塞壁とから前記発熱部を上方から覆う略逆碗形状に成形するとともに、前記被加熱部の前記包囲壁状容器内に仕切板を配し外側室と内側室とに分離した二重構造とし、前記包囲壁状容器の前記外側室と前記内側室とを前記仕切板によって上部で遮断し下部のみで連通して、前記吸収液ポンプから前記再生器へ低濃度吸収液を戻すための前記低濃度吸収液流路の配管を、前記仕切板の前記外側室の上部で前記包囲壁状容器内と連通させたことを特徴とする。 【0008】請求項2では、請求項1において、前記包囲壁状容器の前記仕切板の上部に、前記包囲壁状容器の前記外側室と前記内側室とを連通させる連通口を設けたことを特徴とする。請求項3で、請求項1、2において、前記包囲壁状容器の前記仕切板の上部に、前記連通口を前記包囲壁状容器の前記外側室内で浮き弁体によって開閉する弁機構を設けたことを特徴とする。請求項4で、請求項1から3において、前記加熱手段を燃焼炎を有するバーナによって構成するとともに、該バーナの燃焼炎を前記包囲壁状容器により包囲することを特徴とする。 【0009】 【発明の作用・効果】この吸収式冷凍装置では、請求項1では、吸収器内で冷媒を吸収して低濃度となった低濃度吸収液は、吸収液ポンプによって再生器内へ送り込まれる。このとき、再生器では、吸収器と連通した低濃度吸収液流路が、仕切板によって内外の二重室構造に分離された包囲壁状容器の外側室の上部で開口しているため、吸収器から供給される低濃度吸収液は、包囲壁状容器の外側室内の上方から下方へ下降し、包囲壁状容器の下部の連通部で内側室へ移動した後に、包囲壁状容器の内側室内を上昇して再生器上部へ流れる。 【0010】一方、加熱手段は、発熱部が再生器の包囲壁状容器によって包囲されているいため、発熱部で発生した加熱気体は、略碗形状の包囲壁状容器の内側では、中心側で上昇して閉塞壁に衝突すると周囲に広がって、包囲壁状容器の内側面に沿って下降した後、包囲壁状容器の下縁で包囲壁状容器の外側へ流れて、包囲壁状容器の外側では、包囲壁状容器の外側面に沿って上昇する。この加熱気体の動きは、仕切板によって二重室構造となった包囲壁状容器内の吸収液の流れ方向と丁度逆方向になるため、加熱気体の熱は、包囲壁状容器内の吸収液に効率良く伝達し、吸収液の温度が上昇する。このように、この発明では、再生器内の被加熱部における吸収液の動きと加熱手段からの加熱気体の流れとが逆行する対向流であるため、加熱手段の熱を効率良く、吸収液に伝達することができる。 【0011】請求項2では、仕切板の上部に、包囲壁状容器の外側室と内側室とを連通させる連通口を設けたため、運転中に再生器の包囲壁状容器内で加熱された吸収液から冷媒蒸気が発生しても、冷媒蒸気を連通口から包囲壁状容器の内側室内へ移動させることができるため、外側室内の吸収液の液面は再び上昇する。従って、外側室内の冷媒蒸気の溜まり過ぎによって、加熱手段からの加熱気体と外側室内の吸収液との熱交換面積が減少して、加熱効率が下がることがない。また、吸収液ポンプが停止した吸収式冷凍装置の運転終了後は、再生器内の圧力と吸収器内の圧力との圧力差によって、再生器内の吸収液が吸収器内へ逆流するが、連通口を介して内側室内の気体が流入して縁切りされ逆流が止まるため、連通口より下方部分の包囲壁状容器内の吸収液は、開口から低濃度吸収液流路内へ吸い込まれることがなく、逆流しない。従って、連通口の位置より下方には、必ず吸収液が存在する。この結果、その後、運転が開始された場合に、再生器が加熱手段によって空炊き状態になることはなくなり、過熱による水素ガスの発生や晶析を生ずることがない。この結果、従来のような逆止弁を設ける必要がなく、また、逆止弁を設ける場合に、漏れが生じても問題はない。 【0012】請求項3では、仕切板の上部に、包囲壁状容器の外側室と内側室とを連通させる連通口を、包囲壁状容器の外側室内で浮き弁体によって開閉する弁機構とを設けたため、運転中に再生器の包囲壁状容器内で加熱された吸収液から冷媒蒸気が発生しても、外側室内の上部に溜まって外側室内の吸収液の液面が下がり、浮き弁体が液面の低下に対応して下がることにより、弁機構が開弁して冷媒蒸気を包囲壁状容器の内側室内へ移動させることができるため、外側室内に冷媒蒸気が溜まり過ぎによって加熱手段からの加熱気体と外側室内の吸収液との熱交換面積が減少して加熱効率が下がることがない。 【0013】また、吸収液ポンプが停止した吸収式冷凍装置の運転終了後は、再生器内の圧力と吸収器内の圧力との圧力差によって、再生器内の吸収液が吸収器内へ逆流するが、逆流による液面の低下により浮き弁体が下がって弁機構が開弁し、連通口を介して内側室内の気体が流入して縁切りされ逆流が止まるため、弁機構より下方部分の包囲壁状容器内の吸収液は、開口から低濃度吸収液流路内へ吸い込まれることがなく、逆流しない。従って、弁機構の位置より下方には、必ず吸収液が存在する。この結果、その後、運転が開始された場合に、再生器が加熱手段によって空炊き状態になることはなくなり、過熱による水素ガスの発生や晶析を生ずることがない。この結果、従来のような逆止弁を設ける必要がなく、また、逆止弁を設ける場合に、漏れが生じても問題はない。尚、冷媒蒸気が外側室内に存在しないときには、弁機構は閉弁するため、吸収器から外側室内へ供給された低濃度吸収液が加熱されずに短絡して内側室内へ移動してしまうことは生じず、加熱効率が低下することはない。 【0014】請求項4のように特に加熱手段として燃焼炎を発生するバーナを用いた場合には、燃焼排ガスが包囲壁状容器の内側から外側へ移動することになるが、上記請求項1の構成を用いることによって、燃焼排ガスと包囲壁状容器内の吸収液との熱交換の効率が向上し、上記作用効果が大きい。 【0015】 【発明の実施の形態】図1は空調機を示し、冷凍機本体101および冷却塔(クーリングタワー)CTからなる吸収式冷凍装置100を室外機として備えるとともに、室内機200が付設されている。この空調機は、制御装置300により制御される。 【0016】冷凍機本体101は、高温再生器1および低温再生器2を備え、高温再生器1の下方には、加熱源としてのガスバーナBが配置されている。低温再生器2の外周には吸収器3および蒸発器4が設けられ、蒸発器4の上方には凝縮器5が設置されている。 【0017】高温再生器1は、ガスバーナBによって加熱され、内部の低濃度吸収液を沸騰させる加熱タンク11と、該加熱タンク11の頂部から上方に延長され、冷媒蒸気と、該冷媒蒸気の蒸発により濃化した中濃度吸収液とを分離する中濃度吸収液分離筒12とを有する。中濃度吸収液分離筒12の外周には、冷媒蒸気を回収する縦型円筒形の気密性冷媒回収タンク10が設けられている。 【0018】加熱タンク11は、ガスバーナBの燃焼炎を取り囲むように内壁110aと外壁110bと底壁110cとから中空に形成された包囲壁状容器110と、その内壁110aの上端から中心に向かって延設されて包囲壁状容器110の内周縁を閉塞させた閉塞壁111とからなる略逆碗形状を呈し、ガスバーナBの燃焼空間の上方を閉塞している。加熱タンク11内には、図2に示すように、包囲壁状容器110の内部を外側室112と内側室113とに分離して二重室構造にする仕切板114が配されている。仕切板114は、基本的には外側室112と内側室113とを上部側では閉塞し、下部のみで連通させている。 【0019】仕切板114で仕切られた包囲壁状容器110の外側の外側室112の上端部には、後述する吸収器3と連結された低濃度吸収液流路L3 の流出部115が開口している。従って、吸収液ポンプP1 が装着された低濃度吸収液流路L3を介して吸収器3から供給される低濃度吸収液は、加熱タンク内11内へ流入すると、外側室112の上部から下降して下部へ移動し、加熱タンク11の最下端で仕切板114の下方を潜って内側室113内へ流入することになる。この間、低濃度吸収液は、外側室112及び内側室113に面しながら、ガスバーナBの燃焼排ガスと熱交換して加熱される。 【0020】外側室112の低濃度吸収液流路L3の開口位置より上方には、浮き弁体116aを備えた逆止弁機能付きの弁機構116を配置した上方延長流路117が備えられ、上方延長流路117の上方端は、仕切板114に形成された微少開口である連通口118を介して、内側室113側と連通している。 【0021】これらの弁機構116、上方延長流路117および連通口118は、運転中において、加熱タンク11内で加熱された吸収液内で蒸発して生じた気体冷媒(水蒸気)のみを内側室113内へ移動させて、外側室112内に蓄積しないようにするためのもので、外側室112内に気体冷媒が溜まってきて、外側室112内の吸収液の液位が下がって来ると、浮き弁体116aを液位に応じて下がって弁機構116が開弁して気体冷媒を上方へ通過させ、連通口118を介して内側室113側へ移動させることができる。気体冷媒が外側室112から内側室113側へ移動すると、外側室112内の吸収液の液位が上がって浮き弁体116aも上がり、弁機構116が閉弁する。従って、低濃度吸収液流路L3から加熱タンク11内へ流入したばかりの吸収液が、加熱されないまま内側室113側へ移動してしまうことがない。 【0022】尚、包囲壁状容器110の内壁110a及び外壁110bの表面には、ガスバーナBの発生する熱を効率良く吸収するための吸熱フィン119が備えられている。 【0023】低温再生器2は、冷媒回収タンク10の外周に偏心して設置した縦型円筒形の低温再生器ケース20を有する。低温再生器ケース20は、天井に冷媒蒸気出口21が設けられるとともに、頂部が中濃度吸収液分離筒12の底部121と中濃度吸収液流路L1 により連結されている。 【0024】低温再生器ケース20内には、圧力差により熱交換器Hを介して中濃度吸収液が供給され、冷媒回収タンク10の外壁を熱源として再沸騰し、冷媒蒸気と高濃度吸収液とに分離される。低温再生器ケース20の外周には、縦型円筒形で気密性の蒸発・吸収ケース30が同心的に配され、蒸発・吸収ケース30は上方に延設されて凝縮器ケース50となっている。 【0025】冷媒回収タンク10、低温再生器ケース20、蒸発・吸収ケース30は、底板13に一体に溶接されて冷凍機本体101を形成している。低温再生器ケース20の上部は、気液分離部22となっており、冷媒蒸気出口21および隙間5Aを介して凝縮器ケース50内と連通している。 【0026】吸収器3は、蒸発・吸収ケース30内の内側部分内に縦型円筒状に巻設した冷却コイル31を配置し、その上方に該冷却コイル31に高濃度吸収液を散布するための高濃度吸収液散布具32を装着してなる。吸収器3は、冷房運転時に使用され、冷却コイル31内には、冷却塔CTで冷却された排熱用冷却水が循環している。 【0027】低温再生器2の高濃度吸収液受け部23は、熱交換器Hを介して高濃度吸収液流路L2 により、高濃度吸収液散布具32へ連結している。高濃度吸収液散布具32は、高濃度吸収液が流入し、流入した高濃度吸収液は、冷却コイル31の上端に散布され、冷却コイル31の表面に付着して膜状になり、重力の作用で下方に流下して行く。吸収器3の底部33と加熱タンク11の外側室112との間は、熱交換器Hおよび吸収液ポンプP1 が装着された低濃度吸収液流路L3 で連結されている。 【0028】蒸発器4は、蒸発・吸収ケース30内の冷却コイル31の外周に、縦型円筒形で連通口付き仕切壁40を設け、該仕切壁40の外周に、内部を冷暖房用の冷温水が流れる縦型円筒形の蒸発コイル41を配設し、その上方に冷媒液散布具42を取り付けてなる。蒸発器4の底部43は、暖房用電磁弁V1 を有する暖房用吸収液流路L4 により中濃度吸収液分離筒12の底部121と連通している。 【0029】冷媒液散布具42は、冷房運転時に使用され、冷媒液を蒸発コイル41の上に滴下させる。滴下された冷媒は、表面張力で蒸発コイル41の表面を濡らして膜状となり重力の作用で下方に降下しながら、低圧となっている蒸発・吸収ケース30内で蒸発コイル41から気化熱を奪って蒸発し、蒸発コイル41内を流れる冷暖房用の冷温水を冷却する。 【0030】凝縮器5は、冷房運転時に使用され、凝縮器ケース50の内部に、内部を冷却塔CTで冷却された排熱用冷却水が循環している冷却コイル51を配設してなる。凝縮器ケース50は、冷媒流路L5 により冷媒回収タンク10の底部14と連通するとともに、冷媒蒸気出口21および隙間5Aを介して低温再生器2と連通しており、いずれも圧力差により冷媒が供給される。 【0031】凝縮器ケース50に供給された冷媒は、冷却コイル51により冷却されて液化する。凝縮器5の下部と蒸発器4の蒸発コイル41の上方に設置された冷媒液散布具42とは、冷媒液供給路L6 で連通している。液化した冷媒液は、冷媒液供給路L6 に設けられた冷媒冷却器52を経て冷媒液散布具42に供給される。 【0032】この実施例では、冷却コイル31は冷却コイル51に接続し、さらに冷却塔CTと冷却水流路34で接続してある。冷却水流路34には、冷却水ポンプP2 が装着され、冷却コイル31および冷却コイル51で吸熱して高温となった冷却水が、冷却塔CTに供給されて大気中に放熱して低温度になる排熱サイクルを形成している。 【0033】冷房運転時には、冷却水ポンプP2 により冷却水が、冷却塔CT→冷却コイル31→冷却コイル51→冷却塔CTの順に循環している。なお、吸収液は、高温再生器1→低温再生器2→吸収器3→吸収液ポンプP1 →高温再生器1の順に循環する。 【0034】室内機200は、空調熱交換器44、およびブロワ45を有する。蒸発コイル41の両端は、ゴムホース等で形成された冷温水流路46で空調熱交換器44に連結されている。冷温水流路46には、冷温水ポンプP3 が設けられており、空調熱交換器44に冷温水を循環させる。 【0035】暖房運転時は、暖房用電磁弁V1 を開弁し、吸収液ポンプP1 を作動させる。高温度の中濃度吸収液は蒸発器4に底43から流入する。蒸発コイル41内の冷温水は、加熱されて冷温水ポンプP3 により冷温水流路46で室内機200内の空調熱交換器44に供給され、暖房の熱源となる。蒸発器4内の中濃度吸収液は、仕切壁40の連通口から吸収器3側に入り、低濃度吸収液流路L3を経て、吸収液ポンプP1 により加熱タンク11へ戻される。 【0036】使用者が空調を停止するため、室内機200のオン・オフスイッチにより作動停止操作をすると、吸収式冷凍装置100は、室内機200の作動停止後も一定時間の間、吸収液の晶析防止のための希釈運転が必要であり、そのためガスバーナBの燃焼を停止したのち吸収液ポンプP1 および冷却水ポンプP2 は前記希釈運転の終了後に停止する。 【0037】以上の構成からなる吸収式冷凍装置100において、ガスバーナBが燃焼すると、その燃焼排ガスは、高温再生器1の略逆碗形状の加熱タンク11の内側の中央部を上昇して加熱タンク11の閉塞壁111に衝突し、周囲に広がって内側室113の表面に沿って下降して、加熱タンク11の下端の周囲から加熱タンク11の外側へ移動し、外側室112の表面に沿って上昇する。一方、吸収器3から低濃度吸収液流路L3によって供給される低濃度吸収液は、加熱タンク11の外側上部の流出部115から加熱タンク11の外側室112内に流入し、外側室112内を下降し、仕切板114の下方を潜って内側室113内へ移動し、内側室113内を上昇して、高温再生器1の中濃度吸収液分離筒12内へ移動する。この吸収液の移動の間に、加熱タンク11の外側室112および内側室113の外側をそれぞれ燃焼排ガスが対向して移動するため、燃焼排ガスの熱が効率良く吸収液に吸熱される。従って、ガスバーナBの燃焼量を抑える(有効利用できる)ことができ、省エネが可能である。 【0038】また、加熱タンク11内で加熱された吸収液から蒸発した冷媒蒸気のうち、仕切板114の外側の外側室112側で生じたものは、外側室112の上部に蓄積されるが、その量が増えて、外側室器12内の吸収液の液面が浮き弁体116aより下がると、上方延長流路117の弁機構116が開弁し、冷媒蒸気は、連通口118を通って仕切板114の内側へ移動する。この結果、内側室113側で生じた冷媒蒸気とともに、中濃度吸収液分離筒12内で上昇して、冷媒回収タンク10内で回収される。 【0039】また、吸収液ポンプP1が停止した吸収式冷凍装置100の運転終了後は、高温再生器1内の圧力と吸収器3内の圧力との圧力差によって、高温再生器1内の吸収液が吸収器3内へ逆流するが、逆流による液面の低下により浮き弁体116aが下がって弁機構116が開弁し、連通口118を介して内側室113内の気体が流入して縁切りされ逆流が止まるため、弁機構116より下方部分の包囲壁状容器110内の吸収液は、流出部115から低濃度吸収液流路L3へ吸い込まれることがなく、逆流しない。従って、弁機構116の位置より下方には、必ず吸収液が存在する。この結果、その後、運転が開始された場合に、高温再生器1がガスバーナBによって空炊き状態になることはなくなり、過熱による水素ガスの発生や晶析を生ずることがない。この結果、従来のような逆止弁を設ける必要がなく、また、逆止弁を設ける場合に、漏れが生じても問題はない。尚、冷媒蒸気が外側室112内に存在しないときには、弁機構116は閉弁するため、吸収器3から外側室112内へ供給された低濃度吸収液が加熱されずに短絡して内側室113内へ移動してしまうことは生じず、加熱効率が低下することはない。 【0040】なお、上記実施例では、浮き弁体による弁機構を設けたものを示したが、弁機構を設けないで、連通口のみにしてもよい。その場合には、連通口として直径1mm程度の小穴を設けるとよい。また、加熱源としては、ガスバーナBの代わりに電熱ヒータなど他の熱源が使用できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000115854 【氏名又は名称】リンナイ株式会社 【識別番号】000000284 【氏名又は名称】大阪瓦斯株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)4月23日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】石黒 健二
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| 【公開番号】 |
特開平11−304287 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)11月5日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−113284 |
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