トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F25 冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒ−トポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化




【発明の名称】 空気調和装置
【発明者】 【氏名】小野 達生

【氏名】河西 智彦

【氏名】外囿 圭介

【氏名】上野 嘉夫

【要約】 【課題】複数の熱源機を並列に配管接続して運転する空気調和装置の、据付け性、冷媒や油の好適分流性などを改善すること。

【解決手段】この空気調和装置は、主熱源機5aと、主熱源機5aよりも最大空調能力の小さな従熱源機5bと、複数の利用側熱交換器7a,7bとを備えており、これらの間は第1合流管8Aと第2合流管9Aの2本で配管接続されて冷媒回路を構成してある。更に、主圧縮機1aを容量可変に構成し、主ケーシング35aと従ケーシング35bの寸法比を各熱源機5a,5bの最大空調能力比に応じて設定し、空調運転にあたっては主熱源機5aを容量制御により常時運転し、かつ、従熱源機5bを選択的に運転・停止するように構成してある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 主圧縮機、主熱交換器を有する少なくとも1台以上の主熱源機と、従圧縮機、従熱交換器を有する少なくとも1台以上の従熱源機と、複数の利用側熱交換器とを備え、前記主熱源機と前記従熱源機とは第1合流部および第2合流部にて並列に配管接続され、前記複数の利用側熱交換器も第3合流部および第4合流部にてそれぞれ並列に配管接続され、更に前記第1合流部と前記第3合流部とが第1合流管により配管接続され、前記第2合流部と前記第4合流部とが第2合流管により配管接続されて冷媒回路を構成してなる空気調和装置において、前記主圧縮機を容量可変に構成し、前記主熱源機の主ケーシングと前記従熱源機の従ケーシングをそれぞれ概略箱型形状に形成し、前記主熱源機の最大空調能力と前記従熱源機の最大空調能力との比を概略100:40から100:65の範囲に設定し、前記主ケーシングの横幅または奥行き寸法と前記従ケーシングの横幅または奥行き寸法との比を前記主熱源機の最大空調能力と前記従熱源機の最大空調能力との比を応じて設定するとともに、空調運転にあたり前記主熱源機を容量制御により常時運転し、かつ、前記従熱源機を選択的に運転・停止するようにしたことを特徴とする空気調和装置。
【請求項2】 主圧縮機、主熱交換器を有する少なくとも1台以上の主熱源機と、従圧縮機、従熱交換器を有する少なくとも1台以上の従熱源機と、複数の利用側熱交換器とを備え、前記主熱源機と前記従熱源機とは第1合流部および第2合流部にて並列に配管接続され、前記複数の利用側熱交換器も第3合流部および第4合流部にてそれぞれ並列に配管接続され、更に前記第1合流部と前記第3合流部とが第1合流管により配管接続され、前記第2合流部と前記第4合流部とが第2合流管により配管接続されて冷媒回路を構成してなる空気調和装置において、前記従熱交換器から前記第1合流部までの冷媒回路に、冷媒流量を調整する第1流量制御装置を設けたことを特徴とする空気調和装置。
【請求項3】 主圧縮機、主熱交換器、主アキュムレータを有する少なくとも1台以上の主熱源機と、従圧縮機、従熱交換器、従アキュムレータを有する少なくとも1台以上の従熱源機と、複数の利用側熱交換器とを備え、前記主熱源機と前記従熱源機とは第1合流部および第2合流部にて並列に配管接続され、前記複数の利用側熱交換器も第3合流部および第4合流部にてそれぞれ並列に配管接続され、更に前記第1合流部と前記第3合流部とが第1合流管により配管接続され、前記第2合流部と前記第4合流部とが第2合流管により配管接続されて冷媒回路を構成してなる空気調和装置において、前記主圧縮機吐出側の冷媒回路に設けられた主油分離器と、前記主アキュムレータ内に設けられた主油貯溜部と、前記主油分離器と前記主油貯溜部とを連通する第1主バイパス管と、前記主油貯溜部から前記主圧縮機に油を戻す主返油管と、前記従圧縮機吐出側の冷媒回路に設けられた従油分離器と、前記従アキュムレータ内に設けられた従油貯溜部と、前記従油分離器と前記従油貯溜部とを連通する第1従バイパス管と、前記従油貯溜部から前記従圧縮機に油を戻す従返油管と、前記主油貯溜部と前記従油貯溜部とを連通する均油管とを備え、前記均油管の前記主油貯溜部側の接続開口部は前記主油貯溜部内の液量が第1所定量以下となった時に前記主油貯溜部内の液と接しない部分に位置し、かつ、前記均油管の前記従油貯溜部側の接続開口部は前記従油貯溜部内の液量が第2所定量以下となった時に前記従油貯溜部内の液と接しない部分に位置するように、前記均油管を配置したことを特徴とする空気調和装置。
【請求項4】 主圧縮機、主熱交換器を有する少なくとも1台以上の主熱源機と、従圧縮機、従熱交換器を有する少なくとも1台以上の従熱源機と、複数の利用側熱交換器とを備え、前記主熱源機と前記従熱源機とは第1合流部および第2合流部にて並列に配管接続され、前記複数の利用側熱交換器も第3合流部および第4合流部にてそれぞれ並列に配管接続され、更に前記第1合流部と前記第3合流部とが第1合流管により配管接続され、前記第2合流部と前記第4合流部とが第2合流管により配管接続されて冷媒回路を構成してなる空気調和装置において、前記従圧縮機吐出側の冷媒回路に、冷媒吐出方向にのみ冷媒を流通させる従逆止弁を備えていることを特徴とする空気調和装置。
【請求項5】 主圧縮機、主四方切換弁、主熱交換器、主アキュムレータを有する少なくとも1台以上の主熱源機と、従圧縮機、従四方切換弁、従熱交換器、従アキュムレータを有する少なくとも1台以上の従熱源機と、複数の利用側熱交換器とを備え、前記主熱源機と前記従熱源機とは第1合流部および第2合流部にて並列に配管接続され、前記複数の利用側熱交換器も第3合流部および第4合流部にてそれぞれ並列に配管接続され、更に前記第1合流部と前記第3合流部とが第1合流管により配管接続され、前記第2合流部と前記第4合流部とが第2合流管により配管接続されて冷媒回路を構成してなる空気調和装置において、前記従圧縮機と前記従四方切換弁の間の冷媒回路に配備され冷媒吐出方向にのみ冷媒を流通させる従逆止弁と、前記従逆止弁と前記従四方切換弁との間の冷媒回路から、前記従アキュムレータにまたは前記従四方切換弁と前記従アキュムレータとの間の冷媒回路に連結され第2流量制御装置を有する第2従バイパス管と、前記従アキュムレータから前記従熱交換器と利用側熱交換器との間の冷媒回路に連結され第3流量制御装置を有する第3従バイパス管とを備えていることを特徴とする空気調和装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の熱源機を並列に配管接続して運転する空気調和装置に係り、特に、据付け性、冷媒や油の好適分流性などを改善することのできる空気調和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の空調、特に大形のビル用空調機の場合、空調機の能力別の機種揃えは、冷房能力2.8kWを1馬力と称して、8,10,16,20馬力のものを単位とした組合わせが主流であった。このため、例えば30馬力の能力が必要な場合は、図13のごとく、10馬力の空調機と20馬力の空調機を個別に2台設置するなどしていた。また、同じ容量の熱源機を複数台設置したほうが固定位置が決めやすいなどの利点から、図14のごとく、10馬力の空調機を3台組合わせて設置することもある。
【0003】そして最近では、図15のように、8馬力または10馬力の熱源機を一つの単位ユニットとして、例えば30馬力だと、10馬力容量の熱源機を3台用意し、各熱源機から出た配管を一つに合流させて室内機に導くという複数熱源機の合流システムが出現している。この複数熱源機合流システムは、図16に示すように、空調負荷に応じて3台の熱源機を順次運転させるといった運転形態を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば複数熱源機合流システムで30馬力のものを設置する際に最小単位を10馬力とすると、3台の熱源機の設置が必要となり、ビルの屋上に搬入する場合などはクレーン車による吊り上げ作業を3回も必要とするため、工事にかかる時間的、費用的な負担も大きかった。通常、熱源機の配置を検討する際に空調負荷は何馬力という単位で考えるのに対し、熱源機の空調能力と熱源機の形状寸法(横幅寸法など)とが比例していないと、各熱源機個別の寸法を常に念頭において設置寸法を設計しなければならない。そのため、何か空調負荷設計に変更があった場合には、もう一度配置設計も大きく見直す必要があるといった煩わしさもあった。
【0005】また、複数の熱源機が個別に存在していることから、室内機から熱源機に戻る液冷媒や冷凍機油などは、個々の熱源機から出る冷媒循環量や油吐出量に応じた量が各熱源機に戻ることが理想である。ところが、実際には各熱源機から出る冷媒量や油量に対し、戻ってくる量を同等に制御するのは熱源機の台数が増えれば増えるほど困難となる。すなわち、液冷媒や油の戻り量が一部の熱源機で過剰気味となり、他方の熱源機では不足気味になってしまう。このように、液冷媒の戻りが過剰となると、液量過多による圧縮機への液バックが発生したり、あるいは油量の戻りが不足すると、油不足による圧縮機の潤滑不良損傷の問題も発生することとなる。
【0006】特に、実際の空調機容量の設定は、図13のように、年間の負荷の中で最大負荷となった時でも対応できるように設定されているが、中間期などはあまり運転容量が大きくなく、能力全体の何分の一かでこと足りるのである。この時、複数の熱源機を組合わせて1つの空調システムとする場合でも、熱源機1台あたりの最大能力が小さいものを数多く組合わせた場合には、中間期といえども複数の熱源機を同時に運転する頻度が増え、上述の油や液冷媒の戻りに関して問題が多発する。
【0007】更に、複数の熱源機が冷媒回路内に並列に設けられている場合、その一部の熱源機が停止していると、運転熱源機からの吐出冷媒が室内機に行く途中で停止中の熱源機に逆流する。これにより、停止中の圧縮機に冷媒が溜まりこんで油が希釈され、次に起動する際には圧縮機内の油濃度が低下したままで運転せざるを得なかった。
【0008】また、室内機から戻ってくる冷媒の一部が停止中の熱源機のアキュムレータに溜まって液冷媒量が過剰になり、圧縮機を起動すると、過剰な液冷媒をそのまま吸い込んで液バックによる圧縮機損傷につながることから、圧縮機を運転できない状況が発生する。
【0009】
【課題を解決するための手段】前述のような課題を解決するため、この発明に係る空気調和装置は、主圧縮機、主熱交換器を有する少なくとも1台以上の主熱源機と、従圧縮機、従熱交換器を有する少なくとも1台以上の従熱源機と、複数の利用側熱交換器とを備え、主熱源機と従熱源機とは第1合流部および第2合流部にて並列に配管接続され、複数の利用側熱交換器も第3合流部および第4合流部にてそれぞれ並列に配管接続され、更に第1合流部と第3合流部とが第1合流管により配管接続され、第2合流部と第4合流部とが第2合流管により配管接続されて冷媒回路を構成してなる空気調和装置において、主圧縮機を容量可変に構成し、主熱源機の主ケーシングと従熱源機の従ケーシングをそれぞれ概略箱型形状に形成し、主熱源機の最大空調能力と従熱源機の最大空調能力との比を概略100:40から100:65の範囲に設定し、主ケーシングの横幅または奥行き寸法と従ケーシングの横幅または奥行き寸法との比を主熱源機の最大空調能力と従熱源機の最大空調能力との比に応じて設定するとともに、空調運転にあたり主熱源機を容量制御により常時運転し、かつ、従熱源機を選択的に運転・停止するように構成してある。
【0010】また、主圧縮機、主熱交換器を有する少なくとも1台以上の主熱源機と、従圧縮機、従熱交換器を有する少なくとも1台以上の従熱源機と、複数の利用側熱交換器とを備え、主熱源機と従熱源機とは第1合流部および第2合流部にて並列に配管接続され、複数の利用側熱交換器も第3合流部および第4合流部にてそれぞれ並列に配管接続され、更に第1合流部と第3合流部とが第1合流管により配管接続され、第2合流部と第4合流部とが第2合流管により配管接続されて冷媒回路を構成してなる空気調和装置において、従熱交換器から第1合流部までの冷媒回路に、冷媒流量を調整する第1流量制御装置を設けたものである。
【0011】更に、主圧縮機、主熱交換器、主アキュムレータを有する少なくとも1台以上の主熱源機と、従圧縮機、従熱交換器、従アキュムレータを有する少なくとも1台以上の従熱源機と、複数の利用側熱交換器とを備え、主熱源機と従熱源機とは第1合流部および第2合流部にて並列に配管接続され、複数の利用側熱交換器も第3合流部および第4合流部にてそれぞれ並列に配管接続され、更に第1合流部と第3合流部とが第1合流管により配管接続され、第2合流部と第4合流部とが第2合流管により配管接続されて冷媒回路を構成してなる空気調和装置において、主圧縮機吐出側の冷媒回路に設けられた主油分離器と、主アキュムレータ内に設けられた主油貯溜部と、主油分離器と主油貯溜部とを連通する第1主バイパス管と、主油貯溜部から主圧縮機に油を戻す主返油管と、従圧縮機吐出側の冷媒回路に設けられた従油分離器と、従アキュムレータ内に設けられた従油貯溜部と、従油分離器と従油貯溜部とを連通する第1従バイパス管と、従油貯溜部から従圧縮機に油を戻す従返油管と、主油貯溜部と従油貯溜部とを連通する均油管とを備え、均油管の主油貯溜部側の接続開口部は主油貯溜部内の液量が第1所定量以下となった時に主油貯溜部内の液と接しない部分に位置し、かつ、均油管の従油貯溜部側の接続開口部は従油貯溜部内の液量が第2所定量以下となった時に従油貯溜部内の液と接しない部分に位置するように、均油管を配置したものである。
【0012】そして、主圧縮機、主熱交換器を有する少なくとも1台以上の主熱源機と、従圧縮機、従熱交換器を有する少なくとも1台以上の従熱源機と、複数の利用側熱交換器とを備え、主熱源機と従熱源機とは第1合流部および第2合流部にて並列に配管接続され、複数の利用側熱交換器も第3合流部および第4合流部にてそれぞれ並列に配管接続され、更に第1合流部と第3合流部とが第1合流管により配管接続され、第2合流部と第4合流部とが第2合流管により配管接続されて冷媒回路を構成してなる空気調和装置において、従圧縮機吐出側の冷媒回路に、冷媒吐出方向にのみ冷媒を流通させる従逆止弁を備えたものである。
【0013】また、主圧縮機、主四方切換弁、主熱交換器、主アキュムレータを有する少なくとも1台以上の主熱源機と、従圧縮機、従四方切換弁、従熱交換器、従アキュムレータを有する少なくとも1台以上の従熱源機と、複数の利用側熱交換器とを備え、主熱源機と従熱源機とは第1合流部および第2合流部にて並列に配管接続され、複数の利用側熱交換器も第3合流部および第4合流部にてそれぞれ並列に配管接続され、更に第1合流部と第3合流部とが第1合流管により配管接続され、第2合流部と第4合流部とが第2合流管により配管接続されて冷媒回路を構成してなる空気調和装置において、従圧縮機と従四方切換弁の間の冷媒回路に配備され冷媒吐出方向にのみ冷媒を流通させる従逆止弁と、従逆止弁と従四方切換弁との間の冷媒回路から、従アキュムレータにまたは従四方切換弁と従アキュムレータとの間の冷媒回路に連結され第2流量制御装置を有する第2従バイパス管と、従アキュムレータから従熱交換器と利用側熱交換器との間の冷媒回路に連結され第3流量制御装置を有する第3従バイパス管とを備えたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態1.図1はこの発明の一実施形態による冷媒回路図、図2は複数の熱源機を組み合わせてなる一冷媒回路システムにおいて基本単位となる熱源機の種類と組合わせによるシステム全体の能力を示す図である。図1において、この実施形態による空気調和装置は、主圧縮機1a、主四方切換弁2a、主熱交換器3a、および主アキュムレータ4aを有する1台の主熱源機5aと、従圧縮機1b、従四方切換弁2b、従熱交換器3b、および従アキュムレータ4bを有する1台の従熱源機5bと、2台並列の利用側熱交換器7a,7bと、絞り装置6a,6bとを備えている。そして、主熱源機5aと従熱源機5bは第1合流部8および第2合流部9で並列に配管接続されている。利用側熱交換器7a,7bは第3合流部8Bおよび第4合流部9Bでそれぞれ並列に配管接続されている。また、第1合流部8と第3合流部8Bとは第1合流管8Aを介して配管接続されている。第2合流部9と第4合流部9Bとは第2合流管9Aを介して配管接続されている。以上のような諸々の配管接続により、この空気調和装置の冷媒回路が構成されている。
【0015】ここで、主圧縮機1aは例えばインバータ制御などにより容量可変に構成されている。また、主熱源機5aの主ケーシング35aと従熱源機5bの従ケーシング35bは概略箱型形状に形成されている。そして、主熱源機5aの最大空調能力と従熱源機5bの最大空調能力との比は、概略100:40から100:65の範囲に設定されている。更に、主ケーシング35aの横幅または奥行き寸法と従ケーシング35bの横幅または奥行き寸法との比は、主熱源機5aの最大空調能力と従熱源機5bの最大空調能力との比に応じて設定されている。加えて、この空気調和装置は、冷房または暖房運転に際して、主熱源機5aの主圧縮機1aを容量制御により常時運転するとともに、従熱源機5bの従圧縮機1bを、要求される空調負荷に応じて選択的に運転・停止させるように構成されている。
【0016】尚、この空気調和装置において、図2に示す基本単位の形名は冷房能力を意味し、例えば560形であれば冷房能力56kW相当を出力することを意味している。図2のように、基本単位として560、450という大容量の熱源機と、280、224形の小容量の熱源機により、熱源機の組合わせで674形から840形までのシステム容量(例えば、冷房能力)に対して全て2台の熱源機で能力を満足できる。能力変化範囲は、J560型の大容量熱源機で2.2kWから56kWまで可変に変化可能で、450型の場合だと2.2kWから45kWまで可変に制御可能である。
【0017】また、図3のように、2台の主、従熱源機5a,5bから取り出した冷媒配管を途中の第1、第2合流部8,9で合流させて一つの冷媒回路を形成してある。また、第1、第2合流部8,9から室内機までの配管は2本の第1、第2合流管8A,9Aが用いられる。それにより、能力は最小2.2kWから最大84kWまで可変に調整できるようになり、配管工事費用も低減化される。このように、2台の熱源機により最大84kWまでの冷房負荷に2台の熱源機で対応できるシステムのため、ビルの屋上に熱源機を搬入する場合などはクレーン車で引き揚げることになるが、その場合でも2回の作業で済み、時間的にも搬入費用の点でも負担が少なくなる。
【0018】更に、これら基本単位室外ユニットである主、従熱源機5a,5bにおいて、主、従ケーシング35a,35bの外形寸法は図3のようになっている。これにより、配置レイアウトを考える場合に、1m×1mの寸法と2m×1mの寸法の組合わせで、能力比が概略寸法比(または、容積比)にほぼ等しくなる。従って、大容量の熱源機の場合は2m2 、小容量の熱源機は1m2 と、床面積を想定してレイアウトを検討することができるので、レイアウト検討が容易になる。
【0019】また、図4に大容量の熱源機と小容量の熱源機の組合わせ運転パターンと必要能力の関係を示す。通常、空調機の能力は年間を通して最大負荷となる場合に合わせて設定されており、中間期や残業時間などのように比較的空調負荷が小さい領域では、容量制御可能な大容量熱源機側の運転だけで空調負荷をまかなうことができる。従って、一冷媒回路において複数の熱源機が同時に運転することによる油や冷媒の戻り量のアンバランスに伴う液バックや油不足などの問題の発生頻度が少なくなる。このため、空気調和装置の信頼性が向上する。
【0020】発明の実施の形態2.図5はこの発明の一実施形態による冷媒回路図である。図において、5aは主熱源機、5bは従熱源機であり、これら主、従熱源機5a,5bにおいて、1a,1bは主、従圧縮機、2a,2bは主、従四方切換弁、3a,3bは例えば室外などに配置される主、従熱交換器、4a,4bは主、従アキュムレータである。また、6a,6bは例えば室内機などに配置される絞り装置、7a,7bも例えば室内機などに配置される利用側熱交換器である。そして、8は主、従熱源機5a,5bの液冷媒が合流する第1合流部、9は主、従熱源機5a,5bのガス冷媒が合流する第2合流部である。そして、10は従熱源機5bにおいて従熱交換器3bと第1合流部8の間の冷媒回路に設けられて冷媒流量を調整する第1流量制御装置である。図中、実線矢印は冷房運転における冷媒の流れを、破線矢印は暖房運転における冷媒の流れをそれぞれ示す。
【0021】まず、冷房運転について説明する。主熱源機5a側の主圧縮機1aを出た高温高圧のガス冷媒は主四方切換弁2aを経て主熱交換器3aへの流れ、放熱して高圧の液冷媒となる。その後、主熱源機5aを出て第1合流部8に至る。従熱源機5bでも同様に従圧縮機1bから四方切換弁2b、熱交換器3bを経て第1合流部8で主熱源機5a側からの液冷媒と合流する。合流した冷媒はそのまま利用側熱交換器7a,7bへと向かい、絞り装置6a,6bでそれぞれ減圧されて低温低圧の二相冷媒となり、利用側熱交換器7a,7bにて吸熱することでそのほとんどがガス状になる。この低圧ガス冷媒は第2合流部9にて主熱源機5aと従熱源機5bに分かれて流れる。主熱源機5aに流れた冷媒は主四方切換弁2aを経て主アキュムレータ4aに入り、一部未蒸発であった液冷媒が分離されガス冷媒のみが主圧縮機1aに戻る。従熱源機5b側の冷媒も同様に、従四方切換弁2b、従アキュムレータ4bを経て従圧縮機1bに戻る。
【0022】次に、暖房運転について説明する。暖房運転では主圧縮機1aを出た高温高圧のガス冷媒は主四方切換弁2aを経て第2合流部9に至る。ここで同じく、従熱源機5bからのガス冷媒と合流し、利用側熱交換器7a,7bに入る。ここで、ガス冷媒は放熱、凝縮し高圧の液冷媒となる。利用側熱交換器7a,7bを出た冷媒は絞り装置6a,6bで減圧され、低圧の二相冷媒となる。二相冷媒はそのまま第1合流部8に至り、主熱源機5a側と従熱源機5b側に分かれて流れる。主熱源機5a側に流れた冷媒は主熱交換器3aにてその液部がほとんど吸熱蒸発し、主四方切換弁2aを経て主アキュムレータ4aで気液分離され、ガス冷媒のみが主圧縮機1aに至る。一方、第1合流部8から従熱源機5bに流れた冷媒は第1流量制御装置10によりやや減圧され、従熱交換器3b、従四方切換弁4b、従アキュムレータ5bを経て従圧縮機1bに戻る。
【0023】ここで、第1流量制御装置10の働きについて説明する。暖房運転時において、利用側熱交換器7a,7bから戻る冷媒は第1合流部8で主熱源機5aと従熱源機5bとに分かれて流れるが、理想的なのは主圧縮機1aと従圧縮機1bの吐出する冷媒吐出量に見合った割合で分流することである。しかし、冷媒の流れやすさは主に配管内の圧損に支配されやすく、これは圧縮機の冷媒流量、配管径、あるいは配管長に大きく左右される。例えば、図5の場合であると、第1合流部8から主熱交換器3aまでの冷媒回路の配管径が第1合流部8から従熱交換器3bまでの冷媒回路の配管径よりも太い場合、同じ冷媒流量が流れると主熱源機5a側の方が圧損が小さくなる。従って、主熱源機5a側に流れる流量の方が多くなる。そのため、主熱交換器3aに流れる二相冷媒流量が多くなり、主熱交換器3aで蒸発しきれない液冷媒が増加する。更に、圧損の小さい熱交換器であれば、第1合流部8での圧力に対して圧力低下が小さい訳であるので、蒸発器として作用する主熱交換器3aの蒸発温度も高くなる。蒸発温度が高い場合は、被冷却流体(空冷式では空気、水冷式では水)との温度差が小さくなるので、蒸発能力も低下する。よって、二相冷媒の液蒸発量も少なくなることから、主熱交換器3aを出る冷媒の乾き度も小さくなりやすい。
【0024】通常、主、従アキュムレータ4a,4bの構造は図6の通りとなっている。図6は主アキュムレータ4aを例にとって示している。従アキュムレータ4bも構成部品の種類は同じであるため、ここでは説明を省略する。図において、入口管11aから入った冷媒のうち、液部分が底部に溜まり、ガス部分は主アキュムレータ4a内部でU字状となっている出口管12aの先端から吸われて、主圧縮機1aに戻される。但し、わずかではあるが液冷媒に混ざっている油を主圧縮機1aに戻す必要があるため、U字型の下部に小径の返油穴13aが穿設されており、この返油穴13aから冷媒と油の混合液が主圧縮機1aへ吸われるようになっている。つまり、通常、主アキュムレータ4aに入る液量と主アキュムレータ4a内の返油穴13aから吸われる液量が等しければ、主アキュムレータ4a内の液面は変化しない。しかし、主アキュムレータ4aから出る液量は変わらないため、液の流入が多くなると徐々に主アキュムレータ4a内の液面が上昇する。ひいては、U字管の上端から多量の液が吸われてしまって、主圧縮機1aに液バックし、液圧縮により主圧縮機1aが壊れるという状態になる。
【0025】そこで、この実施形態では、第1流量制御装置10を開閉調節することにより、主熱源機5aに液が過剰に流れている場合は第1流量制御装置10を大きく開いて従熱源機5b側へ流しやすくする。逆に、また従熱源機5bを過剰に流れている場合には第1流量制御装置10を絞ってその流量を抑えるようにしてある。これにより、主アキュムレータ4aまたは従アキュムレータ4b内の液量が過剰に増えることを防止でき、圧縮機の損傷を回避できる。尚、アキュムレータへの流入流量が過剰かどうかの判断は、例えば主、従アキュムレータ4a,4bに液面検知装置(図示せず)を付加して判断する方法や、主、従アキュムレータ4a,4bの入口管上または主熱交換器3aから主四方切換弁2aに至る配管上に、温度センサーと圧力センサー(いずれも図示せず)を取付け、冷媒過熱度を検知することにより主、従アキュムレータ4a,4b入口での過熱度を比較して、過熱度が小さい場合には液が戻り気味であると判断する方法などがある。本発明はこれらいずれの方法でも用いることができる。
【0026】発明の実施の形態3.図7はこの発明の一実施形態による冷媒回路図を示す。図7は図5と同様の構成であるが、以下の相違点がある。まず、主熱源機5aにおいて、主圧縮機1a吐出側で主四方切換弁2aとの間の冷媒回路に、主油分離器14aが設けられている。主油分離器14aからは主アキュムレータ4aに向かって第1主バイパス管15aが連結されている。従熱源機5bでも同様に、従油分離器14bと第1従バイパス管15bが設けられている。そして、主、従アキュムレータ4a,4bは均油管16で連通している。
【0027】続いて、主、従アキュムレータ4a,4bの内部構造を図8に示す。主、従アキュムレータ4a,4bとも構成部分の種類は共通であるため、図8には主アキュムレータ4aのみの構造を代表して示している。図において、主アキュムレータ4a内部は仕切17aで区切られている。仕切17aを挟んで一方には、主、従四方切換弁2a,2bからの冷媒が流れ込む入口管11aと、主圧縮機1aに戻る出口管12aとが接続された主液溜部18aが形成されている。仕切17aを挟んで反対側には、接続開口部36aの高さが主アキュムレータ4aの底から所定高さhに設定された均油管16と、第1主バイパス管15aとが接続された主油貯溜部19aが形成されている。また、主油貯溜部19aの底部と、主圧縮機1aの手前の出口管12aとは主返油穴20aでバイパス接続されている。すなわち、主油貯溜部19a側の接続開口部36aは主油貯溜部19a内の液量が第1所定量以下となった時に主油貯溜部19a内の液と接しない部分に位置するように、均油管16が配置されている。前記の第1所定量は図中の所定高さhを越えない液量を意味する。一方、従アキュムレータ4b側では、第2所定量としている。
【0028】ここで、主熱源機5a側について冷媒回路上の動作について説明する。主圧縮機1aから出る吐出ガス冷媒にはわずかながら潤滑油が含まれている。こうした油が冷媒回路を循環したのちなるべく早く主圧縮機1aに戻るように、主油分離器14aを設けて、冷媒と油をまず分離する。分離された油は、主油分離器14aから第1主バイパス管15aを通って主アキュムレータ4aの主油貯溜部19aに戻される。尚、仕切17aを設けているのは、主油分離器14aからでた濃度の高い油をそのまま主アキュムレータ4a内の液冷媒と混合させると、結局主アキュムレータ4a内は多量の液冷媒によって薄められた油濃度の低い混合液しか存在し得ないからである。そのため、返油穴13aから主圧縮機1aに戻る混合液の液量が同じであっても、含まれる油量は少なくなる。
【0029】一方、図8のように主油貯溜部19aにおいて濃度の高い状態の油が主返油管20aから主圧縮機1aに戻される。これにより、主液溜部18a内の液量に依らず、濃度の高い油を主圧縮機1aに一定量戻すことが可能となって、主圧縮機1aへの返油不足に伴う損傷は回避される。主、従油分離器14a,14bからの油を直接主、従圧縮機1a,1bに戻さず、主、従油貯溜部19a,19bを介する理由は次の通りである。長時間、主、従圧縮機1a,1bが停止中に、周囲温度が低いと、主、従油分離器14a,14bも低温となる。そこで、主圧縮機1aが起動したとすると、起動直後の吐出ガス冷媒は低温の主油分離器14aで冷却されて液冷媒となる。こうして、時間とともに主油分離器14aの温度は上昇するが、それまでは主油分離器14aで作られた液が主圧縮機1aの吸入部に戻ることになる。もし、主油貯溜部19aがないと、直接この液が主圧縮機1aに至り主圧縮機1aが液圧縮して損傷する。ところが、主油貯溜部19aは主油分離器14aからの液を一端受けるため、主圧縮機1aに直接液が戻らず、圧縮機損傷も回避されることになる。
【0030】次に、均油管16の作用について説明する。図7に示したように、複数の主、従熱源機5a,5bが同時に運転している場合、例えば冷房運転の場合だと、主、従油分離器14a,14bでも完全に分離できなかった油が第1合流部8で合流した後、利用側熱交換器7a,7bを経由し第2合流部9で主、従熱源機5a,5bに分かれる。この場合、通常は冷媒の流動特性や第2合流部9の形状により、主、従熱源機5a,5bから出てきた油量の比と、第2合流部9で分流される油量の比が異なることが予想される。つまり、最悪の場合、油が多く出る方の熱源機に第2合流部9から少量の油が戻ることが考えられる。そのため、時間とともに一方の熱源機の油が減少し、他方の熱源機の液溜部に油が多く存在していく。多く存在する方を仮に主熱源機5aとすると、主液溜部18aの油濃度が上昇し、返油穴13aから流れ出る混合液中の油量も増える。従って、主圧縮機1aの返油量も増加する。主圧縮機1aでは返油量の増加に伴って油吐出量も多くなる。これは、吸入ガス冷媒中の油が多くなると、吸入ガスとともに霧状となった油がガス冷媒と同じ流路をたどって、主圧縮機1a内の圧縮室に吸い込まれる確率が高くなるためである。
【0031】一方、吐出した油のほとんどは主油分離器14aで分離されて主油貯溜部19aに戻ることから、主油貯溜部19aの油量が増加する結果となる。こうして、主、従アキュムレータ4a,4bの主、従油貯溜部19a,19bのそれぞれに油量の差が生じてくる。このとき、図7のように均油管16で連通しておくことで、主油貯溜部19a側で所定高さhよりも油面が上昇した場合には、両熱源機間で従熱源機5b側への油の移動が期待でき、第2合流部9での油の分流に偏りがあっても、従熱源機5b側の油が無くなることはない。更に、主圧縮機1aと従圧縮機1bの冷媒循環量の差によって、その上流にある主、従アキュムレータ4a,4b内の内圧にも差ができる。このように、主油貯溜部19aと従油貯溜部19bの内圧に差が生じると、油は圧力の高い方から低い方へ移動する。所定高さhの位置で均油管16を接続しているので、所定高さhより下方にある油は他方のアキュムレータに向けて流れ出ることはないことから、必要最低限の油量を確保できる。所定高さhは主、従アキュムレータ4a,4bで特に同じにする必要はなく、熱源機の高低差関係や、圧縮機の容量に応じて熱源機間で異なる高さとしても差し支えない。
【0032】因みに、均油管16を主、従圧縮機1a,1b間に接続せず、主、従油貯溜部19a,19bと接続するのは、仮に一方の熱源機に多量の油が溜まった状態で油貯溜部がない場合、その油は主、従圧縮機1a,1bに溜まることになる。例えば、油溜め部分の容積が大きな圧縮機であれば問題ないが、一方の圧縮機の油溜め部分の容積が大きく、他方が小さい場合が考えられる。このような場合に、均油管16を圧縮機間に取り付けると、油溜め容積の大きな圧縮機に溜まった油が均油管16を通して他方の油溜め容積の小さな圧縮機に移動することになる。そこで、最悪の場合、油が移動しすぎて容積の小さな圧縮機内で油のオーバーフローが発生し、その油が圧縮部に至って油圧縮し損傷を招くおそれが生じる。このため、均油管16は圧縮機間でなく、主油貯溜部19aと従油貯溜部19bとを結ぶ方が圧縮機にとって好ましいのである。このように、アキュムレータ内に油貯溜部を設け、更に熱源機間を均油管16で連結することにより、一方の熱源機で油が不足して圧縮機が損傷するといった問題が解消され、空気調和装置の信頼性が向上する。
【0033】発明の実施の形態4.図9はこの発明の一実施形態を示している。冷媒回路構成はほぼ図5と同じであるため、相違点のみ説明すると、従熱源機5bの従圧縮機1b吐出側で従四方切換弁2bとの間の冷媒回路に、冷媒吐出方向にのみ冷媒を流通させる従逆止弁21bが設けられていることである。ここでは、利用側熱交換器7a,7bの負荷に応じて、主、従熱源機5a,5bの主、従圧縮機1a,1bがそれぞれ単独で発停(起動・停止)する場合を想定している。すなわち、基本的に主圧縮機1aを連続して制御運転させ、主圧縮機1aだけでは負荷対応できない場合に、従圧縮機1bを起動させるといった図4に示したような実施形態1の運転パターンを行う場合を考える。例えば、暖房運転の場合に主圧縮機1aだけが運転されていると、主圧縮機1aから出た吐出ガスは第2合流部9を経由し、停止中の従熱源機5bに流れ込む。更に、従四方切換弁4bを経由して従圧縮機1bに向かおうとするが、その手前の従逆止弁21bにより従圧縮機1bへは流入しないのである。これにより、ガス冷媒温度よりも低温の従圧縮機1b内部で冷媒の凝縮が起こって従圧縮機1b内に液が溜まり、次に従圧縮機1bを起動する際に液が寝込んで圧縮機内の油濃度が低下した状態から圧縮機を起動しなければならないといった問題を回避できる。
【0034】尚、従熱源機5b側の従四方切換弁2bとして、高圧側と低圧側の差圧により切換わる差圧作動型の弁を用いた場合、従四方切換弁2bは従圧縮機1bが停止中は、図9のごとく、従逆止弁21bと第2合流部9が連通し、従アキュムレータ4bと従熱交換器3bが連通した状態としておくのがよい。これは、従圧縮機1bが停止中は、従四方切換弁2bの高圧部、つまり従圧縮機1bの吐出部の圧力が低いため、低圧部、つまり従四方切換弁2bの従アキュムレータ4b側の圧力との差圧が小さいため、従四方切換弁2bを切換えるだけの差圧を確保しにくく、切換え不良が発生する可能性があるためである。
【0035】発明の実施の形態5.図10はこの発明の一実施形態による冷媒回路図を示したものである。冷媒回路構成は図7とほぼ同じであるが、従熱源機5bの従油分離器14bと従四方切換弁2bの間の冷媒回路に、従逆止弁21bが配備されている。このように、従逆止弁21bを備えることによって、従熱源機5bの従圧縮機1bが停止中で主熱源機5aが暖房運転している場合に、ガス冷媒が第2合流部9を経由して停止中の従圧縮機1bに流れ込んだりしない。そのため、従圧縮機1b内で凝縮することによる圧縮機内油濃度の低下が発生することがない。更に、従油分離器14bと従四方切換弁2bの間に従逆止弁21bがあるため、従油分離器14b内に冷媒が寝込むこともない。従って、従油分離器14bで液冷媒が発生し、それが第1従バイパス管15bを経て従アキュムレータ4bの従油貯溜部19bに流れ込むことによる従油貯溜部19b内の油濃度低下という問題も防止することが可能である。その結果、圧縮機の信頼性を十分に高めることが可能となる。
【0036】尚、ここでは主熱源機5a側の主圧縮機1aが運転され、従圧縮機1bが停止していることを想定しているが、主圧縮機1aが停止し、従圧縮機1bが運転されるような場合には、図11のごとく、主熱源機5aの主油分離器14aと主四方切換弁2aの間に、主逆止弁21aを設置しておくのもよい。
【0037】発明の実施の形態6.図12はこの発明の一実施形態による冷媒回路図を示す。冷媒回路構成は図5とほぼ同じであるため、図5との相違点を説明する。図において、21bは従圧縮機1bと従四方切換弁2bの間の冷媒回路に配備されており冷媒吐出方向にのみ冷媒を流通させる従逆止弁、22bは従逆止弁21bと従四方切換弁2bの間の冷媒回路から従アキュムレータ4bへバイパスする第2従バイパス管45bに設けられた第2流量制御装置、23bは従アキュムレータ4bの底部から従熱交換器3bと第1合流部8の間の冷媒回路へバイパスする第3従バイパス管46bに設けられた第3流量制御装置である。尚、第2従バイパス管45bは、従アキュムレータ4bへ直接連結せず、従四方切換弁2bからの入口管11bに連結しても構わない。
【0038】次に、従逆止弁21bおよび第2、第3流量制御装置22b,23bの作用について説明する。今、従アキュムレータ4b内に液冷媒が溜まった状態で従圧縮機1bが停止している状態とする。このとき、主圧縮機1aが運転し主四方切換弁2aは暖房運転側に切り換えられ、絞り装置6a,6bを全閉状態として、利用側熱交換器7a,7bへは冷媒が流れないようにしておく。そして、第2、第3流量制御装置22b,23bを開いておくと、主圧縮機1aから出た高圧冷媒は主四方切換弁2aを通り、第2合流部9を経由して従熱源機5b側へ流れる。そして、この冷媒は従四方切換弁2bを経て従逆止弁21bで止められるが、第2流量制御装置22bが開いているため、そのまま従アキュムレータ4bに流入し、従アキュムレータ4b内の圧力が上昇する。更に、従アキュムレータ4b底部にある第3従バイパス管46bの第3流量制御装置23bは開いているので、従アキュムレータ4b内の液冷媒は第3従バイパス管46bを通って第1合流部8へと流れる。このとき、第1流量制御装置10は開いているので、冷媒は利用側熱交換器7a,7bへは流れず、第1合流部8を通ってそのまま主熱源機5aへと流れていく。そして、冷媒は主熱交換器3aおよび主四方切換弁2aを経由して主アキュムレータ4aに流入する。
【0039】このように、従逆止弁21b、第2、第3流量制御装置22b,23bを備えることにより、従熱源機5b側の従圧縮機1bが停止した状態においても、従アキュムレータ4b内に溜まった冷媒を主熱源機5aの主アキュムレータ4aへと移動させることが可能となる。従って、例えば従熱源機5bが停止中に従アキュムレータ4b内に過剰に液冷媒が溜まっており、そのまま従圧縮機1bが起動すると液バックによる損傷のおそれがあるような場合でも、従アキュムレータ4bの液量を低下させることができ、圧縮機損傷を回避して製品の信頼性を向上させることができるのである。
【0040】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明に係る空気調和装置によれば、複数の熱源機で一つの冷媒配管施工を行う場合でも、空調機として用いられる熱源機の容量の基本単位に沿って容量を大きくでき、熱源機の台数も少なくできるため、搬入負荷を低減できる。加えて、最大空調能力が100:40から100:65に対して熱源機ケーシングの横幅または奥行き寸法を概略熱源機の最大能力比に類するようにしているので、概略能力比を熱源機の占有面積比と考えることができ、設置レイアウトの検討も容易となる。また、複数の熱源機のうち一方の最大空調能力を大きく設定していることから、中間期などのように必要負荷の小さいときには1台の熱源機で負荷調整できる頻度が増え、複数の熱源機を同時運転することに起因する油不足や液バックといった問題が少なくなり、空気調和装置の信頼性も向上する。
【0041】また、暖房運転時の主熱源機や従熱源機への冷媒や油の戻り量を均一にできるため、主熱源機や従熱源機での冷媒過多や油不足が解消されて圧縮機の損傷を防ぐのみならず、冷房運転時には停止中の従熱源機に第1合流部を経由した冷媒が流れ込まないため、利用側熱交換器への冷媒流量不足を防止できる。
【0042】更に、主、従油貯溜部を連通する均油管により、主熱源機や従熱源機での油の偏り、または過剰な油の移動が解消されるため、主圧縮機や従圧縮機の損傷を防ぐことができる。
【0043】そして、暖房運転時に従熱源機が停止中の場合でも、主熱源機から第2合流部を経由して従圧縮機へ冷媒が逆流しないため、停止中の従圧縮機に冷媒が寝込むことがなく油希釈の問題も発生しないことから信頼性が向上する。尚、システムの容量を大きくするために、主熱源機に対して従熱源機の台数が2台、3台と増加しても、従熱源機の台数に応じた数の逆止弁を主熱源機側に追加する必要はない。
【0044】また、従圧縮機が停止中に従アキュムレータ内に液が溜まった場合でも第2、第3従バイパス管により、従アキュムレータ内の液は第1合流部を経由して主熱源機側に移動できるため、従圧縮機が起動するときに液バックにより損傷するという問題がなくなり、信頼性が向上する。
【出願人】 【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
【出願日】 平成9年(1997)10月2日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 金雄 (外2名)
【公開番号】 特開平11−108472
【公開日】 平成11年(1999)4月23日
【出願番号】 特願平9−269957