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【発明の名称】 空気調和機用熱交換器
【発明者】 【氏名】芦川 秀法

【氏名】古浜 功吉

【氏名】佐藤 全秋

【要約】 【課題】フィンによる伝熱面積の拡大と、通風抵抗の減少による局所風速の増大により、空気側熱交換性能の向上を図る。

【解決手段】フィン11を貫通し冷媒が流れる伝熱管13の外直径D0 に対する、フィン11の空気流れ方向における単位当りの熱交換器幅Lの割合(L/D0 )を3倍以上とし伝熱管13を、空気の流れ方向に対して分割していない一列の配列構造とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 フインと、フインを貫通し冷媒が流れる伝熱管とから成る空気調和機用熱交換器において、R22よりも蒸発圧力が高い冷媒を用いる一方、伝熱管を、空気の流れ方向に対して分割していない一列の配列とした空気調和機用熱交換器。
【請求項2】 フインと、フインを貫通し冷媒が流れる伝熱管とから成る空気調和機用熱交換器において、前記伝熱管外直径D0 に対する、フィンの空気流れ方向における単位当りの熱交換器幅Lの割合(L/D0 )が3倍以上であることを特徴とする空気調和機用熱交換器。
【請求項3】 伝熱管を、空気の流れ方向に対して分割していない一列の配列とした請求項2記載の空気調和機用熱交換器。
【請求項4】 冷媒は、R22よりも蒸発圧力が高い冷媒を用いることを特徴とする請求項2,3記載の空気調和機用熱交換器。
【請求項5】 冷媒は、R410Aを用いることを特徴とする請求項1,2,3,4記載の空気調和機用熱交換器。
【請求項6】 熱交換器は、空気調和機の室外熱交換器として用いることを特徴とする1,2,3記載の空気調和機用熱交換器。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、空気調和機用熱交換器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、熱交換器は、フィンと、フィンを貫通し冷媒が流れる伝熱管とから成り、フィンとフィンの間を空気が通過することで、熱交換が行われるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】熱交換器の性能は、冷媒が流れる伝熱管の外径と、フィン幅となる熱交換器幅の比によって決定される。
【0004】そこで、この発明は伝熱管の外径と熱交換器幅の比をみなおし、高性能で、かつ、コンパクト化が図れるようにした空気調和機用熱交換器を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するために、この発明は、フィンと、フィンを貫通し冷媒が流れる伝熱管とから成る空気調和機用熱交換器において、R22よりも蒸発圧力が高い冷媒を用いる一方、伝熱管を、空気の流れ方向に対して分割していない一列の配列とする。
【0006】これにより、フィンとフィンの間を空気が流れることで熱交換が行なわれると共に、配列が一列のため、コンパクトとなる。
【0007】また、暖房運転時において、R22よりも蒸発圧力の高い冷媒によって、蒸発圧力の上昇で、管内圧力損失による熱交換器出入口での温度降下幅が小さく抑えられるため、着霜しにくくなる。
【0008】また、この発明にあっては、フィンと、フィンを貫通し冷媒が流れる伝熱管とから成る空気調和機用熱交換器において、前記伝熱管外直径D0 に対する、フィンの空気流れ方向における単位当りの熱交換器幅Lの割合(L/D0 )を3倍以上とする。
【0009】そして好ましい実施形態として、室外熱交換器として用いることが望ましい。
【0010】また、伝熱管を、空気の流れ方向に対して分割していない一列の配列とする。
【0011】あるいは、冷媒を、R22よりも蒸発圧力が高い冷媒、例えばR410A(32/125)を用いる。
【0012】これにより、単位列当りの熱交換器幅を増加させることで、一列当りの伝熱面積は増大する。また、熱交換器全体を一列の配列とする事で、通風抵抗が減少し、局所風速の増大により、熱交換性能が向上する。
【0013】この場合、暖房運転時において、伝熱管本数が削減したことで、冷媒と空気との温度差が広がり蒸発圧力が下がるが、R22よりも蒸発圧力の高い冷媒(R410A)を用いることで、蒸発圧力は上昇し、管内圧力損失による熱交換器出入口での温度降下幅が小さく抑えられるため、着霜しにくくなる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図1乃至図8の図面を参照しながら、この発明の実施の形態を具体的に説明する。
【0015】図3は、空気調和機の回路図を示しており、圧縮機1、室外熱交換器3,絞り装置5,室内熱交換器7とを備えている。
【0016】これにより、冷房運転モード時には、矢印で示す如く、圧縮機1から吐出された冷媒は、四方弁9を介して室外熱交換器3→絞り装置5→室内熱交換器7を通り、再び圧縮機1に戻る冷凍サイクルを構成する。
【0017】た、暖房運転モード時には、点線で示す如く、圧縮機1から吐出された冷媒は、四方弁9を介して室内熱交換器7→絞り装置5→室外熱交換器3を通り、再び圧縮機1に戻るヒートポンプの冷凍サイクルを構成するようになっている。
【0018】冷媒は、R22より蒸発圧力の高いR410A(32/125)を用いている。この場合、R410A以外に、R407C(32/125/134a)の冷媒を用いることも可能である。
【0019】一方、室外熱交換器7は、図1及び図2に示す如く、フィン11とフィン11を貫通し、冷媒が流れる伝熱管13とから成っている。
【0020】フィン11は、アルミ製の薄いプレート状に形成されると共に、伝熱管13は、銅製のパイプ状に作られている。伝熱管13の外直径D0 に対する、フィン11の空気流れ方向(矢印a)における単位当りの熱交換器幅Lの割合(L/D0)は、3倍以上、即ち、L/D0 ≧3の関係に設定されている。これにより、材料費の安いアルミ製のフィンの拡大により、コストの低減とコンパクト化を図っている。
【0021】この実施例では、フィン11の幅Lを24mm以上、伝熱管13の外直径D0を8mmとしている。伝熱管13の外直径D0 が1ランク大きい9.25mmのものを採用した場合には、フィン11の幅Lを28.6mm以上として、L/D0 23の関係を満たすように構成すれば良い。
【0022】伝熱管13は、空気の流れ方向(矢印a)に対して分割されていない一列の配列となっている。
【0023】伝熱管13を一列に配列する形状は、必ずしも、中心線上に臨む配列でなくてもよい。例えば、図4に示す如く、一部分の伝熱管13aが中心線に対して若干左右に偏位した配列としたり、あるいは、図6に示す如く、最上位の伝熱管13が右側にずれた配列としたり、あるいは、図7に示す如く、全体又は、図示していない一部分が湾曲している配列であってもよい。
【0024】このように構成された空気調和機の冷房運転時にあっては。矢印で示す如く、圧縮機1から吐出された冷媒は、四方弁9を介して室外熱交換器3→絞り装置5→室内熱交換器7を通り、再び圧縮機1に戻る冷凍サイクルを構成し、室内熱交換器3において熱交換された冷風は、室内へ向けて吹き出されるようになる。
【0025】また、暖房運転時にあっては、点線で示す如く、圧縮機1から吐出された冷媒は、四方弁9を介して室内熱交換器3→絞り装置5→室外熱交換器7を通り、再び圧縮機1に戻るヒートポンプの冷凍サイクルを構成し、室内熱交換器3において熱交換された温風は室内へ向けて吹き出されるようになる。
【0026】この運転時において、室外熱交換器7にあっては、伝熱管13の一列の配列によって、通風抵抗が減少し、局所風速の増大と併せて、フィン面積による伝熱面積の拡大とにより空気側熱交換性能が向上する。これにより、伝熱管を二列に配列した従来の室外熱交換器と、同等の性能が得られる。
【0027】また、暖房運転時において、伝熱管13の本数が削減したことで冷媒と空気との温度差が広がり、蒸発圧力が下がるが、高圧冷媒であるR410Aによって、蒸発圧力が上昇し、管内圧力損失による熱交換器出入口での温度降下幅を小さく抑えることが可能となり、着霜を防ぐようになる。
【0028】また、室外熱交換器7はコンパクトの構造とすることが可能となる。
【0029】
【発明の効果】以上、説明したように、この発明の空気調和機用熱交換器によれば、フィンによる伝熱面積の拡大と、通風抵抗が減少し、局所風速の増大により、空気側熱交換性能の向上が図れる。
【0030】また、高圧冷媒によって、蒸発圧力の上昇が可能となるため、管内圧力損失による熱交換器出入口での温度降下幅を小さく抑えられ、暖房運転時の着霜を防ぐことができる。また、コンパクト化が図れると共に、コストの安いフィンによる伝熱面積の拡大により、コストの面でも大変好ましいものとなる。
【出願人】 【識別番号】000221029
【氏名又は名称】東芝エー・ブイ・イー株式会社
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
【出願日】 平成9年(1997)6月19日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和 (外3名)
【公開番号】 特開平11−14190
【公開日】 平成11年(1999)1月22日
【出願番号】 特願平9−162914