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【発明の名称】 温風暖房機
【発明者】 【氏名】荒巻 正治

【氏名】内田 民也

【氏名】星 重則

【要約】 【課題】肌寒さを感じずに済む省エネ運転を実現する。

【解決手段】省エネスイッチ18が操作されたときに、部屋の壁や什器の温度を高めるために、まず部屋の空気温度を暖房目標温度より高めに制御する過程を実行し、省エネ運転によって制御室温が実質的に目標温度より低くなった場合でも、壁面や什器の温度が低温であることによる不快感が感じられないで済むようにした。それにより、燃料消費量を確実に削減することができるようになった。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 温風を発生する温風発生手段(2、9)と、暖房目標温度を手動設定する温度設定手段(17)と、前記温風発生手段によって暖房される部屋の温度を検出する温度検出手段(13)と、この温度検出手段が検出する温度と前記温度設定手段によって設定される暖房目標温度とに基づいて前記温風発生手段の運転を制御する制御手段(20)と、そして、前記温度検出手段が暖房目標温度より第1の所定値だけ高い第1オフ点を検出したときに前記温風発生手段の運転をオフさせ、その後前記温度検出手段が暖房目標温度であるところの第1オン点を検出したときに前記温風発生手段の運転をオンさせ、その後再び上述第1オフ点が検出されたときに前記温風発生手段の運転をオフさせるとともに今度は暖房目標温度より第2の所定値だけ低い第2オン点が検出されたときに前記温風発生手段の運転をオンさせ、引き続きその後はこの第2のオン点と暖房目標温度との間の第2のオフ点が検出されたときに前記温風発生手段の運転をオフさせるとともに、これら第2のオン点と第2のオフ点に基づいて行なわれるオンオフ運転を少なくとも2回繰り返して、その最後の第2のオフ点を検出した後で再び第2のオン点が検出されたときに前記温風発生手段の運転をオンさせ、その後暖房目標温度と等しい第3のオフ点が検出されたときに前記温風発生手段の運転をオフさせてから上述の第2のオン点と第2のオフ点に基づく少なくとも2回のオンオフ運転と第3のオフ点で前記温風発生手段の運転をオフさせる一連の運転を繰り返し実行するよう前記制御手段に手動で指示を与える省エネ運転設定手段(18)とで構成されていることを特徴とする温風暖房機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は温風を発生して暖房を行なう暖房機に関し、特に省エネを目的にした暖房運転制御に特徴をもたせたものである。
【0002】
【従来の技術】従来、温風によって部屋を暖房する暖房機は、機体の一部に部屋の空気の温度を検出する温度検出器を備え、その温度検出器にて検出される値をもとに温風の温度や吐出量等の出力を調節していたが、同一空気温度が維持されている場合であっても、暖房時間が経過して床や壁の温度が上昇したあとや、太陽光の入射があるときには、暖か過ぎに感じられるようになり、過剰な暖房が行なわれてしまうという問題があった。
【0003】この過剰な暖房つまり無駄なエネルギー消費の問題に対応するために、部屋の空気温度が暖房目標温度に到達した後に制御温度を段階的に下げる提案がなされている(特開昭62−19844号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述特開昭62−19844号公報に開示されているように、部屋の温度が最初の暖房目標値に到達した後、だた単に段階的に設定温度を下げただけでは、相変わらず肌寒さ感じられ易いという問題が残っていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解決するためになされたものであり、温風を発生する温風発生手段と、暖房目標温度を手動設定する温度設定手段と、温風発生手段によって暖房される部屋の温度を検出する温度検出手段と、この温度検出手段が検出する温度と温度設定手段によって設定される暖房目標温度とに基づいて温風発生手段の運転を制御する制御手段と、そして、温度検出手段が暖房目標温度よりも第1の所定値だけ高い第1オフ点を検出したときに温風発生手段の運転をオフさせ、その後温度検出手段が暖房目標温度であるところの第1オン点を検出したときに温風発生手段の運転をオンさせ、その後再び上述第1オフ点が検出されたときに運転をオフさせるとともに今度は暖房目標温度より第2の所定値だけ低い第2オン点が検出されたときに運転をオンさせ、引き続きその後はこの第2のオン点と暖房目標温度との間の第2のオフ点が検出されたときに運転をオフさせるとともにこれら第2のオン点と第2のオフ点に基づいて行なわれるオンオフ運転を少なくとも2回繰り返してその最後の第2のオフ点を検出した後で再び第2のオン点が検出されたときに運転をオンさせ、その後暖房目標温度と等しい第3のオフ点が検出されたときに運転をオフさせてから上述の第2のオン点と第2のオフ点に基づく少なくとも2回のオンオフ運転と第3のオフ点で運転をオフさせる一連の運転を繰り返し実行するよう制御手段に手動で指示を与える省エネ運転設定手段とで温風暖房機を構成した。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は上述のように構成されており、省エネ運転設定手段が手動操作された場合に、制御手段は、まず温度検出手段が暖房目標温度(手動設定値)より第1の所定値(例えば4度℃)だけ高い第1オフ点を検出したときに温風発生手段の運転をオフさせ、その後温度検出手段が暖房目標温度(手動設定値)であるところの第1オン点を検出したときに温風発生手段の運転をオンさせ、その後再び上述第1オフ点が検出されたときに運転をオフさせるとともに今度は暖房目標温度(手動設定値)より第2の所定値(例えば4℃)だけ低い第2オン点が検出されたときに運転をオンさせ、引き続きその後はこの第2のオン点と暖房目標温度(手動設定値)との間の第2のオフ点(例えば暖房目標温度(手動設定値)より2℃低い点)が検出されたときに運転をオフさせるとともにこれら第2のオン点と第2のオフ点に基づいて行なわれるオンオフ運転を少なくとも2回繰り返してその最後の第2のオフ点を検出した後で再び第2のオン点が検出されたときに運転をオンさせ、その後暖房目標温度(手動設定値)と等しい第3のオフ点が検出されたときに運転をオフさせてから上述の第2のオン点と第2のオフ点に基づく少なくとも2回のオンオフ運転と第3のオフ点で運転をオフさせる一連の運転を繰り返し実行するようになっている。
【0007】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面とともに詳細に説明する。
【0008】図1において、1は液体燃料燃焼式温風暖房機の本体で、2はバーナ、3は灯油を気化させる気化器、4はこの気化器3を加熱する電熱ヒータ、5は灯油受皿で、6はこの油受皿5に灯油を供給する給油タンク、7は油受皿5内の灯油を気化器3に灯油を送り込む灯油ポンプ、8は気化器3の噴出ノズル、9はバーナ2へ燃焼用の空気を送り込むとともに燃焼によって発生した高温ガスを暖房機本体外へ送り出す送風ファンである。
【0009】10は点火装置、11はスパーク電極、12は燃焼炎の有り無しを検出するフレームセンサーで、13は部屋の空気温度を検出する室温センサー、14は燃焼室、15はこの燃焼室14から吐き出される高温の燃焼ガスと送風ファン9から供給される空気の合流する温風ダクトである。
【0010】16は暖房運転の開始と停止を指示する運転スイッチで、17は暖房目標温度を手動設定する温度設定装置、18は省エネ運転の開始と解除を手動指示する省エネスイッチ、19は省エネ運転が指示されているときに点灯する省エネ運転ランプである。そして20は運転スイッチ16、温度設定装置17、省エネスイッチ18、フレームセンサー12および室温センサー13の信号を取り込んで、電熱ヒータ4、灯油ポンプ7、送風ファン9、点火装置10、省エネ運転ランプ19の作動を制御する制御装置である。
【0011】このような構成において、運転スイッチ16が操作されて運転(通常運転)が開始されると、制御装置20は電熱ヒータ4の発熱を開始させ、気化器温度センサー(図示せず)によって気化器3の温度が燃焼開始可能温度に達していることが確認されたときには、灯油ポンプ7を作動させて気化器3内の圧力を高めるとともに、点火器10を作動させてバーナ2に火炎を生成させる。そして送風ファン9を作動させて発生熱を暖房機本体1外へ放出する。燃焼が開始された後は、制御装置20は気化器3が正常な燃焼を維持するのに必要な温度に維持されるよう、電熱ヒータ4を制御する。
【0012】いま、省エネスイッチ18が操作されると、制御装置20は、図2のタイムチャートのように、室温センサー13が暖房目標温度(手動設定値)より高くなっても燃焼動作を続行させ、暖房目標温度より第1の所定値(例えば4度℃)だけ高い第1オフ点を検出したときにバーナ2の燃焼をオフさせる。その後室温センサー13が暖房目標値であるところの第1オン点を検出すると、バーナ2の燃焼動作をオンさせ、その後再び上述第1オフ点が検出されたときに燃焼動作をオフさせるとともに、今度は暖房目標温度より第2の所定値(例えば4℃)だけ低い第2オン点が検出されたときに燃焼動作をオンる。引き続きその後は、この第2のオン点と暖房目標温度との間の第2のオフ点(例えば暖房目標温度より2℃低い点)が検出されたときに燃焼動作をオフさせるとともに、これら第2のオン点と第2のオフ点に基づいて行なわれるオンオフ動作を少なくとも2回繰り返し、その最後の第2のオフ点を検出した後で再び第2のオン点が検出されたときに燃焼をオンさせ、その後暖房目標温度と等しい第3のオフ点が検出されたときに燃焼動作をオフさせてから、上述の第2のオン点と第2のオフ点に基づく少なくとも2回のオンオフ動作および第3のオフ点で運転をオフさせる一連の動作を、繰り返し実行させる。
【0013】これにより、省エネスイッチ18が操作されている間は、部屋の壁や什器の温度を高めるために、またすでに壁や什器の温度が十分高くなっている場合でも、まず部屋の空気温度を暖房目標温度より高めに制御する過程が実行されるので、省エネ運転によって制御室温が実質的に目標温度より低くなっても、不快が感じられないで済むようになった。それにより、快適性が失われない範囲内で燃料消費量を確実に削減できるようになった。
【0014】
【発明の効果】以上のように、本発明の温風暖房機によれば、実質的に省エネ運転を行なわせて燃料の消費料を軽減させることができるようにした中で、省エネ運転開始当初に手動設定した暖房目標温度より高い室温の運転を実行して壁面や什器の温度が十分高くなるようにしているので、採暖感を悪化させることなく省エネ運転することが可能になった。
【出願人】 【識別番号】000005131
【氏名又は名称】株式会社日立ホームテック
【出願日】 平成10年(1998)4月22日
【代理人】
【公開番号】 特開平11−304253
【公開日】 平成11年(1999)11月5日
【出願番号】 特願平10−111661