| 【発明の名称】 |
給湯装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】安藤 正和
【氏名】高木 秀彦
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| 【要約】 |
【課題】熱交換器内の水有無の誤検知により、保温制御の実行が禁止されることを防止した給湯装置を提供する。
【解決手段】感熱抵抗素子15が自己発熱する程度の電圧を印可し、その温度変化から該感熱抵抗素子が水中にあるか否かを判断する水有無検出手段58と、流水センサ10により流水が検出されているときに給湯制御を行い、流水センサ10により流水が検出されておらず、且つ水有無検出手段58により熱交換器6内に水が有ることが検出されたときに、熱交換器6内の湯の保温制御とを行う給湯制御手段31とを備えた給湯装置1において、給湯制御手段31は、前記保温制御を実行する際に、水有無検出手段58により、熱交換器6内に水が無いことを検知したときは、第1所定時間経過後に、再度水有無検出手段58による水有無の検出を行う。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】給水管により供給された水を加熱手段により加熱する熱交換器と、該熱交換器で加熱された湯が出湯される給湯管と、該給湯管から給湯される湯の温度を検出する給湯温度センサと、前記熱交換器の出口付近の湯の温度を検出する熱交温度センサと、前記熱交換器を通過する流水の有無を検出する流水センサと、感熱抵抗素子に該感熱抵抗素子が自己発熱する程度の電圧を印可し、その温度変化から該感熱抵抗素子が水中にあるか否かを判断する水有無検出手段と、前記流水センサにより流水が検出されているときに前記給湯温度センサの検出温度が所定の給湯目標温度と一致するように前記加熱手段の加熱量を調節する給湯制御と、前記流水センサにより流水が検出されておらず、且つ前記水有無検出手段により前記熱交換器内に水が有ることが検出されたときに、前記熱交温度センサの検出温度が所定の保温開始温度未満となった時に、前記加熱手段を所定の保温目標温度に応じて決定される加熱時間の間作動させる保温制御とを行う給湯制御手段とを備えた給湯装置において、前記給湯制御手段は、前記保温制御を実行する際に、前記水有無検出手段により、前記熱交換器内に水が無いことを検知したときは、第1所定時間経過後に、再度前記水有無検出手段による水有無の検出を行うことを特徴とする給湯装置。 【請求項2】前記給湯制御手段は、前記水有無検出手段により、前記熱交換器内に水が無いことを検知したときは、第2所定時間の間、前記熱交換器内に水が有ると検知されるまで、前記第1所定時間が経過する毎に、前記水有無検出手段による水有無の検出を繰り返し行うことを特徴とする請求項1記載の給湯装置。 【請求項3】前記給湯制御手段は、前記水有無検出手段により、前記熱交換器内に水が無いことを検知したときは、所定回数を限度として、前記熱交換器内に水が有ると検知されるまで、前記第1所定時間が経過する毎に、前記水有無検出手段による水有無の検出を繰り返し行うことを特徴とする請求項1記載の給湯装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術の分野】本発明は、浴槽や台所等に給湯を行う給湯装置に関する。 【0002】 【従来の技術】例えば、瞬間式のガス給湯器にあっては、ガスバーナにより加熱され、給水管から供給される水を昇温させる熱交換器と、該熱交換器から給湯管を介して給湯される湯の温度を検出する給湯温度センサと、熱交換器を通過する流水の有無を検出する流水センサとが備えられる。 【0003】このようなガス給湯器においては、流水センサにより熱交換器への給水が検出されているときに、ガスバーナにより熱交換器が加熱され、熱交換器内を通過する際に昇温された湯が給湯管に出湯される。 【0004】しかし、この場合には、給湯管の先端から給湯がなされるのは、熱交換器と給湯管中に滞留していた水が供給された後となる。そのため、実際に給湯されるまでに時間遅れを生じ、使い勝手が悪い。 【0005】そこで、このような時間遅れを小さくするため、熱交換器の出口付近の湯の温度を検出する熱交温度センサを設け、給湯停止中(流水センサにより流水が検出されないとき)も、該熱交温度センサの検出温度が所定範囲に保たれるように、ガスバーナを間欠的に作動させる保温制御を行うようにしたガス給湯装置が知られている(特開平9−243169等)。 【0006】このように保温制御を行うことで、実際に給湯がされるまでに給湯管の先端に給水される水の量を、熱交換器の出口から給湯管の先端までに滞留していた水のみとすることができるので、該保温制御を行わない場合よりも前記遅れ時間を短縮することができる。 【0007】ところで、熱交換器内に水が無い状態でガスバーナを作動させる、所謂空焚きを行うと熱交換器の劣化や破損を生じるおそれがある。そこで、熱交換器内の水の有無を検出する水有無検出手段を設け、該水有無検出手段により熱交換器内に水が無いと検出されたときには、前記保温制御の実行を禁止して、上述した空焚きを防止することが一般に行われる。 【0008】そして、水有無の検出方法としては、サーミスタ等の感熱抵抗素子に、該感熱抵抗素子を自己発熱させたときの、該感熱抵抗素子の温度の上昇率や、自己発熱を停止させた後の該感熱抵抗素子の温度の下降率が、該感熱抵抗素子が空気中にあるときと水中にあるときとで異なることを利用した方法が知られている(特公平7−89074号)。 【0009】しかし、本願発明者らは、このように、感熱抵抗素子を自己発熱させたときの該感熱抵抗素子の温度変化により、熱交換器内の水の有無の検出を行った場合に、種々の外的要因により、実際には熱交換器内に水が有るにも拘わらず、熱交換器内に水が無いと誤検知され、保温制御の実行が禁止される場合があることを知見した。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、熱交換器内の水有無の誤検知により、保温制御の実行が禁止されることを防止した給湯装置を提供することを目的とする。 【0011】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明は、給水管により供給された水を加熱手段により加熱する熱交換器と、該熱交換器で加熱された湯が出湯される給湯管と、該給湯管から給湯される湯の温度を検出する給湯温度センサと、前記熱交換器の出口付近の湯の温度を検出する熱交温度センサと、前記熱交換器を通過する流水の有無を検出する流水センサと、感熱抵抗素子に該感熱抵抗素子が自己発熱する程度の電圧を印可し、その温度変化から該感熱抵抗素子が水中にあるか否かを判断する水有無検出手段と、該流水センサにより流水が検出されているときに前記給湯温度センサの検出温度が所定の給湯目標温度と一致するように前記加熱手段の加熱量を調節する給湯制御と、前記流水センサにより流水が検出されておらず、且つ前記水有無検出手段により前記熱交換器内に水が有ることが検出されたときに、前記熱交温度センサの検出温度が所定の保温開始温度未満となった時に、前記加熱手段を所定の保温目標温度に応じて決定される加熱時間の間作動させる保温制御とを行う給湯制御手段とを備えた給湯装置を改良したものである。 【0012】前記感熱抵抗素子を自己発熱させたときの、該感熱抵抗素子の温度の上昇度合いは、該感熱抵抗素子が空気中にあるときの方が、該感熱抵抗素子が水中にあるときよりも大きくなる。これは、空気よりも水の方が放熱効果が高いためである。 【0013】そこで、このような前記感熱抵抗素子の温度変化の違いから、該感熱抵抗素子が空気中にあるか、水中にあるかを判定することで、該感熱抵抗素子の設置箇所に水が有るか否かを検知することができる。 【0014】しかし、種々の要因により、前記熱交換器内の水の温度が上昇している途中で、前記水有無検出手段による水有無の検知がなされる場合がある。このように前記熱交換器内の水の温度が上昇する要因としては、例えば、熱交換器内の水の凍結を防止するために設けられた凍結防止ヒータが作動中である場合がある。尚、この場合は、凍結防止ヒータの作動により熱交換器内の水の温度が上昇し、凍結防止ヒータの作動が停止することで、熱交換器内の水の温度の上昇が停止する。 【0015】また、夏期に地下水を給水したときのように、外気温に比べて給水温度が低いときに、水モード(加熱手段の作動を停止した状態)で前記給湯管から水が供給された直後も、水の供給停止後に前記熱交換器内に滞留した低温の水が外気によって昇温されるため、前記熱交換器内の水の温度が上昇する。尚、この場合は、時間の経過と共に前記熱交換器内の水の温度が一定となり、水の温度の上昇が停止する。 【0016】また、前記熱交換器から浴槽への給湯を行うようにした給湯装置において、所定量の給水を行う、所謂差し水機能を有するものにあっては、前記保温制御の実行中であって、前記加熱手段の作動中に該差し水の実行指示がなされると、該加熱手段の作動が停止される。 【0017】そして、一般に前記加熱手段は前記熱交換器の下側に設けられるため、このように前記加熱手段の作動が停止されたときは、前記熱交換器の上部よりも下部の方が水温が高い状態となる。そのため、誤って前記差し水の実行指示がなされ、該実行指示の直後に該差し水の実行が解除されたときには、前記熱交換器内の対流により、該熱交換器の上部の水の温度が上昇する。尚、この場合は、時間の経過と共に熱交換器内の水の温度が均一となり、熱交換器内の水の温度の上昇が停止する。 【0018】以上説明したような要因により、前記熱交換器内の水の温度が上昇しているときに、前記感熱抵抗素子を自己発熱させると、自己発熱による温度の上昇の他に、前記要因による温度上昇分が加わるため、該感熱抵抗素子の温度の上昇度合いが、該感熱抵抗素子が空気中にあるときと同程度にまで大きくなることがある。 【0019】そして、この場合には、前記感熱抵抗素子の温度変化が、該感熱抵抗素子が空気中にあるときと同様になるため、実際には前記熱交換器中に水が有るにも拘わらず水が無いと誤検知され、前記給湯制御手段は前記保温制御の実行を禁止する。 【0020】そこで、本発明は、このような水有無の誤検知により前記保温制御の実行が禁止されることを防止するため、前記給湯装置において、前記給湯制御手段は、前記保温制御を実行する際に、前記水有無検出手段により、前記熱交換器内に水が無いことを検知したときは、第1所定時間経過後に、再度前記水有無検出手段による水有無の検出を行うことを特徴とする。 【0021】これにより、前記熱交換器内に水が有るにも拘わらず水が無いと誤検知したときに、該誤検知後、前記第1所定時間が経過する間に、上述した要因が解消したときには、該第1所定時間の経過後に、再び前記水有無検出手段により前記熱交換器内の水の有無の検知を行ったときに、水有りと正しく検知することができる。したがって、水有無の誤検知により、前記保温制御の実行が禁止されることを防止することができる。 【0022】また、前記給湯制御手段は、前記水有無検出手段により、前記熱交換器内に水が無いことを検知したときは、第2所定時間の間、前記熱交換器内に水が有ると検知されるまで、前記第1所定時間が経過する毎に、前記水有無検出手段による水有無の検出を繰り返し行うことを特徴とする。 【0023】かかる本発明によれば、前記第2所定時間が経過するまでの間、水有無の検出が繰り返し行われるので、上述した要因が解消して前記熱交換器内の水の温度の上昇が停止するまでの時間が、前記第1所定時間を超える場合であっても、水有無の誤検知により前記保温制御の実行が禁止されることを防止することができる。そして、前記第2所定時間という制限時間を設けたので、誤検知ではなく、実際に前記熱交換機内に水が無いときに、水有無の検出が際限なく繰り返されることがない。 【0024】また、前記給湯制御手段は、前記水有無検出手段により、前記熱交換器内に水が無いことを検知したときは、所定回数を限度として、前記熱交換器内に水が有ると検知されるまで、前記第1所定時間が経過する毎に、前記水有無検出手段による水有無の検出を繰り返し行うことを特徴とする。 【0025】かかる本発明によれば、前記所定回数に達するまで、水有無の検出が繰り返し行われるので、上述した要因が解消して、前記熱交換器内の水の温度の上昇が停止するまでの時間が、前記第1所定時間を超える場合であっても、水有無の誤検知により前記保温制御の実行が禁止されることを防止することができる。そして、前記所定回数という制限回数を設けたので、誤検知ではなく、実際に前記熱交換器内に水が無いときに、水有無の検出が際限なく繰り返されることがない。 【0026】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態の一例を図1〜図5を参照して説明する。図1は本発明の給湯装置の全体構成図、図2は図1に示した給湯装置に備えられたリモコンの外観図、図3は図1に示した給湯装置に備えられた水有無検出手段のブロック構成図、図4は図3に示した水有無検出手段の動作説明図、図5は図1に示した給湯装置に備えられた凍結防止ヒータの動作説明図である。 【0027】図1を参照して、本実施の形態の給湯装置1は、給湯部2と、追焚き部3とからなり、コントローラ4により給湯部2と追焚き部3とを制御する構成となっている。 【0028】給湯部2は、コントローラ4からの制御信号により作動する給湯バーナ5(本発明の加熱手段に相当)によって加熱される給湯熱交換器6(本発明の熱交換器に相当)、図示しない水道管と接続されて給湯熱交換器6に給水する給水管7、コントローラ4からの制御信号により給水管7の開度を制限する水量サーボ8、給水される水の温度を検出してコントローラ4に出力する給水温度センサ9、給湯熱交換器6を通過する流水の有無を検出してコントローラ4に出力する流水センサ10、給湯熱交換器6で加熱された湯が出湯される給湯管11、給水管7に給水される水の一部を給湯管11に混合させるバイパス管12、コントローラ4からの制御信号によりバイパス管12の開度を調節するバイパスサーボ13、給湯管11とバイパス管12との合流点の下流の給湯配管25中の湯の温度を検出してコントローラ4に出力する給湯温度センサ14、及び給湯熱交換器6の出口付近の湯の温度を検出してコントローラ4に出力する熱交温度センサ15を備える。 【0029】また、給湯バーナ5に燃料ガスを供給するガス供給管16には、コントローラ4からの制御信号により開閉される元ガス電磁弁17、及び給湯ガス電磁弁18,19と、コントローラ4からの制御信号によりその開度が調節される給湯ガス比例弁20とが備えられる。 【0030】21は給湯バーナ5に燃焼用空気を供給する給湯燃焼ファンであり、コントローラ4からの制御信号によりその回転速度が可変される。22はコントローラ4からの制御信号によりイグナイタ23を介して高電圧が印加され、給湯バーナ5に点火する給湯点火プラグであり、24は給湯バーナ5の燃焼状態を検出してコントローラ4に出力する給湯フレームロッドである。27は給湯熱交換器6内の圧力が上昇したときに開弁して過剰な圧力を逃がし、また、給湯熱交換器6や給湯管11内の水を抜くための過圧安全弁兼水抜栓である。尚、過圧安全弁兼水抜栓27は、給湯装置本体の下面に取付けられている。 【0031】一方、追焚き部3は、コントローラ4からの制御信号により作動する風呂バーナ40によって加熱される風呂熱交換器41、コントローラ4からの制御信号により浴槽42内の湯を循環路43,風呂熱交換器41を介して循環させる循環ポンプ44、浴槽42内の湯の温度を検出してコントローラ4に出力する風呂温度センサ45、及び循環路43中の水流の有無を検出してコントローラ4に出力する水流スイッチ46を備える。 【0032】また、風呂バーナ40に燃料ガスを供給するガス供給管16には、コントローラ4からの制御信号により開閉される風呂ガス電磁弁47と、燃料ガスの供給量を一定に保つためのガスガバナ48とが備えられる。 【0033】49は風呂バーナ40に燃焼用空気を供給する風呂燃焼ファンであり、コントローラ4からの制御信号によりその回転速度が可変される。50はコントローラ4からの制御信号によりイグナイタ23から高電圧が印加されて、風呂バーナ41に点火する風呂点火プラグである。51は風呂バーナの燃焼状態を検出してコントローラ4に出力する風呂フレームロッドである。 【0034】また、循環路43は、コントローラ4からの制御信号により開閉される注湯電磁弁52,風呂給湯管53,三方弁54を介して給湯配管25と接続される。これにより、注湯電磁弁52を開弁することで、給湯部2から浴槽42への給湯が行われる。尚、56は浴槽42への給湯流量を検出してコントローラ4に出力する流量センサ、57は浴槽42内の湯の水位を静水圧により検出し、コントローラ4に出力する水位センサである。 【0035】コントローラ4は、給湯制御手段31、追焚き制御手段32、及び水有無検出手段58を含んで、CPU、ROM、RAM等により構成され、リモコン30によって指示される各種運転モードに応じて給湯部2と追焚き部3の制御を行う。 【0036】次に、図2を参照して、リモコン30は、給湯装置1全体の運転開始と運転停止とを指示する運転スイッチ60と、浴槽42に所定湯張り量の給湯をし、該給湯後に所定沸き上げ温度までの追焚きを行う自動運転の開始を指示する自動スイッチ61と、給湯配管25への目標温度(本発明の給湯目標温度に相当)を設定する給湯温度スイッチ62と、内蔵時計の時刻を設定する時計時刻設定モードを指定する時計設定スイッチ63と、前記自動運転の予約時間を設定する予約時刻設定モードを指定する予約設定スイッチ64と、時計時刻設定モード及び予約時刻設定モードにおいて、各時刻の設定を行う時設定スイッチ65,分設定スイッチ66と、前記自動運転の予約をセットする予約運転スイッチ67と、給湯熱交換器6内の湯の温度を所定範囲に保つ保温運転の実行を指示する保温スイッチ68と、給湯温度や時刻等を表示する表示部69とを有する。 【0037】使用者が、リモコン30の運転スイッチ60を操作すると、給湯装置1全体が運転待機状態となり、運転スイッチ60に内蔵された運転ランプ70が点灯する。この状態で、使用者が給湯配管25の先端に接続されたカラン26を開けると、給水管7への給水が開始され、流水センサ10で流水が検出される。コントローラ4は、流水センサ10からの出力により、給水管7への給水の開始を認識したときは給湯燃焼ファン21を作動させ、元ガス電磁弁17,給湯ガス比例弁20,給湯ガス電磁弁18,19を開弁し、イグナイタ23に高電圧を印加して給湯点火プラグ22に火花放電を生じさせて給湯バーナ5の点火処理を行う。 【0038】コントローラ4に備えられた給湯制御手段31は、給湯フレームロッド24の出力により、給湯バーナ5の点火がなされたことを認識したときは、給湯温度センサ14の検出温度と、リモコン30で設定された給湯目標温度とが一致するように、給湯ガス比例弁20の開度、給湯燃焼ファン21の回転速度、給湯ガス電磁弁18,19の開閉、水量サーボ8の開度、及びバイパスサーボ13の開度を調節する給湯制御を実行する。これにより、カラン26から使用者の設定した温度の湯が給湯される。 【0039】また、使用者が、リモコン30の自動スイッチ61を操作すると、コントローラ4は上述した自動運転を開始し、先ず注湯電磁弁52を開弁する。注湯電磁弁52の開弁により、給水管7への給水が開始され、上述した使用者がカラン26を開けたときと同様にして、給湯バーナ5が点火され、給湯管11から、注湯電磁弁52、風呂給湯管53、三方弁54、及び循環路43を経由して前記給湯目標温度での給湯が開始される。 【0040】コントローラ4は、流量センサ56からの出力に基づいて浴槽42への給湯量を累積し、累積値が前記湯張り量に達した時に、注湯電磁弁52を閉弁し、浴槽42への所定量の給湯(湯張り)を終了する。 【0041】コントローラ4は浴槽42への湯張り終了後、風呂温度センサ45の出力により浴槽42内の湯の温度を検出し、検出温度が前記沸き上げ温度未満であったときには、該沸き上げ温度まで、浴槽42内の湯を昇温させる。 【0042】この昇温を行うため、コントローラ4に備えられた追焚き制御手段32は、風呂ポンプ44を作動させて浴槽42内の湯を循環路43を介して循環させると共に、風呂燃焼ファン49を作動させ、元ガス電磁弁17,風呂ガス電磁弁47を開弁し、イグナイタ23を介して風呂点火プラグ50に高電圧を印加して火花放電を生じさせ、風呂バーナ40の点火処理を行う。 【0043】そして、追焚き制御手段32は、風呂フレームロッド51の出力により、風呂バーナ40の点火がなされたことを認識したときは、風呂温度センサ45の検出温度が、前記沸き上げ温度に達するまで、風呂バーナ40の燃焼を継続する。これにより、浴槽42内の湯が前記沸き上げ温度まで昇温される。 【0044】尚、追焚き制御手段32は、浴槽42内の湯が前記沸き上げ温度となった後、4時間の間は、浴槽42内の湯の温度がほぼ該沸き上げ温度に保たれるように、風呂バーナ40を断続的に燃焼させる風呂保温動作を行う。そして、この風呂保温動作中はリモコン30の表示部69に保温マーク72が表示される。 【0045】また、使用者が、リモコン30の自動スイッチ61を操作したときに、水位センサ57に出力により、既に浴槽42に湯張りがなされた状態であることを認識したときには、コントローラ4は浴槽42への湯張りは行わず、上述した沸き上げ温度までの追焚きのみを行う。 【0046】また、使用者が予約運転スイッチ67を操作したときは、予約運転がセットされ、リモコン30の表示部69に予約マーク71が表示される。そして、予約設定スイッチ64及び時スイッチ65,分スイッチ66で予め設定された予約時刻になったときに上述した自動運転が実行される。 【0047】また、使用者が差し水スイッチ75を操作すると、給湯制御手段31は、浴槽42に所定量(例えば10リットル)の給水を行う、所謂差し水を実行する。この差し水は、浴槽42内の湯の温度が高すぎるときに、これを下げるためのものである。 【0048】給湯制御手段31は、給湯バーナ5の作動を停止した状態で、注湯弁52を開弁して差し水を開始する。これにより、給水管16から給水された水がそのまま(加熱されることなく)給湯熱交換器6,給湯管11,給湯配管25,及び循環路53を介して浴槽42に供給される。そして、給湯制御手段31は、流量センサ56により検出される浴槽42への給水流量から給水累積値を算出し、給水累積値が前記所定量(10リットル)となったときに、注湯弁52を閉弁して差し水を終了する。 【0049】次に、使用者が保温スイッチ68を操作したときは、給湯制御手段31は給湯熱交換器6内の湯の温度を、所定の保温時間(例えば1時間)の間、所定温度範囲内に保つ保温制御を実行する。この保温制御は、使用者がカラン26を開いてから、実際にカラン26に給湯されるまでの時間(遅れ時間)を短縮するための処理である。 【0050】上述したように、給湯バーナ5が点火されるのは、通常は、流水センサ10により熱交換器6への給水が開始が認識された時である。そしてこの時、給湯配管25,給湯管11,及び熱交換器6には水が滞留した状態にある。そのため、カラン26から給湯されるのは、給湯配管25,給湯管11,及び熱交換器6に滞留していた水が給水された後となる。尚、給湯熱交換器6内の配管の長さは、例えば2.5mである。 【0051】そこで、予め給湯熱交換器6内の湯を保温しておくことで、給湯が開始される前に給水される水の量を、給湯配管25と給湯管11内の滞留分だけに減少することができ、使用者がカラン26を開いてから、実際に給湯が開始されるまでの遅れ時間を短縮することができる。 【0052】ここで、水抜き後等、給湯熱交換器6内に水が滞留していない状態で前記保温制御を実行すし、給湯バーナ5を燃焼させると、いわゆる空焚き状態となって給湯熱交換器6が劣化、或いは破損するおそれがある。そこで、給湯制御手段31は前記保温制御を実行するときは、水有無検出手段58により給湯熱交換器6内の水の有無の検知を行い、水が有ることを検知したときにのみ給湯バーナ5の燃焼を行うようにしている。 【0053】次に、図3、図4を参照して、水有無検出手段58の動作について説明する。図3は、水有無検出手段58のブロック構成図であり、本実施の形態では、熱交温度センサ15にサーミスタ用い、該熱交温度センサ15を水有無検出用の感熱抵抗素子として転用する。そのため、水有無検出手段58は、給湯熱交換器6の出口付近の温度検出と、給湯熱交換器6内の水の有無検出という2つの機能を有する。 【0054】図3を参照して、水有無検出手段58は、A/D変換回路80、CPU81、ROM82、RAM83、切替回路84、24V電源85、5V電源86、及びサーミスタ15により構成され、CPU81は、給湯熱交換器6の出口付近の湯の温度を検出するときと、給湯熱交換器6内の水の有無を検出するときとで、サーミスタ15に印加する電圧値を、切替回路84により切り替える。 【0055】給湯熱交換器6の出口付近の温度を検出するときは、CPU81は、5V電源86からの供給電圧をサーミスタ15に印加し、サーミスタ15での降下電圧をA/D変換回路80を介してデジタル値として取り込む。そして、CPU81は、該降下電圧に基づいてサーミスタ15の抵抗値を算出し、該抵抗値に対応した温度を予めROM22内に保持したデータテーブルから求めることで、給湯熱交換器6の出口付近の湯の温度を検出する。 【0056】一方、給湯熱交換器6内の水の有無を検出するときには、CPU81は、24V電源85からの供給電圧をサーミスタ15に印加する。この24Vという電圧は、サーミスタ15が自己発熱する程度の電圧であり、該自己発熱によりサーミスタ15の温度が上昇する。 【0057】図4は、このようにサーミスタ15に24Vの電圧を印加したときの、サーミスタ15の温度の推移を示すグラフである。図4中、■がサーミスタ15が空気中にあるときの温度の推移であり、■がサーミスタ15が水中にあるときの温度の推移である。 【0058】■と■を比較すると、サーミスタ15に24Vの電圧を印加した直後の、サーミスタ15の温度の上昇度合いは、■と■で差がないが(図中E1 の期間)、その後のサーミスタ15の温度の上昇幅は、■(サーミスタ15が空気中にあるとき)の方が■(サーミスタ15が水中にあるとき)よりも大きくなる。 【0059】そして24Vの電圧印加開始から30秒が経過した時に、CPU81は切替回路84によりサーミスタ15への印加電圧を5Vに切り替える。これによりサーミスタ15の自己発熱が停止し、サーミスタ15の温度が低下する。ここで、サーミスタ15への印加電圧を24Vから5Vに切り替えた直後の、サーミスタ15の温度の低下幅(図中Tdw)は、■と■で差がない(図中E2 の期間)。 【0060】以上のように、全体的な温度の推移では、図中E1 を経過した後の電圧印加時にのみ、■と■とで差が表れる。つまり、サーミスタ15に24V電圧を印加する直前のサーミスタ15の温度T0 と、24V電圧の印加を停止してからE2 (1秒間)が経過した時点での、サーミスタ15の温度T1 (サーミスタ15が空気中にあるとき)、及びT2 (サーミスタ15が水中にあるとき)との差ΔTは、空気中にあるとき、 ΔT=T1 −T0 ≒11.7℃水中にあるとき、 ΔT=T2 −T0 ≒1℃となり、空気中にあるときの方が、水中にあるときよりも大きくなる。 【0061】そこで、CPU81は、サーミスタ15に24V電圧を印加する直前と、24V電圧の印加停止後1秒経過した時点のサーミスタ15の温度を、上述したように、サーミスタ15での電圧降下をA/D変換回路を介して取り込むことで検出し、前記ΔTを算出する。そして、算出したΔTを所定の基準値TB (例えば3℃)と比較し、ΔT>TB ならばサーミスタ15が空気中にある水無し状態と判断し、ΔT≦TB ならばサーミスタ15が水中にある水有り状態と判断する。 【0062】そして、給湯制御手段31は、水有無検出手段58により給湯熱交換器6内に水がないと判断されたときには、前記保温制御の実行を禁止して、給湯熱交換器6が空焚きされることを防止している。 【0063】次に、給湯熱交換器6内に滞留した水が凍結すると、給湯熱交換器6の通水管が膨張されて破損する場合がある。そこで、図5を参照して、このような凍結による給湯熱交換器6の破損が生じることを防止するため、本実施の形態の給湯装置1においては、給湯熱交換器6への給水管に凍結防止ヒータ90が取り付けられている。 【0064】凍結防止ヒータ90には、給湯装置本体の下面に設置されたバイメタルスイッチ91を介して交流電源92(AC100V)が接続される。バイメタルスイッチ91は、周囲温度が3.5度以下となったときにON(接点閉)状態となり、ON状態となった後、周囲温度が11.5度以上となったときにOFF(接点開)状態となるように設定されている。 【0065】これによりバイメタルスイッチ91の周囲温度が3.5度以下となったときに凍結防止ヒータ90が作動を開始し、周囲温度が11.5度以上となるまで給湯熱交換器6内の水が加熱される。これにより給湯熱交換器6内に滞留した水が凍結することを防止している。 【0066】ここで、凍結防止ヒータ90の作動中は給湯熱交換器6内の水の温度の上昇に応じて、サーミスタ15の温度も上昇する。そのため、凍結防止ヒータ90の作動中に、上述した給湯熱交換器6中の水の有無の検出を行うと、サーミスタ15の自己発熱による該サーミスタ15の温度上昇に、凍結防止ヒータ90の作動による温度上昇分が加わって、サーミスタ15の温度の上昇幅が大きくなる。 【0067】そして、サーミスタ15の温度の上昇幅が、図5に示した■と同程度となったときには、実際には給湯熱交換器6内に水が有るにも拘わらず、給湯熱交換器6内に水が無いと誤検知される。 【0068】そこで、前記給湯制御手段31は、前記保温制御を実行する際に、前記水有無検出手段58により、給湯熱交換器6内に水が無いと検知したときには、所定時間(本発明の第1所定時間に相当)経過後に、再び水の有無の検知を行うことを、前記保温時間(例えば1時間、本発明の第2所定時間に相当)の間繰り返し実行する。 【0069】このように、水有無の検出を、前記所定時間が経過する毎に繰り返し実行している間に、凍結防止ヒータ90の作動が停止すると、次の水有無検知の実行時には、凍結防止ヒータ90の作動による給湯熱交換器6内の水の温度の上昇が停止しているため、給湯熱交換器6内に水が有ると正常に検知され、前記保温制御が実行される。これにより、水有無の誤検知により、前記保温制御の実行が禁止されることを防止している。 【0070】尚、上述したように、給湯熱交換器6内の水の温度が上昇する要因としては、凍結防止ヒータ90の作動による場合の他に、夏期に地下水を給水管7に給水したときのように、給水温度が給湯熱交換器6の周囲温度に比べてかなり低い状況で、給湯装置1の運転を停止した状態で、使用者がカラン26を開けて水を使用した場合がある。 【0071】この場合、使用者がカラン26を閉めると、給湯熱交換器6内に滞留した低温の水が、外気により昇温されるため、凍結防止ヒータ90の作動中と同様に、給湯熱交換器6内の湯の温度が上昇する状態となる。そのため、この状態で上述した水有無の検出を行うと、凍結防止ヒータ90が作動しているときと同様、実際には給湯熱交換器6内に水が有るにも拘わらず、水が無いと誤検知されるおそれがある。 【0072】そして、この場合には、時間の経過と共に給湯熱交換器6内の水の温度と外気温とが均衡して、給湯熱交換器6内の水の温度の上昇が停止する。そのため、上述したように、前記所定時間が経過する毎に水有無の検出を繰り返し実行することで、水有無の誤検知により、前記保温制御の実行が禁止されることを防止することができる。 【0073】また、保温制御の実行中に、使用者がリモコン30の差し水スイッチ75を操作すると、給湯制御手段31は給湯バーナ5の燃焼を停止して保温制御を中止し、上述した差し水を優先して実行する。一方、保温制御の実行中であって、給湯バーナ5が燃焼しているときに、燃焼制使用者が誤って差し水スイッチ75を操作し、該操作直後に差し水スイッチ75を再操作して差し水の実行を解除したときには、給湯熱交換機6内の湯の温度は、給湯バーナ5に近接した下部の方が上部よりも高い状態となる。 【0074】そのため、この場合にも、給湯熱交換器6内の下部から上部への湯の対流により、熱交温度センサ15の周囲温度が上昇する状態となる。また、差し水スイッチ75の操作により、差し水の実行が解除されたときに、すでに給湯熱交換器6内に水が流入していた場合であっても、給湯熱交換器6の余熱により熱交温度センサ15の周囲温度が上昇する状態となることがある。これらの状態で上述した水有無の検出を行うと、凍結防止ヒータ90が作動しているときと同様、実際には給湯熱交換器6内に水が有るにも拘わらず、水が無いと誤検知されるおそれがある。 【0075】そして、このような差し水の実行に起因した熱交温度センサ15の検出温度の上昇は、時間の経過と共に、給湯熱交換器6内の湯の対流や置換により、湯の温度が均一となることで停止する。そのため、上述したように、前記所定時間が経過する毎に水有無の検出を繰り返し実行することで、水有無の誤検知により、前記保温制御の実行が禁止されることを防止することができる。 【0076】また、以上説明した要因以外の要因により、給湯熱交換器6内の水の温度が上昇し、水有無の誤検知がなされる状況となった場合においても、上述した水有無の検出が繰り返し実行されている間に、該要因が解消したときには、前記給湯熱交換器6内に水が有ると正常に検知され、水有無の誤検知により、前記保温制御の実行が禁止されることを防止することができる。 【0077】尚、本実施の形態では、前記保温時間が経過するまで、給湯熱交換器6内の水が無いと検知されたときに、水有無の検出を繰り返し行うようにしたが、所定回数を限度として、水有無の検出を繰り返し行うようにしてもよい。 【0078】また、本実施の形態では、加熱手段としてガスバーナを用いた給湯装置を示したが、灯油バーナや電気ヒータ等を加熱手段とした給湯装置に対しても本発明の適用が可能である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000115854 【氏名又は名称】リンナイ株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)12月12日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】佐藤 辰彦 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−173670 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)7月2日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−343372 |
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