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【発明の名称】 温風機
【発明者】 【氏名】星野 高弘

【氏名】井出 義久

【要約】 【課題】燃料を完全燃焼させることができるようして、熱効率を向上させると共に、煙突の配設を不要とする温風機を提供する。

【解決手段】両端部が閉塞された筒状の風洞1内に燃焼炉8が配設され、該燃焼炉8内にバーナー12のノズル12aを臨ませ、該ノズル12aから燃焼炉8内に噴射された燃料を燃焼させると共に、送風機6,5により前記風洞1内に空気を導入し、該空気を暖めた後、前記風洞1の開口1aから外部に温風を送風する温風機であって、耐熱性を有すると共に前記燃料が付着し易い材質の「遮蔽板」としての耐火セラミック板16を、前記燃焼炉8内で、前記ノズル12aから噴射された燃料を受け、且つ、燃焼により発生する炎を受ける位置に配設した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 両端部が閉塞された筒状の風洞内に燃焼炉が配設され、該燃焼炉内にバーナーのノズルを臨ませ、該ノズルから燃焼炉内に噴射された燃料を燃焼させると共に、送風機により前記風洞内に空気を導入し、該空気を暖めた後、前記風洞の開口から外部に温風を送風する温風機であって、耐熱性を有すると共に前記燃料が付着し易い材質の部材を、前記燃焼炉の内壁で、前記ノズルから噴射された燃料を受ける位置に配設したことを特徴とする温風機。
【請求項2】 両端部が閉塞された筒状の風洞内に燃焼炉が配設され、該燃焼炉内にバーナーのノズルを臨ませ、該ノズルから燃焼炉内に噴射された燃料を燃焼させると共に、送風機により前記風洞内に空気を導入し、該空気を暖めた後、前記風洞の開口から外部に温風を送風する温風機であって、耐熱性を有すると共に前記燃料が付着し易い材質の遮蔽板を、前記燃焼炉内で、前記ノズルから噴射された燃料を受け、且つ、燃焼により発生する炎を受ける位置に配設したことを特徴とする温風機。
【請求項3】 前記遮蔽板は、前記炎の高温域に配設したことを特徴とする請求項2記載の温風機。
【請求項4】 前記燃焼炉は、筒状を呈し、前記ノズル配設部と反対側の先端部に開口部が形成される一方、前記送風機は、前記燃焼炉の先端部より前記ノズル配設部側に位置し、更に、前記風洞に形成された開口は、前記燃焼炉の先端部より前方に位置していることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一つに記載の温風機。
【請求項5】 前記燃焼炉の先端部に形成された開口部を、複数の貫通孔が形成されたカバーで閉成したことを特徴とする請求項4に記載の温風機。
【請求項6】 両端部が閉塞された筒状の風洞内に燃焼炉が配設され、該燃焼炉内にバーナーのノズルを臨ませ、該ノズルから燃焼炉内に噴射された燃料を燃焼させると共に、送風機により前記風洞内に空気を導入し、該空気を暖めた後、前記風洞の温風口から外部に温風を送風する温風機であって、耐熱性を有すると共に前記燃料が付着し易い材質の遮蔽板を、前記燃焼炉内で、前記ノズルから噴射された燃料を受け、且つ、燃焼により発生する炎を受ける位置に配設する一方、前記燃焼炉の空気を排出する一次通風口を、前記風洞の温風口より外側に突出させた位置に設定したことを特徴とする温風機。
【請求項7】 前記燃焼炉内に、前記燃焼による熱を蓄熱する蓄熱部を配設したことを特徴とする請求項1乃至6の何れか一つに記載の温風機。
【請求項8】 前記燃焼炉には、該燃焼炉内の空気を抜く二次通風口を形成すると共に、該二次通風口を燃焼時には閉じ、非燃焼時には開く開閉装置を設けたことを特徴とする請求項1乃至3,5乃至7の何れか一つに記載の温風機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、燃料を燃焼させ、この熱で空気を暖めてこの温風を送風する温風機の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、野菜,果実,園芸ハウスや工場内等を暖房するための温風機がある。これは、バーナーで燃料を燃焼させ、この熱を利用して、空気を暖め、この温風を送風機で送風し、この温風機に接続されたビニールダクトを介してハウス内等に行き渡らせてハウス内等を暖房するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような従来のものにあっては、燃料を完全燃焼させるのは難しく、熱効率が悪いと共に、不完全燃焼ガスを排出するため煙突を配設していることから、この煙突から熱が逃げてしまうと共に、煙突の配設作業が面倒であり、しかも、温風機の配設位置が制約されたり、自由に移動させることができず、使い勝手が良好とは言えない。
【0004】そこで、この発明は、燃料を完全燃焼させることができるようして、熱効率を向上させると共に、煙突の配設は自由とする温風機を提供することを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる課題を達成するために、請求項1に記載の発明は、両端部が閉塞された筒状の風洞内に燃焼炉が配設され、該燃焼炉内にバーナーのノズルを臨ませ、該ノズルから燃焼炉内に噴射された燃料を燃焼させると共に、送風機により前記風洞内に空気を導入し、該空気を暖めた後、前記風洞の開口から外部に温風を送風する温風機であって、耐熱性を有すると共に前記燃料が付着し易い材質の部材を、前記燃焼炉の内壁で、前記ノズルから噴射された燃料を受ける位置に配設した温風機としたことを特徴とする。
【0006】請求項2に記載の発明は、両端部が閉塞された筒状の風洞内に燃焼炉が配設され、該燃焼炉内にバーナーのノズルを臨ませ、該ノズルから燃焼炉内に噴射された燃料を燃焼させると共に、送風機により前記風洞内に空気を導入し、該空気を暖めた後、前記風洞の開口から外部に温風を送風する温風機であって、耐熱性を有すると共に前記燃料が付着し易い材質の遮蔽板を、前記燃焼炉内で、前記ノズルから噴射された燃料を受け、且つ、燃焼により発生する炎を受ける位置に配設した温風機としたことを特徴とする。
【0007】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の構成に加え、前記遮蔽板は、前記炎の高温域に配設したことを特徴とする。
【0008】請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れか一つに記載の構成に加え、前記燃焼炉は、筒状を呈し、前記ノズル配設部と反対側の先端部に開口部が形成される一方、前記送風機は、前記燃焼炉の先端部より前記ノズル配設部側に位置し、更に、前記風洞に形成された開口は、前記燃焼炉の先端部より前方に位置していることを特徴とする。
【0009】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の構成に加え、前記燃焼炉の先端部に形成された開口部を、複数の貫通孔が形成されたカバーで閉成したことを特徴とする。
【0010】請求項6に記載の発明は、両端部が閉塞された筒状の風洞内に燃焼炉が配設され、該燃焼炉内にバーナーのノズルを臨ませ、該ノズルから燃焼炉内に噴射された燃料を燃焼させると共に、送風機により前記風洞内に空気を導入し、該空気を暖めた後、前記風洞の温風口から外部に温風を送風する温風機であって、耐熱性を有すると共に前記燃料が付着し易い材質の遮蔽板を、前記燃焼炉内で、前記ノズルから噴射された燃料を受け、且つ、燃焼により発生する炎を受ける位置に配設する一方、前記燃焼炉の空気を排出する一次通風口を、前記風洞の温風口より外側に突出させた位置に設定した温風機としたことを特徴とする。
【0011】請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6の何れか一つに記載の構成に加え、前記燃焼炉内に、前記燃焼による熱を蓄熱する蓄熱部を配設したことを特徴とする。
【0012】請求項8に記載の発明は、請求項1乃至3,5乃至7の何れか一つに記載の構成に加え、前記燃焼炉には、該燃焼炉内の空気を抜く二次通風口を形成すると共に、該二次通風口を燃焼時には閉じ、非燃焼時には開く開閉装置を設けたことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態について説明する。
【0014】[発明の実施の形態1]図1乃至図8には、この発明の実施の形態1を示す。
【0015】まず構成を説明すると、図中符号1は風洞で、この風洞1は、円筒形状の筒体2の前部開口(図1中左側開口)が蓋体3で閉塞され、この蓋体3の内側には断熱ボード4が配設され、又、図1中右側端部側も閉塞されている。
【0016】この筒体2の上部には、第1,第2送風機6,5が長手方向に沿って配設され、これら送風機6,5により外気が風洞2内に導入されるように設定されている。
【0017】また、この風洞1内に燃焼炉8がスタンド9により支持されて配設されている。この燃焼炉8は、一端部10a側が閉塞され、他端部側に開口部10eが形成された円筒形状の燃焼炉本体10を有し、この一端部10aに取付孔10bが形成され、この取付孔10bにバーナー12が接続されている。また、この燃焼炉本体10の内壁には、耐熱性を有すると共に燃料が付着し易い材質である耐熱セラミックで形成された断熱材10cが設けられている。
【0018】さらに、この燃焼炉本体10内、つまり、燃焼室14内には、「遮蔽板」としての耐火セラミック板16が配設され、この耐火セラミック板16のバーナー12側と反対側に蓄熱部15が設けられている。
【0019】詳しくは、その蓄熱部15は、図7等に示すようにセラミック製の複数の蓄熱筒15aが互いに接続され、これら各蓄熱筒15a内に螺旋状に巻かれたセラミック製の蓄熱体15bが配設されている。なお、温度がそれ程高くない場合にはステンレス製とすることもできる。
【0020】そして、図1に示すように、これら蓄熱筒15aの内の中央部に配設されたものにバーナー12側に延びる延長部15cが形成され、この延長部15cに耐火セラミック板16が固定されて支持されている。この耐火セラミック板16は、耐熱性があると共に、燃料が付着し易い。
【0021】また、前記風洞1は、架台18に載置されており、この風洞1の下部に、風洞1の内外に貫通する開口1aが形成され、この開口1aに四角形の筒状の取付部19が配設されている。そして、この取付部19に、ビニールダクト22との間を連結する連結体20が取り付けられている。
【0022】この連結体20は、上端が開放された有底四角筒状を呈し、上部20aがボルト等にて前記取付部19に取り付けられている。そして、この連結体20の相対向する側壁には、六角形状の送風口20bが形成され、これら送風口20bの周縁部に形成されたフランジ部20cの外側に、ビニールダクト22の端部が嵌合され、図示省略のバンドにて取り付けられるようになっている。この連結体20は上端開口が正方形状を呈しているため、取付位置を90°づつ変えることができるようになっている。
【0023】そして、そのビニールダクト22は、ハウス110の大きさ等により、各種形態で配設されるようになっており、図5,図6等にはその一例を示す。
【0024】また、前記バーナー12には、空気取入れ用ダクト25が接続され、このダクト25が図5等に示すようにハウス110の外側まで延長され、外気を取り入れて燃焼させるようにしている。
【0025】このバーナー12には、燃料を噴射するノズル12aが設けられると共に、このノズル12aから噴射された燃料に着火させる図示省略の電極棒が設けられている。
【0026】燃料は、ノズル12aから、図1中に示すように、計120°の角度で噴射され、又、着火された炎は、図1中に示すように、燃焼するようになっている。
【0027】そして、前記耐火セラミック板16は、そのような角度で噴射される燃料、又、燃焼する炎を受ける位置及び大きさに設定されている。しかも、この耐火セラミック板16は、炎の高温域に設置されている。
【0028】また、前記送風機6,5、風洞1の開口1a、燃焼炉本体開口部10e等の位置関係は、前記送風機6,5が、前記燃焼炉8の先端部である燃焼炉本体開口部10eより前記ノズル12a配設部側に位置し、更に、風洞1の開口1aが、半分ほど燃焼炉8の先端部より前方(図1中左側)に位置している。
【0029】次に、作用について説明する。
【0030】電源スイッチをONすると、電源の表示灯が点灯し、温度調節器が作動する。そして、最初に第1送風機6が作動し、その後、第2送風機5が作動することにより、風洞1の後方から前方へ向かう空気の流れを形成して、風洞1内からビニールダクト22に向かう空気の流れが円滑に行われる。
【0031】一方、バーナー12は、電極棒が予熱され、暖まった時点で、ノズル12aから燃料が噴射され、この燃料に電極棒にて着火されることにより、燃焼が行われる。
【0032】この場合には、ノズル12aから120°の角度で噴射された未燃焼の燃料は、まず、燃焼炉本体10の内壁の断熱材10cに吸着される。断熱材10cに吸着されずに反射された未燃焼の燃料及び直接噴射されて来た未燃焼の燃料が耐火セラミック板16に吸着される。
【0033】そして、燃料に着火されることにより生じる炎にて、耐火セラミック板16が高温に熱せられて蓄熱し、前記のように耐火セラミック板16に吸着される未燃焼の燃料が完全燃焼される。従って、未燃焼の燃料がビニールダクト22側に送風されることがない。また、その炎により、耐火セラミック板16の温度が上昇して発熱体となるため、この耐火セラミック板16に当たった時点で燃料が燃焼されることとなる。特に、その耐火セラミック板16は炎の高温域に配設されているため、発熱体としての効果は顕著である。
【0034】従って、ノズル12aから噴射された燃料が完全燃焼されることとなる。このことは試験により明らかである。本発明の実施の形態1を具現化した試作機では、通常運転時でバーナー12から発生する炎の最高温度は約800℃であったが、耐火セラミック板16の蓄熱効果により耐火セラミック板16の中央の表面温度は、約1,100℃であったことを確認している。
【0035】また、耐火セラミック板16の図中左側には、蓄熱部15が設けられることにより、この蓄熱部15の蓄熱筒15aや蓄熱体15bの温度が上昇して、この部分に熱が蓄えられる。これにより、燃焼炉8全体に蓄熱作用が発揮され、熱効率が向上することとなる。
【0036】さらに、この状態で、第1,第2送風機6,5にて、温風機100の外側でハウス110内の空気を風洞1内に導入し、この空気を燃焼炉8にて熱変換して温風にした後、ビニールダクト22にてハウス110内に送風するようにしている。
【0037】この際には、第1,第2送風機6,5の配設位置が、燃焼炉8の先端部より図中右側に位置し、且つ、ビニールダクト22の接続部位(開口1a)の半分ほどが、燃焼炉8の先端部より図中左側に位置しているため、両送風機6,5からの風が直接燃焼室14内に流入することがないと共に、風洞1内の空気がその位置の開口1aから送風される。従って、風洞1内の風の流れは、矢印に示すようになり、燃焼室14内の圧力の上昇を抑えることができるため、着火性や燃焼性を向上させることができる。
【0038】そして、ハウス110内の室温が設定温度になると、制御装置により、バーナー12の作動が停止し、燃焼室14内での燃焼が停止する。しかし、この燃焼の停止と同時に、両送風機6,5も停止させてしまうと余熱により、燃焼炉8の温度が上昇してしまうため、両送風機6,5を燃焼停止後一定時間継続して作動させることにより、燃焼炉8の温度が異常に上昇してしまうのを防止するようにしている。
【0039】その後、ハウス110内の室温が設定温度より低くなると、再度バーナー12が自動的に作動して、燃焼が開始し、温風が室内に送風され、室温が上昇する。
【0040】かかる動作を繰り返すことにより、ハウス110内の室温が設定温度に制御されることとなる。
【0041】すなわち、図8に示すグラフ図は、燃焼時間と上昇温度の関係を示したものであり、燃料が灯燃料、室内容積が981.12m3、作動前の室温が8.6℃、燃焼炉8の温度が9.0℃、室内サーモ設定温度が18℃、開口1a温度の上限設定が60℃の条件で実験された結果を示すものである。このグラフ図を見ると、燃焼開始から15分程度まで開口1a温度が上昇を続け、37℃程度になる一方、室内温度は20分程度まで上昇を続け、19℃程度になる。この場合、経過時間19分の時に、バーナー12がOFFとなるため、開口1a温度及び室内温度が低下して行く。そして、室内温度が18℃より低下すると、再度バーナー12がONとなり、室内温度が上昇し、これを繰り返していることが分かる。
【0042】このようにして、燃料が完全燃焼されることにより、熱効率が向上するため、燃料の消費量が削減できると共に、不完全燃焼ガスを排出する煙突が必要ない。従って、煙突の設備が必要なく、その結果、煙突の設置位置により制約を受けることがないことから、温風機100の設置位置の自由度が向上することとなる。
【0043】かかる温風機には、各種の安全装置が設けられており、燃焼炉8の温度が異常に上昇した場合、バーナー12に異常が発生した場合等において、警報を発生したり、作動を停止したりするようになっている。
【0044】一方、かかる温風機100をハウス110内に配置する場合、図5に示すように、温風機100の長手方向(図中左右方向)と直交する方向(図中上下方向)にビニールダクト22を延長していると、この温風機100が図中横置きとなり、この温風機100の上下側の範囲H1をトラクター等で耕作する場合、その温風機100が邪魔になり、耕作できない部分が多くなる。
【0045】そこで、連結体20を図1等に示す状態から外して90°回転させ、一対の送風口20bが温風機100の長手方向(図中上下方向)を向くようにし、この状態で、送風口20bにビニールダクト22を接続するようにすれば、図6に示すように、温風機100をハウス110の側面部に沿わせることができ、この温風機100によるデッドスペースはH2で示す範囲となり、上記H1の場合より、デッドスペースの範囲を狭くできる。
【0046】このように連結体20の取付位置を変えることにより、送風口20bの向きを変えることができるため、温風機100に対するビニールダクト22の配設方向をハウス110に対する温風機100の配設位置に応じて適宜変えることができる。また、この実施の形態では、連結体20の対向する側壁に一対の送風口20bが形成されているが、隣接する側壁に一対の送風口20bを形成することもできる。
【0047】なお、図1中二点鎖線に示すように、蓄熱筒15aの先端部に、多数の貫通孔29aが形成されたセラミック板からなるカバー29を装着することもできる。このようにすれば、燃焼室14内への風の進入をより低減して、圧力の上昇を防止できるため、着火性及び燃焼性をより向上させることができる。
【0048】[発明の実施の形態2]図9乃至図11には、この発明の実施の形態2を示す。
【0049】この実施の形態2は、燃焼炉8等の構成が実施の形態1のものと相違している。
【0050】すなわち、この燃焼炉8の燃焼炉本体10の上部には、第2送風機5の下方に二次通風口10dが形成され、この通風口10dが開閉装置11により開閉されるようになっている。この開閉装置11は、二次通風口10dがシャッタ11aにより開閉され、このシャッタ11aが重り11bにより上方に回動されることにより、二次通風口11dが開かれるようになっている。勿論、この開閉装置11の位置は、第1送風機6の下側にのみ設けても良いし、又、両送風機6,5の下側に設けても良い。
【0051】その第2送風機5の作動中(燃焼中)には、ここからの送風による風圧により、シャッタ11aが重り11bの重量に抗して反時計回りに回動されて二次通風口10dが閉成され、第2送風機5が停止されたとき(非燃焼中)には、重り11bの重量により、シャッタ11aが時計回りに回動されて二次通風口10dが開成されるようになっている。
【0052】また、燃焼室14の蓄熱部15の図中左側端部には、図10に示すような蓄熱板15dが設けられている。この蓄熱板15dは、ステンレス製で円板形状を呈し、網目形状に形成され、熱し易く、冷め易いものである。
【0053】さらに、風洞1の下部には、温風調整室1bが下方に向けて延長され、この温風調整室1bの図11中四方の端部に形成された温風口1cが形成され、この温風口1cの周囲には、フランジ部1dが突出して形成されている。
【0054】さらにまた、燃焼炉本体10の図中左側端部の下部には、延長管13の上端部13aが接続され、下側に図11に示すように四方に分岐された分岐部13bが形成され、これら分岐部13bの先端部に形成された一次通風口13cが、それぞれ前記温風口1cより外側に突出し、フランジ部1dの先端と同じ位置に設定されている。
【0055】このように4つの温風口1c及び一次通風口13cの内任意のものを使用できるが、この実施の形態では、左右の温風口1c及び一次通風口13cの部分のフランジ部1dに図中二点鎖線に示すようにビニールダクト22が接続され、この左右のものを使用し、前後のものは、図11に示すように盲蓋30により閉じられている。
【0056】かかる温風機100にあっては、両送風機6,5が作動中には、シャッタ11aにより、二次通風口10dが閉じられており、燃焼炉8の温度上昇により、風洞1内の空気が暖められ、この空気が、温風調整室1bを介して温風口1cからビニールダクト22内に送風される。この際には、一次通風口13cが温風口1cより突出した位置に形成されているため、温風調整室1bから温風口1cを介してビニールダクト22側に温風が送風される時に、一次通風口13c側が負圧となり、この一次通風口13cを介して燃焼室14内の空気がビニールダクト22側に吸い出されるようになる。従って、燃焼室14内の圧力が高くなることがないため、着火性や燃焼性を向上させることができる。
【0057】また、ハウス110内の温度が設定温度まで上昇したり、温風機100の電源が停止されたりして、第2送風機5の作動が停止すると、重り11bの重量により、シャッタ11aが時計回りに回動されて二次通風口10dが開成される。これにより、燃焼室14内の高温の空気がその二次通風口10を介して外部に抜けることにより、燃焼室14内に温度低下を促進させることができる。
【0058】他の構成及び作用は、実施の形態1と同様である。
【0059】なお、この発明は、上記各実施の形態に限定されるものでなく。例えば、蓄熱部15は、図12に示すような蓄熱部27とすることもできる。すなわち、この蓄熱部27は、円板形状を呈し、セラミック板から蓄熱部本体27aが形成され、この蓄熱部本体27aには多数のスリット27bが同心円上に形成され、更に、この蓄熱部本体27aにはリング状の溝27cが同心円上に複数形成され、この溝27c内に、ニクロム線27dが配設されている。
【0060】このようにしても、燃料の燃焼による熱により、ニクロム線27d及び蓄熱部本体27aの温度が上昇し、蓄熱作用を発揮することとなる。
【0061】燃焼炉8は、円筒形が望ましいが、風洞1は実施の形態に示した円筒形に限定されることはなく、角型の筒状体としてもよい。また、本発明の場合には、従来の温風機のような燃焼炉の先端に熱交換部材を設置する必要がないため、風洞を小型にすることができる。
【0062】さらに、この発明の温風機は、ハウス内だけでなく、工場等、暖房が必要な場所であれば如何なるところにも設置でき、乾燥機等の温風供給源としても利用できる。
【0063】
【発明の効果】以上説明してきたように、請求項1に記載の発明によれば、耐熱性を有すると共に燃料が付着し易い材質の部材を、燃焼炉の内壁で、ノズルから噴射された燃料を受ける位置に配設することにより、燃料を完全燃焼させることができ、熱効率を向上させることができると共に、煙突の配設を不要として設置位置の自由度等を向上させることができる。
【0064】請求項2に記載の発明によれば、耐熱性を有すると共に燃料が付着し易い材質の遮蔽板を、燃焼炉内で、ノズルから噴射された燃料を受け、且つ、燃焼により発生する炎を受ける位置に配設することにより、燃料を完全燃焼させることができ、熱効率を向上させることができると共に、煙突の配設を不要として設置位置の自由度等を向上させることができる。
【0065】請求項3に記載の発明によれば、上記効果に加え、炎の高温域に遮蔽板を配設することにより、この遮蔽板の温度を上昇させて発熱体としての作用を発揮させることができる。
【0066】請求項4に記載の発明によれば、上記効果に加え、燃焼炉の開口部に対して、送風機の位置や開口の位置を所定の位置関係に設定することにより、燃焼炉内の圧力の上昇を抑制することができ、着火性や燃焼性を向上させることができる。
【0067】請求項5に記載の発明によれば、上記効果に加え、燃焼炉の先端部に形成された開口部を、複数の貫通孔が形成されたカバーで閉塞することにより、燃焼炉内の圧力の上昇を一層抑制することができ、着火性や燃焼性を向上させることができる。
【0068】請求項6に記載の発明によれば、上記効果に加え、一次通風口を温風口より外部に突出させることにより、温風口から外部に送風される温風の流れにより、一次通風口側が負圧になり、燃焼炉内の空気が吸い出されるようになり、この燃焼炉内の圧力上昇をより抑制でき、着火性や燃焼性を向上させることができる。
【0069】請求項7に記載の発明によれば、上記効果に加え、燃焼炉内で、遮蔽板のノズル側と反対側に、燃焼による熱を蓄熱する蓄熱部を配設することにより、より熱効率を向上させることができる。
【0070】請求項8に記載の発明によれば、上記効果に加え、燃焼炉には、燃焼炉内の空気を抜く二次通風口を形成すると共に、この二次通風口を燃焼時には閉じ、非燃焼時には開く開閉装置を設けることにより、燃焼炉内の温度上昇を抑制することができる。
【出願人】 【識別番号】390027281
【氏名又は名称】ホリー株式会社
【出願日】 平成9年(1997)6月18日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】佐野 弘
【公開番号】 特開平11−14151
【公開日】 平成11年(1999)1月22日
【出願番号】 特願平9−177564