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【発明の名称】 ドレンポンプ
【発明者】 【氏名】高木 幸一

【氏名】矢島 勉

【氏名】江間 正紀

【要約】 【課題】簡単な構造で、かつ容易に着脱することができ、種々の仕様に対応することが容易にできるとともに、揚程を低下することなく低流量かを計ることができるドレンポンプを提供するものである。

【解決手段】略円錐形内周面2を形成し、下端に吸込み口3を、上方側部に吐出口4を備え、空気導通口13を有する蓋7を備えたポンプ本体1内に、前記内周面と間隙を有して回転する羽根10を設けたドレンポンプにおいて、吐出側継手9内にオリフイス体20を着脱自在に設けたものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 略円錐形内周面を形成し、下端に吸込み口を、上方側部に吐出口を備え、空気導通口を有する蓋を備えたポンプ本体内に、前記内周面と間隙を有して回転する羽根を設けたドレンポンプにおいて、吐出側継手内にオリフイス体を着脱自在に設けたことを特徴とするドレンポンプ。
【請求項2】 オリフイス体は、吐出側継手に挿入される挿入部とオリフイス部と先端開口部とを備えている請求項1記載のドレンポンプ。
【請求項3】 前記挿入部は、端部から軸方向に延びるスリットを形成しているスリット形成部とスリットを形成していない挿入支持部とを有している請求項2記載のドレンポンプ。
【請求項4】 スリット形成部には軸方向に延びるスリットを複数本形成し、スリット形成部の外周を吐出側継手の内周より大径としてなる請求項2又は請求項3記載のドレンポンプ。
【請求項5】 スリット形成部の外周は、挿入支持部との連結部から端部に近づくに従って大径となるように形成されてなる請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のドレンポンプ。
【請求項6】 挿入支持部の外径は吐出口の内径と略等しく成形されてなる請求項3記載のドレンポンプ。
【請求項7】 スリット形成部の端部近傍にはリング溝を形成しており、リング溝から端部に向けてその外形が縮径するテーパ部を形成してなる請求項4記載のドレンポンプ。
【請求項8】 オリフイス体には、吐出側継手の外に突出する部分にくびれ部を形成してなる請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のドレンポンプ。
【請求項9】 オリフイス部に続く先端開口部はオリフイス部から他端部に近づくに従って拡径する孔を備えている請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のドレンポンプ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気調和装置において、ドレンパンに貯留したドレンを外部に排出するためのドレンポンプにおいて、特に、低流量化のために吐出口部分にオリフイス体を設けたドレンポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】空気調和装置等において、室内外熱交換器で凝縮したドレン水は、下方に設置されたドレンパンに集められ、このドレンパンに設置されたポンプによって外部に排出されている。このようなドレン水の排水ポンプとしては各種のものが採用され、また提案されているが、近年は構造の簡単さ及び効率の良さ等から、漸次直径が増加する曲面が内周に形成されたポンプ本体の小径側に吸込み口が形成され、大径側に吐出口が形成され、このポンプ本体内に、内部の曲面に接しない間隙を隔てて回転する羽根がポンプ本体に内蔵され、ポンプ本体の上部にカバーを設け、このカバーに気体流入部を設ける形式のポンプが広く採用されるに至っている。このポンプにおいては、羽根の回転により吸込み口から吸入されたドレン水は、気体流入部より導入された空気の大気圧とバランスしつつ自由表面を中心部に形成しつつポンプ本体の内周面に添って高速度で回転し、その運動エネルギーは圧力エネルギーに変換されて吐出口から高位置にある外部への排出口に連なる排出管を通って排出される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなドレンポンプにおいては、その揚程及び流量は、モータ仕様、羽根、本体形状、流路面積等により決定される。したがって、ポンプの仕様を変更する場合は、モータ仕様、羽根形状等を変更する必要がある。しかも、この場合、流量と揚程は比例的相関関係にあり、揚程を変えずに低流量を得ることはできない。また、羽根と本体内面のクリアランスを減少させるなど、流路面積を絞る場合は、この流路を絞った部分にゴミや水垢が詰まる等の不具合を発生しやすいという欠点を生じる。
【0004】したがって、本発明は、簡単な構造で、かつ容易に着脱することができ、種々の仕様に対応することが容易にできるとともに、揚程を低下することなく低流量かを計ることができるドレンポンプを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解決するため、略円錐形内周面を形成し、下端に吸込み口を、上方側部に吐出口を備え、空気導通口を有する蓋を備えたポンプ本体内に、前記内周面と間隙を有して回転する羽根を設けたドレンポンプにおいて、吐出側継手内にオリフイス体を着脱自在に設けたものである。
【0006】本発明は、上記のように構成したので、ドレンポンプの駆動時には、羽根の回転によりドレンは吸込み口から吐出口側にドレンを吐出する。このときポンプから吐出されるドレンは、オリフイス体で絞られることで、流量は低下する。しかしながら、揚程はモータ、羽根条件等の能力で決まり、また、本体内の圧力も高くなるので、揚程は変化することがない。また、通常回転時において、空気を引き込む量も低減するため、空気泡を砕く騒音も低下する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を図面に添って説明する。図1は本発明によるオリフイスを装着したドレンポンプの断面図を示し、ポンプ本体1の内周面2は略円錐形をなし、下端に吸込み口3を、上方側部に吐出口4を備えている。ポンプ本体1の上方の開口にはOリング5を介してねじ6により固定される蓋7を備え、蓋7の中心立ち上がり部8の上端には、羽根10を下端に固定する軸11が貫通すると共に、ポンプ室12と大気と連通する開口13を形成している。羽根10の外周は、ポンプ本体1の内周面2と間隙を有して配置され、羽根10を固定する軸11の上部には、蓋7の開口13の上方に水切り板14を設けている。蓋7の上面から延びる支持軸15にはモータ16が固定され、モータ16から伸びる駆動軸と支持軸15とは連結している。モータ16の上部にはねじ17によりブラケット18が固定され、ブラケット18には配電部材が固定されている。
【0008】水平方向に延びている吐出口4に連通する吐出側継手9内には、図2及び図3に示すようなオリフイス体20が挿入固定されている。オリフイス体20は吐出側継手9に挿入される挿入部21と、オリフイス部22と先端開口部23とを備えており、挿入部21は端部24から軸方向に延びる図中4本のスリット25を形成しているスリット形成部26と、スリットを形成していない挿入支持部27とを有している。オリフイス体20を吐出側継手9に挿入していない状態において、このスリット形成部26と挿入支持部27部分の内径は等しく、スリット形成部26の外周は、挿入支持部27との連結部から端部24に近づくに従って大径となるように形成されており、挿入支持部27の外径は吐出口の内径と略等しく成形されている。また、スリット形成部26の端部24近傍にはリング溝28を形成しており、そのリング溝28から端部24に向けてその外形が縮径するテーパ部29を形成している。
【0009】オリフイス体20のオリフイス部22の内径は所定の値に正確に成形されており、その外周にはくびれ部30を備えている。このくびれ部は、図1に示すように、オリフイス体20を吐出側継手内に挿入した際に、吐出側継手の外に突出するように設定されている。また、オリフイス部22に続く先端開口部23はオリフイス部22から他端部31に近づくに従って拡径する孔32を備えている。このようなオリフイス体20を吐出側継手9内に挿入する際には、オリフイス体20を吐出口の開口部33に当て、強く押し込むと、オリフイス体20の挿入部21におけるスリット25がオリフイス挿入部の最大外径部分が吐出側継手9の内径より大きく設定されているので、図4に示すようにオリフイス形成部26が押し縮められ、また、テーパ部29の案内によりスリット形成部26が次第に吐出側継手9内に挿入される。そして最終的にオリフイス体20の端部24が吐出側継手9の段部34に当接して止まり、この状態でオリフイス体20はスリット形成部26の弾性力により吐出側継手9内に確実に挿入固定される。
【0010】上記のようなオリフイス体20は、種々の内径のオリフイス部22を備えるものを用意し、空気調和器の仕様、即ち要求されるドレンポンプの仕様に従って任意のものを選択して、吐出側継手内に挿入して使用する。また、オリフイス体のメンテナンス、或いはオリフイス体を交換するときには、オリフイス部22の外周に形成されているくびれ部に指をかけ引き抜くことにより、オリフイス体22は手によって容易に吐出側継手9内から取り外すことができる。
【0011】このように、所定の内径を有するオリフイス部22を備えたオリフイス体20を吐出口側継手9内に挿入したオリフイス付きドレンポンプの使用に際しては、ドレンパン内にドレンが貯留した状態においてモータ16が駆動されると、軸を介して羽根10が回転し、ドレンパン内のドレンは羽根10によって掻き回され、ポンプ本体内摺面に押しつけられる状態で羽根10と共に回転し、遠心力によって上昇する。このとき、蓋7の開口13から中心部に空気が導入されているので、回転するドレン水の中心側表面は自由表面が形成される。ドレン水は、吐出口4近傍で羽根10の大径部により掻き回され、大きな速度エネルギーが付与され、吐出口4部分ではこの速度エネルギーが圧力エネルギーに変換され、ドレン水は吐出管側継手9に連結される図示されない吐出管を介してドレンホースに排出される。
【0012】このとき、ポンプから吐出されるドレンは、オリフイス部22で絞られることで、流量は低下する。しかしながら、揚程はモータ、羽根条件等の能力で決まり、また、本体内の圧力も高くなるので、揚程は変化することがない。更に、通常回転時において、空気を引き込む量も低減するため、空気泡を砕く騒音も低下するものである。
【0013】
【発明の効果】本発明は、略円錐形内周面を形成し、下端に吸込み口を、上方側部に吐出口を備え、空気導通口を有する蓋を備えたポンプ本体内に、前記内周面と間隙を有して回転する羽根を設けたドレンポンプにおいて、吐出側継手内にオリフイス体を着脱自在に設けたことにより、流量が微少流量であるにも関わらず揚程が変化することがなく、また、ポンプの作動時に空気泡を砕くことによる騒音を発生することが少なくなり、流量の設定はオリフイス体の径の異なるものと交換することにより任意に且つ容易に設定することができ、オリフイス体が微少径であることによりオリフイス体にゴミや水垢等が詰まったときにも、オリフイス体を取り外してこれを容易に取り除くことができ、しかも構造が簡単であるので安価なものとすることができる。
【出願人】 【識別番号】000143949
【氏名又は名称】株式会社鷺宮製作所
【出願日】 平成9年(1997)10月28日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】草野 浩一
【公開番号】 特開平11−132495
【公開日】 平成11年(1999)5月21日
【出願番号】 特願平9−311090