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【発明の名称】 レンジフードのフィルター清掃装置
【発明者】 【氏名】越智 貴志

【要約】 【課題】レンジフードのフィルターの全面に洗浄液を均一に流下して均一に清掃できるようにする。

【解決手段】洗浄液供給パイプ28で洗浄液樋24内に洗浄液を供給し、その洗浄液供給孔32からフィルター11に洗浄液を落下供給してフィルター11に沿って洗浄液を流下して清掃するレンジフードのフィルター清掃装置において、前記洗浄液供給パイプ28の放水口28aを下向きとして洗浄液樋24の底板30後部寄り30bと間隔を置いて対向させ、その放水口28aから放水された洗浄液が左右方向に向けて広がりながら前部寄り30aに向けて流れ、各洗浄液供給孔32に均一量の洗浄液が流れ込み、各洗浄液供給孔32から均一量の洗浄液が落下するようにする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 フード体1内にフィルター11と送風機16を設け、送風機16でフィルター11を通して空気を吸引して排出するレンジフードにおいて、前記フィルター11の上縁部長手方向に沿って洗浄液樋24を取付け、この洗浄液樋24の底板30前部寄り30aに洗浄液供給孔32をフィルター11の長手方向に沿って間隔を置いて複数形成し、前記洗浄液樋24に洗浄液を供給する洗浄液供給パイプ28の放水口28aを下向きとして底板30の後部寄り30bと間隔を置いて対向したことを特徴とするレンジフードのフィルター清掃装置。
【請求項2】 前記洗浄液供給孔32と連続して筒状の水切り部33を設けた請求項1記載のレンジフードのフィルター清掃装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、調理時に発生する煙り、湯気、臭気等を捕集して外部に排出するレンジフードにおけるフィルターを清掃する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】レンジフードとしては、例えば特公平1−54618号公報に示すように、送風機と吸気口とを連通する吸気風路に複数の邪魔板を取付け、この吸気風路を流れる油煙が邪魔板によって強制的に屈曲させられることで油煙中の油脂粒子が邪魔板や風路内壁に付着して油脂分を分離除去する。前記邪魔板や風路内壁に洗浄ノズルで洗浄液を噴射して付着した油脂分を洗い落すものが知られている。
【0003】このレンジフードであれば、邪魔板や風路内壁に付着した油脂分を洗浄液で洗い落として清掃できるので、人手によって邪魔板や風路内壁を清掃する必要がない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】レンジフードとしては、フード体の内部にフィルターを取付け、そのフード体内部にフィルターを境として吸込部と排出部を形成し、その排出部に送風機を取付けたものが知られている。
【0005】このレンジフードであれば、送風機を駆動することで空気を吸込部より吸込み、その吸込んだ空気をフィルターを通して排出部に吸込み、排気ダクトなどを通して外部に排出することができる。また、吸込んだ空気中の油分や水蒸気をフィルターで捕集でき、排出ダクトを流れる空気中の油分や水蒸気の量が著しく減少するので、排出ダクト内で油分や水蒸気が結露して排出ダクトより流れ出ることがない。
【0006】前述のレンジフードはフィルターによってフード体内部を吸込部と排出部に区画しているから、そのフィルターは大面積である。このために、従来のレンジフードのように洗浄ノズルによって洗浄液をフィルターに噴射すると、洗浄液がフィルター全面に均一に噴射されないから、洗浄液をフィルター全面に均一に流下させることができずにフィルターを均一に清掃できない。
【0007】このことを解消するために本出願人は先に、次のようなフィルター清掃装置を提案した。フィルターの上縁部長手方向に沿って洗浄液樋を設け、この洗浄液樋に洗浄液供給パイプで洗浄液を供給し、その底部に形成した複数の洗浄液供給孔からフィルターに洗浄液を落下供給し、フィルターに沿って洗浄液を流下することでフィルターに付着した油脂分を洗い落すフィルター清掃装置。
【0008】このフィルター清掃装置によって洗浄液をフィルター全面に均一に流下させるには複数の洗浄液供給孔から落下供給する水量を均一とする必要がある。そこで、洗浄液樋に洗浄液を多量に供給して洗浄液樋に洗浄液を多量に溜めたり、洗浄液供給パイプの放水口から洗浄液供給孔までの距離を長くして複数の洗浄液供給孔に同量の洗浄液が流れ込むようにしている。
【0009】前述のように、洗浄液樋に多量の洗浄液を供給するには大能力で大型の洗浄液供給ポンプを用いることになるし、放水口から洗浄液供給孔までの距離を長くすると洗浄液樋が大きくなるので、コストやスペース等に問題がある。
【0010】そこで、本発明は前述の課題を解決できるようにしたレンジフードのフィルター清掃装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、フード体1内にフィルター11と送風機16を設け、送風機16でフィルター11を通して空気を吸引して排出するレンジフードにおいて、前記フィルター11の上縁部長手方向に沿って洗浄液樋24を取付け、この洗浄液樋24の底板30前部寄り30aに洗浄液供給孔32をフィルター11の長手方向に沿って間隔を置いて複数形成し、前記洗浄液樋24に洗浄液を供給する洗浄液供給パイプ28の放水口28aを下向きとして底板30の後部寄り30bと間隔を置いて対向したことを特徴とするレンジフードのフィルター清掃装置である。
【0012】第2の発明は、第1の発明における洗浄液供給孔32と連続して筒状の水切り部33を設けたレンジフードのフィルター清掃装置である。
【0013】
【作 用】第1の発明によれば、洗浄液供給パイプ28から放出された洗浄液は底板30の後部寄り30bに沿って左右に広がりながら前部寄り30aに向けて流れ、前部寄り30aの左右方向全長に亘ってほぼ均一に流れ落ちて溜るので、各洗浄液供給孔32に洗浄液が同一量流れ込み、各洗浄液供給孔32から落下する量が均一となる。
【0014】したがって、フィルター11の全面に沿って洗浄液が均一に流下してフィルター11の全面を均一に清掃できる。
【0015】また、洗浄液供給パイプ28から供給する洗浄液の量は少量で良いから、その洗浄液供給パイプ28に洗浄液を供給する洗浄液供給ポンプを小型にでき、しかも洗浄液供給パイプ28の放水口28aと洗浄液供給孔32との距離を短かくして洗浄液樋24を小型にできるから、コスト、設置スペースが有利となる。
【0016】第2の発明によれば、洗浄液樋24内の洗浄液は筒状の水切り部33によって水切りされて流れが安定すると共に、流れがガイドされて各洗浄液供給孔32よりフィルター11の上縁部に向けてそれぞれ一条の流れとして正しく落下供給される。
【0017】これによって、洗浄液はフィルター11上縁部に均一に落下供給され、フィルター11全面に均一に安定して流下するので、フィルター11の全面をより一層均一に清掃することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1に示すように、フード体1は後側フード体2と、前側フード体3を有する。後側フード体2は後面板4と相対向した一対の側面板5と天板6により下部と前部が開口した箱状となっている。前記前側フード体3は前面板7と、相対向した一対の側面板8と天板9により下部と後部が開口した箱状と成っている。
【0019】前記後側フード体2と前側フード体3を連結してフード体1としてある。このフード体1は下部が開口した箱状となっている。
【0020】前記後側フード体2の一対の側面板5の下部寄り間に仕切板10が取付けてある。この仕切板10と天板6とに亘ってフィルター11が縦向きに取付けてある。フード体1内はフィルター11を境として下部に開口した吸込部12と排出部13に区画してある。
【0021】前記排出部13内には電動モータ14により回転されるファン15を備えた送風機16が設けてあり、この送風機16の吸込部が排出部13に開口し、吐出側に排気ダクトが接続してある。
【0022】このようであるから、電動モータ14によりファン15を回転すると吸込部12より空気が吸込まれる。その吸込まれた空気はフィルター11を通して排出部13に流れ込む。排出部13に流れ込んだ空気は送風機16の吐出側から排出ダクトに排出される。
【0023】前記仕切板10の上面に洗浄液受皿20が取付けてある。この洗浄液受皿20にフィルター11の下部がブラケット21で取付けてある。前記仕切板10の下面に洗浄液槽22が取付けてある。これによってフィルター11に沿って流れ落ちた洗浄液は洗浄液受皿20内に落下し、排出口23から洗浄液槽22内に流れ込む。
【0024】前記後側フード体2の天板6には洗浄液樋24が取付けてある。この洗浄液樋24にブラケット25を介してフィルター11の上部が取付けてある。前記洗浄液槽22内の洗浄液は電動モータ26で駆動される洗浄液供給ポンプ27で洗浄液供給パイプ28に吐出され、その洗浄液供給パイプ28によって洗浄液樋24に供給される。
【0025】前記洗浄液樋24は図2,図3に示すように底板30と周壁板31とで上部が開口し前後寸法が小さく左右寸法が大きなほぼ平面長方形状である。この洗浄液樋24はフィルター11よりも上部寄りに長手方向全長に亘って取付けてあり、その周壁板31の後部31aにおける長手方向中央部に前記洗浄液供給パイプ28が取付けてある。前記洗浄液樋24は上板を有する密閉された箱状としても良い。
【0026】前記底板30は前部寄り30aが後部寄り30bよりも下方となるようにほぼ階段形状に折り曲げてあり、洗浄液樋24は前部寄り部分が深く、後部寄り部分が浅くなっている。前記洗浄液供給パイプ28の先端部は下向きに折り曲げられて放水口28aは下向きとなり、底板30の後部寄り30bに間隔を置いて対向している。
【0027】前記底板30の前部寄りには複数の洗浄液供給孔32が長手方向に間隔を置いて形成してある。この洗浄液供給孔32の開口縁と連続して筒状の水切り部33が下向きに一体的に設けてある。例えば、洗浄液樋24を金属製とし、その底板30の前部寄り30aをバーリング加工して水切り部33を有する洗浄液供給孔32としてある。
【0028】なお、洗浄液樋24を樹脂による射出成形品としても良い。
【0029】このようであるから、洗浄液供給パイプ28から供給された洗浄液は放水口28aから底板30の後部寄り30bに向けて放水され、その洗浄液は勢い良く放射状に広がり前記後部寄り30bに沿って左右方向に向けて流れながら前部寄り30aに流れ落ちる。なお、底板30の後部寄り30bは水平に対して前部が低く傾斜しているし、放水口28aは水平であるから、放水口28aと底板30の後部寄り30bとの間隔が前部が大きく、後部が小さいので、洗浄液は前部寄り30に向けて多量に流れ、後部寄りには少量のみ流れる。
【0030】これにより、底板30の前部寄り30aに洗浄液が左右方向に亘ってほぼ均一に流れ落ちて溜るから、各洗浄液供給孔32に洗浄液が同一量流れ込み、各洗浄液供給孔32から同一の水量が落下供給される。
【0031】したがって、フィルター11の全面に沿って洗浄液を均一に流下させることができる。また、洗浄液供給パイプ28から洗浄液樋24に供給する洗浄液の量を少量できるし、放水口28aから洗浄液供給孔32までの距離を短かくできる。
【0032】また、各洗浄液供給孔32からフィルター11の上縁部に落下供給される時に、洗浄液供給孔32の開口縁と連続して下向きに一体的に設けた筒状の水切り部33によって洗浄液が底板30の下面から水切りされると共に、真下に向けて流れるようにガイドされるので、各洗浄液供給孔32から洗浄液aが図3に示すようにフィルター11の上縁部に向けてそれぞれ一条の流れとして正しく落下供給される。
【0033】したがって、洗浄液がフィルター11上縁部に均一に落下供給され、フィルター11全面に均一に安定して洗浄液が流下するので、フィルター11の全面をより一層均一に清掃することができる。
【0034】図4(a),(b)に示すように底板30の後部寄り30bと放水口28aをともに水平として両者の間隔を周方向で均一としても良い。このようにすれば洗浄液aが放水口28aを中心とする円形状に広がる。
【0035】図5(a),(b)に示すように、底板30の後部寄り30bを水平とし、放水口28aを水平に対して後部が低く傾斜させても良い。このようにすれば洗浄液aは中心が放水口28aよりも前方寄りの円形として広がる。
【0036】図6(a),(b)に示すように、底板30の後部寄り30bを水平とし、放水口28aを水平で左右両側部が円孤状に凹んだ形状とし、後部寄り30bと放出口28aとの間隔が前後が小さく、左右が大きいものとしても良い。このようにすれば、洗浄液aはほぼだ円形状に広がる。
【0037】なお、底板30の後部寄り30bと放水口28aの間隔の大・小は洗浄液の粘性、供給量、流速、洗浄液樋24の左右の大きさ等で決定する。
【0038】以上の実施の形態ではフィルター11、洗浄液受皿20、洗浄液樋24等を天板6と仕切板10とに亘って取付けたが、送風機16のケースに取付けても良いし、フィルター11と洗浄液樋24と洗浄液受皿20等をユニットとして天板6又は送風機16のケースに取付けても良い。
【0039】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、洗浄液供給パイプ28から放出された洗浄液は底板30の後部寄り30bに沿って左右に広がりながら前部寄り30aに向けて流れ、前部寄り30aの左右方向全長に亘ってほぼ均一に流れ落ちて溜るので、各洗浄液供給孔32に洗浄液が同一量流れ込み、各洗浄液供給孔32から落下する量が均一となる。
【0040】したがって、フィルター11の全面に沿って洗浄液が均一に落下してフィルター11の全面を均一に清掃できる。
【0041】また、洗浄液供給パイプ28から供給する洗浄液の量は少量で良いから、その洗浄液供給パイプ28に洗浄液を供給する洗浄液供給ポンプを小型にでき、しかも洗浄液供給パイプ28の放水口28aと洗浄液供給孔32との距離を短かくして洗浄液樋24を小型にできるから、コスト、設置スペースが有利となる。
【0042】請求項2に係る発明によれば、洗浄液樋24内の洗浄液は筒状の水切り部33によって水切りされて流れが安定すると共に、流れがガイドされて各洗浄液供給孔32よりフィルター11の上縁部に向けてそれぞれ一条の流れとして正しく落下供給される。
【0043】これによって、洗浄液はフィルター11上縁部に均一に落下供給され、フィルター11全面に均一に安定して流下するので、フィルター11の全面をより一層均一に清掃することができる。
【出願人】 【識別番号】000237374
【氏名又は名称】富士工業株式会社
【出願日】 平成9年(1997)10月21日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】浜本 忠 (外1名)
【公開番号】 特開平11−118221
【公開日】 平成11年(1999)4月30日
【出願番号】 特願平9−288223