| 【発明の名称】 |
天井パネルまたは吸込グリルの下降制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】竹内 牧男
|
| 【要約】 |
【課題】吸込グリルを簡単な制御で所定位置に確実に停止させる。
【解決手段】主センサ31は、吸込グリルを昇降させるワイヤにおける停止位置に対応する繰り出し長の位置に設けられた指標部を検出する。検出部71は、主センサ31からの信号に基づいて所定レベルの検出信号を生成する。昇降制御部72は、検出部71からの検出信号に基づいて、カウンタ75でワイヤの指標部通過数をカウントする。そして、このカウント値とリモコン73,74からの指示とに基づいて、モータドライバ76を制御して吸込グリルの下降,上昇あるいは一時停止を行う。こうして、上記ワイヤの実際の繰り出し長に対応する値に基づいて、吸込グリルの下降時における停止位置を正確に制御する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 天井に設置された空気調和機本体の天井パネル(21)または吸込グリル(22)を、モータ(24)で巻き取りまたは巻き戻される吊り下げ部材(27,28)で下降させる天井パネルまたは吸込グリルの下降制御装置おいて、上記吊り下げ部材(27)における少なくとも上記天井パネル(21)または吸込グリル(22)の停止位置に対応する繰り出し長の位置に設けられた指標部(36,42,44,46,52,57)と、上記指標部(36,42,44,46,52,57)の通過を検出して検出信号を出力する指標検出部(31,71)と、上記指標検出部(31,71)からの検出信号に基づいて、上記指標部(36,42,44,46,52,57)の通過数を計数するカウンタ(75)と、上記カウンタ(75)によるカウント値と設定値との比較結果に基づいて、上記モータ(24)の巻き戻しまたは停止動作を制御する制御部(72)を備えたことを特徴とする天井パネルまたは吸込グリルの下降制御装置。 【請求項2】 請求項1に記載の天井パネルまたは吸込グリルの下降制御装置において、上記天井パネル(21)または吸込グリル(22)の停止位置の一つが指定されると、この指定された停止位置に対応する上記カウンタ(75)のカウント値を上記設定値として設定する設定手段を備えたことを特徴とする天井パネルまたは吸込グリルの下降制御装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、天井埋め込み型空気調和機の天井パネルまたは吸込グリルの下降制御装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、天井埋め込み型空気調和機の吸込グリルを昇降するグリル昇降装置として図11に示すようなものがある(特開平6−159718号公報)。このグリル昇降装置では、吸込グリル1の四隅の夫々にワイヤ2〜5の一端を取り付ける一方、各ワイヤ2〜5の夫々の他端はスプロール10〜13に取り付けている。そして、モータ6〜9によってスプロール10〜13を正/逆回転することによって、吸込グリル1を昇降させるのである。 【0003】その場合の上記吸込グリル1の停止位置は、実開平5−25220号公報に開示されているように、モータ6〜9の運転時間あるいはスプロール10〜13の回転数によって間接的に検知する。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来のグリル昇降装置においては、吸込グリル1の停止位置をモータ6〜9の運転時間またはスプロール10〜13の回転数によって間接的に検知している。したがって、吸込グリル1を下降させる場合において、吸込グリル1が障害物に当たってスプロール10〜13がワイヤ2〜5を空送りし、各ワイヤ2〜5の繰り出し長が正規の繰り出し長にならない場合には、吸込グリル1が停止位置に至ったことを正確に判定できないという問題がある。 【0005】また、上述のように各ワイヤ2〜5の繰り出し長が正規の繰り出し長にならない場合には、吸込グリル1の上昇時に吸込グリル1が傾く場合がある。そこで、特開平6−159718号公報では、吸込グリル1が水平に正しく収納されるように、モータ6〜9の内の何れかが停止状態に至った後に、モータ6〜9に短時間の逆回転とこの逆回転時間より長時間の正回転とを交互に一回以上繰り返すという複雑な制御を行っている。 【0006】そこで、この発明の目的は、天井埋め込み型空気調和機の天井パネルまたは吸込グリルを簡単な制御で所定位置に確実に停止できる天井パネルまたは吸込グリルの下降制御装置を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、天井に設置された空気調和機本体の天井パネルまたは吸込グリルを,モータで巻き取りまたは巻き戻される吊り下げ部材で下降させる天井パネルまたは吸込グリルの下降制御装置おいて、上記吊り下げ部材における少なくとも上記天井パネルまたは吸込グリルの停止位置に対応する繰り出し長の位置に設けられた指標部と、上記指標部の通過を検出して検出信号を出力する指標検出部と、上記指標検出部からの検出信号に基づいて,上記指標部の通過数を計数するカウンタと、上記カウンタによるカウント値と設定値との比較結果に基づいて,上記モータの巻き戻しまたは停止動作を制御する制御部を備えたことを特徴としている。 【0008】上記構成によれば、天井パネルまたは吸込グリルを吊り下げる吊り下げ部材がモータによって巻き戻される場合に、上記吊り下げ部材に設けられた指標部の通過数と設定値との比較結果に基づいて上記モータの巻き戻しまたは停止動作が制御される。こうして、上記指標部の通過数に基づいて、上記吊り下げ部材における上記天井パネルまたは吸込グリルの停止位置に対応する繰り出し長が直接検出されて、上記天井パネルまたは吸込グリルの停止位置が正確に判定される。その結果、上記天井パネルまたは吸込グリルが障害物に当たって正規の位置まで下降していないにも拘わらず、停止位置に至ったと誤判定することから回避される。 【0009】また、請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明の天井パネルまたは吸込グリルの下降制御装置において、上記天井パネルまたは吸込グリルの停止位置の一つが指定されると、この指定された停止位置に対応する上記カウンタのカウント値を上記設定値として設定する設定手段を備えたことを特徴としている。 【0010】上記構成によれば、ユーザによって所望の停止位置が指定されると、この指定された停止位置に対応する上記カウンタの設定値が自動的に設定される。 【0011】尚、上記吊り下げ部材とは、ワイヤ,ロープおよびベルトを含む概念である。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。図1は、本実施の形態の吸込グリルの下降制御装置が搭載された天井パネルの上面図およびこの上面図のA−A矢視断面図である。21は天井パネルであり、22は吸込グリルである。天井パネル21の内周面21aに沿って回転軸23が配設されている。そして、この回転軸23は、モータ24によって歯車25,26を介して回転される。 【0013】上記回転軸23の両端部には、ワイヤ27,28の一端が取り付けられる。また、両ワイヤ27,28の他端には、上記回転軸23に垂直な方向に延在する天井パネル21の内周面21b,21c夫々の中央に設けられたトランベット状の開口を有するガイド29,30を介して、吸込グリル22の両端部が吊り下げられている。したがって、吸込グリル22は、モータ24の正転によって上昇し、逆転によって下降する。 【0014】また、上記ガイド29の下側にはワイヤ27の繰り出し長を検出する主センサ31が設けられており、ガイド30の下側にはワイヤ28の揺れを検出する揺れセンサ32が設けられている。さらに、ガイド29,30の近傍における吸込口の中心Dに対して点対称の位置には、吸込グリル22が天井パネル21内に正しく収納された場合にオン信号を出力するリミットスイッチ33,34が取り付けられている。 【0015】本実施の形態においては、上記ワイヤ27の繰り出し長を主センサ31で検出することによって、吸込グリル22が停止位置に至ったことを直接検出する。したがって、吸込グリル22の停止時点を正確に判定できるのである。以下、上記主センサ31について説明する。 【0016】図2は、上記主センサ31として光センサ35を用いた場合の例を示す。この場合には、ワイヤ27には、吸込グリル22の停止位置に対応する繰り出し長の位置に、図3に示すように光反射部としてのビーズ36,36,…をかしめて取り付けている。光センサ35はコ字状に屈曲しており、互いに対向する部位の一方35aには発光素子37と受光素子38とを設ける。そして、ワイヤ27のビーズ36からの反射光を検知してビーズ36の通過回数をカウントすることによって、ワイヤ27の繰り出し長を検出するのである。 【0017】また、上記主センサ31として光センサ35を用いる場合には、上記ビーズ36が取り付けられたワイヤ27に変えて、図4に示すようなリボンを用いても差し支えない。 【0018】図4(a)では、不透明リボン41における吸込グリル22の停止位置に対応する繰り出し長の位置に透明スリット42を形成している。そして、光センサ35は、不透明リボン41の透明スリット42である透光部の通過回数をカウントすることによって、不透明リボン41の繰り出し長を検出するのである。 【0019】また、図4(b)では、不透明リボン43における吸込グリル22の停止位置に対応する繰り出し長の位置に所定長の穴44を形成している。そして、光センサ35は、上記不透明リボン43の穴44である透光部の通過回数をカウントすることによって、不透明リボン43の繰り出し長を検出するのである。 【0020】また、図4(c)では、透明リボン45における吸込グリル22の停止位置に対応する繰り出し長の位置に所定長の乱反射部46を形成している。尚、この乱反射部46は、上記透明リボン45の表面から三角柱状に突出した突出部で構成している。但し、乱反射部46の構成はこれに限定されるものではない。そして、光センサ35は、透明リボン45における乱反射部46の通過回数をカウントすることによって、透明リボン45の繰り出し長を検出するのである。 【0021】尚、上記ワイヤ27に変えて不透明リボン41,43あるいは透明リボン45を用いる場合には、光センサ35の上記互いに対向する部位の他方には、不透明リボン41,43の上記透光部あるいは透明リボン45を通過した光を受光素子38側に反射させる反射部を形成する必要がある。 【0022】図5は、上記主センサ31として磁気センサ51を用いた場合の例を示す。この場合には、上記ワイヤ27として、吸込グリル22の停止位置に対応する繰り出し長の位置に所定長の金属(磁気反応物)52を付着させた樹脂ワイヤ53を使用する。そして、上記磁気センサ51内を樹脂ワイヤ53上の金属52が通過する数をカウントすることによって、樹脂ワイヤ53の繰り出し長を検出するのである。尚、上記樹脂ワイヤ53への金属52の付着は、メタライジングや蒸着等によって行う。 【0023】図6は、上記主センサ31として電界センサ55を用いた場合の例を示す。この場合には、ワイヤ27として、N極の磁性を付与した磁性ワイヤ56における吸込グリル22の停止位置に対応する繰り出し長の位置にS極の磁極を付与した所定長のS極部57を設けたものを使用する。電界センサ55は、図7に示すように、コイル58を有して概略円筒状に形成されている。そして、上記電界センサ55のコイル58内を磁性ワイヤ56が通過すると、コイル58のB点からC点へ、C点からB点へと、交互に電流が流れる。そして、電流検出部59で検出される電流の方向反転回数をカウントすることによって、磁性ワイヤ56の繰り出し長を検出するのである。 【0024】ここで、図5あるいは図6に示すように、上記センサ51,55に円形のガイド61,62を設け、ガイド61,62の直径をセンサ51,55のワイヤ53,56の検出可能範囲よりも小さくすることによって、停止位置検出地点におけるワイヤ53,56の揺れをセンサ51,55の上記検出可能範囲内に収めて、外乱に強く安定したワイヤ繰り出し長を検出できる。尚、図2に示す光センサ35にも円形のガイドを設けることによって、外乱に強く安定したワイヤ繰り出し長を検出できることは言うまでもない。 【0025】尚、上述のように、上記ワイヤ27の繰り出し長に基づいて吸込グリル22の停止位置を検出することによって、吸込グリル22を予め設定された停止位置に正しく停止させることが可能となる。 【0026】以下、上記主センサ31による検出結果に基づく吸込グリル22の昇降制御について詳細に説明する。図8は、上記吸込グリル22の昇降制御装置のブロック図である。検出部71は、主センサ31からの信号に基づいて、ワイヤ27の上記指標部としての光反射部,透光部,磁気反応部あるいは磁極部を検知するとレベル“H"の検出信号を出力する。 【0027】昇降制御部72は、ワイヤードリモコン73あるいはワイヤレスリモコン74からの吸込グリル22の上昇指示または下降指示を受けると、モータドライバ76に制御信号を出力してモータ24を正転または逆転させて吸込グリル22を上昇または下降させる。そして、検出部71からの検出信号に基づいて、光反射部,透光部,磁気反応部あるいは磁極部の通過数をカウンタ75でカウントし、このカウント値から吸込グリル22の停止位置を判定する。そして、上記吸込グリル22の停止位置に至ると、モータドライバ76に制御信号を出力してモータ24を停止するのである。 【0028】ここで、吸込グリル22の各停止位置における上記光反射部,透光部,磁気反応部あるいは磁極部の通過数のカウント値がメモリ78に格納されており、ユーザは所望の停止位置に応じて1つの値を切り換え設定可能になっている。但し、吸込グリル22に一番近い上記指標部は、上昇時において吸込グリル22が天井パネル21内に収納される直前に吸込グリル22を一時停止させる位置を指定するものである。すなわち、吸込グリル22の上昇時においては、吸込グリル22が収納される直前に吸込グリル22を一時停止させて、吸込グリル22の揺れが収まってから収納するのである。 【0029】さらに、上記昇降制御部72は、揺れ検出部77から出力される揺れ検出信号を受けた場合には、吸込グリル22が揺れていると判定する。そして、モータドライバ76に制御信号を出力してモータ24を停止する。 【0030】すなわち、本実施の形態においては、上記指標検出部を主センサ31と検出部71で構成するのである。 【0031】以下、上記昇降制御部72によって実行される吸込グリル昇降制御処理動作について、図9,図10に示すフローチャートに従って説明する。尚、上記昇降制御部72には、上述の信号に加えて、リミットスイッチ33,34からの信号が入力される。また、メモリ78に格納されている上記光反射部,透光部,磁気反応部あるいは磁極部のカウント値のうち所望の停止位置に対応するカウント値がユーザによって設定される。そして、本天井埋め込み型空気調和機の電源がオンになると吸込グリル昇降制御処理動作がスタートする。 【0032】ステップS1で、上記カウンタ75が初期化される。ステップS2で、リモコン73,74から下降指示があるか否かが判別される。その結果、下降指示があればステップS3に進んで下降モードに入る。 【0033】ステップS3で、上記モータドライバ76にモータ逆転用の制御信号が出力されて、モータ24の逆転が開始される。ステップS4で、上記カウンタ75によるワイヤ27の上記指標部通過数のカウントが開始される。 【0034】ステップS5で、上記リモコン73,74から停止指示があるか否かが判別される。その結果、停止指示があればステップS9に進み、そうでなければステップS6に進む。ステップS6で、カウンタ75のカウント値がユーザによって設定された設定値以上になったか否かが判別される。その結果、上記設定値以上であればワイヤ27が必要長だけ繰り出されたと判定してステップS9に進み、そうでなければステップS7に進む。 【0035】ステップS7で、上記リモコン73,74から上昇指示があるか否かが判別される。その結果、上昇指示があればステップS13に進んで上昇モードに移行する。一方、そうでなければステップS8に進む。ステップS8で、上記揺れ検出部77からの揺れ検出信号に基づいて、ワイヤ28に揺れがあるか否かが判別される。その結果、揺れがある場合にはステップS9に進み、揺れがなければ上記ステップS5に戻る。そして、上記停止指示がある場合、カウント値が設定値以上になった場合、あるいは、ワイヤ28に揺れがある場合には、下降モードを終了してステップS9に進むのである。 【0036】ステップS9で、上記モータドライバ76にモータ停止信号が出力されてモータ24が停止され、通常停止に入る。尚、上記通常停止においては、カウンタ75のカウント値は保持される。 【0037】このように、本実施の形態においては、上記下降モードにおいて、上記ワイヤ27の上記指標部通過数のカウント値が上記設定値になると、吸込グリル22は停止位置に至ったと判定するようにしている。したがって、たとえ吸込グリル22が障害物に当たってワイヤ27が正常に繰り出されなくとも吸込グリル22は停止位置に至ったと誤判定されることはない。 【0038】ステップS10で、上記リモコン73,74から下降指示があるか否かが判別される。その結果、下降指示があればステップS11に進み、下降指示がなければステップS12に進む。ステップS11で、カウンタ75のカウント値が上記設定値より小さいか否かが判別される。その結果、小さければ上記ステップS3に戻って上記下降モードに移行する。一方、そうでなければ上記ステップS10に戻る。このように、上記吸込グリル22が下降して通常停止に至り、再下降が指示された場合には、吸込グリル22がまだ下降する余裕があるか否かを確認してから再下降するようにしている。 【0039】ステップS12で、上記リモコン73,74から上昇指示があるか否かが判別される。その結果、上昇指示があればステップS13に進んで上昇モードに入る。一方、上昇指示がなければ上記ステップS10に戻って下降指示あるいは上昇指示があるのを待つ。ステップS13で、両リミットスイッチ33,34が共にオフ状態であるか否かが判別される。その結果、オフ状態でなければ吸込グリル22は天井パネル21内に完全に収納されていて上昇できないので上記ステップS10に戻って下降指示を待つ。一方、オフ状態であればステップS14に進む。 【0040】ステップS14で、上記モータドライバ76にモータ正転用の制御信号が出力されてモータ24の正転が開始される。ステップS15で、カウンタ75によるワイヤ27の上記指標部通過数のカウントダウンが開始される。 【0041】ステップS16で、上記カウンタ75のカウント値が、一時停止位置に対応する「1」になったか否かが判別される。その結果、「1」であればワイヤ27,28が一時停止位置(吸込グリル22に一番近い上記指標部の位置)まで巻き取られたと判定してステップS20に進み、収納モードに移行する。一方、そうでなければステップS17に進む。ステップS17で、リモコン73,74から停止指示があるか否かが判別される。その結果、停止指示があれば上記ステップS9に戻って通常停止し、そうでなければステップS18に進む。 【0042】ステップS18で、上記リモコン73,74から下降指示があるか否かが判別される。その結果、下降指示があれば上記ステップS3に進んで下降モードに移行し、そうでなければステップS19に進む。ステップS19で、揺れ検出部77からの揺れ検出信号に基づいてワイヤ28に揺れがあるか否かが判別される。その結果、揺れがある場合には上記ステップS9に戻って通常停止し、揺れがなければ上記ステップS16に戻る。そして、上記カウント値が「1」になった場合には、上昇モードを終了して収納モードに移行する。また、停止指示がある場合、あるいは、ワイヤ28に揺れがある場合には、上昇モードを終了して通常停止する。また、下降指示がある場合には、上昇モードを終了して下降モードに移行するのである。 【0043】ステップS20で、上記モータドライバ76にモータ停止用の制御信号が出力されてモータ24が所定時間一時停止される。ステップS21で、モータドライバ76にモータ正転用の制御信号が出力されてモータ24の正転が開始される。ステップS22で、両リミットスイッチ33,34が共にオン状態であるか否かが判別される。その結果、オン状態であれば吸込グリル22は天井パネル21内に完全に収納されたのでステップS23に進む。ステップS23で、モータドライバ76にモータ停止信号が出力されてモータ24が停止される。 【0044】こうして、上記吸込グリル22が天井パネル21に完全に収納される前に一時停止させ、吸込グリル22の揺れが収まってから収納モードに移行して、吸込グリル22を天井パネル21内に完全に収納するのである。 【0045】ここで、上記モータ24は、両リミットスイッチ33,34がオン状態になるまでワイヤ27,28を巻き上げるようにしている。したがって、吸込グリル22はワイヤ27,28の取り付け位置を結ぶ方向に傾くことなく、天井パネル21内に収納される。その場合に、両リミットスイッチ33,34は、ガイド29,30の近傍に取り付けられている。したがって、両リミットスイッチ33,34による収納検知位置と吸込グリル22におけるワイヤ27,28の取付位置とが非常に近い位置に在り、吸込グリル22が収納されたことをワイヤ27,28の繰り出し長に対応させて正確に検知できる。さらに、両リミットスイッチ33,34は、天井パネル21における吸込口の中心Dに対して点対称の位置に取り付けられている。したがって、吸込グリル22は、ワイヤ27,28の取付位置を結ぶ線に直交する方向にも傾くことがなく、水平状態で天井パネル21内に完全に収納される。 【0046】上述のように、本実施の形態においては、上記吸込グリル22を昇降させるワイヤ27には、吸込グリル22の停止位置に対応する繰り出し長の位置に光反射部,透光部,磁気反応部または磁極部で成る指標部を設けて、この指標部を主センサ31で検出する。昇降制御部72は、検出部71から送出されてくる検出信号に基づいて、カウンタ75でワイヤ27の上記指標部の通過数をカウントする。そして、このカウント値に基づいて、指定された吸込グリル22の停止位置を検知して、吸込グリル22の下降停止あるい上昇時の一時停止を行うようにしている。 【0047】したがって、上記吸込グリル22の下降時の停止位置や上昇時の一時停止位置を、ワイヤ27の実際の繰り出し長に対応する値に基づいて正確に制御できる。すなわち、本実施の形態によれば、吸込グリル22が障害物に当たってワイヤ27が正常に繰り出されていない場合において、吸込グリル22は停止位置に至ったと誤判定されることはないのである。 【0048】また、上記ワイヤ27の指標部は、吸込グリル22における少なくとも停止位置に対応する繰り出し長の位置に設けられている。したがって、吸込グリルの吊り下げワイヤに所定間隔に指標部を形成し、この指標部の通過数から上記ワイヤの繰り出し長を算出して上記吸込グリルの停止位置を検出する場合に比較して、設けられる上記指標部の数は少なくてよく、上記指標部の形成が容易である。さらに、停止位置の検出には単純に上記指標部の通過数と設定値とを比較するだけでよく、非常に簡単に行うことができる。 【0049】尚、上記実施の形態においては、1つのモータ24で吸込グリル22の2箇所を吊り上げる場合を例に、吸込グリル22の昇降制御を説明している。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、2つのモータで吸込グリルの4箇所を吊り上げる場合や、4つのモータで吸込グリルの4箇所を吊り上げる場合にも適用できる。その場合には、個々のモータによって昇降される各ワイヤ毎に上記主センサと揺れセンサを取り付ける。そして、昇降制御部は、個々のモータ別に、対応する主センサと揺れセンサとからの検出信号に基づいて、図9,図10に示す吸込グリル昇降制御処理を行うのである。 【0050】そして、総てのモータに関する上記下降モードおよび上昇モードの開始を同期させれば、例えば、総てのモータが図10のステップS20において一時停止した場合には、総てのワイヤの繰り出し長はカウント値「1」に対応する繰り出し長になっている。したがって、吸込グリルは傾くことなく水平に一時停止することになり、総てのモータが上記収納モードに移行した場合に、吸込グリルは天井パネル21に当たることなく滑らかに天井パネル21内に収納されるのである。その結果、図11に示す従来のグリル昇降装置(特開平6−159718号公報)のように、総てのモータに短時間の逆回転とこの逆回転時間より長時間の正回転とを交互に一回以上繰り返すという複雑な制御は必要ないのである。 【0051】尚、上記各実施の形態においては、吸込グリルの昇降装置を例に説明しているが天井パネルの昇降制御装置にもそのまま適用できる。 【0052】 【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1に係る発明の天井パネルまたは吸込グリルの下降制御装置は、天井パネルまたは吸込グリルを昇降させる吊り下げ部材における少なくとも停止位置に対応する繰り出し長の位置に指標部を設け、上記天井パネルまたは吸込グリルの下降時に、指標検出部によって上記指標部の通過を検出し、カウンタによって上記指標部の通過数をカウントし、制御部によって、上記通過数と設定値との比較結果に基づいて上記モータの巻き戻しまたは停止動作を制御するので、上記吊り下げ部材の実際の繰り出し長に対応する値によって、上記天井パネルまたは吸込グリルが停止位置に至ったことを正確に判定できる。 【0053】したがって、上記モータの回転時間によって上記天井パネルまたは吹出グリルが停止位置に至ったことを間接的に検出する場合のように、天井パネルまたは吸込グリルが障害物に当たって正規の位置まで下降あるいは上昇していないにも拘わらず停止位置に至ったと誤判定することを回避できる。 【0054】その場合、上記吊り下げ部材に取り付けられる指標部は、上記天井パネルまたは吸込グリルの停止位置に対応する繰り出し長の位置に設ければよい。したがって、上記指標部の数は少なくてよく、上記指標部の形成が容易である。さらに、上記制御部による停止位置の判定は、単に上記指標部の通過数と設定値とを比較するだけでよく、非常に簡単に行うことができる。 【0055】また、請求項2に係る発明の天井パネルまたは吸込グリルの下降制御装置は、上記天井パネルまたは吸込グリルの停止位置の一つが設定手段に対して指定されると、この設定手段によって、上記指定された停止位置に対応する上記カウンタのカウント値が上記設定値として設定されるので、所望の停止位置に対応する上記設定値を自動的に設定できる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000002853 【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
|
| 【出願日】 |
平成9年(1997)10月16日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】青山 葆 (外1名)
|
| 【公開番号】 |
特開平11−118182 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)4月30日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−283643 |
|