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【発明の名称】 空気調和機
【発明者】 【氏名】宮内 拓

【要約】 【課題】コンプレッサの運転を停止できないことによる室内ユニット内の水の凍結を防止する。

【解決手段】判定回路156には、冷房運転時に点灯するLEDの点灯信号が、バッファ158及び平滑回路160を介して入力(信号D)され、パワーリレーのオン信号がバッファ162を介して入力される(信号C)。また、判定回路にはCTによって検出した電流が所定値を越えているか否かが比較器164によって判定されて入力される(信号B)。判定回路は、これらの信号からコンプレッサが正常に動作する状態で内と判断したときには、インバータ168を介して出力する信号によって保護リレーを作動させて、コンプレッサへの電力の供給を強制的に遮断する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 定速運転されるコンプレッサによって室内ユニットの冷媒熱交換器に循環される冷媒によって被空調室内へ吹き出す空気を冷却すると共に、室内ユニットに設けられた温水熱交換器内へ供給される温水によって被空調室内へ吹き出される空気を加熱して暖房する空気調和機であって、前記コンプレッサの運転が指示されているか否かを検出する運転指示検出手段と、前記コンプレッサが運転状態にあるか否かを検出する運転検出手段と、前記運転指示検出手段と前記運転検出手段の検出結果に基づいて前記コンプレッサが異常運転状態にあるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果に基づいて前記コンプレッサへの通電を強制的に遮断してコンプレッサを停止させる遮断手段と、を含む保護手段を設けたことを特徴とする空気調和機。
【請求項2】 前記運転指示検出手段として前記コンプレッサへ電力を通電するためのパワーリレーの動作が指示されているか否かを検出するリレー動作検出手段を備え、前記運転検出手段として前記コンプレッサが設けられている室外機へ供給される電流を検出する電流検出手段を備えているときに、前記判定手段が、前記リレー動作検出手段と前記電流検出手段の検出結果から、前記パワーリレーがオフされているときに所定以上の電流を検出したときに、前記コンプレッサの異常運転と判断することを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
【請求項3】 前記コンプレッサを運転する冷房運転状態にあるか否かを検出する冷房運転検出手段を含み、前記判定手段が、前記冷房運転検出手段と前記運転指示検出手段ないし前記動作検出手段の検出結果に基づいて前記遮断手段を作動させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気調和機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍サイクルによって室内の空気調和を図る空気調和機に係り、詳細には、温水によって暖房を行う空気調和機に関する。
【0002】
【従来の技術】室内の空気調和を図る空気調和機には、冷媒を用いた冷凍サイクルによって冷房運転を行うと共に、温水を用いて効率的な暖房運転を行う温水空気調和機(以下「温水エアコン」と言う)がある。この温水エアコンの室内ユニットには、冷媒が循環される冷媒熱交換器(蒸発器)と温水が循環される温水熱交換器(放熱器)が接近してないし一体に設けられている。
【0003】温水エアコンでは、室内ユニットの放熱器等に温水として循環される水が充填されており、暖房時に室外に設けている温水ユニットによって水を加熱して温水を生成し、この温水を室内ユニットの放熱器との間で循環することにより、放熱器を通過して室内へ吹き出される空気を加熱するようにしている。一方、温水エアコンでは、冷房時にコンプレッサの回転速度(運転周波数)を一定にして運転する定速運転を行うものがある。コンプレッサを定速運転する温水エアコンには、冷房能力をコンプレッサの運転/停止(オン/オフ)によって制御している。
【0004】コンプレッサが設けられている室外機には、室内ユニットに設けられているパワーリレーを介して電力が供給されるようになっており、パワーリレーがオンされることにより室外機へ電力が供給され、コンプレッサが定速で運転されると共に、室外熱交換器を冷却するファン等が同時に運転される。
【0005】ところで、温水エアコンでは、冷房時に蒸発器の温度が低下して、放熱器内や放熱器に接続されている配管内の水が凍結してしまうのを防止するために、室内ユニットに設けられているマイコンが蒸発器の温度を検出し、蒸発器の温度が所定温度以下となったときには、パワーリレーをオフしてコンプレッサの運転を停止させるようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、パワーリレー等の機械的な故障が生じると、室内ユニットに設けられているマイコンでは、コンプレッサを停止させるようにパワーリレーをオフさせているにも拘わらず、コンプレッサが運転され続けてしまう。特に、パワーリレーは、コンプレッサが運転されていることによって比較的大きな電流が流れている状態で接点が開放されるため、接点容量の大きなリレーが用いられていても接点が溶着してしまう恐れがありる。
【0007】このように、コンプレッサの制御が不可能となると、放熱器の温度低下が生じて放熱器内の水が凍結してしまうことがある。放熱器内水の凍結は、パイプの亀裂部分で水漏れが生じなければ外観からは判断することができないため、温水熱交換器の損傷に気づかずに暖房運転を行ってしまうと、亀裂部分から水漏れが発生したり、温水が吹き出してしまうなどして室内を濡らしてしまう等の問題が発生する。
【0008】本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、定速運転されるコンプレッサを機械的故障によって制御することができなくなったときにコンプレッサが運転され続けてしまうのを防止した空気調和機を提案することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、定速運転されるコンプレッサによって室内ユニットの冷媒熱交換器に循環される冷媒によって被空調室内へ吹き出す空気を冷却すると共に、室内ユニットに設けられた温水熱交換器内へ供給される温水によって被空調室内へ吹き出される空気を加熱して暖房する空気調和機であって、前記コンプレッサの運転が指示されているか否かを検出する運転指示検出手段と、前記コンプレッサが運転状態にあるか否かを検出する運転検出手段と、前記運転指示検出手段と前記運転検出手段の検出結果に基づいて前記コンプレッサが異常運転状態にあるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果に基づいて前記コンプレッサへの通電を強制的に遮断してコンプレッサを停止させる遮断手段と、を含む保護手段を設けたことを特徴とする。
【0010】この発明によれば、コンプレッサの運転指示手段と運転検出手段の検出結果に基づいて遮断手段を作動させる。例えば、コンプレッサの運転が指示されていない状態でコンプレッサが運転されていれば、コンプレッサの異常運転状態と判断して遮断手段を作動させる。これによって、運転状態にあったコンプレッサを強制的に停止させることができ、室内ユニットの温水熱交換器内の水が凍結してしまうのを防止することができる。
【0011】請求項2に係る発明は、前記運転指示検出手段として前記コンプレッサへ電力を通電するためのパワーリレーの動作が指示されているか否かを検出するリレー動作検出手段を備え、前記運転検出手段として前記コンプレッサが設けられている室外機へ供給される電流を検出する電流検出手段を備えているときに、前記判定手段が、前記リレー動作検出手段と前記電流検出手段の検出結果から、前記パワーリレーがオフされているときに所定以上の電流を検出したときに、前記コンプレッサの異常運転と判断することを特徴とする。
【0012】この発明によれば、コンプレッサを停止するためにパワーリレーをオフする信号が出力されているときに、所定以上の電流が流れているときには、コンプレッサの異常運転と判断する。
【0013】すなわち、通常は、パワーリレーがオフされてコンプレッサが停止すると、電流が流れないようになっている。このとき、電流検出手段が所定以上の電流を検出しているときには、コンプレッサが、異常運転していると判断できるので、遮断手段を作動させてコンプレッサを停止状態にする。
【0014】このように、コンプレッサの運転が指示されているか否かと、コンプレッサが実際に運転されているか否かを検出することにより、パワーリレー等の機械的な部品の不良によってコンプレッサが運転されてしまるのを確実に防止することができる。
【0015】請求項3に係る発明は、前記コンプレッサを運転する冷房運転状態にあるか否かを検出する冷房運転検出手段を含み、前記判定手段が、前記冷房運転検出手段と前記運転指示検出手段ないし前記動作検出手段の検出結果に基づいて前記遮断手段を作動させることを特徴とする。
【0016】この発明によれば、冷房運転状態にないときに、コンプレッサが運転されているかまたは、コンプレッサの運転が指示されたときに、遮断手段を作動させる。
【0017】コンプレッサは冷房運転時(除湿運転時も含む)にのみ運転されうので、例えば暖房運転時にコンプレッサが運転されたり、コンプレッサの運転が指示されたときには、誤動作であると判断できるので、コンプレッサが運転されないように遮断手段を作動させる。これによって、通常と異なる状態でコンプレッサが運転されてしまうのを防止することができる。
【0018】すなわち、コンプレッサの運転/停止を制御する制御部の誤動作によりコンプレッサが運転されてしまうのを確実に防止することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
【0020】図1には、本実施の形態に適用した空気調和機である温水エアコン10の冷凍サイクル及び温水の循環サイクルが示されている。この温水エアコン10は、空気調和を図る室内に配置された室内機12と、室外に設置される室外機14によって構成されている。
【0021】温水エアコン10の室内機12には、冷凍サイクルによって循環される冷媒用の熱交換器である蒸発器16と温水が循環される温水用の熱交換器である放熱器18とが一体に構成された熱交換器20を備えた室内ユニット22が設けられている。また、室外機14には、室内ユニット22の蒸発器16との間で冷凍サイクルを構成する冷媒ユニット24と、放熱器18との間で温水を循環させる温水ユニット26とが設けられている。
【0022】この温水エアコン10では、主に冷凍サイクルによって冷房運転及び除湿(ドライ)運転を行い、温水の循環によって暖房運転を行う。
【0023】室内ユニット22の蒸発器16は、室外機14の冷媒ユニット24との間が冷媒配管28A、28Bによって接続されている。
【0024】冷媒ユニット24では、冷媒配管28A、28Bの一方(冷媒配管28A)がバルブ32に接続されており、このバルブ32からマフラー34A及びアキュムレータ38を介してコンプレッサ40に接続されている。また、コンプレッサ40は、マフラー34Bを介して熱交換器42に接続されている。また、熱交換器42は、キャピラリチューブ44及びストレーナ46を介してバルブ48に接続されており、さらに、このバルブ48には、他方の冷媒配管28Bが接続されている。これによって、温水エアコン10では室内ユニット22と冷媒ユニット24との間に冷凍サイクルが形成されている。
【0025】この冷凍サイクルでは、運転モードが冷房モードまたは除霜モード(ドライモード)に選択されることにより、コンプレッサ40が一定の運転周波数(一定の回転数)で定速運転されて冷媒が循環される。なお、冷媒ユニット24には、熱交換器42の近傍に熱交換器42の冷却用の冷却ファン53が設けられており、コンプレッサ40と共に冷却ファン53が運転される。なお、図1には、実線の矢印によって冷媒の流れを示している。
【0026】一方、室内ユニット22の放熱器18は、例えばフレキシブルな温水配管(以下、「温水チューブ」という)30A、30Bを介して室外機14の温水ユニット26に接続されている。一方の温水チューブ30Aは、温水ユニット26の温水入口ニップル56Aへ接続され、他方の温水チューブ30Bは、温水ユニット26の温水出口ニップル56Bへ接続されている。
【0027】また、室内ユニット22の側では、温水チューブ30Bが温水入口ニップル66Aへ接続され、この温水入口ニップル66Aから流量可変弁68を介して放熱器18に接続され、温水チューブ30Aが温水出口ニップル66Bを介して放熱器18に接続されている。
【0028】温水ユニット26内では、温水出口ニップル56Bが、温水熱交換器64、ポンプ62及びプレッシャタンク60を介して温水入口ニップル56Aに接続されており、これによって、室内ユニット22と温水ユニット26の間で密閉された温水の循環路が形成されている。
【0029】温水ユニット26には、機外から燃焼用のガスが供給されるガスバーナー70が設けられており、このガスバーナー70によって温水熱交換器64を加熱することにより、温水熱交換器64内を通過する水から温水を生成する。なお、ガスバーナー70は、ガス電磁弁180A、180B及びガス比例弁182を介してガスが供給される。また、プレッシャタンク60は、プレッシャキャップ58を介してドレインタンク72に接続されており、温水循環路を循環する水(例えば水道水)は、ドレインタンク72を介して排出される。
【0030】温水エアコン10は、冷房モードまたはドライモードで運転しているときなど、暖房運転時以外では流量可変弁68を閉じる(動作ステップ0)と共に、温水ユニット26の作動を停止している。また、温水エアコン10では、暖房運転時(暖房モード)には、温水ユニット26のポンプ62及びバーナー70を作動させると共に、室内ユニット22に設けている流量可変弁68を開いて温水を循環させる。このとき、温水ユニット26では、温水熱交換器64と温水出口ニップル56Bの間に設けられている高温サーミスタ(図示省略)の検出温度が約80°C程度の所定温度(例えば82°C)となるように温水熱交換器64を通過する温水を加熱しながら循環させる。
【0031】すなわち、温水エアコン10では、常時、放熱器18や放熱器18と温水入口ニップル66A、温水出口ニップル66Bの間の配管内に温水ないし水が充填された状態となっている。
【0032】なお、温水エアコン10では、流量可変弁68の開度(動作ステップ)を室内温度と設定温度等に応じて設定しており、これによって暖房能力を制御している。
【0033】また、温水ユニット26では、水温(温水の温度)が上昇して内圧が所定値(例えば0.9kg/cmU)以上となると、プレッシャキャップ58の圧力弁が作動して、このプレッシャキャップ58に設けている圧力逃がし口から温水をドレインタンク72へ流出させて配管内の圧力上昇を防止し、温水の温度が低下して内圧が所定値未満となると、負圧弁が作動してドレインタンク72から水を回収するようになっている。このとき、ドレインタンク72から溢れた水は、ドレイン配管接続口から排出される。
【0034】また、温水ユニット26には、温水入口ニップル56A、温水出口ニップル56Bのそれぞれに、温水入口ニップル80A、温水出口ニップル80Bが併設されており、床暖房用のマット(床暖マット)等へ温水を供給可能となっている。この床暖マットは熱動弁78を介して温水出口ニップル80Bへ接続され、熱動弁78によって循環される温水の量が制御される。
【0035】室内ユニット22には、送風用のクロスフローファン90が設けられており、クロスフローファン90の作動によって、室外機の吸込み口から吸引した室内の空気が熱交換器20へ送られ、熱交換器20を通過した後に、室内へ向けて吹き出される。室内へ吹き出される空気は、熱交換器20を通過するときに蒸発器16または放熱器18によって温調され、この温調されて吹き出される空気によって被空調室となる室内ユニット22(室内機12)が設けられている室内が空調される。
【0036】図2に示されるように、温水エアコン10の室内機12には、室内ユニット22に、温水エアコン10の作動を制御するマイクロコンピュータ(以下「マイコン100」と言う)を備えたコントロール基板102が設けられている。このコントロール基板102には、電源基板104、表示基板106、スイッチ基板108と共に、パワーリレー110、電源保護用の温度ヒューズ112A、ユニット保護用の温度ヒューズ112B、流量可変弁68、クロスフローファン90を駆動するファンモータ114、図示しない上下フラップを制御するルーバーモータ116が接続されている。
【0037】室内ユニット12には、ターミナル126を介して交流電力が供給される。このターミナル126には、電源基板104が接続されており、コントロール基板102には、電源基板104を介して所定電圧の電力が供給される。
【0038】また、コントロール基板102には、室内温度を検出する室温センサ118、室内の湿度を検出する湿度センサ120と共に、放熱器18の温度を検出する温水熱交換器センサ122、ガス欠センサ124、フロートスイッチ128が接続されている。
【0039】一方、表示基板106には、図示しないリモコンスイッチからの操作信号を受信する受信回路130が設けられている。室内ユニット22のマイコン100は、リモコンスイッチから送出された操作信号を受信回路130によって受信すると、この操作信号に基づいて室内ユニット22内の各機器及び冷媒ユニット24、温水ユニット26を制御する。これによって、リモコンスイッチによって設定した条件に基づいた室内の空調が行われる。なお、空調制御時の温水エアコン10の動作は、従来公知の空調制御を用いることができ、本実施の形態では詳細な説明を省略する。
【0040】室内ユニット22には、冷媒ユニット24へ電力を供給するための出力ターミナル132が設けられている。この出力ターミナル132は、パワーリレー110を介してターミナル126に接続されている。これにより、冷媒ユニット24には、マイコン100に制御されてパワーリレー110がオンされることにより電力が供給される。また、パワーリレー110がオフされることにより、冷媒ユニット24への電力の供給が停止される。
【0041】すなわち、マイコン100は、パワーリレー110をオン/オフ制御することにより、冷媒ユニット24のコンプレッサ40及び冷却ファン53を運転/停止させるようになっており、温水エアコン10は、冷房運転時にコンプレッサ40がオン/オフされることにより、冷房能力が制御される。
【0042】なお、ターミナル126には、アレスタ基板134が接続されており、雷等によって生じる突入電流からコントロール基板102のマイコン100等を保護している。また、温水ユニット26には、ターミナル126からまたは室内ユニット22とは別に運転用の電力が供給される。
【0043】一方、マイコン100は、冷房運転時に温水熱交換器センサ122の検出する熱交換器20の温度(特に放熱器18の温度)が所定の温度(例えば約6.4°C)以下となると、パワーリレー110をオフして、コンプレッサ40を停止させるようにしている。
【0044】すなわち、コンプレッサ40が運転されることにより、蒸発器16を通過するときに冷却するされた空気によって室内を冷房する。このとき、放熱器18と共に放熱器18内の水も冷却されるので、マイコン100は、放熱器18内等の室内ユニット22の内部の水が凍結するのを防止するために、放熱器18の温度が所定の温度以下とならないように制御している。
【0045】なお、表示基板106には、冷房運転時に点灯されるLED136、暖房運転時に点灯されるLED138、タイマー運転時に点灯されるLED140及び送風運転時に点灯されるLED142が設けられている。これらのLED136〜142は、室内機12の前面に設けられており、これらのLED136〜142の点灯状態から、温水エアコン10が冷房、暖房、送風の何れの運転モードで運転しているか、及びタイマー運転しているかを確認できるようになっている。
【0046】ところで、室内ユニット22には、本発明の保護手段として保護基板144が設けられている。この保護基板144には、電源基板104から動作用の所定の電圧の電力が供給されるようになっている。
【0047】また、室内ユニット22には、ターミナル126とパワーリレー110の間に、遮断手段として保護リレー146が接続されており、パワーリレー110と出力ターミナル132の間には、運転電流検出手段として計器用変流器(currenttransformer ;以下「CT148」と言う)が設けられている。
【0048】保護リレー146及びCT148は、保護基板144に接続されている。また、保護基板144は、コントロール基板102に接続されており、コントロール基板102からの出力及びCT148によって検出する電流(冷媒ユニット24で消費される電流)に基づいて保護リレー146を制御するようになっている。
【0049】この保護リレー146としては、通常、接点146Aが開放されており(A接点、常開)、保護基盤144から供給される電力によってリレーコイル146Bが励磁されることにより接点146Aが閉じられる。
【0050】これにより、冷媒ユニット24へは、保護リレー146がオンされた状態で、パワーリレー110のリレーコイル110Aがコントロール基板102から出力される電力によって励磁されて接点110Aが閉じられることにより電力が供給される。また、保護リレー146がオフして、接点146Aが開放されることにより、パワーリレー110のオン/オフにかかわらず、冷媒ユニット24への電力の供給が強制的に遮断される。これによって、冷媒ユニット24では、コンプレッサ40が強制的に停止されるようになっている。
【0051】一方、図2に示されるように、保護基板144は、コントロール基板102に設けられているターミナル150に接続されている。
【0052】図3に示されるように、コントロール基板102は、表示基板106へ出力されるLED136の点灯信号が信号dとしてターミナル150から出力される。前記した如くLED136は、温水エアコン10がコンプレッサ40を運転する冷房運転を行うときに点灯されるようになっている。したがって、信号dから温水エアコン10がコンプレッサ40を運転する状態にあるか否かを判断することができる。
【0053】マイコン100は、コンプレッサ40を運転するときに、コントロール基板102からパワーリレー110のリレーコイル110Bを励磁する信号(電力)を出力する。ターミナル150からは、このパワーリレー110をオンする信号が信号cとして出力される。コンプレッサ40は、パワーリレー110がオンされることにより運転されるので、この信号cからマイコン100がコンプレッサ40の運転を指示したか否かを判断できる。
【0054】又、コントロール基板102には、マイコン100をリセットするリセット回路152が設けられている。このリセット回路152へリセット信号を入力することにより、このリセット信号が、マイコン100のリセット端子154へ入力される。マイコン100は、リセット信号が入力されることによりリセットされて、初期状態、すなわち、空調運転を開始する前の状態に戻される。
【0055】ターミナル150は、このリセット回路152に接続されており、このターミナル150を介して入力される信号eをマイコン100のリセット信号として用いることができるようにされている。
【0056】図4に示されるように、保護基板144には、判定手段として判定回路156が設けられている。この判定回路156には、冷房運転時に点灯するLED136の点灯信号がバッファ158及び平滑回路160を介して信号Dとして入力されるようになっている。すなわち、コントロー基板102では、LED136の点灯信号を、LED136を所定の時間間隔で点灯させるパルス信号としており、保護基板144では、この点灯信号に応じた信号dを平滑回路160によって平滑化することにより、LED136が点灯するときにオン(Hレベル)する信号としている。
【0057】また、判定回路156には、パワーリレー110の作動に応じた信号cがバッファ162を介して、信号Cとして入力される。信号Cは、パワーリレー110がオンされることによりオン(Hレベル)される信号となっている。
【0058】さらに、判定回路156には、CT148によって検出した電流値に応じた電圧が信号bとして比較器164へ入力され、この比較器164の出力が信号Bとして入力される。この比較器164には、基準電圧発生部166が接続されており、比較器164は、基準電圧発生部166から入力される基準電圧と、CT148から入力される電圧(信号b)を比較し、CT148から入力された電圧が高いときに、信号Bをオンさせるようになっている。
【0059】この基準電圧発生部166で発生する基準電圧は、から出力される基準電圧は、コンプレッサ40が運転したときにCT148によって検出する電流値より低く設定されており、コンプレッサ40が運転されることにより、比較器164から出力される信号Bがオン(Hレベル)に切り替わるようになっている。
【0060】すなわち、判定回路156には、温水エアコン10がコンプレッサ40を駆動する冷房運転しているか否かを示す信号Dと、マイコン100がコンプレッサ40の運転を指示したか否かを示す信号Cと、コンプレッサ40が運転されているか否かを示す信号Bと、が入力されるようになっている。
【0061】この判定回路156は、信号B、C、Dに基づいて、コンプレッサ40が適正な運転状態にあるか否かを信号Aとして出力する。この信号Aは、インバータ168によって反転されて、保護リレー146をオンする信号aとして用いられる。
【0062】コンプレッサ40は、保護リレー146がオンすることにより運転可能となっており、判定回路156は、コンプレッサ40が正常に運転されているときには、信号Aがオフ(Lレベル)し、コンプレッサ40が異常運転状態であると判定したときには、信号Aがオン(Hレベル)する。
【0063】表1には、入力される信号に応じた判定回路156の出力を示す真理値表を示しており、数1には、論理式を示している。なお、それぞれの信号A、B、C、Dは、オフ(Lレベル)のときが「0」であり、オン(Hレベル)のときが「1」となっている。
【0064】
【表1】

【0065】
【数1】

【0066】すなわち、判定回路156では、温水エアコン10が冷房運転か否かにかかわらず、パワーリレー110がオフされているにもかかわらずコンプレッサ40が運転状態であるときには、異常状態と判断する。また、判定回路156は、パワーリレー110がオンされたにもかかわらずコンプレッサ40が運転されないとき及び、冷房運転(ドライ運転を含む)以外のときに、パワーリレー110オンされ、コンプレッサ40が運転されたときにも、異常状態と判断するようにしている。
【0067】一方、判定回路156は、信号Aと共にリセット用の信号Eを出力する。この信号Eは、時定数回路170を介してコントロール基板172のリセット回路152へ供給される。時定数回路170は、例えばCRによって構成される遅延回路となっており、判定回路156で異常判定がなされて、保護リレー146が作動した後に、コントロール基板102のマイコン100へリセット信号が入力されるようにしている。これによって、異常判定がなされて、コンプレッサ40(冷媒ユニット24)への電力の供給が遮断されると、マイコン100がリセットされ、温水エアコン10が停止するようにしている。
【0068】次に、本実施の形態の作用を説明する。温水エアコン10では、図示しないリモコンスイッチによって暖房運転が設定されると、温水ユニット26のバーナー70を点火すると共に、ポンプ62を作動する。また、室内ユニット22の流量可変弁68を開く。これによって、温水ユニット26と室内ユニット22の放熱器18との間で温水が循環され、クロスフローファン90によって、放熱器18を通過するときに加熱された温風が室内へ吹き出される。
【0069】これによって室内の暖房が図られる。このとき、コントロール基板102から出力される信号によって、表示基板106に設けられているLED138が点灯され、温水エアコン10が暖房運転中であることが表示される。
【0070】このとき、室内ユニット22では、表示回路106のLED136が点灯されず、パワーリレー110もオンされない。また、CT148によって検出する電流値も所定値以下(実際には「0」)となっている。このため、判定回路156から出力される信号Aはオフ状態であり、保護リレー146がオンされた正常状態となっている。
【0071】一方、温水エアコン10では、冷房運転が設定されると、コントロール基板102からの信号によって表示回路106のLED136が点灯される。このとき、判定回路156は、信号Aをオフし、保護リレー146がオンされている。
【0072】この後、室内ユニット22のコントロール基板102からは、コンプレッサ40を運転するために、パワーリレー110をオンする。ここで、CT146によって所定の電流が流れていることを検出すると、保護リレー146のオン状態が保持される。
【0073】冷媒ユニット24では、パワーリレー110がオンされることにより、コンプレッサ40へ電力が供給され、コンプレッサ40が定速運転される。
【0074】温水エアコン10では、コンプレッサ40が定速運転されることにより、冷凍サイクルを循環される冷媒によって蒸発器16が冷却される。これによって、蒸発器16を通過して吹き出される空気による室内の冷房がなされる。
【0075】コントロール基板102に設けられているマイコン100は、室内の空調状態に応じてコンプレッサ40を運転/停止させるために、パワーリレー110をオン/オフし、室内を所定の冷房状態に保つ。また、マイコン100は、熱交換器センサ122によって熱交換器20、特に放熱器18の温度を検出し、この温度が所定の温度以下となると、コンプレッサ40を停止させる。これによって、放熱器18内の水が凍結してしまうのを防止している。
【0076】ところで、保護基板144に設けられている判定回路156は、常にパワーリレー110が正常に動作しているか否かを確認している。すなわち、正常状態では、パワーリレー110がオフ(信号Cがオフ)されていると、冷媒ユニット24へは電流は流れずCT146によって検出した電流に応じた電圧が基準電圧を越えることはない(信号Bがオフ)。また、パワーリレー110がオン(信号Cがオン)されたときには、コンプレッサ40が運転されるので、CT146によって検出した電流に応じた電圧が基準電圧を越える(信号Bがオン)。
【0077】これに対して、パワーリレー110の接点110Aが溶着すると、パワーリレー110をオフ(信号Cがオフ)した状態やオフしようとしてもコンプレッサ40が運転されるので、CT146によって検出した電流に応じた伝達が基準電圧を越える(信号Bがオン)。また、パワーリレー110をオン(信号Cがオン)させようとしたときに、パワーリレー110が作動しないと、CT148によって検出する電流に応じた伝達が基準電圧を越えることがなくなる(信号Bがオフ)。
【0078】このような場合、前記した真理値表及び論理式に示されるように、判定回路156は信号Aをオンさせるので、保護リレー146が作動して、冷媒ユニット24への通電を強制的に遮断する。したがって、パワーリレー110に機械的な動作不良が生じているときには、コンプレッサ40の運転が停止される。
【0079】これにより、例えば、放熱器18内の水が凍結する恐れのある温度まで低下したので、コンプレッサ40を停止させるためにパワーリレー110をオフしようとしたにもかかわらずコンプレッサ40が運転し続けてしまい、放熱器18内の水が凍結して、放熱器18内の配管に亀裂が生じたり、水漏れが生じてしまうのを確実に防止することができる。
【0080】また、判定回路156では、CT148によって電流を検出したか否かではなく、検出した電流が基準値を越えたか否かに基づいて、正常に運転されているか否かを判断している。CT148が電流を検出したか否かから判断した場合、例えばコンプレッサ40が故障したときには、冷却ファン90等の他の機器が運転されれば、コンプレッサ40も正常に動作していると判断される。
【0081】これに対して、CT148によって検出した電流が所定値より大きいか否かから判断することにより、コンプレッサ40に故障が生じて運転されなくなったときに、冷媒ユニット24への通電を確実に遮断することができる。
【0082】また、保護基板1444では、判定回路156が異常判定を行うと、時定数回路170を介して、コントロール基板102へリセット信号を出力する。このリセット信号によってマイコン100がリセットされるので、このマイコン100に制御されている温水エアコン10の運転が停止される。
【0083】一方、判定回路156では、温水エアコン10が冷房運転以外の運転状態であったときに、パワーリレー110がオンされてコンプレッサ40が運転されると、異常と判断するようになっている。
【0084】すなわち、コンプレッサ40をオンする冷房運転時には、LED136がオンされるので、判定回路156に入力される信号Dもオンされるが、冷房運転時以外では、LED136がオンされないので、判定回路156へ入力される信号Dはオフ状態となる。このとき、マイコン100やコントロール基板102の誤動作等によって、パワーリレー110をオンする信号がコントロール基板102から出力されると、判定回路156へ入力される信号Cがオンする。
【0085】判定回路156は、信号Dがオフしているときに信号Cがオンされると、信号Aをオンして、保護リレー146によって、冷媒ユニット24での電力の供給を遮断すると共にマイコン100をリセットする。
【0086】これによって、パワーリレー110が誤動作したり、マイコン100の誤動作によってコンプレッサ40が運転されてしまうのを確実に防止することができる。
【0087】このように、温水エアコン10では、パワーリレー110の不良のみならず、機械的な問題によってコンプレッサ40が適切に動作しないときに、コンプレッサ40を強制的に停止させることができる。また、温水エアコン10では、コンプレッサ40を制御するマイコン100やコントロール基板102の誤動作によってコンプレッサ40が運転されたときにも、このコンプレッサ40を強制的に停止させることができる。
【0088】これによって、室内ユニット22に設けている放熱器18内の水の凍結を防止し、凍結による放熱器18内の配管の亀裂や亀裂による水漏れを確実に防止することができる。
【0089】なお、本実施の形態では、冷媒ユニット24と温水ユニット26が室外機14内に一体で設けた温水エアコン10を用いて説明したが、本発明が適用される空気調和機は、温水を用いて暖房を行うものであれば良く、冷媒ユニット24と温水ユニット26が別々に設けられたものであってもよく、また、冷媒ユニット24及び温水ユニット26が複数の室内ユニット22に接続された所謂マルチタイプであってもよく、マルチタイプの場合、冷媒ユニットに電力を供給する室内ユニットに本発明の保護手段を設ければ良い。
【0090】また、本実施の形態では、遮断手段として用いた保護リレーが、通電時に接点を閉じる(A接点)ようにしたが、、通電時に接点を開放する(B接点)としても良い。通電時に接点を開放するようにした場合、接点の機械的作動回数を抑えることができるので、機械的な疲労を防止でき、コンプレッサ40の異常時に確実に作動させることができる。
【0091】さらに、本実施の形態では、保護リレー146を室内ユニット22に設け、冷媒ユニット24へ供給する電力を遮断したが、冷媒ユニット24に遮断手段を設けてコンプレッサ40へ供給する電力のみを遮断するようにしても良い。
【0092】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明によれば、運転が指示されていない状態でコンプレッサが運転されてしまうのを確実に防止することができる。これによって、コンプレッサの誤動作は勿論、コンプレッサが定速で運転され続けることによって室内ユニットの温水熱交換器内の水が冷却され、温水熱交換器や温水を循環させる配管に亀裂や水漏れを生じさせるのを確実に防止することができると言う優れた効果が得られる。
【出願人】 【識別番号】000001889
【氏名又は名称】三洋電機株式会社
【出願日】 平成9年(1997)10月2日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳 (外4名)
【公開番号】 特開平11−108419
【公開日】 平成11年(1999)4月23日
【出願番号】 特願平9−270092