| 【発明の名称】 |
燃焼機器の排ガス制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】古賀 義信
【氏名】竹見 八郎
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| 【要約】 |
【課題】燃焼機器より排出されるCO濃度を軽減する。
【解決手段】燃焼ガスを排出する排気管8内に設置された測定可能なガス濃度レベルが燃焼機器の目標制御値より高い基準濃度値以上であるガスセンサ20と、燃焼量を強制的に所定量増減した際の前記ガスセンサ20によるCO濃度測定値が前記基準濃度値以下に収まるように燃焼量を制御する燃焼制御部21とで燃焼機器の排ガス制御装置を構成したので、強制的に所定量増減した際のCO濃度を測定できるため、空燃比がプラス側、あるいはマイナス側にズレたか判断でき、空燃比を適正な方向に制御することができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 バーナと、このバーナからの燃焼ガスを排出する排気管内に設置され、測定可能なガス濃度レベルが燃焼機器の目標制御値より高い基準濃度値以上であるガスセンサと、空燃比を強制的に所定量増減した際の前記ガスセンサによるCO濃度測定値が前記基準濃度値以下に収まるように空燃比を制御する燃焼制御部とで構成されることを特徴とする燃焼機器の排ガス制御装置。 【請求項2】 バーナと、このバーナからの燃焼ガスを排出する排気管内に設置され、測定可能なガス濃度レベルが燃焼機器の目標制御値より高い基準濃度値以上であるガスセンサと、通常燃焼時における空燃比を強制的に変動させてCO濃度を測定し、空燃比を強制的に変動させた際の前記ガスセンサによるCO濃度測定値が前記基準値以上のときには、前記通常燃焼時の空燃比を強制的に変動させた方向とは逆の方向の比に制御する燃焼制御部とで構成されることを特徴とする燃焼機器の排ガス制御装置。 【請求項3】 バーナと、このバーナからの燃焼ガスを排出する排気管内に設置され、測定可能なガス濃度レベルが燃焼機器の目標制御値より高い基準濃度値以上であるガスセンサと、通常燃焼時における空燃比を強制的に増加および減少させてCO濃度を測定し、空燃比を強制的に増加および減少させた際の前記ガスセンサによるCO濃度測定値が前記基準値以上のときには、前記バーナの燃焼を停止させる燃焼制御部とで構成されることを特徴とする燃焼機器の排ガス制御装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、石油あるいはガス燃焼機器に関し、特に燃焼により発生する排ガス中のCO濃度の低減を図った排ガス制御装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】この種の燃焼機器においては、CO中毒事故防止等安全性の面より燃焼により発生する排気ガス中のCO濃度は燃焼機器の性能を保証するための目標制御値、数百ppm(例えば300ppm)以下に抑えるよう設計されている。 【0003】従来では、このような燃焼機器のCO濃度を監視するものとして、測定可能なガス濃度が1000ppmレベル以上と低感度のガスセンサを使用した不完全燃焼防止装置が周知である。この不完全燃焼防止装置は、安定燃焼する通常のバーナの他に、このバーナに対して燃焼ポイントを一律に一定量ずらして(意図的に空気不足の燃焼とさせて)上記ガスセンサで測定可能なように故意に不安定燃焼させた測定用のバーナを備え、この測定用バーナの排気ガスを監視してCO濃度が一定量を越えた場合に通常のバーナが不完全燃焼であると判断し、安全のため機器の運転を停止するものであった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、既述のように、従来の不完全燃焼防止装置のガスセンサは測定可能なガス濃度レベルが1000ppm以上と極めて高く、性能上、このガスセンサでは燃焼機器の目標制御値(300ppm以下)を直接確認することができないことから、係る制御機構を従来の燃焼機器に適用して燃焼状態の悪化に対応した制御(フィードバック制御)を行うことは困難であった。このため、排気ガスに対する安全性は作製された機器自体の性能によるところが大きかった。 【0005】本発明は、上記した従来の不完全燃焼防止機構の欠点を解消するものであって、機器の空燃比を強制的に所定量増減させた時のCO濃度値を計測し、その測定結果を燃焼制御にフィードバックすることにより、機器の目標制御値を確認できない低感度のガスセンサを使用しても、燃焼制御を可能とする燃焼機器の排気ガス制御装置を提供するものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1に記載の本発明では、バーナと、このバーナからの燃焼ガスを排出する排気管内に設置され、測定可能なガス濃度レベルが燃焼機器の目標制御値より高い基準濃度値以上であるガスセンサと、空燃比を強制的に所定量増減した際の前記ガスセンサによるCO濃度測定値が前記基準濃度値以下に収まるように空燃比を制御する燃焼制御部とで構成したものである。 【0007】また、請求項2に記載の本発明では、バーナと、このバーナからの燃焼ガスを排出する排気管内に設置され、測定可能なガス濃度レベルが燃焼機器の目標制御値より高い基準濃度値以上であるガスセンサと、通常燃焼時における空燃比を強制的に変動させてCO濃度を測定し、空燃比を強制的に変動させた際の前記ガスセンサによるCO濃度測定値が前記基準値以上のときには、前記通常燃焼時の空燃比を強制的に変動させた方向とは逆の方向の比に制御する燃焼制御部とで構成したものである。 【0008】さらに、請求項3に記載の本発明では、バーナと、このバーナからの燃焼ガスを排出する排気管内に設置され、測定可能なガス濃度レベルが燃焼機器の目標制御値より高い基準濃度値以上であるガスセンサと、通常燃焼時における空燃比を強制的に増加および減少させてCO濃度を測定し、空燃比を強制的に増加および減少させた際の前記ガスセンサによるCO濃度測定値が前記基準値以上のときには、前記バーナの燃焼を停止させる燃焼制御部とで構成したものである。 【0009】 【発明の実施の形態】図6は本発明が適用された燃焼機器としてのガス温水式暖房システムの概略構成図である。 【0010】先ず、図6に基づいてガス温水式暖房システムの構成を説明すれば、この温水式暖房システムを構成する熱源機30のケーシング1内には室内に設置されている温水マット31や放熱器32への給湯を成す暖房用給湯器2が設けてある。 【0011】この暖房用給湯器2には燃焼室を形成する熱交換ケース3が設置されており、その内部に燃焼を行うメーンバーナ4が配置されている。また、メーンバーナ4の上方に熱交換用のフィン付きパイプ5が設けられており、前記メーンバーナ4とフィン付きパイプ5によって前記暖房用給湯器2の加熱装置が構成されている。また、熱交換ケース3の下方には前記メーンバーナ4に対応した燃焼ファン6が設けられており、前記ケーシング1の右側面部に形成された給気口7からケーシング1内に引き込まれた空気を燃焼用空気として前記メーンバーナ4の燃焼部へ送り込むようになっている。さらに、この熱交換ケース3の上部に前記メーンバーナ4で発生した燃焼ガスを排気ガスとして外部へ誘導するための排気路8が設けられており、この排気路8はケーシング1を貫通して機器外へ突設した排気トップ12に連結されている。 【0012】また、前記暖房用給湯器2を構成するフィン付きパイプ5は、その下流側(暖房往管路)の端部に設けられたヘッダー9を介して前記放熱器32へ接続されて、放熱器32へ高温の温水を供給するようになっており、上流側(暖房戻管路)の端部は暖房水循環用の温水循環ポンプ10を介して暖房水タンク11へ接続されている。前記放熱器32で熱交換を終えた温水はこの暖房水タンク11に一時回収され、前記温水循環ポンプ10を介して順次暖房用給湯器2に供給されるように構成されている。なお、18はシステムコントローラ、19は本システムの制御を行う電装ボックスである。 【0013】以上の構成は従来のガス温水暖房システムと同様であるが、図示するように、本実施形態においては排気路8内の出口付近に機外に排出されるCOガスの濃度を測定するためのガスセンサ20が設置されており、このガスセンサ20の検知出力が前記燃焼ファン6の動作制御を行う燃焼制御部21に接続されて、ガスセンサ20と燃焼制御部21とで本発明の排気ガス制御装置を構成している。 【0014】前記ガスセンサ20は200℃以上の耐熱性に優れたものが使用されている。これは、200℃以上になる高温度の排気ガス中のCO濃度を直接測定するためである。しかしながら、前記ガスセンサ20は耐熱性に優れるものの、測定できるガス濃度のレベルが1000ppm以上と極めて高いため(但し、1000ppm以上では精度が高く、正確な濃度測定が可能)、既述した燃焼機器の目標制御値、例えば300ppm以下を正確に測定することはできない。 【0015】ところで、燃焼機器の排気ガス中に含まれるCO濃度は、図1に示す燃焼特性のように、機器の最適空燃比Aにおいて最も小さく、これを中心として空燃比が+、−何れの方向に変動しても排出されるCO濃度は増加することが知られている。従って、機器の燃焼ポイントにズレが生じ不完全燃焼が発生した場合、空燃比を調整することによって最適燃焼ポイントの再設定が可能となる。また、本発明の排気ガス制御装置には、図1のような機器に対応した燃焼特性が固有データとして格納されており、係る燃焼特性データを参照しつつ、燃焼制御が実行される。 【0016】以下、図5のフローチャートと図2および図3の燃焼量を増減した際のCO濃度との対応を示す燃焼特性図に基づき、排気ガス制御のための燃焼制御について説明する。 【0017】図5において、まず、機器の運転スイッチがONされるとステップS1でメーンバーナ4の燃焼が開始される。この時、燃焼ファン6は規定の回転数に達しており、従来通りの比例制御により燃焼量に応じた燃焼制御が行われている。燃焼運転中、所定の安定燃焼期間が得られるタイミング、すなわちステップS2においてガスセンサ20によるCO濃度の測定が行われ、測定値が燃焼制御部21に入力される。燃焼制御部21は現時点の燃焼量を機器の基準燃焼量POとし、ステップS3で入力されたCO濃度値をガスセンサ20の感度に応じて決定される基準濃度値、例えば、1000ppmと比較する。測定したCO濃度値がこの基準濃度(1000ppm)以上であれば、機器異常と判断し、ステップS13で燃焼を停止すると共に、ステップS14でアラーム表示を行う。このように、機器異常が検知されるのは図4に示すように、メーンバーナ4の系年変化や目詰まり等によって燃焼量に対するCOガスの発生量が全体的に高い方向にシフトしている場合である。 【0018】一方、ステップS3のガス濃度チェックでCO濃度値が1000ppm以下であればステップS4で燃焼ファン6の回転数を一定量、例えば、+7%程度アップして空燃比を+方向(増加方向)に強制変化させた時の燃焼量P+におけるCO濃度の測定が行われる。だだし、CO濃度の測定が終了すると強制変化させた空燃比P+は元の基準空燃比POに戻すように制御されるものとする。ところで、ガスセンサ20の感度が低く、性能上1000ppm以下のCO濃度は計測不可であるため、実際にはセンサ出力が得られないが、本制御では係る出力無し状態をCO濃度が1000ppm以下であると判断している。 【0019】次に、ステップS5でこのCO濃度値と基準濃度(1000ppm)が再度比較され、今回測定のCO濃度値が1000ppmを越えた場合、すなわち、燃焼開始時点で機器の基準空燃比POが図2に示すように最適空燃比Aより+側にずれている場合、ステップS6で燃焼ファン6の回転数を所定の量ダウンして基準空燃比POを所定量−方向に変化させる。そして、その時の空燃比を新たな基準空燃比POとし、ステップS7を介し、ステップS2〜ステップS6のルーチンが定期的に繰り返し実行されて、ステップS4におけるCO濃度値が1000ppm以下に達するまで燃焼ファン6の回転数が徐々にダウンしていく。すなわち、燃焼ポイントが−方向にシフトし、空燃比が徐々に減少していく。 【0020】なお、ここで、ステップS6における燃焼量の変化量は、ステップ4で説明した強制変化量(+7%)より十分小さい値が設定されるものである。 【0021】前記ステップS5のCO濃度チェックで、強制的に変化させた時の空燃比P+におけるCO濃度が基準濃度(1000ppm)以下となった場合、ステップS8で燃焼ファン6の回転数を一定量、例えば−7%程度ダウンして燃焼量を−方向(減少方向)に強制変化させた時の空燃比P−におけるCO濃度の測定が行われる。だだし、濃度測定が完了すると強制変化させた空燃比P−は元の基準空燃比POに戻されるように制御される。 【0022】ステップS9でこのCO濃度値と基準濃度(1000ppm)が再度比較され、今回測定のCO濃度値が1000ppm以下であれば、ステップS10で現時点の燃焼ポイントを良好な燃焼が成されている状態であると判断し、燃焼ファン6の回転数がそのまま維持される。一方、前記ステップS9で測定値が1000ppmを越えた場合、すなわち、図3に示すように基準空燃比POが最適空燃比Aより−側にずれていた場合、ステップS11で燃焼ファン6の回転数を所定の量アップして現時点の基準空燃比POを所定量+方向に変化させ、この時の空燃比を新たな基準空燃比POとすると共に、ステップS12を介しステップS2〜ステップS11の処理が定期的に実行されて、ステップS8におけるCO濃度値が基準濃度(1000ppm)以下に達するまで燃焼ファン6の回転数が徐々にアップしていく。すなわち、燃焼ポイントが+方向にシフトし、空燃比が増加していく。 【0023】なお、ステップS11における空燃比の変化量はステップS8で説明した強制変化量(−7%)より十分小さい値が設定されるものである。 【0024】以上、フローチャートに示したように、機器の空燃比を強制的に+、−方向に変化させ、その時のCO濃度値が基準濃度値を越えるような燃焼状態の場合、CO濃度値がこの基準濃度値以下となるよう、燃焼ファン6の回転数を制御して機器の基準空燃比を再調整することにより、より良好な燃焼状態を得ることが可能となる。すなわち、本発明によれば、測定可能なガス濃度のレベルが1000ppm以上であって、機器の目標制御値(300ppm以下)を直接測定できない低感度のガスセンサを使用しても、強制移動した燃焼ポイントにおけるCO濃度値を燃焼制御部21にフィードバックすることにより、機器の燃焼状態をの目標制御値に近づけることが可能となる。 【0025】また、本実施形態では、CO濃度測定のための燃焼量の変化を±7%に設定したが勿論これに限定されるものではなく、機種によって適宜設定されるものである。 【0026】また、本実施形態では排気ガス中のCOガスの濃度より機器の燃焼状態を判断して排気ガス制御を行うようにしたが、COガスに限らず、例えば排気ガス中のCO2あるいはO2などを検知することにより機器の燃焼状態を判断することも勿論可能である。 【0027】さらに、この実施例では、空燃比を増減する方法として燃焼ファン6の回転数を増減させる方法で説明したが、燃焼ファン6の回転数をそのままにして燃料の供給量を減少あるいは増加させる方法を用いても構わない。 【0028】 【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、機器の燃焼量を強制的に所定量増減させた際のCO濃度値を測定し、測定値が基準濃度を越えた場合、CO濃度値がこの基準濃度値以下に収まるよう、燃焼ファンの回転数を制御して機器の基準燃焼量を再設定する構成としたので、機器の性能を保証する目標制御値を直接測定できないガスセンサを使用しても、この目標制御値をクリアする良好な燃焼状態を得ることが可能となる。これにより、排気ガス中毒事故などに対する機器の安全性は極めて向上する。 【0029】請求項2に記載の発明によれば、空燃比のズレとは逆の方向、つまり適正な空燃比に近づけるように制御するので、従来使用できなかったガスセンサを用いて燃焼を制御することができる。 【0030】請求項3に記載の発明によれば、空燃比を増減させた際に何れもCO濃度測定値が基準値以上のときには、通常燃焼時におけるCO濃度が基準値以下であるにもかかわらず、比較的高いことを示しているので、このような状態においても燃焼を停止させることができるので、COを排出しにくい空燃比にて燃焼を制御することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001889 【氏名又は名称】三洋電機株式会社 【識別番号】397010583 【氏名又は名称】三洋電機ガス機器株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)9月25日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】尾股 行雄
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| 【公開番号】 |
特開平11−94249 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)4月9日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−259858 |
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