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【発明の名称】 燃焼装置
【発明者】 【氏名】藪内 秀隆

【氏名】松本 俊成

【氏名】粉川 勝蔵

【氏名】花田 徹

【氏名】吉田 清信

【氏名】中井 厚仁

【要約】 【課題】携帯が可能で発熱量が十分に得られ過熱やガス漏れの心配がなく小型で操作性の良い燃焼装置を提供することを目的とする。

【解決手段】燃焼室18に供給する燃料を蓄える燃料タンク4と、燃料開閉弁7とこれを作動するアクチュエータからなり燃焼室18への燃料を遮断する燃料遮断器とを有し、上記燃料遮断器と上記燃焼室18は別々の筐体に収容することにより、異常燃焼や立ち消え時には燃料を遮断できるから過熱やガス漏れの心配がなくなり、燃料遮断器の操作が手元ででき操作性が良いものとなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 燃焼熱を発生する燃焼室と、燃焼室に供給する燃料を蓄える燃料タンクと、燃料開閉弁とこれを作動するアクチュエータからなり燃焼室への燃料を遮断する燃料遮断器とを有し、前記燃料遮断器と前記燃焼室は別々の筐体に収容された燃焼装置。
【請求項2】 燃焼熱を発生する燃焼室と、燃焼室に供給する燃料を蓄える燃料タンクと、燃料開閉弁とこれを作動するアクチュエータからなり燃焼室への燃料を遮断する燃料遮断器と、燃焼室への燃料供給を制御する燃料制御弁とを有し、前記燃料遮断器と燃料制御弁とは同一筐体に収容し、かつ前記燃焼室とは別の筐体に収容された燃焼装置。
【請求項3】 燃料遮断器および燃料タンクを収容する筐体と燃焼室を収容する筐体とは中空のパイプで接続され、前記パイプ内に燃料通路を収納した請求項1または請求項2記載の燃焼装置。
【請求項4】 燃料遮断器および燃料タンクを収容する筐体と燃焼室を収容する筐体とを接続するパイプ内にワイヤーを有し、その両端がそれぞれの筐体に固定されている請求項3記載の燃焼装置。
【請求項5】 燃焼熱を発生する燃焼室と、燃焼室に供給する燃料を蓄える燃料タンクと、燃料開閉弁とこれを作動するアクチュエータからなり燃焼室への燃料を遮断する燃料遮断器と、燃料開閉弁を外部から操作する操作部とを有し、前記燃料タンクは、燃料タンクおよび燃料遮断器および操作部を収容する筐体の上部から着脱できる構成とした燃焼装置。
【請求項6】 操作部を燃料タンクの側部に配置した請求項5記載の燃焼装置。
【請求項7】 燃焼熱を発生する燃焼室と、燃焼室に供給する燃料を蓄える燃料タンクと、燃焼室への燃料供給を制御する燃料制御弁とを有し、前記燃料制御弁の燃料入口に前記燃料タンクと接続するタンク接続体を設けた燃焼装置。
【請求項8】 燃焼熱を発生する燃焼室と、燃焼室に供給する燃料を蓄える燃料タンクと、燃料開閉弁とこれを作動するアクチュエータからなり燃焼室への燃料を遮断する燃料遮断器と、燃焼室への燃料供給を制御する燃料制御弁とを有し、前記燃料制御弁の燃料出口に前記燃料開閉弁を設けた燃焼装置。
【請求項9】 燃料制御弁に設けた燃料入口または燃料出口に連通する開口筒部と、この開口筒部に挿入される連結部と、前記開口筒部の側面に設けた穴部と連結部の外周に設けた溝部とを挿通する係止部材とを有した請求項7または請求項8記載の燃焼装置。
【請求項10】 燃焼熱を発生する燃焼室と、燃焼室に供給する燃料を蓄える燃料タンクと、燃焼室への燃料供給を制御する燃料制御弁とを有し、燃料制御弁の燃料入口通路内に、通気性のある棒材を圧入して設けた燃焼装置。
【請求項11】 燃焼熱を発生する燃焼室と、燃焼室に供給する燃料を蓄える燃料タンクと、燃料開閉弁とこれを作動するアクチュエータからなり燃焼室への燃料を遮断する燃料遮断器とを有し、前記アクチュエータはコイル、コア、吸着子をケースに内蔵した電磁石で構成され、前記コイルの両極と電気的に接続する2つの端子を前記ケースの端面に配設した燃焼装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料を搭載し燃焼で発生する熱を利用した携帯可能な燃焼装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から携帯可能な燃焼装置としては、ベンジン等の石油系燃料を用いたカイロが知られており、衣服内の暖房に用いられる。また、カセットボンベに充填した液化石油ガスを燃料とするカセットこんろも携帯可能な調理用熱源として広く普及している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような携帯可能な燃焼装置で身体の暖房や保温を行う場合、従来のカイロでは発熱量が小さく局部的な暖房しかできない上、燃料の補給も面倒であった。
【0004】また、カセットこんろのように液化石油ガスを燃料とするものは発熱量は十分に得られるが、衣服などにつけて用いるためには大きさや操作性の問題があり、また過熱やガス漏れの心配があった。
【0005】そこで本発明は、発熱量が十分に得られ過熱やガス漏れの心配がなく小型で操作性の良い燃焼装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、燃焼室に供給する燃料を蓄える燃料タンクと、燃料開閉弁とこれを作動するアクチュエータからなり燃焼室への燃料を遮断する燃料遮断器とを有し、前記燃料遮断器と前記燃焼室は別々の筐体に収容することにより、異常燃焼や立ち消え時には燃料を遮断できるから過熱やガス漏れの心配がなくなり、燃料遮断器を収容した筐体は手元に近い場所で使用できるから操作性が良いものとなる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1記載の発明は、燃焼熱を発生する燃焼室と、燃焼室に供給する燃料を蓄える燃料タンクと、燃料開閉弁とこれを作動するアクチュエータからなり燃焼室への燃料を遮断する燃料遮断器とを有し、前記燃料遮断器と前記燃焼室は別々の筐体に収容された構成としたもので、燃料遮断器の操作が手元でできるという作用を有する。
【0008】本発明の請求項2記載の発明は、燃焼熱を発生する燃焼室と、燃焼室に供給する燃料を蓄える燃料タンクと、燃料開閉弁とこれを作動するアクチュエータからなり燃焼室への燃料を遮断する燃料遮断器と、燃焼室への燃料供給を制御する燃料制御弁とを有し、前記燃料遮断器と燃料制御弁とは同一筐体に収容し、かつ前記燃焼室とは別の筐体に収容されたものであり、燃料遮断器の操作が手元でできる上、万が一燃料通路の破損と燃料遮断器の故障が重なっても燃料制御弁で燃料が停止できるという作用を有する。
【0009】本発明の請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の燃焼装置において、燃料遮断器および燃料タンクを収容する筐体と燃焼室を収容する筐体とは中空のパイプで接続され、前記パイプ内に燃料通路を収納したものであり、燃料通路の外力による破損を防止するという作用を有する。
【0010】本発明の請求項4記載の発明は、請求項3記載のパイプ内にワイヤーを有し、その両端がそれぞれの筐体に固定されている構成としたものあり、パイプが両筐体から引っ張られても燃料通路には引っ張り力が加わらないという作用を有する。
【0011】本発明の請求項5記載の発明は、燃焼熱を発生する燃焼室と、燃焼室に供給する燃料を蓄える燃料タンクと、燃料開閉弁とこれを作動するアクチュエータからなり燃焼室への燃料を遮断する燃料遮断器と、燃料開閉弁を外部から操作する操作部とを有し、前記燃料タンクは、燃料タンクおよび燃料遮断器および操作部を収容する筐体の上部から着脱できる構成としたものであり、燃料タンクの交換が手元で容易にできるという作用を有する。
【0012】本発明の請求項6記載の発明は、請求項5記載の操作部を燃料タンクの側部に配置したものであり、操作部の小型化が図れるという作用を有する。
【0013】本発明の請求項7記載の発明は、燃焼熱を発生する燃焼室と、燃焼室に供給する燃料を蓄える燃料タンクと、燃焼室への燃料供給を制御する燃料制御弁とを有し、前記燃料制御弁の燃料入口に前記燃料タンクと接続するタンク接続体を設けたものであり、燃料タンクと燃料制御弁とを接続する燃料通路が短くなり、シール箇所を少なくできるという作用を有する。
【0014】本発明の請求項8記載の発明は、燃焼熱を発生する燃焼室と、燃焼室に供給する燃料を蓄える燃料タンクと、燃料開閉弁とこれを作動するアクチュエータからなり燃焼室への燃料を遮断する燃料遮断器と、燃焼室への燃料供給を制御する燃料制御弁とを有し、前記燃料制御弁の燃料出口に前記燃料開閉弁を設けたものであり、燃料制御弁と燃料開閉弁とを接続する燃料通路が不要になりシール箇所も最少で済むという作用を有する。
【0015】本発明の請求項9記載の発明は、燃料制御弁に設けた燃料入口または燃料出口に連通する開口筒部と、この開口筒部に挿入される連結部と、前記開口筒部の側面に設けた穴部と連結部の外周に設けた溝部とを挿通する係止部材とを有したものであり、燃料制御弁の燃料入口または燃料出口との燃料通路の接続が容易でかつ確実になるという作用を有する。
【0016】本発明の請求項10記載の発明は、燃焼熱を発生する燃焼室と、燃焼室に供給する燃料を蓄える燃料タンクと、燃焼室への燃料供給を制御する燃料制御弁とを有し、燃料制御弁の燃料入口通路内に、通気性のある棒材を圧入して設けたものであり、燃料制御弁に外部から異物が混入することを防止できるという作用を有する。
【0017】本発明の請求項11記載の発明は、燃焼熱を発生する燃焼室と、燃焼室に供給する燃料を蓄える燃料タンクと、燃料開閉弁とこれを作動するアクチュエータからなり燃焼室への燃料を遮断する燃料遮断器とを有し、前記アクチュエータはコイル、コア、吸着子をケースに内蔵した電磁石で構成され、前記コイルの両極と電気的に接続する2つの端子を前記ケースの端面に配設したもので、燃料遮断器の小型・軽量化が図れるという作用を有する。
【0018】
【実施例】図1は本発明の燃焼装置における一実施例の断面図、図2はそのシステムブロック図である。図に示すように、本燃焼装置は燃料供給ユニット1、発熱ユニット2、制御ユニット3の大きく3つのユニットから構成されている。
【0019】燃料供給ユニット1において、4はブタンやプロパン等の液化石油ガスからなる燃料を蓄える燃料タンクで、タンク接続体5に気密に挿着されており、燃料供給ユニット1に対して上部から着脱自在に構成されている。6は電磁弁や比例弁等からなる燃料制御弁で、この燃料入口が燃料タンク4のタンク接続体5と接続している。7は燃料制御弁6の燃料出口に接続された燃料開閉弁で、バネで付勢された常閉弁からなり開閉桿8を摺動させることにより開弁する。9は燃料開閉弁7を作動するアクチュエータである電磁石で、支点10に対して回動する連結レバー11を介して燃料開閉弁7の開閉桿8と接続している。
【0020】前記の燃料開閉弁7、開閉桿8、電磁石9、支点10、連結レバー11は、運転中の異常時に燃料を遮断する燃料遮断器を構成している。12はリミットスイッチ等からなる電源スイッチで、連結レバー11の動きに応じて作動するようになっている。13は操作ツマミ14を設けた操作桿で、操作ツマミ14を矢印aの方向に操作すると連結レバー11が動作して燃料開閉弁7が開弁すると同時に電源スイッチ12がオンする。15はリミットスイッチ等からなる停止スイッチで、操作ボタン16を矢印bの方向に押すと強制的に電源が切れるようになっている。17は開閉桿8に接続した燃料パイプで、ゴムチューブ等の可撓性のある材料からなり、発熱ユニットと接続する。
【0021】発熱ユニット2において、18は燃料パイプ17から供給される燃料を燃焼する燃焼室で、燃料ノズル19から噴出した燃料ガスは吸気パイプ20から吸引された空気と混合され、白金・パラジウム・ロジウム等を担持した触媒21に送られ点火器22および点火回路23からなる点火装置により点火すると、ここで燃焼しその燃焼ガスは排気パイプ24を通って排出される。吸気パイプ20および排気パイプ24の先端は吸排気トップ25に接続し外気と連通している。
【0022】26は燃焼状態を検知する燃焼検知手段で、熱電対やサーミスタ等の温度センサなどで構成されている。27は燃焼室18の温度を検知する温度検知手段で、熱電対やサーミスタ等の温度センサで構成されている。燃焼室18で発生した燃焼熱は、アルミ等の金属板からなる放熱フィン28と熱伝導繊維等で構成された柔軟性のある放熱板29から放熱される。放熱フィン28からの放熱は発熱ユニット2内の空気を暖め対流により上部開口部から温風として放出される。
【0023】制御ユニット3において、30は制御回路で、燃焼検知手段26と温度検知手段27の出力により燃料制御弁6および電磁石9および点火回路23を制御する。31は制御回路30に接続されたリモコンで、操作スイッチ32およびLEDやLCD等からなる表示器33を備えている。34は電池等からなる電源で、電源スイッチ12、停止スイッチ15および制御回路30と接続している。
【0024】これらの各ユニットは、図1に示すようにそれぞれ別々の筐体に分割して収容され、燃料供給ユニット1と発熱ユニット2は、蛇腹ホース等の可撓性のある中空のパイプ35で接続され、この内部に燃料パイプ17と各配線用電線を収納している。これは外部の突起等により燃料パイプ17が損傷して燃料漏れが発生するのを防止するとともに、各ユニット間が引っ張られたときに直接張力がかからないようになっている。さらに、パイプ35の内部に金属線や樹脂糸等からなるワイヤー36を通し、その一端は燃料供給ユニット1の固定ボス37に、他端は発熱ユニット2の固定ボス38に引っかけて固定されており、たとえ各ユニット間が強く引っ張られたとしても、ワイヤー36で張力を受けるから燃料パイプ17や各配線用電線には直接張力がかからない。
【0025】制御ユニット3と発熱ユニット2の接続も上記と同様に、蛇腹ホース等の可撓性のある中空のパイプ39で接続され、内部に配線用電線40を収納するとともに、金属線や樹脂糸等からなるワイヤー41を通してその両端を各ユニットにそれぞれ固定しているから、配線用電線40は外部損傷から保護され、各ユニット間が強く引っ張られても直接張力がかからない。
【0026】このように構成された燃焼装置は、衣服やベルト等に装着し身体の暖房や保温に用いる。図3はこの燃焼装置を衣服に装着した例を示すものであり、ジャケットやコート等の衣服42内の腰部に発熱ユニット2を配置し、燃料供給ユニット1および制御ユニット3が両脇腹部に位置するように装着する。
【0027】このように発熱ユニット2を腰部中央に配置することにより、発熱ユニット2から放出される温風が背中全体を暖めるとともに放熱板29の熱伝導により腹部まで暖められ非常に快適な暖房性能が得られるものである。
【0028】燃料供給ユニット1は脇腹部に位置するから、燃料タンク4の着脱や燃料補給が衣服42のサイドポケット等から容易に行えるとともに、運転開始時の燃料遮断器の操作や停止スイッチ25の操作が手元で行え使い勝手にすぐれる。また、制御ユニット3が反対脇腹部に位置するから、衣服42の左右の重量バランスが整い着心地が良い。
【0029】次に、図4から図8を用いて燃料供給ユニット1の詳細な構成と動作について説明する。図4(a)は燃料供給ユニット1の正面図、図4(b)はその底面の断面図で、燃料タンク4はケースフタ43を矢印cの方向にスライドして開くことにより上部から着脱できるようになっている。このように上部着脱方式にすることにより、衣服42を着た状態での操作性が格段に良くなる。また、燃料制御弁6、燃料開閉弁7、開閉桿8、電磁石9、支点10、連結レバー11、電源スイッチ12、停止スイッチ15などの主要部品を燃料タンク4の下部に配置し、操作桿13、操作ツマミ14、操作ボタン16からなる操作部を燃料タンク4の側部に配置することにより、燃料供給ユニット1の幅寸法を燃料タンク4の幅寸法近くまで小さくすることができるから、操作性を犠牲にすることなくユニットの小型化が図れるものである。
【0030】図5(a)に燃料制御弁6部周辺の正面図および図5(b)にその側面図を示し、図6にその部品分解図を示す。図のように、燃料制御弁6の燃料入口50および燃料出口51にはそれぞれと連通する開口筒部52、53が形成され、その両側面にはそれぞれ穴部54、55が設けられている。開口筒部52には、外周に溝部56を設けてOリング57を取り付けた連結部を有するタンク接続体5が挿入され、穴部54と溝部56を合致させた状態で線材等からなる係止部材58を挿通して固定している。同様に、開口筒部53には、外周に溝部59を設けてOリング60を取り付けた連結部を有する燃料開閉弁7が挿入され、係止部材61を挿通して固定している。
【0031】このように、燃料制御弁6の燃料入口50に直接、タンク接続体5を設け、または燃料出口51に直接、燃料開閉弁7を設けることにより、これらを接続する燃料ホース等の余分な燃料通路が不要になるから燃料のシール箇所が最少で済み、燃料漏れに対する信頼性が向上するとともに、ユニットの小型・軽量化が図れる。また、燃料制御弁6とタンク接続体5または燃料開閉弁7との接続にこのような係止部材58、61を用いることにより、ネジ等を用いるより組立てが容易で確実になるとともに燃料制御弁6の小型化も図れる。
【0032】図7に燃料制御弁6部周辺の断面図を示す。図のように、タンク接続体5の燃料通路62内には、フィルタ63が設けられている。フィルタ63は、フェルトペンの芯などに用いられる芯棒やポーラスな焼結体等からなる通気性のある棒材を圧入して設けたものであり、このような単純で安価な構成で、燃料制御弁6内への塵埃等の異物の混入を防ぐことができ、異物による燃料制御弁6の故障や不良品発生がなくなる。
【0033】また、低温時等に燃料タンク4で気化しなかった燃料液が燃料制御弁6内に多量に流入することを防止できるから、運転時の安定した燃料供給が可能となる。燃料開閉弁7は、燃料制御弁6の燃料出口51と連通した通路穴64の内面に弁座65が形成され、開閉桿8の一端に取付けた弁66がこれに当接することにより燃料ガスが閉止できる。開閉桿8は燃料開閉弁7に摺動自在に取付けられ、その一部がOリング67により気密に燃料開閉弁7外に貫通し、バネ68により閉弁方向に付勢されている。また、開閉桿8は金属管等の中空軸からなり、通路穴64から入った燃料ガスは弁座65から横穴69を通り燃料パイプ17に連通する。
【0034】図8(a)に電磁石9の正面断面図および図8(b)にその底面図を示す。図において、70は樹脂等からなるケースで、内部にコイル71、コア72、吸着子73を内蔵している。74は吸着子73を取付けた摺動軸で、軸受部75で支持され摺動自在に設けられている。76は黄銅等の金属からなる固定ベースで、コイル71、コア72を取り付け固定している。コイル71の電極線の一方は固定ベース76に、他方は固定ベース76の中央に設けた金属からなる電極子77に電気的に接続されている。固定ベース76と電極子77は絶縁板78により電気的に絶縁されている。79は固定ベース76に取り付けた端子板、80は電極子77に取り付けた端子板で、それぞれは透孔81、82を有し、これらが重ならないように角度をもって取り付けられている。
【0035】このように、2つの端子板79、80をケース70の底面に重ねて配設することにより、電磁石9の電気接続部の省スペース化が著しく向上し小型・軽量化が図れ、端子板79、80を角度をもって取り付けることによりリード線の接続時に短絡が発生することがなく作業性にもすぐれるものである。
【0036】以上のような構成で、この燃焼装置を運転するときは、図4に示すように、操作ツマミ14を矢印aの方向に操作すると、操作桿13が上方に摺動し下端部が連結レバー11の腕部を引っ掛かけて引き上げ、連結レバー11は支点10を中心に回動して開閉桿8を矢印dの方向に摺動させるから燃料開閉弁7は開状態になる。同時に、連結レバー11は電磁石9の吸着子73を矢印eの方向に押圧するとともに、電源スイッチ12を動作させオン状態にするから、制御回路30は電源34と接続され動作を開始する。
【0037】制御回路30は電源が投入されると電磁石9のコイル71に電流を流し、コア72と吸着子73とが吸着するので操作ツマミ14を放しても燃料開閉弁7は開状態に保持され、かつ電源スイッチ12もオン状態に保持される。また、制御回路30は燃料制御弁6を開弁すると同時に点火回路23を動作させるから燃料ガスは点火器22で点火し触媒21で燃焼がはじまる。このとき燃焼検知手段26で燃焼状態を検知し、正常燃焼の場合はこの状態が継続して正常運転となる。運転中は温度検知手段27が燃焼室18の温度を検知し、制御回路30は燃焼室18の温度が設定温度になるように燃料制御弁6を制御して温度調節を行う。この運転状態はリモコン31の表示器33に表示され、操作スイッチ32を操作することにより燃焼室18の温度設定が行えるようになっている。
【0038】運転中にもし何らかの原因で立消えや異常燃焼が起こると燃焼検知手段26がこれを検知し、制御回路30は燃料制御弁6への電流供給を止める。このときコア72と吸着子73は吸着しなくなるから、燃料開閉弁7の開閉桿8はバネ68の付勢力により摺動し弁66が弁座65に当接して燃料ガスが遮断されると同時に連結レバー11が回動して電源スイッチ12がオフ状態となり、電源34が切れすべての回路が停止することとなりガスもれや異常過熱を防止することができる。
【0039】したがって、例えば、燃料パイプ17の破損や燃焼室18での失火、または燃料制御弁6の故障による異常燃焼が発生したとしても燃料を遮断して運転を停止できるものであり、燃料供給ユニット1と発熱ユニット2を別々の筐体に収容することにより、燃料供給ユニット1の運転・停止操作および燃料タンク4の着脱が手元で行えるから操作性が良いものである。また万が一、燃料パイプ17の破損と電磁石9や連結レバー11等の燃料遮断器の故障が重なったとしても、燃料遮断器と燃料制御弁6は同じ燃料供給ユニット1内に収容されているので、この場合でも燃料制御弁6により燃料が停止できるからガスもれが発生することはないものである。
【0040】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の発明は、、燃焼熱を発生する燃焼室と、燃焼室に供給する燃料を蓄える燃料タンクと、燃料開閉弁とこれを作動するアクチュエータからなり燃焼室への燃料を遮断する燃料遮断器とを有し、前記燃料遮断器と前記燃焼室は別々の筐体に収容された構成としたもので、燃料遮断器の操作が手元で可能となり操作性が向上するという有利な効果が得られる。
【0041】本発明の請求項2記載の発明は、燃焼熱を発生する燃焼室と、燃焼室に供給する燃料を蓄える燃料タンクと、燃料開閉弁とこれを作動するアクチュエータからなり燃焼室への燃料を遮断する燃料遮断器と、燃焼室への燃料供給を制御する燃料制御弁とを有し、前記燃料遮断器と燃料制御弁とは同一筐体に収容し、かつ前記燃焼室とは別の筐体に収容されたものであり、燃料遮断器の操作が手元でできる上、万が一燃料通路の破損と燃料遮断器の故障が重なっても燃料制御弁で燃料が停止できるものであり、操作性ととも安全性が向上するという有利な効果が得られる。
【0042】本発明の請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、燃料遮断器および燃料タンクを収容する筐体と燃焼室を収容する筐体とを中空のパイプで接続し、前記パイプ内に燃料通路を収納したものであり、燃料通路の外力による破損が防止できるものであり、信頼性と安全性が向上するという有利な効果が得られる。
【0043】本発明の請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明に加え、パイプ内にワイヤーを有し、その両端がそれぞれの筐体に固定されている構成としたものあり、パイプが両筐体から引っ張られても燃料通路には引っ張り力が加わらないから、燃料通路の破損が少なく信頼性と安全性に対して有利な効果が得られる。
【0044】本発明の請求項5記載の発明は、燃焼熱を発生する燃焼室と、燃焼室に供給する燃料を蓄える燃料タンクと、燃料開閉弁とこれを作動するアクチュエータからなり燃焼室への燃料を遮断する燃料遮断器と、燃料開閉弁を外部から操作する操作部とを有し、前記燃料タンクは、燃料タンクおよび燃料遮断器および操作部を収容する筐体の上部から着脱できる構成としたものであり、燃料タンクの交換が手元で容易にできるものであり、操作性に対して有利な効果が得られる。
【0045】本発明の請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明に加え、操作部を燃料タンクの側部に配置したものであり、操作部の小型化が図れ携帯性に優れるという有利な効果が得られる。
【0046】本発明の請求項7記載の発明は、燃焼熱を発生する燃焼室と、燃焼室に供給する燃料を蓄える燃料タンクと、燃焼室への燃料供給を制御する燃料制御弁とを有し、前記燃料制御弁の燃料入口に前記燃料タンクと接続するタンク接続体を設けたものであり、燃料タンクと燃料制御弁とを接続する燃料通路が短くなり、シール箇所を少なくできるから、燃料漏れに対する信頼性が向上するとともに燃料タンク部の小型化が図れるという有利な効果が得られる。
【0047】本発明の請求項8記載の発明は、燃焼熱を発生する燃焼室と、燃焼室に供給する燃料を蓄える燃料タンクと、燃料開閉弁とこれを作動するアクチュエータからなり燃焼室への燃料を遮断する燃料遮断器と、燃焼室への燃料供給を制御する燃料制御弁とを有し、前記燃料制御弁の燃料出口に前記燃料開閉弁を設けたものであり、燃料制御弁と燃料開閉弁とを接続する燃料通路が不要になりシール箇所も最少で済むから、燃料漏れに対する信頼性が向上するとともに燃料遮断器の小型化が図れるという有利な効果が得られる。
【0048】本発明の請求項9記載の発明は、燃料制御弁に設けた燃料入口または燃料出口に連通する開口筒部と、この開口筒部に挿入される連結部と、前記開口筒部の側面に設けた穴部と連結部の外周に設けた溝部とを挿通する係止部材とを有したものであり、燃料制御弁の燃料入口または燃料出口との燃料通路の接続が容易でかつ確実になるから、製品の生産性と信頼性が向上するという有利な効果が得られる。
【0049】本発明の請求項10記載の発明は、燃焼熱を発生する燃焼室と、燃焼室に供給する燃料を蓄える燃料タンクと、燃焼室への燃料供給を制御する燃料制御弁とを有し、燃料制御弁の燃料入口通路内に、通気性のある棒材を圧入して設けたものであり、燃料制御弁に外部から異物が混入することを防止できるから、製造時の部品管理が楽になり信頼性が向上し、低温運転時等に燃料タンクから燃料液が燃料制御弁内に多量に流入することが防止できるから、燃焼の安定化が図れるという有利な効果が得られる。
【0050】本発明の請求項11記載の発明は、燃焼熱を発生する燃焼室と、燃焼室に供給する燃料を蓄える燃料タンクと、燃料開閉弁とこれを作動するアクチュエータからなり燃焼室への燃料を遮断する燃料遮断器とを有し、前記アクチュエータはコイル、コア、吸着子をケースに内蔵した電磁石で構成され、前記コイルの両極と電気的に接続する2つの端子を前記ケースの端面に配設したもので、燃料遮断器の小型・軽量化が図れるという有利な効果が得られる。
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【出願日】 平成9年(1997)10月30日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】滝本 智之 (外1名)
【公開番号】 特開平11−132440
【公開日】 平成11年(1999)5月21日
【出願番号】 特願平9−298242