| 【発明の名称】 |
廃棄物焼却装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】松本 健吾
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| 【要約】 |
【課題】従来の廃棄物焼却装置は、焼却室に廃棄物を投入し、そこにバーナーで火炎を吹き込んで廃棄物を燃やすようにしている。しかし、従来装置は、焼却温度が低いため産業廃棄物となる焼却灰が大量に発生し、また、ダイオキシン等による大気汚染も問題になっている。
【解決手段】焼却室2に送風口13aと排気口14aを形成し、少なくとも排気口14aに被さるようにしてコークスC群をセットし、送風口13aからエアを吹き込んでコークスCを燃焼させると共にそのコークスC群の中を通して排気口14aから排気させるようにした。この焼却装置1はコークスCの火力により約1,800℃の高温になるため、ダイオキシン等を発生させることなく廃棄物をほぼ完全に焼失させることができ且つ燃焼するコークスC群の中を通して排気口14aから排気させるため排気中の有害成分が完全に燃え尽きる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 廃棄物を投入する焼却室に送風口と排気口を形成し、少なくとも排気口に被さるようにしてコークス群をセットし、送風口からエアを吹き込んでコークスを燃焼させるとともに、燃焼するコークス群の中を通して排気口から排気させるようにしたことを特徴とする廃棄物焼却装置。 【請求項2】 焼却室のコーナーを挟んで隣り合う二壁面の一方に送風口を形成すると共に他方に排気口を形成し、もって、エアの吹き出し方向と排気方向とを交差させるようにしたことを特徴とする請求項1記載の廃棄物焼却装置。 【請求項3】 前記排気口を始点とする排気経路の途中に補助燃焼手段を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の廃棄物焼却装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ゴミなどの廃棄物を焼却する廃棄物焼却装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来の廃棄物焼却装置は、耐熱構造の壁で囲った焼却室に廃棄物を投入し、そこにバーナーで火炎を吹き込んで廃棄物を燃やすようにしている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記従来の廃棄物焼却装置は、焼却温度が比較的低いため焼却灰が大量に発生する。この焼却灰は産業廃棄物となるが、現在の深刻な処分場不足により、その処理に窮しているのが実情である。また、焼却温度が低温で完全燃焼しないため、ダイオキシン等による大気汚染も問題になっている。 【0004】本発明は上記に鑑みなされたもので、その目的は、焼却灰が殆ど残らず、且つ、大気汚染のおそれのない廃棄物焼却装置を提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するため本発明は、廃棄物を投入する焼却室に送風口と排気口を形成し、少なくとも排気口に被さるようにしてコークス群をセットし、送風口からエアを吹き込んでコークスを燃焼させるとともに、燃焼するコークス群の中を通して排気口から排気させるようにした廃棄物焼却装置を提供する。 【0006】上記廃棄物焼却装置は、コークスの強い火力により焼却室内が約1,800℃の高温になるため、ダイオキシン等を発生させることなく廃棄物をほぼ完全に焼失させることができ、なおかつ、燃焼するコークス群の中を通して排気口から排気させるため、排気中の有害成分が完全に燃え尽きる。 【0007】また、請求項2に記載したように、焼却室のコーナーを挟んで隣り合う二壁面の一方に送風口を形成すると共に他方に排気口を形成し、もって、エアの吹き出し方向と排気方向とを交差させるようにするのがよい。そうすることにより、焼却室の壁面沿いに火炎や熱気が環状に回るため、廃棄物を効率よく燃焼させることができ、しかも、排気口に入る排気の流れがスムーズになる。 【0008】また、請求項3に記載したように、前記排気口を始点とする排気経路の途中に補助燃焼手段を設けるようにすることもできる。そうすることにより、焼却室の温度上昇が不十分な段階で発生する排気を補助燃焼手段で完全燃焼させて外部に排出することができる。 【0009】 【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。なお、図1は廃棄物焼却装置の縦断面図、図2は廃棄物焼却装置の横断平面図、図3は壁面の一部拡大断面図である。 【0010】本発明の廃棄物焼却装置1は、四角い箱形の焼却室2と、その焼却室2にエアを吹き込むための送風機3と、前記焼却室2の横に立設した排気筒4で概略構成される。 【0011】前記焼却室2は、底壁5の四周囲に側壁6a〜6dを立設し、その側壁6a〜6dの上面にスライド式の蓋7を被せてなる。底壁5はコンクリート製であって、側壁6dに設けた開閉式の灰取り口8に向かって傾斜が設けられている。側壁6a〜6dは、例えば、図3に示したように、室内側に断熱耐火ブロック9を配設するとともに室外側を鉄筋入りのコンクリート10で固め、前記断熱耐火ブロック9とコンクリート10の間に断熱材11を充填した断熱構造になっている。また、蓋7も前記側壁6a〜6dに準ずる断熱構造に形成されている。 【0012】前記焼却室2には、底壁5から適宜な距離をおいて火格子12が取り付けられている。火格子12は鋳鉄製であって、側壁6aに接する平坦なコークスセット部12aと、そのコークスセット部12aから反対側の側壁6cに向かって上り勾配となる傾斜部12bとを有する。 【0013】しかして、焼却室2の底壁5には送風パイプ13が設けられている。この送風パイプ13は焼却室2の外部に設けた送風機3に接続されており、先端の送風口13aが前記火格子12のコークスセット部12aの真下に対応し、コークスセット部12aの真下から上に向かってエアを吹き出す。一方、焼却室2の側壁6aには排気パイプ14が水平に取り付けられている。この排気パイプ14は焼却室2の外部に立設した排気筒4に接続されており、先端の排気口14aが前記コークスセット部12aの上方に対応する。 【0014】前記排気筒4は、断面角リング状の外筒4a内に、断面丸リング状の内筒4bを差し込んだ二重筒構造であり、内筒4bの上端が外気に通じ、内筒4bの下端が外筒4aに通じている。外筒4aには補助燃焼手段たるバーナー15が排気パイプ14と交差する向きにして取り付けられている。 【0015】その他、図中符号16はコークスセット部12aに向けて側壁6bに設置した着火バーナー、また、符号17は側壁6aの内面に貼り付けたセラミック製の蓄熱体である。 【0016】次ぎに上記廃棄物焼却装置1による廃棄物の焼却方法について説明する。先ず、焼却室2の蓋7を開け、火格子12のコークスセット部12a一杯に粒形態のコークスC(粒径約30mm〜80mm程度のものを使用するが、その大きさは特に限定されない。)を山盛り状態にセットする。この状態で排気口14aにコークスC群が被さる。次ぎに焼却室2に図1の二点鎖線Lを目安にして廃棄物を投入する。廃棄物は、一般的な可燃ゴミはもちろん、種々の合成樹脂材が混ざった廃材(例えば建築廃材など)でもよい。 【0017】次ぎに蓋7を閉じて着火バーナー16を作動させコークスCに着火する。同時に送風機3を作動させてコークスC群にエアを吹き込み、コークスCを激しく燃焼させる。そうすると、火炎が側壁6a沿いに吹き上がり、高温の熱気が蓋7の内壁面、側壁6c、火格子12や底壁5に沿って環状に回る。これによって焼却室2は約1,800℃程度にまで温度が上昇し、その熱で廃棄物が燃える。通常、1,800℃もの高温で廃棄物を燃焼させると殆ど焼却灰が残らないほど完全に燃え尽きる。また、火格子12には傾斜部12bがあって廃棄物がコークスC側に向けて自然に移動するため、廃棄物が常にコークスCに接して効率よく燃焼する。なお、前記のように側壁6aには蓄熱体17が貼り付けてあって、それが状況に応じて蓄熱・放熱作用を奏するため、焼却室2内部の温度がコンスタントに保たれる。 【0018】次ぎにコークスCと廃棄物の燃焼によって発生する排気が、焼却室2内部の圧力の高まりと前記した熱気の流れによって排気口14aに入り、排気筒4の外筒4aから内筒4bを通って大気中に排出される。このとき、燃え盛るコークスC群の粒同士の隙間を排気が通過するため、例え排気中に有害成分が残留していたとしてもそこで完全に燃え尽きる。 【0019】次ぎに焼却が完了した時点で送風機3を停止させ、焼却室2の温度が低下するのを待つ。その後、必要があれば灰取り口8を開いて底壁5上に溜まった焼却灰を取り出すが、前記のように非常な高温で廃棄物を焼失させるため、実際には殆ど焼却灰がない。 【0020】また、次ぎに廃棄物を焼却する場合は、前記の要領で蓋7を開き、前回燃え残ったコークスCを火格子12の傾斜部12b側に移動させ、新しいコークスCをコークスセット部12aにセットする。 【0021】ところで、コークスCに着火して温度が十分に上昇するまでの間は有害成分を含む排気が排気筒4から外部に排出されるおそれがある。そのため、少なくともコークスCへの着火開始から本格的な燃焼に至るまでの間、排気筒4の補助燃焼手段たるバーナー15を作動させ、外筒4a内を約1,000℃程度に加熱するとよい。そうすることにより、排気パイプ14から外筒4aに入った排気がそこで再燃焼するため、有害成分が燃え尽きた状態で内筒4bに入り、綺麗な排気となって大気中に放出される。なお、実施形態のようにバーナー15と排気パイプ14を交差する方向に取り付けておけば、排気がバーナー15の勢いに押されて内筒4bの外周を回りながら効率よく燃焼する。そのため、排気の燃焼がより確実に行える。 【0022】以上本発明を実施の形態について説明したが、もちろん本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、実施形態では補助燃焼手段をコークスCへの着火開始から一時的に使用するようにしたが、廃棄物の焼却中ずっと作動させるようにしておいてもよい。また、焼却室2内部の温度を温度センサーで検出し、その温度が一定値以下である場合にバーナー15を作動させるように設定してもよい。そうすれば、何らかのトラブルで焼却室2内の温度が低下した場合でも常に綺麗な状態で排気することができる。 【0023】 【発明の効果】本発明の廃棄物焼却装置は、コークスの強い火力で焼却室内が高温になるため、ダイオキシン等を発生させることなく廃棄物をほぼ完全に焼失させることができ、なおかつ、燃え盛るコークス群の中を通して排気口から排気させるようにしたため、排気中の有害成分がコークス群の中で完全に燃え尽きる。従って、焼却灰が殆ど残らず、且つ、大気汚染のおそれも殆どない。その上、簡単な構造であるため低コストであり、現在深刻な問題となっている産業廃棄物の野焼き防止対策に優れた効果を発揮する。 【0024】また、請求項2に記載したように、焼却室のコーナーを挟んで隣り合う二壁面の一方に送風口を形成すると共に他方に排気口を形成し、もって、エアの吹き出し方向と排気方向とを交差させるようにすれば、焼却室の壁面沿いに火炎や熱気が環状に回るため、廃棄物を効率よく燃焼させることができ、しかも、排気口に入る排気の流れがスムーズになる。 【0025】また、請求項3に記載したように、前記排気口を始点とする排気経路の途中に補助燃焼手段を設けるようにすれば、焼却室の温度上昇が不十分な段階で発生する排気を補助燃焼手段で完全燃焼させて外部に排出することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】398005261 【氏名又は名称】松本建設株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)1月12日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】武蔵 武
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| 【公開番号】 |
特開平11−201426 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)7月30日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−18240 |
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