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【発明の名称】 ごみ焼却炉のダスト除去装置
【発明者】 【氏名】吉窪 克己

【要約】 【課題】ごみ焼却炉に付設されるボイラおよびその下工程の排ガス処理装置に付着するダストを除去する。

【解決手段】ごみ焼却炉に付設されたボイラ4入口のダクト3に、衝突板7、8、9を配設したことを特徴とするごみ焼却炉のダスト除去装置である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ごみ焼却炉に付設されたボイラ入口のダクトに、複数の衝突板を配設したことを特徴とするごみ焼却炉のダスト除去装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ごみ焼却炉のダスト除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ごみ焼却プラントは、焼却炉の廃熱を有効に利用するためボイラを付設したものが多い。ごみ焼却炉で発生した排ガスは、前記ボイラで熱交換を行い、排ガスの無害化処理を行った後に、集塵機により飛灰等のダストは除去され、大気へ放出される。
【0003】前記従来技術における飛灰等のダストの除去は、大半を前記集塵機が受け持ち、ごみ焼却炉から集塵機に至る間のボイラおよび排ガス処理装置での除去は、自然落下にまかされており、既設ホッパに堆積したダストは、その下部に設けられたコンベヤで外部へ排出する方式が採用されている。
【0004】また、特開昭58―119320号公報には、石炭燃焼装置における脱硝反応器の下部に邪魔板を設け、該邪魔板に排ガスを衝突させてダストを除去する方法が開示されている。
【0005】また、実公昭63−46095号公報には、排ガスダクトの途中にホッパーを設け、該ホッパーのある排ガスダクトに邪魔板を配置したものが開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、焼却炉からの排ガス中に含まれた多量の飛灰等のダストは、ボイラ出口から排ガス処理装置を通過して集塵機へ至るまでに、積極的に除去されていないので、ボイラ、排ガス処理装置内において、ダスト付着、ダスト閉塞等のトラブルが発生していた。そのため、これらのトラブルが発生した場合は、最悪の場合、ごみ焼却プラントの停止を伴うようなメンテナンス作業が必要となる問題があった。
【0007】特に、ボイラ出口に冷却水散布によるガスクーラ、あるいは、半乾式の酸性ガス処理装置を設置したごみ焼却プラントの場合、水分を含んだダストとなるので、この種のトラブルの発生が多い傾向にある。また、ボイラ入口部に配設されたスーパーヒータ水管に付着したダストは、高温下で溶融し、高温溶融塩腐食を引き起こすともに、排ガスの流れを阻害し、伝熱効果の損失となる他、除去が困難な状態となる可能性がある。
【0008】前記特開昭58―119320号公報に開示された技術では、脱硝装置には効果があってもボイラにおけるダスト除去対策が、開示されておらず、脱硝装置より上工程の各種装置のダスト付着、閉塞の問題が残る。
【0009】さらに、実公昭63−46095号公報に開示された技術では、ダクトの途中にホッパーを設ける必要があるので、コスト高となる問題がある。
【0010】この発明は、前述の問題点を解決するためになされたもので、ボイラ、排ガス処理装置でのダストによる前記トラブルを回避し、集塵機の負荷を軽減することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】前述の課題は、ごみ焼却炉に付設されたボイラ入口のダクトに、複数の衝突板を配設したことを特徴とするごみ焼却炉のダスト除去装置により解決される。
【0012】前記手段によれば、炉内部で発生した排ガスは、カスケード構造のダクトを通過し、下部からボイラ内に進入するが、流速が最高となる位置で、衝突板にあたり、ダストは、下方へ落下し、下部の既設ホッパに堆積する。従って、ボイラおよびその下工程の排ガス処理装置でのダストの付着、閉塞が防止され、集塵機の負荷が大幅に軽減される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づき説明する。図1は、本発明にかかるごみ焼却炉のダスト除去装置の側断面図で、1は、ごみ焼却炉内を示し、2、3はボイラ4に排ガスを導くためのダクトで、該ダクト2、3は、仕切り体5によりカスケード形に形成され矢印のように排ガスは流れる。
【0014】ダクト3の下部は、傾斜面3aが形成され、既設のホッパ部6に連続した底部を形成している。4a,4bは、ボイラ4の熱交換部で公知の水管が配設されている。排ガスは既設ホッパ部6から上昇し、スーパーヒータ等からなる熱交換部4a,4bを通過し、下部出口4cから次の工程である排ガス処理装置および集塵機(図示せず)に至り、外気へ放出される。
【0015】本発明は、前記ダクト3からボイラ4の熱交換部4aに至る流速の最も速い部分のホッパ部6の上方に、複数の衝突板7、8、9・・を排ガスの流入角度に対し、前傾となる鉛直状に設け、かつ、排ガス流方向に段差を設けて配設したものである。
【0016】複数の衝突板7、8、9・・の目的は、ボイラ4の熱交換部4aへの排ガスの整流効果と排ガスの衝突によるダストの除去効果を狙ったもので、ボイラ4の熱交換部4aの排ガス流入断面積に対し、均等に離間して配置する。また、衝突板間の各配置高さは、排ガスの流れ方向に対し、下流側の衝突板の上部が、上流側の衝突板の下部より低くならないように配置する。
【0017】図2は、図1のA−A矢視図で、上流側の衝突板7と下流側の衝突板8との間が見通せないように配置され、また、各衝突板の長さL1は、ボイラ4の熱交換部4aの排ガス流入断面積を衝突板の枚数で除した値の長さとし、衝突板の幅L2は、両端が取付けられる壁面に当接する値とする。この配置とすることにより、ダクト3から流入した排ガスのダストは、衝突板7、8、9・・に確実に衝突し、下部へ落下する。
【0018】衝突板7、8、9・・の材質は、ダストの衝突による耐摩耗と800℃以上の高温度に耐える耐熱性の材質、例えば、ステンレス材またはセラミック材が選定される。
【0019】ホッパ部6に堆積したダストは、従来と同様に、ホッパ部6の下部から外部へ排出される。
【0020】
【発明の効果】本発明は、以上のとおりであるから、排ガスの流れを阻害することなく、ボイラの入口でダストの除去が的確に行えるので、ボイラおよび下工程の排ガス処理装置での飛灰等のダスト付着、ダスト閉塞等のトラブルが未然に防止され、さらには、集塵機の負荷を軽減することができる。
【出願人】 【識別番号】000004123
【氏名又は名称】日本鋼管株式会社
【出願日】 平成9年(1997)10月24日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】高野 茂
【公開番号】 特開平11−132429
【公開日】 平成11年(1999)5月21日
【出願番号】 特願平9−291942