トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F22 蒸気発生




【発明の名称】 廃熱ボイラの制御方法およびその装置
【発明者】 【氏名】田鍋 実

【要約】 【課題】ごみ焼却炉に併設される廃熱ボイラの制御において、廃熱ボイラに対する入熱変動が頻繁であっても、ボイラへの給水量を適切に制御して、蒸気圧、水位、蒸気発生量等の変動を抑制することができる廃熱ボイラの制御方法およびその装置を提供することを目的とするものである。

【解決手段】ごみ焼却炉に併設された廃熱ボイラ5の制御方法において、廃熱ボイラ5に対する入熱変動量を算出する工程を有し、該入熱変動量が小さい場合は、三要素制御によって給水量を求め、かつ該入熱変動量が大きい場合は、該入熱変動量に応じた給水補正量を求めて、三要素制御による給水量に上乗せして給水量を制御することを特徴とし、廃熱ボイラ5の水位、蒸気発生量が安定するように制御する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ごみ焼却炉に併設された廃熱ボイラの制御方法において、前記廃熱ボイラに対する入熱を算出し、該入熱に基づいて該廃熱ボイラへの給水量を制御することを特徴とする廃熱ボイラの制御方法。
【請求項2】 ごみ焼却炉に併設された廃熱ボイラの制御方法において、前記廃熱ボイラに対する入熱を算出し、該入熱の変動量が大きい場合は、入熱変動量に応じて、前記廃熱ボイラへの給水量を制御することを特徴とする廃熱ボイラの制御方法。
【請求項3】 ごみ焼却炉に併設された廃熱ボイラの制御方法において、前記廃熱ボイラに対する入熱変動量を算出する工程を有し、該入熱変動量が小さい場合は、三要素制御によって給水量を求め、かつ該入熱変動量が大きい場合は、該入熱変動量に応じた給水補正量を求めて、三要素制御による給水量に上乗せして給水量を制御することを特徴とする廃熱ボイラの制御方法。
【請求項4】 ごみ焼却炉に併設された廃熱ボイラの制御方法において、前記廃熱ボイラに対する入熱変動量を検出する工程を有し、該入熱変動量が所定の閾値より小さい場合は、三要素制御によって給水量を求め、かつ該入熱変動量が所定の閾値より大きい場合は、該入熱変動量に応じた給水補正量を求めて、三要素制御による給水量に上乗せして給水量を制御することを特徴とする廃熱ボイラの制御方法。
【請求項5】 ごみ焼却炉に併設された廃熱ボイラの制御方法において、前記廃熱ボイラに対する入熱と出熱を算出し、該入熱と該出熱に基づいて該廃熱ボイラへの給水量を制御する工程を有することを特徴とする廃熱ボイラの制御方法。
【請求項6】 前記入熱が前記ごみ焼却炉に投入されるごみ投入量を計測して推定する工程を有することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の廃熱ボイラの制御方法。
【請求項7】 前記入熱が前記ごみ焼却炉から廃熱ボイラの入口に流入する燃焼排ガス温度とその流量との積によって算出する工程を有することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の廃熱ボイラの制御方法。
【請求項8】 前記廃熱ボイラからの蒸気発生量の変動量から前記入熱変動量を求めて給水量を制御することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の廃熱ボイラの制御方法。
【請求項9】 前記入熱による給水量を比例制御あるいはファジィ制御によって求めて給水量を制御することを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の廃熱ボイラの制御方法。
【請求項10】 ごみ焼却炉に併設された廃熱ボイラの制御装置において、前記ごみ焼却炉の燃焼排ガスが流入する前記廃熱ボイラの入口での燃焼排ガス温度を計測する排ガス温度計測手段と、前記ごみ焼却炉の燃焼排ガスが流入する前記廃熱ボイラの入口での燃焼排ガス流量を計測する排ガス流量計測手段と、前記廃熱ボイラからの蒸気発生量を計測する蒸気発生量計測手段と、前記排ガス温度計測手段と前記排ガス流量計測手段および/または前記蒸気発生量計測手段からの情報に基づいて入熱を検出する入熱検出手段と、前記入熱検出手段に基づく廃熱ボイラに対する入熱変動量を検出する入熱変動量検出手段と、前記入熱変動量検出手段によって検出した入熱変動量から給水量を推定する比例制御部またはファジィ制御部とを具備することを特徴とする廃熱ボイラの制御装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ごみ焼却炉に併設された廃熱ボイラの制御方法およびその装置に関し、詳しくはごみ焼却炉の燃焼排ガスの熱エネルギを利用した廃熱ボイラの給水量を制御して、蒸気発生量や蒸気圧力等を安定にすることができる廃熱ボイラの制御方法およびその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のようにボイラでは、いわゆる多変数制御系で制御が行われている。ボイラでは、運転中に一定に保たなければならない量として、蒸気圧力、蒸気温度、水位、蒸気発生量など非常に多くの制御因子がある。これらを調整するために操作する量も給水量、空気量、燃料量など数多く存在し、しかも相互に関連している。そのために、ボイラの制御には、これらを有機的に結合させて総合的な制御を行う必要があり、従来から二要素制御、三要素制御といった制御系によって制御がなされている。さらに、近年では、ボイラは、ごみ焼却炉に併設され、いわゆる廃熱ボイラが発電等に利用されている。通常、この種のボイラにおいても二要素制御、三要素制御といった制御方法で制御が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来から廃熱ボイラの制御に用いられる二要素制御、三要素制御といった制御方法は、基本的には燃料焚きボイラを前提とした制御方法であり、ボイラに対する入熱変動、蒸気発生量変動などが少ないという条件下で良好に働く制御方法である。しかし、ごみ焼却炉に併設された廃熱ボイラは、熱源がごみ焼却炉の焼却熱であり、燃料であるごみの焼却量は、ボイラとは無関係に決定されている。従って、上記制御系を用いて廃熱ボイラを制御しても、燃料焚きボイラと比較して、蒸気圧力、蒸気温度、ドラム内水位、蒸気発生量などの変動が大きなものになっている。しかもこのような制御方法では、ごみ投入量の変動などに起因する入熱変動が大きいために、瞬間的な入熱変動に対する制御は事実上不可能に近い欠点がある。
【0004】さらに詳細に説明すると、ボイラは、入熱変動や給水量変動、蒸気発生量変動に対して水位が逆応答性を示す系として知られている。すなわち、入熱が増加すると沸騰が活発になり、水位が上昇し、かつ蒸気発生量が増加する。その後、水位が低下するといった現象を示す。このような特性を有するボイラを、図4(a)に示す三要素制御系で制御しようとすると、給水量コントローラ33では、給水量が蒸気発生量に等しくなるように水位補正演算器35へ制御信号を出力する。水位の検出信号は、水位補正演算器35に入力されて、水位補正値が算出されて、制御信号に水位補正値を加えて補正し、給水調整弁34を操作してボイラへの給水量を設定している。ところが、廃熱ボイラのように一時的な入熱の増加や減少が頻繁に発生するボイラでは、図4(a)に示す三要素制御系で制御しようとすると、以下のような欠点がある。
【0005】すなわち、一時的な入熱増加による蒸気発生量増加時の給水量コントローラ33の出力は、給水調節弁34を開くように操作するのに対して、水位が上昇する現象によって、水位補正演算器35からの水位補正信号は、水位の上昇を補償するように、給水調節弁34を閉じようとする補正信号を出力する。このために、給水量は蒸気発生量より少なくなり、ボイラ内の缶水量が減少することになる。その結果として、一時的な入熱増加がおさまった後では、水位は大きく低下する特性を有している。一方、反対に入熱減少の場合は、ボイラ水位が大きく上昇することになる。すなわち、従来の三要素制御系で制御しようとすると、廃熱ボイラにおける蒸気圧力、蒸気温度、水位、蒸気発生量などが不安定になる欠点を有する。この欠点は、図4(b),(c)に示した三要素制御系の場合でも同様である。なお、図4(b),(c)において、31は水位コントローラ、32は蒸気発生量補正演算器、36は三要素補正演算器である。
【0006】従来のボイラの三要素制御によるボイラへの給水量の制御には、上記のような欠点があり、ごみ焼却炉の廃熱ボイラの制御方法として、そのまま利用するのは問題がある。ごみ焼却炉に併設された廃熱ボイラは、発電や冷暖房等の用途に利用されており、ごみ焼却炉の廃熱をより有効に回収が可能であるとともに、蒸気圧力、蒸気温度、水位、蒸気発生量などが燃料焚きボイラなみに安定化し得る制御方法が要求されている。
【0007】本発明は、上述のような課題に鑑みなされたものであって、ごみ焼却炉に併設される廃熱ボイラの制御において、廃熱ボイラに対する入熱変動が頻繁であっても、ボイラへの給水量を適切に制御して、蒸気圧、水位、蒸気発生量等の変動を抑制することができる廃熱ボイラの制御方法およびその装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達成するためになされたものであり、請求項1の発明は、ごみ焼却炉に併設された廃熱ボイラの制御方法において、前記廃熱ボイラに対する入熱を算出し、該入熱に基づいて該廃熱ボイラへの給水量を制御することを特徴とする廃熱ボイラの制御方法である。この構成では、廃熱ボイラに対する入熱を算出して、入熱に応じて廃熱ボイラへの給水量を設定して給水調節弁を操作し、廃熱ボイラの水位、蒸気発生量を安定にするように制御する。
【0009】また、請求項2の発明は、ごみ焼却炉に併設された廃熱ボイラの制御方法において、前記廃熱ボイラに対する入熱を算出し、該入熱の変動量が大きい場合は、入熱変動量に応じて、前記廃熱ボイラへの給水量を制御することを特徴とする廃熱ボイラの制御方法である。この構成では、廃熱ボイラに対する入熱変動が大きい場合、三要素制御で求められる給水量に給水補正量を加えるか否かの判断をして、三要素制御で求められる給水量か、または補正給水量で給水調節弁を操作するかを判断して、廃熱ボイラの水位、蒸気発生量を安定にするように制御する。
【0010】また、請求項3の発明は、ごみ焼却炉に併設された廃熱ボイラの制御方法において、前記廃熱ボイラに対する入熱変動量を算出する工程を有し、該入熱変動量が小さい場合は、三要素制御によって給水量を求め、かつ該入熱変動量が大きい場合は、該入熱変動量に応じた給水補正量を求めて、三要素制御による給水量に上乗せして給水量を制御することを特徴とする廃熱ボイラの制御方法である。この構成では、廃熱ボイラに対する入熱変動量を検出して、入熱変動量が小さい場合は、入熱変動量が安定していることを意味し、三要素制御で給水量を制御し、入熱変動量が大きい場合は、水位の逆応答の影響を最小限に留めるように、三要素制御で給水量に給水補正量を加えて制御する。
【0011】また、請求項4の発明は、ごみ焼却炉に併設された廃熱ボイラの制御方法において、前記廃熱ボイラに対する入熱変動量を検出する工程を有し、該入熱変動量が所定の閾値より小さい場合は、三要素制御によって給水量を求め、かつ該入熱変動量が所定の閾値より大きい場合は、該入熱変動量に応じた給水補正量を求めて、三要素制御による給水量に上乗せして給水量を制御することを特徴とする廃熱ボイラの制御方法である。この構成では、廃熱ボイラに対する入熱変動量の検出に当たり、入熱変動量が閾値より大きい場合に、水位の逆応答の影響を最小限に留めるように、給水量を制御して、廃熱ボイラの水位、蒸気発生量を安定にするように制御する。
【0012】また、請求項5の発明は、ごみ焼却炉に併設された廃熱ボイラの制御方法において、前記廃熱ボイラに対する入熱と出熱を算出し、該入熱と該出熱に基づいて該廃熱ボイラへの給水量を制御する工程を有することを特徴とする廃熱ボイラの制御方法である。この構成では、廃熱ボイラに対する出熱を蒸気発生量等から算出し、出熱と入熱とを制御因子として、入熱と出熱が等しくなるように熱収支を考慮して給水量を設定し、廃熱ボイラの水位、蒸気発生量を安定にするように制御するものである。詳しくは、蒸気温度、給水温度、給水量、水の比熱の因子から出熱が算出される。
【0013】また、請求項6の発明は、前記入熱が前記ごみ焼却炉に投入されるごみ投入量を計測して推定する工程を有することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の廃熱ボイラの制御方法である。この構成では、廃熱ボイラに対する入熱変動を、ごみ焼却炉に投入されるごみ投入量の変動によって、廃熱ボイラに対する入熱変動を事前に検出することが可能であり、廃熱ボイラの水位、蒸気発生量を安定にするように制御する。
【0014】また、請求項7の発明は、前記入熱が前記ごみ焼却炉から廃熱ボイラの入口に流入する燃焼排ガス温度とその流量との積によって算出する工程を有することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の廃熱ボイラの制御方法である。この構成では、燃焼排ガス温度とその流量との積により廃熱ボイラに対する入熱変動を検出することで、廃熱ボイラの入熱を確実に検出することができる。
【0015】また、請求項8の発明は、前記廃熱ボイラからの蒸気発生量の変動量から前記入熱変動量を求めて給水量を制御することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の廃熱ボイラの制御方法である。この構成では、蒸気発生量の変動量から入熱変動を検出して、廃熱ボイラの水位、蒸気発生量を安定にするように制御するものである。
【0016】また、請求項9の発明は、前記入熱による給水量を比例制御あるいはファジィ制御によって求めて給水量を制御することを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の廃熱ボイラの制御方法である。この構成では、廃熱ボイラに対する入熱変動に対する給水補正量の設定を、比例制御またはファジィ制御でなされ、入熱変動をごみ投入量や排ガス温度とその流量との積、蒸気発生量で検出する場合は、ファジィ制御が適する。
【0017】また、請求項10の発明は、ごみ焼却炉に併設された廃熱ボイラの制御装置において、前記ごみ焼却炉の燃焼排ガスが流入する前記廃熱ボイラの入口での燃焼排ガス温度を計測する排ガス温度計測手段と、前記ごみ焼却炉の燃焼排ガスが流入する前記廃熱ボイラの入口での燃焼排ガス流量を計測する排ガス流量計測手段と、前記廃熱ボイラからの蒸気発生量を計測する蒸気発生量計測手段と、前記排ガス温度計測手段と前記排ガス流量計測手段および/または前記蒸気発生量計測手段からの情報に基づいて入熱を検出する入熱検出手段と、前記入熱検出手段に基づく廃熱ボイラに対する入熱変動量を検出する入熱変動量検出手段と、前記入熱変動量検出手段によって検出した入熱変動量から給水量を推定する比例制御部またはファジィ制御部とを具備することを特徴とする廃熱ボイラの制御装置である。この構成では、廃熱ボイラに対する入熱変動を、廃熱ボイラ入口の燃焼排ガス温度と排ガス流量の積、ごみ投入量、あるいは蒸気発生量から検出または推定する廃熱ボイラの制御装置である。
【0018】上記のように、本発明の廃熱ボイラの制御方法およびその装置では、ごみ燃焼炉からの燃焼排ガスによる廃熱ボイラの入熱を因子とし、給水量を制御して、上記課題を達成している。その詳細について説明すれば、ごみ燃焼炉に投入されるごみ投入量、あるいは廃熱ボイラ入口の燃焼排ガス温度とその流量、あるいは蒸気発生量などによって、ボイラに対する入熱変動を検出し、廃熱ボイラの水位、蒸気発生量を制御する廃熱ボイラの制御装置であり、例えば、入熱変動量の値が所定値以下であれば、三要素制御で給水量を設定し、所定値以上の変動に対して、通常のボイラの三要素制御により求められた給水量を補正して給水量を設定するように制御する。このような制御によって、入熱変動がおさまったならば速やかに通常の給水量、すなわち蒸気発生量に等しい給水量に戻すように制御することで、蒸気発生量の変動を抑制し、かつ蒸気発生量の変動に起因する水位の逆応答の影響を最小限に留めるようにして、廃熱ボイラの入熱変動に起因する水位、蒸気発生量を安定化する制御方法およびその廃熱ボイラの制御装置である。
【0019】続いて、本発明の理解を容易とするために、ボイラの制御方法について、図5〜図9を参照して説明する。図5は、ボイラに対する入熱と給水量が与えられたときに、蒸気圧力、蒸気発生量、水位がどのように決定されるかを示した模式的なブロック図である。図中の21から26で示したブロック図は、ボイラの特性を表す関数器である。ボイラの特性は、ボイラの入熱−圧力変換特性が図6、ボイラの圧力−蒸気発生量変換特性が図7、ボイラの給水量−水位変換特性が図8、ボイラの蒸気発生量−水位変換特性が図9にそれぞれ示されている。また、ボイラの給水量−入熱変換特性および蒸気発生量−入熱変換特性は比例関係であるので図示を省略した。図中の21から26の関数器は、それぞれ入熱−圧力変換器、給水量−入熱変換器、蒸気発生量−入熱変換器、圧力−蒸気発生量変換器、給水量−水位変換器、蒸気発生量−水位変換器である。図中のa,b,cは、加え合わせ点、すなわち加算器に相当するものである。
【0020】次に、図5を参照して、ボイラの動作機構について説明する。ボイラの入熱が増加した場合、給水量を一定に保ったままだとすると、沸騰が活発になるため蒸気圧力は増加し、蒸気発生量も増加する。その結果、蒸気がボイラから持ち出す熱量(出熱)が増加し、図中の点aで表されるボイラの全入熱は次第に減少し、それに伴い蒸気圧力の増加、蒸気発生量の増加も緩やかになり、やがて一定になる。一方、水位は、図9に示したように一時的に上昇するものの、次第に低下して行く。従って、水位の低下を補償するだけ給水量を増加する必要がある。
【0021】逆に入熱が減少した場合は、沸騰が修まるため圧力が減少し、蒸気発生量も減少する。その結果、蒸気がボイラから持ち出す熱量が減少し、図中の点aで表されるボイラの全入熱は次第に増加し、それに伴い圧力の増加、蒸気発生量の減少も穏やかになり、やがて一定になる。一方、水位は一時的に低下するものの、次第に上昇して行く。水位の上昇、低下は蒸気発生量に対して給水量が過不足するために生じるものであるから、給水量を蒸気発生量に等しくとれば水位の上昇、低下が補償できる。これが図4に示した三要素制御系の給水量コントローラ33が行っている動作である。
【0022】ところが、図4(a)の三要素制御系では、給水量コントローラ33の出力に加えて、さらに水位変動の補償が行われる。この水位変動の補償では、入熱増加時に水位の上昇を抑えるための給水量減少、入熱減少時に水位の低下を抑えるための給水量増加が行うように制御され、何れの場合も逆応答がおさまった後の定常状態を一定に保つための操作とは逆になっている。この量は、入熱の変動量が大きければ大きいほど、大きくなる。
【0023】このように、三要素制御系の問題点は、蒸気発生量変動によって生じる水位の逆応答特性と、給水量の過不足による水位の変動を区別していない点にある。これを改善するためには、蒸気発生量変動を抑えることが効果的である。蒸気発生量変動を抑えるために、図5における加算点aで表されるボイラの全入熱を0にするように給水量を与えればよい。すなわち、入熱の変動を検出したならば、それを補償する給水量を与え、図5中の加算点aで表されるボイラの全入熱を0にする。これにより、蒸気圧力、蒸気発生量は一定に保たれ、水位変動のうち蒸気発生量変動に起因する部分は0となる。入熱変動を補償するのに必要な給水量は蒸気の温度、圧力、給水の温度によって決定される。この量は、給水量の補償を行わない場合に生ずる蒸気発生量の変動に比べて数倍大きい。従って、入熱変動がおさまったならば速やかに通常の給水量、すなわち蒸気発生量に相当する水量と等しい給水量に戻すようにする。このような目的に用いることができる入熱変動の検出手段としての因子としては、ごみ焼却炉に投入されるごみ投入量、ボイラ入口の燃焼排ガス温度と排ガス流量、蒸気発生量などがある。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わる廃熱ボイラの制御方法およびその装置の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0025】(実施形態1)図1は、本発明に係る廃熱ボイラの制御方法の実施形態を説明するためのごみ焼却炉の概略図である。同図において、1は焼却炉本体を示し、ごみは投入ホッパ2から給塵機により焼却炉内に投入され、一次および二次燃焼用空気が炉内に送り込まれる。投入されたごみは、流動化された高温の流動砂3と接触し熱分解する。熱分解により発生したガスは、焼却炉内で燃焼する。不燃物および主灰は、排出口4から外部へと排出される。焼却炉で燃焼した排ガスは、廃熱ボイラ5にて熱回収され、排ガス処理工程を経て煙突から排出される。
【0026】廃熱ボイラ5は、給水のために給水配管と蒸気を外部に排出する蒸気配管が設けられ、その排ガス入口に排ガス流量を計測する流量計9と排ガス温度を計測する温度計10が設けられ、蒸気配管には、圧力計11と蒸気流量計12とが設けられ、給水調節弁8を備える給水配管には、給水量を計測する流量計13が設けられている。さらに廃熱ボイラ5には、その水位を計測する水位計14が設けられている。これらの流量計9、温度計10、圧力計11、蒸気流量計12、流量計13、水位計14の各計測値は、三要素制御系を含む廃熱ボイラ制御装置6に入力される。さらに廃熱ボイラ制御装置6には、ごみ投入ホッパ1に投入されたごみ投入量あるいは給塵供給装置等のごみ投入装置7から炉内に投入されるごみ投入量等が、ごみ投入データとして入力される。給水調節弁8は、廃熱ボイラ制御装置6からの操作信号によって給水量が調節されている。
【0027】なお、廃熱ボイラ制御装置6は、先に説明した三要素制御系のコントローラや演算器を含み、これらを総合的に制御する制御装置として、中央演算制御装置(CPU)を備えている。無論、この中央演算制御装置で三要素制御系の全てを制御してもよいし、三要素制御系以外にファジィ制御部を設けてもよい。また、中央演算制御装置とは、別に専用のファジィ制御部を設けてもよい。
【0028】次に、図2を参照して、本実施形態ついて説明する。図2の制御ブロック図は、図1に示した廃熱ボイラ制御装置6に含まれる。図2は、図1の廃熱ボイラ制御装置6にボイラに対する入熱と給水量とが与えられたときに、蒸気圧力、蒸気発生量、水位がどのように決定されるかを示した模式的なブロック図であるとともに、制御ブロック図である。図中の21から26のブロック図は、先に説明したように、ボイラの特性を表す関数器であって、21が入熱−圧力変換器、22が給水量−入熱変換器、23が蒸気発生量−入熱変換器、24が圧力−蒸気発生量変換器、25が給水量−水位変換器、26が蒸気発生量−水位変換器である。図中のa,b,cは加え合わせ点、すなわち加算器である。これらの変換器は、ボイラの特性から作成され、それらの変換特性は、図6〜図9に示した通りである。因みに、ボイラの給水量−入熱変換特性および蒸気発生量−入熱変換特性は、比例関係である。27,27′は入熱変動検出手段であり、28は給水量制御手段である。
【0029】以下、図2を参照して、本実施形態の廃熱ボイラの制御方法について説明する。廃熱ボイラに対する入熱は、入熱検出手段で求められ、入熱変動検出手段27に供給されて入熱変動量が算出される。入熱変動量は、給水量制御手段28と加算器aとに送られる。給水量制御手段28では、入熱変動量に対応する給水量が算出される。加算器aでは、入熱変動検出手段27で得られた給水量から発生蒸気が持ち出す熱量および給水による冷却を表す熱量であるところの加算器bからの値が減算され、その値が入熱−圧力変換器21に供給されて、蒸気圧力が求められる。この蒸気圧力を示す値は、圧力−蒸気発生量変換器24に送られて蒸気発生量が求められる。この蒸気発生量を示す値が蒸気発生量−入熱変換器23に送られて入熱が求められる。給水量−入熱変換器22と蒸気発生量−入熱変換器23からの入熱が加算器bで加算されて、その値が加算器aに送られる。
【0030】一方、給水量制御手段28で算出された給水量は、給水量−水位変換器25に送られて水位に変換されて加算器cに送られる。また、圧力−蒸気発生量変換器24からの蒸気発生量は、蒸気発生量−水位変換器26で水位に変換されて加算器cに送られて水位が求められる。また、給水量制御手段28から算出された給水量に基づいて給水調節弁操作量が出力される。また、圧力−蒸気発生量変換器24から得られる蒸気発生量は、入熱変動検出手段27′に送られて、入熱変動量に変換される。廃熱ボイラ5に供給される給水量は、入熱変動検出手段27′からの入熱変動量によって給水量を制御してもよいし、両方の入熱変動検出手段27,27′からの値を給水量制御手段28に入力して、給水量を制御してもよい。この給水量制御手段28では、比例制御やファジィ制御によって給水量を制御するための給水調節操作量が算出される。
【0031】このように本実施形態では、入熱変動量が入熱変動検出手段27,27′で検出され、入熱変動検出手段27では、ボイラ入口の燃焼排ガス温度と流量、ごみ焼却炉に投入されるごみ投入量、蒸気発生量あるいはこれらの組み合わせから検出し、入熱変動検出手段27′では、蒸気発生量で検出している。燃焼排ガス温度と流量は、温度計9と流量計10とで検出して、排ガスの熱含量(以下、エンタルピ)と流量の積の変動によって、入熱変動を検出している。さらに、入熱変動を蒸気発生量変動を検出する場合には、蒸気エンタルピと変動量の積として入熱変動を検出する。
【0032】なお、入熱変動検出手段は、この実施形態に限定することなく、入熱変動を検出できるものであれば何れの方法であってもよいし、これらの因子を複合的に検出するようにしてもよい。このようにボイラの逆応答特性に基づく影響を、入熱変動によるボイラ給水量を制御することによって、ボイラ水位および蒸気発生量を安定化することができる。
【0033】次に、図3を参照して、廃水ボイラへの給水量の制御の概略を示す制御プログラムに従って説明する。先ず、ステップS1では、入熱変動検出手段27によって入熱変動を検出して、ステップS2に進む。ステップS2では、入熱変動量が閾値を越えるか否かを判断する。なお、閾値は、ごみ投入量変動、排ガスのエンタルピと流量の積、または蒸気エンタルピと変動量の積によって設定された値である。入熱変動量が閾値以下の場合は、ボイラの水位等が安定していることを意味しており、ステップS6に進み、通常の三要素制御による給水量設定を行う。ステップS7では、この給水量設定値に基づいて、給水調節弁8を操作する。ステップS2において、入熱変動量が所定の閾値を越えている場合には、ステップS3に進み、三要素制御による給水量を設定した後、ステップS4に進み、給水補正量dqwを設定する。続いて、ステップS5に進み、三要素制御による給水量設定値dqと給水補正量dqwを加算して、補正給水設定値を設定して、ステップS7に進む。ステップS7では、補正給水量設定値に従って給水調節弁8を操作して給水量を設定する。続いて、ステップS8に進み、給水制御を終了するか否かを判断して、継続する場合は、ステップS1に進み、同様の操作を繰り返して、制御周期ごとに繰り返しながら給水量を制御することで、廃熱ボイラの水位変動、蒸気発生量変動を抑制することができる。
【0034】なお、給水補正量dqwの算出は、定量的に検出が可能であって、検出精度が高い排ガスのエンタルピと流量、蒸気エンタルピと蒸気変動量によって入熱変動を検出する場合は、比例制御によって求めて、定量的に検出することが可能である。しかし、ごみ投入量のように検出精度が高くないものを入熱変動を検出する場合には、ファジィ制御によって求めるとよい。すなわち、ごみ焼却炉に投入されるごみは、破砕ごみや高発熱量や低発熱量のごみが存在し、それらの投入量の変化による燃焼状態の変動から推定して、廃熱ボイラの入熱変動として検出する。無論、ごみ焼却炉のあらゆる情報を基にして、ファジィ制御部(推論部)で入熱変動を推論して、この値によって、入熱の急激な変動を推定してもよい。勿論、入熱変動を排ガスのエンタルピと流量、蒸気エンタルピと蒸気変動量を、ファジィ制御部に入力して、入熱変動を検出してもよいことは明らかである。
【0035】(実施形態2)次に、本発明の他の実施形態について、図1と図2および図10を参照して説明する。本実施形態では、ボイラに対する入熱の変動量dQを、図2の入熱変動検出手段27,27′で定量的に検出する。入熱変動量dQは、種々の方法によって検出することが可能であり、例えば入熱変動量dQを焼却炉に投入されるごみ量で検出する場合には、ごみ量変動量とごみ発熱量との積から入熱変動量を算出している。また、他の入熱変動量dQの検出としては、ボイラ入口の排ガス温度とその流量との積から入熱変動量を算出して検出する。さらに、排ガスのエンタルピとその流量の積から入熱変動量を算出して検出してもよい。このような制御因子から入熱変動量が算出され、入熱変動検出手段は、ここに示した例に限定することなく、入熱変動を定量的に検出することができるものであれば何れでもよい。
【0036】続いて、図10の給水制御フローを参照して、本実施形態の給水量制御について説明する。同図において、ステップS1によって入熱変動量dQを入熱変動検出手段27,27′で検出して、ステップS2に進む。ステップS2では、給水量制御手段28によって、入熱変動量dQがある閾値を越えているか否かの比較を行う。入熱変動量dQがある閾値以下であれば、ボイラに対する入熱が燃料焚きボイラなみに安定していることを示しており、ステップS3に進み、通常の三要素制御によって給水量の設定を行う。入熱変動量dQが閾値を越えている場合は、ステップS4に進む。ステップS4では、給水補正量dqwが式(1)から算出され、式(2)によって、補正給水量dqwと定常給水量とを加算して給水量が決定される。続いて、ステップS3またはS4によって設定された給水量に従って、給水調節弁8を操作して、廃熱ボイラ5に給水する。続いて、ステップS6に進み、制御を継続するか否かの判断をして、継続する場合は、ステップS1に戻る。このような制御を、図10の手順で、制御周期ごとに繰り返して実施し、給水量を制御して、廃熱ボイラの水位変動、蒸気発生量変動を抑制する。
【0037】
dqw=dQ/ΔH ……(1)
補正給水量=定常給水量+給水補正量dqw ……(2)
【0038】上記式において、ΔHは、単位体積の水を給水温度から蒸気温度の飽和水まで昇温するのに必要な熱量であり、給水温度、蒸気温度、蒸気圧力から決定される。また、定常給水量とは、水位の逆応答を無視した場合の給水量であり、蒸気発生量に等しい。給水補正量dqwは、入熱変動をボイラ内の缶水で吸収するのに必要かつ十分な量であり、定常給水量を給水補正量dqwだけ補正することで、入熱変動による蒸気発生量変動を低減することができる。このように入熱変動による蒸気発生量の変動が抑制されたことによる副次的な効果として、水位変動に起因する内蒸気発生量変動も低減される。
【0039】次に、上記実施形態1,2に適応することができる制御フローについて説明する。図11の制御フローと図12のファジィ制御とを参照し、ファジィ制御による給水量の制御の一例について説明する。この制御フローでは、図1の廃熱ボイラ制御装置6の給水量制御手段28によって実施されるもので、入熱変動を排ガス温度と排ガス流量で検出する場合の例である。同図において、ステップS1では、排ガス温度を検出する温度計10で排ガス温度が計測され、ステップS2では、排ガス流量が流量計9で計測される。ステップS3では、排ガス温度とその流量との積による入熱が算出され、その入熱変動量が算出される。続いて、ステップS4に進み、入熱変動量が「大きい」か、「小さい」かを、図12(a)に示した前件部メンバーシップ関数に基づいて入熱変動量に対する適合度が求められ、図12(b),(c)に示した後件部メンバーシップ関数から各推定給水量(補正給水量)または給水補正量が求められる。ステップS5に進み、推定給水量または給水補正量と三要素制御による給水量とを比較して、補正給水量を算出し、ステップS6に進む。ステップS6では、給水設定値に基づいて、給水調節弁8を操作して、廃熱ボイラに給水を実施する。ステップS7に進み、ファジィ制御による給水制御が終了か否かを判定して、給水制御を実施する場合は、ステップS1に戻る。
【0040】続いて、図12に示したファジィ制御について詳細に説明する。図12(a)は、前件部メンバーシップ関数F1,F2を示し、メンバーシップ関数F1は入熱変動量が「少ない」に対する集合であり、メンバーシップ関数F2は入熱変動量が「大きい」に対する集合である。図12(b)のa,bは、非ファジィ化するための後件部メンバーシップ関数であり、図12(b)の横軸は、補正給水量(給水量最大値を1とする)を示している。まず、入熱変動量に対するメンバーシップ関数F1,F2に基づいて、それぞれの適合度を求める。例えば、入熱変動量A1 のメンバーシップ関数F1に対する適合度は、0.8であり、メンバーシップ関数F2に対する適合度は、0.2である。従って、後件部メンバーシップ関数aに対する適合度は、0.8であり、図12(b)の後件部メンバーシップ関数aの斜線で示した範囲となり、後件部メンバーシップ関数bに対する適合度は0.2であるので、この斜線部の面積からmin−max重心法によって、入熱変動量A1 に対する重心Z1が求まる。この重心Z1は0.4と求められ、この値が補正給水量となる。
【0041】また、入熱変動量A2 の前件部メンバーシップ関数F1に対する適合度は、0.2であり、前件部メンバーシップ関数F2に対する適合度は、0.8である。従って、図12(c)の後件部メンバーシップ関数aに対する適合度0.2と、後件部メンバーシップ関数bに対する適合度0.8から斜線部の面積が求められ、min−max重心法によって、重心Z2が0.6と求められ、この値が補正給水量となる。このような前件部メンバーシップ関数で求められた適合度から後件部メンバーシップ関数に基づいて廃熱ボイラに対する給水量を推定する。
【0042】このファジィ制御から求められた給水量と三要素制御によって求められた給水量とを比較して、差分を給水補正量として、三要素制御によって求められた給水量に加算して、この補正給水量によって給水調節弁8を操作して、廃水ボイラの水位を安定した値となるように調節する。また、ファジィ制御によって求められた係数を給水調節弁8を操作するための給水量としてもよい。また、三要素制御に切り替えるか否かの閾値を、例えば重心Zを0.7に設定して、この値に基づいて、三要素制御による給水量を設定する場合と、三要素制御による給水量に給水補正量を加算して、補正給水量とするようにする。
【0043】次に、図13を参照して、ごみ投入量を制御因子とし、給水量を制御するファジィ制御する場合の例について説明する。図13(a)は、ごみ投入量による前件部メンバーシップ関数F1〜F3であり、F1は「ごみの熱量が小」に対するメンバーシップ関数であり、F2は、「ごみの熱量が中」に対するメンバーシップ関数であり、F3は、「ごみの熱量が大」に対するメンバーシップ関数である。図13(b)〜(d)は、それぞれ非ファジィ化するための後件部メンバーシップ関数である。
【0044】先ず、前件部メンバーシップ関数F1〜F3から入熱変動量に対するそれぞれの適合度を求めて、これらの適合度に対応する図12(b)〜(d)に示した後件部メンバーシップ関数a〜cに基づいて、min−max重心法によって、給水量を推定する。例えば、入熱変動量A1 の場合、前件部メンバーシップ関数F1に対する適合度は、0.8であり、前件部メンバーシップ関数F2に対する適合度は、0.2であり、前件部メンバーシップ関数F3に対する適合度は、0.0である。前件部メンバーシップ関数で求められた適合度に基づいて、同図(b)の後件部メンバーシップ関数aから適合度0.8と、後件部メンバーシップ関数bの適合度0.2とにより、min−max重心法によって、斜線部の重心Z1(0.3)が求められ、この係数から給水補正量、あるいは給水量が推定される。
【0045】また、同様に入熱変動量がA2 の場合、図13(a)の前件部メンバーシップ関数から適合度が1.0であり、図13(c)の後件部メンバーシップ関数bの斜線部の重心Z2(0.5)が求められる。入熱変動量がA3 の場合、図13(a)の前件部メンバーシップ関数F2,F3から適合度が0.2と0.8であり、図13(d)の後件部メンバーシップ関数b,cの斜線部の重心Z3(0.7)が求められ、この係数から給水補正量、あるいは給水量が推定される。このファジィ制御から求められた給水量と三要素制御によって求められた給水量とを比較して、差分を給水補正量として加算した補正給水量によって給水調節弁8を操作して、廃熱ボイラの水位を安定した値となるように調節する。
【0046】上記のように、本発明に係る廃熱ボイラの制御方法およびその装置では、廃熱ボイラに対する入熱変動を検出し、その変動量で補償して蒸気発生量変動を抑えて、水位の逆応答特性による影響を最小限に留めるように制御する制御方法およびその装置である。
【0047】なお、本実施形態では、焼却用流動炉を参照して説明したが、他の形態の焼却炉であっても適用できることは明らかである。また、上記メンバーシップ関数は、一実施例であって、ごみ焼却炉や廃熱ボイラ固有の特性に応じて設定すればよく、また入熱を種々の制御因子で組合わせたファジィ関数を利用して、給水量を制御してもよい。
【0048】
【発明の効果】上記記載のように、本発明によれば、入熱変動が頻繁に発生する入熱変動の大きい廃熱ボイラに対して、蒸気発生量の変動が抑えられ、かつ蒸気発生量変動に起因する水位の逆応答の影響を最小限に留めることができ、廃熱ボイラの入熱変動に起因する水位、蒸気発生量を安定化することができる利点があり、廃熱ボイラからの蒸気を発電に利用する場合であっても安定した電力が得られる利点がある。
【出願人】 【識別番号】000004123
【氏名又は名称】日本鋼管株式会社
【出願日】 平成10年(1998)4月20日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 秀雄 (外1名)
【公開番号】 特開平11−230506
【公開日】 平成11年(1999)8月27日
【出願番号】 特願平10−109515