| 【発明の名称】 |
多管式水管ボイラ |
| 【発明者】 |
【氏名】川上 昭典
【氏名】森松 隆史
【氏名】小林 立季
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| 【要約】 |
【課題】多管式水管ボイラにおいて、燃焼装置と缶体とを一体的に構成することにより、燃焼形態と水管配置とのマッチングを図り、ボイラの小型化と低NOx 化を達成すること。
【解決手段】ほぼ全面から予混合気を噴出する面状の噴出部材7を備え、この噴出部材7の予混合気噴出面9にほぼ密接させた状態で第一水管11を配置し、前記第一水管11よりも予混合気噴出方向下流側の燃焼反応領域に複数の第二水管12,12,…を配置した構成である。さらに、前記第一水管11が複数本配置され、隣り合う第一水管11間の隙間を適宜変更した構成であり、前記第一水管11の隣り合うもの同士の隙間が、前記各第一水管11の外径とほぼ同等かそれ以下とした構成である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ほぼ全面から予混合気を噴出する面状の噴出部材7を備え、この噴出部材7の予混合気噴出面9にほぼ密接させた状態で第一水管11を配置し、前記第一水管11よりも予混合気噴出方向下流側の燃焼反応中ガスの存在する領域に複数の第二水管12,12,…を配置したことを特徴とする多管式水管ボイラ。 【請求項2】 前記第一水管11が複数本配置され、隣り合う第一水管11間の隙間を適宜変更したことを特徴とする請求項1に記載の多管式水管ボイラ。 【請求項3】 前記第一水管11の隣り合うもの同士の隙間が、前記各第一水管11の外径とほぼ同等かそれ以下であることを特徴とする請求項2に記載の多管式水管ボイラ。 【請求項4】 前記第一水管11と隣り合う前記各第二水管12の隙間および前記各第二水管12の隣り合うもの同士の隙間が、前記各第二水管12の外径とほぼ同等かそれ以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の多管式水管ボイラ。 【請求項5】 前記予混合気噴出面9が、平面状,湾曲面状,円筒面状のいずれかであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の多管式水管ボイラ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、貫流ボイラ,自然循環式水管ボイラ,強制循環式水管ボイラなどの水管ボイラにおいて、複数の水管によって缶体を構成した多管式水管ボイラに関するものである。 【0002】 【従来の技術】燃焼室内に多数の水管を配設し、これらの水管間の隙間で燃料を燃焼させ、ボイラの小型化と水管による火炎の冷却効果により低NOx 化を図った多管式水管ボイラがある。このような多管式水管ボイラは、実開平2−28902号公報や特開平2−272207号公報にて公知である。 【0003】しかしながら、前述の多管式水管ボイラにおいては、燃焼性の良好な燃焼装置を前提としており、前述のような効果を得るためには、燃焼装置と水管との位置関係も重要な要素となっている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】この発明が解決しようとする課題は、多管式水管ボイラにおいて、燃焼装置と缶体とを一体的に構成することにより、燃焼形態と水管配置とのマッチングを図り、ボイラの小型化と低NOx 化を達成することである。 【0005】 【課題を解決するための手段】この発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、ほぼ全面から予混合気を噴出する面状の噴出部材を備え、この噴出部材の予混合気噴出面にほぼ密設させた状態で第一水管を配置し、前記第一水管よりも予混合気噴出方向下流側の燃焼反応中ガスの存在する領域に複数の第二水管を配置したことを特徴としている。 【0006】さらに、請求項2に記載の発明は、前記第一水管が複数本配置され、隣り合う第一水管間の隙間を適宜変更したことを特徴としており、請求項3に記載の発明は、前記第一水管の隣り合うもの同士の隙間が、前記各第一水管の外径とほぼ同等かそれ以下であることを特徴としており、請求項4に記載の発明は、前記第一水管と隣り合う前記各第二水管の隙間および前記各第二水管の隣り合うもの同士の隙間が、前記各第二水管の外径とほぼ同等かそれ以下であることを特徴としている。さらに、請求項5に記載の発明は、前記予混合気噴出面が、平面状,湾曲面状,円筒面状のいずれかであることを特徴としている。 【0007】 【発明の実施の形態】この発明は、多管式水管ボイラとして実施される。さらに、この発明の多管式水管ボイラは、蒸気ボイラや温水ボイラのほか、熱媒を加熱する熱媒ボイラなどとして適用される。 【0008】この発明の多管式水管ボイラは、面状の噴出部材を備え、この噴出部材のほぼ全面から予混合気を噴出する。この噴出部材の予混合気噴出面には、第一水管をほぼ密接状態で1本あるいは複数本配置する。そして、この第一水管よりも予混合気噴出方向下流側の燃焼反応中ガスの存在する領域(以下、「燃焼反応領域」という)には、複数の第二水管を配置する。前記燃焼反応中ガスとは、前記噴出部材の下流側において、燃焼反応を生じている最中の高温のガスをいう。前記燃焼反応領域としては、好ましくは燃焼反応中ガスに火炎が生じている領域または燃焼反応中ガスの温度が900℃以上の高温の燃焼反応中ガスが存在する領域とする。ここでいう火炎は、燃焼反応が活発に行われている燃焼反応中ガスに生じる現象である。この火炎は、目視できる場合もあるし、目視し難い場合や目視できない場合もある。 【0009】このような構成により、前記噴出部材からの予混合気は、前記第一水管の存在によりその噴出領域が分割されるため、前記第一水管の下流側に形成される火炎も分割された状態となる。そして、この火炎を含む燃焼反応中ガスから前記各第二水管によって熱回収を行う。このように前記第一水管によって予混合気の噴出領域を分割すると、分割されたそれぞれの領域において火炎が形成される。前述のように、火炎は、燃焼反応が活発に行われている領域において生じる現象であり、前述の分割によってこの焼反応が活発に行われている領域が拡大されるため、安定した燃焼を達成する。また、火炎が分割して形成されるため、各火炎は小さいものとなり、その内部の高温の領域も縮小化するので、サーマルNOx の発生を防止することができる。さらに、分割された火炎を前記各第二水管に接触させることで、燃焼させながら伝熱を行うことができ、そのため、火炎を効果的に冷却することができるため、低NOx 化を達成できる。この理由は、ゼルドビッチ(Zeldovich )機構で説明されるように、サーマルNOx は、燃焼反応の温度が高いほど、その生成速度が著しく増えて生成量も増加するが、燃焼反応の温度が低いほど、その生成速度が減って生成量が減少するためである。とくに燃焼反応の温度が1400℃以下の場合には、サーマルNOx の生成速度は著しく遅くなる。 【0010】さらに、この発明の多管式水管ボイラにおいては、前記第一水管の下流側に形成される渦流によって保炎されるため、前記第一水管の予混合気噴出方向下流側に火炎が形成される。そのため、前記噴出部材や前記第一水管の側方においては、予混合気の噴出による冷却が行なわれる。また、このように第一水管によって火炎を分割するため、燃焼装置側で火炎を分割するものよりもさらに保炎性を高めることができる。 【0011】また、前記第一水管を構成する水管は、通常円柱状のものであり(楕円柱状のものもある)、前記噴出部材からの予混合気は、前記第一水管の周面に沿って流れる。そのため、前記第一水管は、この予混合気の流れによって冷却され、過熱を防止できる。さらに、前記第一水管を複数本配置する場合には、前記噴出部材からの予混合気は、前記各第一水管間を通過する際に一旦絞られてから噴出するため、予混合気の流速を高めて燃焼反応領域を下流側に向けて長く形成することができる。したがって、火炎を含む燃焼反応中ガスは、前記各第二水管との伝熱を行いながら燃焼することになり、燃焼温度が所定の温度範囲内に調整されるため、この点でも低NOx 化を達成できる。 【0012】さらに、この発明の多管式水管ボイラでは、前記第一水管の本数は、1本に限らず、複数本とすることもできる。前記第一水管を複数本とする場合には、隣り合う第一水管間の隙間は、前記各第一水管の外径とほぼ同等かそれ以下に設定することもできる。とくに、前記第一水管を複数本とする場合には、隣り合う第一水管間の隙間を全て同じにすることも、適宜異ならせることもできる。隣り合う第一水管間の隙間を適宜異ならせる場合には、前記各第一水管間の隙間から延びる火炎の大きさも適宜異なるため、火炎の固有振動数を分散し、振動燃焼を防止できる。そのため、前記各第一水管は、前記各第一水管の隙間が同じものが隣り合わないように配置するのが好ましい。 【0013】さらに、この発明の多管式水管ボイラでは、前記第一水管と隣り合う前記各第二水管の隙間および前記各第二水管の隣り合うもの同士の隙間が、前記各第二水管の外径とほぼ同等かそれ以下とする。この構成により、前記各第一水管や前記各第二水管の下流側に渦流を生じさせ、この渦流によって保炎性を高めることができる。ここで、前記第二水管の配置は、千鳥状とすることも、格子状とすることもできる。 【0014】さらに、この発明の多管式水管ボイラでは、実施する缶体の形状に応じて、前記予混合気噴出面を、平面状,湾曲面状,円筒面状のいずれかとすることができる。たとえば、多管式水管ボイラの缶体を所謂角型とする場合には、前記予混合気噴出面を平面状あるいは湾曲面状に形成し、所謂丸型とする場合には、前記予混合気噴出面を円筒面状とする。前記多管式貫流ボイラの缶体を角型とする場合には、小形化や省スペース化の点で有利であり、丸型とする場合には、製造コストの点で有利である。 【0015】 【実施例】以下、この発明に係る多管式水管ボイラの第一実施例について、図1および図2を参照しながら説明する。図1は、この発明の第一実施例の横断面の説明図、図2は、図1の縦断側面の説明図である。 【0016】図1および図2において、多管式水管ボイラの缶体1は、所定の距離を離して配置した上部ヘッダ2と下部ヘッダ3とを有している。この上部ヘッダ2と下部ヘッダ3との間には一対の水管壁4,4を配置してある。前記各水管壁4は、複数の壁構成水管5,5,…を縦列配置し、隣り合う壁構成水管5,5間の隙間を適宜の閉鎖部材6で閉鎖したものである。前記各水管壁4は互いに平行に対面させて配置される。そして前記各壁構成水管5の両端は、それぞれ前記上部ヘッダ2および下部ヘッダ3に接続してある。そして、前記上部ヘッダ2,前記下部ヘッダ3および前記各水管壁4によってほぼ矩形の缶体1の外隔が構成される。そして、前記缶体1の一方の開口部には予混合気の噴出部材7が配置され、他方の開口部には排ガス出口8が形成される。 【0017】前記噴出部材7は、ほぼ矩形平面状の予混合気噴出面9を有している。前記噴出部材7は、多孔質の部材、あるいは少なくとも耐熱性を有する素材を板状に形成し、そのほぼ全面に予混合気の噴出孔(図示省略)を形成したものを利用することができる。前記噴出部材7には、予混合気の供給流路10を接続してある。 【0018】前記噴出部材7の予混合気噴出方向下流側には、前記予混合気噴出面9にほぼ密接させた状態で複数(第一実施例では5本)の第一水管11,11,…を配置してある。前記各第一水管11は、予混合気噴出面の両側部分とその間に配置され、前記各第一水管11はほぼ等間隔としてある。前記各第一水管11は、それぞれの上端および下端を前記上部ヘッダ2および前記下部ヘッダ3に接続してある。前記各第一水管11の隣り合うもの同士の各隙間は、第一実施例では等間隔としてある。また、前記各第一水管11の隣り合うもの同士の隙間は、前記各第一水管11の外径とほぼ同等かそれ以下に設定するが、この第一実施例においては、前記各第一水管11の外径とほぼ同等としてある。 【0019】前記各第一水管11よりも予混合気噴出方向の下流側には、複数の第二水管12,12,…を配置してある。これらの第二水管12,12,…も、それぞれの上端および下端を前記上部ヘッダ2および前記下部ヘッダ3のそれぞれに接続してある。前記噴出部材7からの予混合気の燃焼により、前記各第一水管11の下流側には燃焼反応領域が形成されるが、この燃焼反応領域に、前記各第二水管12を位置させてある。前記各第二水管12は、第一実施例では、前記各第一水管11を含めてほぼ格子状配置となっている。また、前記各第二水管12のうち、前記各水管壁4に隣接するものについては、前記各壁構成水管5に対して千鳥状配置となっている。そして、前記各第二水管12の相互の隙間は、前記各第二水管12の外径とほぼ同等かそれ以下に設定するが、この第一実施例では、前記各第二水管12の外径とほぼ同等としてある。 【0020】以上の構成において、前記供給流路10から予混合気を供給すると、この予混合気は、前記噴出部材7を介して前記予混合気噴出面9のほぼ全面から前記各第一水管11側に向けて噴出する。そして、この予混合気に適宜の着火手段(図示省略)によって着火し、燃焼を開始させる。ここで、予混合気は、前記予混合気噴出面9のほぼ全面から噴出するが、前記各第一水管11の存在によって分断され、前記各第一水管11間の隙間から噴出する。そのため、予混合気の燃焼によって生じる火炎は前記各第一水管11の隙間の数に対応して形成される。すなわち、火炎は、前記各第一水管11によって分割された状態となる。このように前記噴出部材7の全面に形成されるはずの火炎を分割することにより、燃焼反応が活発に行われる領域を拡大し、安定した燃焼を行うことができる。また、前記予混合気の噴出により、前記各第一水管11の下流側にはこの予混合気の渦流が生じ、この渦流によって前記各第一水管11間に形成される各火炎は安定して保炎される。 【0021】そして、前記各第一水管11間に形成された火炎は、前記各第二水管12間の隙間に流入する。前記各第二水管12間の隙間に流入した各火炎は、これらの隙間を通過する間に、前記各第二水管12の下流側に渦流を形成するが、この渦流によっても保炎されるとともに燃焼反応が促進される。また、前記各第二水管12間の隙間に流入した各火炎は、前記各第二水管12との間で伝熱を行うとともにその両側から前記各第二水管12によって冷却されるため、火炎温度を効果的に低減でき、燃焼温度を所定の範囲内に維持することができるため、サーマルNOx の発生を防止できる。また、火炎を分割して形成すると、分割後の各火炎が大きくなるのを防止できるため、各火炎の内部の高温の領域を縮小化することができ、この点においてサーマルNOx の低減化が図れる。 【0022】さらに、前記予混合気噴出面9は平面状であり、前記各第一水管11は、ほぼ円筒形状であるため、前記予混合気噴出面9に前記各第一水管11をほぼ密接状態で配置しても隙間が生じる。そのため、前記予混合気噴出面9から前記各第一水管11の上流側の周面に向けて噴出した予混合気は、前記各第一水管11の周面に沿って流れた後、前記各第一水管11間の隙間に向けて噴出する予混合気と合流する。そのため、前記予混合気噴出面9からの予混合気は、前記各第一水管11によって一旦絞られてから噴出するため、予混合気の流速を高めて燃焼反応領域を下流側に向けて長く形成することができる。また、前記各第一水管11の上流側においては、予混合気の流れによって冷却される。 【0023】さらに、この第一実施例において、隣り合う第一水管11間の隙間を前記各第一水管11の外径とほぼ同等あるいはそれ以下としているため、予混合気の噴出速度の大きい高負荷燃焼時においても火炎の分割を確実に行うことができ、燃焼量に関係なく前述の火炎の分割による効果を得ることができる。またこの第一実施例においては、前記各第二水管12も隣り合うもの同士の隙間を前記各第二水管12の外径以下に設定している。この設定によると、前記各第一水管11間の隙間を流れる予混合気や前記各第二水管12間の隙間を流れる火炎を含む燃焼反応中ガスの流速を高め、圧力損失の増大を防止できる。そして、予混合気や燃焼反応中ガスの流速を高く維持することにより、前記各第一水管11や前記各第二水管12の下流側に渦流を発生させ、前述の保炎性の向上を図り、また燃焼性の改善を図ることができる。 【0024】以上の説明において、前記各第一水管11は、前記予混合気噴出面9に密接させてほぼ等間隔に配置したものであるが、この発明においては、隣り合う第一水管11同士の間隔が適宜異なるように配置することもできる。この場合の第二実施例について図3を参照しながら説明する。図3は、この発明の第二実施例の要部の横断面の説明図である。ここで、この図3は、前記図2に対応する個所の要部を示すものである。以下の第二実施例の説明では、前記第一実施例に対応する構成部材には同一参照番号を附してその詳細説明を省略する。 【0025】図3において、前記各第一水管11は、前記予混合気噴出面9に対して4本が配置されており、中央の2本の第一水管11,11間の隙間を広く、これらの中央の2本の第一水管11,11とその外側の第一水管11,11との間の隙間を狭く設定してある。また、第二実施例においては、前記各第一水管11のうち前記予混合気噴出面9の幅方向両側に位置する第一水管11を、前記予混合気噴出面9の両側縁よりも幅方向の中心側に寄せて配置し、前記各第一水管11間の3つの隙間とその外側からの合計5箇所に火炎を分割する構成である。この構成によると、前記各第一水管11間の隙間から延びる火炎の大きさも、中央側が大きく外側のものほど小さくなっている。このように各火炎の大きさが異なると、各火炎の固有振動数も異なるため、火炎全体としてみると固有振動数が分散することになり、振動燃焼を防止することができる。 【0026】さらに、この発明の多管式水管ボイラでは、火炎を含む燃焼反応中ガスが前記各第二水管12の隙間を流通しながら燃焼と伝熱を行うが、燃焼反応中ガスはこの伝熱によって前記各第二水管12の下流側ほど温度が低下し、その流速も減少するため、熱回収量も低下する。そこで、前記各第二水管12の下流側においては、前記各第二水管12の有効長さを短くし、前述の流速の低下を抑制して熱回収量の低下を防止することもできる。この場合の第三実施例を図4を参照しながら説明する。ここで、以下の説明においては、前記各実施例と対応する構成部材には同一の参照番号を附してその詳細説明を省略する。すなわち、図4に示すように、前記各第二水管12と前記上部ヘッダ2との接合部に施工する上部耐火物層13および前記各第二水管12と前記下部ヘッダ3との接合部に施工する下部耐火物層14の厚みを下流側ほど厚くし、前記各第二水管12の下流側ほどその有効長さを短くするとともに前記燃焼反応中ガスの通路の幅や高さを小さく設定している。この構成により、前記各第二水管12の下流側での燃焼反応中ガスの流速の低下を防止して熱回収量を増加させることができるため、前記各第二水管12における熱負荷を均一化することができる。 【0027】さらに、以上の説明では、前記予混合気噴出面9は、平面状としてあるが、この発明においては、実施する缶体の形状に応じて、前記予混合気噴出面9を、平面状,湾曲面状,円筒面状のいずれかとすることができる。たとえば、図5に示す第四実施例のように、前記予混合気噴出面9を湾曲面状とすることもできる。さらに、この第四実施例においては、前記各第二水管12を千鳥状配置とし、前記各第一水管11との間隔を狭くすることで、缶体の小型化を達成している。そのうえ、前記予混合気噴出面9を湾曲形状とすることにより、前記各第一水管11の間から噴出する各火炎は放射状に形成されるため、千鳥状配列の各第二水管12間の隙間に向けて各火炎を流通させることができる。 【0028】さらに、前記予混合気噴出面9を図6に示す第五実施例のように、円筒面状とすることもできる。この第五実施例における噴出部材7は、円筒形状でありその軸線方向から予混合気を供給する構成である。前記噴出部材7の周囲には、8本の第一水管11,11,…を等間隔にほぼ密着状態で配置してある。この配置では、前記各第一水管11は、前記噴出部材7の周囲に環状に配置された状態となっている。そして、前記各第一水管11より予混合気噴出方向の下流側には、複数の第二水管12,12,…を配置してある。これらの第二水管12は、前記噴出部材7の周囲に多重の環状をなすように配置してある。この第五実施例においては、前記予混合気噴出面9を円筒形状とすることにより、前記各第一水管11の間から噴出する火炎は、前記噴出部材7の全周囲に向けて放射状に形成されることになる。また、前記噴出部材7は、多管式水管ボイラの缶体18のほぼ中央に位置し、前記噴出部材7の周囲を前記各第一水管11および前記各第二水管12が取り囲む構成であるため、予混合気の燃焼による熱を前記各第一水管11および前記各第二水管12に均等に作用させることができる。 【0029】 【発明の効果】以上説明したように、この発明に係る多管式水管ボイラによれば、面状の噴出部材のほぼ全面から噴出する予混合気によって形成される火炎を、この噴出部材の予混合気噴出面にほぼ密接させた状態で配置した第一水管によって分割するとともに、この第一水管の下流側に形成される渦流によって保炎し、さらにこの第一水管の下流側に配置した複数の第二水管の下流側に形成される渦流によっても保炎することができるため、安定した燃焼が可能となる。 【0030】さらに、前記第一水管および前記各第二水管とによって保炎しながら燃焼を行うため、この燃焼と前記第一水管および前記各第二水管への伝熱が同時に進行する。そのため、燃焼温度を所定の温度範囲内に調整できるため、サーマルNOxの発生を抑制できる。 【0031】さらに、この発明に係る多管式水管ボイラによれば、前記第一水管を複数配置する場合に、隣り合う第一水管間の隙間を適宜調整することにより、前記第一水管によって分割されて形成される各火炎の大きさを調整し、各火炎の個々の固有振動数を分散させることで振動燃焼を防止することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000175272 【氏名又は名称】三浦工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)10月31日 |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開平11−132403 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)5月21日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−316157 |
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