トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F21 照明




【発明の名称】 照明器具
【発明者】 【氏名】河合 保彦

【氏名】石神 昭治

【氏名】奥山 朗

【氏名】中町 剛

【要約】 【課題】特定の領域を高照度に照射しつつ周辺域も均等に照射し、眩しさを低下させ、カバー全体を発光させて設置面も照射し、意匠上の制約を抑えることができる照明器具を得ること。

【解決手段】蛍光ランプ1,2,3と、蛍光ランプ1,2,3の軸を焦点とした放物面鏡を含む反射鏡13,17,18と、直線透過と拡散透過の両方の光学特性を有するカバー24とを備え、それらの構成比によって光を照射する方向と光を照射する量の割合を調整するようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 蛍光ランプと、該蛍光ランプの軸を焦点とした放物面鏡を含む反射鏡と、直線透過と拡散透過の両方の光学特性を有するカバーとを備え、それらの構成比によって光を照射する方向と光を照射する量の割合を調整することを特徴とする照明器具。
【請求項2】 複数個からなりそれぞれを平行または同心円上に配設した反射鏡を備えたことを特徴とする請求項1記載の照明器具。
【請求項3】 蛍光ランプと反射鏡を覆う箱型のカバーを備え、該反射鏡とカバーとの間に該カバーの下面全体に光が照射されると共に、側面に該光の反射光が回り込む空間部を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の照明器具。
【請求項4】 天井面に取り付けて使用するようにしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は照明器具に係り、より詳しくは、放物面を含む反射板と透過特性を調整したカバーによって全体を照明しつつある領域を高度に照射する照明器具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は、例えば実開平6ー5008号公報に開示された従来の照明器具の一例を示す縦断面図である。この照明器具は、複数の直管型光源40a〜40eからなる蛍光ランプ40を取付け、集光用反射笠41と拡散用反射笠42を設けて、前面カバー43を配設したもので、蛍光ランプ40から放出された光を特定領域と周辺領域に均等に照射する。すなわち、集光用反射笠41によって特定領域を高照度で照明すると共に、その集光によって生じる照明の全体的な均斉度の低下は拡散用反射笠42によって解消する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように構成した照明器具によれば、前面カバー43に直線透過成分を有するカバーを用いた場合は、各反射笠41,42および蛍光ランプ40が直視可能となり、それが視野内に位置する場合には眩しさが避けられず、それを解決するために設置する場所を限定すると、照射範囲が制限されて目的に応じた照明が実現し難くなる。また、各反射笠41,42は機能に応じて2種類で構成されているため、意匠上の制約も生じる。
【0004】一方、前面カバー43に拡散透過成分を有するカバーを用いた場合は、各反射笠41,42で反射された光が拡散されるために、目的に応じた照射が阻害される。また、カバー面に写り込む光の陰影も2種類の反射笠41,42によって均等にならないため、意匠上の制約が同様に生じる。また、照射される光は前面カバー43の位置より前側方向のみとなるため、設置面が直接照射されることはなく、照明器具と設置面との照度差が大きく、眩しさを感じやすい。
【0005】本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、特定の領域を高度に照射しつつ周辺域も均等に照射し、眩しさを低下させ、カバー全体を発光させて設置面も照射し、意匠上の制約を抑えることができる照明器具を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる照明装置は、蛍光ランプと、この蛍光ランプの軸を焦点とした放物面鏡を含む反射鏡と、直線透過と拡散透過の両方の光学特性を有するカバーとを備え、それらの構成比によって光を照射する方向と光を照射する量の割合を調整するようにした。
【0007】また、複数個からなりそれぞれを平行または同心円上に配設した反射鏡を備えた。さらに、蛍光ランプと反射鏡を覆う箱型のカバーを備え、反射鏡とカバーとの間にカバーの下面全体に光が照射されると共に、側面に光の反射光が回り込む空間部を設けた。また、この照明器具を天井面に取り付けて使用するようにした。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施の形態の縦断面図、図2は図1の作用説明図である。1,2,3は平行に配設した高出力の二重直管型光源4,5を備えた第1、第2、第3の蛍光ランプ、6,7,8はそれぞれ第1、第2、第3の蛍光ランプ1,2,3を支持する第1、第2、第3のソケット、9,10,11は第1、第2、第3のソケット6,7,8を支持する第1、第2、第3のソケット台である。12は第1、第2、第3のソケット台9,10,11等を支持する器具本体で、天井面に直接取付けて使用できる筐体を構成している。
【0009】13は第1の反射鏡で、第1の蛍光ランプ1を構成する二重直管型光源4,5のそれぞれの管径の中心a,bを焦点とし、それぞれの中心a,bを結ぶ線に直交する直線c又は直線dを軸方向として、左右対称に片側ずつ放物線を形成し、さらに、第1の蛍光ランプ1の真上に位置する部分においてそれぞれの放物線の対向端部を直線で結び、それらの放物線と直線を断面形状として長手方向(図の前後方向)に面形状をなすようにして形成したもので、第1の反射鏡13の第1の蛍光ランプ1側に位置する表面を鏡面として、第1、第2の放物面鏡14,15と平面鏡16とから構成する。
【0010】17,18は第2、第3の反射鏡で、これらの反射鏡17,18に対して第2、第3の蛍光ランプ2,3が対応し、それぞれの反射鏡17,18は、第1の反射鏡13と同様にして、第1、第2の放物面鏡14,15と平面鏡16とから構成されている。
【0011】そして、第1、第2、第3の蛍光ランプ1,2,3及びこれらと同数の第1、第2、第3の反射鏡13,17,18を平行に並べて、それぞれの反射鏡13,7,18が交わる部分を、断面が単一半径となるように第1、第2の結合部19,20によってなめらかに結合し、両端に第1、第2の端部21,22を構成し、かつ、各反射鏡13,17,18の平面鏡16が同一平面上にあるようにすると共に、第1、第2の結合部19,20と第1、第2の端部21,22がほぼ同一平面上にあるようにして、全体として一体化した反射板23を形成する。こうして、第1、第2、第3の蛍光ランプ1,2,3から反射板23の第1、第2、第3の反射鏡13,17,18に入射した光が、軸c又は軸dと平行に反射するようにしてある。
【0012】24は直線透過と拡散透過の両方の光学特性を全面にわたって有する断面ほぼコ字状で開口部を備えた箱型状のカバーで、上縁面25、側面26及び下面27からなり、その上縁面25の開口縁部28を器具本体12の開口縁部29に取付けてある。そして、反射板23とカバー24との間に空間部を設けて、より詳しくは、反射板23の第1、第2の結合部19,20とカバー24の下面27との間に一定の距離を隔ててこれらの間に下面空間部を設けると共に、反射板23の第1、第2の端部21,22とカバー24の側面26との間に一定の距離を隔ててこれらの間に側面空間部を設けて、反射板23の端部21,22の外側も含めてカバー24の下面27全体に直接光を照射でき、また、側面26及び上縁部25にもカバー24の下面27の内面による反射で光が回り込めるようにしてある。
【0013】上記のように構成した一実施の形態の作用を説明する。まず、第1の蛍光ランプ1の二重直管型光源4から発せられた光のうちの反射光について考えると、図2に示すように、反射板23の第1の反射鏡13の放物面鏡部分によって反射された反射光30,31,32は、それぞれ軸cと平行に進み、カバー24の下面27をこれに直交して透過し、下面27の直線透過によるイ方向と、下面27の拡散透過によるロ方向に照射される。
【0014】一方、二重直管型光源4から発せられた光のうちで第1の反射鏡13方向に進まず、そのまま軸cと平行で直接にカバー24の下面27方向に進んだ直射光33は、カバー24の下面27をこれに直交して透過し、先の反射光30,31,32と同様に、下面27の直線透過によるイ方向と、下面27の拡散透過によるロ方向に照射される。
【0015】また、二重直管型光源4から発せられた光のうちで第1の反射鏡13方向に進まず、また軸cとは平行でなく、直接カバー24の下面27方向に進んだ直射光34は、カバー24の下面27を透過して、下面27の直線透過によるハ方向と、下面27の拡散透過によるニ方向に照射される。このとき、直射光34の一部は、カバー24の下面27の内面で反射した光35となって、反射板23方向に進む。
【0016】さらに、二重直管型光源4から発せられた光のうちで第1の反射鏡13方向に進まず、また軸cとは平行でなく、直接にカバー24の下面27方向に進み、第1の反射鏡13とカバー24の下面27との間の空間部から第1の端部21の外側方向に漏れた直射光36は、カバー24の下面27を透過して、下面27の直線透過によるホ方向と、下面27の拡散透過によるヘ方向に進み、照明器具の周辺全体を照射する。このとき、直射光36の一部は、カバー24の下面27の内面で反射した光37となって、カバー24の側面26(または上縁面25)に照射され、ここを透過した光は、側面26(または上縁面25)の直線透過によるト方向と、側面26の拡散透過によるチ方向に照射されて、側面26(または上縁面25)を照射する。
【0017】上記の説明では、第1の蛍光ランプ1の二重直管型光源4から発せられた光の経路について考えたが、第1の蛍光ランプ1を構成するもう一方の二重直管型光源5から発せられた光の経路についても、実質的に同様である。また、第1の蛍光ランプ1から発せられた光の経路について考えたが、第2の蛍光ランプ2、第3の蛍光ランプ3から発せられた光の経路についても、実質的に同様である。
【0018】こうして、第1、第2、第3の蛍光ランプ1,2,3から直接に発せられた直射光36等と反射板23によって反射した反射光30,31,32によって、特定の領域を高照度に照射しつつ、周辺へも均等に照射する。この場合、第1、第2、第3の蛍光ランプ1,2,3と、反射板23と、カバー24との各構成比を変えると、光を照射する方向と光を照射する量の割合を調整することができる。
【0019】上記の説明では、第1、第2、第3の蛍光ランプ1,2,3及びそれに対応した第1、第2、第3の反射鏡13,17,18をそれぞれ3個設けた場合を示したが、本発明はこれに限定するものでなく、蛍光ランプ及びそれに対応した反射鏡の数は2個又は4個以上であってもよい。また、複数の蛍光ランプ及びそれと同数の反射鏡を平行に配設したが、本発明はこれに限定するものではなく、例えば同心円上に位置するように並べてもよい。
【0020】こうして、放物面鏡を含む反射板23および直線透過と拡散透過の両方の光学特性を全面に有するカバー24によって、第1、第2、第3の蛍光ランプ1,2,3から放射される光を特定の領域に高度に照射し、さらに周辺に均等に照射し、かつ第1、第2、第3の蛍光ランプ1,2,3をカバー24で覆うことによって眩しさを抑え、同時にカバー24全体を発光させることにより、カバー24に写り込む光の陰影を低下させることができる。
【0021】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明にかかる照明装置は、蛍光ランプと、この蛍光ランプの軸を焦点とした放物面鏡を含む反射鏡と、直線透過と拡散透過の両方の光学特性を有するカバーとを備え、それらの構成比によって光を照射する方向と光を照射する量の割合を調整するようにしたので、蛍光ランプから放出される光のうち、下部方向の照射に加え、上部方向に関しても放物面鏡を含む反射鏡によって光が平行に反射され、特定の領域を高度に照射することができる。また、カバーの光学特性には直線透過と拡散透過の両方の機能を全面に渡って有するようにしたので、反射鏡で反射した光で特定の領域を照射しつつ、周辺に均等に照射し、同時にカバー全体を均等に発光させ、カバーに写り込む光の陰影を低下させることができる。
【0022】また、照明装置には、複数個からなりそれぞれを平行または同心円上に配設した反射鏡を備えたので、高出力の二重直管型光源を選定してこれらを複数個組み合わせて用いるときは、非常に高照度に照射することができる。
【0023】さらに、照明器具には、蛍光ランプと反射鏡を覆う箱型のカバーを備え、反射鏡とカバーとの間にカバーの下面全体に光が照射されると共に、側面に光の反射光が回り込む空間部を設けたので、空間部によってカバーの外周にも直接に光が照射され、さらにカバーの側面等にも光が回り込むため、反射鏡の外側のカバーも発光させることができ、同時に器具本体の設置面へも照射することができる。
【0024】また、この照明器具を天井面に取り付けて使用するようにしたので、空間全体を照射しつつ照明器具の直下の特定の領域を高度に照射することができる。
【出願人】 【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
【出願日】 平成10年(1998)5月29日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 宗治 (外3名)
【公開番号】 特開平11−339530
【公開日】 平成11年(1999)12月10日
【出願番号】 特願平10−148499