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【発明の名称】 発光装置、液晶表示装置及び導光板の形成方法
【発明者】 【氏名】国方 孝一

【氏名】森口 敏生

【氏名】中西 栄二

【要約】 【課題】本発明は液晶表示装置などに利用可な面状光源などに係わり、特に、均一かつ高輝度に発光可能な発光装置などを提供することにある。

【解決手段】導光板(103)の端部に配された一次光源(102)と、導光板の表面上に設けられ一次光源からの光を導光板の外に放出させる複数の突起部(101)とを有する発光装置である。特に、突起部は突起部の高さ(h)が40μm以上、形成された突起部の高低差が10%以下、突起部の端面に設けられた曲率半径(r)が40μm以下である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 導光板の端部に配された一次光源と、導光板の表面上に設けられ一次光源からの光を導光板の外に放出させる複数の突起部とを有する発光装置であって、前記突起部は、突起部の高さ(h)が40μm以上、形成された突起部の高低差が10%以下、突起部の端面に設けられた曲率半径(r)が40μm以下であることを特徴とする発光装置。
【請求項2】 前記一次光源がLEDである請求項1に記載の発光装置。
【請求項3】 導光板の端部に配された一次光源と、導光板の発光観測面側表面に設けられ一次光源からの光を複数の突起部により液晶を介して配置させた反射板に反射させる液晶表示装置であって、前記突起部は、突起部の高さ(h)が40μm以上、形成された突起部の高低差が10%以下、突起部の端面に設けられた曲率半径(r)が40μm以下であることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項4】 突起部の径(L)が100μm以下である請求項3記載の液晶表示装置。
【請求項5】 一次光源からの光を反射させる複数の突起部を表面に有する導光板を金型を利用して形成させる導光板の形成方法であって、前記突起部を予め形成させた貫通孔を有する板を張り付けた金型を用いて形成させた導光板の形成方法。
【請求項6】 前記薄膜金型に設けられる貫通孔の細孔加工をリソグラフィ加工法、放電加工法、レーザー加工法、ドリル加工から選択される少なくとも1種によって加工した請求項5に記載の導光板の形成方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶表示装置などに利用可な面状光源などに係わり、特に、均一かつ高輝度に発光可能な発光装置及びその形成方法などに関する。
【0002】
【従来技術】今日、パーソナル電子機器の普及に伴って携帯電話、ノート型パソコンに種々の情報を表示することができる液晶装置が搭載されている。このような液晶表示装置は暗所でも視認可能なように冷陰極管やLEDによる発光を導光板を通して面状にさせたバックライトなどを利用することがある。
【0003】バックライトなど面状光源に用いられる導光板は、一次光源である冷陰極管、LED等からの線状或いは点状の光を面状に均一に発光させる目的で導光板表面に光源の種類、数、配置や導光板の形状に合わせて種々の突起或いは窪みがパターンとして設けられている。
【0004】導光板は金型を利用しアクリル樹脂などを射出成形させることで比較的簡単に形成させることができる。また、導光板を形成させる金型に導光板のパターンと対になった窪みを予め設ける。金型に樹脂を注入させる時に金型の窪み中にまで樹脂が入り込む。金型から成型品を取り出すと導光板表面に一体となった突起部が形成される。このような金型の窪みは、金型の表面に予めマスクを利用してエッチング加工させることにより比較的簡単に形成させることができる。このような導光板の端部に冷陰極管等を配置させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、より均一性の求められる現在においては上述の構成では十分ではなく、更なる均一性向上が求められている。特に、LEDチップを導光板の端面に配置させた場合、LEDチップはマクロ的には点光源として認識されるためLEDチップ近傍とその周辺とは極めて光度差が大きくなる。そのため、従来の導光板表面に設けられた突起部では、十分な均一性が得られにくい傾向にあった。
【0006】また、冷陰極管やLEDチップなどと光学的に接続された導光板を図7の如き反射型液晶パネルの前面に配置させ暗所でも視認可能な表示装置とする場合、導光板を介して液晶装置を視認しなければならない。この場合、突起部が反射面としても働き白濁するため突起部の径(突起部表面を真円に換算させたときの直径を示す。)を100μm以下にしなければ視認性が極端に低下する傾向にある。しかし、突起部は金型表面をエッチングを利用して形成させているがため、突起部の径或いは対角する長さを小さくさせると突起状の高さも低くならざるを得ない。そのため、面状光源内において指向特性に偏りが見られる傾向にある。
【0007】本発明は種々の実験の結果、特定形状の突起部を持った導光板とすることにより面状光源等から放出される光の均一性が極めて向上しうることを見出し本発明を成すに到ったものである。
【0008】即ち、導光板上に形成された突起部の形状を制御することにより、光の均一性を向上させ得るものである。導光板上に形成する突起部用の金型加工をドリルなど機械的な切削方法で形成させることは工具の強度、加工精度から突起部の径を200μm以下とすることが難しい。
【0009】また、リソグラフィ等薬品によるエッチング加工では以下の理由により本発明の突起形状を形成することが難しい。
【0010】1.金型が等方的エッチングされることにより、窪みの底面が丸くなる。エッチングにより形成された窪みの底面が丸くなると、形成される突起部の凸部も丸みを帯びることとなる。そのため、不要な散乱を誘発し制御性良く面状に発光させることが難しくなる傾向にある。
【0011】2.同様に、窪みの底面はエッチングによってしか処理され得ないため底面にシボ(凹凸)加工など所望の形状に制御性良く加工することが難しい。
【0012】3.エッチングにより窪みを形成させる場合は温度、材質、エッチング濃度、時間及びエッチング溶液の撹拌スピードなどにより、エッチングを制御することが難しい。特に、金属によっては表面が酸化されるなど表面近傍と、金属内部でのエッチングレートが異なるものがある。表面よりも内部のエチングスピードが大きい場合、開口部よりも窪み内部が大きくなり深さ方向において滴形状の窪みが形成される場合がある。この金型を利用して導光板を形成させると、金型から成型品の型抜け不良を引き起こすばかりでなく、形成された突起部に欠けやクラックなど光学特性が揃わなくなるという不都合が生ずる。
【0013】4.導光板が大きい場合や特にLEDチップなど点状光源を利用したものでは、一次光源近傍と離れた位置、さらには一次光源自体に指向性や発光むらがある。発光部を均一に発光させるため、突起部の径を場所によって種々変える場合がある。エッチングで金型の表面に突起部用の窪みの開口径を調節しようとすると、開口径の大きさによってエッチング深さが異なり所望の発光輝度を均一な面状に制御することが極めて難しくなる。即ち、エッチング加工では金型表面に設けられた窪みの開口径が大きくなると窪みの深さが深くなる傾向にある。金型に形成された異なる開口径を持った窪みを同一の深さに形成させることが難しく制御性良く発光させることができない。
【0014】5.突起部の高さが低くなると全反射などにより反射された光は、図4(B)の如く、一次光源と対向する面側に指向性を持つため導光板の直上光度を向上させることが難しい、などの問題がある。本発明は、ウエットエッチング加工などを利用してもこれらの問題を一挙に解決した突起部を形成させることにより均一、かつ高輝度に発光可能な導光板等を提供しうるものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は一次光源を端部に光学的に接続させた導光板と、導光板の表面上に設けられ一次光源からの光を導光板上で均一にさせることができる複数の突起部とを有する発光装置である。特に、突起部は、突起部の高さ(h)が40μm以上、形成された突起部の高低差が10%以下、突起部の端面に設けられた曲率半径(r)が40μm以下である発光装置である。これによって、制御性よく突起部から均一光を発光させることができる。
【0016】請求項2に記載の発光装置は、一次光源がLEDである。これにより、LEDを用いた場合でもさらに均一発光可能な発光装置とすることができる。
【0017】請求項3に記載の液晶表示装置は、一次光源が端部に光学的に接続された導光板と、導光板の発光観測面側表面に設けられ一次光源からの光を複数の突起部により液晶パネルを介して配置させた反射板に反射させる液晶表示装置である。特に、突起部は突起部の高さ(h)が40μm以上、形成された突起部の高低差が10%以下、突起部の端面に設けられた曲率半径(r)が40μm以下である。これにより反射型液晶パネルを利用した場合においても低消費電力と暗所での視認性とを両立することができる。
【0018】請求項4に記載の液晶表示装置は、突起部の径(L)が100μm以下である。より、視認性の高い液晶表示装置とすることができる。
【0019】本発明の請求項5に記載された導光板の形成方法は、一次光源からの光を均一に発光させる複数の突起部を表面に有する導光板を金型を利用して形成させる導光板の形成方法である。特に、突起部を予め形成させた貫通孔を有する板を張り付けた金型を用いたものである。導光板の均一発光に寄与する特定の突起部を比較的簡単に形成させることができる。
【0020】本発明の請求項6に記載された導光板の形成方法は、薄膜金型に設けられる貫通孔の細孔加工をリソグラフィ加工法、放電加工法、レーザー加工法、ドリル加工から選択される少なくとも1種によって加工した導光板の形成方法である。種々の突起部の形状を比較的容易に形成させることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の導光板を図1、図2及び図3を用いて詳述する。図1は導光板103の厚膜方向において切断した断面図を示す。図2は本発明に用いられる金型の模式的断面図である。また、図3は本発明に用いられる金型による突起部近傍と本発明と比較のために示す金型による突起部近傍を説明する模式的断面図である。
【0022】導光板103から光を均一に発光させると共に外部からの光を透過させるためには、特定の突起部101を形成させる必要がある。本発明の突起部101は貫通孔202を有する平板201を金型の表面に張り合わせ一体的な金型として利用することにより形成することができる。具体的には、射出成形などにより、導光板103を形成させる本来の金型表面に所望の大きさ、形状及び配置の貫通孔202を持つ薄い金型、或いはシート状金属膜を張り付けた金型を用いる。金属平板201を張り合わせる前の金型表面には予めエッチングを用いて貫通孔よりも更に微細な窪みを設けており導光板形成時は突起部の表面に形成されるシボ(凹凸)を形成させることもできる。金型に溶解した樹脂を射出させ冷却後、金型から成型品を取り出すことにより導光板を得ることができる。こうして得られた導光板の表面には金型に沿って突起部が形成されている。各突起部の高さ(h)は、図3(A)の如き金型に対応して突起部の大きさ、形状にかかわらず金型の一部を構成する貫通孔202の深さにほぼ一致する。また、貫通孔202により形成されているため突起部の先端はシャープな形状を有することとなる。以下、各構成について詳述する。
【0023】(一次光源102)本発明に用いられる一次光源102とは導光板103の端面と光学的に接続可能なものであり導光板103に光を照射させ得るものであれば種々のものを利用することができる。具体的には、冷陰極管、熱陰極管、白熱電球や各種半導体材料を用いたLEDなどが挙げられる。特に、発光層に窒化物半導体(AlxInyGa1-x-yN、0≦x、0≦y、0≦x+y≦1)を用いたLEDチップから放出された光と、これによって励起され蛍光が発光可能なセリウムで付活されたイットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体などからの混色光により白色系などの発光色を発光させる一次光源を用いることもできる。この一次光源は、LEDチップからの単色性ピーク波長と蛍光体からのブロードな発光との混色光が観測される。このため突起部の形状によっては混色性が低下し色むらを生ずる場合がある。しかしながら、本発明の導光板においては突起内部での混色により視認者側に効率よく混色光を発光させることができる。そのため、導光板から色ずれのより少ない発光を得ることができる。なお、一次光源は導光板に効率よく光を導入できる限り直接接してもよいし、光ファイバーなどを介して間接的に接続させることもできる。何れにしても光学的に接続可能なものであればよい。
【0024】(突起部101、401、501、701)本発明の突起部101とは導光板103の表面上に設けられた突出部のことであり、導光板内部へ導波された光の少なくとも一部を特定方向の外部に放出させることができるものである。導光板全面を発光させる場合は導光板の全面に一つの突起をドットとしてとらえドットマトリックス状など所望のパターンに配置させることができる。面状に均一発光させる場合、一次光源102からの光は一次光源から距離が離れるにつれ急激に輝度が低下する傾向にある。
【0025】そのため、一次光源近傍など輝度の高いところは突起の数を減らす、突起表面に好適に形成されるシボ(凹凸)加工をなくすか小さくする或いは突起の大きさを小さくする。また、逆に輝度の低いところは突起の数を多くする、突起表面に好適に形成されるシボ加工を大きくする或いは多くすることにより一次光源からの光を突起部を利用することにより均等に発光させることができる。同様に、車載メーター等必要な文字等に合わせ所望の形状に突起部を配置させる場合も一次光源からの距離に合わせ種々の大きさ等を選択することができる。
【0026】(導光板103、403、503、703)導光板103とは光を導入させて光を内部で導波させると共に所望の形状に好適に発光させることができるものである。導光板103の形状により矩形や円形など種々の形状に面状等に発光させることができる。また、導光板103は光利用効率を向上させるために一次光源と接続される端面及び導光板を視認する主面を除きチタン酸バリウムや酸化アルミニウムなどを含有する樹脂やアルミニウムなど金属から構成することができる反射材104で被覆することが好ましい。なお、導光板703の主面を透過して視認させる場合は、一次光源702と光学的に接続される端面及び厚み方向の端面を除いて反射材704で被覆することが好ましい。導光板503は全反射及び拡散などを利用することにより、導光板503上の主面において必要な箇所のみ所望の光を放出することができる。そのため光透過率の高い材料を用いることが好ましい。導光板は突起部を形成させた後、切り出しにより形成させることもできるし金型で個々の形状や大きさに直接形成させることもできる。このような導光板の具体的材料としてはアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の透光性樹脂や硝子など種々のものが挙げられる。
【0027】(突起部の高さ(h))本発明において突起部の高さ(h)とは、導光板103主面の表面上を基準として表面から突出した突起部の高さ(h)をいう。本発明においては突起部の高さを突起部表面の大きさにかかわらず、均一かつ高くすることができる。そのため、導光板の端面から放出された一次光源からの光が指向性を持ったまま外部に放出されることを抑制することができる。導光板の主面状から放出される光の出力を高めることができる。
【0028】(突起部の高低差)本発明において突起部の高低差(なお、図1中はデルタで示す。)とは、突起部の高さ(H)に対する各突起部の高さの平均差分をいう。本発明においては貫通孔202を形成させた平板201の厚みにより種々選択することができる。貫通孔202を形成させた平板201の厚みにより、突起部の高低差が決まるため、平板が均一であれば、形成された突起部の高低差が10%以下、理想的には0とすることができる。
【0029】(突起部の端面の曲率半径(r))本発明において突起部上の端面の曲率半径(r)とは、上端(角)を形成するものであり、本発明においては実質的に垂直にすることもできる。本発明においては平板201に形成された貫通孔202の形状によって種々制御することができる。
【0030】(エッチング装置)本発明の用いられるエッチング装置とは金型の一部を構成する貫通孔をもった薄膜を形成させるためにリソグラフィなどで利用できるものである。貫通孔の形状がそのまま突起部の形状に大きく影響を与えるため、金型を構成する平板を均一にエッチングできるエッチング装置が好ましい。均一にエッチング加工し貫通孔を形成させるためにはエッチング温度、エッチング溶液濃度、エッチング時間などを精密に制御可能なものが好ましい。
【0031】(放電加工機)本発明の用いられる放電加工機とは放電現象を利用して金型の一部を構成する薄膜に貫通孔を形成させるために用いられるものである。金属薄膜と電極棒などとの間でパルス性アーク放電を繰り返すことにより貫通孔を形成させることができる。放電加工機に用いられる電極形状によりワイヤ放電など種々のものが挙げられる。貫通孔の形状や大きさに合わせて種々のものを選択することができる。また、金型を構成する金属薄膜の材料や貫通孔の形状、大きさにより電極棒の材質をアルミニウム、銅、亜鉛やベリリウム銅など種々の合金を用いることができる。
【0032】(レーザー加工機)レーザー加工機は、金型の一部として利用する平板に貫通孔を形成できるものであれば種々のものを利用することができる。具体的にはYAGレーザー、CO2レーザーやエキシマレーザーなどが好適に用いられる。レーザー加工機によって照射されるレーザーはレンズなどの光学系により焦点を調整させ所望の貫通孔を形成させることができる。また、レーザーの照射面はフィルターを通すことなどにより真円状、楕円状や矩形状など所望の形状に調整させることもできる。
【0033】レーザー加工機による貫通孔の形成にはレーザー照射装置自体を移動させても良いし照射されるレーザーのみミラーなどで走査して形成させることもできる。さらには、平板等を保持するステージを上下、左右種々に駆動させることにより所望のドット状に貫通孔を形成させることができる。
【0034】(ドリル加工機)ドリル加工機は金型の一部として利用する平板に貫通孔を形成できるものであれば種々のものを用いることができる。ドリル加工機ではドリルの強度等を考慮して他の加工機と比較して金型の一部を構成する平板の厚さを薄く、かつ貫通孔の大きなものを利用することが好ましい。したがって、突起部の大きさによっては、ドリル加工機の他、種々の加工機を組み合わせて所望の突起部用金型を形成させることができる。
【0035】(発光装置)本発明の突起部を持った導光板を利用した発光装置例として車載用メーターが挙げられる。このような車載用メーターの具体的構造を図5に示す。図5は車載用メーターの正面図を示し、図6はその断面図を示す。図6中、予め導光板503の表面にメーターパネルにおいて発光させるべき部位として、スピードメーターやタコメーターの目盛りや数字などを本発明の突起部501で形成させる。この突起部501に沿ってアクリル樹脂にチタン酸バリウムを含有させた反射材611をスクリーン印刷で形成させる。同様に、反射材上にマスクを利用してアルミニウム612を真空蒸着法を利用して蒸着させる。導光板の突起部以外は導光板表面が平滑面を持っている。
【0036】突起部が形成された導光板面側の主面には光吸収層を設けてある。光吸収層は外部から導光板に照射される光を吸収させることによって突起部が発光する光のコントラスト比を向上させることができる。導光板の厚み方向における端面は一次光源と光学的に接続される端面を除いてアルミニウム薄膜で被覆してある。これにより一次光源からの光を効率よく突起部に照射させることができる。一次光源としては、種々のものを利用することができるが発光層に窒化ガリウム系化合物半導体を利用し青色単色性ピーク波長が発光可能なLEDチップを用いてある。LEDチップはSiドープ窒化ガリウム基板上に窒化ガリウムを低温で成膜させたバッファ層、Siドープ窒化ガリウムであるn型クラッド層、窒化インジウムガリウムである井戸層と窒化ガリウムである障壁層を多重量子井戸構造とさせた発光層、Mgドープ窒化アルミニウムガリウムであるp型クラッド層、Mgドープ窒化ガリウムであるp型コンタクト層をMOCVD法を用いて積層させた構造となっている。各コンタクト層上には金やアルミニウムなどにより電極を形成させてある。
【0037】LEDチップはマウントリードのカップ内に電極及びAgペーストを介して固定されると共に一方の電極と電気的に接続させてある。また、LEDチップの他方の電極とインナーリードとを金線を用いてワイヤボンディングされている。リード電極に電流を流すことによりLEDチップから青色(発光波長470nm)の単色性ピーク波長が観測される。マウントリードのカップ内にはLEDチップからの青色光により励起され黄色光が発光可能な蛍光体としてセリウムで付活されたイットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体((Y0.8Gd0.23Al512:Ceなど)をエポキシ樹脂中に混合させて配置させた。LEDチップ、蛍光体、ワイヤ及びマウントリードとインナーリードの一部をエポキシ樹脂をモールド部材として被覆させ白色発光可能な発光ダイオードを形成させる。白色発光可能な発光ダイオードを透光性粘着テープで導光板の端面に接続させる。透光性粘着テープが接触した面以外は反射性の高いチタン酸バリウム含有のアクリル樹脂で被覆してある。これにより、一次光源である白色発光ダイオードから放出された光は導光板内を全反射しながら導波する。光拡散パターンとして働く突起部が所望に形成された部位でのみ混色発光する。これにより各突起部から混色性に優れた光を放出させることができる。
【0038】(液晶装置)本発明の突起部が形成された導光板を利用して図7の如き液晶装置を構成する。図7には本発明の突起部を持った導光板を反射型液晶パネル上に置いて液晶装置を構成した模式的断面図を示してある。液晶装置としては、種々の液晶708を透光性基板706で挟み込んだものが好適に挙げられる。透光性基板706の表面にITOなど透光性導電膜707をマトリックス状に形成させたものなどを利用することができる。導光板701は液晶パネルの表面側に対して発光観測面側に突起部701が配置させて利用してある。また、導光板701上には液晶装置を駆動させるためのタブレット(不示図)を好適に形成させることもできる。観測面側から液晶装置を視認させると、好適に形成されるタブレット、導光板703及び液晶708を透過して入射した外光を反射層709で反射させ視認することができる。この場合、偏光板705と液晶708の作用により反射光を抑制させ表示データを視認させることができる。
【0039】反射型液晶パネルでは外来光からの反射光を前提にしているため外来光の少ない暗い場所ではほとんど見えない。本発明では、導光板703に一次光源702から光を照射させることにより突起部701で反射し液晶装置側に光を向かわせることができる。特に上記構成の液晶装置は突起部701が形成された導光板を介して光を入射させ、かつ視認もさせなければならない。突起部の径(L)が100μmよりも大きければ液晶装置の表示データを視認させることが極めて困難となる(なお、(L)は突起部の表面を真円に換算させたときの直径を示す)。また、突起部の端面の曲率(r)が大きければ、液晶装置に一次光源からの光を拡散して照射させることができる。しかし、突起部の曲率半径(r)により発光観測面側からは、視認しにくくなる。そのため、本発明の突起部を利用することにより視認性、発光均一性などを満たすことができる。本発明の導光板703を反射型液晶パネルの表面に配置させることにより、バックライト方式の液晶装置における消費電力よりも70%近く抑制しつつ視認させることも可能である。以下、本発明の実施例について詳述するが実施例のみに限定されるものでないことはいうまでもない。
【0040】
【実施例】(実施例1)金型用鋼材SKD61(JIS規格)として50μmの平板状の両面に粘着シート状を張り合わせた。粘着シートは、予め導光板の突起部の突起径及び配置に合わせてリソグラフィを利用し両面とも開口を対応して設けてある。こうして予めレジストが形成された平板をエッチング溶液中に浸漬して貫通孔を形成させた。貫通孔は直径50μから1000μの真円パターンを形成してある。なお、エッチング液は恒温漕の中で撹拌させてある。
【0041】一方、50mm厚の同質の金型鋼材板の表面に上述の貫通孔が形成された平板を接着させ高温加圧融着させ一体となった金型を形成させる。さらに切削、研磨加工により窪みの深さ、表面粗さを修正して突起部としての特性が出るよう調整させた。こうして形成された金型は表面に窪みがある一面を除いては平坦な面を持っている。金型をはめ合わせることにより樹脂注入がされる端面を除いて厚さ約2mm、長さ約85mm及び幅30mmとなる略直方体の空洞が形成されることとなる。
【0042】この金型を利用してアクリル樹脂を射出成形して導光板を形成させた。形成された導光板の突起部を調べたところ、突起部の表面は真円形状をしていた。円の径は、ほぼ50μmから1000μmであり金型の大きさに対応していた。また、突起部の高さは、49μmであり、円の径によらずほぼ同じ高さであった。レーザー表面粗さ径で任意の30か所を調べたところ高差は突起部の高さに対してほぼ1%以下であった。また、突起部の表面を観測したところ、導光板表面から突起部の表面までほぼ垂直に形成されており任意の30か所における平均曲率半径は11μmであった。
【0043】一次光源が光学的に接続される端面及び光を透過させる主面を除いて導光板の側面にアルミニウム層を張り付け発光装置としての面状光源を形成してある。一次光源としてLEDを2個利用した。LEDチップは窒化物半導体を利用しておりLEDチップから放出された青色光とこの青色光によって励起され黄色光が発光可能なセリウムで付活されたイットリウム・アルミニウム・ガーネット蛍光体からの混色光により白色系が発光可能な発光装置としてLEDを利用してある。このLEDを導光板と透光性接着剤を介して密着させてある。各LEDに電力を供給させることによりLEDチップから白色系光が放出され導光板を介して均一な光を観測させることができる。
【0044】(比較例)突起部を予め導光板の突起部の突起径及び配置に合わせて直径50μmの開口を設けた粘着シートを金型用鋼材SKD61(JIS規格)に張り合わせる。エッチングが不要な箇所はマスクをした後、金型をエッチング溶液中に浸漬して突起部形成用の窪みを形成させた。形成された窪みの開口径は直径70μmから1600μmであり、粘着シートの開口よりも大きくなっていた。なお、深さは約21μmから約38μmで楕円形であった。深さを深くしようとすればするほど開口径が大きくなり所望の大きさと深さを満たすことができなかった。また、開口径に応じて深さが深くなり高低差が約45%にも及んだ。さらに、等方的にエッチングされており小さいものでもR40、大きいものではR120以上あり平均してR61であった。
【0045】こうして形成された金型は表面に窪みがある一面を除いては平坦な面を持っている。金型をはめ合わせることにより樹脂注入がされる端面を除いて実施例1とほぼ同様の大きさである厚さ約2mm、長さ約85mm及び幅30mmの空洞が形成されることとなる。この金型を用いた以外は実施例1と同様にして導光板を形成させた。形成された導光板は窪みにほぼ対応した大きさの突起状が形成されており明らかにマスク形成時の突起部を形成することができない。したがって、制御性良く均一発光可能なバックライトを構成することができない。
【0046】(実施例3)平板状鋼材にエキシマレーザー照射によるレーザー加工で小径30μmを形成させる。同様に平板状鋼材をワイヤ放電加工機及びドリルを用いて大径1000μmを作った以外は実施例1と同様にして金型を作り導光板及び面状光源を構成させた。実施例1とほぼ同様の特性が得られる。
【0047】(実施例4)電極材料に先端の直径が20μmの銅を使用した放電加工機により厚さ1mmのS55C(JIS規格)板に径が40μmから2mmの貫通孔を作った以外は、実施例1と同様な方法で金型を作成して導光板及び面状光源を構成させた。実施例1と同様な特性を得ることができる。
【0048】(実施例5)厚さ50μの平板シートに実施例1と同様にレジストマスクを両面に形成させてエッチングにより貫通孔を形成させた。レジストマスク形成時にレジスト開口部を真円、楕円、正方形及び長方形の形に形成させた。エッチングにより形成された開口部はほぼレジストマスクの開口部に沿った形状で形成されていた。この平板を実施例1と同様にして金型を作り導光板及びバックライトを構成させた。
【0049】実施例1とほぼ同様の特性が得られる。形成されたバックライトを図4(A)の如き点において輝度を測定させた。輝度の最も明るい点を100として最も暗い点を測定させると約71%であった。なお、形成された突起部の表面はほぼ真円、楕円、縁なしの正方形及び長方形の形に形成することができた。
【0050】(比較例2)50mmの金属ブロックをエッチング加工により窪みを形成させた。実施例5に用いられたものと同様の開口部を持ったマスクを利用した。エッチング後窪みを観測すると窪みの開口は全て円又は楕円となっており任意の形状とすることができなかった。また、深さも30μmまでが限界であり、それ以上は窪みの断面が滴状となり型から導光板が抜け出ない或いは金型から取り出すときに突起部の欠けが生じた。即ち、この金型では成形不良或いは成形できない場合が生じた。こうして形成された金型を利用した以外は実施例5と同様にして面状光源を形成させた。この結果、突起部形状のコントロールができないばかりでなく輝度及び均一性が悪かった。実施例5と同様にして測定したところ実施例5の面状光源の輝度を100としてバックライトの輝度を測定させたところ平均66.6%の輝度しかなかった。同様に、輝度の最も明るい点を100として最も暗い点を測定させると約36.5%であった。
【0051】(実施例6)突起部の径を全て最小20μ最大100μとして図7の如き液晶表示装置を構成することができる。LEDを点灯させなくとも導光板を介して液晶装置を視認すると外来光の下では突起部を介して液晶パネルを比較的良好に視認することができる。また、暗所ではLEDを点灯することで液晶パネルを視認させることができる。突起部を形成させない以外は同様にして形成させた液晶表示装置及び突起部の径を全て150μから500μとした以外は同様の液晶表示装置と比較したところ、突起部が形成されていない液晶表示装置は外来光での視認性が良かったものの、暗所ではLEDを点灯させてもいずれも視認できない。なお、突起部の径が150μから500とした液晶表示装置はLEDの点灯で発光するものの突起部により液晶パネルの表示を観測することができない。
【0052】
【発明の効果】本発明の導光板は端部から導入された光を均一、かつ高輝度に導光板から放出させることができる。特に、突起部の配置によって、制御性よく発光部を制御することができる。また、本発明の導光板を反射型液晶パネル上に配置させると視認性を保ちつつ、暗闇でも視認させることができる。
【出願人】 【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
【出願日】 平成10年(1998)5月22日
【代理人】
【公開番号】 特開平11−339527
【公開日】 平成11年(1999)12月10日
【出願番号】 特願平10−141875