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【発明の名称】 セードおよび照明器具
【発明者】 【氏名】藤井 泰明

【要約】 【課題】セード21を射出成形によって一体成形する。

【解決手段】セード21は、セード本体25、セード本体25の表面に開口する孔部28、セード本体25の内面側で孔部28に対向する取付部27を有し、射出成形によって一体成形する。セード本体25の表面に孔部28を開口させる構造とすることで、セード本体25の内面側で孔部28に対向する取付部27を一体成形することを可能とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 セード本体と、このセード本体の表面に開口される孔部と、前記セード本体の内面側で孔部に対向される取付部とを有し、射出成形によって一体成形されていることを特徴とするセード。
【請求項2】 孔部を覆う装飾体を有していることを特徴とする請求項1記載のセード。
【請求項3】 装飾体は取付部にねじ止めされるボスを有していることを特徴とする請求項2記載のセード。
【請求項4】 請求項1ないし3いずれか記載のセードと、このセードの取付部が着脱可能に取り付けられるセード支持部を有する器具本体とを具備していることを特徴とする照明器具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、照明器具に用いられるセード、およびこのセードを用いた照明器具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば環形蛍光ランプを使用する照明器具では、円盤状の器具本体の下面に、環形蛍光ランプが配置されるとともに、この環形蛍光ランプを覆ってドーム状のセードが着脱可能に取り付けられる。
【0003】セードは、透光性を有する合成樹脂製で、一般的に圧空成形によって成形されている。この圧空成形では、板状の素材に空気圧力を加えて成形型内に圧入するとともに型内面からも素材を吸引し、素材を型内面に沿わせることにより、型内面形状に沿ったドーム状のセードを成形している。
【0004】このように成形されたセードを器具本体に取り付けるためには、セードの縁の数箇所に爪状の取付金具を板ばねなどで取り付け、この取付金具を介してセードが器具本体に取り付けられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来のセードは、圧空成形によって成形しているので、例えば射出成形などに比べて成形時間が長くかかり、製造効率が悪い問題があり、さらに、成形されたセードを器具本体に取り付けられるようにするには、取付金具および板ばねなどの部品を用いる必要があるとともに、それら部品の組立工数も増加して生産性が悪い問題がある。
【0006】本発明は、このような点に鑑みなされたもので、器具本体側への取付用部品を削減し、製造効率および生産性を向上できるセードおよびこのセードを用いた照明器具を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のセードは、セード本体と、このセード本体の表面に開口される孔部と、前記セード本体の内面側で孔部に対向される取付部とを有し、射出成形によって一体成形されているもので、射出成形によって一体成形することにより、圧空成形に比べて成形時間が短く、製造効率が向上し、さらに、セード本体の表面に孔部が開口する構造とすることで、セード本体の内面側で孔部に対向される取付部を一体成形することが可能となり、器具本体側への取付用部品が削減されるとともに、その取付用部品の組み付けのための工数が削減されて生産性が向上する。
【0008】請求項2記載のセードは、請求項1記載のセードにおいて、孔部を覆う装飾体を有しているもので、装飾体により孔部を隠蔽した上で装飾効果が得られる。
【0009】請求項3記載のセードは、請求項2記載のセードにおいて、装飾体は取付部にねじ止めされるボスを有しているもので、装飾体によって取付部が補強される。
【0010】請求項4記載の照明器具は、請求項1ないし3いずれか記載のセードと、このセードの取付部が着脱可能に取り付けられるセード支持部を有する器具本体とを具備しているもので、安価に構成することが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0012】図1ないし図3に第1の実施の形態を示し、図1は照明器具の断面図、図2はセードの斜視図、図3はセードを射出成形する成形型の一部の断面図である。
【0013】照明器具は、異なるランプ出力の環形蛍光ランプ1を2本使用する天井取付形照明器具である。
【0014】11は器具本体で、この器具本体11は、ほぼ円盤状に形成され、周縁部に下方に折曲されるフランジ部12が形成されている。この器具本体11の下面中央には図示しない台形状の反射板が配置され、この反射板の周囲に対して図示しないランプソケットとランプホルダとによって環形蛍光ランプ1が配置されている。
【0015】器具本体11の周縁部の3箇所には、セード支持部としての断面ほぼコ字形のセード支持金具13がその断面ほぼコ字形の開口方向をフランジ部12に対向させて取り付けられている。
【0016】また、21はセードで、このセード21は、乳白色で透光性を有する合成樹脂製で、器具本体11およびこの器具本体11の下面に配置される反射板や環形蛍光ランプ1など覆える大きさのドーム状に形成されている。
【0017】セード21は、表面22側が凸状、内面23側が凹状とし、器具本体11への取付面24側が開口されたドーム状のセード本体25を有している。
【0018】セード本体25の内面23の周縁近傍には、器具本体11のフランジ部12の内側に係合可能とする環状の係合部26がセード本体25の上方へ突出形成されている。この係合部26の内側の3箇所には、セード支持金具13に係合可能とする取付部27が係合部26の内側面に対してほぼ垂直で取付面24にほぼ平行に突出形成されている。
【0019】セード本体25の表面22には、各取付部27に対向する3箇所に成形用の孔部28が形成されている。取付部27と孔部28とはほぼ同一形状かもしくは取付部27が孔部28より小さい形状に形成されている。
【0020】また、31は装飾体で、この装飾体31は、孔部28の形状より大きく形成され、セード本体25の表面22に各孔部28を覆って取り付けられている。装飾体31の取付手段としては、接着剤、両面接着テープ、爪構造による係止、ねじ止めなどが採用される。
【0021】図3において、セード21を射出成形する成形型41を示し、上型42と下型43とを備え、これら上型42と下型43との型閉状態で、上型42と下型43との間に形成される成形空間44内にセード21の原材料の溶融樹脂が射出充填されて、セード21が一体成形される。
【0022】下型43の型面には凸型部45が突出され、この凸型部45によって取付部27の下面が成形される。さらに、セード本体25の部分には、取付部27の下面を成形するための凸型部45が挿通される成形用の孔部28が成形される。
【0023】次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0024】セード21を器具本体11に取り付けるには、セード21の係合部26を器具本体11のフランジ部12の内側に係合し、セード21を器具本体11に対して回動させて、セード21の取付部27を器具本体11のセード支持金具13上に係合させることにより、器具本体11のセード支持金具13で取付部27を介してセード21を支持し、セード21を器具本体11に取り付けられる。
【0025】このように、セード21を射出成形によって一体成形することにより、圧空成形に比べて成形時間が短く、製造効率を向上できる。しかも、セード本体25の表面22に孔部28が開口する構造とすることで、セード本体25の内面23側で孔部28に対向される取付部27を一体成形することが可能となり、従来のような器具本体11側への取付用部品を削減できるとともに、その取付用部品の組み付けのための工数を削減して生産性を向上できる。
【0026】また、セード21の孔部28は装飾体31で覆うので、この装飾体31により、孔部28を隠蔽できるとともに、照明器具としての装飾効果を得ることができる。
【0027】次に、図4ないし図6に第2の実施の形態を示し、図4は照明器具の一部の断面図、図5(a)(b)は装飾体を示す図、図6は取付具を示す図である。
【0028】セード21の取付部27には円周方向に一対の取付孔27a が形成されている。
【0029】装飾体31は、表面が装飾効果を有する形状や色などが採用された装飾部32を有し、この装飾部32の内面には取付孔33を有する一対のボス34が突出形成されている。
【0030】セード21の取付部27の上側には取付具51が配設される。この取付具51は、係合部26の内側面に接合される取付片部52と取付部27の上面に接合される係合片部53とがほぼL字状に形成され、取付片部52には係合部26の上面に係合する係止部54が形成され、係合片部53には取付部27の各取付孔27a に対応して一対の取付孔55が形成されているとともに取付部27の円周方向に対応する一方の縁部に立上片部56が形成されている。
【0031】そして、装飾体31のボス34をセード21の表面22側から孔部28に挿入して取付部27の下面側に位置合わせし、取付具51を取付部27の上面側に位置合わせし、取付ねじ61を取付具51の取付孔55および取付部27の取付孔27a を通じてボス34の取付孔55に螺着し、これら取付具51、取付部27および装飾体31を互いに締め付け固定する。このように、取付部27に対して取付具51および装飾体31をねじ止めすることにより、取付部27を補強することができる。
【0032】セード21を器具本体11に取り付けた際、取付具51の係合片部53が器具本体11のセード支持金具13上に係合し、この取付具51を介してセード21が支持される。セード21の重量が取付具51にかかると、セード支持金具13上に係合する取付具51の内端側に対して取付部27が連結された外端側が下がるように変形しようとするが、取付部27には装飾体31がねじ止めされて補強されているので、その変形が規制され、セード21の位置ずれを防止できる。
【0033】そして、この実施の形態においても、セード21を射出成形によって一体成形することにより、圧空成形に比べて成形時間が短く、製造効率を向上できる。さらに、セード21の孔部28は装飾体31で覆うので、この装飾体31により、孔部28を隠蔽できるとともに、照明器具としての装飾効果を得ることができる。
【0034】また、取付具51を用いるとともに、取付部27に装飾体31のボス34をねじ止めして補強するので、例えば、セード21が大形で重量が重いような場合でも、セード21を器具本体11に確実に支持できる。
【0035】なお、ドーム状のセードに限らず、四角形状のセードなどに適用しても、同様の作用効果が得られる。
【0036】
【発明の効果】請求項1記載のセードによれば、射出成形によって一体成形するので、圧空成形に比べて成形時間が短く、製造効率を向上でき、しかも、セード本体の表面に孔部が開口する構造とすることで、セード本体の内面側で孔部に対向される取付部を一体成形することが可能となり、従来のような器具本体側への取付用部品を削減できるとともに、その取付用部品の組み付けのための工数を削減して生産性を向上できる。
【0037】請求項2記載のセードによれば、請求項1記載のセードの効果に加えて、孔部を覆う装飾体を有するので、孔部を隠蔽した上で装飾効果を得ることができる。
【0038】請求項3記載のセードによれば、請求項2記載のセードの効果に加えて、装飾体は取付部にねじ止めされるボスを有するので、装飾体によって取付部を補強することができる。
【0039】請求項4記載の照明器具によれば、請求項1ないし3いずれか記載のセードを備えることで、安価に構成できる。
【出願人】 【識別番号】000221269
【氏名又は名称】東芝機器株式会社
【出願日】 平成10年(1998)5月27日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 襄 (外2名)
【公開番号】 特開平11−339519
【公開日】 平成11年(1999)12月10日
【出願番号】 特願平10−146243