| 【発明の名称】 |
照明用灯具 |
| 【発明者】 |
【氏名】平本 廣幸
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| 【要約】 |
【課題】従来のこの種の照明用灯具においては、灯室内が略密閉状となるなどして清掃が困難であるので、レンズ内面および反射鏡への排気ガスによる汚れの蓄積などにより、時間の経過と共に照度が低下する問題点を生じていた。
【解決手段】本発明により、光源に放電灯6が用いられて成る照明用灯具1において、照明用灯具1のレンズ3の内面3aと反射鏡7表面との少なくとも一面には光触媒膜8が設けられている照明用灯具1としたことで、車両用前照灯の場合には清掃が不可能なレンズ内面、および、反射鏡の反射面に排気ガスなどによる汚れが付着し蓄積するのを、光触媒膜を放電灯からの紫外線で活性化させ上記の汚れを除去し、課題を解決するものである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 光源に放電灯が用いられて成る照明用灯具において、前記照明用灯具のレンズ内、外面と反射鏡表面との少なくとも一面には光触媒膜が設けられていることを特徴とする照明用灯具。 【請求項2】 前記照明用灯具が車両用前照灯であり、前記放電灯がメタルハライドランプであることを特徴とする請求項1記載の照明用灯具。 【請求項3】 前記光触媒膜が酸化チタン膜であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の照明用灯具。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、光源として水銀灯、メタルハライドランプなどの放電灯が用いられ、道路照明用の街路灯、自動車の前照灯など、排気ガスなどにより、レンズ、反射鏡など光学的な機能部品に汚染を生じ易い環境で使用される灯具の構成に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来のこの種の灯具の構成を、車両用前照灯90の例で示すものが図3であリ、この車両用前照灯90はハウジング91の前面にレンズ92が接着剤93で気密状態に取付けられて灯室94が構成され、この灯室94内に放電灯による光源であるメタルハライドランプ95と、アルミニウムなど真空蒸着膜96aが設けられて鏡面とされ前記メタルハライドランプ95からの光を照射方向に向け集約して反射する反射鏡96とが設けられている。 【0003】このときに、前記灯室94は完全密封状態として、外部からの雨水、湿気、排気ガスの進入を防ぐものとすることが、レンズ92および反射鏡96の汚染を防止する上で望ましいが、前記メタルハライドランプ95の点灯による温度上昇による灯室94内の内圧の上昇、或いは、消灯に伴う内圧の降下を緩和するために前記ハウジング91には通気孔91aが設けられているのが通常である。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記した従来の構成の車両用前照灯90においては、前記通気孔91aが設けられたことで、灯室94内への排気ガスの侵入は避けられないものとなり、その排気ガスが前記レンズ92、反射鏡96の表面に次第に蓄積されて、レンズ92においては透過率が低下し、反射鏡96においては反射率が低下する。 【0005】ここで、レンズ92の外面も同様に排気ガスの蓄積を生じる可能性があるが、レンズ92の外面は拭き取りなどによる清掃が簡単であるのに対し、灯室94内は清掃が実質的に不可能であるので、上記のレンズ92の透過率の低下、反射鏡96の反射率の低下は、前照灯90の明るさの低下につながる性能上の問題点を生じるものとなる。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は上記した従来の課題を解決するための具体的手段として、光源に放電灯が用いられて成る照明用灯具において、前記照明用灯具のレンズ内、外面と反射鏡表面との少なくとも一面には光触媒膜が設けられていることを特徴とする照明用灯具を提供することで課題を解決するものである。 【0007】 【発明の実施の形態】つぎに、本発明を図に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の照明用灯具を車両用前照灯1として実施した例で示すものであり、この車両用前照灯1はハウジング2とレンズ3とが接着剤4で接着されて灯室5が構成され、この灯室5に放電灯であるメタルハライドランプ6と、反射鏡7とが設置されているものである点は従来例のものと同様である。 【0008】また、前記ハウジング2には通気孔2aが設けられ、前記メタルハライドランプ6の点灯と消灯に伴う灯室5内の内圧の変化を緩和するものである点も同様である。ここで、本発明においては、前記レンズ3の灯室5内に面する内面3aと、反射鏡7の反射面7aとに光触媒膜を設けるものであり、光触媒膜として代表的には酸化チタン膜8があげられるので、以下、光触媒膜は酸化チタン膜8であるとして説明する。 【0009】前記レンズ3の内面3a、および、反射鏡7の反射面7aに酸化チタン膜8を形成するには、酸化チタンのゾルゲル液中への浸漬法、或いは、スプレー法により容易に実施が可能である。また、乾燥を行うに際しては上記レンズ3がガラス部材、前記反射鏡7が金属部材で形成されている時には焼成などで可能であるが、現在はレンズ3、反射鏡7が樹脂部材で形成されている場合が多いので、この場合には、真空焼成法、紫外線硬化法などが有効である。 【0010】ここで、上記反射鏡7の反射面7aに酸化チタン膜8を設ける場合について説明を行うと、上記反射鏡7は図2にも要部の断面で示すように、金属、或いは、樹脂による基材71で例えば回転放物面など反射面形状が形成され、この反射面形状に塗料によりアンダーコート膜72が形成され、更にアルミニウムの真空蒸着膜73が形成されて反射面7aとされるものである。 【0011】前記真空蒸着膜73は金属膜であるので酸化を生じ易く、後にも説明するが酸化チタン膜8の作用により酸化を生じて白濁する恐れがあるが、通常には真空蒸着膜73を覆い酸化防止のためのトップコート膜74が塗料により設けられているので、このトップコート膜74の厚みを増すなどして、真空蒸着膜73の酸化防止は可能である。 【0012】また、上記トップコート膜74の厚みの増加が不可能であり、酸化を生じる恐れがあるときには反射面7aの側の酸化チタン膜8を省略しても良く、本発明においては反射面7aの側酸化チタン膜8を省略した場合でも相応の作用、効果は期待できるものである。 【0013】次いで、上記の構成とした本発明の作用および効果について説明する。上記のようにレンズ3の内面3a、および、反射鏡7の反射面7aに酸化チタン膜8を設けたことで、この酸化チタン膜8は紫外線による光触媒作用を有しているので、前記内面3aおよび反射面7aに付着する排気ガスなどを分解、除去するものとなる。 【0014】このときに、前記酸化チタン膜8は灯室5外であれば太陽光に含まれる紫外線によって活性化するが、この車両用前照灯1は放電灯であるメタルハライドランプ6を光源として採用しているので、樹脂製のレンズ3の場合、紫外線による劣化防止のためにレンズ3に紫外線防止剤が添加されているるケースが多く、よって、太陽光に含まれる紫外線は遮蔽され灯室5内に達しない。 【0015】そこで、本発明は光源をメタルハライドランプ6など放電灯に限定するものであり、このメタルハライドランプ6が発生する紫外線により灯室5内においても酸化チタン膜8は活性化し光触媒作用を行うものとなる。よって、本発明の車両用前照灯1においては、使用時間が経過してもレンズ3に透過率の低下を生じることがなく、反射鏡7に反射率の低下を生じることはない。 【0016】尚、この実施形態は車両用前照灯1の例で説明したが、本発明はこれを限定するものではなく、例えば道路、トンネル内などにおいて照明を行うために用いられている放電灯を光源とする照明用灯具に応用することも可能である。そしてこの場合においてもレンズおよび反射鏡の汚染防止などに同様な効果が期待できるものとなる。 【0017】また、上記のような照明用灯具においては、レンズがガラス製である場合が多いので、レンズ3の表面側にも酸化チタン膜を設けておけば、例えば、レンズ表面の清掃などのメンテナンスも回数を減じることが可能となるなどの効果も併せて奏することができるものとなる。 【0018】 【発明の効果】以上に説明したように本発明により、光源に放電灯が用いられて成る照明用灯具において、前記照明用灯具のレンズ内、外面と反射鏡表面との少なくとも一面には光触媒膜が設けられている照明用灯具としたことで、車両用前照灯の場合には清掃が不可能なレンズ内面、および、反射鏡の反射面に排気ガスなどによる汚れが付着し蓄積するのを、光触媒膜を放電灯からの紫外線で活性化させ上記の汚れを除去するものであり、これにより、使用時間の経過と共に灯具が暗くなるのを防止し、この種の照明用灯具の性能向上に極めて優れた効果を奏するものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002303 【氏名又は名称】スタンレー電気株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)3月20日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】秋元 輝雄
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| 【公開番号】 |
特開平11−273426 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)10月8日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−71946 |
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