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【発明の名称】 照明器具
【発明者】 【氏名】郡司 正之

【氏名】菅 竜雄

【氏名】松田 誠司

【氏名】福田 誠

【要約】 【課題】端板と反射板の係合部にガタなどによる隙間が発生することがなく、組立作業効率がよく、また部品点数も少なくて安価に作ることができる照明器具を得る。

【解決手段】カラー鋼板等の金属板からなり、天井壁13の幅方向側に折曲形成された側壁14の下縁に、外側に張出す第1張出縁部15が設けられた反射板11と、カラー鋼板等の金属板からなり、第1張出縁部15に連続される第2張出縁部29が下縁外側に折曲形成された端板12と、を有する照明器具において、反射板11の第1張出縁部15と端板12の第2張出縁部19とを係合させると共に、端板12の縁部上端に反射板11の天井壁13の端部に重合する折り曲げ片23を一体に設け、この折り曲げ片23と反射板11の天井壁13の端部とをエンボス重合かしめにより連結した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 カラー鋼板等の金属板からなり、天井壁の幅方向側に側壁が夫々折曲形成されると共に、この側壁の下縁に、外側に張出す第1張出縁部が設けられた反射板と、カラー鋼板等の金属板からなり、前記反射板の長手方向両端に夫々連結されるとともに、前記第1張出縁部に連続される第2張出縁部が下縁外側に折曲形成された端板と、を有する反射笠を備えた照明器具において、前記反射板の第1張出縁部と前記端板の第2張出縁部とを係合させて第1の外れ止め手段とすると共に、前記端板の縁部上端に前記反射板の天井壁の端部に重合する折り曲げ片を一体に設け、この折り曲げ片と前記反射板の天井壁の端部とを第2の外れ止め手段としてエンボス重合かしめにより連結したことを特徴とする照明器具。
【請求項2】 前記第1の外れ止め手段は、前記反射板の第1張出縁部に形成された逆溝部と、該逆溝部に挿入される前記端板の第2張出縁部に形成された挿入部とからなることを特徴とする請求項1記載の照明器具。
【請求項3】 前記逆溝部に前記挿入部を挿入した状態で、前記第1張出縁部の外面と前記第2張出縁部の外面とが面一で連続するように、前記挿入部に段部を設けたことを特徴とする請求項2記載の照明器具。
【請求項4】 前記挿入部に内側へ突出する切起し舌片を形成すると共に、前記逆溝部に該逆溝部を横断する切欠部を形成し、前記挿入部を前記逆溝部に挿入した際に前記切起し舌片を前記切欠部に位置せしめ、前記切欠部の側壁で前記切起し舌片の側壁を挿入方向に押しながら前記逆溝部の先端側を前記挿入部側に折り曲げるようにしたことを特徴とする請求項2又は3記載の照明器具。
【請求項5】 前記端板の第2張出縁部の外縁部に内側に向けて鋭角に折り曲げられた斜面部を形成したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の照明器具。
【請求項6】 前記端板の折り曲げ片における前記エンボス重合かしめ部の近傍にスリットを設けたことを特徴とするとする請求項1乃至5のいずれかに記載の照明器具。
【請求項7】 前記端板を矩形状にしたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は反射笠を備えて、例えばオフォスビルや店舗などの天井に埋め込んで使用される照明器具に関し、特に端板及び反射板がカラ−鋼板等の金属板からなる照明器具に関する。
【0002】
【従来の技術】図13〜図18は従来の天井埋め込み型照明器具の構成を示した図であり、特開平9−17220号公報に開示されたものである。以下、図13〜図18を参照して従来の天井埋め込み型照明器具の構成を説明する。図13は照明器具全体の構成を示した斜視図であって、この照明器具は、室内天井に埋め込んで設置される。
【0003】この照明器具は、図13および図15に示されるように下面が開放された反射笠51と、この内部に反射板取付け具52を介して取付けられたV形反射板53と、このV形反射板53の裏側において反射笠51に固定された放電灯安定器等の点灯装置54と、ランプソケット55と、光源例えば反射笠51の長手方向に離間して配置されたランプソケット55に亘って着脱可能に支持された直管形のけい光ランプ56とを備えている。
【0004】図13に示されるように反射笠51は、内面を反射面とした一つの反射板61と、この反射板61の長手方向両端を個別に塞いで設けられた左右一対の端板62とから形成されている。
【0005】反射笠51の主部をなす反射板61は例えば白色系のカラー鋼板からなる。この反射板61は、図14〜図16に示されるように水平な平板状をなす天井壁63の幅方向両側に、夫々側壁64を折り曲げて形成されている。一対の側壁64は天井壁63との間に鈍角なして斜めに折り曲げられているとともに、図16に示されるようにハの字形の配置をなして設けられている。
【0006】両側壁64の下縁には外側へ張出す張出し縁部65が夫々設けられている。これらの緑部65は、側壁64の下線から水平に折り曲げられた張出しべ一ス65aと、その張出し端から垂直に起立された起立部35bとから略L字状断面をなして形成されている。したがって、張出し縁部65とこれに連なった側壁64とにより、反射板61の長手方向全長に亘って延びるとともに、上面が開放された溝Aが形成されている。
【0007】起立部65bは断面逆Uの字状をなして折り返されている。この折り返し部分は溝Aに臨んでいる。図16および図17に示されるように起立部65bの長手方向両端部には、溝Aに臨む一対のスリット66、及びこれらの間の部分からなる切り起こし片67が夫々形成されている。
【0008】反射板61の長手方向両端部には、図16に代表して示されるように一対の小判形の固定孔68と一つのねじ受け孔69とが形成されている。一対の固定孔68は反射板61の端部における幅方向両端部に夫々設けられ、かつ、ねじ受け孔69は反射板61の端部における幅方向中央部に形成した隆起部に設けられている。
【0009】左右一対の端板62は、PBT或いはABS等の合成樹脂の成形品からなる。図14〜図16に示されるように端板62の下縁以外の縁部には、第1、第2の外側突出部71、72と、内側突出部73とが夫々一体に設けられている。第1外側突出部71は、一対あって、これらは端板62の斜めとなった両側縁から直角に折れ曲がっていて、対応する反射板61の側壁64の端部外面の殆どを覆うように設けられている。第2外側突出部72は、一つであって、端板62の上緑の中央部から直角に折れ曲がっていて、対応する反射板61の天井壁63の端部外面の中央部を覆うように設けられている。
【0010】この外側突出部72にはねじ受け孔69に対向する通孔74が設けられていて、この通孔74を通ってねじ受け孔69に螺合されるねじ75により、端板62が反射板61に固定されるようになっている。したがって、ねじ受け孔69およびねじ75は第1の外れ止め手段をなしている。
【0011】内側突出部73は、一対あって、これらは端板62における第1、第2の外側突出部71、72間の緑部分から直角に折れ曲がっていて、対応する反射板61の端部内面に重なり合うように設けられている。これら内側突出部73と第1、第2の外側突出部71、72の隣接する端部間には夫々スリット76(図16参照)が形成されている。したがって、各突出部71〜73はスリット76を介して端板62の両側緑および上縁に亘って連続的に設けられている。
【0012】一対の内側突出部73は、反射板61の天井壁63と側壁64とがなす角部に対応する角部形状をなして、反射板61の前記角部内面に重なり合うようになっている。しかも、これら内側突出部73の上面には前記固定孔68と対応して係止凸部77が夫々一体に突設されている。これら係止凸部77は、固定孔68に入り込んで、その係止面を固定孔68に引っ掛けて端板62を反射板61に固定するようになっている。したがって、固定孔68および係止凸部77は第2の外れ止め手段をなしている。
【0013】端板62の下縁には外側へ張出す張出し緑部78が夫々設けられている。この緑部78は、端板62の下縁から水平に折り曲げられた張出しベース78aと、その張出し端から垂直に起立された起立部78bとから略L字状断面をなして形成されている。したがって、端板62の下端部にはその幅方向に全長に亘って延びるとともに、上面が開放された溝Bが形成されている。この溝Bの両端は反射板61が備える溝Aの端に連続されるようになっている。
【0014】端板62の幅方向両端部には、張出し縁部78の両端から一体に延出された連結凸部79が夫々設けられている。この連結凸部79は、図16に示されるように反射板61が備える溝Aに挿入されるものであって、張出しベース65aの上面に重なる凸部ベース79aと、この側緑から垂直上方に折れ曲がるように起立されて前記断面逆U字形の起立部65bの内部に挿入される挿入部79bとからL字状をなして形成されている。
【0015】挿入部79bは起立部65b内に容易に挿入できるように先細状に形成されている。そして、この挿入部79bにはその上面から切欠溝81が設けられている。この切欠溝81には図17および図18に示されるように前記切り起こし片67が入り込んで係合され、それによって、端板62を反射板61に固定するようになっている。したがって、切り起こし片67および切欠溝81は第3の外れ止め手段をなしている。
【0016】上記のように構成された照明器具の反射笠51は次のようにして組み立てられる。まず、図16に示されるように反射板61の長手方向両端に端板62を対向させ、その連結凸部79と反射板61の張出し緑部65とを位置合わせしてから、反射板61の端部に端板62が収まるように組み合わせる。
【0017】それにより、はじめに、反射板61の側壁64と張出し緑部65とがなす溝Aに連結凸部79が圧入気味に挿入され、同時に、この凸部79の挿入部79bが張出し縁部65の起立部65b内に圧入気味に挿入される。そして、これらの進行に伴って、端板62の第1外側突出部71が反射板61の端部における天井壁63の中央部外面に重なるようになるとともに、一対の第2外側突出部72が反射板61の端部における側壁64の外面に重なるようになり、かつ、端板62の一対の内側突出部73が反射板61の端部における天井壁63と側壁64とがなす角部の内面に重なり合うようになる。この組み合わせは、内外の突出部71〜73間のスリット76に反射板61の端部が通されることで実現できる。
【0018】こうした反射板61の端部への端板62の嵌合作業は、端板62の内面に反射板61の長手方向の端面が突き当たることにより終了する。それにより、合成樹脂製の端板62は、その内外の突出部71〜73で反射板61の端部を内外から挟むように反射板61に組み合わされて、反射板61の端部開口を閉鎖して設けられる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の照明器具では、反射板61と端板62は、ねじ受け孔69及びねじ75からなる第1の外れ止め手段と、固定孔68及び係止凸部77からなる第2の外れ止め手段と、切り起こし片67及び切欠溝81からなる第3の外れ止め手段の3つの外れ止め手段によって接合されている。
【0020】しかし、反射板61は鋼板であり、一方端板62は合成樹脂製のため、これらを嵌合させた場合には、合成樹脂である端板62の嵌合部が鋼板である反射板61側のエッジで削りとられ、反射板61と端板62の突き合わせ部に隙間を生じ、ガタ付きが発生し見栄えを悪くするという問題があった。また、ガタ付きが発生しない場合であっても、端板62の接合部である係止凸部77、切欠溝81にたえず応力が作用し、強度的不安である。
【0021】さらに、第1の外れ止め手段はねじ75をねじ受け孔69に螺合するものであり、作業工数が多く作業効率が悪いという問題もあった。また、端板62が合成樹脂であるため、半永久的な強度的不足、経年変化による変色のおそれ、あるいは落下等の衝撃による破損の危険性という問題もあった。
【0022】また、端板62は反射板61と同様の台形状に形成されているため、例えば端板62の高さが変わる場合にも端板62を製作するための金型は各製品ごとに異なったものとなるり、金型にコストがかかるという問題があった。
【0023】この発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、第1の目的は、端板と反射板の係合部にガタなどによる隙間が発生することがなく、組立作業の効率がよく、また部品点数も少なくて安価に作ることができる照明器具を得ることにある。
【0024】また、第2の目的は、反射笠の取付施工等において作業者が傷を負うことを防止できると共に、反射笠の変形を少なくできる照明器具を得ることにある。
【0025】本発明の第3の目的は、反射板と端板との係合部の見栄えのよい照明器具を得ることにある。
【0026】本発明の第4の目的は、端板の幅を共通にできて多機種端板を共通の金型で加工することができ、金型製作費用を低減できる照明器具を得ることにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる照明器具は、カラー鋼板等の金属板からなり、天井壁の幅方向側に側壁が夫々折曲形成されると共に、この側壁の下縁に、外側に張出す第1張出縁部が設けられた反射板と、カラー鋼板等の金属板からなり、前記反射板の長手方向両端に夫々連結されるとともに、前記第1張出縁部に連続される第2張出縁部が下縁外側に折曲形成された端板と、を有する反射笠を備えた照明器具において、前記反射板の第1張出縁部と前記端板の第2張出縁部とを係合させて第1の外れ止め手段とすると共に、前記端板の縁部上端に前記反射板の天井壁の端部に重合する折り曲げ片を一体に設け、この折り曲げ片と前記反射板の天井壁の端部とを第2の外れ止め手段としてエンボス重合かしめにより連結したものである。
【0028】また、第1の外れ止め手段は、反射板の第1張出縁部に形成された逆溝部と、該逆溝部に挿入される端板の第2張出縁部に形成された挿入部とからなるものである。
【0029】さらに、逆溝部に挿入部を挿入した状態で、第1張出縁部の外面と第2張出縁部の外面とが面一で連続するように、挿入部に段部を設けたものである。
【0030】また、挿入部に内側へ突出する切起し舌片を形成すると共に、逆溝部に該逆溝部を横断する切欠部を形成し、挿入部を逆溝部に挿入した際に切起し舌片を切欠部に位置せしめ、切欠部の側壁で切起し舌片の側壁を挿入方向に押しながら逆溝部の先端側を挿入部側に折り曲げるようにしたものである。
【0031】さらに、端板の第2張出縁部の外縁部に内側に向けて鋭角に折り曲げられた斜面部を形成したものである。
【0032】また、端板の折り曲げ片におけるエンボス重合かしめ部の近傍にスリットを設けたものである。
【0033】さらに、端板の形状を矩形状にしたものである。
【0034】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1〜図8は実施の形態1に係る照明器具の構成を示す図であり、図1は実施の形態1の要部を示す斜視図、図2は全体の構成を示す斜視図、図3は照明器具の一端部の構成を示す平面図(照明器具を下から見た状態の図)、図4は図3の矢視A−A線に沿う断面図、図5は照明器具の端部の断面図、図6は照明器具を分解して示す斜視図、図7は図1の一部を拡大して示す斜視図である。
【0035】以下、図1〜図8を参照しながら実施の形態1の照明器具の構成を説明する。この照明器具は、図2に示すように、室内天井に埋め込んで設置される天井埋め込み型照明器具であり、その基本的な構成は従来技術で示したものとほぼ同様であるが、端板と反射板との接合構造が異なる。
【0036】この照明器具は、図2および図5に示されるように下面が開放された反射笠1と、この内部に反射板取付け具2を介して取付けられたV形反射板3と、このV形反射板3の裏側において反射笠1に固足された放電灯安定器等の点灯装置4と、ランプソケット5と、光源例えば反射笠1の長手方向に離間して配置されたランプソケット5に亘って着脱可能に支持された直管形のけい光ランプ6とを備えている。
【0037】反射笠1は、図2に示されるように内面を反射面とした一つの反射板11と、この反射板11の長手方向両端を個別に塞いで設けられた一対の端板12とから構成されている。まず、反射笠1の主部をなす反射板11の構成について説明する。反射板11は例えば白色系のカラー鋼板等の金属板からなり、図1〜図6に示されるように水平な平板状をなす天井壁13の幅方向両側に、夫々側壁14が折り曲げて形成されている。一対の側壁14は天井壁13との間に鈍角なして斜めに折り曲げられているとともに、図5,図6に示されるようにハの字形の配置をなして設けられている。
【0038】両側壁14の下縁には外側へ張出す張出し縁部15が夫々設けられている。これらの張出し緑部15は、特に図1,図5に示すように、側壁14の下線から水平に折り曲げられた張出しべ一ス15aと、その張出し端から垂直に起立された起立部15b、該起立部15bの上端から水平又は鋭角に折曲された上面部15c、及び該上面部15cの端部から垂直下方に折曲された垂下部15dとから構成されている。そして、起立部15b、上面部15c及び垂下部15dから略逆U字状断面をなす逆溝部Dが形成されている。このように、逆溝部Dを形成したことにより、垂下部15dのエッジが上向きに露出することがなく、器具組立や器具天井への取付け施工時に作業者が傷を負うことが防止され、安全に取付け作業を行うことができる。なお、張出し縁部15とこれに連なった側壁14とにより、反射板11の長手方向全長に亘って延びるとともに、上面が開放された溝Aが形成されている。したがって、逆溝部Dは溝Aに臨んでいる。
【0039】逆溝部Dの長手方向両端部には、図1および図7に示すように、逆溝部Dを構成する上面部15cと垂下部15dに亘ってU字状切欠部16が設けられ、このU字状切欠部16より先端側には先端上面部17cと先端垂下部17dが形成されている。
【0040】次に、端板12の構成について説明する。端板12は、例えばカラー鋼板などの金属板からなる。端板12を反射板13と同仕様の材料にすることにより、同じ白色系で統一できる。また、金属板を用いているので、従来例の樹脂製のものに比較して強度、経年変化に対する耐久性、耐火性等で優れている。
【0041】端板12は、図5,図6に示すように、略矩形状に形成されている。このように端板12を略矩形状に形成することで、幅方向の形状及び寸法が同じで高さ方向の寸法のみ異なるような照明器具の端板を作成する場合にも共通の金型を使用できるようになる。これによって、金型製作費用を削減できる。
【0042】端板12の側縁部、角縁部及び上縁部には、図1,図5,図6に示されるようにそれぞれ、内側に向けて直角に折曲形成された側縁折曲片21、角縁折曲片22及び上縁折曲部23が設けられている。側縁折曲片21及び角縁折曲片22は、それぞれ左右一対設けられている。また、上縁折曲片23は一つであって、対応する反射板11の天井壁13の端部外面の中央部を覆うように設けられている。
【0043】上縁折曲片23における折曲部近傍には一対のスリット39が設けられている。このスリット39は、後述するエンボス重合かしめ時に端板12に変形が発生するのを防止する機能を有している。
【0044】端板12の下縁には、図1,図6に示すように、外側へ張出す張出し緑部28が夫々設けられている。この張出し緑部28は、端板12の下縁から水平に折り曲げられた張出しベース28aと、その張出し端から垂直に起立された起立部28bと、この起立端部から鋭角に折り曲げられた斜面部28cから形成されている。したがって、端板12の下端部にはその幅方向に全長に亘って延びるとともに、上面が開放された溝Bが形成されている(図4参照)。そして、この溝Bの両端は反射板11が備える溝Aの端に連続されるようになっている。なお、起立部28bの先端から鋭角に折曲した斜面部28cを形成することで、照明器具を設置時に溝Bに作業者の指が挿入できなくなっており、これによって作業者の安全が確保できるという効果が得られている。
【0045】端板12の幅方向両端部には、張出し縁部28の両端から一体に延出された連結凸部29が夫々設けられている。この連結凸部29は、図1に示されるように反射板11が備える溝Aに挿入されるものであって、反射板11の張出しベース15aの上面に重なる凸部ベース29aと、この側緑から垂直上方に折れ曲がるように起立されて、反射板11の逆溝部Dの内部に挿入される挿入部29bとからL字状をなして形成されている。
【0046】この連結凸部29と張出し縁部28との間には段差30が形成されている。段差30は凸部ベ−ス29aの下面と挿入部29bの外側および上端面とに亘り略L形をなして設けられ、その深さは反射板11の板厚と同じか、または、板厚より+0.2mm程度深く設定されている。
【0047】この段部30により反射板11に端板12を連結して反射笠1を組み立てたときに、互いに連結する張出しベース15a,28aが面一に連なり、同様に互いに連続する起立部15b,28bの側壁が面一に連なって、良好な反射笠の外観を呈するようになっている。
【0048】また、挿入部29bにおける起立部28bとの連続部の少し内方には切り欠き部32を設けている。切り欠き32は、外側および上端面に亘り略L形の段差30を形成する際に段差部分が絞り状態になり、材料の肉余りが発生し挿入部29bを変形させてしまうのを防止する機能を有している。
【0049】また、挿入部29bには反射板11の逆溝部D内に容易に挿入できるように先端を内側に折り曲げた案内部34を設けている。さらに、挿入部29bには、その中央部に端板内面側に向けて切り起こされた台形状の切り起し舌片33が設けられている。この切り起し舌片33は、端板12と反射板11の接合時に反射板11の逆溝部Dに形成されたU字状切欠部16に入り込み、挿入部29bが逆溝部Dから抜けるのを防止する機能を有している。したがって切り起し舌片33およびU字状切欠部16は第1の外れ止め手段をなすことになる。
【0050】端板12には一対のソケット装着孔35が二組設けられていて、これらを用いて端板12の内面にランプソケット5が夫々直接装着される。ランプソケット5には端板12との外れ止め5aが両端に設けられているため、これが端板12の外側に出てしまう。そこで、反射笠1を天井に挿入する際、外れ止め5aが天井に接触しないようにソケット装着孔の中央には球面状の張り出し36を端板12の外側に張出し形成している。また、端板12の幅方向中央部には、送り配線用通孔37が設けられている。
【0051】次に、上記の構成を有する反射笠1の組立手順について説明する。まず、図1に示されるように反射板11の長手方向両端に端板12を対向させ、端板12の挿入部29bを反射板11の逆溝部Dに位置合わせしてから、反射板11の端部に端板12が収まるように組み合せる。このとき、反射板11の天井壁13と側壁14が端板内面に突き当たり止まると共に、端板12に形成した段差30に反射板11の長手方向の端面が突き当たることにより組合せが終了する。これにより、端板12は各折曲片21〜23および連結凸部29により反射板11の端部開口を閉鎖して設けられる。この組合せ状態により反射板11および端板12が上下方向に不用意に分離することが防止される。
【0052】次に、図8に示すように、反射板11の先端上面部17cと先端垂下部17dを端板12の挿入部29bを包むように折り曲げる。このとき、反射板11に設けたU字状切欠部16の側壁16aは台形状の切り起し舌片33の斜辺に当り、側壁16aが切り起し舌片33の斜辺を押し滑るようにして折り曲げられる。このため、切り起し舌片33の斜辺とU字状切欠部16の側面16aとに生ずる力の作用により、反射板11と端板12が互いに引き寄せられ、突合わせ部40の隙間を小さくし、見栄えを良くする効果がある。
【0053】その後、反射板11の天井壁13と端板12の折曲げ片23とを同時にエンボス重合かしめにより外側に凸部38を出すかしめをおこなう(図5参照)。ここでエンボス重合かしめ作業について説明する。図9はこの作業を説明する説明図であり、かしめ作業を行う装置43に天井壁13と折曲げ片23を重合させてセットした状態を示している。装置43は、パンチ44、パンチ44の両側に設置され材料を押さえるストッパ45、材料が載置される固定第46、固定台46の両側に配置された可動台47から構成されている。
【0054】作業動作を概説すると、天井壁13と折曲げ片23を重合させて装置43にセットし(図9(a)参照)、ストッパ45で材料を押さえてパンチ44を材料に打ち込む(図9(b)参照)。さらに、パンチ44を打ち込むと、図9(c)に示すように、可動台が左右に開き凸部38が形成される。
【0055】図10は凸部38の説明図であり、図10(a)が加工前の状態を示し、図10(b)が加工後の状態を示している。図10(b)に示すように凸部は図中下側が広がったフラスコ状になるので、天井壁13と折曲げ片23は互いに接合されて離れなくなる。したがって、このエンボス重合かしめによって形成される凸部38は第2の外れ止め手段となる。このエンボスかしめの位置は、ランプ設置位置と長手方向同位置に設定されており、凸部38が下面から目立ちにくくしている。
【0056】このエンボスかしめによって反射板11と端板12とを接合するようにしたので、ネジなどの締結部品または溶接などの接合を使用せずに、極めて簡単な作業で低コストの反射笠1をつくることができる。
【0057】実施の形態2.図11及び図12は本発明の実施の形態2の要部を示している。この実施の形態2は反射板11における張出し縁面15の形状の一部を変えたものであり、他の構成は実施の形態1と同様であるため、同一の符号を付している。この実施の形態2においては、図11に示すように反射板11の逆溝部Dの先端部を逆U状に折り曲げず、単に水平方向に折曲して水平片18を形成している。この場合も、端板12と反射板11を組み付ける際に、水平片18を折り曲げることにより実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【0058】要するに、逆溝部Dの先端部の折曲形状は特に限定されるものではなく、端板12と反射板11を組み付ける際に、U字状切欠部16の側壁16aが切り起し舌片33の斜辺に当り、滑るようにして折り曲げられればよいのである。
【0059】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成されているので、以下に示すような効果を奏する。
【0060】反射板の第1張出縁部と端板の第2張出縁部とを係合させて第1の外れ止め手段とすると共に、端板の縁部の上端に反射板の天井壁の端部に重合する折り曲げ片を一体に設け、この折り曲げ片と反射板の天井壁の端部とを第2の外れ止め手段としてエンボス重合かしめにより連結するようにしたので、ねじ止めおよび溶接止めによることなく反射笠を組み合わせることができ、溶接の手間および組立作業の手間を省略できる。したがって、反射板、端板に例えばカラー鋼板を使用した場合には塗装を必要とすることなく反射笠を得ることができる。しかも、端板が金属板であるため、従来の合成樹脂製のもののように、ガタ付きが発生することもない。
【0061】また、第1の外れ止め手段を、第1張出縁部に形成された逆溝部と、該逆溝部に挿入される第2張出縁部に形成された挿入部とから構成したので、反射板の第1張出縁部と端板の第2張出縁部とが互いに重合し、また反射板の下縁が折り曲げることにより反射笠の組立強度を向上できる。
【0062】さらに、逆溝部に挿入部を挿入した状態で、第1張出縁部の外面と第2張出縁部の外面とが面一で連続するように、挿入部に段部を設けたので、反射板と端板を突き合わせたときの見栄えを良好にすることができる。
【0063】また、挿入部に内側に突出した切起し舌片を形成すると共に、逆溝部に該逆溝部を横断する切欠部を形成し、挿入部を逆溝部に挿入した際に切起し舌片を切欠部に位置せしめ、切欠部の側壁で切起し舌片の側壁を押しながら逆溝部の先端側を挿入部側に折り曲げるようにしたことにより、逆溝部の先端側を挿入部側に折り曲げる際に反射板と端板が相互に引き寄せる作用が発揮でき、寸法のばらつきを吸収できる。
【0064】さらに、端板の第2張出縁部の外縁部に内側に向けて鋭角に折り曲げられた斜面部を形成したので、反射笠を天井に取付けた際の取付け強度を増し、また、反射笠取扱い時に切断端部に指が振れるのを防止でき、作業者の安全を確保できる。
【0065】また、端板の折り曲げ片におけるエンボス重合かしめ部の近傍にスリットを設けたので、かしめ時に端板のかしめ以外の部分の変形を防ぐことができ、見栄えを良好にできる。
【0066】さらに、端板を矩形状にしたので、端板を金型により加工するにあたり、多機種端板(高さ違い)を共通金型で加工することができ、製作コストを抑えることができる。
【出願人】 【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
【出願日】 平成10年(1998)2月27日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 宗治 (外3名)
【公開番号】 特開平11−250711
【公開日】 平成11年(1999)9月17日
【出願番号】 特願平10−47401