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【発明の名称】 光源装置とこれに使用するアキシコンプリズム
【発明者】 【氏名】菊 地 啓 介

【氏名】白 傑

【氏名】仁 科 秀 逸

【要約】 【課題】回転楕円鏡で反射した光をライトガイド内に導いて出射させる場合に、光の強度分布をフラットにし、且つ、全体的に光強度の高い照射光を得る。

【解決手段】光源3の光が回転楕円鏡2で第二焦点F2 に向かって円錐筒状に集光され、アキシコンプリズム13を透過した後、光入射端面12inが第二焦点F2 近傍に配されたライトガイド12に入射される。アキシコンプリズム13は、光源3側の面が凸円錐面14で形成されると共に、ライトガイド12の光入射端面12inと対向する面が凹円錐面15で形成され、前記凸円錐面14を形成する円錐の頂角θinより、凹円錐面15を形成する円錐の頂角θout の方が小さく選定されている。したがって、ライトガイド12には、光軸と平行な光を含む一定の角度範囲の光が入射され、その光出射端面12out から円錐上の光束が照射されるので、中抜けが防止されて、略均一な光強度分布が得られる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 回転楕円鏡(2)に対して光を発散する光源(3)がその第一焦点(F1) に配され、光ファイバ束で形成されたライトガイド(4)が、前記回転楕円鏡(2)の光軸(X)と同軸的に、且つ、その光入射端面(4in)が前記回転楕円鏡(2)の第二焦点(F2) 近傍に位置するように配設され、当該ライトガイド(4)の光入射端面(4in) は回転楕円鏡(2)から反射されて略円錐筒状に集光する光束を前記光軸(X)と平行な光を含む光束に屈折させる凹面状に形成されたことを特徴とする光源装置。
【請求項2】 前記ライトガイド(4)の光入射端面(4in) が凹円錐面に形成されて成る請求項1記載の光源装置。
【請求項3】 前記ライトガイド(4)の光入射端面(4in) の周縁側が凹円錐面(6)に形成されると共に、その中心部分が前記凹円錐面(6)に連続する凹球面(7)で形成されてなる請求項1記載の光源装置。
【請求項4】 前記ライトガイド(4)の光入射端面(4in) が凹球面に形成されて成る請求項1記載の光源装置。
【請求項5】 回転楕円鏡(2)に対して光を発散する光源(3)がその第一焦点(F1) に配され、光ファイバ束で形成されたライトガイド(12)が、前記回転楕円鏡(2)の光軸(X)と同軸的に、且つ、その光入射端面(12in)が前記回転楕円鏡(2)の第二焦点(F2) 近傍に位置するように配設され、前記光源(3)とライトガイド(12)の光入射端面(12in) の間の光軸(X)上には、前記回転楕円鏡(2)からの反射光を屈折してライトガイド(12)に導くアキシコンプリズム(13)が配設され、当該アキシコンプリズム(13)は、光源(3)側の面が凸円錐面(14)で形成されると共に、ライトガイド(12)の光入射端面(12in)と対向する面が凹円錐面(15)で形成され、前記凸円錐面(14)を形成する円錐の頂角(θin)より、凹円錐面(15)を形成する円錐の頂角(θout )の方が小さく選定されていることを特徴とする光源装置。
【請求項6】 前記アキシコンプリズム(13)は、光源(3)側の面の周縁部が凸円錐面(14)で形成されると共にその中心部分が前記凸円錐面(14)に連続する凸球面(16)で形成され、ライトガイド(12)の光入射端面(12in)と対向する面の周縁部が凹円錐面(15)で形成されると共にその中心部分が前記凹円錐面(15)に連続する凹球面(17)で形成されてなる請求項4記載の光源装置。
【請求項7】 光入射面が凸円錐面(14)で形成されると共に、光出射面が凹円錐面(15)で形成され、前記凸円錐面(14)を形成する円錐の頂角(θin)より、凹円錐面(15)を形成する円錐の頂角(θout )の方が小さく選定されたことを特徴とするアキシコンプリズム。
【請求項8】 回転楕円鏡(2)に対して光を発散する光源がその第一焦点(F1) に配され、光ファイバ束で形成されたライトガイド(12)が、前記回転楕円鏡(2)の光軸(X)と同軸的に、且つ、その光入射端面(12in)が前記回転楕円鏡(2)の第二焦点(F2) 近傍に位置するように配設されると共に、前記ライトガイド(12)の光出射端面(12out) からの出射光を透過させるアキシコンレンズ(22)が配設され、当該アキシコンレンズ(22)は、その片面が凸円錐面(23)に形成されると共に、その反対面が凸球面(24)もしくは凸回転楕円面に形成され、前記ライトガイド(12)から出射される円錐筒状の出射光の中央に低輝度部が現出する位置の近傍に、前記凸円錐面(23)の頂点(23a) が位置するように配設されたことを特徴とする光源装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キセノンランプ,ハロゲンランプ,白熱灯その他の光源から発散された光を、光ファイバ束で形成されたライトガイドを介して照射領域まで導くようになされた光源装置に関し、照明装置,加熱装置,紫外線殺菌装置,プラスチックのUV硬化装置などに用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、キセノンランプなどの電球光源から出力された光をライトガイドとなる光ファイバ束を介して照射領域まで導く場合、図6(a)に示すように、光源となるキセノンランプ61を回転楕円鏡62の第一焦点F1 に位置させ、第二焦点F2 にライトガイド63の光入射端面63inを位置させ、回転楕円鏡62からの反射光を第二焦点F2 に集光させてライトガイド63内に入射させるようにしている。この場合、回転楕円鏡62にはキセノンランプ61を挿通する穴が形成されており、また、キセノンランプ61には、発光部を包むガラスバルブや口金が形成されているため、キセノンランプ61から照射されて回転楕円鏡62で反射された光束は、光軸Xに対し浅い角度の成分が抜けた円錐筒形の光束64となって、ライトガイド63の光入射端面63inに達する。したがって、ライトガイド63を通過してその光出射端面63out から出力された光束65もやはり円錐筒形に出力されることとなり、照射面に当てると、図6(b)に示すように、いわゆる“中抜け”と称する中心部の暗いリング状のパターンが形成される。
【0003】 このため、例えば、光硬化型プラスチックに紫外線を照射してUV硬化させる場合、中心部の暗いリング状のパターンを有する光束では光強度分布にムラを生ずるため、全体に均一の光を照射することができず、プラスチックを均一に硬化させることができなかった。
【0004】 そこで従来より、この“中抜け”を防止し、且つ、光強度の均一な光束を得るために、図7(a)に示すように、ライトガイド63の光入射端面63inに、片面がフラットな面で形成され反対面に円錐状の凹面が形成されたアキシコンプリズム67を配したものが提案されている。これによれば、図7(b)に示すように中抜けが防止されるだけでなく、その中央部分に光強度が略均一の領域Pcが形成されるので、光硬化型プラスチックをUV硬化させる場合にも好都合である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このアキシコンプリズム67では、光利用効率が低く、光強度分布は均一になるものの全体的に光強度が低下するという問題があった。光強度が低下する原因としては、アキシコンプリズム67に光を透過させることによって光強度が減衰されることと、回転楕円鏡62からの反射光を十分にライトガイド63内に入射させることができず、光利用効率が低下し、その結果光強度が低下するということが考えられる。
【0006】 すなわち、光源となるキセノンランプ61などの発光部68は、回転楕円鏡62の光軸X方向に所定の長さを有しているため、発光部68の全てが第一焦点F1 上に位置するわけではなく、第一焦点F1 と重ならない部分が存在する。そして、発光部68から最も明るい光を発散する高輝度発光部68aを第一焦点F1 に重ねれば、その光は第二焦点F2 に向かって集光し、プリズム67を透過することにより、光軸Xに対する角度が小さくなるので、確実にライトガイド63内に入射させることができる。しかし、その前後に位置する発光部前端側68b及び発光部後端側68cから照射された光は第二焦点F2 には集光されない。そして、特に、第一焦点F1 の前方に位置する発光部前端側68bから照射された光Lbは、第二焦点F2 の手前側で光軸Xを横切ってアキシコンプリズム67に入射するため、ライトガイド63の光入射端面63inから逃げる方向に屈折され、ライトガイド63の受光可能な角度を超えて入射されなくなり、その分、光の利用効率が低くなる。
【0007】 また、図8(a)に示すように、中抜け防止用のアキシコンプリズム70として、光源から光が入射される光入射側及び光出射側が夫々円錐状凸面71及び円錐状凸面72に形成され、夫々の円錐を形成する頂角が等しく選定されたものも提案されている。しかしながら、このアキシコンプリズム70は、両側が平行な円錐面で形成されているので、光束がアキシコンプリズム70を透過する前後で、光軸に対する光束の角度に変化はなく、専ら、円筒状の平行光束の中抜けを防止するために当該光束を縮径して、円柱状の平行光束として出射させるために用いられているに過ぎない。そして、図8(b)に示すように、回転楕円鏡62の第二焦点F2 に向かって集光する円錐筒形の光に対しては、アキコンプリズム70を透過させたときと透過させなかったときで、集光位置がプリズム70側に近づくだけで、光軸に対する光束の角度に変化はなく、したがって、中抜け防止を行うことができないという問題があった。
【0008】 そこで本発明は、ライトガイドの光出射端面から照射される光束の光強度分布の中央部分がフラットで、且つ、光利用効率が高く、全体的に光強度の高い照射光を得ることができるようにすることを技術的課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するために、本発明は、回転楕円鏡に対して光を発散する光源がその第一焦点に配され、光ファイバ束で形成されたライトガイドが、前記回転楕円鏡の光軸と同軸的に、且つ、その光入射端面が前記回転楕円鏡の第二焦点近傍に位置するように配設され、当該ライトガイドの光入射端面は回転楕円鏡から反射されて略円錐筒状に集光する光束を前記光軸と平行な光を含む光束に屈折させる凹面状に形成されたことを特徴とする。
【0010】 本発明によれば、第一焦点に光源を配した回転楕円鏡の第二焦点近傍に、ライトガイドの光入射端面を配し、当該光入射端面は回転楕円鏡から反射されて略円錐筒状に集光する光束を前記光軸と平行な光を含む光束に屈折させる凹面状に形成されている。したがって、回転楕円鏡の第一焦点に配された光源から発散した光は、回転楕円鏡で反射されて、第二焦点近傍に向かって集光され、ライトガイドの光入射端面に入射される。このとき例えば、ライトガイドの光入射端面を第二焦点よりもわずかに第一焦点側に位置させれば、回転楕円鏡から反射されて第二焦点に集光する光は、光軸を横切る前にライトガイドに入射される。ライトガイドの光入射端面は、ライトガイドの周縁部から中心に向かって深くなる凹面で形成されているので、ライトガイドの周囲から光軸を横切ることなく光入射端面に入射された光は、光軸と平行な光を含む一定の角度範囲内に収まるように屈折される。したがって、ライトガイドの光出射端面から円錐上の光束が照射されることとなり、中抜けが防止されるだけでなく、その範囲内は略均一な光強度分布が得られる。さらに、回転楕円鏡からの反射光が、プリズムなどの他の光学部品を透過することなく、直接ライトガイド内に入射されるので、その分光損失が少なく、光強度が全体的に高くなる。
【0011】 本発明に係る他の光源装置は、第一焦点に光源を配した回転楕円鏡と、その第二焦点近傍に配されたライトガイドの光入射端面の間の光軸上に、光源側の面を凸円錐面で形成すると共に、ライトガイドの光入射端面と対向する面を凹円錐面で形成し、前記凸円錐面を形成する円錐の頂角より、凹円錐面を形成する円錐の頂角の方を小さく形成したアキシコンプリズムが配されている。ここで、回転楕円鏡の第一焦点に配置した光源から発散された光は、回転楕円鏡で反射されて、第二焦点近傍に向かって集光され、第二焦点に達する前にアキシコンプリズムに入射される。そして、例えば、回転楕円鏡からの反射光のうち、最も第一焦点側で光軸と交わる位置にアキシコンプリズムの凸円錐面の頂点を位置させれば、回転楕円鏡から反射された殆ど全ての光がプリズムの凸円錐面から入射されて、光軸側に縮径すると共に光軸との角度が小さくなるように屈折して出射され、ライトガイドに入射される。したがって、ライトガイドには、光軸と平行な光を含む一定の角度範囲の光が入射されることとなり、ライトガイドの光出射端面から円錐上の光束が照射されるので、中抜けが防止されるだけでなく、略均一な光強度分布が得られる。また、アキシコンプリズムの透過光は、光軸に対する角度が小さくなるように屈折されるので、ライトガイドの開口数より広い角度で集光する光もアキシコンプリズムを透過させることによりライトガイド内に導くことができる。したがって、光の利用効率が高くなり、このアキシコンプリズムを透過する際の光損失を差し引いても、全体の光強度は高くなる。
【0012】 さらに、本発明に係る他の光源装置は、回転楕円鏡に対して光を発散する光源がその第一焦点に配され、光ファイバ束で形成されたライトガイドが、前記回転楕円鏡の光軸と同軸的に、且つ、その光入射端面が前記回転楕円鏡の第二焦点近傍に位置するように配設されると共に、前記ライトガイドの光出射端面からの出射光を透過させるアキシコンレンズが配設され、当該アキシコンレンズは、その片面が凸円錐面に形成されると共に、その反対面が凸球面もしくは凸回転楕円面に形成され、前記ライトガイドから出射される円錐筒状の出射光の中央に低輝度部が現出する位置の近傍に、前記凸円錐面の頂点が位置するように配設されている。ここで、回転楕円鏡の第一焦点に配置した光源から発散された光は、回転楕円鏡で反射されて、第二焦点近傍に向かって円錐筒状に集光されてライトガイドの光入射端面に入射され、その光出射端面から出射される。この出射光は、円錐筒状に拡がっていき光軸上に沿って所定距離離れた位置でその中央に中抜けと称する低輝度部が現出するが、その光軸上の中抜けが現出する位置の近傍にアキシコンレンズの頂点が位置するように配設されているので、中抜けのない状態で出射光が屈折される。これにより、光軸に平行な成分を含む光束となり中抜けは防止され、中央部が明るく周縁部が暗い光強度分布の光束となり、次いで、その光束が凸球面又は凸回転楕円面を透過すると、その球面収差により光がミキシングされて略均一の光強度分布をもった光束となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて具体的に説明する。図1(a)及び(b)は本発明に係る光源装置及びその光強度分布を示す図、図2はこれに用いる他のライトガイドを示す説明図、図3(a)及び(b)は本発明に係る他の光源装置及びその光強度分布を示す図、図4はこれに用いる他のプリズムを示す説明図である。
【0014】 図1に示す光源装置1は、回転楕円鏡2に対して光を発散するキセノンランプ3などの光源がその第一焦点F1 に配され、光ファイバ束で形成されたライトガイド4が、前記回転楕円鏡2の光軸Xと同軸的に、且つ、その光入射端面4inが前記回転楕円鏡2の第二焦点F2 近傍に位置するように配設され、ライトガイド4の光入射端面4inは回転楕円鏡2からの反射光を前記光軸Xとのなす角度が小さくなるように屈折させる凹円錐面に形成されている。
【0015】 この場合において、キセノンランプ3の発光部5は光軸X方向に所定の長さを有しているため、発光部5から発散されて回転楕円鏡2で反射される光は、図1に示すように、発光部5の各点から発散された光を重ね合わせたものに等しい。例えば、発光部5のうち最も明るい高輝度発光部5aを第一焦点F1 に位置させると、当該高輝度発光部5aから発散された光束は回転楕円鏡2で反射されて第二焦点F2 に円錐筒状の光束となって集光するが、発光部前端側5b及び発光部後端側5cから発散された光は第二焦点F2 には集光しない。そこで、まず、回転楕円鏡2からの最も外側の反射光L1 をライトガイド4内に取り込めるようにライトガイド4の光入射端面4inの直径を選定する。次いで、光入射端面4inを、第一焦点F1 と第二焦点F2 の間の第二焦点F2近傍に位置させて、最も外側の反射光L1 が光入射端面4inの周縁部に入射されるようにライトガイド4を光軸X上に配置する。
【0016】 この状態でキセノンランプ3を点灯すると、第一焦点F1 に位置する高輝度発光部5aから発光部後端側5cに至る領域から発散されて回転楕円鏡2で反射された光は、光軸Xを横切ることなく凹円錐面状の光入射端面4inに達し、光軸Xと平行な光を含む一定の角度範囲内に収まるように屈折されてライトガイド4内に入射される。また、発光部前端側5bから照射されて回転楕円鏡2で反射された光は、ライトガイド4に入射される前に光軸Xを横切って凹円錐面状の光入射端面4inの反対側に達し、光入射端面4inで屈折され、ライトガイド4の開口数に応じた受光可能な角度範囲内の光がライトガイド4内に取り込まれる。したがって、凹円錐面の頂角を適当に選べば、回転楕円鏡2からの反射光は、光軸Xと平行な光を含む一定の角度範囲内に収まるように屈折され、ライトガイド4の光出射端面4out から明るい光束が円錐状に照射されるので、中抜けが防止されるだけでなく、その範囲内は略均一な光強度分布が得られる。
【0017】 このとき、回転楕円鏡2からの反射光が、プリズムなどの他の光学部品を透過することなく、直接ライトガイド4内に入射されるので、その分光損失が少ない。そして、発光部前端側5bから発散された光の一部がライトガイド4内に取り込めない場合でも、高輝度発光部5aから発光部後端側5cに至る領域から発散された光を屈折して有効に利用することができるので、その光損失を差し引いても、その光出射端面4out から照射される光束の光強度を高くすることができる。
【0018】 この光入射端面4inの断面形状は、凹円錐面の傾斜角度をα,高輝度発光部5aから光軸Xに対して垂直に照射された主光線Lmが回転楕円鏡2で反射されて第二焦点F2 に集光するときの光軸Xとの成す角度をβ,回転楕円鏡2の第一焦点F1 〜第二焦点F2 間の距離を2F,その楕円の長軸a,短軸b,ライトガイド4のコアの屈折率をnとすると、前記傾斜角度αを、α= cos-1 sin β/{(n・sin β)2+ (1−n・cos β)21/2β= tan-1 b{1−(F/a)2 1/2 /2F〕
で求めてもよい。
【0019】 なお、上記の説明においては、光入射端面4inが、凹円錐面に形成された場合について説明したが、図2に示すようにライトガイド4の光入射端面4inの周縁側を凹円錐面6に形成すると共に、その中心部分を前記凹円錐面6に連続する凹球面7で形成する場合や、全体を単なる凹面に形成した場合も、略同様の効果が得られた。この場合に、ライトガイド4の有効直径をdとしたときに、前記凹球面7の曲率半径rを、r≒d/〔2 (3)1/2 cos α〕
により求めればよい。
【0020】 図3は本発明に係る他の光源装置11を示し、回転楕円鏡2に対して光を発散するキセノンランプ3などの光源がその第一焦点F1 に配され、光ファイバ束で形成されたライトガイド12が、回転楕円鏡2の光軸Xと同軸的に、且つ、その光入射端面12inが光軸Xに対して直角な平面で切断されて、回転楕円鏡2の第二焦点F2 近傍に位置するように配設されている。そして、キセノンランプ3とライトガイド12の光入射端面12inの間の光軸X上には、回転楕円鏡2からの反射光を屈折してライトガイド12に導くアキシコンプリズム13が配設されている。アキシコンプリズム13は、キセノンランプ3側の光入射面が凸円錐面14で形成されると共に、ライトガイド12側の光出射面が凹円錐面15で形成され、凸円錐面14を形成する円錐の頂角θinより、凹円錐面15を形成する円錐の頂角θout の方が小さく選定されている。
【0021】 この場合において、キセノンランプ3の発光部5は光軸X方向に所定の長さを有しているため、発光部5から発散されて回転楕円鏡2で反射される光は、図3に示すように、発光部5の各点から発散された光を重ね合わせたものに等しく、光軸X上の一点に集光するものではなく、第二焦点F2 を中心にしてある程度の幅をもった光束として光軸Xと交差する。したがって、回転楕円鏡2からの最も内側の反射光L2 が光軸Xと交わる位置に、アキシコンプリズム13の凸円錐面14の頂点14Pを配置させると共に、回転楕円鏡2からの最も外側の反射光L1 に達するまで、前記頂点14Pから略直角に下ろした線を光軸Xを中心に回転させて凸円錐面14を形成し、その内側に凹円錐面15を形成する。このようにすれば、回転楕円鏡2で反射された光は全て光軸Xを横切る前に、アキシコンプリズム13の凸円錐面14に入射され、光軸Xに対する角度が小さくなるように屈折されて凹円錐面15から出射される。なお、ライトガイド12は、アキシコンプリズム13を透過して屈折された最も外側の反射光L1 を入射できる径に選定されている。
【0022】 以上が本発明の一構成例であって、次にその作用を説明する。回転楕円鏡2の第一焦点F1 にキセノンランプ3を配し、第二焦点F2 近傍にライトガイド12を配し、両者間の光軸X上にアキシコンプリズム13を配置する。 このアキシコンプリズム13は、回転楕円鏡2からの反射光のうち最も第一焦点F1 側で光軸Xと交わる位置と、凸円錐面14の頂点14Pの位置が一致するように配されている。
【0023】 この状態でキセノンランプ3を点灯すると、発光部5から発散された光は、回転楕円鏡2で反射されて円錐筒形の光束となって、光軸Xに向かって集光していく。この場合に、発光部5から発散されて回転楕円鏡2で反射された光のうち、最も内側の反射光L2 は凸円錐面14の頂点14Pに照射され、最も外側の反射光L1 は凸円錐面14の周面に照射されるので、回転楕円鏡2で反射された殆ど全ての光は凸円錐面14に入射されてアキシコンプリズム13を透過し、光軸Xに対する角度が小さくなるように屈折されてアキシコンプリズム13から出射される。
【0024】 これにより、回転楕円鏡2で反射された円錐筒型の光束は、アキシコンプリズム13によりその光束が縮径されると同時に、光軸Xと平行な光を含む一定の角度範囲内に収まるように屈折されるので、ライトガイド12の光出射端面12out から明るい光束が円錐状に照射されることとなり、中抜けが防止されるだけでなく、その範囲内は略均一な光強度分布が得られる。また、ライトガイド12の開口数より広い角度で集光する光も、アキシコンプリズム13を透過させることによりライトガイド12内に導くことができるように屈折させて、回転楕円鏡2で反射された殆ど全ての光をライトガイド12内に取り込むことができるので、光の利用効率に優れ、アキシコンプリズム13を透過することによる光損失を差し引いてもライトガイド12の光出射端面12outから照射される光強度を向上させることができる。
【0025】 なお、図4に示すように、アキシコンプリズム13は、光源側の光入射面の周縁部が凸円錐面14で形成されると共に、その中心部分が前記凸円錐面14に連続する凸球面16で形成され、ライトガイド12の光入射端面12inと対向する面の周縁部が凹円錐面15で形成されると共にその中心部分が前記凹円錐面15に連続する凹球面17で形成されている場合も同様の効果が得られる。
【0026】 また、図5は本発明に係るさらに他の光源装置を示す。本例の光源装置21は、図5(a)に示すように、回転楕円鏡2に対して光を発散する光源3がその第一焦点F1 に配され、光ファイバ束で形成されたライトガイド12が、前記回転楕円鏡2の光軸Xと同軸的に、且つ、その光入射端面12inが前記回転楕円鏡2の第二焦点F2 近傍に位置するように配設されると共に、前記ライトガイド12の光出射端面12out からの出射光を透過させるアキシコンレンズ22が配設されている。
【0027】 アキシコンレンズ22は、その片面が凸円錐面23に形成されると共に、その反対面が凸球面24もしくは凸回転楕円面に形成されている。そして、ライトガイド12から出射される円錐筒状の出射光の中央に低輝度部DAが現出する光軸Y上の位置に一致して、または、その近傍に、前記凸円錐面23の頂点23aが位置するように配設されている。なお、本例では、アキシコンレンズ22の凸円錐面23をライトガイド12の光出射端面12out に対向して配設した場合について説明したが、凸球面24をライトガイド12の光出射端面12out に対向して配設してもよい。
【0028】 そして、回転楕円鏡2から反射されてライトガイド12の光入射端面12inに入射される円錐筒状の光の内側の入射角度(中抜角)をφ1 ,外側の入射角度φ2 (楕円鏡NA値= sinφ2 ),ライトガイド12の有効直径d,光軸Y上に低輝度部DAが現出するまでの、光出射端面12out からの距離Lとすると、L tanφ1 ≒Lφ1 =d/2であるから、距離LはL=d/(2φ1
で求められる。なお、このとき、アキシコンレンズ22の受光面半径Rが、R≧L tanφ2 +d/2の関係を満たすように選定すれば、ライトガイド12から出射されるほとんどの光をアキシコンレンズ22に入射させることができる。
【0029】 そして、アキシコンレンズ22の屈折率をnとしたときに、凸円錐面23の頂角τを、τ=π−2φ1 /(n−1)
とすれば、アキシコンレンズ22に入射された光がコリメートされて中抜けが防止されるが、このままでは、図5(b)に示すように中央部の輝度(光強度)が高い。そこで、アキシコンレンズ22の凸円錐面23から入射した光を、凸球面24から出射させると、外側に拡散しようとする光が内側に屈折されてコリメートされると共に、凸球面24を透過した光がその球面収差によりミキシングされて、アキシコンレンズ22から所定距離離れたところでは、図5(c)に示すように全体として輝度分布(光強度分布)の均一な光束を得ることができる。このとき、アキシコンレンズ22の厚さ(凸円錐面23の頂点23aから凸球面24までの距離)をtとすると、凸球面24の曲率半径rは、r=(n−1)C/(φ2 −φ1
但し,C=φ2 (L−t/n)+d/2+tτ(n−1)/nとするのが好ましい。
【0030】 このように、本例によれば、回転楕円鏡2の第一焦点F1 に配置したキセノンランプ3から発散された光は、回転楕円鏡2で反射されて、第二焦点F2 近傍に向かって円錐筒状に集光されてライトガイド12の光入射端面12inに入射され、その光出射端面12out から出射される。この出射光を照射すると、円錐筒状に拡がっていき光軸Y上に沿って所定距離離れた位置にスクリーンを置くと、中抜けと称する低輝度部DAが現出する。そこで、その光軸Y上の低輝度部が現出する位置の近傍にアキシコンレンズ22を配設して、ライトガイド12の出射光を入射させると、その凸円錐面23に中抜けのない状態で出射光が入射されて、光軸Yに平行な成分を含む光束に屈折されて、中央部が明るく周縁部が暗い光強度分布の光束となる。次いで、その光束が凸球面24又は凸回転楕円面を透過して出射されると、外側に拡散しようとする光が内側に屈折されてコリメートされると共に、凸球面24を透過した光がその球面収差によりミキシングされるので、略均一の光強度分布をもった光密度の高い光束となる。したがって、本例の光源装置21も、光強度分布が均一な中抜けのない照射光を得ることができ、特に、照射面積が小さい場合にパワーロスの少ない照射光を得ることができる。
【0031】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、ライトガイドの光入射端面が凹面に形成され、回転楕円鏡から反射される光を直接ライトガイドに入射させて、光軸に平行な光を含む一定の角度範囲内に収まるように屈折させているので、プリズムなどによる光損失を生ずることなく全体的に光強度の高い照射光が得られ、且つ、光強度分布の中央部分がフラットな照射光を得ることができるという大変優れた効果を奏する。また、アキシコンプリズムを透過させることにより、回転楕円鏡から反射された光は光軸との角度が小さくなるように屈折されて、光軸に平行な光を含む一定の角度範囲内の光になるので、ライトガイドの開口数より広い角度で集光する光もライトガイドの開口数より小さな角度まで屈折されてライトガイドに取り込むことができ、光の利用効率が高くなって全体的に光強度の高い照射光が得られ、且つ、光強度分布の中央部分がフラットな照射光を得ることができるという大変優れた効果を奏する。さらに、ライトガイドの光出射端面に対向して片面が凸円錐面で他面が凸球面又は凸回転楕円面のアキシコンレンズを配設し、ライトガイドから円錐筒状に拡がって出射される出射光を透過させれば、凸円錐面で中抜けが防止され、凸球面又は凸回転楕円面を透過することにより光強度がミキシングされて略均一の光強度分布をもった照射光を得ることができるという大変優れた効果を奏する。
【出願人】 【識別番号】000138200
【氏名又は名称】株式会社モリテックス
【出願日】 平成9年(1997)12月12日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】澤野 勝文 (外1名)
【公開番号】 特開平11−176221
【公開日】 平成11年(1999)7月2日
【出願番号】 特願平9−342687