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【発明の名称】 光ファイバを用いた照明体
【発明者】 【氏名】岸川 龍広

【氏名】勢羅 幹雄

【氏名】杉浦 正行

【氏名】服部 希義

【要約】 【課題】使用時にハレーションがなく、コンパクトな照明体を提供する。

【解決手段】光源1と、光ファイバ束2と、光ファイバ束の光出射端部を収納する容器3と、中心部が開口された導光円板4と、内筒と外筒を有し導光円板を収納する導光筒5と、光拡散板6とからなり、光ファイバ束の光出射端は導光筒に向かって同心円状に配置され、導光筒はその光導入端面7に光ファイバ束の光出射端が形成する円に対応して同心円状に形成された光導入部8を有すると共に、その光導出端面9において光ファイバ束の光出射端が形成する円よりも小さい同心円と内筒との間に光導出部10を有し、光拡散板は導光筒の光導出部を覆うように配置され、また導光円板には導入光を内筒側に反射する光反射機能が付与され、且つ導光筒の内筒11との接触面及び光ファイバ束の光出射端部よりも内筒側の光導入端面12に光反射材13、14が配置されてなるリング状照明体。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 光源(1)と、光入射端と光出射端とを有する光ファイバ束(2)と、光ファイバ束の光出射端部を収納する容器(3)と、中心部が開口された導光円板(4)と、内筒と外筒を有し導光円板を収納する導光筒(5)と、光拡散板(6)とからなり、光ファイバ束(2)の光入射端は光源(1)に接続され、光ファイバ束の光出射端は容器(3)の光出射端面において導光筒(5)に向かって同心円状に配置され、導光筒(5)は、その光導入端面(7)において光ファイバ束の光出射端が形成する円に対応して同心円状に形成された光導入部(8)を有すると共に、その光導出端面(9)において光ファイバ束の光出射端が形成する円よりも小さい径の同心円と内筒との間に形成された光導出部(10)を有し、光拡散板(6)は導光筒(5)の光導出部側に光導出部(10)を覆うように配置され、また導光円板(4)には、光ファイバ束からの導入光を内筒側に反射する光反射機能が付与され、且つ、導光筒の内筒(11)との接触面及び光ファイバ束の光出射端部よりも内筒側の光導入端面(12)に光反射材(13、14)が配置されてなるリング状照明体。
【請求項2】 光源(1)と、光入射端と光出射端とを有する光ファイバ束(2)と、中心部が開口された導光板(21)と、光ファイバ束の光出射端部及び導光板を収納する容器(22)と、光拡散板(23)とからなり、光ファイバ束の光出射端が導光板の外周部において導光板の中心部に向かって中心点に対して点対称に配置され、導光板の裏面側(24)及び中心開口部側(25)に光反射材(26、27)が配置され、導光板の表面側(28)に光拡散板(23)が配置されてなる照明体。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光ファイバを用いたリング状照明体に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来の光ファイバを用いたリングライトは、光ファイバの光出射端をリング状の口金に同心円状に配置し、光ファイバの出射光を被照明体に直接照射する構造のものである。このようなリングライト31は、検査用の照明装置等に使用されており、例えば検査機本体のCCDカメラ32の下に取り付けられて、被照明体33を照明する(図5)。
【0003】従来のリングライトは、光ファイバから出射される光を被照射体に直接当てるので、被照射体によっては、CCDカメラに入射される光が強すぎるために、ハレーションを起こし高精度の画像処理ができないという問題があった。
【0004】この問題を解消するものとして、ドーム照明がある。ドーム照明は、内面に反射体を有し半球の形状をしたドームの内部に光ファイバからの光を照射し、その反射光を被照明体に照射する間接照明装置である。しかしドーム照明は、照明部が半球状であり照明部が大きいので、小スペースを要求される場合、機械に取り付けられない点が問題であり、より薄型の照明装置が望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、光源1と、光入射端と光出射端とを有する光ファイバ束2と、光ファイバ束の光出射端部を収納する容器3と、中心部が開口された導光円板4と、内筒と外筒を有し導光円板を収納する導光筒5と、光拡散板6とからなり、光ファイバ束2の光入射端は光源1に接続され、光ファイバ束の光出射端は容器3の光出射端面において導光筒5に向かって同心円状に配置され、導光筒5は、その光導入端面7において光ファイバ束の光出射端が形成する円に対応して同心円状に形成された光導入部8を有すると共に、その光導出端面9において光ファイバ束の光出射端が形成する円よりも小さい径の同心円と内筒との間に形成された光導出部10を有し、光拡散板6は導光筒5の光導出部側に光導出部10を覆うように配置され、また導光円板4には、光ファイバ束からの導入光を内筒側に反射する光反射機能が付与され、且つ、導光筒の内筒11との接触面及び光ファイバ束の光出射端部よりも内筒側の光導入端面12に光反射材13、14が配置されてなるリング状照明体にある。
【0006】また、本発明の要旨は、光源1と、光入射端と光出射端とを有する光ファイバ束2と、中心部が開口された導光板21と、光ファイバ束の光出射端部及び導光板を収納する容器22と、光拡散板23とからなり、光ファイバ束の光出射端が導光板の外周部において導光板の中心部に向かって中心点に対して点対称に配置され、導光板の裏面側24及び中心開口部側25に光反射材26、27が配置され、導光板の表面側28に光拡散板23が配置されてなる照明体にある。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明において光ファイバ束から導光円板内に導入された光は導光円板内で反射を繰り返しながら光拡散板に導出され、光拡散板によって拡散光として出射される。本発明の照明体は従来のリングライトと同様に、通常図5のように配置して用いる。
【0008】先ず図1及び図2を用いて第一の発明について説明する。図1は第一の発明のリング状照明体の側断面模式図であり、図2は図1のリング状照明体の平面模式図である。光ファイバから出射された光はおよそ図の矢印方向に進行する。
【0009】導光筒5は、その光導出端面9において光ファイバ束の光出射端が形成する円よりも小さい径の同心円と内筒との間に形成された光導出部10を有しており、これによって光ファイバ束から出射され導光円板内に導入された光が、直接光拡散板に導出されることを防いでいる。
【0010】また導光円板4の光反射機能及び光反射材13、14は、光ファイバ束から出射され導光円板内に導入された光が導光円板内で反射を繰り返す間に指向性を減少し拡散光に変化するように作用する。なお、導光筒5が光反射機能を有するものであってもよく、また光反射材13、14によって導光筒が形成されていてもよい。
【0011】光源1としては、ハロゲンランプ等の公知の光源を用いることができる。
【0012】光ファイバ束2用の光ファイバとしては、公知の有機系または無機系の光ファイバが用いられる。光ファイバ束の光出射端は容器3の光出射端面において導光筒5に向かって、ほぼ均一の間隔で一列または二列以上の同心円状として配置される。
【0013】光ファイバ束の光出射端側を収納する容器3の外形は必ずしも円形状でなくてもよく矩形状であってもよい。この容器3は導光筒5と一体化することもできる。
【0014】光ファイバ束の光出射端は容器3の光出射端面において導光筒5に向かって同心円状に配置されるが、光ファイバ束の光出射方向は光出射端面に対して垂直方向(図1においてZ方向)であることが好ましい。
【0015】導光円板4を構成する素材としては、光伝送性に優れたアクリル樹脂やポリカーボネート樹脂などの公知の透明樹脂が用いられる。
【0016】光拡散板6としては、表面をサンドブラスト処理や梨地面形成等の粗面化処理したもの、表面に散乱物質や拡散物質等を塗布処理したもの、及び内部に散乱物質を分散させたもの等、公知のものが使用できる。中心部が開口された形状を有するものも、中心部が開口されていないものも、共に使用可能である。
【0017】光反射材13、14としては、白色の反射フィルム、蒸着ミラ−等が用いられる。
【0018】また、導光円板への光反射機能は、光反射材を配設することによってまたはプリズム構造を導光円板上に形成すること等によって付与することができる。例えば光ファイバ束の光出射方向がZ方向である場合、導光円板の外周部をZ方向に対して45度に切断することによって光反射面を形成することができる。そして光ファイバ束からの光はこの面によって導光円板の中心方向へ反射される。
【0019】本発明のリング状照明体は、光源、光ファイバ束及び容器からなる従来のリング状照明体に対して、導光円板、導光筒及び光拡散板を一体化した部品を取り付けた構成とすることもできる。
【0020】第二の発明は薄型の照明体に関する。導光板としてはその中心点に対して点対称の形状、即ち円形、正方形、長方形などのものが用られる。従来品の厚みは30mm以上であるが、これらの照明体は20mm以下の薄さとすることができ、さらには5mm以下にすることもできる。図3は第二の発明の代表例であるリング状照明体の側断面模式図であり、図4は図3のリング状照明体の平面模式図である。光ファイバから出射された光はおよそ図の矢印方向に進行する。光源1、光ファイバ束2、導光円板21、容器22、光拡散板23、光反射材26、27については第一の発明の場合と同様である。
【0021】光ファイバ束は、その光出射端が導光円板の外周部において導光円板の中心部に向かって、一層または二層以上の同心円の層としてほぼ均一に配置される。
【0022】
【実施例】以下実施例により具体的に説明する。
実施例1図1及び図2に示したリング状照明体を製作した。アルミニウム製の円筒容器(外径90mm、内径50mm)の光出射端面において直径70mmの位置にポリメチルメタクリレ−ト製(PMMA製)の光ファイバ450本を同心円状に配置した。
【0023】導光筒としては、外径100mm、内径30mm、高さ15mmの円筒容器を用いた。導光円板としては、外径76mm、内径30mm、厚み6mmの一面が梨地状に粗面化されたアクリル樹脂板を用い、梨地面を光導出端面側とし、梨地面の外径が64mmとなるように、外周部を45度に切断し、プリズム加工した。
【0024】導光円板の内筒接触面と光ファイバ束の光出射端部よりも内筒側の光導入端面には塩ビ製白色の反射シートを貼り付けた。
【0025】導光筒の光導出端面側には、外径80mm、内径30mm、厚み1mmの乳半色のアクリル樹脂製板(光拡散板)を配置した。
【0026】このようにして製作したリング状照明体を検査装置に取り付け検査対象物であるBGA(ボールグリッドアレイ)を照明したところ、ハレーションがなく、形状が明確に検出できた。
【0027】実施例2図3及び図4に示したリング状照明体を製作した。アルミニウム製の円筒容器(外径180mm、内径56mm)の中にポリメチルメタクリレ−ト製(PMMA製)の光ファイバ120本を一層分、その光出射端がほぼ円周上に位置するように配置した。
【0028】導光円板として外径110mm、内径62mm、厚み6mmのPMMA板を用いた。この導光円板の一方の面及び内筒接触面に塩ビ製白色の反射シートを貼り付けた。この導光円板の他方の面に外径102mm、内径62mm、厚み1mmの乳半色のアクリル樹脂製板(光拡散板)を配置した。このようにして製作された照明体素子を、導光円板の外周部に光ファイバ束の光出射端が位置するように円筒容器の中央部に配置した。
【0029】このようにして製作したリング状照明体の全体の薄さは約15mmであった。この照明体を検査装置に取り付け検査対象物であるBGA(ボールグリッドアレイ)を照明したところ、ハレーションがなく、形状が明確に検出できた。
【0030】
【発明の効果】本発明のリング状照明体は、従来問題となっていたハレーションを抑制できるので半導体組立装置・半導体検査装置用等の照明体として使用できる。
【0031】本発明の薄型リング状照明体は、狭い設置スペースしかない装置にも取り付け可能である。
【出願人】 【識別番号】000006035
【氏名又は名称】三菱レイヨン株式会社
【出願日】 平成9年(1997)11月27日
【代理人】
【公開番号】 特開平11−162222
【公開日】 平成11年(1999)6月18日
【出願番号】 特願平9−326521