トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F21 照明




【発明の名称】 車輌用灯具の防水構造
【発明者】 【氏名】市原 元幸

【氏名】長澤 理之

【要約】 【課題】防水カバ−の嵌合部がユ−ザ−等に強く押されてはずれたり、防水性能が低下することを防止する車輌用前照灯の防水構造。

【解決手段】ランプハウジング1内に取り付けられた傾動自在のリフレクタ2の防水構造において、特に防水カバ−7の嵌合部11がユ−ザ−等に押され防水性能が低下することを防止することを趣旨としているもので、嵌合部11をはずれ防止片14で覆うことによって課題を解決するものである。また、はずれ防止片14は、ソケットカバ−12の外周に設けられており、部品点数の減少を図っている。更に、はずれ防止片の代わりに電球ソケットに設けたフランジ部20をはずれ防止片とすることにより、より一層簡素で且つ小型な設計的自由度がある車輌用灯具を提供できコスト的メリットも望まれる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ハウジング内に電球を保持したリフレクタが傾動自在に支持されており、リフレクタ後部とハウジング後部の隙間を防水カバ−で覆う車輌用灯具において、リフレクタ後部に円筒が後方に突出形成され、ハウジング後部には、円形の開口が該円筒を取り囲むように形成され、該開口の周縁部から環状の取付環が後方に突出形成され、中央部に筒状の嵌合部と外周部に環状の取付部とから成る防水カバ−の該嵌合部がリフレクタの円筒部に圧入され、該取付部がハウジングの取付環に係止され、該嵌合部と該円筒部は、はずれ防止片で覆われていることを特徴とする車輌用灯具の防水構造。
【請求項2】 前記円筒が、電球を取り付けるための取付筒であることを特徴とする請求項1記載の車輌用灯具の防水構造。
【請求項3】 前記はずれ防止片が電球ソケットのフランジ部であることを特徴とする請求項1、2記載の車輌用灯具の防水構造。
【請求項4】 前記はずれ防止片が電球ソケットのソケットカバ−に設けられることを特徴とする請求項1、2記載の車輌用灯具の防水構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用前照灯の防水構造に関するものであり詳細には、リフレクタが傾動自在のヘッドランプ(インナ−エイミングタイプ)でありリフレクタとハウジングの隙間から雨水、埃、塵などの進入を防止するための防水カバ−が、予期せぬ力(ユ−ザ−が手で強く押したり)で押されたりしてはずれるのを防止する為の車両用前照灯の防水構造である。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の車体に固定されたランプハウジング内に電球を保持したリフレクタが、傾動自在に支持された車輌用前照灯において、電球の交換ができるようにハウジング後部に開口を設けておかなければならない。
【0003】そして、開口部から雨水、塵、埃等が侵入しないように開口部の防水をする必要がある。図3、図4は、そのような防水構造の従来例を示すものである。
【0004】先に図3について、説明する。aは、ランプハウジングであり、図示しない自動車の車体に固定されている。そして、このランプハウジングaの後部中央には、開口bが形成され、その開口縁には、後方に向かって突出された取付環cが形成されている。
【0005】また、上記取付環cの後端縁には、外方へ向かって突出された係合縁dが形成されている。
【0006】eは、リフレクタであり、ランプハウジングa内に傾動自在に支持されている。そして、このリフレクタeの後部中央に電球fが着脱自在に取付けられている。
【0007】gは、防水カバ−である。該防水カバ−gは、中心部に嵌合孔hが形成され、外周縁から略前方に向かって突出した環状の被着部iが形成され、該被着部iの内周面の基部即ち、主部jに連結する部分には環状に延びる係合溝kが形成されている。
【0008】このようにして、リフレクタeの傾動につれて動く電球fとランプハウジングaの開口bとの間が防水カバ−gで防水される。
【0009】しかしながら、防水カバ−gが電球fと直接嵌合状態にあり、電球fの交換時に防水カバ−gをランプハウジングaからいったん取り外さなければならず防水カバ−の取付け状態が不完全のまま取り付けられたり、防水カバ−を傷つけたりする要因が増え防水性能の低下が問題となっていた。
【0010】上記の問題を解決するために、防水カバ−を電球と直接嵌合状態となっていない構造をとり、防水カバ−をランプハウジングから外さなくても交換が可能とした従来例が図4であり以下に詳細を図面に沿って説明する。
【0011】43は、ランプハウジングであり図示しない自動車の車体に取付け固定されている。ランプハウジング43は、後部中央部に大きな円形をした開口44を設けている。
【0012】該開口44は、開口縁から筒状の取付環45が後方に突出している。該取付環45は、小径の筒部である後半部45bと大径の筒部である前半部45aとからなり、中間部には、係合片47が外方にフランジ状に突出している。
【0013】また、取付環45の終端部は、中心に向かって帯状に突出する突当縁46が形成されている。
【0014】42は、リフレクタであり後部中央に開口48が設けられ、該開口48の開口縁に沿って後方に円筒状の取付筒49が形成され、電球ソケットが内周面49aに嵌合するよう挿入されている。
【0015】該取付筒49の周りには、該取付筒49を取り囲むように一回り大きい筒状の囲繞壁50が形成されている。前記囲繞壁50の周りには、該囲繞壁50を取り囲むように更に一回り大きい筒状の外周壁51が形成されている。
【0016】63は、囲繞壁50と外周壁51を連結しているブロック状の連結部であり、連結部63の後端部に螺子穴64が、設けられている。
【0017】52は、電球41を固定するための環状の押え環でありブロック状の連結部に螺子65でしっかりと固定している。
【0018】53は、防水カバ−であり、中央部の円筒状をした嵌合部54と外周部に位置する円筒状の取付部56とこれら嵌合部54と取付部56とを連結している肉薄の中間部55とから形成される。
【0019】該嵌合部54は、外周壁51に圧入し、取付部56が後半部45bにシ−リングされている。57は、防水カバ−53を押さえるための押えリングであり、環状の押え部58と側壁部59と係合部60とからなる。該係合部60は、係合片61をもち、係合片47に押し回すことにより係止されている。
【0020】このように、防水カバ−は、電球とは直接嵌合状態にないので電球の交換の度に防水カバ−をランプハウジングから外さなくても良いため、いったん防水カバ−の取付けを完全に行なってしまえば防水カバ−が、傷む要因が少なく且つ、防水カバ−の取付け状態が不完全になることがないので、防水性能が低下することもない。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図3及びそれを改良した図4の構造では、防水カバ−が中央部が円筒状をした嵌合部とし、電球及びリフレクタに設けられた外周壁に圧入されており、嵌合部がむき出し状態となっている。このため、ユ−ザ−等に触られたり予期せぬ力で押され防水性能が低下することが考えられた。また、図4の従来例では、押さえリング等を必要としており、部品点数の増加により構造が複雑となり組み立てるのに面倒であった。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明はランプハウジング内に取り付けられた傾動自在のリフレクタの防水構造において、特に防水カバ−の嵌合部がユ−ザ−等に押され防水性能が低下することを防止することを趣旨としているもので、嵌合部をはずれ防止片で覆うことによって課題を解決するものである。また、はずれ防止片を電球ソケットに設けたフランジ部で形成したり、電球ソケットのソケットカバ−に設けたりすることにより部品点数の軽減を図っている。
【0023】
【実施例】以下に実施例を図1、2の図面にそって説明する。1は、ランプハウジングであり図示しない自動車の車体に取付け固定されている。ランプハウジング1は、後部中央部に大きな円形をした開口15を設けている。
【0024】該開口15は、開口縁から筒状の取付環16が後方に突出している。該取付環16の終端部は、中心に向かって帯状に突出する突当縁17が形成されている。
【0025】2は、リフレクタであり後部中央に開口4が設けられ、該開口4の開口縁に沿って後方に円筒状の取付筒5が形成され、電球ソケットが内周面4aに嵌合するよう挿入されている。
【0026】該取付筒5の周りには、該取付筒5を取り囲むように一回り大きい筒状の外周壁6が形成されている。
【0027】7は、防水カバ−であり、中央部が円筒状をした嵌合部11と外周部に位置する円筒状の取付部8とこれら嵌合部11と取付部8とを連結している肉薄の中間部10とから形成される。
【0028】該嵌合部11は、外周壁6に圧入し、取付部8が取付環16にシ−リングされている。9は、係合片であり、突当縁17に係止されている。12は、ソケットカバ−であり、防水カバ−7の嵌合部11と外周壁6を覆うためのはずれ防止片14と、中央円筒状で電球ソケット3aを固定するための押さえ片13と切り欠き部18とから形成されるバヨネット構造となっている。そして、押し回すことにより、電球ソケット3aを固定しリフレクタ2の取付筒5に設けた係合突起部19に係止される。
【0029】このように、防水カバ−は、電球とは直接嵌合状態にないので防水カバ−をランプハウジングから外さなくても電球の交換が可能で、且つ防水カバ−の、シ−リング部である嵌合部と外周壁がソケットカバ−に設けたはずれ防止片で覆われており、電球交換時にユ−ザ−が触れてしまったりすることもないので、強く押されるなどして防水性能が低下することもない。
【0030】次に図2に示した実施例2について以下説明する。実施例2は、実施例1のソケットカバ−をなくしたものであり、その分部品点数が減り簡素化を可能としておりコスト的なメリットも望まれている。
【0031】実施例1同様1は、ランプハウジングであり中央後方に開口15を設けている。該開口15は、開口縁から筒状の取付環16が後方に突出している。該取付環16の終端部は、中心に向かって帯状に突出する突当縁17が形成されている。
【0032】2は、リフレクタであり後部中央に開口4が設けられ、該開口4の開口縁に沿って後方に円筒状の取付筒5が形成されている。7は、防水カバ−であり、中央部の円筒状をした嵌合部11と外周部に位置する円筒状の取付部8とこれら嵌合部11と取付部8とを連結している肉薄の中間部10とから形成される。
【0033】該嵌合部11は、取付筒5に圧入し、取付部8が取付環16にシ−リングされている。
【0034】電球ソケット3aと前記取付筒5の内周面4aが、電球ソケット3aを押し回すことで係止されるバヨネット構造となっている。詳細には、該内周面4aには、係合突起4bが設けられ電球ソケット3aには、切り欠き3bが設けられており押し回すことで係止される。
【0035】9は、係合片であり、突当縁17に係止されている。20は、電球ソケット3aのフランジ部であり、防水カバ−7の嵌合部11と取付筒5を覆っている。
【0036】このように、防水カバ−7の嵌合部11が圧入するための外周壁を取付筒5にしたことにより、シンプルで小型なランプを提供できる。更に防水カバ−のシ−リング部である嵌合部11と取付筒5を電球ソケット3aのフランジ部20で覆い、電球ソケット3aにバヨネット構造を設け係止することで、ユ−ザ−等に強く押されたりしても、防水性能が低下するのを防止できる。
【0037】
【発明の効果】実施例1、2に示したように、ランプハウジング内に取り付けられた傾動自在のリフレクタの防水構造において、特に防水カバ−の嵌合部がユ−ザ−等に押され防水性能が低下することをはずれ防止片で覆い防止している。
【0038】図1では、嵌合部を電球ソケットを固定する為のソケットカバ−の外周に設けたはずれ防止片で覆うことによって嵌合部の保護を行っている。また、図2では、嵌合部を電球ソケットに設けられるフランジ部で覆ったことで嵌合部の保護を行っている。
【0039】更に図2では、図1が取付筒の周りに外周壁を設け防水カバ−の嵌合部が外周壁に圧入されているのに対し、取付筒に防水カバ−の嵌合部が圧入されている。このように、実施例2については、より一層簡素で設計的な自由度及びコスト的なメリットが望まれる。
【出願人】 【識別番号】000002303
【氏名又は名称】スタンレー電気株式会社
【出願日】 平成9年(1997)9月4日
【代理人】
【公開番号】 特開平11−86625
【公開日】 平成11年(1999)3月30日
【出願番号】 特願平9−254125