トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F21 照明




【発明の名称】 バックライト装置
【発明者】 【氏名】佐々木 晃

【要約】 【課題】エッジライト方式のインバータ一体型バックライト装置において、さらなる小型化を可能とする。

【解決手段】蛍光管3とこの蛍光管3に電流を供給するインバータ回路ユニット10とを、樹脂製のフレーム9にインサートされた接続金具15によって電気的に接続する構造とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 蛍光管と、この蛍光管の光を発光面に導く断面くさび形の導光板と、上記蛍光管に電流を供給するインバータ回路ユニットと、を有して構成されるバックライト装置において、上記インバータ回路ユニットを上記導光板の先端側薄形部分の裏側に配置すると共に、上記導光板を支持する樹脂製のフレームに導電性の金具を埋設し、この金具によって上記蛍光管と上記インバータ回路ユニットとを電気的に接続する構造としたことを特徴とするバックライト装置。
【請求項2】 上記金具は、インサートモールドによって上記フレームに埋設されることを特徴とする請求項1に記載のバックライト装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶表示付ビデオカメラ等において、液晶表示板の裏から光を供給するためのバックライト装置に関し、特にその薄型化構造に係るものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示付ビデオカメラやデジタルスチルカメラ等の機器においては、液晶表示板に光を供給するために、液晶表示板の裏側にバックライト装置が配置されている。
【0003】このバックライト装置においてエッジライト方式のインバータ一体型バックライト装置は、光源である蛍光管が端部に配置され、この蛍光管の光が断面くさび形の導光板によって広く発光面に導かれる構造となっていると共に、蛍光管に電流を供給するためのインバータ回路ユニットが装置内に一体に組み込まれて構成されている。
【0004】このエッジライト方式のインバータ一体型バックライト装置において蛍光管とインバータ回路とを配線で接続する場合、導光板を支持するフレームの両側部に沿って配線を引き回すか、あるいはフレームの底部に沿って配線を引き回す構造が一般的であった。
【0005】この蛍光管とインバータ回路とを接続する配線は、蛍光管の起動電圧が2〜5kVと高圧を要するために、他の回路部分や金属部分から2〜5mmの拒絶距離を確保するか、高圧用のφ1.5〜2.0mm程度の太い絶縁電線を使用する必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、フレームの両側部に沿って配線を引き回す構造では、フレームの両側部の外側に、絶縁距離であれば2〜5mm、絶縁電線であれば1.5〜2.0mmのスペースを確保する必要があり、その結果としてバックライト装置の横幅寸法が大きくなってしまう問題があった。またフレームの底部に沿って配線を引き回す構造でも、フレームの底部の下に同様のスペースを確保する必要があり、この場合バックライト装置の厚さ寸法が大きくなってしまう問題があった。
【0007】またインバータ回路ユニットを蛍光管の近くに配置し、蛍光管のリードを直接インバータ回路に接続する構造も考えられるが、この場合は導光板の厚い部分の裏側にインバータ回路ユニットを配置することになるのでスペースの有効利用ができず、その結果バックライト装置の厚さ寸法が大きくなってしまう問題があった。
【0008】本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、バックライト装置の小型化を図ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために本発明は、蛍光管と、この蛍光管の光を発光面に導く断面くさび形の導光板と、蛍光管に電流を供給するインバータ回路ユニットと、を有して構成されるバックライト装置において、インバータ回路ユニットを導光板の先端側薄形部分の裏側に配置すると共に、導光板を支持する樹脂製のフレームに導電性の金具を埋設し、この金具によって蛍光管とインバータ回路ユニットとを電気的に接続する構造としてなるものである。
【0010】この構造では、インバータ回路ユニットを導光板の先端側薄形部分の裏側に配置することによりスペースの有効利用ができるので、バックライト装置の小型化を図ることができる。そして樹脂製のフレームに埋設される導電性の金具によって蛍光管とインバータ回路ユニットとを電気的に接続する構造としたことにより、接続用の配線を引き回すスペースが不要となるので、バックライト装置のさらなる小型化が可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態の一例について詳細に説明する。図1は本発明によるエッジライト方式のインバータ一一体型バックライト装置の外観図、図2は図1のA−A線の断面図を示している。
【0012】本例のバックライト装置1は、図に示す如く全体としてほぼ矩形の薄型平板状に形成されている。具体的な寸法値は、横幅W=58mm、奥行きD=48mm、厚み(高さ)H=4.4mmで、厚みについてはトランスが配置される部分のみが僅かに突出してH′=6mmとなっている。また本例のバックライト装置1は、発光面2の左右の外枠部分の幅寸法がW′=2.8mmと幅狭に形成されていることが特徴的になっている。
【0013】このバックライト装置1の内部構造について図2を参照して説明すると、先ずバックライト装置1の内部には光源である蛍光管3が端部に配置されており、この蛍光管3の光が導光板4によって発光面2に広く導かれて発光面2が均一に発光する構造となっている。
【0014】蛍光管3はφ2.0mmの冷陰極蛍光管が用いられており、この蛍光管3の周りを囲むように側断面コ字形のランプリフレクタ5が配置されている。このランプリフレクタ5は厚さ0.2mmのアルミニウム板の内面側に銀(Ag)を蒸着したPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムがラミネートされてなるものであり、このランプリフレクタ5で蛍光管3の光が反射されることによって導光板4側に効率的に光が送り出されるようになっている。
【0015】導光板4は導光性の良いアクリル製で、側断面がくさび形に形成されており、蛍光管3側の厚みが3.5mm、先端側の厚みが0.8mmとなっている。この導光板4の裏面側の傾斜面には厚さ0.188mmの白色のPETによりなる反射シート6が貼着されており、蛍光管3からの光がこの反射シート6で反射されることによって発光面2の全体に広く均一に光が導かれるようになっている。
【0016】さらに導光板4の表面側即ち発光面2側には拡散シート7及びレンズシート8が配されている。拡散シート7はPETベースに微細ビーズが塗布されたものを使用しており、またレンズシート8はPETベースにアクリルによるプリズム状のレンズが形成されてなるものである。
【0017】9は上記の各部品を支持する樹脂製のフレームで、このフレーム9は図3に示す如く左右の両側板部9a,9bと前側板部9c及び底板部9dが一体に形成されてなり、このフレーム9に収まる状態で導光板4が支持される。このフレーム9は白色のPC(ポリカーボネート)によりなり、導光板4やその他の部品を支持する働きに加えて、左右両側板部9a,9b及び前側板部9cで導光板4を囲む構造により、導光板4の端面から光が漏れ出ることを防止する役割も兼ねている。
【0018】尚、ここまでに説明した構成については一般的なエッジライト方式のバックライト装置の構成であり、取り立てて特徴的なものではない。
【0019】10は蛍光管3に電流を供給するためのインバータ回路ユニットで、このインバータ回路ユニット10は、厚さ0.4mmのプリント基板11と、このプリント基板11にマウントされているトランス12及び回路素子13によりなる。
【0020】本例のバックライト装置1では、このインバータ回路ユニット10を導光板4の先端側薄形部分の裏側に配置してあることが特徴的な構造となっている。即ち、導光板4がくさび形に傾斜していることによって生じる裏面側の厚さスペースにインバータ回路ユニット10を配置することにより、スペースを有効に利用してバックライト装置1の厚さ寸法をできるだけ小さく抑えようとするものである。
【0021】またトランス12はインバータ回路ユニット10の中で一番厚みの大きい部品であるため、プリント基板11上でも最も導光板4の先端側に配置することにより、バックライト装置1の厚さ寸法の増加を最小限に抑えるようにしている。
【0022】トランス12以外の回路素子13は、導光板4がくさび形に傾斜していることによって生じる裏面側の厚さスペースに完全に収めることができ、これによって導光板4の蛍光管3側の端部の厚さを基準として裏面がほぼフラットな形状のバックライト装置1を形成することができる。
【0023】14は外カバーであり、厚さ0.2mmのブリキ板を使用している。この外カバー14の表面側は、フレーム9に組み込まれた導光板4と拡散シート7及びレンズシート8に蓋をして固定する働きをしており、また裏面側はインバータ回路ユニット10を覆う形状とすることによりインバータ回路のノイズシールドの働きをすることも兼ねている。
【0024】以上の如く構成されるバックライト装置1において、例えば通常の配線によって蛍光管3とインバータ回路ユニット10とを電気的に接続する場合、蛍光管3の起動電圧が高圧であることによる放電を防止するために、導電部分である外カバー14から2〜5mmの絶縁距離を確保しなければならないが、本例のバックライト装置1ではこの絶縁距離を確保することは難しい。
【0025】即ち本例のバックライト装置1では、前述したように発光面2の左右両側の外枠部分の幅寸法がW′=2.8mmしかなく、これに対し導光板4は発光面2の画面枠より大きくしないと均一な光を得ることができないため、実質的には発光面2の画面枠よりも片側で1mm程度は大きくする必要があり、かつフレーム9は0.8mm程度の厚みが必要であるため、実質的な内部スペースはこれからさらに上カバー14の板厚0.2mmを差し引いて0.8mm程度しか確保できないことになる。0.8mm程度のスペースでは、配線を引き回すために必要な上記の絶縁距離(2〜5mm)を確保することは不可能である。
【0026】また蛍光管3とインバータ回路ユニット10とを絶縁電線(被覆電線)で接続する構造も考えられるが、絶縁電線は太さが1.5〜2.0mm程度あるため、これも前述の0.8mmのスペースには入りきらない。
【0027】そこで本例では図3に示すように、樹脂製のフレーム9の両側板部9a,9bに夫々導電性の接続金具15を埋設し、この接続金具15によって蛍光管3とインバータ回路ユニット10とを電気的に接続する構造としてある。
【0028】この接続金具15は厚さ0.2mm程度の薄いブリキ板によりなり、図4にも示すように一端側には外側に折り曲げられる接片15aを有すると共に他端側には内側に折り曲げられる接片15bを有し、これら接片15aと15cが露出するようにフレーム9の両側板部9a,9bに埋設される。
【0029】本例ではこの接続金具15は、インサートモールドによってフレーム9に埋設される。即ち、フレーム9を成形する際に先に金型内に接続金具15をインサートしておき、その後金型内に樹脂を注入してフレーム9を成形(モールド)することにより、接続金具15を一体に埋め込んだフレーム9が出来上がる。
【0030】そしてこのフレーム9から露出している接続金具15の接片15aと15bに夫々蛍光管3の両端から突出しているリード線3aとインバータ回路ユニット10のプリント基板11に形成されている電極部11aが接続される。
【0031】接続金具15の一端側の接片15aには凹溝部15cが形成されており、この凹溝部15cに蛍光管3のリード線3aを引掛けた状態で接片15aとリード線3aとをハンダ付けして接続固定する。また接続金具15の他端側の接片15bとプリント基板11の電極部11aもハンダ付けによって接続固定する。
【0032】以上の如き本例の構造では、接続金具15はフレーム9の樹脂内に封じ込まれているため、上カバー14と確実に絶縁した状態で蛍光管3とインバータ回路ユニット10とを電気的に接続することがでる。
【0033】そしてこの構造をとることにより、蛍光管3とインバータ回路ユニット10とを電気的に接続するための配線を引き回すスペースが不要となり、即ちバックライト装置の内部に余分なスペースを設ける必要がないので、バックライト装置の小型化を図る上できわめて効果が大きいものである。
【0034】また特に本例では、接続金具15はインサートモールドによってフレーム9に埋設されるので簡単に絶縁構造をとることができ、生産性の面でも効果が大きい。さらに接続金具15は被覆電線よりも安価であるため、トータル的にローコスト化が可能となるものである。
【0035】以上、本発明の実施の形態の一例について説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば上記構成では接続金具15を左右両側即ち蛍光管3の高圧側と低圧側の両方に採用しているが、接続金具15は高圧側のみとし、低圧側は低圧用の被覆電線にて接続したり、あるいは上カバー14を導体として利用して接続する構造としてもよい。また接続金具15はフレーム9の側板部9a,9bだけでなく、底板部9dに埋設してもよい。さらに上記構成では接続金具15はインサートモールドによってフレーム9に埋設してあるが、これ以外にも例えばフレーム9に形成された溝に接続金具15を差し込んで埋設する構造とすることもできる。
【0036】
【発明の効果】以上の説明で明らかな如く本発明のバックライト装置においては、蛍光管に電流を供給するインバータ回路ユニットを断面くさび形の導光板の先端側薄形部分の裏側に配置したことにより、スペースの有効利用ができてバックライト装置の小型(薄型)化を図ることができる。そしてさらに本発明では、樹脂製のフレームに埋設される導電性の金具によって蛍光管とインバータ回路ユニットとを電気的に接続する構造としたことにより、接続用の配線を引き回すスペースが不要となるので、バックライト装置のさらなる小型化が可能となる。そして本発明によるバックライト装置を採用することにより、液晶表示付ビデオカメラやデジタルスチルカメラ等の機器の小型化が可能となる。
【出願人】 【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニー株式会社
【出願日】 平成9年(1997)9月11日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】松隈 秀盛
【公開番号】 特開平11−86623
【公開日】 平成11年(1999)3月30日
【出願番号】 特願平9−246941