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【発明の名称】 照明装置
【発明者】 【氏名】清 水 雅 之

【要約】 【課題】構成を簡素化して製造の際に複雑な作業を必要としないようにし、また、光ファイバの使用本数を少なくして製造コストを低減し、且つ、均一なリング状の拡散照明を得られるようにする。

【解決手段】ケーシング(7) 内に導かれた光は反射要素(10a, 10b)で反射され、両端に形成された光入射端面(6a, 6b)を対向させて環状に形成した発光体(6)内に入射される。発光体(6) 内を進行する光は、環状溝(8) の底部(8a)に形成された光反射面(6ref)から環状溝(8) の開口部(8b)側に形成された光出射面(6out)へ向けて乱反射し外部に出射される。このとき、双方の光入射端面(6a, 6b)から光が入射されるので、一方の光入射端面(6a, 6b)から入射した光の光量の低下を、他方の光入射端面(6b, 6a)から入射した光で補うことができ、光出射面(6out)から均一な光が照射される。また、環状溝(8) 内に、光ファイバを配線する必要がないので、照明装置(1) の小型化及び簡素化を図ることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 光源(2)から導かれた光を発散する環状の発光部(4)を備えた照明装置であって、前記発光部(4)は、両端に形成された光入射端面(6a,6b)から入射させた光をその周面から外部に発散させる発光体(6)が、その光入射端面(6a,6b)を所定間隔で対向させた状態で環状に形成されて、ケーシング(7)に形成された環状溝(8)内に配設されると共に、前記発光体(6)の各光入射端面(6a,6b)の間には、ケーシング(7)内に導かれた光を当該各光入射端面(6a,6b)に向けて反射させる反射要素(10a, 10b) が配設されて成り、前記発光体(6)は、環状溝(8)の底部(8a)側の周面が、当該発光体(6)内を進行する光を環状溝(8)の開口部(8b)側へ向けて乱反射させる光反射面(6ref) に形成され、環状溝(8)の開口部(8b)側の周面が、前記光反射面(6ref) で反射された光を外部に出射する光出射面(6out)に形成されたことを特徴とする照明装置。
【請求項2】 光源(2)から照射された光を導く線状導光体(3)と、その先端に装着されて光を発散する環状の発光部(4)とからなる照明装置であって、前記発光部(4)は、両端に形成された光入射端面(6a,6b)から入射させた光をその周面から外部に発散させる発光体(6)が、その光入射端面(6a,6b)を所定間隔で対向させた状態で環状に形成されて、ケーシング(7)に形成された環状溝(8)内に配設されると共に、ケーシング(7)には前記線状導光体(3)の光出射端部(3out)を接続するコネクタ(9)が形成され、前記発光体(6)の各光入射端面(6a,6b)の間には、前記線状導光体(3)によりケーシング(7)内に導かれた光を当該発光体(6)の各光入射端面(6a,6b)に向けて反射させる反射要素(10a, 10b) が配設されて成り、前記発光体(6)は、環状溝(8)の底部(8a)側の周面が、当該発光体(6)内を進行する光を環状溝(8)の開口部(8b)側へ向けて乱反射させる光反射面(6ref) に形成され、環状溝(8)の開口部(8b)側の周面が、前記光反射面(6ref) で反射された光を外部に出射する光出射面(6out)に形成されたことを特徴とする照明装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光源から導かれた光を発散する環状の発光部を備えた照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば製品検査を行うためのCCDカメラには、そのレンズの外周に製品に対して照明光を照射するための照明装置が取り付けられ、環状の透光スリットから製品に対して均一な光を照射するように成されている。図5はこのような従来の照明装置を示す斜視図であって、照明装置40は、多数の光ファイバを一本に束ねてなるバンドルファイバ41の一端に、光源(図示せず)から照射された光を取り込む光入射端部42が形成されると共に、当該バンドルファイバ41の他端には発光部43が形成されている。そして、この発光部43は、環状の透光スリット44を形成した環状のケーシング45内に、前記光ファイバの光出射端部が透光スリット44に向けて環状に配列されて形成されている。これによれば、光源から照射した光が、バンドルファイバ41を通りその発光部43から環状に発光されるので、例えばケーシング45の中空部分にCCDカメラ46のレンズを位置させれば、CCDカメラ46のレンズの周囲から被写体となる製品に対し、均一な光が照射される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この種の照明装置40は、多数の光ファイバを束ねて形成する関係上、その製造工程が多いだけでなく、光ファイバの光出射端部を均一に環状に配するなど比較的難しく時間のかかる工程があるので製造時間がかかり、また、透光スリット44内に光ファイバの光出射端部が枢密配列されるようにバンドルファイバ41を構成する光ファイバを多数本用いる必要があるため、部品価格ひいては製造コストが嵩むという問題があった。また、ケーシング45内に沿ってバンドルファイバ41を配設するようになっているので、その分、サイズが大型化するという問題もあった。
【0004】 そこで本発明は、比較的簡単な構成で、製造の際に複雑な作業を必要としないようにし、また、光ファイバの使用本数を少なくして製造コストを軽減し、且つ、均一なリング状の拡散照明を得られるようにすることを技術的課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するために、本発明は、光源から導かれた光を発散する環状の発光部を備えた照明装置であって、前記発光部は、両端に形成された光入射端面から入射させた光をその周面から外部に発散させる発光体が、その光入射端面を所定間隔で対向させた状態で環状に形成されて、ケーシングに形成された環状溝内に配設されると共に、前記発光体の各光入射端面の間には、ケーシング内に導かれた光を当該各光入射端面に向けて反射させる反射要素が配設されて成り、前記発光体は、環状溝の底部側の周面が、当該発光体内を進行する光を環状溝の開口部側へ向けて乱反射させる光反射面に形成され、環状溝の開口部側の周面が、前記光反射面で反射された光を外部に出射する光出射面に形成されたことを特徴とする。
【0006】 本発明によれば、ケーシング内に導かれた光が、反射要素で反射されて、環状に形成された発光体の光入射端面からその内部に入射される。発光体は、環状溝の底部側の周面に光反射面が形成され、環状溝の開口部側の周面に光出射面が形成されているので、発光体内を進行する光は、その一部が、前記光反射面で環状溝の開口部側へ向けて乱反射し、前記光出射面から外部に出射される。このとき、発光体内を進行することによる光損失を生じて光入射端面から離れるにしたがって光量が低下しても、双方の光入射端面から光を入射するようにしているので、一方の光入射端面から入射した光の光量の低下を、他方の光入射端面から入射した光で補うことができ、各光入射端面からの距離にかかわらず光出射面から環状の光が均一に照射される。また、ケーシング内に沿わせて多数の光ファイバを束ねた光ファイバケーブルを配設したり、各光ファイバの光出射端部を環状に配列する必要がなく、環状の発光体を配設すれば足りるので、照明装置の小型化及び簡素化を図ることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて具体的に説明する。図1は本発明に係る照明装置の一例を示す斜視図、図2はその底面図、図3はその側面図、図4は発光体を拡大して示す図である。
【0008】 本例の照明装置1は、光源2から照射された光を導く線状導光体3と、その先端に装着されて光を発散する環状の発光部4とからなる。線状導光体3は、多数の光ファイバを束ねたバンドルファイバ5を被覆して形成され、その一端側に形成された光入射端部3inが光源2に接続され、他端側に形成された光出射端部3out が発光部4に接続されるように成されている。
【0009】 発光部4は、両端に形成された光入射端面6a,6bから入射させた光をその周面から外部に発散させる発光体6が、その光入射端面6a,6bを所定間隔で対向させた状態で環状に形成されて、環状のケーシング7に形成された環状溝8に沿って当該ケーシング7内に収納配設されている。また、ケーシング7には前記線状導光体3の光出射端部3out を接続するコネクタ9が形成され、前記発光体6の各光入射端面6a,6bの間には、前記線状導光体3によりケーシング7内に導かれた光を発光体6の各光入射端面6a,6bに振り分けて反射させるミラー(反射要素)10a,10bが、前記光出射端部3out から出射される光の光軸X上に配設されて成る。
【0010】 そして、発光体6は、例えば透明のアクリル材で形成され、図4に示すように、環状溝8の底部8a側の周面に反射塗料が塗布されて、当該発光体6内を進行する光を環状溝8の開口部8b側へ向けて乱反射させる光反射面6ref に形成され、環状溝8の開口部8b側の周面が露出されて、前記光反射面6ref で反射された光を外部に出射する光出射面6out に形成されている。そして、当該光出射面6out から出射された光がケーシング7に形成された環状溝8の開口部8bからリング状の光となって外部に照射されるようになされている。
【0011】 以上が本発明の一例構成であって、次にその作用を説明する。まず、照明装置1の発光部4は、ケーシング7に形成されたコネクタ9と対向する位置にミラー10a,10bを取り付け、当該ミラー10a,10bが光入射端面6a,6bの間に位置するように発光体6を取り付け、ケーシング7を閉じれば完成する。そして、この発光部4のコネクタ9に線状導光体3を接続すれば照明装置1が完成する。このように、それぞれの部品を所定の場所に取り付けるだけで製品が完成し、光ファイバの光出射端部を円環状に配列するような面倒な作業は一切ないので、製造工程が極めて簡素化され、製造コストも安価になる。
【0012】 そして、このように製造した照明装置1を、例えば製品検査用CCDカメラの照明として用いる場合は、線状導光体3の光入射端部3inを光源2に接続し、発光部4のケーシング7をCCDカメラ11のレンズに外装する。ここで、光源2から光を照射すると、その光は線状導光体3の光入射端部3inからその内部に導かれ、光出射端部3out からケーシング7内に照射される。そして、ケーシング7内に照射された光は、その光軸X上に配されたミラー10a,10bにより、発光体6の光入射端面6a,6bに向けて振り分けて反射される。
【0013】 次いで、前記ミラー10a,10bで反射された光は、発光体6の光入射端面6a,6bへ入射され、夫々の方向から発光体6内を進んでいくうちに、光反射面6ref で光出射面6out に向けて乱反射されて、その光が光出射面6out から出射され、ケーシング7に形成された環状溝8の開口部8bから外部に照射される。このとき、一方の光入射端面6aから入射されて発光体6内を進行する光の光量は、他方の光入射端面6bに近づくに従って低下していき、他方の光入射端面6bから入射されて発光体6内を進行する光の光量は、当該他方の光入射端面6bに近づくに従って高くなっていく。したがって、一方の光入射端面6a(6b)から入射された光の光量低下が、他方の光入射端面6b(6a)から入射された光によって補われて、環状溝8の開口部8bから全体として均一な光量の光が照射される。
【0014】 なお、上述の説明では、光源2から線状導光体3を介して発光部4に光を導く場合について説明したが、光源2から発光部4に直接光を導入する場合であってもよい。また、線状導光体3はコネクタ9を介して着脱可能に装着するものに限らず、発光部4に固定されているものであってもよい。
【0015】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、比較的簡単な構成で、製造の際に複雑な作業を必要とせず、また、高価な部品を使用していないので、製造コストを軽減することができ、さらに、双方の光入射端面から光を入射しているので、発光体を進行することによる光量低下を互いに補い合って均一な拡散照明を得ることができるという大変優れた効果を奏する。
【出願人】 【識別番号】000138200
【氏名又は名称】株式会社モリテックス
【出願日】 平成9年(1997)8月11日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】澤野 勝文 (外1名)
【公開番号】 特開平11−66930
【公開日】 平成11年(1999)3月9日
【出願番号】 特願平9−216259