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【発明の名称】 非常用照明器具
【発明者】 【氏名】奥田 滋

【要約】 【課題】安全性の高い非常用照明器具を提供する。

【解決手段】器具本体10の下端側に、着脱自在な円環状の枠体20が取着される。枠体20は、反射板23が取り付けられている。器具本体10は、反射板23の上方に、4個の蓄電池が直列接続され収納された電池ケース30と、商用電源に接続されて4個の蓄電池を充電するとともに商用電源の停電時に蓄電池を電源として光源1を点灯させる回路ブロック40とが納装されている。4個の蓄電池の直列回路は、該直列回路の両端となる蓄電池に先端にコネクタが設けられたリード線が接続される。4個の蓄電池のうち2個の蓄電池間に直列にヒューズFを接続してある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 光源と、直列接続される複数の蓄電池と、商用電源に接続されて蓄電池を充電するとともに商用電源の停電時に蓄電池を電源として光源を点灯させる回路ブロックとを備え、前記複数の蓄電池のうちの2個の蓄電池間に直列にヒューズを介在させて成ることを特徴とする非常用照明器具。
【請求項2】 前記蓄電池の数が4個であることを特徴とする請求項1記載の非常用照明器具。
【請求項3】 前記4個の蓄電池は、2個を1組とし両組の間に前記ヒューズが介在することを特徴とする請求項2記載の非常用照明器具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、商用電源の停電時に蓄電池を電源として光源を点灯させる非常用照明器具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、商用電源の停電時に蓄電池(二次電池)を電源として光源を点灯させる非常用照明器具が提供されている。従来の非常用照明器具としては、例えば図8及び図9に示す構成のものがある。この非常用照明器具の器具本体10は下面開口した有底筒状に形成されており、天井などに埋込配設される。器具本体10の下端側には着脱自在な円環状の枠体20が取着されている。枠体20は、反射板23が取り付けられており、器具本体10の下方を覆うようになっている。反射板23は、上部ほど直径が小さくなる椀形に形成され、反射板23の底部に開口された円形の光源用穴23aを通してハロゲンランプ等の光源1が配置されている。
【0003】また、器具本体10は、反射板23の上方に、複数(図示例では4個)の蓄電池E1 ,E2 ,E3 ,E4 が直列接続されるように収納された電池ケース30’と、外部の商用電源(交流電源)に接続されて蓄電池E1 ,E2 ,E3 ,E4 を充電するとともに商用電源の停電時に蓄電池E1 ,E2 ,E3 ,E4 の直列回路を電源として光源1を点灯させる回路ブロック40とが納装されている。
【0004】回路ブロック40は、一側面が開口したケース44と、ケース44に起立した状態で配置されるプリント配線板41と、ケース44の上面に形成された凹所に配置される端子台42とで構成されている。プリント配線板41には、端子台42を介して外部の商用電源から電源が供給されて蓄電池E1 ,E2 ,E3 ,E4を充電したり商用電源の停電時に蓄電池E1 ,E2 ,E3 ,E4 を電源として光源1を点灯させる回路を構成する回路部品が実装されている。なお、これらの回路部品の中には通電により発熱する部品43(例えば、商用電源を降圧するトランスなど)も含まれている。また、端子台42は商用電源からの電源線が接続されるものであって、リード線(図示せず)等によってプリント配線板41に形成された回路に接続されている。
【0005】電池ケース30’は、上下両面の形状が半円に近い六角柱状に形成されて回路ブロック40と背中合わせに配置されている。また、電池ケース30’には、上述のように4個(4本)の蓄電池E1 ,E2 ,E3 ,E4 が器具本体10の軸方向と略平行になるように2本ずつ一直線状に配置して収納されている。これら蓄電池E1 ,E2 ,E3 ,E4 とプリント配線板41に形成された回路との接続は、図10及び図11に示すように、リード線37,38,39及びリード線38,39それぞれの一端に設けられたコネクタA,Bを介して行われている。
【0006】リード線38とリード線37との間には、ある一定値を超える電流がある時間流れたとき、可溶部分が溶断することによって電流を遮断するヒューズFが接続されている。ここで、ヒューズFは、ヒューズベース(図示せず)に固定された一対のクリップ(図示せず)に保持され、ヒューズベースに固定された一対の端子の一方にリード線38の他端が接続され、他方の端子にリード線37の一端が接続される。なお、ヒューズベースは樹脂製で、クリップ及び端子は金属製である。ヒューズFは、電池ケース30’において、回路ブロック40との対向面側に埋め込む形で配置されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来構成では、ヒューズFが複数の蓄電池E1 ,E2 ,E3 ,E4 を直列接続した直列回路の一端とコネクタAとの間に挿入されているので、何らかの原因でヒューズの可溶部分が溶断した後であっても、蓄電池E1 ,E2,E3 ,E4 を直列接続した直列回路が短絡してしまうことがあった。例えば、リード線37側のクリップとコネクタBとが短絡することがあり、この場合、リード線37及びリード線39に過電流が流れてリード線37及びリード線39が発火してしまう恐れがあった。
【0008】本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、安全性の高い非常用照明器具を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記目的を達成するために、光源と、直列接続される複数の蓄電池と、商用電源に接続されて蓄電池を充電するとともに商用電源の停電時に蓄電池を電源として光源を点灯させる回路ブロックとを備え、前記複数の蓄電池のうちの2個の蓄電池間に直列にヒューズを介在させて成ることを特徴とするものであり、ヒューズの可溶部分が溶断した状態では複数の蓄電池が2組の直列回路に分かれるので、ヒューズの可溶部分が溶断した後に複数の蓄電池が全て短絡されてしまうことを防止でき、安全性を高めることができる。
【0010】請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記蓄電池の数を4個としたものである。請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記4個の蓄電池は、2個を1組とし両組の間に前記ヒューズが介在するので、ヒューズの可溶部分が溶断した状態では4個の蓄電池が2個ずつに分かれるので、ヒューズの可溶部分が溶断した後に4個の蓄電池が全て短絡されてしまうことを防止でき、安全性を高めることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図1乃至図7を参照しながら説明するが、基本構成は従来構成と略同じなので、同様の構成要素には同一の符号を付してある。本実施形態の非常用照明器具は、図1乃至図3に示すように、下面開口した有底筒状に形成された器具本体10の下端側に、着脱自在な円環状の枠体20が取着される。枠体20は、反射板23が取り付けられており、器具本体10の下方を覆うようになっている。反射板23は、上部ほど直径が小さくなる椀形に形成され、反射板23の底部に開口された円形の光源用穴23aを通してハロゲンランプ等の光源1が配置されている。なお、器具本体10の周面には、器具本体10を天井材などの造営材に穿孔された取付孔に下方から挿入し造営材の下面に鍔部10aの上面を当接させた状態で器具本体10を造営材に固定するための周知の取付金具18が設けられている。また、器具本体10の上面には、商用電源からの電源線を挿通するための電線挿通孔13が穿孔されている。
【0012】また、器具本体10は、反射板23の上方に、複数(本実施形態では、4個)の蓄電池E1 ,E2 ,E3 ,E4 (図4及び図5参照)が直列接続され収納された電池ケース30と、商用電源に接続されて蓄電池E1 ,E2 ,E3 ,E4 を充電するとともに商用電源の停電時に蓄電池E1 ,E2 ,E3 ,E4 を電源として光源1を点灯させる回路ブロック40とが納装されている。なお、回路ブロック40の構成は従来構成と略同じなので説明を省略する。
【0013】電池ケース30は、上下両面の形状が半円に近い六角柱状に形成されて回路ブロック40と背中合わせに配置されている。また、電池ケース30には、上述のように4個(4本)の蓄電池E1 ,E2 ,E3 ,E4 が器具本体10の軸方向と略平行になるように配置して収納されている。これら蓄電池E1 ,E2 ,E3 ,E4 と回路ブロック40のプリント配線板41(図8参照)に形成された回路との接続は、図5及び図6に示すリード線37,39、リード線37,39それぞれの一端に設けられたコネクタA,Bを介して行われている。
【0014】また、本実施形態では、4個の蓄電池E1 ,E2 ,E3 ,E4 のうち2個の蓄電池E1 ,E2 を直列接続するとともに他の2個の蓄電池E3 ,E4 直列接続し、蓄電池E2 と蓄電池E3 との間に、ある一定値を超える電流がある時間流れたとき、可溶部分が溶断することによって電流を遮断するヒューズFが接続されている。
【0015】電池ケース30についてさらに説明すると、電池ケース30は、図7に示すように、一面開口した箱状であって複数の蓄電池E1 ,E2 ,E3 ,E4 が収納されるボディ31と、ボディ31に結合されるカバー32とで構成される。ボディ31の内部には、蓄電池E1 ,E2 ,E3 ,E4 の挿入方向に平行に、蓄電池E1 ,E2 ,E3 ,E4 を支持する複数の電池支持用リブ31aが突設され、さらに、カバー32の内面との間でヒューズブロック50のヒューズベース51を挟持するための支持リブ31bが突設されている。ここで、ヒューズブロック50は、ヒューズFと、一対のクリップ52a,52b及び一対の端子53a,53bが設けられたヒューズベース51とで構成してある。ヒューズFは、一対のクリップ52a,52b間で保持され、クリップ52aと導通する端子53aが蓄電池E2 のマイナス電極に接続され、クリップ52bと導通する端子53bが蓄電池E3 のプラス電極に接続される。ここに、端子53a,53bは、金属片よりなり、図7の上下方向に撓み可能なL字状の切り起こし片54a,54bが一体形成されており、切り起こし片54a,54bの先端部が蓄電池E2 ,E3 にスポット溶接により電気的に接続されている。したがって、振動や衝撃などが外部から加わった場合には、切り起こし片54a,54bが弾性的に撓むので、振動や衝撃などにより、スポット溶接された部分が外れたり、蓄電池E2 ,E3 が移動して電池ケース30が破壊されるというような問題の発生を防止することができる。
【0016】本実施形態では、何らかの原因でヒューズの可溶部分が溶断した状態では4個の蓄電池が2組の直列回路に分かれるので、ヒューズの可溶部分が溶断した後には仮に短絡が起こったとしても2個の蓄電池しか短絡されず、4個の蓄電池が全て短絡されてしまうことを防止でき、従来構成に比べて安全性を高めることができる。例えば、ヒューズFの可溶部分が溶断した状態で、ヒューズFを保持するクリップ52aとコネクタAとが短絡した場合、短絡回路には蓄電池E1 ,E2の電圧しかかからないので、短絡回路に流れる電流が従来に比べて少なくなり、感電を防止できるとともに、リード線37の発火を防止でき、安全性を高めることができる。また、従来構成のように、ヒューズFを接続するめにリード線を引き回す必要がないので、組み立て時におけるリード線の処理が簡単になる。また、リード線の長さが短くなることにより、リード線による電力の損失分を減らすことができ、蓄電池E1 ,E2 ,E3 ,E4 の寿命が長くなる。また、従来構成においては、リード線37,38間にヒューズFを接続し蓄電池E2 ,E3 を導体により接続していたのに対し、本実施形態では、蓄電池E2 ,E3 間に上述のヒューズブロック50を設けたので、従来構成に比べて部品点数を削減することができる。
【0017】ところで、上記従来構成では、ヒューズFが電池ケース30’の側面(回路ブロック40との対向面側)に埋め込む立ち形で配置されているので、器具本体10から枠体20を取り外しても、外部からヒューズFが見えず、ヒューズFの可溶部分が溶断しているか否かを視認したりヒューズFを交換したりするためには、器具本体10から電池ケース30’を取り外す必要があり、手間がかかるという問題があった。
【0018】これに対し、本実施形態では、六角柱状の電池ケース30の一方の底面を構成するカバー32に、ヒューズF及び一対のクリップ52a,52bを露出させるための開口窓32aが穿孔されていて、ヒューズFを電池ケース30の外部から確認することができるとともにヒューズFを交換することができるようになっている。すなわち、本実施形態では、図1に示すように、器具本体10から枠体20を取り外すだけで、器具本体10の下方からヒューズFを視認したり、交換したりすることができるので、ヒューズFの点検作業や交換作業が容易になる。
【0019】なお、器具本体10の回路ブロック40には、いわゆる点検スイッチが設けられており、点検スイッチの引き環15(図1及び図3参照)は枠体20の矩形孔24(図1及び図3参照)を通して外部へ導出されているので、引き環15を操作することによって光源1が点灯するか否かを点検することができる。また、本実施形態では、電池ケース30に4個の蓄電池を収納しているが、蓄電池の数は4個に限定するものではなく、使用する光源1の消費電力に応じて適宜変更すればよい。
【0020】
【発明の効果】請求項1の発明は、上記目的を達成するために、光源と、直列接続される複数の蓄電池と、商用電源に接続されて蓄電池を充電するとともに商用電源の停電時に蓄電池を電源として光源を点灯させる回路ブロックとを備え、前記複数の蓄電池のうちの2個の蓄電池間に直列にヒューズを介在させているので、ヒューズの可溶部分が溶断した状態では複数の蓄電池が2組の直列回路に分かれ、ヒューズの可溶部分が溶断した後に複数の蓄電池が全て短絡されてしまうことを防止でき、安全性を高めることができるという効果がある。
【0021】請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記4個の蓄電池は、2個を1組とし両組の間に前記ヒューズが介在するので、ヒューズの可溶部分が溶断した状態では4個の蓄電池が2個ずつに分かれるので、ヒューズの可溶部分が溶断した後に4個の蓄電池が全て短絡されてしまうことを防止でき、安全性を高めることができるという効果がある。
【出願人】 【識別番号】000005832
【氏名又は名称】松下電工株式会社
【出願日】 平成9年(1997)12月15日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】西川 惠清 (外1名)
【公開番号】 特開平11−176217
【公開日】 平成11年(1999)7月2日
【出願番号】 特願平9−345535