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【発明の名称】 足下灯
【発明者】 【氏名】山井 薫

【氏名】田島 誠

【要約】 【課題】夜間は本来の足元灯として使用することが可能であるが、昼間は人が近づくと種々の音声を発生させたり、跳び箱のような遊戯具としても使用する。

【解決手段】人の足下及び低い位置を照明する照明手段2と、主に周囲における人体の存在の有無を検出する検出手段3と、検出手段3の検出結果により音声を発生させる報知手段4と、検出手段3を介して報知手段4及び照明手段2を制御する制御手段5とを一体的に備えた足下灯1であり、足下灯1の前に立ち止まった人や通過した人を検知し、制御手段CPUによりスピーカ29等の報知手段4から自動的に音声を発生させ得るように構成したものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 人の足下及び低い位置を照明する照明手段と、主に周囲における人体の存在の有無を検出する検出手段と、該検出手段の検出結果により音声を発生させる報知手段と、前記検出手段を介して前記報知手段及び前記照明手段を制御する制御手段と、を一体的に備えたことを特徴とする足下灯。
【請求項2】 前記照明手段が、その照射方向が主に前方及び側方へ向くように構成したものであることを特徴とする請求項1の足下灯。
【請求項3】 前記検出手段が、複数の感知領域を有するものであり、各感知領域の分離判別出力により、これらの各領域に応じて異なる音声を前記報知手段から発生するように構成したものであることを特徴とする請求項1又は2の足下灯。
【請求項4】 前記検出手段が、温度検出センサから成るものであることを特徴とする請求項1、2又は3の足下灯。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、児童公園、庭園、遊歩道脇等に設置する足下灯に係り、特にこの足下灯に人が近づくと内蔵したスピーカ等から種々の音声を発生させ、遊戯具としても使用することができる足下灯に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、公園や庭園等には、その広場の防犯を図るために広範囲に照明するように高いポールの上端に照明装置を備えたポールヘッド型照明灯が設置されている。更に、芝生や花壇等の地面を照明すると共に、夜間の雰囲気を演出するために、約1m程度の低い位置を照明する足下灯も花壇の周囲や遊歩道に設置されている。この種の足下灯51は、図7に示すように、地上に立てた支柱52の上部に灯体53を備えたものである。この足下灯51は、灯体53の一面に照明窓54を開け、この照明窓54にプラスチック製やガラス製の透明板55を取り付けて灯室を形成する構造に成っており、この灯室内に照明用ランプ及びその他の電気部品等を装着したものである。
【0003】また、図8に示すように、1本の柱状の筒体61の上下方向の中間位置にスピーカ62を内蔵したスピーカ付き足下灯63も提案されている。このスピーカ付き足下灯63は、屋外に設置されているので、風雨や埃からスピーカ62を保護するために、このスピーカ62の放音方向を下方へ向けて筒体61内に固定し、スピーカ62からの音声を周囲に拡散反射するために円錐状の反射板64をこのスピーカ62に対向させた状態で取り付けてある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の足下灯51は、夜間において公園内を散策する人の足下を照明して安全な歩行に寄与するだけではなく、花壇や芝生を照明して公園内の静かな落ちついた雰囲気を醸し出すという効果がある。一方、子供達が遊ぶ昼間においては、この足下灯51は子供達の背丈に近いものであるため、子供達が興味を示す対象物にもなっていた。そこで、これらの足下灯51を昼間においても有効に利用することができないかといった要望があった。
【0005】また、従来のスピーカ付き足下灯63は、単にスピーカ62から公園内の事務所からその公園の説明、時刻又はその他の案内放送を流すだけで、それ以外の目的には利用していなかった。そこで、子供達が興味を示しやすいスピーカ付き足下灯63を昼間においても遊戯具として有効に利用することができないかという要望もあった。
【0006】本発明は、上記課題に鑑みて創案されたものであり、夜間は本来の足下灯として使用することが可能であるが、昼間は人が近づくと種々の音声を発生させたり、跳び箱としての遊戯具としても使用することができる足下灯を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明に係る足下灯は、人の足下及び低い位置を照明する照明手段と、主に周囲における人体の存在の有無を検出する光センサ、超音波センサ又は温度センサ等の検出手段と、該検出手段の検出結果により音声を発生させる報知手段と、前記検出手段を介して前記報知手段及び前記照明手段を制御する制御手段と、を一体的に備えたことを要旨とするものである。
【0008】前記照明手段は、その照射方向が主に前方及び側方へ向くように構成することが望ましい。
【0009】前記検出手段は、複数の感知領域を有するものであり、各感知領域の分離判別出力により、これらの各領域に応じて異なる音声を前記報知手段から発生するように構成することもできる。
【0010】上記構成によれば、昼間における足下灯は、その前へ人が近づいたり、人がその前を通過すると、検出手段がこれらの人を検知し、報知手段から種々の音声を自動的に発生させることができる。この音声の発生は所定時間が経過すると終了する。再度、人がこの足下灯の前に近づくと検出手段がこの人を検知して、「音楽」、「公園内の案内放送」又は「合成音」等の音声を発生させることができる。而して、子供達にとってはこの足下灯を一種の遊戯具として利用することが可能になる。この足下灯は、その高さが比較的に低いものであるため、大人にとっては腰掛けることができる。一方、子供にとっては飛び乗ったり、跳び箱のようにその上を飛んだり、越えたりする遊戯具として利用することができ、このように遊戯具として遊んでいるときも人が足下灯の前に立てば音声を発生させることができる。
【0011】一方、夜間における足下灯は、遊歩道を照明して安全に夜間歩行させることができ、或いは芝生や花壇等の地面を照明して夜間の公園内の雰囲気を演出させるといった本来の足下灯としての働きをする。なお、その照明手段の照射方向が主に前方及び側方へ向くように構成したものは、この足下灯の後方及び上方へは照射しないため、例えばこの足下灯を車道と歩道との間に設置したとしても車両の運転者に幻惑させるという不具合がない。また、この足下灯を住宅街に隣接するに遊歩道に設置したとしても住宅側を照射してしまうという問題がない。
【0012】更に、足下灯に複数の感知領域を有する検出手段を備えたものは、その足下灯の前面において近距離又は遠距離の各感知領域に近づいた人を判別し、各領域に応じて異なる音声、例えば足下灯の前方に人が近づいたときは「鳥の鳴き声」を発生させ、これより更に足下灯の前面に人が近づいたときは「音楽」等の音声を報知手段から発生させることができ、公園内の遊戯具として変化に富んだ遊び方が可能になる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る足下灯の発明の実施の形態を図面に従って説明する。図1は足下灯のブロック構成図を示すものである。本発明に係る足下灯1は、人の足下及び低い位置を照明する照明手段2と、主に周囲における人体の存在の有無を検出する検出手段3と、検出手段3の検出結果により音声を発生させる報知手段4と、検出手段3を介して報知手段4及び照明手段2を制御する制御手段5とを一体的に備えたものである。
【0014】図2及び図3(a),(b)は足下灯の全体構造を示すものである。照明手段2は、人の足下又は芝生や花壇等の低い位置を照明する灯体6を支柱7の上部に備えたものである。灯体6は、その前面に照明窓8を開け、この照明窓8にプラスチック製又はガラス製の透明板9を取り付けて灯室10を形成したものである。また、支柱7は、公園の花壇の周囲又は歩道の側端に直接埋めたり、板状のスタンド11を介して立てたりするものであり、この支柱7の上端に、灯体6をその照明窓8が歩道側へやや下方へ向くように固定したものである。
【0015】灯体6は、図3(b)に示すように、ランプ12を灯室10の下部壁に設けたソケット13に装着したものである。灯体6の照明窓8の反対側に設けた開口部に蓋14を開閉自在に取り付けたものである。この蓋14は灯体6内部のランプ12等を保守点検する際に用いるものである。また、この蓋14には、ランプ12の点灯時による蓄熱作用を防止するための放熱孔15を設けてある。本発明に係る足下灯1は、照明手段2の照射方向を主に前方及び側方へ向くように構成したのは、足下灯1を例えば車道と歩道との間に設置した際に、足下灯1の後方及び上方へは照射せずに、車両の運転者を幻惑させないようにするためである。更に、この足下灯1を住宅街に隣接する遊歩道に設置した際にも住宅側を照射させないようにするためである。
【0016】灯体6の両側面には、縦長の細孔16,16を開け、これらの細孔16,16にプラスチック製又はガラス製の透明板17,17を取り付けてある。このようにして、ランプ12からの照射光は照明窓8から照射される足下灯1の前方への照明光と、両側の細孔16,16からの照明による、足下灯1の前方を照明する主配光と、両細孔16,16によって照明された側方へ照明する副配光を成すようになっている。。而して、足下灯1の側方へも照明して広範囲に照明することを可能にしたものであり、夜間における雰囲気照明を高める効果を有する。
【0017】一方、支柱7は、金属製の角パイプ状の筒体18から成り、その上端に灯体6を固定し、その下端は直接地面に埋めたり、又は筒体18の下端にスタンド11を取り付け、このスタンド11をコンクリート面等にボルト(図示していない)止めにより固定するようになっている。
【0018】検出手段3は、人体感知センサ19と明暗センサ20とから成るものである。先ず、人体感知センサ19は、照明窓8の照明方向と略同一方向に向けて灯体6の下部位置、照明窓8の真下に取り付けてある。この人体感知センサ19は、人が近づくこと、及び通過したことを検知するものである。この人体感知センサ19の表面は半球状のカバー21を被せてある。また、明暗センサ20は灯体6の背面上部に取り付けてある。この明暗センサ20は、ランプ12を自動的に点灯、消灯させるものである。
【0019】人体感知センサ19は、レンズ等の発光光学系19aと同じくレンズ等の受光光学系19bにより構成したものである。発光素子22より出射した発光光学系19aからの光束L1が足下灯1の前方の検知領域Aに立った人、通過した人に投射して、その反射光束L2が受光光学系19bに入射するようになっている。そして、人体感知センサ19の発光光学系19aと受光光学系19bは、上記支柱7に内蔵した光電変換回路23と連絡する。
【0020】上記投射された光束L1は、検知領域Aに立った人又は通過した人の表面で反射した光束L2が受光光学系19bによって集光され、受光素子24まで導光し、光電変換され、足下灯1の周囲における人体の存在の有無を検出する。
【0021】報知手段4は、このような人体感知センサ19から成る検出手段3の検出結果により音声を発生させるものである。即ち、光電変換された電気信号は、受光信号増幅回路25によって増幅された後、一定レベル以上の受光信号であるか否かの判断をしてタイマ回路26にパルス信号を出力する。このタイマ回路26は、このパルス信号が連続して入力されることを判定し、音声発生制限タイマ回路27に連続信号として出力する。この音声発生制限タイマ回路27は、入力信号を受け取ると同時に音声発生回路28に発生信号を出力し、所望の音声、例えば「鳥の鳴き声」、「音楽」等をスピーカ29から発生させる一方、内部の連続発生タイマの計測を開始する。ここで、計数を開始したタイマ回路26からのパルス信号が入力しなくなった時点から予め設定された時間(例えば、5秒から10秒程度)後に音声発生信号を停止して、スピーカ29から音声の発生を停止させる。
【0022】スピーカ29は、図3(a),(b)に示すように、支柱7を構成する筒体18の内に固定してある。このスピーカ29は風雨や埃から保護するために、その放音方向を斜め下方へ向け、かつ筒体16の上下方向の中間位置に開けた放音孔30に向けて筒体18内に固定してある。
【0023】一方、明暗センサ20は、例えばCdsセル等の光センサの一種を用いた光電スイッチである。この明暗センサ20は、夕方に周囲が暗くなったときに、その暗さを感知して制御装置CPUから成る制御手段5を介して、灯体6内のランプ12を自動的に点灯させるものである。一方、明け方になって周囲が明るくなると、その明るさを感知して制御手段5(制御装置CPU)を介して、ランプ12を自動的に消灯させる。なお、この明暗センサ20に代えて、制御装置CPUにランプ12用のタイマ回路(図示していない)を接続し、例えば夕方6時頃になるとランプ12が点灯し、明け方5時頃になるとランプ12が消灯するように構成することも可能である。
【0024】制御手段5を構成する制御装置CPUは、筒体18内にスピーカ29への音声信号を送る報知手段4を構成する音声発生回路28、配線用遮断機31等共に内蔵してある。これらの部品の保守点検は筒体18の後面に開閉自在に取り付けた蓋32を設けた開口部から行うようになっている。
【0025】制御手段5では、図5のチャート図に示すように、単純に検出手段3の人体感知センサ19が人を感知している間は、報知手段4の音声発生回路28に発生信号を出力し、スピーカ29から所望の音声を発生させる。次に、人体感知センサ19の前から人が離れると、音声発生回路28への発生信号の出力を停止させ、スピーカ29からの音声の発生を止めるように構成することも勿論可能である。
【0026】次に、本発明に係る足下灯1の動作を説明する。先ず、足下灯1は、夕方になって周囲が暗くなると、検出手段3の明暗センサ20が感知し、制御装置CPUを介して、照明手段2の灯体6に内装したランプ12を自動的に点灯させ、夜間はこのランプ12が点灯した状態のままになる。この足下灯1は、灯体6の照明窓8が斜め下方へ向いてるために、遊歩道を照明して安全に夜間歩行させたり、芝生や花壇等の地面を照明して夜間の雰囲気を演出するといった本来の足下灯1としての働きをする。また、灯体6の両側にも小さな細孔16を設けたものは、足下灯1の側方への広範囲な照明が可能になり、夜間照明として公園内の雰囲気をより高める作用を有する。明け方になって周囲が明るくなると、明暗センサ20がその明るさを感知して制御装置CPUを介して、ランプ12を自動的に消灯させ、昼間はランプ12が消灯した状態のままになる。
【0027】次に、昼間に公園内で遊んでいる子供達が、ランプ12が消灯している足下灯1の前方へ近づいたり、その前を通過すると、灯体6に設けた検出手段3の人体感知センサ19がこれらの人を検知し、制御装置CPUを介して、報知手段4のタイマ回路26、音声発生制限タイマ回路27を介して音声発生回路28がスピーカ29を通して種々の音声を自動的に発生させ、かつ所定時間が経過すると終了する。この音声は、例えば「鳥の鳴き声」や「音楽」等の種々の内容を適宜選択し得る。再び、人がこの足下灯1の前に近づくと人体感知センサ19がこの人を検知して音声を発生させることができる。而して、子供達にとってはこの足下灯1を一種の遊戯具として利用することができる。
【0028】また、足下灯1の高さが例えば約80cmといった比較的に低いものは、大人にとってはベンチのように灯体6の上に腰掛けることが可能である。一方、子供達にとってこれに飛び乗ったり、或いは低い足下灯1を跳び箱のようにその上を飛んだりして遊戯具として利用することができる。なお、このように腰掛けているときやその上を飛んでいるときも人体感知センサ19の前を遮ることがあれば音声を発生させることができる。
【0029】図6は検出手段の感知距離に応じて種々の音声を発生し得るように構成した第二の発明の実施の形態を示すものである。第二の発明の実施の形態では、検出手段3となる人体感知センサ41が、足下灯1の前面において近距離領域x又は遠距離領域yというように複数の感知領域を有するものである。この人体感知センサ41は、各感知領域x,yの分離判別出力により、これらの各領域に応じて異なる音声をスピーカ29から発生するように構成したものである。即ち、足下灯1の前方の遠距離領域yに人が近づいたときは、スピーカ29から例えば「鳥の鳴き声」を発生させ、また、これより更に足下灯1の直前の近距離領域xに人が近づいたときは例えば「音楽」等の音声を発生させるようになっている。
【0030】なお、上記発明の実施の形態では、人体感知センサ19,41を光センサによって構成したものを示しているが、足下灯1の前方に人が近づいたことを示すものであれば、上記のような光センサに代えて超音波センサ、温度センサ又は他の種々のセンサを用いて足下灯1を構成することも可能である。例えば、人体感知センサに温度センサを用いると、その検出範囲が扇状の広範囲に及ぶものであるため、人体を検出する装置として経済的効果が大きいという特徴がある。
【0031】
【発明の効果】本発明に係る足下灯は、以上のように構成したから、夜間は本来の足下灯としての使用が可能であり、昼間は、検出手段が人を検知し、報知手段から種々の音声を自動的に発生させることができるので、子供達にとっては遊戯具の一種として足下灯を利用することができる。
【0032】また、本発明に係る足下灯は、大人にとっては腰掛けるベンチとして利用することができる。一方、子供達にとっては飛び乗ったり、跳び箱のようにその上を飛んだりして遊戯具として利用することもでき、公園内の遊戯具として変化に富んだ遊び方が可能になる等、本発明の実施により得られる効果は極めて大きい。
【出願人】 【識別番号】390010054
【氏名又は名称】小糸工業株式会社
【出願日】 平成9年(1997)11月27日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】前田 和男
【公開番号】 特開平11−162212
【公開日】 平成11年(1999)6月18日
【出願番号】 特願平9−343879