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【発明の名称】 白熱球色灯
【発明者】 【氏名】佐藤 喜昭

【氏名】中島 英一

【氏名】加藤 洋志

【氏名】加賀崎 久

【要約】 【課題】何れかのLEDが切れても、レンズから発光される光の色相が変化せず、また、各LEDからの光を完全に発散し混色させ、レンズからの距離によって発光色の色相が変化しない白熱球色灯を提供する。

【解決手段】5個のアンバー色のLED1と1個の青緑色のLED8を直列に接続して1つの単位LEDユニット9を構成する。複数の単位LEDユニット9を配置した基板3を、約9cm〜約13cmの長さの円筒状部32を設けたケース31に格納して、ケース31にレンズ6を接合し、白熱球色灯50を形成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】複数の種類の発光ダイオード(LED)を発光させることにより白熱球色の光を発光する白熱球色灯において、第1の色相を持つ光を発光する第1のLEDと、第2の色相を持つ光を発光する第2のLEDと、を有し、前記第1のLEDと前記第2のLEDは、所定の割合で直列に接続されたことを特徴とする白熱球色灯。
【請求項2】前記第1のLEDは、アンバー色の色相を持つ光を発光するLEDであり、前記第2のLEDは、青緑色の色相を持つ光を発光するLEDであることを特徴とする請求項1記載の白熱球色灯。
【請求項3】前記第1のLEDと前記第2のLEDの前記所定の割合は、5:1であることを特徴とする請求項1記載の白熱球色灯。
【請求項4】複数の種類の発光ダイオード(LED)を発光させることにより白熱球色の光を発光する白熱球色灯において、第1の色相を持つ光を発光する第1のLEDと、第2の色相を持つ光を発光する第2のLEDと、前記第1のLED及び前記第2のLEDから発光された光を拡散するレンズと、を有し、前記レンズは、前記第1のLED及び前記第2のLEDから所定の距離だけ離れていることを特徴とする白熱球色灯。
【請求項5】前記レンズから前記第1及び第2のLEDまでの前記所定の距離は、約9cm〜約13cmであることを特徴とする請求項4記載の白熱球色灯。
【請求項6】前記第1のLEDは、アンバー色の色相を持つ光を発光するLEDであり、前記第2のLEDは、青緑色の色相を持つ光を発光するLEDであることを特徴とする請求項4記載の白熱球色灯。
【請求項7】複数の種類の発光ダイオード(LED)を発光させることにより白熱球色の光を発光する白熱球色灯において、第1の色相を持つ光を発光する第1のLEDと、第2の色相を持つ光を発光する第2のLEDと、前記第1のLED及び前記第2のLEDから発光された光を拡散するレンズと、を有し、前記第1のLEDと前記第2のLEDは、所定の割合で直列に接続され、前記レンズは、前記第1のLED及び前記第2のLEDから所定の距離だけ離れていることを特徴とする白熱球色灯。
【請求項8】前記第1のLEDは、アンバー色の色相を持つ光を発光するLEDであり、前記第2のLEDは、青緑色の色相を持つ光を発光するLEDであることを特徴とする請求項7記載の白熱球色灯。
【請求項9】前記第1のLEDと前記第2のLEDの前記所定の割合は、5:1であることを特徴とする請求項7記載の白熱球色灯。
【請求項10】前記レンズから前記第1及び第2のLEDまでの前記所定の距離は、約9cm〜約13cmであることを特徴とする請求項7記載の白熱球色灯。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄道の車両の入換信号灯、道路の標識灯、照明灯などの白熱球色灯に関し、特に、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)を使用した白熱球色灯に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、2種類の色相の異なるLEDを1つの発光面に配置して、白熱灯と同じ様な色相を持つ光を出力する白色灯がある。LEDは、白熱灯で使用される白熱球に比べて、その寿命が著しく長いため、白熱球に替わりその需要が増大している。
【0003】従来のLEDを使用して見かけ上白色の光を出力する白色灯においては、アンバー色の色相を持つLEDと青色の色相を持つLEDを使用し、それらを一定の割合で組み合わせることによって、見かけ上白色の色相を持つ出力光を得ている。
【0004】図7に従来の白色灯の回路を示す。この白色灯回路20は、印可する交流電圧の上昇に伴い非直線的に抵抗値が減少する抵抗器である保護用バリスタ21、交流電圧を直流電圧に整流する整流回路22、整流回路22からの直流電圧を平滑して一定の電圧にする平滑定電圧回路23、及び見かけ上白色の光を発光するLED回路部24を有する。
【0005】LED回路部24は、アンバー色のLED部25と青色のLED部26とから成る。アンバー色のLED部25は、1つの抵抗器27と3つのアンバー色のLED1を直列に接続したものを10組有し、青色のLED部26は、1つの抵抗器27と2つの青色のLED2を直列に接続したものを3組有している。従って、アンバー色のLED1と青色のLED2の割合は、30(3×10):6(2×3)、即ち、5:1となっている。
【0006】図8は、従来のLEDを使用した白色灯の部分的な断面を示す。従来の白色灯30は、図7で示した割合(5:1)でアンバー色のLED1と青色のLED2を配置し、各LED間に液状シリコン4を充填している基板3と、基板3上の各LEDに接続される複数の抵抗器27(図7)を有する抵抗基板7とを収納するケース5、及びケース5に結合され、各LEDからの発光を拡散するレンズ6を有する。
【0007】従来の白色灯30において、10Vの定格電圧を抵抗器27を介して供給すると、30個のアンバー色のLED1と6個の青色のLED2には、それぞれ15mAの電流が供給され、これによって、30個のアンバー色のLED1からは、中心波長が約582nmの単色(アンバー色)光が発光し、6個の青色のLED2からは、中心波長が約470nmの単色(青色)光が発光する。これによって、レンズ6から放射された光は、その正面で見た場合、見かけ上白色の色相を持つ光に見える。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図7に示したような従来の白色灯回路20を有する白色灯30によれば、例えば、図7のBで示した青色のLED2が切れた場合、直列に接続されているもう1つの青色のLED2も消灯するので、アンバー色のLED1と青色のLED2の割合が30:4、即ち、7.5:1になり、青色のLED2に対するアンバー色のLED1の割合が1.5倍となってしまうため、レンズ6から放射された光の色相が変化し、白色に見えないという問題があった。
【0009】また、その逆に、図7のAで示したアンバー色のLED1が切れた場合、直列に接続されている他の2つのアンバー色のLED1も消灯するので、アンバー色のLED1と青色のLED2の割合が27:6、即ち、4.5:1になってしまうため、上記と同様に、レンズ6から放射された光の色相が変化し、白色に見えないという問題があった。
【0010】更に、図8に示したような従来の白色灯30によれば、レンズ6と各LEDとの距離が、LEDの設けられているケース5とレンズ6との結合部の幅しかなく、レンズ6と各LEDとの距離が非常に短いため、各LEDからの発光が完全に拡散され混色されたものとならず、レンズ6からの距離によって発光色の色相が変化し、特に、レンズ6の近傍ではアンバー色のLED1と青色のLED2の発光色が見分けられるという問題があった。
【0011】従って、本発明の目的は、何れかのLEDが切れても、レンズから発光される光の色相が変化しない白熱球色灯を提供することである。
【0012】また、本発明の目的は、各LEDからの光を完全に拡散し混色させ、レンズからの距離によって発光色の色相が変化せず、特に、レンズの近傍でも各LEDからの発光色が見分けられない白熱球色灯を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上に述べた目的を実現するため、複数の種類の発光ダイオード(LED)を発光させることにより白熱球色の光を発光する白熱球色灯において、第1の色相を持つ光を発光する第1のLEDと、第2の色相を持つ光を発光する第2のLEDと、を有し、第1のLEDと第2のLEDは、所定の割合で直列に接続されたことを特徴とする白熱球色灯を提供する。
【0014】また、上記目的を実現するため、複数の種類の発光ダイオード(LED)を発光させることにより白熱球色の光を発光する白熱球色灯において、第1の色相を持つ光を発光する第1のLEDと、第2の色相を持つ光を発光する第2のLEDと、第1のLED及び第2のLEDから発光された光を拡散するレンズと、を有し、レンズは、第1のLED及び第2のLEDから所定の距離だけ離れていることを特徴とする白熱球色灯を提供する。
【0015】更に、上記目的を実現するため、複数の種類の発光ダイオード(LED)を発光させることにより白熱球色の光を発光する白熱球色灯において、第1の色相を持つ光を発光する第1のLEDと、第2の色相を持つ光を発光する第2のLEDと、第1のLED及び第2のLEDから発光された光を拡散するレンズと、を有し、第1のLEDと第2のLEDは、所定の割合で直列に接続され、レンズは、第1のLED及び第2のLEDから所定の距離だけ離れていることを特徴とする白熱球色灯を提供する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下本発明の白熱球色灯を詳細に説明する。本発明において、従来の青色のLEDよりも高輝度の青緑色のLEDが量産化され、この青緑色のLEDを使用することによって、充分な輝度を持つ白熱球色の光を発光する白熱球色灯が提供できるようになった。
【0017】図1は本発明の白熱球色灯の回路を示す。この白熱球色灯回路40は、印可する交流電圧の上昇に伴い非直線的に抵抗値が減少する抵抗器である保護用バリスタ21、交流電圧を直流電圧に整流する整流回路22、整流回路22からの直流電圧を平滑して一定の電圧にする平滑定電圧回路23、及び白熱球色の光を発光するLED回路部24を有する。
【0018】LED回路部24は、16個の抵抗器27から成る抵抗器部29、80個のアンバー色のLED1から成るアンバー色のLED部25、及び16個の青緑色のLED8から成る青緑色のLED部28とを有する。抵抗器部29の1つの抵抗器27、アンバー色のLED部25の5個のアンバー色のLED1、及び青緑色のLED部28の1つの青緑色のLED8を直列に接続して、単位LEDユニット9を構成している。即ち、LED回路部24は、この1つの抵抗器27、5個のアンバー色のLED1、及び1つの青緑色のLED8を直列に接続した単位LEDユニット9を16組有している。従って、アンバー色のLED1と青緑色のLED8の割合は、80(5×16):16(1×16)、即ち、5:1となっている。
【0019】図2は、本発明の白熱球色灯の部分的な断面を示す。また、図3は、本発明の白熱球色灯を各構成部毎に分解して斜めから示したものである。この白熱球色灯50は、図1で示した割合(5:1)のアンバー色のLED1と青緑色のLED8を配置し、各LED間に液状シリコン4を充填している基板3と、基板3上の各LEDに接続される複数の抵抗器27(図1)を有する抵抗基板7とを収納し、円筒状部32を有するケース31、及びケース31に結合され、各LEDからの発光を拡散するレンズ6を有する。ケース31の円筒状部32の長さは、約9cm〜約13cmであり、その内側は、鏡面状で各LEDから発光された光を全反射するようになっている。
【0020】本発明の白熱球色灯50において、交流電圧(AC)が、整流回路22で直流電圧(DC)に整流され、平滑定電圧回路23に供給される。平滑定電圧回路23は、整流回路22からの直流電圧を平滑して所定の定格電圧にしてLED回路部24に供給する。この定格電圧がLED回路部24の16個の単位LEDユニット9にそれぞれ供給されると、各々の単位LEDユニット9内では、抵抗器27を介して、5個のアンバー色のLED1と1個の青緑色のLED8に、それぞれ15mAの電流が供給される。これによって、80個のアンバー色のLED1と16個の青緑色のLED8からの光が、ケース31の円筒状部32とレンズ6とを介して拡散されて混色され、レンズ6から放射された光は、白熱球色の色相を持つ光に見える。
【0021】以上のような白熱球色灯50の構成により、特に、5個のアンバー色のLED1と1個の青緑色のLED8を直列に接続して1つの単位LEDユニット9を構成することとしたので、単位LEDユニット9内の何れかのLEDが切れた場合、単位LEDユニット9全体が発光しなくなるため、白熱球色灯50全体としては、アンバー色のLED1と青緑色のLED8の割合は、常に5:1のまま変わらず、レンズ6から放射された光の白熱球色の色相が変化しないようになった。
【0022】また、白熱球色灯50のケース31に、約9cm〜約13cmの長さの円筒状部32を設けたことにより、各LEDからの発光が完全に拡散され混色されたものとり、レンズ6からの距離が異なっても発光色の色相が変化せず、特に、レンズ6の近傍でもアンバー色のLED1と青緑色のLED8の発光色を見分けることができなくなった。
【0023】尚、ケース31の円筒状部32の長さを約9cm以上としたのは、円筒状部32の長さを9cm以下にすると、アンバー色のLED1と青緑色のLED8から発光された光が、完全に混色せず、レンズ6の近傍でアンバー色のLED1と青緑色のLED2の発光色を見分けることができ、個々のLEDの配置が解ってしまうためである。また、ケース31の円筒状部32の長さを約13cm以下としたのは、円筒状部32の長さを13cm以上にすると、白熱球色灯50から発光される光の輝度が低くなってしまい、白熱球色灯50を実用上使用することが困難になるためである。
【0024】
【実施例】図4は、白熱球色灯50から発光された光を測定する様子を示す。レンズ6から発散される光は、レンズ6の正面に設置された分光放射計60で、その中心波長と色度座標値を測定する。分光放射計60は、レンズ6の頂点51から約1.9m離れた距離に、そのフォーカルポイント61がくるように設置されている。本実施例では、平滑定電圧回路23からLED回路部24に供給される定格電圧を27Vとする。また、レンズ6は拡散効果のあるものを使用し、ケース31の円筒状部32は、約10cmの長さのものを用いる。
【0025】平滑定電圧回路23から27Vの定格電圧をLED回路部24に供給すると、各々のアンバー色のLED1は、その中心波長が約582nmの最も光強度の大きい単色光を発光し、青緑色のLED8は、その中心波長が約470nmの最も光強度の大きい光を発光する。
【0026】アンバー色のLED1及び青緑色のLED8から発光された光は、約10cmの長さの円筒状部32を通過して、レンズ6によって拡散されて、白熱球色灯50から発光される。白熱球色灯50から発光された光の中心波長と色度座標値は、レンズ6から約1.9m離れた距離の正面に設置された分光放射計60で測定する。
【0027】図5は、色度座標を示す。図4の分光放射計60で、白熱球色灯50から発光された光を測定したところ、光の中心波長が約590nm〜約595nmで、色度座標の値(x、y)が(x=約0.46、y=約0.44)となった。この色度座標の値を図5の点Cに示す。点Cが示すように、白熱球色灯50から発光された光の色相は、白色の色相の範囲内であることが解る。
【0028】図6は、LEDの配置を示す。図6におけるLEDの配置は、5個のアンバー色のLED1と1個の青緑色のLED8から成る単位LEDユニット9を、1つのルートとして表し、合計16個のルートで形成されている。図6の(a)は、LEDの具体的な配置を示し、図6の(b)は、各LEDをルート単位で分割した様子を示す。それぞれのルートは、5個のアンバー色のLED1で1個の青緑色のLED8を囲むようにして形成され、略円形で示されるルートと略台形で示されるルートの2種類のルートが存在する。
【0029】図6に示したようなLEDの配置の16個のルートのうち、任意の1〜3個のルートを滅灯させて、図4で示した分光放射計60で、白熱球色灯50から発光された光の中心波長と色度座標の値を測定した。その結果、光の中心波長は約590nm〜約595nmとなり、滅灯させる前の中心波長の値と同じであった。また、光の色度座標は、x=約0.45〜0.46、y=約0.44となり、滅灯させる前の値と殆ど同じであり、いくつかのルートを滅灯された白熱球色灯50から発光された光の色相は、白色の色相の範囲内のままである。
【0030】以上、本発明の一実施例を示したが、白熱球色灯の正面形状を円形に限る必要はなく、正方形状、長方形状、またはそれらの組み合わせでもよい。また、アンバー色のLEDと青緑色のLEDの割合を5:1としたが、各LEDの発光出力に応じてその割合を変化させてもよい。更に、使用するLEDをアンバー色のLED及び青緑色のLEDとしたが、これらに限定されるものではなく、任意の2種類以上のLEDで、白熱球色の色相を有する光を発光するようにしてもよい。
【0031】
【発明の効果】以上述べた通り、本発明の白熱球色灯によれば、5個のアンバー色のLEDと1個の青緑色のLEDを直列に接続して1つの単位LEDユニットを構成することとしたので、単位LEDユニット内の何れかのLEDが切れた場合、単位LEDユニット全体が発光しなくなるため、白熱球色灯全体としては、アンバー色のLEDと青緑色のLEDの割合が、5:1のまま変わらず、レンズから放射された光の白熱球色の色相が変化しないようになった。
【0032】また、白熱球色灯のケースに、約9cm〜約13cmの長さの円筒状部を設けたことにより、各LEDからの発光が完全に拡散され混色されたものとり、レンズからの距離が異なっても発光色の色相が変化せず、特に、レンズの近傍でもアンバー色のLEDと青緑色のLEDの発光色を見分けることができなくなった。
【出願人】 【識別番号】000153236
【氏名又は名称】株式会社光波
【出願日】 平成9年(1997)7月7日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】平田 忠雄
【公開番号】 特開平11−25720
【公開日】 平成11年(1999)1月29日
【出願番号】 特願平9−180860