| 【発明の名称】 |
車両用ランプ及びその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】手島 孝哉
【氏名】丹下 勝博
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| 【要約】 |
【課題】レンズとランプハウジングとが一体に成形されており、水、埃等が内部へ侵入しない車両用ランプ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】ダイスライド射出成形法によって一体に成形されたレンズとランプハウジングとを備える車両用ランプを得る。ランプハウジングを構成する樹脂は特に限定されないが、レンズと同様にポリカーボネート及びポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂など、透明性に優れる樹脂を使用することが好ましい。ランプハウジングをこれら透明性に優れる樹脂によって構成することにより、ランプハウジングの外表面の所要個所にアルミニウム、銀等からなる反射膜を形成し、全反射率の高い優れた性能の車両用ランプとすることができる。この反射膜は、特定の銀鏡反応によって形成することが好ましく、短時間で効率よく均質な反射膜を形成することができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ダイスライド射出成形法によって一体に成形されたレンズとランプハウジングとを備えることを特徴とする車両用ランプ。 【請求項2】 上記ランプハウジングの外表面の所要個所に反射膜が設けられている請求項1又は2記載の車両用ランプ。 【請求項3】 上記レンズ及び上記ランプハウジングがポリカーボネート又はアクリル樹脂により構成される請求項1記載の車両用ランプ。 【請求項4】 上記反射膜は、ランプハウジングの外面の上記所要個所に、銀を含有する水溶液を塗布し、乾燥させることにより形成される銀メッキ層である請求項3記載の車両用ランプ。 【請求項5】 ダイスライド射出成形法によって車両用ランプを製造する方法であって、1次射出工程において、一方の金型によってレンズを成形し、他方の金型によってランプハウジングを成形した後、型開きし、その後、上記レンズと上記ランプハウジングとが相対向する位置まで可動金型を移動させ、次いで、型閉めし、その後、2次射出工程において、上記レンズと上記ランプハウジングとの接触面の外周縁部に樹脂を射出し、上記レンズと上記ランプハウジングとを一体に接合することを特徴とする車両用ランプの製造方法。 【請求項6】 上記レンズと上記ランプハウジングとを一体に接合した後、上記ランプハウジングの外面に銀を含有する水溶液を塗布し、乾燥させることにより銀メッキ層を形成する請求項5記載の車両用ランプの製造方法。 【請求項7】 上記レンズと上記ランプハウジングとを一体に接合した後、上記ランプハウジングの外面に、銀を含有する水溶液と還元剤を含有する水溶液を吹き付け、塗布した後、乾燥させることにより銀メッキ層を形成する請求項5記載の車両用ランプの製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、レンズとランプハウジングとが一体に成形され、それらの嵌合部、即ち、シール部を有さない車両用ランプ及びその製造方法に関する。レンズとランプハウジングとはダイスライド射出成形法によって一体に成形することができ、ランプ内への水、埃等の侵入が確実に防止される。また、本発明の車両用ランプでは、ランプハウジングの外表面に均一な厚さの反射膜を容易に形成することができる。 【0002】 【従来の技術】従来、車両用ランプは、その断面を図3に示すように、別体として成形されたレンズ1とランプハウジング2とを組み合わせることにより構成されている。これらは、例えば、ランプハウジングの前部開口周縁に設けられた凹部と、レンズの内面周縁に設けられた凸部とを嵌合させ、この嵌合部5にホットメルト接着剤6等を充填して、接合し、シールすることにより一体に形成される。車両用ランプに使用されている光源バルブ8は、点灯時、相当に発熱する。そのため、レンズ及びランプハウジングを構成している樹脂は相応の耐熱性を必要とし、通常、80〜130℃程度の温度に相当時間耐えられる樹脂が用いられている。 【0003】光源バルブの発熱に耐えられる樹脂として、従来、ランプハウジングを構成する樹脂としてはタルク等の無機充填剤を配合したポリプロピレン等が使用されている。また、レンズを構成する樹脂としては、耐熱性の他に優れた透明性が要求されるため、ポリカーボネート或いはアクリル樹脂が用いられている。そして、ランプハウジングの内表面には、通常、アルミニウムからなる反射膜が設けられている。この反射膜は、塗装法、真空蒸着法、ホットスタンピング法などの常法によって形成されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、レンズとランプハウジングの所要部位を嵌合し、接着剤等を充填し、接合し、シールした従来の車両用ランプでは、嵌合部を長期に渡って確実にシールすることは容易ではない。また、経時による接着剤等の劣化も避けられず、水、埃等がランプ内に侵入することもある。更に、従来の車両用ランプでは、ランプハウジングが不透明であるため、反射膜は必然的にハウジングの内表面に形成することになる。しかし、塗装、蒸着等によってハウジングの内面のような凹部に均一な厚さを有する所要の反射膜を形成することは容易ではない。また、所定の膜厚とし、反射率を調整し、且つ反射率のばらつきの少ない膜とすることも容易ではない。 【0005】本発明は、上記の従来の問題を解決するものであり、レンズとランプハウジングとの一体性に優れ、少なくともこれらを接合した部位からの水、埃等の侵入が防止される車両用ランプ及びその製造方法を提供することを目的とする。また、本発明では、ランプハウジングの外表面に反射膜を設けることができ、優れた反射性能を有する反射膜を備える車両用ランプを容易に得ることができる。特に、特定の銀鏡反応を利用することにより、短時間で、効率よく均一な厚さの反射膜を形成することができる。 【0006】 【課題を解決するための手段】第1発明の車両用ランプは、ダイスライド射出成形法によって一体に成形されたレンズとランプハウジングとを備えることを特徴とする。 【0007】また、第5発明の車両用ランプの製造方法は、ダイスライド射出成形法によって車両用ランプを製造する方法であって、1次射出工程において、一方の金型によってレンズを成形し、他方の金型によってランプハウジングを成形した後、型開きし、その後、上記レンズと上記ランプハウジングとが相対向する位置まで可動金型を移動させ、次いで、型閉めし、その後、2次射出工程において、上記レンズと上記ランプハウジングとの接触面の外周縁部に樹脂を射出し、上記レンズと上記ランプハウジングとを一体に接合することを特徴とする。 【0008】上記「車両用ランプ」は、レンズ、ランプハウジングともに複雑な局面により構成されており、一体に成形するためには上記「ダイスライド射出成形法」が有利である。また、1軸の射出成形機を使用した場合、レンズとランプハウジングとは同一の樹脂によって構成されることになるが、このレンズとランプハウジングとを一体に接合するために射出される樹脂としても同一或いは少なくとも同様のものを使用することが好ましい。このように同一の樹脂からなるレンズとランプハウジングとを、同一或いは同様の樹脂によって接合することによって、より強固に一体となった車両用ランプを得ることができる。尚、この同様の樹脂とは、種類が同一であって分子量、結晶化度等が異なり、或いは各種の添加剤配合等を異にするものであることを意味する。 【0009】一方、2軸の射出成形機を用いれば、レンズとランプハウジングとを異なる樹脂によって構成することもできる。そして、レンズ及びランプハウジングを構成する樹脂のいずれとも十分な強度でもって接合し得る樹脂によってレンズとランプハウジングとを接合すれば、一体性、強度等、何ら問題のない車両用ランプを得ることができる。また、2軸の射出成形機によれば、レンズを着色透明とし、ランプハウジングを不透明或いは無色透明とすることもできる。特に、樹脂として「ポリカーボネート」(以下、「PC」と略称する。)又はポリメチルメタクリレート(以下、「PMMA」と略称する。)等の「アクリル樹脂」を使用し、レンズを着色透明、ランプハウジングを無色透明とすることにより、実用性及び意匠性ともに高い車両用ランプとすることができる。尚、レンズは赤色、緑色、橙色、琥珀色、アンバ色等、ランプの種類によって所要の色に着色することができる。 【0010】車両用ランプでは、通常、ランプハウジングには反射膜が設けられるが、ダイスライド射出成形法によってレンズとランプハウジングとを一体に成形した場合、この反射膜は、第2発明のように、ランプハウジングの「外表面」の所要個所に形成することになる。そのため、第1発明の車両用ランプでは、特に、2軸の射出成形機を用いた場合であっても、第3発明のように、レンズばかりでなくランプハウジングも透明性に優れるPC又はPMMA等のアクリル樹脂によって形成することが好ましい。それによって優れた正反射率を有する車両用ランプとすることができる。PC又はPMMA等は、ランプハウジングを構成する樹脂として従来より使用されているタルク等の無機充填剤が配合されたポリプロピレンに比べて高価格である。しかし、剛性が高く、薄肉化することができるため、製品の価格の面で不利となることはない。 【0011】第1発明の車両用ランプでは、レンズとランプハウジングとがインラインで一体に接合される。そのため、反射膜を設ける必要のある用途では、上記のように無色透明なランプハウジングの外表面に反射膜が形成される。このようなランプハウジングの外表面への反射膜の形成は、内表面に反射膜を設ける場合に比べ、非常に作業し易く、生産性も向上する。また、反射膜の厚さをより均一にすることができ、容易に反射率を調整することができる。更に、たとえ膜厚のばらつき等があっても反射性能は何ら影響を受けることがない。この反射膜は、アルミニウム、銀等を含む溶液を塗布し、乾燥させることにより形成することができる。また、蒸着、スパッタリング等の方法によって製膜することもできるが、第6発明のように、「銀を含む溶液」を用いる方法によって形成することが好ましい。この銀鏡反応を利用した方法によれば、短時間で、優れた反射性能を有する銀メッキ層からなる反射膜が形成され、この反射膜が設けられた第4発明の車両用ランプを得ることができる。 【0012】この銀メッキ層の形成においては、先ず、アンダーコート層を形成するためのアンダーコート剤の主成分となるアルキッド樹脂塗料等の合成樹脂塗料を選定する。この合成樹脂塗料は、銀メッキ層の光沢等が反射膜の性能に及ぼす影響なども考慮し、適宜の組成に調製して保管する。合成樹脂塗料のランプハウジングの外表面への接着性が不十分である場合は、ランプハウジングの外表面に透明なプライマーを塗布してもよい。 【0013】一方、ブチルチタネートダイマー、テトラ−n−ブトキシチタン及びその重合体並びにテトライソプロポキシチタン等のアルコキシチタニウムエステルに、エポキシシラン又はエポキシ樹脂を添加して触媒溶液を調製する。エポキシシランとしては、塗料との親和性が高いβ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルメトキシシラン等のエポキシシランを使用することができる。これらのエポキシシランは、塗料に含まれるアルキッド樹脂等の合成樹脂100重量部に対して2〜4重量部となるように添加する。また、エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型、フェノールノボラック型及びクレゾールノボラック型等のエポキシ樹脂を用いることができる。これらのエポキシ樹脂は、同様に合成樹脂100重量部に対して7〜13重量部となるように添加する。このように適量のエポキシシラン又はエポキシ樹脂を添加することにより、アンダーコート層と銀メッキ層との接着性が向上する。 【0014】アンダーコート剤は、保管しておいた合成樹脂塗料に、エポキシシラン又はエポキシ樹脂が添加されたアルコキシチタニウムエステルを、塗料に含まれている合成樹脂100重量部に対して15〜20重量部となるように配合して調製する。このアンダーコート剤をランプハウジングの外表面の所要個所に塗布する。アルコキシチタニウムエステルは銀の析出を促進する作用がある。また、このエステルによってアンダコート剤の乾燥も容易となり、且つアンダコート剤と銀メッキ層との密着性が向上する。ランプハウジングの外表面へのアンダコート剤の塗布は、刷毛塗り、吹き付け等、適宜の方法によって行うことができるが、吹き付け塗布することが好ましい。 【0015】また、アルコキシチタニウエステルにエポキシシラン又はエポキシ樹脂を添加したものは、通常、一ヶ月程度は安定に保存することができるため使用直前に混合する必要はない。しかし、塗料に混合した後は、塗料の種類によってポットライフがまったく異なるため、所要量のみを混合することが好ましい。更に、アルコキシチタニウムエステルは湿分に敏感であり、相対湿度65%以下での使用が望ましい。湿度が高い場合は、かぶり現象、レベリング不足による凹凸の発生等によって、ランプハウジングの外表面に所要の反射性能を有する銀メッキ層を形成することができないことがある。 【0016】アンダーコート剤の塗膜の厚さは2〜15ミクロン、特に3〜8ミクロン程度が好ましく、これを乾燥させてアンダーコート層を形成する。このアンダーコート層は、清浄な表面を有し、銀を析出させるための高い触媒活性を備え、且つ銀メッキ層との接着性に優れる。また、アンダーコート層の組成等によって、得られる銀メッキ層の光沢を所望によって容易に変化させることもできる。アルコキシチタニウムエステルの触媒作用により析出する銀は、エステル残基とエポキシシラン或いはエポキシ樹脂によって、アンダーコート層の表面に固着され、容易に剥離することがない。 【0017】ランプハウジングの外表面に形成されるアンダーコート剤からなる塗膜は、熱風乾燥炉等によって60〜70℃の温度で、15〜30分乾燥させる。乾燥が不十分であると、残留する溶媒の影響によって銀メッキ層の曇り、亀裂などを生ずることがある。一方、乾燥が過度であると、アルコキシチタニウムエステルの加水分解が進み過ぎ、銀の析出不足及びアンダーコート層との接着不良の原因となる。この乾燥の温度は可能な限り低いほうが、乾燥時間の許容範囲が広くなるため、操作上、好都合である。また、塗料の種類によっては、20〜35℃程度の常温において2〜4時間程度乾燥させてもよい。更に、乾燥工程において空気中の塵、埃等が付着しないよう注意する必要があるが、銀鏡反応の直前に、アンダーコート層の表面を純水或いはその他の薬品によって1〜2秒洗浄することによって対処することができる。 【0018】アンダーコート層の表面には銀を含む水溶液が塗布される。この水溶液の塗布は、第7発明のように、銀を含有する水溶液と「還元剤を含有する水溶液」を「吹き付け」、塗布することが好ましく、これらの水溶液を2頭ガンによって同時に吹き付けることがより好ましい。即ち、2頭ガンを有するスプレー塗布機等によって、アンモニア性硝酸銀水溶液及び還元性水溶液を同時に吹き付けることにより、1〜10秒、特に2〜7秒、更には2〜5秒程度の短時間のうちに良好な外観等を有する銀メッキ層を形成することができる。上記両液の濃度が高いほど銀が速やかに析出し、濃度が薄ければ遅くなる。そのため、吹き付け面積の大小、作業環境の温度の高低等により濃度を適宜調整する必要がある。尚、銀を含む水溶液のアンダーコート層に対する濡れ性を向上させるため、銀を含む水溶液に界面活性剤を添加することもできる。銀を含む水溶液はイオン性の溶液であるため、この界面活性剤としては、反応を生ずることのないノニオン系の界面活性剤、特に、親水基として酸化エチレン基及びヒドロキシル基を有するノニオン系界面活性剤が好ましい。 【0019】また、銀を含む水溶液は、20〜35℃程度の常温においては、アンモニア性硝酸銀水溶液では0.3〜3重量%、特に0.6〜2重量%程度の硝酸銀を含有させる。また、還元性水溶液としては、グリオキザール等の還元剤を2〜10重量%、特に3〜7重量%程度含有する水溶液を用いる。そして、このような濃度の水溶液の等量をアンダーコート層の表面に同時に吹き付けることによって良好な銀メッキ層を形成することができる。作業環境の温度の影響は非常に大きく、10℃前後の低温では、上記の通常の濃度の水溶液では銀の析出はほとんどみられず、5〜6倍の濃度の水溶液を必要とするため不経済である。このような場合は水溶液の温度を高くする等の処置が必要となる。一方、温度が必要以上に高く、銀の析出の速度が大きすぎる場合は、銀メッキ層の曇りなどを生ずる。そのため、銀メッキ層が形成される速度、作業性、コスト等を総体的に考慮すれば、作業環境の温度を20〜35℃程度に設定することが好ましい。 【0020】更に、必要に応じて銀メッキ層の表面にトップコート層を形成し、銀メッキ層を保護することもできる。このトップコート層としては、通常の電解メッキ法によって形成されるメッキ層の表面に用いられる塗料を使用することができる。しかし、この銀鏡反応によって形成される銀メッキ層は、一般的なアルミニウム皮膜などに比較してアンダーコート層との接着性がやや劣るため、シリコーン変性樹脂塗料等の優れた接着性を有する塗料を用いることが好ましい。このトップコート層の厚さは特に限定はされず、銀メッキ層のすべてを覆ってアンダーコート層からの剥離を十分に防止することができる厚さとすればよい。 【0021】 【発明の実施の形態】以下、ダイスライド射出成形法によってレンズとランプハウジングとを一体に成形する方法及び銀鏡反応による反射膜の形成方法について説明する。 (1)レンズとランプハウジングとの一体成形図1(a)は、1次射出工程により、可動金型Aと固定金型Bとの間に設けられた一方のキャビティにおいてレンズ1が成形され、他方のキャビティにおいてランプハウジング2が成形されている様子を表わしている。このようにしてPC又はPMMA等のアクリル樹脂からなるレンズ1とランプハウジング2とを成形した後、可動金型Aと固定金型Bとを型開きし、レンズ1が可動金型Aのキャビティに収容され、ランプハウジング2が固定金型Bのキャビティに収容されている様子を表わしているのが図1(b)である。 【0022】その後、図1(c)のように、油圧装置Cによって可動金型Aをスライドし、可動金型Aのキャビティに収容されているレンズ1を、固定金型Bに収容されているランプハウジング2と相対向する位置まで移動させる。次いで、レンズ1とランプハウジング2とが対向した位置で型閉めし、レンズ1とランプハウジング2とを、その端面周縁において一体に接触させた後、2次射出工程により、レンズ1とランプハウジング2との接触面の外周縁部に、好ましくはレンズ1及びランプハウジング2と同種の樹脂を射出し、レンズ1とランプハウジング2とを一体に接合した様子を表わしているのが図1(d)である。 【0023】(2)反射膜、即ち、銀メッキ層の形成溶剤としてトルエンを用い、この溶剤34mlにアルキッド樹脂を30g溶解させて塗料を調製した。一方、ブチルチタネートダイマー(三菱ガス化学株式会社製)5gにエポキシシラン(信越シリコーン株式会社製、商品名「KP−392」)1gを添加した。その後、このエポキシシランが添加されたブチルチタネートダイマーを塗料に配合し、攪拌、混合してアンダーコート剤を調製した。次いで、このアンダーコート剤を(1)において成形したランプハウジング2の外表面の所要個所にスプレー法によって塗布し、厚さ5ミクロンの塗膜を形成した。その後、熱風乾燥炉によって、65℃の温度で20分乾燥し、厚さ5ミクロンのアンダーコート層を形成した。 【0024】次いで、このアンダーコート層の表面に銀を含む水溶液を2頭ガンを有するスプレー塗布機によって吹き付け、塗布した。銀を含む水溶液としては、1.5重量%の硝酸銀を含有する水溶液を使用した。また、還元性水溶液としては、グリオキザールを5重量%含有する水溶液を用いた。これら水溶液の温度も含め、作業環境の温度を25℃とし、両水溶液の等量を吹き付けた。数秒後には、曇りのない、且つ光沢のある美しい外観を有する銀メッキ層が形成された。この銀メッキ層の付着性(接着性)をJIS K 5400の碁盤目法によって評価したところ、剥がれはほとんどなく、非常に優れた密着性を有することが分かった。 【0025】その後、この銀メッキ層の表面にシリコーン変性樹脂塗料(信越化学株式会社製、商品名「KR−5206」)を同様にスプレー法によって塗布し、厚さ5ミクロンの塗膜を形成した。次いで、これを熱風乾燥炉によって、75℃の温度で40分乾燥し、トップコート層を形成した。このトップコート層によって銀メッキ層は十分に保護されていた。 【0026】 【発明の効果】第1発明の車両用ランプでは、ダイスライド射出成形法によってレンズとランプハウジングとを一体に成形することにより、レンズとランプハウジングとの嵌合部におけるシール不良による水、埃等の内部への侵入が防止される。また、接着剤等のシール剤が不要となり、意匠性に優れた製品が得られる。更に、嵌合のためのシール代も不要となり、ランプの幅を略光源バルブと同じ幅にすることも可能になり、製品の小型化が容易である。 【0027】また、ランプハウジングを透明性に優れる樹脂によって構成することにより、その外表面に反射膜を成形することができ、作業がし易く、生産性が向上し、反射膜の膜厚を均一にすることができる。更に、たとえ膜厚のばらつき等があったとしても反射膜の機能が何ら損なわれることがない。 【0028】尚、本発明の車両用ランプでは、上記の他に下記の効果が併せ奏される。 ■工程が簡易となり、金型を少なくすることができるため、製品コストを引き下げることができる。 ■レンズ、ランプハウジング及びこれらを一体に接合する樹脂として、同質或いは同様のものを使用すればリサイクルし易い。 ■レンズとランプハウジングとを2次射出工程において溶融し、接合するため一体性が非常に高い。 ■レンズ、ランプハウジングともレンズカット成形が可能であり、集光性能或いは意匠性に優れた車両用ランプを得ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000119232 【氏名又は名称】株式会社イノアックコーポレーション
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)11月28日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】小島 清路
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| 【公開番号】 |
特開平11−162210 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)6月18日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−344462 |
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