| 【発明の名称】 |
墓石用灯篭 |
| 【発明者】 |
【氏名】金子 徹志雄
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| 【要約】 |
【課題】蓋板や屋根石等を取り外さなくとも、簡単且つ速やかに蝋燭をお供えできる新規な構造の墓石用灯篭を提供する。
【解決手段】墓石の前方の何れかに立設される墓石用灯篭1であって、灯篭本体11中に灯火収容空洞部13を形成し、同灯火収容空洞部13に連通され、灯篭本体11前面に前面開口部12を形成すると共に、同開口部12を透過型施蓋板2で施蓋し、該透過型施蓋板2には複数の透過孔21,21,……を穿設した上、手指挿入口部23および蝋燭挿入口部24からなる灯火挿通開口22を形成してなる墓石用灯篭1である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 墓石の前方左右に配される墓石用灯篭であって、自然石から削り出された灯篭本体の内部に蝋燭等の灯火物の収容可能な灯火収容空洞部を形成すると共に、同灯篭本体の前面で、該灯火収容空洞部に対応する箇所には、同灯火収容空洞部に連通する前面開口部を形成した上、透過型施蓋板が同前面開口部に着脱自在に嵌着されるようにする一方、該透過型施蓋板が、その厚み方向に貫通する複数の透過孔を有し、中央辺りには、嵌着状態のままで灯火収容空洞部に蝋燭を挿脱可能とするよう、下部が蝋燭等の灯火物を保持する指、手、腕もしくは挟み具等の蝋燭保持用具を挿入可能な手指挿入口部、上部が直立または所定角度に傾斜姿勢の着火状態の蝋燭等の灯火物を挿通可能な蝋燭挿入口部とした灯火挿通開口を形成してなるものとしたことを特徴とする墓石用灯篭。 【請求項2】 墓石の前方左右に配される墓石用灯篭であって、自然石から削り出された灯篭本体の内部に蝋燭等の灯火物の収容可能な灯火収容空洞部を形成すると共に、同灯篭本体の前面で、該灯火収容空洞部に対応する箇所には、同灯火収容空洞部に連通する前面開口部を形成した上、透過型施蓋板が同前面開口部に着脱自在であって、灯篭本体前面に略面一となる如くして嵌着されるようにする一方、該透過型施蓋板は、その厚み方向に貫通する複数の透過孔を有し、中央辺りには、嵌着状態のままで灯火収容空洞部に蝋燭を挿脱可能とするよう、下部が蝋燭等の灯火物を保持する指、手、腕もしくは挟み具等の蝋燭保持用具を挿入可能な手指挿入口部、上部が直立または所定角度に傾斜姿勢の着火状態の蝋燭等の灯火物を挿通可能とする程度にその横幅寸法を前記手指挿入口部よりも狭い蝋燭挿入口部とした灯火挿通開口を形成してなるものとしたことを特徴とする墓石用灯篭。 【請求項3】 墓石の前方左右に配される墓石用灯篭であって、自然石から削り出された灯篭本体の天面部から掘り下げ、その内部に蝋燭等の灯火物を収容可能な灯火収容空洞部を形成した上、天面部上には雨避け用の屋根石を着脱自在に配し、更に同灯篭本体の前面で、該灯火収容空洞部に対応する箇所には、同灯火収容空洞部に連通する前面開口部を形成した上、透過型施蓋板が同前面開口部に着脱自在であって、灯篭本体前面に略面一となる如くして嵌着されるようにする一方、該透過型施蓋板は、その厚み方向に貫通する複数の透過孔を有し、中央辺りには、嵌着状態のままで灯火収容空洞部に蝋燭等の灯火物を挿脱可能とするよう、下部が蝋燭等の灯火物を保持する指、手、腕もしくは挟み具等の蝋燭保持用具を挿入可能な手指挿入口部、上部が直立または所定角度に傾斜姿勢の着火状態の蝋燭等の灯火物を挿通可能とする程度にその横幅寸法を前記手指挿入口部よりも狭い蝋燭挿入口部とした灯火挿通開口を形成してなるものとしたことを特徴とする墓石用灯篭。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の目的】この発明は、墓石の前方に設置される灯篭に係り、特に、点火された蝋燭等の灯火物を風雨から守ると共に、蝋燭等の灯火物の挿入および取出しを容易に行うことのできる新規な構造の墓石用灯篭を提供しょうとするものである。 【0002】 【従来の技術】我が国の伝統的な墓は、境界柵石で囲まれることによって区画された一聖地の墓所に墓石を設置してなり、中央奥側には、弔い、拝む対象としての石碑が据えられ、同石碑の前側下方に遺骨、位牌等を埋葬する納骨堂を形成した上、これを閉じる拝石を設置し、該石碑の左右前側に花立、中央前方に線香立てや供物台、水鉢等を配する極標準的な墓の様式に加え、最近では、祖先や親の永眠の地に相応しく、できるだけ荘厳な環境の下で弔うことができるように願って、埋葬された故人の戒名、没年を記入する墓志、墓地の入り口から墓石の前まで敷かれた敷板石、敷板石の左右の何れかに配置された物置台、名刺受け、境界柵石の前部入口に設置された門柱、植木、石碑背後または横の塔婆立て、手洗いとなるつくばい、更には蝋燭等の灯火物を供える灯篭等といった様々な装飾品を組み合わせ、配置するようになってきている。 【0003】このような石碑周辺を装飾する品々の中でも、特に、灯篭は、精霊を送り迎えするための重要な役割を果たす装置品として、従前から高貴な人の墓には必ず配置されていたが、最近では、一般庶民の墓の様式の中にも徐々に取り入れられ始めるようになってきている。この灯篭は、単に中に立てた蝋燭等の灯火物の火を雨風から保護するためだけに止まらず、それから零れ出す明りの効果を極めて重要視していて、そのための明り漏れ枠のデザインに様々な趣向を凝らしたものが多く、またその配置においても、境界柵石の一部として設けたり、墓所内適所に独立して設置する自立型のものとする等して、その雰囲気作りに工夫が施される。 【0004】境界柵石の一部(通常、境界柵石の左右両始端に一段と高く突き出て、門柱的な構造)として組み込まれる灯篭は、背面側に境界柵石の一部が接続される都合上からも、前面に灯火収容空洞部を開口させ、その開口部分に、格子状またはそれ以外の小窓の穿設された施蓋板を装着(したがって、灯火収容空洞部の前面側を除く三面および上下は外部から遮断)され、蝋燭等の灯火物の出し入れや点火時には、その都度、施蓋板を灯火収容空洞部の開口部から取り外さなければならないという不便さがあった。 【0005】また、自立型(背面に境界柵石等が接続されない独立した一本柱状)の灯篭の場合には、内部に灯火収容空洞部を設ける石加工技術上の都合から、一般的には、灯篭部分の後方から天然石を刳り抜いていって内部に灯火収容空洞部を形成した上、更にその奥を前面側に向け、透過窓となるデザインされた小さな小窓が形成されるように彫り込んでいって透過窓を一体型として形成してしまう、言わば前方の美観だけを重視して形成してしまったようなもので、後方の開口部から蝋燭等の灯火物の出し入れや点火を行う構造とした灯篭もあるが、この後方に開口部を開放したままの灯篭では、蝋燭等の灯火物を雨風から効果的に保護することが困難で、僅かな風によっても火が吹き消されてしまうという欠点を有するだけではなく、後方から見ると、灯篭としての体裁が整わず、見栄えの劣る外観を呈してしまい、延いては墓所全体の印象を損ねてしまうことにもなり兼ねないものであった。 【0006】そのため、この自立型の灯篭の場合でも、前記した境界柵石の一部として組み込まれるタイプの灯篭同様に、前面に灯火収容空洞部の開口を設け、透過型の施蓋板を着脱自在に装着するようにした構造のものも提供されているが、着脱自在の施蓋板を前面開口部に装着した構造の灯篭では、その都度、施蓋板を脱着して蝋燭等の灯火物を立て点火することとなるが、脱着すべき施蓋板は、開口部に対して垂直状且つ密着状に装着されている上、全体のデザインを重視する余り、特に施蓋板に手持ち部等を備えていないものが多く、小窓部分に適宜指を突っ込んで保持しなければならないという不安定さに加え、小さいとはいっても石作りでそれなりの重量を有している上、施蓋板が磨き石からなるものであったりすると、滑り易くなってしまうことも手伝って、脱着操作時に落下の虞れが伴い、不用意に破損してしまったり、怪我に繋がってしまうことも懸念されるものであった。 【0007】本願発明者は、長年に渡って墓石の製造、販売に係わってきた者の一人として、墓の装置品の一つとして灯篭を組み入れるに際し、それまでの灯篭の上記したとおりの欠点が解消され、実用性のある墓石用灯篭を実現する必要性を痛感し、これまでに知り得た知見に基づいて、施蓋板の脱着もしくは開閉作業の煩わしさを解消し、容易に蝋燭等の灯火物の出し入れや点火を行うことを可能とする灯篭の開発、研究に逸早く着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の実験とを繰り返してきた結果、遂に所期の目的どおり、施蓋板に拘らず蝋燭等の灯火物の出し入れや点火を可能とする新規な構造からなる墓石用灯篭を完成、実用化することに成功した。以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。 【0008】 【発明の構成】図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明に包含される墓石用灯篭の基本的構成は、墓石の前方左右に配される墓石用灯篭であって、自然石から削り出された灯篭本体の内部に蝋燭等の灯火物の収容可能な灯火収容空洞部を形成すると共に、同灯篭本体の前面で、該灯火収容空洞部に対応する箇所には、同灯火収容空洞部に連通する前面開口部を形成した上、透過型施蓋板が同前面開口部に着脱自在に嵌着されるようにする一方、該透過型施蓋板が、その厚み方向に貫通する複数の透過孔を有し、中央辺りには、嵌着状態のままで灯火収容空洞部に蝋燭等の灯火物を挿脱可能とするよう、下部が蝋燭等の灯火物を保持する指、手、腕もしくは挟み具等の蝋燭保持用具を挿入可能な手指挿入口部、上部が直立または所定角度に傾斜姿勢の着火状態の蝋燭等の灯火物を挿通可能な蝋燭挿入口部とした灯火挿通開口を形成してなる墓石用灯篭である。 【0009】より具体的に、この発明の墓石用灯篭の構成を示せば、以下のとおりの構成を要旨とするものとなる。即ち、墓石の前方左右に配される墓石用灯篭であって、自然石から削り出された灯篭本体の内部に蝋燭等の灯火物の収容可能な灯火収容空洞部を形成すると共に、同灯篭本体の前面で、該灯火収容空洞部に対応する箇所には、同灯火収容空洞部に連通する前面開口部を形成した上、透過型施蓋板が同前面開口部に着脱自在であって、灯篭本体前面に略面一となる如くして嵌着されるようにする一方、該透過型施蓋板は、その厚み方向に貫通する複数の透過孔を有し、中央辺りには、嵌着状態のままで灯火収容空洞部に蝋燭等の灯火物を挿脱可能とするよう、下部が蝋燭等の灯火物を保持する指、手、腕もしくは挟み具等の蝋燭保持用具を挿入可能な手指挿入口部、上部が直立または所定角度に傾斜姿勢の着火状態の蝋燭等の灯火物を挿通可能とする程度にその横幅寸法を前記手指挿入口部よりも狭い蝋燭挿入口部とした灯火挿通開口を形成してなる墓石用灯篭である。 【0010】また、より望ましい構成の墓石用灯篭としては、墓石の前方左右に配される墓石用灯篭であって、自然石から削り出された灯篭本体の天面部から掘り下げ、その内部に蝋燭等の灯火物を収容可能な灯火収容空洞部を形成した上、天面部上には雨避け用の屋根石を着脱自在に配し、更に同灯篭本体の前面で、該灯火収容空洞部に対応する箇所には、同灯火収容空洞部に連通する前面開口部を形成した上、透過型施蓋板が同前面開口部に着脱自在であって、灯篭本体前面に略面一となる如くして嵌着されるようにする一方、該透過型施蓋板は、その厚み方向に貫通する複数の透過孔を有し、中央辺りには、嵌着状態のままで灯火収容空洞部に蝋燭等の灯火物を挿脱可能とするよう、下部が蝋燭等の灯火物を保持する指、手、腕もしくは挟み具等の蝋燭保持用具を挿入可能な手指挿入口部、上部が直立または所定角度に傾斜姿勢の着火状態の蝋燭等の灯火物を挿通可能とする程度にその横幅寸法を前記手指挿入口部よりも狭い蝋燭挿入口部とした灯火挿通開口を形成してなる構成を要旨とする墓石用灯篭ということができる。 【0011】灯篭本体は、蝋燭等の灯火物を収容して風雨から守ると共に、外的美観を高めて墓所の装飾性を高め、さらに、蝋燭等の灯火物の灯火光を周囲に漏れ出させる灯り台としての機能をも果たし得るものであり、天然自然石、例えばアメリカン・グレー、スウェーデン・ブルー、DCブラック、FG30、ファイングレンおよびインド赤石等を含む、現在一般に墓石に採用されている石材から削り出され、内部に灯火収容空洞部を備えてなり、その外周壁の一部には、該灯火収容空洞部に通じ、蝋燭等の灯火物の出し入れを可能とする開口部が形成され、同開口部には、風雨の侵入を極力阻止でき、蝋燭等の灯火物の灯りは鮮やかに透過可能とする小窓付きの施蓋板が着脱可能となるようにしてあり、必要に応じて磨き仕上げ、叩き仕上げ、その他公知の各種石材表面仕上げ加工をする等して製造される外、後述する実施例に示すもののように、柱状で一体型に形成されたものとしたり、脚部上に灯火収容空洞部を備えた胴部が載置され、該胴部上に雨避け用の屋根部を備えるような、上下に適宜分割された構造のものとして形成されることもある。 【0012】灯火収容空洞部は、蝋燭、またはそれに代わる電灯等の灯火物を収容する機能を果たすものであり、灯篭本体内に一定の広がりの空洞状空間に形成されていて、後述するとおりの外部から蝋燭等灯火物を挿入可能とする開口部に連通すると共に、その周壁の全部または一部には、蝋燭の灯を消さない程度の空気の循環を惹起し、灯りを外部に放射できるようにする小窓状の複数の透過孔が形成されることになる。また、その底部中央は、後述する実施例にも示す如く、蝋燭または電灯等を設置可能にするだけではなく、灯火収容空洞部内に侵入して溜まってしまう雨水に浸ってしまうことがないよう配慮して、灯台部、即ち、蝋燭もしくは電灯等を所定高さ位置に立設、支持できるよう、蝋燭または電灯等の支持部を周囲の底面よりも一段と高くした構造、例えば、該灯火収容空洞部形成段階に削り出したり、あるいは、別体の金属製、石材製等不燃素材からなる駒片のようなものを載置するようにしたものとするのが望ましい。 【0013】前面開口部は、灯火収容空洞部内の蝋燭等灯火物から発せられる灯りを外部に放射するための透過孔を、灯篭本体を構成する石材に一体的に穿設加工する困難さを解消するため、別体の平板状石材を穿設加工して比較的容易に得られる後述の透過型施蓋板を灯篭本体に組み込み、装着するよう機能する部分であって、灯篭本体前面(正面)であって、その内部灯火収容空洞部に対応する箇所を、装着しようとする透過型施蓋板輪郭に応じた形状、一般的には矩形状に刳り抜き、透過型施蓋板外周縁形状との関係で決まる適宜段部か溝部その他の構造のものに形成され、基本的には、透過型施蓋板を装着後は、該透過型施蓋板を灯篭本体に一体化してしまい、恰も灯篭本体を構成する石材から一体的に削り出されたように見做せる装着を可能とする構造、例えば、後述の実施例のように、透過型施蓋板が、灯篭本体の外周壁と面一に装着されてしまうような構造の開口部に形成されるのが望ましい。 【0014】透過型施蓋板は、灯火収容空洞部内の蝋燭等を風雨からある程度保護しながら、灯火収容空洞部内の蝋燭等の灯りを灯篭本体の外部に放射すると共に、上記した前面開口部に装着、一体化されたままの状態、即ち施蓋状態のままで外部から蝋燭等の灯火物が出し入れ可能となるようにする極めて重要な機能を果たす部材であり、灯りを消さない程度に空気を流通させると共に、灯りを外部に発散させることができる複数の透過孔と、それらの中央辺りに位置し、蝋燭等灯火物は勿論のこと、蝋燭を保持する、指、手、腕、もしくは蝋燭を挟み保持する保持具等をも挿入可能な程度の開口寸法および形状に設定された透過挿通開口とが、その板厚方向に穿設された構造に形成される。 【0015】なお、この透過挿通開口は、透過型施蓋板の中央辺りに当幅、直立状に形成されるものに限る訳ではなく、正面から見て左右どちらかに傾斜した構造のものとしたり、あるいは後述の実施例に示すとおり、蝋燭挿入口部と、蝋燭を保持した指、手、腕、もしくは挟み保持具等を挿通可能とする手指挿入口部とを上下に連続形成するものの、蝋燭挿入口部を、手指挿入口部の横幅に比較して幅狭く寸法設定したものとしたり、蝋燭を前後に傾斜させれば挿通可能となるような高さ寸法に規制した小型のものに形成し、できるだけ外部からの風雨の侵入が阻止できるよう工夫したものとすることも可能である。 【0016】また、透過孔についても、風雨の侵入を阻止するため、一部の透過孔に透明なガラスまたは合成樹脂板等を装着あるいは添設し、灯りだけは外部に放射するものの、外部からの風雨は侵入させないような構造のものとすることも可能である。以下では、これまでに説明してきた、この発明に包含される墓石用灯篭を、より一層明確に理解できるよう、代表的な事例を開示し、具体的に説明を加えることとする。 【0017】 【実施例1】図1の灯篭の利用状態を示す分解斜視図、図2の透過型施蓋板の正面図、および、図3の灯篭を境界柵石の途中に設置した例を示す墓所の斜視図に示される事例は、この発明の墓石用灯篭の実施の一例を示すものであり、該墓石用灯篭1は、境界柵石5によって区画された一聖地の中央奥側に配置された墓石6の左右前方に設置され、さらに、境界柵石5の前後途中部分に介在される如く配置されたものとなっており、その背面側には、上下寸法の大きな後側境界柵石51前端が接合されて、背面を当接支持される如く構成され、また、その前面側下部には、上下寸法の比較的小さな前側境界柵石52の後端が接合されている。 【0018】墓石用灯篭1は、その灯篭本体11の前面上側に、矩形状の前面開口部12が穿設されてなり、その奥側内部には、蝋燭4等の灯火を収容する灯火収容空洞部13が連続形成され、該灯火収容空洞部13の底部中央には、周囲の底面よりも一段と高い円柱状の灯台部14を備えている。さらに、該前面開口部12には、矩形状の透過型施蓋板2が着脱自在に装着されており、同透過型施蓋板2の前面は、装着時に灯篭本体11の前面に大きな隙間を生じずに面一に配置可能に寸法設定されている。 【0019】透過型施蓋板2は、その略全面に渡り、傾斜された格子状の枠組となるように菱形形状および三角形状の複数の透過孔21,21,……が板厚方向に貫通する如く形成されており、さらに、透過型施蓋板2の略中央から下側寄りにかけて灯火挿通開口22を形成してあり、同灯火挿通開口22の下側は、二等辺三角形状に開口されて、蝋燭4を保持した手指を挿通可能な手指挿入口部23として形成されると共に、同灯火挿通開口22の上側には、直立状の蝋燭4を通過可能な蝋燭挿入口部24が、先の手指挿入口部23に連続して形成されている。 【0020】 【実施例2】図4の墓石用灯篭の分解斜視図に示される事例は、この発明に包含される墓石用灯篭の他の実施例を示すものであり、特に、屋根石3を備えるものの一例を具体的に示したものであり、灯篭本体11の天面部15略中央には、円柱状の穴を形成する如くに掘り下げ、切削されて灯火収容空洞部13が形成され、その前側を同灯篭本体11の前壁面に開口されると共に、その上端側が、灯火収容空洞部13と同様に天面部15側に開放された矩形状の前面開口部12に形成されている。 【0021】灯篭本体11の天面部15は、その外周縁部が、屋根石3の被冠される段差突状部16に形成され、同天面部15の内側部分が上方に突出状に見える形状に形成される一方、矩形箱状に形成された屋根石3の底面は、該段差突状部16に冠着状となる矩形箱状の凹穴部31を形成してなり、屋根石3上に降り注がれた雨水等が灯火収容空洞部13に侵入しないよう構成されており、また、前面開口部12の開口縁の全部には、施蓋される透過型施蓋板2の左右および下端縁部分を係止可能な段差凹状部17が形成され、透過型施蓋板2の挿着位置を規制するようにしてあり、該透過型施蓋板2は、その厚み寸法を該段差凹状部17の深さに一致する如く形成され、前側表面を灯篭本体11の前面に面一となるように嵌着される。 【0022】 【実施例3】図5の他の形状に形成された透過型施蓋板の正面図、図6の更に他の形状とされた透過型施蓋板の正面図、図7の蝋燭挿入口部を所定角度に傾斜してなる透過型施蓋板の正面図、および、図8の蝋燭挿入口部の寸法を短縮してなる事例を示す透過型施蓋板の正面図に示される各事例は、この発明が包含する墓石用灯篭の灯篭本体11に装着される透過型施蓋板の変形例を示すものである。 【0023】図5に示される透過型施蓋板2は、前面に施された複数の透過孔21,21,……を長方形状となした上、透過挿通開口22もまた四角形状の貫通孔を組み合わせた形状とされているものであり、蝋燭挿入口部24の横幅寸法は、手指挿入口部23よりも幅狭く設定されると共に、その配置は、手指挿入口部23の左右略中央に配置されたものとなっている。図6の透過型施蓋板2も、透過孔21,21,……および透過挿通開口22の配置および寸法関係を、図5に示される透過型施蓋板2と略同様のものに形成されており、夫々の孔形状は、楕円形状を基に形成されたものとなっている。図7中の透過型施蓋板2は、その蝋燭挿入口部24を所定角度に傾斜された形状に形成されており、また、図8中の透過型施蓋板2の蝋燭挿入口部24は、他の事例に比較して、上下寸法を短縮した状態に形成されている。 【0024】 【作用】以上のように構成された墓石用灯篭は、透過型施蓋板2の施蓋状態としたまま取り外すことなく、点火された蝋燭4を透過型施蓋板2の透過挿通開口22に直接的に通され、灯火収容空洞部13内に納められる。その際、蝋燭4を保持した指、手、腕もしくは蝋燭4を挟み持つことの可能な挟み具等は、手指挿入口部23を通過させることにより、灯火収容空洞部13内に蝋燭4を挿入するものであり、また、蝋燭4自体は、蝋燭挿入口部24を通過させることにより、灯火収容空洞部13内に収容され、該蝋燭4を灯火収容空洞部13内に自立させた後は、指、手、腕もしくは蝋燭4の挟み具を手指挿入口部23から抜き出し、蝋燭4の挿入作業を完了する。 【0025】灯篭本体11内に収容された蝋燭4の取出し作業もまた、指、手、腕もしくは、蝋燭4の挟み具を手指挿入口部23から灯火収容空洞部13内に挿入し、蝋燭4の取出し作業を行い、蝋燭4を蝋燭挿入口部24を通過する如く取り出す。さらに、燃え尽き、流れ落ちた蝋等を含む蝋燭4のゴミは、手指挿入口部23から挿入した手指によって簡単に拾い集め、取り出すようにすればよく、拾い集められないほど細かなゴミについては、年に一度程度、手指挿入口部23から刷毛等の掃除具を使って掃き出すか、灯篭本体11から透過型施蓋板2が取り外せる構造のものであれば、注意深く透過型施蓋板2を外して、小型の箒等によって完全に掃除をする。 【0026】蝋燭4を収容した墓石用灯篭1は、透過型施蓋板2の複数の透過孔21,21,……を通して蝋燭4の灯りを前方に向けて照らし出すと共に、風雨から蝋燭4を保護し、灯りが消えるのを防止する。さらに、図1に示される灯台部14上に蝋燭4を立てるようにしたものとすれば、雨等が灯火収容空洞部13内に浸水して溜まったとしても、灯台部14の高さまでは蝋燭4を水から保護できるようにしてある。 【0027】また、図4のように屋根石3を備えるようにした墓石用灯篭1では、灯篭本体11に対する灯火収容空洞部13、および、これに連続する前面開口部12の加工を、その天面部15側から切削加工することのできる結果、灯篭本体11前面側から全ての刳り抜き加工を行う場合に比較し、遥かにその加工性が容易となり、破損を少なくでき、簡単且つ確実な加工となる。さらに、蝋燭挿入口部24を図7のように、所定角度に傾斜することにより、出し入れの際には蝋燭4を所定角度に傾斜させ、灯火収容空洞部13内で直立状に自立させることにより、蝋燭挿入口部24から吹き込む風や雨水等が蝋燭4の点灯部分に直接吹き付けることを防止することのできるものとなる。また、図8のように蝋燭挿入口部24の上下寸法を短縮することにより、出し入れ時には蝋燭4を前傾させ、灯火収容空洞部13内で直立状に立てることにより、やはり、蝋燭挿入口部24を通過した風雨等の点火部分への吹き付けを阻止する。 【0028】 【効果】以上のとおり、この発明の墓石用灯篭によれば、透過型施蓋板2を一切外す事なく蝋燭4の出し入れを可能にすることから、透過型施蓋板2の着脱をする面倒な操作をなくし、手軽に蝋燭4を供えることができるようになるという秀れた特徴を有していて、従前までの灯篭のように、透過型施蓋板2に相当する施蓋板を一旦取り外し、着火した蝋燭4を灯火収容空洞部13内に納めた後に、再度、施蓋板を開口部12に装着、施蓋するといった手間が完全に省略できる上、その度毎の施蓋板の取り扱いに注意を払わなければならないといった煩わしさから開放され、当然それだけ施蓋板を破損させてしまう確立も少なくなって、殆ど永久的に灯篭の機能を発揮できるものとすることができる。 【0029】また、灯篭本体11の前面開口部12に着脱可能に設けられた透過型施蓋板2に、着火された蝋燭4を挿入可能な蝋燭挿入口部24と、その蝋燭4を保持した指、手、腕、もしくは挟み具等を挿入可能な手指挿入口部23とを備えた灯火挿通開口22に形成し、さらに、蝋燭挿入口部24の横幅を手指挿入口部23の横幅よりも狭く設定したものでは、蝋燭4を手にしたまま自由に出し入れ可能とする上、風雨の侵入を防ぐ機能が高められるという効果も得ることができるものとなる。 【0030】更にまた、墓地の境界柵石の途中に設けられたような場合には、背面に挿入口を設けることは不可能になるが、この発明のものでは前面に開口部12が設けられ、これに灯篭本体11の前面壁と面一になる透過型施蓋板2を設けるようにしてあることから、デザイン上も違和感がなく、使い勝手の良い灯篭を実現可能にし、また、屋根石3を具備した墓石用灯篭1では、その灯篭本体11の天面部15から掘り下げ、加工できるため、灯火収容空洞部13を前面開口部12よりも大きく加工することも可能であって、灯火収容空洞部13を大きくして広い空間となし、手指を自由に動かして蝋燭4を立てる操作や、取出し操作、あるいは掃除等をし易くすることができるという利点も得られる。 【0031】更に、図7に示される透過型施蓋板2の蝋燭挿入口部24は、斜めに保持された蝋燭4を通過可能に構成されていて、その灯火挿通開口22のデザイン性を高めると共に、灯火収容空洞部13内に垂直状に設置された蝋燭4の炎部分が灯火挿通開口22から外れ、防風雨効果を高めるという効果に繋がるものとすることができ、また、図8の蝋燭挿入口部24も、上下長を短縮してあって、同じく灯火収容空洞部13内に直立状に設置された蝋燭4の炎部分が直接灯火挿通開口22に対向状とならず、同様の効果を期待することができるものとなる。 【0032】叙述の如く、この発明の墓石用灯篭は、点火された蝋燭の出し入れ操作、灯火収容空洞部内にある蝋燭の炎部分の保護、その意匠効果、更には永続使用性等の点において、従前までの灯篭を遥かに凌ぎ、極めて秀れたものとなることから、単に灯りを点す墓地装置品としてだけではなく、故人の供養のための実用性に富んだ墓石用灯篭となり、遺族や墓参者は勿論のこと、墓石の製造、販売関係業者からも高い評価が得られ、今後、大いに普及、利用されるものと予想される。
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| 【出願人】 |
【識別番号】595062090 【氏名又は名称】金子石材株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)10月3日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】佐々木 實
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| 【公開番号】 |
特開平11−111013 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)4月23日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−270758 |
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