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【発明の名称】 車両用装置
【発明者】 【氏名】浅香 賢一

【要約】 【課題】見栄えの向上。

【解決手段】ハウジング1Aを反射面11の色とほぼ同一色のハウジング材から構成する。この結果、ハウジング1Aの固着フランジ部10前面と反射面11とがほぼ同一色の外観として得られるので、色の違いが大きいと出る溶着ラインが出なくなり、見栄えが向上される。透明なハウジング材から構成されたハウジング1Bの固着フランジ部10の後面に任意の色の蒸着や塗装10Bを施す。この結果、ハウジング1Bの反射面11と固着フランジ部10とが任意の外観として得られる。例えば、固着フランジ部10後面の蒸着や塗装10Bの色を反射面11の蒸着や塗装の色とほぼ同一にすれば、色の違いが大きいと出る溶着ラインが出なくなり、また固着フランジ部10後面の蒸着や塗装10Bの色をレンズの色又は任意の色に合せれば、溶着ラインの色をレンズの色と調和された色又は任意の色にできるので、見栄えが向上される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 固着フランジ部を有し、かつ前面のうち前記固着フランジ部以外の部分には反射面が設けられている熱可塑性樹脂製のハウジングと、固着脚部を有する透明な熱可塑性樹脂製のレンズとを備え、前記ハウジングの固着フランジ部の前面に前記レンズの固着脚部の後面が振動溶着により固着され、前記ハウジング及び前記レンズにより室が画成された車両用装置において、前記ハウジングの反射面と固着フランジ部の前面とがほぼ同一色の外観として得られるように、前記ハウジングが前記反射面の色とほぼ同一色のハウジング材から構成されている、ことを特徴とする車両用装置。
【請求項2】 固着フランジ部を有し、かつ前面のうち前記固着フランジ部以外の部分には反射面が設けられている熱可塑性樹脂製のハウジングと、固着脚部を有する透明な熱可塑性樹脂製のレンズとを備え、前記ハウジングの固着フランジ部の前面に前記レンズの固着脚部の後面が振動溶着により固着され、前記ハウジング及び前記レンズにより室が画成された車両用装置において、前記ハウジングの反射面と固着フランジ部とが任意の外観として得られるように、前記ハウジングが透明なハウジング材から構成されており、かつ前記固着フランジ部の後面には任意の色の蒸着や塗装が施されている、ことを特徴とする車両用装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハウジングとレンズとが振動溶着により固着され、そのハウジング及びレンズにより室が画成された車両用装置に係り、特に見栄えが向上された車両用装置に関するものである。ここで、車両用装置とは、車両用灯具や車両用装飾具等を言う。上述の車両用灯具とは、例えば、リヤーコンビネーションランプ、フロントコンビネーションランプ、ヘッドランプ、フォグランプ、ターンシグナルランプ、クリアランスランプ等を言う。また、上述の車両用装飾具とは、例えば、リヤーフィニッシャーやガーニッシュ等を言う。
【0002】
【従来の技術】以下、従来の車両用装置を図5乃至図7を参照して説明する。この例は、車両用等具のリヤーコンビネーションランプについて説明する。図においては、1は例えばブラックやグレー等の有色不透明の熱可塑性樹脂のハウジング材から構成されたハウジング(ランプハウジング)である。このハウジング1の周縁部には固着フランジ部10が一体に設けられている。この固着フランジ部10は前面(又は後面)から見てほぼロ字形状をなす。また、このハウジング1の前面(後述する室12に対向する面)のうち前記固着フランジ部10以外の部分には反射面11が蒸着や塗装等により設けられている。2は例えば無色又は有色透明な熱可塑性樹脂のレンズ材から構成されたレンズである。このレンズ2の後面の周縁部には固着脚部20が後方に一体に突設されている。この固着脚部20は前面(又は後面)から見てほぼロ字形状をなす。
【0003】前記ハウジング1の固着フランジ部10の前面に前記レンズ2の固着脚部20の後面(先端面)を、加圧下において数ミリの振動させることにより、ハウジング1及びレンズ2の溶着面に摩擦熱が起き、その溶着面が溶融溶着して、前記ハウジング1の固着フランジ部10の前面に前記レンズ2の固着脚部20の後面が固着されて、前記ハウジング1及び前記レンズ2により室(灯室)12が画成される。上述のレンズ2に与える振動としては、約1.0〜1.8mm程度の振幅でかつ約200〜250Hz程度の周波数の振動である。なお、上述のレンズ2の振動は、レンズ2を図7中の左右方向又は図7の紙面に対して垂直方向に直線振動させるリニア振動の場合と、レンズ2を円振動させるオービタル振動の場合とがある。なお、図7中において、符号3はハウジング1の固着フランジ部10の前面にレンズ2の固着脚部20が振動溶着により固着される際に、固着脚部20の後面の内外両側に発生するバリである。上述の室12内に光源バルブ(図示せず)を配置することにより、リヤーコンビネーションランプやその他の車両用灯具が構成されることとなる。また、同様に、ハウジングの固着フランジ部の前面にレンズの固着脚部の後面を振動溶着で固着してハウジング及びレンズで室を画成することにより、リヤーフィニッシャー等の車両用装飾具が構成される。
【0004】そして、上述の車両用装置において、レンズ2は透明な熱可塑性樹脂のレンズ材から構成されており、一方、ハウジング1の固着フランジ部10の前面には振動溶着を行うのに支障(蒸着の場合は溶着できない。塗装の場合は完全確実に溶着できない)となる反射面11の蒸着や塗装等が施されていない。このために、上述の車両用装置を前面(図7中の矢印方向)から見ると、透明なレンズ2を介して、固着フランジ部10前面の地肌色Aと反射面11のメタリック色Bとが見える。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の従来の車両用装置において、固着フランジ部10前面の地肌色Aはハウジング材の色であるブラックやグレー等であり、反射面11のメタリック色Bと色の違いが大きい。このために、上述の従来の車両用装置においては、図5及び図6に示すように、溶着ラインL(ブラックやグレー等の固着フランジ部10前面の地肌色Aが中央のメタリック色Bに対して周縁部のロ字形状として見える)が出てしまうため、見栄え上課題がある。なお、上述の従来の車両用装置において、レンズ2の色が灯具の機能によりそれぞれ異なっているリヤーコンビネーションランプの場合には、上述の溶着ラインLの見え方がレンズ2の色毎に変ってしまうため、同じく見栄え上課題がある。
【0006】本発明の目的は、見栄えが向上された車両用装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明(以下、単に第1発明と称する)は、ハウジングを反射面の色とほぼ同一色のハウジング材から構成したことを特徴とする。この結果、第1発明の車両用装置は、反射面の色とほぼ同一色のハウジング材から構成されたハウジングにより、ハウジングの固着フランジ部前面と反射面とがほぼ同一色の外観として得られるので、色の違いが大きいと出る溶着ラインが出なくなり、見栄えが向上される。
【0008】また、請求項2に記載の発明(以下、単に第2発明と称する)は、ハウジングを透明なハウジング材から構成し、そのハウジングの固着フランジ部の後面に任意の色の蒸着や塗装を施したことを特徴とする。この結果、第2発明の車両用装置は、透明なハウジング材から構成されたハウジングの固着フランジ部後面に施された任意の色の蒸着や塗装により、ハウジングの反射面と固着フランジ部とが任意の外観として得られる。このために、固着フランジ部後面の蒸着や塗装の色を反射面の蒸着や塗装の色とほぼ同一にすれば、色の違いが大きいと出る溶着ラインが出なくなり、また固着フランジ部後面の蒸着や塗装の色をレンズの色又は任意の色に合せれば、溶着ラインの色をレンズの色と調和された色又は任意の色にできるので、見栄えが向上される。
【0009】
【発明の実施の形態】図1乃至図3は第1発明の車両用装置の一実施の形態を示す。この例は、リヤーコンビネーションランプに使用した例について説明する。図中、図5乃至図7と同符号は同一のものを示す。
【0010】図において、1Aは反射面11のメタリック色Bとほぼ同一色B′のハウジング材(熱可塑性樹脂にメタリック色B′の着色材を含有させたもの)から構成されたハウジングである。このハウジング1Aの固着フランジ部10の前面にレンズ2の固着脚部20の後面が振動溶着により固着されて、そのハウジング1A及びレンズ2により室(灯室)12が画成される。
【0011】この実施の形態における第1発明の車両用装置は、反射面11のメタリック色Bとほぼ同一色B′のハウジング材から構成されたハウジング1Aにより、ハウジング1Aの固着フランジ部10前面と反射面11とがほぼ同一色(固着フランジ部10前面のハウジング材のメタリック色B′と、反射面11のメタリック色Bと)の外観として得られるので、図2及び図3に示すように、色の違いが大きいと出る溶着ラインが出なくなり、全面(ハウジング1Aの中央の反射面11と周縁部の固着フランジ部10前面と)が有効反射面のように見え、例えば、車体との一体感等により、見栄えが向上される。
【0012】また、この実施の形態における第1発明の車両用装置は、ハウジング1Aの固着フランジ部10の前面には振動溶着の支障となる反射面11の蒸着や塗装が施されていないので、ハウジング1Aとレンズ2との振動溶着には何等支障を来す虞が無い。
【0013】特に、この実施の形態における第1発明の車両用装置は、従来のハウジング材から反射面11のメタリック色Bとほぼ同一色B′のハウジング材に代えるだけで、見栄え向上の効果が得られる。
【0014】図4は第2発明の車両用装置の一実施の形態を示す。この例は、リヤーコンビネーションランプに使用した例について説明する。図中、図1乃至図3及び図5乃至図7と同符号は同一のものを示す。
【0015】図において、1Bは透明なハウジング材から構成されたハウジングである。このハウジング1Bの固着フランジ部10の後面には任意の色、この例では反射面11のメタリック色Bとほぼ同一色B″の蒸着や塗装10Bが施されている。なお、上述の蒸着や塗装10Bを図4中の二点鎖線及び符号10B′に示すように、ハウジング1Bの後部であって、固着フランジ部10の前面の境に対応する位置(二点鎖線にて示す)まで延設しても良い。このハウジング1Bの固着フランジ部10の前面にレンズ2の固着脚部20の後面が振動溶着により固着されて、そのハウジング1B及びレンズ2により室(灯室)12が画成される。
【0016】この実施の形態における第2発明の車両用装置は、透明なハウジング材から構成されたハウジング1Bの固着フランジ部10後面に施された反射面11のメタリック色Bとほぼ同一色B″の蒸着や塗装10Bにより、ハウジング1Bの固着フランジ部10と反射面11とがほぼ同一色(固着フランジ部10後面の蒸着や塗装10Bのメタリック色B″と、反射面11のメタリック色Bと)の外観として得られるので、上述の第1発明の車両用装置と同様に、色の違いが大きいと出る溶着ラインが出なくなるので、全面(ハウジング1Bの中央の反射面11と周縁部の固着フランジ部10後面と)が有効反射面のように見え、例えば、車体との一体感等により、見栄えが向上される。
【0017】また、この実施の形態における第1発明の車両用装置は、ハウジング1Bの固着フランジ部10の前面には振動溶着の支障となる反射面11の蒸着や塗装が施されていないので、ハウジング1Bとレンズ2との振動溶着には何等支障を来す虞が無い。
【0018】特に、この実施の形態における第2発明の車両用装置は、透明なハウジング材から構成されたハウジング1Bの固着フランジ部10後面に施された任意の色B″の蒸着や塗装10Bにより、ハウジング1Bの反射面11と固着フランジ部10とが任意の外観として得られる。このために、レンズ2の色が灯具の機能によりそれぞれ異なっているこの例のリヤーコンビネーションランプにおいて、例えば、固着フランジ部10後面の蒸着や塗装10Bの色B″をレンズ2の色又は任意の色に合せれば、溶着ラインの色をレンズ2の色と調和された色又は任意の色にできるので、見栄えが向上される。
【0019】なお、この実施の形態においては、リヤーコンビネーションランプの車両用灯具に使用した例について説明したが、本発明はその他の車両用灯具や車両用装飾具等の車両用装置にも適用できる。
【0020】
【発明の効果】以上から明らかなように、第1発明の車両用装置は、ハウジングを反射面の色とほぼ同一色のハウジング材から構成したものであるから、そのハウジングの固着フランジ部前面と反射面とがほぼ同一色の外観として得られるので、色の違いが大きいと出る溶着ラインが出なくなり、見栄えが向上される。
【0021】また、第2発明の車両用装置は、ハウジングを透明なハウジング材から構成し、そのハウジングの固着フランジ部の後面に任意の色の蒸着や塗装を施したものであるから、ハウジングの反射面と固着フランジ部とが任意の外観として得られる。このために、固着フランジ部後面の蒸着や塗装の色を反射面の蒸着や塗装の色とほぼ同一にすれば、色の違いが大きいと出る溶着ラインが出なくなり、また固着フランジ部後面の蒸着や塗装の色をレンズの色又は任意の色に合せれば、溶着ラインの色をレンズの色と調和された色又は任意の色にできるので、見栄えが向上される。
【出願人】 【識別番号】000000136
【氏名又は名称】市光工業株式会社
【出願日】 平成9年(1997)12月9日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】秋本 正実
【公開番号】 特開平11−176204
【公開日】 平成11年(1999)7月2日
【出願番号】 特願平9−338726