| 【発明の名称】 |
レンズ溶着型車両用灯具 |
| 【発明者】 |
【氏名】菊地 信一
【氏名】関 友昭
【氏名】田島 政美
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| 【要約】 |
【課題】従来のレンズ溶着型車両用灯具においては、アウターレンズをハウジングよりも肉厚に形成し、その肉厚の剰余部分でインナーレンズを押さえて固定を行うものであったので、それぞれに寸法誤差を生じると固定不充分による異音発生などの問題点を生じていた。
【解決手段】本発明により、インナーレンズ4の固定が、ハウジング2とアウターレンズ3との何れか一方と、ハウジング2とアウターレンズ3とを熱板溶着したときに生じる余肉部5とで挟持することで行われているレンズ溶着型車両用灯具1としたことで、ハウジング2とアウターレンズ3との溶着を行うときに同時に塑性変形により生じる余肉部5を利用して行うものとし、製造誤差などによるインナーレンズ4の係止端部4aの寸法差などを可塑性により吸収するものとして課題を解決するものである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 インナーレンズを有しハウジングとアウターレンズとが熱板溶着で止着されて成るレンズ溶着型車両用灯具において、前記インナーレンズの固定が、前記ハウジングとアウターレンズとの何れか一方と、前記ハウジングとアウターレンズとを熱板溶着したときに生じる余肉部とで挟持することで行われていることを特徴とするレンズ溶着型車両用灯具。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はヘッドランプ、テールランプなど車両用灯具に関するものであり、詳細には、ハウジングとアウターレンズとが熱板溶着で溶着され一体化されている構成とされた車両用灯具に係るものである。 【0002】 【従来の技術】従来のインナーレンズを有するレンズ溶着型車両用灯具90の構成の例としては、同じ出願人による特開平2―94301号公報があり、インナーレンズ91を固定するに当たっては図5に示すように、ハウジング92の内径にインナーレンズ91の外径を落とし込んで嵌着させる段差部92aを設けておく。 【0003】また、前記インナーレンズ91は段差部92aに嵌着したときには端面91aがハウジング92の端面92bと略面一となる形状に形成され、アウターレンズ93は端面93aの肉厚をハウジング92の端面92bとインナーレンズ91の端面91aとの双方に接する厚さとして形成されている。 【0004】このように各部が形成されたレンズ溶着型車両用灯具90を組立てるときには、ハウジング92の端面92bとアウターレンズ93の端面93aとを熱板(ホットプレート)により加熱し溶融軟化させ、前記段差部92aにインナーレンズ91を落とし込み、ハウジング92とアウターレンズ93とを圧接し溶着により接合させれば、インナーレンズ91はハウジング92とアウターレンズ93とに挟持され固定が行われる。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の構成としたレンズ溶着型車両用灯具90においては、実際の実施に当たっては、上記インナーレンズ91、ハウジング92、アウターレンズ93のそれぞれに製造誤差を生じることは避けられず、インナーレンズ91の端面91aとハウジング92の端面92bとが面一と成らない状態も往々に生じるものとなる。 【0006】また、熱板の温度、当てる時間の長短など作業上の相違によってもハウジング92とアウターレンズ93との軟化具合に差を生じるものとなるので、溶着を行った後のアウターレンズ93の端面93aの位置にも相違を生じるものとなり、これにより、例えば、インナーレンズ91の端面91aがハウジング92の端面92bよりも低い場合、或いは、加熱が不充分であった場合にはアウターレンズ93による挟持が不充分となり、ガタを生じて走行中に異音を生じるものとなる。 【0007】逆に、インナーレンズ91の端面91aが長い場合には、ハウジング92とアウターレンズ93との溶着が充分に行われず、強度が不足したり、或いは、隙間を生じて灯体内の気密性が低下するなどの問題点を生じるものとなり、品質の均一性が保つためには工程が煩雑化したり、管理面が煩雑化するなどの問題を生じ、これらの点の解決が課題とされるものとなっている。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明は、前記した従来の課題を解決するための具体的な手段として、インナーレンズを有しハウジングとアウターレンズとが熱板溶着で止着されて成るレンズ溶着型車両用灯具において、前記インナーレンズの固定が、前記ハウジングとアウターレンズとの何れか一方と、前記ハウジングとアウターレンズとを熱板溶着したときに生じる余肉部とで挟持することで行われていることを特徴とするレンズ溶着型車両用灯具を提供することで課題を解決するものである。 【0009】 【発明の実施の形態】つぎに、本発明を図に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。図1に符号1で示すものは本発明に係るレンズ溶着型車両用灯具(以下に溶着型灯具1と略称する)であり、この溶着型灯具1はハウジング2とアウターレンズ3とが熱板により加熱され、しかる後に圧接が行われて溶着されるものである点は従来例のものと同様である。 【0010】また、上記ハウジング2とアウターレンズ3とを溶着するとき同時にインナーレンズ4を固定するものである点も従来例と同様であるが、ここで、本発明では、基本的にハウジング2の端面2aと、アウターレンズ3の端面3aとが同一の肉厚として形成され、従来例の如くにアウターレンズ3で直接にインナーレンズ4を押さえ込むものではないものとしている。 【0011】ここで、前記溶着型灯具1の構成について説明すると、先ず、ハウジング2には内径側に段差部2bが設けられていて、この段差部2bに前記インナーレンズ4を落とし込むことで、このインナーレンズ4は係止端部4aを所定の位置としてハウジング2内に係止されるものとされている。 【0012】また、前記ハウジング2は前記段差部2bが設けられると共に、アウターレンズ3と溶着を行うべく端面2aが設けられ、この端部2aは前記インナーレンズ4の係止端部4aから適宜な寸法だけ長いものとして形成されている。そして、前記アウターレンズ3の端面3aは上記にも説明したようにハウジング2の端面2aと基本的には同一の肉厚として形成されている。 【0013】図2は、前記ハウジング2の端面2aとアウターレンズ3の端面3aとの間に熱板10を挟み加熱を行っている状態を要部で示すもので、このようにすることで、ハウジング2の端面2aとアウターレンズ3の端面3aとは溶融状態となると共に、端面2a、3aから熱が伝導されるのでその近傍は軟化状態となっている。 【0014】図3は、上記熱板10を取り除きハウジング2とアウターレンズ3との圧接溶着を行った状態を要部で示すもので、ハウジング2の端面2aとアウターレンズ3の端面3aとは溶着が行われると共に、この溶着を行うときの加圧で端面2a及び3a近傍の軟化した部分も潰れて両側面に張り出す余肉部5を生じるものとなる。 【0015】本発明では、上記余肉部5を利用してインナーレンズ4の係止を行わせるものであり、上記にも説明したように余肉部5は軟化した状態で形成されるものであるので、製造誤差などによりインナーレンズ4の係止端部4aの位置に差異を生じているときにも、余肉部5の側でその寸法の差異を吸収するように変形して係止端部4aを押さえ込む。 【0016】よって、インナーレンズ4はハウジング2と余肉部5とで挟持されるものとなり、このときに、余肉部5は上記したハウジング2とアウターレンズ3との圧接溶着が行われた後には冷却により固体化するので、充分な強度をもって取付けが行われるものとなる。 【0017】図4は、本発明の別な実施形態であり、前の実施形態ではインナーレンズ4はハウジング2と余肉部5とで挟持されるものとしていたが、本発明はこれを限定するものではなく、この実施形態ではアウターレンズ3の側に段差部3bが設けられ、インナーレンズ4はこの段差部3bと余肉部5とで挟持するものとしている。 【0018】即ち、本発明においては、インナーレンズ4の固定を行うときに、この時点では軟化していて、インナーレンズ4の係止端部4aに出会ったときには塑性変形により係止端部4aに沿うように自在に形状を変える状態にある余肉部5を用いることで、寸法差などを吸収し固定することに要旨があるものであり、このときにインナーレンズ4を挟持する他の一方を限定するものではない。 【0019】 【発明の効果】以上に説明したように本発明により、インナーレンズの固定が、前記ハウジングとアウターレンズとの何れか一方と、前記ハウジングとアウターレンズとを熱板溶着したときに生じる余肉部とで挟持することで行われているレンズ溶着型車両用灯具としたことで、ハウジングとアウターレンズとの溶着を行うときに同時に塑性変形により生じる余肉部を利用して行うものとし、製造誤差などによるインナーレンズの係止端部の寸法差も可塑性により吸収するものとして、接合強度の不足、或いは、インナーレンズのガタツキによる異音の発生など従来生じていた課題を全て解消する極めて優れた効果を奏するものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002303 【氏名又は名称】スタンレー電気株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)9月12日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】秋元 輝雄
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| 【公開番号】 |
特開平11−86605 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)3月30日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−248789 |
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