| 【発明の名称】 |
高圧放電灯を用いた自動車用照明装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】藤井 学
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| 【要約】 |
【課題】紫外線眼炎、紅はん、青光障害、赤外放射障害を発生させる波長を除去するようにした高圧放電灯を用いた自動車用照明装置を得る。
【解決手段】高圧放電灯2のガラス球2aをカバーするガラス材2fの表面に波長520nm以下と、波長800nm以上の波長域を選択的に除去する誘電体と誘電体の多層干渉膜を形成した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 高圧放電灯と、この高圧放電灯の発生する光を反射する反射鏡と、この反射鏡の前面に設けられた照射レンズとを備えた高圧放電灯を用いた自動車用照明装置において、上記高圧放電灯の発生する光の内、520nm以下の可視光と紫外光域を選択的に除去する可視光・紫外光除去手段を設けたことを特徴とする高圧放電灯を用いた自動車用照明装置。 【請求項2】 可視光・紫外光除去手段をAu−Ge−Sio多層干渉膜とし、反射鏡に設けたことを特徴とする請求項1記載の高圧放電灯を用いた自動車用照明装置。 【請求項3】 可視光・紫外光除去手段をII−IV族化合物半導体の微結晶を分散させたフィルターとして照射レンズの内側または外側の少なくとも一方に設けたことを特徴とする請求項2記載の高圧放電灯を用いた自動車用照明装置。 【請求項4】 可視光・紫外光除去手段をII−IV族化合物半導体の微結晶を分散させたフィルター照射レンズとして照射レンズに代えたことを特徴とする請求項1記載の高圧放電灯を用いた自動車用照明装置。 【請求項5】 高圧放電灯の発生する光の内、800nm以上の赤外光域を選択的に除去する赤外光除去手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の高圧放電灯を用いた自動車用照明装置。 【請求項6】 可視光・紫外光除去手段をII−IV族化合物半導体の微結晶を分散させたフィルターとして照射レンズの内側または外側の少なくとも一方に設け、赤外光除去手段をMgF2 −ZnS多層干渉膜とし、反射鏡に設けたことを特徴とする請求項5記載の高圧放電灯を用いた自動車用照明装置。 【請求項7】 可視光・紫外光除去手段をII−IV族化合物半導体の微結晶を分散させたフィルター照射レンズとして照射レンズに代え、赤外光除去手段をMgF2 −ZnS多層干渉膜とし、反射鏡に設けたことを特徴とする請求項5記載の高圧放電灯を用いた自動車用照明装置。 【請求項8】 高圧放電灯と、この高圧放電灯の発生する光を反射する反射鏡と、この反射鏡の前面に設けられた照射レンズとを備えた高圧放電灯を用いた自動車用照明装置において、上記高圧放電灯の発生する光の内、520nm以下の可視光と紫外光域と、800nm以上の赤外光域とを選択的に除去する可視光・紫外光・赤外光除去手段を設けたことを特徴とする高圧放電灯を用いた自動車用照明装置。 【請求項9】 可視光・紫外光・赤外光除去手段をTiO2 −SiO2 多層干渉膜とし、高圧放電灯に設けたことを特徴とする請求項8記載の高圧放電灯を用いた自動車用照明装置。 【請求項10】 可視光・紫外光・赤外光除去手段をTiO2 −SiO2 多層干渉膜とし、照射レンズの内側または外側の少なくとも一方に設けたことを特徴とする請求項8記載の高圧放電灯を用いた自動車用照明装置。 【請求項11】 高圧放電灯と、この高圧放電灯の発生する光を反射する反射鏡と、この反射鏡の前面に設けられた照射レンズとを備えた高圧放電灯を用いた自動車用照明装置において、上記高圧放電灯の発生する光の内、520nm以下の可視光と紫外光域及び800nm以上の赤外光域を選択的に除去する可視光・紫外光・赤外光除去手段と、520nm以下の可視光と紫外光域を選択的に除去する可視光・紫外光除去手段とを設けたことを特徴とする高圧放電灯を用いた自動車用照明装置。 【請求項12】 可視光・紫外光除去手段をII−IV族化合物半導体の微結晶を分散させたフィルター照射レンズとして照射レンズに代え、可視光・紫外光・赤外光除去手段をTiO2 −SiO2 多層干渉膜とし、上記フィルター照射レンズの内側または外側の少なくとも一方に設けたことを特徴とする請求項11記載の高圧放電灯を用いた自動車用照明装置。 【請求項13】 可視光・紫外光・赤外光除去手段をTiO2 −SiO2 多層干渉膜とし、高圧放電灯に設け、可視光・紫外光除去手段をAu−Ge−Sio多層干渉膜とし、反射鏡に設けたことを特徴とする請求項11記載の高圧放電灯を用いた自動車用照明装置。 【請求項14】 可視光・紫外光除去手段をII−IV族化合物半導体の微結晶を分散させたフィルター照射レンズ及びTiO2 −SiO2 多層干渉膜とし、上記光学ガラスフィルターを照射レンズに代えるとともに、上記TiO2 −SiO2 多層干渉膜を反射鏡に設け、可視光・紫外光・赤外光除去手段をTiO2 −SiO2 多層干渉膜とし、上記フィルター照射レンズの内側または外側の少なくとも一方に設けたことを特徴とする請求項11記載の高圧放電灯を用いた自動車用照明装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、高圧放電灯を用いた照明装置に係わり、特に、その発光スペクトラム分布中、被照射体に悪影響のある波長域を除去する高圧放電灯を用いた自動車用照明装置に関する。 【0002】 【従来の技術】図15は、例えば高圧放電灯を用いた車両用前照灯の断面図である。1は自動車用照明装置、2は石英ガラス製のガラス球2a、リード線2b、2c、遮光筒2dよりなる高圧放電灯、3はホルダー、4は始動制御器、5は前面照射レンズ5a、回転放物面を有する反射鏡5bを含む照射部である。 【0003】始動制御器4は高圧放電灯を始動および点灯制御し、ガラス球2a内部に封入された水銀、希ガス、金属ハロゲン化物を励起、発光させる。この光は反射鏡5bで反射しほぼ平行光線となり、前面照射レンズ5aを介して目的に合致する光軸調整を行い被照射物を照射する。 【0004】高圧放電灯は、白熱電球やハロゲン電球に比べ色温度が高く、紫外光域や、可視光での短波長域(紫〜緑)の比エネルギー量が多い。図16は、キセノンランプの例を示すが、太陽光による自然昼光のスペクトル分布と対比した場合、380〜495nmにおける可視光の青紫〜青〜青線域のピーク、および800から1000nm付近の近赤外線域のピークが顕著である。 【0005】光放射の被照射体への影響として、紫外光によるプラスチックの劣化促進の現象が知られており、この防止例を図17に示す。図17は、高圧放電灯としてキセノン灯2を用い、そのガラス球2aの周囲に紫外線吸収ガラスカバー2gを設けた、自動車用ランプの光源部分の高圧放電灯の断面図であり、波長400nm以下の紫外線をこの紫外線吸収ガラスカバー2gで吸収し、紫外光によるプラスチックの劣化を防止するものである。 【0006】また、被照射体の温度等の上昇を防止するため赤外光域の波長を除去する干渉膜を反射鏡に設けた例がある。 【0007】また、アーク溶接作業や治療としての紫外線ランプの皮膚に照射する場合、特別な状況下での対応として紫外線カット眼鏡の使用など、人体側で防護することが通例であった。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】高圧放電灯は、高圧水銀灯、高圧メタルハライドランプなど、その小形・高出力・高効率を生かした大規模空間の照明や、白熱電球やハロゲン電球に比べ演色牲が優れた点を生かした店舗照明などに多用されている。 【0009】また、最近ではキセノンガスの励起発光によるキセノンランプが点光源・高輝度に加え、より自然光に近く、かつ電子式始動制御による瞬時点灯性能を生かし、車両用前照灯に採用されつつある。 【0010】省エネルギー、高齢化の進展などとも関連し、従来のハロゲンランプに比べ、約3倍の明るさを持つ小容量のキセノンランプが今後自動車用照明など、人の身近な領域で使用されるケースは増加することが予想される。 【0011】特に、都市部や高速道路など交通量の多い場所で、長時間この光にさらされる眼球において、短波長域の可視光成分多さに起因するまぶしさの増加や、黒いトルク演算手段系統の物体の見えにくさ、或いは紫外光や赤外光による影響の他、可視光の青色光等のマイナス面の影響の増加が予想される。これらの、光放射の眼球や皮膚に対する影響のある波長域は、表1に示されるように、波長が520nm以下の可視光、紫外光では、紫外線眼炎、紅はん、青光障害が生じ、800nm以上の赤外光放では、赤外放射障害が生じる場合がある。しかし、表1に示した光放射の人体への障害を生じる波長領域の内、青光障害や、赤外放射障害の防止対策を自動車用照明装置側で行った例は見当たらない。 【0012】 【表1】
【0013】この発明は、上述の問題点を解決するためになされたもので、キセノンランプなど高圧放電灯の分光分布光中で、紫外線眼炎、紅はん、青光障害を発生させる520nm以下の波長と、赤外放射障害を発生させる800nm以上の波長を除去するようにした高圧放電灯を用いた自動車用照明装置を提供することを目的としたものである。 【0014】 【課題を解決するための手段】この発明に係わる高圧放電灯を用いた自動車用照明装置は、高圧放電灯と、この高圧放電灯の発生する光を反射する反射鏡と、この反射鏡の前面に設けられた照射レンズとを備えた高圧放電灯を用いた自動車用照明装置において、上記高圧放電灯の発生する光の内、520nm以下の可視光と紫外光域を選択的に除去する可視光・紫外光除去手段を設けたものである。 【0015】また、可視光・紫外光除去手段をAu−Ge−Sio多層干渉膜とし、反射鏡に設けたものである。 【0016】また、可視光・紫外光除去手段をII−IV族化合物半導体の微結晶を分散させたフィルターとして照射レンズの内側または外側の少なくとも一方に設けたものである。 【0017】また、可視光・紫外光除去手段をII−IV族化合物半導体の微結晶を分散させたフィルター照射レンズとして照射レンズに代えたものである。 【0018】また、高圧放電灯の発生する光の内、800nm以上の赤外光域を選択的に除去する赤外光除去手段を設けたものである。 【0019】また、可視光・紫外光除去手段をII−IV族化合物半導体の微結晶を分散させたフィルターとして照射レンズの内側または外側の少なくとも一方に設け、赤外光除去手段をMgF2 −ZnS多層干渉膜とし、反射鏡に設けたものである。 【0020】また、可視光・紫外光除去手段をII−IV族化合物半導体の微結晶を分散させたフィルター照射レンズとして照射レンズに代え、赤外光除去手段をMgF2 −ZnS多層干渉膜とし、反射鏡に設けたものである。 【0021】また、高圧放電灯と、この高圧放電灯の発生する光を反射する反射鏡と、この反射鏡の前面に設けられた照射レンズとを備えた高圧放電灯を用いた自動車用照明装置において、上記高圧放電灯の発生する光の内、520nm以下の可視光と紫外光域と、800nm以上の赤外光域とを選択的に除去する可視光・紫外光・赤外光除去手段を設けたものである。 【0022】また、可視光・紫外光・赤外光除去手段をTiO2 −SiO2 多層干渉膜とし、高圧放電灯に設けたものである。 【0023】また、可視光・紫外光・赤外光除去手段をTiO2 −SiO2 多層干渉膜とし、照射レンズの内側または外側の少なくとも一方に設けたものである。 【0024】また、高圧放電灯と、この高圧放電灯の発生する光を反射する反射鏡と、この反射鏡の前面に設けられた照射レンズとを備えた高圧放電灯を用いた自動車用照明装置において、上記高圧放電灯の発生する光の内、520nm以下の可視光と紫外光域及び800nm以上の赤外光域を選択的に除去する可視光・紫外光・赤外光除去手段と、520nm以下の可視光と紫外光域を選択的に除去する可視光・紫外光除去手段とを設けたものである。 【0025】また、可視光・紫外光除去手段をII−IV族化合物半導体の微結晶を分散させたフィルター照射レンズとして照射レンズに代え、可視光・紫外光・赤外光除去手段をTiO2 −SiO2 多層干渉膜とし、上記フィルター照射レンズの内側または外側の少なくとも一方に設けたものである。 【0026】また、可視光・紫外光・赤外光除去手段をTiO2 −SiO2 多層干渉膜とし、高圧放電灯に設け、可視光・紫外光除去手段をAu−Ge−Sio多層干渉膜とし、反射鏡に設けたものである。 【0027】また、可視光・紫外光除去手段をII−IV族化合物半導体の微結晶を分散させたフィルター照射レンズ及びTiO2 −SiO2 多層干渉膜とし、上記フィルター照射レンズを照射レンズに代えるとともに、上記TiO2 −SiO2 多層干渉膜を反射鏡に設け、可視光・紫外光・赤外光除去手段をTiO2 −SiO2 多層干渉膜とし、上記フィルター照射レンズの内側または外側の少なくとも一方に設けたものである。 【0028】 【発明の実施の形態】 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1を示す高圧放電灯を用いた自動車用照明装置の断面図であり、車両用前照灯への適用例を示す。図において1は自動車用照明装置、2は石英ガラス製のガラス球2a、リード線2b、2c、遮光筒2dよりなる高圧放電灯、3は絶縁ベース3a、リードサポート3b、3cを含むホルダー、4はケース4a、電子回路4bよりなる始動制御器、5は前面照射レンズ5a、回転放物面を有する反射鎖5b、封着材5c、5dを含む照射部、6は灯具ボディ6a、取り付けネジ6bを有する装着部で、取り付けネジ6bを介して自動車のボディなど披装着側構造材に固定される。始動制御器4は高圧放電灯を始動および点灯制御し、ガラス球2a内部に封入された水銀、希ガス、金属ハロゲン化物を励起、発光させる。5gは反射鏡5bの表面に形成された例えば、金属と誘電体であるAu−Ge−SiO多層干渉膜からなる可視光・紫外光除去膜である。 【0029】ここで、高圧放電灯2の発光スペクトラムに対するAu−Ge−SiO多層干渉膜の反射率特性を図2について説明する。高圧放電灯2の発光スペクトラムは、紫外線、可視光、赤外線等であるが、可視光・紫外光除去膜5gであるAu−Ge−SiO多層干渉膜は、紫外線眼炎、紅はん、青光障害を発生させる波長領域である紫外線、可視光、青光線の領域である520nm以下の波長域で反射率が低下し、520nm以下の波長域を85%カットする。 【0030】以上の構成で、高圧放電灯2からの放射光は、反射鏡5bに形成された可視光・紫外光除去膜5gで高圧放電灯2の発光スペクトラム中、520nm以下の波長域が85%選択的に除去され、反射鏡5bで反射しほば平行光線となった平行ビーム5eはこの波長域が除かれたものとなり、前面照射レンズ5aを介し被照射物を照射する。 【0031】以上のように、照射域内の眼球へのまぶしさ防止、および、紫外線眼炎、青光障害と、皮膚への紅はんを防止することができる。 【0032】実施の形態2.図3はこの発明の実施の形態2を示す高圧放電灯を用いた自動車用照明装置の断面図である。前記の実施の形態1に、前面照射レンズ5aの内面に近接して、CdSやCdSeなどのII−IV族化合物半導体の徽桔晶を分散させた可視光・紫外光フィルター5hを介在させたものである。その他の構成は実施の形態1を示す図1と同じであり、説明を省略する。 【0033】図4にこの可視光・紫外光フィルター5hの特性の一例を示す。高圧放電灯2の発光スペクトラム中、紫外線眼紅はん、青光障害、赤外放射障害を発生させる波長領域である紫外線、可視光、青光線の領域である520nm以下の波長域で透過率が低下し、520nm以下の波長域を85%カットする。 【0034】この構成により、高圧放電灯2からの放射光は、反射鏡5bに形成された可視光・紫外光除去膜5bで高圧放電灯2の発光スペクトラム中、520nm以下の波長域を選択的に吸収され、反射鏡5bで反射しほば平行光線となった平行ビーム5eはこの波長域が除かれたものとなり、可視光・紫外光吸収光学ガラスフィルター5hでさらに、520nm以下の波長域が吸収され、前面照射レンズ5aを介して被照射物を照射する。 【0035】以上のように、照射域内の眼球へのまぶしさ防止、および、紫外線眼炎、青光障害と、皮膚への紅はんをよりよく防止することができる。 【0036】なお、可視光・紫外光フィルター5hの設置箇所として、高圧放電灯2のガラス球2aの近傍に、これを取り巻く形で介在させても良い。 【0037】実施の形態3.図5はこの発明の実施の形態3を示す高圧放電灯を用いた自動車用照明装置の断面図である。従来例を示す図16の前面照射レンズ5aをCdSやCdSeなどのII−IV族化合物半導体の徽桔晶を分散させた可視光・紫外光フィルタ照射レンズ5iに換えたものである。その他の構成は図16と同じであり、説明を省略する。 【0038】この構成により、高圧放電灯2からの放射光は、反射鏡5bで反射し、ほば平行光線となった平行ビーム5eは、可視光・紫外光フィルタ照射レンズ5iで、520nm以下の波長域が90%吸収され、被照射物を照射する。 【0039】以上のように、構成品を減らして、照射域内の眼球へのまぶしさ防止、および、紫外線眼炎、青光障害と、皮膚への紅はんを防止することができる。 【0040】なお、可視光・紫外光フィルター照射レンズ5iは従来の材質として、この外部表面にII−IV族化合物半導体の微結晶を分散させた可視光・紫外光フィルターを張り合わせ、同一効果を得ることも可能である。 【0041】実施の形態4.図6はこの発明の実施の形態4を示す高圧放電灯を用いた自動車用照明装置の断面図である。従来例を示す図16の高圧放電灯2のガラス球2aの表面に設けたガラスカバー材2fの表面に、例えば、誘電体と誘電体であるTiO2 −SiO2 の多層干渉膜からなる可視光・紫外光・赤外光除去膜2eを形成したものである。その他の構成は図16と同じであり、説明を省略する。 【0042】図7は高圧放電灯2の発光スペクトラムに対する可視光・紫外光・赤外光除去膜2eであるTiO2 −SiO2 の多層干渉膜の反射率特性を示すもので、高圧放電灯2の発光スペクトラム中のまぶしさを増長したり、紫外線眼炎、紅はん、青光障害を発生させる波長領域である紫外線、可視光、青光線の領域である520nm以下の波長域と、赤外線障害を発生させる800nm以上の波長域付近で反射率が低下し、520nm以下、800nm以上を70〜80%カットする。この範囲はTiO2 −SiO2 の多層干渉膜の膜厚を調整して得ることができる。 【0043】以上の構成で、高圧放電灯2からの放射光は、ガラスカバー材2fの表面に形成された、可視光・紫外光・赤外光除去膜2eで、高圧放電灯2の発光スペクトラム中、520nm以下と800nm以上の波長域が共に70〜80%選択的に吸収され、反射鏡5bで反射し、ほば平行光線となった平行ビーム5eはこの波長域が除かれたものとなり、前面照射レンズ5aを介して被照射物を照射する。 【0044】以上のように、照射域内の眼球へのまぶしさ防止、および、紫外線眼炎、青光障害と、皮膚への紅はん、赤外線障害等、より広く防止することができる。 【0045】なお、ガラスカバー材2fを使わずに、例えば石英ガラス製のガラス球2aの表面に直接、可視光・紫外光・赤外光除去膜を形成しても良いが、本実施の形態は、可視光・紫外光・赤外光除去膜2eの形成に適したガラスカバー材2fを使用する例を示している。また、ガラスカバー材2fに実施の形態2で示した図4の可視光・紫外光フィルターの特性を持たせることも可能である。 【0046】実施の形態5.図8はこの発明の実施の形態5を示す高圧放電灯を用いた自動車用照明装置の断面図である。従来例を示す図16の前面照射レンズ5aの内側表面に、例えば誘電体と誘電体であるTiO2 −SiO2 の多層干渉膜からなる可視光・紫外光・赤外光除去膜5fを形成したものである。その他の構成は図16と同じであり、説明を省略する。 【0047】以上の構成で、高圧放電灯2からの放射光は、前面照射レンズ5aの表面に形成された、可視光・紫外光・赤外光除去膜5fで、高圧放電灯2の発光スペクトラム中、520nm以下と800nm以上の波長域が70〜80%共に選択的に吸収され、被照射物を照射する。 【0048】以上のように、照射域内の眼球へのまぶしさ防止、および、紫外線眼炎、青光障害と、皮膚への紅はん、赤外線障害等、より広く防止することができる。 【0049】実施の形態6.図9はこの発明の実施の形態6を示す高圧放電灯を用いた自動車用照明装置の断面図であり、実施の形態3と実施の形態5を組み合わせたものであり、従来例を示す図16の前面照射レンズ5aをCdSやCdSeなどのII−IV族化合物半導体の徽桔晶を分散させた可視光・紫外光フィルタ照射レンズ5iに換え、この可視光・紫外光吸収前面照射レンズ5iの内側表面に、例えば誘電体と誘電体であるTiO2 −SiO2 の多層干渉膜からなる可視光・紫外光・赤外光除去膜5fを形成したものである。 【0050】この構成により、高圧放電灯2からの放射光は、反射鏡5bで反射し、ほば平行光線となった平行ビーム5eは、可視光・紫外光・赤外光除去膜5fで、520nm以下と800nm以上の波長域が70〜80%共に選択的に吸収され、さらに、可視光・紫外光フィルタ照射レンズ5iで、520nm以下の波長域が90%吸収され、被照射物を照射する。従って、可視光・紫外光・赤外光除去膜5fで520nm以下の除去率が70〜80%であったが、可視光・紫外光フィルタ照射レンズ5iにより、520nm以下の波長域が90%吸収される。 【0051】以上のように、照射域内の眼球への紫外線眼炎、青光障害と、皮膚への紅はん、赤外線障害等、より広く、特に、眼球への紫外線眼炎、青光障害と、皮膚への紅はんを、よりよく防止することができる。また、照射域内の眼球へのまぶしさ防止を行える。 【0052】実施の形態7.図10はこの発明の実施の形態7を示す高圧放電灯を用いた自動車用照明装置の断面図であり、実施の形態1と実施の形態4を組み合わせたものであり、5gは反射鏡5bの表面に形成された例えば、金属と誘電体であるAu−Ge−SiO多層干渉膜からなる可視光・紫外光除去膜、2eはガラスカバー材2fに誘電体と誘電体であるTiO2 −SiO2 の多層干渉膜からなる可視光・紫外光・赤外光除去膜を形成したものである。 【0053】この構成で、高圧放電灯2からの放射光は、ガラスカバー材2fの表面に形成された、可視光・紫外光・赤外光除去膜2eで、高圧放電灯2の発光スペクトラム中、520nm以下と800nm以上のの波長域が70〜80%共に選択的に吸収され、さらに、反射鏡5bに形成された可視光・紫外光除去膜5bで高圧放電灯2の発光スペクトラム中、520nm以下の波長域が85%選択的に吸収され、反射鏡5bで反射しほば平行光線となった平行ビーム5eはこの波長域が除かれたものとなり、前面照射レンズ5aを介して被照射物を照射する。 【0054】以上のように、照射域内の眼球への紫外線眼炎、青光障害と、皮膚への紅はん、赤外線障害等、より広く、特に、眼球への紫外線眼炎、青光障害と、皮膚への紅はんを、よりよく防止することができる。また、照射域内の眼球へのまぶしさ防止も行える。 【0055】実施の形態8.図11はこの発明の実施の形態8を示す高圧放電灯を用いた自動車用照明装置の断面図である。5hは前面照射レンズ5aの内面に近接して、CdSやCdSeなどのII−IV族化合物半導体の徽桔晶を分散させた可視光・紫外光フィルター5hであり、5jは反射鏡5bにMgF2ーZnS多層干渉膜からなる赤外光除去膜を形成したものである。その他の構成は実施の形態1を示す図1と同じであり、説明を省略する。 【0056】図12にこの赤外光除去膜5jの特性を示す。高圧放電灯2の発光スペクトラム中、赤外放射障害を発生させる波長領域である赤外線の領域である800nm以上の波長域で反射率が低下し、800nm以下の波長域を70〜80%カットする。 【0057】この構成により、高圧放電灯2からの放射光は、反射鏡5bに形成された赤外光除去膜5jで高圧放電灯2の発光スペクトラム中、800nm以上の波長域を選択的に70〜80%吸収され、反射鏡5bで反射しほば平行光線となった平行ビーム5eは、可視光・紫外光フィルター5hでさらに、520nm以下の波長域が90%吸収され、前面照射レンズ5aを介して被照射物を照射する。 【0058】以上のように、照射域内の眼球への紫外線眼炎、青光障害と、皮膚への紅はん、赤外線障害等、より広く防止することができる。また、照射域内の眼球へのまぶしさ防止が行える。 【0059】実施の形態9.図13はこの発明の実施の形態9を示す高圧放電灯を用いた自動車用照明装置の断面図である。5iはCdSやCdSeなどのII−IV族化合物半導体の徽桔晶を分散させた可視光・紫外光吸収前面照射レンズ、5jは反射鏡5bにMgF2−ZnS多層干渉膜からなる赤外光除去膜を形成したものである。その他の構成は実施の形態1を示す図1と同じであり、説明を省略する。 【0060】この構成により、高圧放電灯2からの放射光は、反射鏡5bに形成された赤外光除去膜5jで高圧放電灯2の発光スペクトラム中、800nm以上の波長域を選択的に70〜80%吸収され、反射鏡5bで反射しほば平行光線となった平行ビーム5eは、可視光・紫外光フィルタ照射レンズ5iでさらに、520nm以下の波長域が90%吸収され、前面照射レンズ5aを介して被照射物を照射する。 【0061】以上のように、照射域内の眼球への紫外線眼炎、青光障害と、皮膚への紅はん、赤外線障害等、より広く防止することができる。また、照射域内の眼球へのまぶしさ防止が行える。 【0062】実施の形態10.図14はこの発明の実施の形態9を示す高圧放電灯を用いた自動車用照明装置の断面図であり、実施の形態1と6を組み合わせたものであり、5gは反射鏡5bの表面に形成された例えば、金属と誘電体であるAu−Ge−SiO多層干渉膜からなる可視光・紫外光除去膜、5iはCdSやCdSeなどのII−IV族化合物半導体の徽桔晶を分散させた可視光・紫外光フィルタ照射レンズ、5fはこの可視光・紫外光吸収前面照射レンズ5iの内側表面に、TiO2 −SiO2 の多層干渉膜からなる可視光・紫外光・赤外光除去膜5fを形成したものである。 【0063】この構成により、高圧放電灯2からの放射光は、高圧放電灯2からの放射光は、可視光・紫外光除去膜5gで、520nm以下の波長域が85%選択的に除去され、反射鏡5bで反射しほば平行光線となった平行ビーム5eは、可視光・紫外光・赤外光除去膜5fで、520nm以下と800nm以上の波長域が70〜80%共に選択的に吸収され、さらに、可視光・紫外光フィルタ照射レンズ5iで、520nm以下の波長域が90%吸収され、被照射物を照射する。 【0064】以上のように、照射域内の眼球への紫外線眼炎、青光障害と、皮膚への紅はん、赤外線障害等、より広く、特に、眼球への紫外線眼炎、青光障害と、皮膚への紅はんを、さらによりよく防止することができる。また、照射域内の眼球へのまぶしさ防止が行える。 【0065】以上の実施の形態では、車両用前照灯の適用例について、説明したが、この他にも高圧放電灯を用いた住宅、オフィス用照明装置にも適用できる。 【0066】 【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成されているので、以下に示すような効果を奏する。 【0067】この発明に係わる高圧放電灯を用いた自動車用照明装置は、高圧放電灯と、この高圧放電灯の発生する光を反射する反射鏡と、この反射鏡の前面に設けられた照射レンズとを備えた高圧放電灯を用いた自動車用照明装置において、上記高圧放電灯の発生する光の内、520nm以下の可視光と紫外光域を選択的に除去する可視光・紫外光除去手段を設けたので、照射域内の眼球へのまぶしさ防止に加え、紫外線眼炎、青光障害と、皮膚への紅はんを防止することができる。 【0068】また、可視光・紫外光除去手段をAu−Ge−Sio多層干渉膜とし、反射鏡に設けたので、照射域内の眼球へのまぶしさ防止と、紫外線眼炎、青光障害と、皮膚への紅はんを防止することができる。 【0069】また、可視光・紫外光除去手段をII−IV族化合物半導体の微結晶を分散させたフィルタ−として照射レンズの内側または外側の少なくとも一方に設けたので、照射域内の眼球へのまぶしさ防止と、紫外線眼炎、青光障害と、皮膚への紅はんをよりよく防止することができる。 【0070】また、可視光・紫外光除去手段をII−IV族化合物半導体の微結晶を分散させたフィルター照射レンズとして照射レンズに代えたので、構成品を減らして、照射域内の眼球へのまぶしさ防止と、紫外線眼炎、青光障害と、皮膚への紅はんを防止することができる。 【0071】また、高圧放電灯の発生する光の内、800nm以上の赤外光域を選択的に除去する赤外光除去手段を設けたので、照射域内の眼球への紫外線眼炎、青光障害と、皮膚への紅はん、赤外線障害等、より広く防止することができる。 【0072】また、可視光・紫外光除去手段をII−IV族化合物半導体の微結晶を分散させたフィルタ−として照射レンズの内側または外側の少なくとも一方に設け、赤外光除去手段をMgF2 −ZnS多層干渉膜とし、反射鏡に設けたので、照射域内の眼球への紫外線眼炎、青光障害と、皮膚への紅はん、赤外線障害等、より広く防止することができる。 【0073】また、可視光・紫外光除去手段をII−IV族化合物半導体の微結晶を分散させたフィルター照射レンズとして照射レンズに代え、赤外光除去手段をMgF2 −ZnS多層干渉膜とし、反射鏡に設けたので、照射域内の眼球へのまぶしさ防止と、紫外線眼炎、青光障害と、皮膚への紅はん、赤外線障害等、より広く防止することができる。 【0074】また、高圧放電灯と、この高圧放電灯の発生する光を反射する反射鏡と、この反射鏡の前面に設けられた照射レンズとを備えた高圧放電灯を用いた自動車用照明装置において、上記高圧放電灯の発生する光の内、520nm以下の可視光と紫外光域と、800nm以上の赤外光域とを選択的に除去する可視光・紫外光・赤外光除去手段を設けたので、照射域内の眼球への紫外線眼炎、青光障害と、皮膚への紅はん、赤外線障害等、より広く防止することができる。 【0075】また、可視光・紫外光・赤外光除去手段をTiO2 −SiO2 多層干渉膜とし、高圧放電灯に設けたので、照射域内の眼球へのまぶしさ防止と、紫外線眼炎、青光障害と、皮膚への紅はん、赤外線障害等、より広く防止することができる。 【0076】また、可視光・紫外光・赤外光除去手段をTiO2 −SiO2 多層干渉膜とし、照射レンズの内側または外側の少なくとも一方に設けたので、照射域内の眼球へのまぶしさ防止と、紫外線眼炎、青光障害と、皮膚への紅はん、赤外線障害等、より広く防止することができる。 【0077】また、高圧放電灯と、この高圧放電灯の発生する光を反射する反射鏡と、この反射鏡の前面に設けられた照射レンズとを備えた高圧放電灯を用いた自動車用照明装置において、上記高圧放電灯の発生する光の内、520nm以下の可視光と紫外光域及び800nm以上の赤外光域を選択的に除去する可視光・紫外光・赤外光除去手段と、520nm以下の可視光と紫外光域を選択的に除去する可視光・紫外光除去手段とを設けたので、照射域内の眼球への紫外線眼炎、青光障害と、皮膚への紅はん、赤外線障害等、より広く、特に、眼球へのまぶしさ防止と、紫外線眼炎、青光障害と、皮膚への紅はんを、よりよく防止することができる。 【0078】また、可視光・紫外光除去手段をII−IV族化合物半導体の微結晶を分散させたフィルター照射レンズとして照射レンズに代え、可視光・紫外光・赤外光除去手段をTiO2 −SiO2 多層干渉膜 とし、上記フィルター照射レンズの内側または外側の少なくとも一方に設けたので、照射域内の眼球への紫外線眼炎、青光障害と、皮膚への紅はん、赤外線障害等、より広く、特に、眼球へのまぶしさ防止と、紫外線眼炎、青光障害と、皮膚への紅はんを、よりよく防止することができる。 【0079】また、可視光・紫外光・赤外光除去手段をTiO2 −SiO2 多層干渉膜とし、高圧放電灯に設け、可視光・紫外光除去手段をAu−Ge−Sio多層干渉膜とし、反射鏡に設けたので、照射域内の眼球への紫外線眼炎、青光障害と、皮膚への紅はん、赤外線障害等、より広く、特に、眼球へのまぶしさ防止と、紫外線眼炎、青光障害と、皮膚への紅はんを、よりよく防止することができる。 【0080】また、可視光・紫外光除去手段をII−IV族化合物半導体の微結晶を分散させたフィルター照射レンズ及びTiO2 −SiO2 多層干渉膜 とし、上記フィルター照射レンズを照射レンズに代えるとともに、上記TiO2 −SiO2 多層干渉膜を反射鏡に設け、可視光・紫外光・赤外光除去手段をTiO2 −SiO2 多層干渉膜とし、上記フィルター照射レンズの内側または外側の少なくとも一方に設けたので、照射域内の眼球への紫外線眼炎、青光障害と、皮膚への紅はん、赤外線障害等、より広く、特に、眼球へのまぶしさ防止と、紫外線眼炎、青光障害と、皮膚への紅はんを、さらによりよく防止することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006013 【氏名又は名称】三菱電機株式会社 【識別番号】597092406 【氏名又は名称】セントラルメルコ株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)6月30日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】佐々木 宗治 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−25709 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)1月29日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−175029 |
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