| 【発明の名称】 |
投光装置、それを用いた照明装置ならびに撮像システム |
| 【発明者】 |
【氏名】斎藤 敦
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| 【要約】 |
【課題】投光装置において、余分な部品を用いずに、基板に対して安定した姿勢で実装できるようにすること。
【解決手段】発光素子4がリード2,3上に搭載され、それが立方体形状の外装部材5で覆われ、外装部材5の上面において各発光素子4の光出射側に投光レンズ部54がそれぞれ設けられ、かつ、外装部材5の少なくとも下面が成形金型からの転写面とされており、実装基板10上に外装部材5の下面が密接する状態で実装される、投光装置A。これにより、投光装置Aを実装基板10に対して実装した状態で、投光装置Aの実装姿勢が安定化するから、従来のように余分な部材を用いる必要がない。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 発光素子がリード上に搭載され、それが立方体形状の外装部材で覆われ、外装部材の上面において各発光素子の光出射側に投光レンズ部がそれぞれ設けられ、かつ、前記外装部材の少なくとも下面が成形金型からの転写面とされており、実装基板上に外装部材の下面が密接する状態で実装される、ことを特徴とする投光装置。 【請求項2】 発光素子がリード上に搭載され、それが立方体形状の外装部材で覆われ、外装部材の上面において各発光素子の光出射側に投光レンズ部がそれぞれ設けられ、かつ、前記外装部材の少なくとも下面が成形金型からの転写面とされているとともに、前記リードと外装部材の下面とが高い精度で平行となるように管理されており、実装基板上に外装部材の下面が密接する状態で実装される、ことを特徴とする投光装置。 【請求項3】 複数の発光素子が複数のリード上に搭載され、それらが立方体形状の外装部材で覆われ、外装部材の上面において各発光素子の光出射側に投光レンズ部がそれぞれ設けられ、かつ、前記外装部材の少なくとも下面が成形金型からの転写面とされており、実装基板上に外装部材の下面が密接する状態で実装される、ことを特徴とする投光装置。 【請求項4】 複数の発光素子が複数のリード上に搭載され、それらが立方体形状の外装部材で覆われ、外装部材の上面において各発光素子の光出射側に投光レンズ部がそれぞれ設けられ、かつ、前記外装部材の少なくとも下面が成形金型からの転写面とされているとともに、前記各リード群と外装部材の下面とが高い精度で平行となるように管理されており、実装基板上に外装部材の下面が密接する状態で実装される、ことを特徴とする投光装置。 【請求項5】 複数の発光素子が複数のリード上に搭載され、それらが立方体形状の外装部材で覆われ、外装部材の上面において各発光素子の光出射側に投光レンズ部がそれぞれ設けられ、かつ、前記外装部材の少なくとも下面が成形金型からの転写面とされているとともに、前記各リード群と外装部材の下面とが高い精度で平行となるように管理されており、前記各リード群のうち正負極性の一対の引き出し端子が外装部材の端面から側方に突出されて途中から下向きに屈曲されていて、この引き出し端子が実装基板に設けられる貫通孔に挿通されるとともに、実装基板上に外装部材の下面が密接する状態で実装される、ことを特徴とする投光装置。 【請求項6】 請求項3ないし5のいずれかに記載の投光装置において、複数の発光素子が所要数ずつのグループに分けられ、各グループの発光素子それぞれが直列に接続され、グループ別に独立して発光動作される、ことを特徴とする投光装置。 【請求項7】 請求項1ないし5のいずれかに記載の投光装置において、前記外装部材と投光レンズ部とが、光透過樹脂材により一体化構造とされている、ことを特徴とする投光装置。 【請求項8】 請求項1ないし5のいずれかに記載の投光装置において、前記外装部材と投光レンズ部とが、別々のツーピース構造とされている、ことを特徴とする投光装置。 【請求項9】 請求項8に記載の投光装置において、前記外装部材と投光レンズ部との掌合接合面に、位置決め用の凹部と凸部が振り分けて設けられているとともに、結合固定用の熱かしめピンとそれが挿通される貫通孔とが振り分けて設けられている、ことを特徴とする投光装置。 【請求項10】 請求項8に記載の投光装置において、前記外装部材と投光レンズ部との掌合接合面に屈折率の大きい光透過樹脂材が介装されている、ことを特徴とする投光装置。 【請求項11】 請求項8に記載の投光装置において、前記外装部材において発光素子の存在部分が陥没されて発光素子が露出されており、この陥没部に成形ひけが発生しにくくかつ屈折率の大きい光透過樹脂材が充填され、投光レンズ部との掌合接合面に空気層が介在されない構造とされている、ことを特徴とする投光装置。 【請求項12】 請求項1ないし5のいずれかに記載の投光装置において、前記投光レンズ部の表面側に、発光素子からの放射光の反射を防止する層が設けられている、ことを特徴とする投光装置。 【請求項13】 請求項1ないし請求項12のいずれかに記載の投光装置が、所要数並列に設置されてなる、ことを特徴とする照明装置。 【請求項14】 請求項1ないし請求項12のいずれかに記載の投光装置が所要数並列に設置されてなる照明手段と、この照明手段により照明する領域を撮像する撮像手段と、撮像手段で撮像した画像から前記領域内の被写体の特徴抽出を行う画像処理手段とを含む、ことを特徴とする撮像システム。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、投光装置、それを用いた照明装置ならびに撮影システムに関する。これらは、例えば鋭い指向性が要求される用途での使用に適したものである。 【0002】 【従来の技術】従来、例えば工場における搬送ライン撮像システムなどに備える照明装置として、例えば図11に示すようなものが用いられている。 【0003】図例の照明装置100は、実装基板102の上面に所要数の投光装置104をそれぞれ弾性スペーサ106を介してマトリクス状に実装した構成である。 【0004】前述の投光装置104は、いわゆる砲弾型LEDと呼ばれるもので、一対のリード端子108,110と、一方リード端子108上に搭載接合されて他方リード端子110にボンディングワイヤ(図示、符号省略)で接続される発光素子112と、投光レンズを兼用するモールド樹脂114とから構成されている。この投光装置104は、その一対のリード端子108,110を実装基板102に貫通させて、この突出部分を基板102の下面に形成してあるプリント配線(図示省略)などに対してハンダ116などで接合させるようにしている。 【0005】そして、弾性スペーサ106は、モールド樹脂114の下面とハンダ部を離す(例えば3mm)ため、および下記するように実装基板102に対する投光装置104の実装姿勢を補正可能とするために用いられている。つまり、投光装置104は、図12に示すように、製造上、モールド樹脂114の下面に不均一な液だれ118ができてしまうことがある。このような不均一な液だれ118が発生していると、投光装置104の光学レンズ軸が実装基板102の垂直軸に対して傾くことになるため、液だれ118による出っ張りを弾性スペーサ106の弾性による沈み込みでもって吸収し前述の傾きを補正するようにしている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の照明装置100は、上述したように投光装置104の傾き補正を行うために、わざわざ弾性スペーサ106を用いる必要があるので、部品点数が多くなるなど、無駄なコストアップを強いられている。 【0007】しかも、弾性スペーサ106を用いて上述したように傾き補正を行うようにしているけれども、液だれ118の大きさが不均一であるため、上述した対策では傾き補正を常に適正に行えるとは限らない。したがって、上述した従来の照明装置100は、鋭い指向性が要求されるような用途での使用に適していないと言える。 【0008】また、上記従来の照明装置100は、複数の投光装置104を1つずつ実装基板102に実装する必要があるため、実装に要する手間がかかり過ぎるなど、コストアップを余儀なくされている。 【0009】したがって、本発明は、投光装置において、余分な部品を用いずに、実装基板に対して安定した姿勢で実装できるようにすることを目的とする。また、本発明は、投光装置において、実装基板に対する実装の手間を軽減して低コスト化を図ることを目的としている。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達成するために、次のように構成される。 【0011】請求項1の投光装置は、発光素子がリード上に搭載され、それが立方体形状の外装部材で覆われ、外装部材の上面において各発光素子の光出射側に投光レンズ部がそれぞれ設けられ、かつ、前記外装部材の少なくとも下面が成形金型からの転写面とされており、実装基板上に外装部材の下面が密接する状態で実装される。 【0012】請求項2の投光装置は、発光素子がリード上に搭載され、それが立方体形状の外装部材で覆われ、外装部材の上面において各発光素子の光出射側に投光レンズ部がそれぞれ設けられ、かつ、前記外装部材の少なくとも下面が成形金型からの転写面とされているとともに、前記リードと外装部材の下面とが高い精度で平行となるように管理されており、実装基板上に外装部材の下面が密接する状態で実装される。 【0013】請求項3の投光装置は、複数の発光素子が複数のリード上に搭載され、それらが立方体形状の外装部材で覆われ、外装部材の上面において各発光素子の光出射側に投光レンズ部がそれぞれ設けられ、かつ、前記外装部材の少なくとも下面が成形金型からの転写面とされており、実装基板上に外装部材の下面が密接する状態で実装される。 【0014】請求項4の投光装置は、複数の発光素子が複数のリード上に搭載され、それらが立方体形状の外装部材で覆われ、外装部材の上面において各発光素子の光出射側に投光レンズ部がそれぞれ設けられ、かつ、前記外装部材の少なくとも下面が成形金型からの転写面とされているとともに、前記各リード群と外装部材の下面とが高い精度で平行となるように管理されており、実装基板上に外装部材の下面が密接する状態で実装される。 【0015】請求項5の投光装置は、複数の発光素子が複数のリード上に搭載され、それらが立方体形状の外装部材で覆われ、外装部材の上面において各発光素子の光出射側に投光レンズ部がそれぞれ設けられ、かつ、前記外装部材の少なくとも下面が成形金型からの転写面とされているとともに、前記各リード群と外装部材の下面とが高い精度で平行となるように管理されており、前記各リード群のうち正負極性の一対の引き出し端子が外装部材の端面から側方に突出されて途中から下向きに屈曲されていて、この引き出し端子が実装基板に設けられる貫通孔に挿通されるとともに、実装基板上に外装部材の下面が密接する状態で実装される。 【0016】請求項6の投光装置は、上記請求項3ないし5のいずれかに記載の投光装置において、複数の発光素子が所要数ずつのグループに分けられ、各グループの発光素子それぞれが直列に接続され、グループ別に独立してあるいは同時に発光動作される。 【0017】請求項7の投光装置は、上記請求項1ないし5のいずれかに記載の投光装置において、前記外装部材と投光レンズ部とが、光透過樹脂材により一体化構造とされている。 【0018】請求項8の投光装置は、上記請求項1ないし5のいずれかに記載の投光装置において、前記外装部材と投光レンズ部とが、別々のツーピース構造とされている。 【0019】請求項9の投光装置は、上記請求項8に記載の投光装置において、前記外装部材と投光レンズ部との掌合接合面に、位置決め用の凹部と凸部が振り分けて設けられているとともに、結合固定用の熱かしめピンとそれが挿通される貫通孔とが振り分けて設けられている。 【0020】請求項10の投光装置は、上記請求項8に記載の投光装置において、前記外装部材と投光レンズ部との掌合接合面に屈折率の大きい光透過樹脂材が介装されている。 【0021】請求項11の投光装置は、上記請求項8に記載の投光装置において、前記外装部材において発光素子の存在部分が陥没されて発光素子が露出されており、この陥没部に成形ひけが発生しにくくかつ屈折率の大きい光透過樹脂材が充填され、投光レンズ部分との掌合接合面に空気層が介在されない構造とされている。 【0022】請求項12の投光装置は、上記請求項1ないし5のいずれかに記載の投光装置において、前記投光レンズ部の表面側に、発光素子からの放射光の反射を防止する層が設けられている。 【0023】請求項13の照明装置は、上記請求項1ないし請求項12のいずれかに記載の投光装置が、所要数並列に設置されてなる。 【0024】請求項14の撮像システムは、上記請求項1ないし請求項12のいずれかに記載の投光装置が所要数並列に設置されてなる照明手段と、この照明手段により照明する領域を撮像する撮像手段と、撮像手段で撮像した画像から前記領域内の被写体の特徴抽出を行う画像処理手段とを含む。 【0025】ここで、上記請求項1ないし14の発明では、下記するような作用がある。 【0026】つまり、請求項1,3の発明では、実装基板に対して投光装置を実装するだけで、投光装置の姿勢が安定化する。 【0027】請求項2,4,5の発明では、実装基板に対する投光装置の実装姿勢が安定化するとともに、実装基板の垂直軸に対して投光レンズ部の光学的レンズ軸を高い精度で一致させることが可能になる。 【0028】特に、請求項3,4,5の発明では、多数の発光部を必要とする照明装置を構成するときに、投光装置の使用数や実装回数を少なくできるなど、実装効率が従来に比べて向上する。 【0029】また、請求項6の発明では、万一、いずれかのグループの発光部が発光不良を起こしても、全体として見ればいずれかのグループの発光部の発光を継続させることが可能になる。 【0030】請求項7の発明では、発光素子からの照射光の反射損を無視できるなど、放射光強度の向上が可能になる。 【0031】請求項8の発明では、投光レンズ部のみを成形ひけが少なくかつ屈折率の大きな材料とすればよくなり、その他の外装部材については成形ひけが少ない材料とすればよくなるなど、投光レンズ部を形成する材料の使用量を可及的に少なくできるなど、材料コストの低減が可能になる。 【0032】請求項9の発明では、発光素子がリードフレーム上に搭載された外装部材と投光レンズ部が位置決め用の凹部と凸部とで精度よく位置決めされ、さらに熱かしめピンで結合されるようになる。 【0033】請求項10の発明では、外装部材と投光レンズ部とを別部材としてもそれらの掌合接合面に空気層ができないようにしているから、発光素子からの照射光の反射損を軽減できるようになる。また、発光素子とレンズとの相対的な実装位置ずれが小さくなる。 【0034】請求項11の発明では、外装部材を射出成形するときに、発光素子に射出圧が印加されずに済むようになり、発光素子の発光不良などの発生を回避できるようになる。 【0035】請求項12の発明では、投光レンズ部からの出射効率が向上するようになる。 【0036】請求項13の発明では、指向性の鋭い照明装置を構成できるようになる。 【0037】請求項14の発明では、照明領域内の被写体を鮮明にできるから、被写体画像の輪郭などが明確になりやすいなど、被写体の検出などが正確に行えるようになる。 【0038】 【発明の実施の形態】本発明の詳細について、図1ないし図11に示す実施形態を用いて説明する。 【0039】図1ないし図6は本発明の一実施形態にかかり、図1は、投光装置の平面図、図2は、図1の(2)−(2)線断面の矢視図、図3は、リードおよび発光素子を示す平面図、図4は、投光装置の等価回路図、図5は、図1の(5)−(5)線位置の断面で基台およびレンズアレイを分離した状態を示す図、図6は、投光装置の実装形態を示す縦断側面図である。 【0040】図例の投光装置Aは、2組のリード群2,3と、2組のリード群2,3に搭載される計16個の発光素子4と、2組のリード群2,3および発光素子4を覆う立方体形状の外装部材5とから構成されている。 【0041】リード群2,3は、外装部材5の成形後に図3の一点鎖線に沿って切断分離されたリードフレームからなり、両端に位置するリード21,22,31,32が正極性、負極性の引き出し端子とされ、正極性の引き出し端子21,31を除く残りすべてのリード22,23,32,33には発光素子4がそれぞれダイボンディングされ、各発光素子4が隣り合う各リード21,22,23,31,32,33にボンディングワイヤ6でもってそれぞれ接続されている。そして、図3および図4に示すように、16個の発光素子4は、左右領域で8個ずつ2つのグループに分けられ、各グループの8個の発光素子4群が直列に接続されてグループ別に独立して駆動されるようになっている。このように、16個の発光素子4を8個ずつ2つのグループに分割している理由は、仮に一方グループの発光素子4間の接続部位のどこか1カ所が断線したときに、少なくとも片側グループの発光素子4群から投光できるようにするためである。なお、正負一対の各引き出し端子21,22,31,32は、外装部材5の端面から側方に突出して途中から下方に向けてほぼ直角に屈曲されている。なお、この屈曲した部分は、実際にはわずかに外広がりとなっている。そして、残りのリード群22,32は、外装部材5から外部にわずかに突出する程度にカットされている。 【0042】発光素子4は、いわゆる発光ダイオード(LED)チップあるいはレーザーダイオード(LD)チップなどとされ、発光波長としても赤外領域、可視領域など必要に応じて適宜に選択される。 【0043】外装部材5は、2組のリード2,3に発光素子4を搭載した状態にて射出成形される基台51と、基台51の上面に掌合結合されるレンズアレイ52とからなるツーピース構造になっている。基台51はポリブチレンテレフタレート(PBT)など、また、レンズアレイ52はポリカーボネイトあるいはアクリル樹脂など、いずれも成形ひけが小さな材料で形成される。基台51の上面には、16個の陥没部53がマトリクス状に設けられ、レンズアレイ52の上面には16個のほぼ半球形の凸レンズ部54がマトリクス状に一体に設けられている。陥没部53には、発光素子4がその発光点が陥没部53の中心位置に位置する状態で収納配置される。 【0044】ところで、基台51とレンズアレイ52との結合形態について、図5を用いて説明する。図5に示すように、基台51には、4つの位置決め用の円形凹部55と、2つの熱かしめ用の貫通孔56とが設けられ、レンズアレイ52には、4つの短い位置決め用ピン57と、2つの長い熱かしめ用ピン58とが設けられている。前述の円形凹部55と位置決め用ピン57とは、その存在位置や外形寸法が高精度に管理されて形成されていて、これらを合致嵌合させることにより基台51の陥没部53の中心とレンズアレイ52の凸レンズ部54の中心とが一致するように位置決めされる。また、前述の貫通孔56は、上側部分が熱かしめ用ピン58に比べて若干大きく設定されているとともに下側部分が拡径されており、この貫通孔56に対して熱かしめ用ピン58を挿通し、熱かしめ用ピン58において貫通孔56の下側拡径部分に突出している領域を熱かしめして潰すことにより、基台51とレンズアレイ52とが非分離に結合される。 【0045】また、基台51の陥没部53にはチップ保護材7および成形ひけ補填材8が充填されており、これにより基台51の表面が面一の平坦面とされている。その理由は、発光素子4の経時劣化の防止と発光素子4からの出射光の反射損を可及的に減少させて放射光強度を可及的に増大させるためである。つまり、陥没部53を空間にしていると、発光素子4からの出射光の反射損が増大し、放射光強度が低下しやすくなる。このことを考慮して、チップ保護材7については、発光素子4の保護に優れかつ屈折率が大きい素材例えばエポキシ樹脂を選定するのが好ましい。但し、このエポキシ樹脂は成形ひけが発生しやすいので、この成形ひけが発生する位置に、補填材8として成形ひけが少なくかつ屈折率が比較的大きい例えばゲル状のシリコン樹脂を補填するようにしている。なお、この陥没部53には、チップ保護材7と補填材8とを充填するのではなく、ただ単にゲル状のシリコン樹脂のみを充填するようにしてもよい。 【0046】以上説明したように、要するに、この実施形態の投光装置Aは、1個の発光素子4とレンズアレイ52の1個の凸レンズ部54とが1個の発光部を構成し、計16個の発光部がマトリクス状に設けられた構造となっている。 【0047】そして、投光装置Aは、図6に示すように、適宜の実装基板10の上面に実装される。つまり、投光装置Aの計4つの引き出し端子21,22,31,32が実装基板10のスルーホール11に貫通されて、この突出部分が実装基板10の下面に形成してあるプリント配線(図示省略)などに対してハンダ12などで接合される。この状態では、実装基板10の上面に対して投光装置Aの基台51の下面が密接するので、その状態でもって、実装基板10の垂直軸と投光装置Aの光学レンズ軸とを高い精度で一致させることが可能になり、出射光の指向性を鋭くできるようになる。 【0048】ここで、前述したように実装基板10の垂直軸と投光装置Aの光学レンズ軸とを高い精度で一致させるために、次のように管理している。 【0049】■ 基台51やレンズアレイ52の外表面は、成形金型の転写によって形成することにより、従来の砲弾型LEDのような液だれの発生を回避している。 【0050】■ 基台51の成形時点で、基台51の上下両面と基台51に埋設されるリード2,3との平行度を高精度に管理している。 【0051】■ 基台51に対するレンズアレイ52の結合構造を工夫することにより、基台51内のリード2,3に搭載される発光素子4の光軸とレンズアレイ52の凸レンズ部54のレンズ軸とを高精度に合致させるように管理している。 【0052】したがって、上述した投光装置Aでは、従来例のように余分な部品(弾性スペーサ)を用いることなく、実装基板10に対して安定した姿勢で実装できるようになって品質および信頼性の向上に貢献できるとともに、基板に対して手早く簡単に実装できるようになって低コスト化に貢献できる。 【0053】なお、本発明は上記実施形態のみに限定されるものではなく、種々な応用や変形が考えられる。 【0054】(1) 上記実施形態では、基台51の陥没部53にチップ保護材7と補填材8とを充填しているが、これらを充填していないものも本発明の実施形態として含まれる。 【0055】(2) 上記実施形態において、図示しないが、凸レンズ部54の表面側に、発光素子4からの放射光の反射を防止する層を設けてもよい。この場合、凸レンズ部54からの出射効率がさらに向上するようになる。 【0056】(3) 上記実施形態では、外装部材5を基台51とレンズアレイ52とのツーピース構造としているが、図7に示すように、ワンピース構造とすることができる。図例では、外装部材5の上面に16個のほぼ半球形の凸レンズ部54が一体に形成されている。この場合、上記実施形態よりも製造工程を簡略化できて低コスト化に有利となるうえ、発光素子4からの出射光の反射損を最小限に少なくできて放射光強度を最大限に増大できるようになる。 【0057】(4) 上記実施形態では、凸レンズ部54の配列をマトリクス状としているが、図8に示すように、蜂の巣状とすることができる。この場合、投光装置Aの小型化に有利となる。 【0058】(5) ところで、上述した投光装置Aを用いて照明装置を構成することができる。例えば、図9に示すように、実装基板10に対して複数例えば16個の投光装置Aをマトリクス状に実装して、照明装置Bを構成することができる。なお、図9では、図1に示す投光装置Aを用いた例にしている。 【0059】(6) 上記実施形態では、複数の投光部を有する投光装置Aを例示しているが、単一の投光部を有する投光装置としたものも本発明に含む。この投光装置を所要数並列に設置することにより上記図9に示した照明装置Bと同様の照明装置を構成することができる。 【0060】(7) 上記(5)の照明装置Bや(6)の投光装置で構成される照明装置は、例えば図10に示すような物品搬送ラインでの物品検出システムなどに利用することができる。図10において、13は搬送ベルト、14は物品、15は撮像装置、16は撮像装置15から与えられる画像を処理したりあるいは照明装置Bや撮像装置13の動作を制御する制御ユニットである。図例の撮像装置Cは、その受光部の周囲に1つの実装基板10に複数の投光装置Aを実装してなる照明装置Bが取り付けられている。そして、照明装置Bにより搬送ベルト13の所要領域を照射させるように設定し、撮像装置15で前記領域を撮像する。この撮像装置15で撮像した画像を、制御ユニット16で画像処理して、前記領域での被写体の有無を認識するようになっている。この場合、照明領域内の被写体を鮮明にできるから、被写体画像の輪郭などが明確になりやすいなど、被写体の検出などが正確に行えるようになる。 【0061】 【発明の効果】本発明では、下記するような優れた効果を奏する。 【0062】請求項1,3の発明では、実装基板に対して投光装置を実装するだけで、投光装置の姿勢が安定化するので、実装作業を従来のように余分な部材を用いることなく迅速かつ正確に行えるようになる。 【0063】請求項2,4,5の発明では、実装基板に対する投光装置の実装姿勢が安定化するとともに、実装基板の垂直軸に対して投光レンズ部の光学的レンズ軸を高い精度で一致させることが可能になるので、鋭い指向性もしくは遠距離の狭エリアの照明が要求される照明装置に好適に利用できる。 【0064】特に、請求項3,4,5の発明では、多数の発光部を必要とする照明装置を構成するときに、投光装置の使用数や実装回数を少なくできるなど、実装効率が従来に比べて向上するので、生産性向上、コスト低減に貢献できるようになる。 【0065】また、請求項6の発明では、万一、いずれかのグループの発光部が発光不良を起こしても、全体として見ればいずれかのグループの発光部の発光を継続させることが可能になるから、突然の使用不能状態の発生を回避できるようになるなど、信頼性の向上に貢献できるようになる。 【0066】請求項7の発明では、発光素子からの照射光の反射損を無視できるなど、放射光強度を向上できるようになる。 【0067】請求項8の発明では、投光レンズ部のみを成形ひけが少なくかつ屈折率の大きな材料とすればよくなり、その他の外装部材については成形ひけが少ない材料とすればよくなるなど、投光レンズ部を形成する材料の使用量を可及的に少なくできるなど、材料コストの低減が可能になる。 【0068】請求項9の発明では、発光素子がリードフレーム上に搭載された外装部材と投光レンズ部が位置決め用の凹部と凸部とで精度よく位置決めされ、さらに熱かしめピンで結合されるようになる。 【0069】請求項10の発明では、外装部材と投光レンズ部とを別部材としてもそれらの掌合接合面に空気層ができないように工夫しているから、発光素子からの照射光の反射損を軽減できるなど、放射光強度を向上できるようになる。 【0070】請求項11の発明では、外装部材を射出成形するときに、発光素子に射出圧が印加されずに済むようになり、発光素子の発光不良などの発生を回避できるようになるから、製造歩留まりの向上に貢献できるようになる。 【0071】請求項12の発明では、投光レンズ部からの出射効率が向上するようになる。 【0072】請求項13の発明では、指向性の鋭い照明装置を構成できるようになる。 【0073】請求項14の発明では、照明領域内の被写体を鮮明にできるから、被写体画像の輪郭などが明確になりやすいなど、被写体の検出などが正確に行えるようになる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002945 【氏名又は名称】オムロン株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)6月27日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】岡田 和秀
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| 【公開番号】 |
特開平11−25704 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)1月29日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−171706 |
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