| 【発明の名称】 |
床下配管構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】萩平 潔
|
| 【要約】 |
【課題】配管ルートを自由かつ容易に設定できるとともに迅速かつ容易に配管できる床下配管構造を提供する。
【解決手段】床下に圧力管31,32および非圧力管33,34を配管するための床下配管構造において、根太16の間に圧力管スペース24を設け、根太16の下方に非圧力管スペース26を設けて、これらの上下のスペース24,26に圧力管31,32と非圧力管33,34とを別々に配管する。これにより、圧力管31,32と非圧力管33,34とを交差できるので、これらの各配管ルートを互いの配管ルートに拘わらず自由かつ容易に設定できるうえ、圧力管31,32は根太16と略平行に配管するだけでよいから簡単にルート設定できる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 建物の床下に圧力管および非圧力管を配管するための床下配管構造であって、前記床は、並設された複数の根太の上に床面材を配置して構成され、前記根太の間には、当該根太の長手方向に沿って延びる圧力管スペースが設けられ、この圧力管スペースに、前記圧力管が前記根太と略平行に配管され、当該根太の下方には、非圧力管スペースが設けられ、この非圧力管スペースに、前記非圧力管が配管されていることを特徴とする床下配管構造。 【請求項2】 請求項1に記載した床下配管構造において、前記根太は、並設された一対の床梁間に架け渡されたものであり、この床梁に沿って前記根太と交差する方向に延びる交差圧力管スペースが設けられ、この交差圧力管スペースに、前記圧力管が前記床梁と略平行に配管されていることを特徴とする床下配管構造。 【請求項3】 請求項2に記載した床下配管構造において、前記根太は、前記床梁よりも小さい高さ寸法を有して、その下面の高さレベルが前記床梁の下面よりも高くされ、この床梁の下面および根太の下面の間の高さレベルの空間が前記非圧力管スペースとされていることを特徴とする床下配管構造。 【請求項4】 請求項2または請求項3に記載した床下配管構造において、前記一対の床梁は、それぞれ溝形鋼からなりかつ互いの溝が対向するように並設され、この溝の内部が前記交差圧力管スペースとされていることを特徴とする床下配管構造。 【請求項5】 請求項2または請求項3に記載した床下配管構造において、前記複数の根太の端部には、それぞれ切欠きが形成され、これらの切欠きの内部空間を含んで前記床梁に沿って延びる空間が前記交差圧力管スペースとされていることを特徴とする床下配管構造。 【請求項6】 請求項2から請求項5までのいずれかに記載した床下配管構造において、前記床梁は、ユニット式建物を構成する建物ユニットの骨組みを構成するものであり、前記根太は、この骨組みの床梁間に架設されたものであることを特徴とする床下配管構造。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、建物の床下に圧力管および非圧力管を配管するための床下配管構造に関する。 【0002】 【背景技術】従来より、建物の床は、並設した複数の根太の上に床面材を設置することにより形成されている。例えば、予め工場で複数の建物ユニットを製造し、これらの建物ユニットを建設現場で組み合わせて建物を構築するユニット工法では、工場で建物ユニットを製造する際に、柱、天井梁および床梁を組んで骨組みを形成し、この骨組みの床梁間に複数の根太を架設して、その上に床面材を取り付けることにより床を形成している。 【0003】一方、床の上には、洗面台、便器、洗濯機、流し台等の水回り設備が設置される。これらの水回り設備の給排水を行うための配管は、床下、つまり床面材の下に設けられることが多い。具体的には、床面材の下には、給水・給湯を行うための圧力管と、各水回り設備からの雑排水や汚水等の排水を排出するための非圧力管とが配管され、これらの圧力管および非圧力管は、根太に設けた切欠きに挿通することにより設置していた。 【0004】このうち、非圧力管は、所定の水圧を得るための水勾配が必要なため、その配管ルートが長くなると、非圧力管の設置スペースを長さ方向だけでなく高さ方向にも拡張しなければならない。このため、非圧力管の配管ルートを可能な限り短く設定することにより、その設置に要するスペースを小さくして配管の省スペース化を図るようにしている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】この方法では、根太の切欠きを大きくすると、根太の強度が不足したり、根太が分断される場合があることから、複数の管を上下に並べて通すことができないうえに、管同士を交差させることができなかった。このため、配管ルートが制約され、ルートの設定が複雑になって手間がかかるという問題があった。とくに、非圧力管は、水勾配が必要な上に一般に圧力管よりも径が大きいため、圧力管の場合よりも切欠きを大きく形成しなければならないことから、非圧力管と圧力管との交差は行えなかった。さらに、このような配管ルートの制約により、非圧力管の配管ルートを最短にできず、配管の充分な省スペース化を行えない場合があった。 【0006】また、根太には、圧力管や非圧力管の配管ルートに応じた位置に切欠きを設けなければならないため、根太毎に切欠きの位置が異なる場合が多く、その位置の設定や切欠きを形成する作業が煩雑であった。 【0007】本発明の目的は、配管ルートを自由かつ容易に設定できるとともに迅速かつ容易に配管できる床下配管構造を提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明は、図面を参照して説明すると、建物の床20下に圧力管31,32および非圧力管33,34を配管するための床下配管構造であって、前記床は、並設された複数の根太16の上に床面材21を配置して構成され、根太の間には、当該根太の長手方向に沿って延びる圧力管スペース24が設けられ、この圧力管スペースに、圧力管が根太と略平行に配管され、当該根太の下方には、非圧力管スペース26が設けられ、この非圧力管スペースに、非圧力管が配管されていることを特徴とする。 【0009】ここで、圧力管とは、水勾配がなくても必要な水圧が得られる管のことをいい、例えば、給水管、給湯管等がある。また、非圧力管とは、水勾配によって必要な水圧を確保する管のことをいい、例えば、雑排水管、汚水管等がある。 【0010】本発明においては、根太の間に圧力管スペースが設けられ、根太の下方に非圧力管スペースが設けられているため、圧力管スペースおよび非圧力管スペースが上下に形成されることになる。これらのスペースに圧力管および非圧力管が別々に配管されているので、圧力管と非圧力管とを交差させることができるから、圧力管および非圧力管の各配管ルートを互いの配管ルートに拘わらず自由かつ容易に設定できる。また、圧力管は、圧力管スペースに根太と略平行に配管されているため、圧力管が根太と交差することがなくなり、根太に圧力管を挿通するための切欠きを形成しなくてもよくなるから、切欠きによる根太の強度低下や分断等を回避できる。さらに、圧力管は、水回り設備等から根太と略平行に配管するだけでよいので、圧力管の配管ルートを容易に設定できるとともに簡略化できる。 【0011】そして、非圧力管は、根太の下方に設けられた非圧力管スペースに配管されているので、根太および圧力管に干渉しないから、その配管ルートを自由に設定できる。これにより、非圧力管の配管ルートを最短にできるので、水勾配を形成するために非圧力管を傾斜させても、その設置に要するスペースを最小限にできる。 【0012】さらに、前記根太は、並設された一対の床梁14間に架け渡されたものであり、この床梁に沿って前記根太と交差する方向に延びる交差圧力管スペース25,125が設けられ、この交差圧力管スペースに、前記圧力管が前記床梁と略平行に配管されていることが望ましい。 【0013】このような交差圧力管スペースを設けることで、交差圧力管スペースと圧力管スペースとに跨って圧力管の配管ルートを設定すれば、配管ルートの設定を一層容易かつ確実に行える。すなわち、交差圧力管スペースに配置した圧力管から、圧力管スペースに延びる圧力管を取るようにすれば、床下における任意の位置に圧力管を配管できる。従って、圧力管を接続する水回り設備等の配置に拘わらず、圧力管を規則的かつ確実に配管できる。 【0014】この場合、根太は、床梁よりも小さい高さ寸法を有して、その下面の高さレベルが床梁の下面よりも高くされ、この床梁の下面および根太の下面の間の高さレベルの空間が非圧力管スペースとされていることが望ましい。 【0015】このように、根太の高さ寸法を床梁よりも小さくして、床梁および根太の各下面に挟まれた高さレベルの空間を非圧力管スペースすることで、非圧力管スペースの高さを充分に確保できるから、非圧力管を非圧力管スペースに確実に納めることができる。 【0016】さらに、交差圧力管スペースを設ける場合、前記一対の床梁を、それぞれ溝形鋼により構成するとともに互いの溝14Aが対向するように並設し、この溝の内部を交差圧力管スペースとしてもよい。 【0017】このように床梁の溝を利用して交差圧力管スペースを構成すれば、簡単な構造で容易に交差圧力管スペースを形成できるうえ、溝の内部空間を有効利用できるから、配管の省スペース化を実現できる。 【0018】或いは、複数の根太の端部に、それぞれ切欠き125Aを形成し、これらの切欠きの内部空間を含んで床梁に沿って延びる空間を交差圧力管スペースとしてもよい。このように、根太の切欠きを利用すれば、圧力管を全て根太と同じ高さレベルで配管できるので、圧力管の配管に要する高さを根太の高さ内に納めることができるから、配管の省スペース化を達成できる。また、圧力管を圧力管スペースと交差圧力管スペースとで互いに同じ高さレベル、つまり、同一面内に配管できるので、これらのスペースの境界部分において、圧力管に段差等を設けなくてもよくなるから、配管構造を単純化できる。 【0019】そして、本発明の床下構造は、在来工法等の工法により建てられた建物の床下に適用できるが、ユニット式建物を構成する建物ユニット1の床下に適用してもよく、具体的には、前記床梁は、ユニット式建物を構成する建物ユニットの骨組み10を構成するものであり、前記根太は、この骨組みの床梁間に架設されたものであってもよい。 【0020】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。図1には、本実施形態の床下配管構造が適用された建物ユニット1が示されている。建物ユニット1は、図示しない他の建物ユニットとともに基礎上に組み合わせて配置されてユニット式建物を構成するものであり、略直方体形状の骨組み10に天井材、内外壁材等の設備部材(一部のみ図示)を組み付けて構成されている。骨組み10は、四本の柱11と、これらの四本の柱11の上端間を連結する各一対の長辺天井梁12および短辺天井梁13と、四本の柱11の下端間を連結する各一対の長辺床梁14および短辺床梁15とを含んで構成されている。 【0021】これらの天井梁12,13および床梁14,15は、断面コ字状の溝形鋼からなり、天井梁12,13同士および床梁14,15同士で互いの溝が対向するように、つまり、天井梁12,13および床梁14,15の各溝が骨組み10の内側を向くように組み立てられている。このような骨組み10の長辺床梁14間には、複数の根太16が所定間隔で架設されている。 【0022】根太16は、図2に示すように、高さ寸法が床梁14,15の高さ寸法よりも小さい角形パイプからなり、コ字状のブラケット17を介して長辺床梁14に固定されている。ブラケット17は、長辺床梁14の溝14Aを部分的に塞ぐようにそのフランジ部14B間に嵌入されて、溶接等により固定され、このブラケット17に根太16の端面が結合されている。 【0023】根太16には、その長手方向端面と同一面内に突出する鍔状の固定片16Aが設けられ、この固定片16A側からボルト18をブラケット17に固定されたナット(図示省略)に螺入して締結することにより、根太16とブラケット17とが結合されている。なお、固定片16Aは、根太16の端部を折り曲げて展開することにより形成できる。この根太16は、上面が長辺床梁14の上面と面一になる高さ位置に取り付けられ、これにより、根太16の下面の高さレベルは長辺床梁14の下面よりも高くなっている。 【0024】これらの根太16の上には、図1および図3にも示すように、パーティクルボード等からなる床面材21が取り付けられ、この床面材21の上には図示しないフローリング材等の床仕上げ材が設置され、これにより、床20が形成されている。この床20の上には、水回り設備である洗面台22および便器23が長辺床梁14に沿って並設されている。 【0025】これらの洗面台22および便器23の給排水を行うために、床下となる床面材21の下には、圧力管である給水管31および給湯管32と、非圧力管である雑排水管33および汚水管34とが配管されている。給水管31および給湯管32は、床面材21の下に設けられた圧力管スペース24および交差圧力管スペース25に跨って配管されている。 【0026】圧力管スペース24は、根太16の間に形成された当該根太16の長手方向に沿って延びる空間により構成されている。これにより、建物ユニット1の床下には、根太16と平行な方向、つまり、建物ユニット1の短辺方向に延びる複数の圧力管スペース24が長辺方向に並設されている。交差圧力管スペース25は、長辺床梁14に沿って根太16と交差する方向に延びる空間、具体的には、長辺床梁14の溝14Aの内部空間により構成され、各圧力管スペース24と連通している。 【0027】給水管31は、一端が図示しない給水主管に接続され、他端が二つに分岐して洗面台22および便器23にそれぞれ接続され、給水主管から洗面台22および便器23に水を供給するようになっている。具体的には、給水管31は、洗面台22および便器23にそれぞれ上端が接続された竪管41,42と、これらの竪管41,42の下端に各々図示しないエルボ等の接続管を介して一端が接続された直管43,44と、これらの直管43,44と直交して配置されるとともに当該直管43,44の各他端に接続管45を介して接続された交差直管46とを有して構成されている。直管43,44は、平面視で洗面台22および便器23と重なる位置の各圧力管スペース24にそれぞれ根太16と平行に配管されている。これらの直管43,44が接続された交差直管46は、交差圧力管スペース25に長辺床梁14と平行に配管され、その一端が図示しない給水主管に接続されるようになっている。 【0028】給湯管32は、一端が図示しない湯沸器等に接続されるとともに他端が洗面台22に接続され、この洗面台22に湯を供給するように配管されている。すなわち、給湯管32は、洗面台22に上端が接続された竪管51と、この竪管51の下端に図示しないエルボ等の接続管を介して一端が接続された直管52と、この直管52と直交配置されるとともに当該直管52の他端に接続管53を介して一端が接続された交差直管54とを含んで構成されている。直管52は、平面視で洗面台22と重なる位置の圧力管スペース24、つまり、給水管31の直管43と同じ圧力管スペース24に根太16と平行に配管されている。これらの直管43,52は、同じ圧力管スペース24に水平方向に並設されている。交差直管54は、交差圧力管スペース25における給水管31の交差直管46の下に長辺床梁14と平行に配管され、その他端は、図示しない湯沸器等に接続されるようになっている。 【0029】一方、雑排水管33および汚水管34は、床面材21の下に設けられた非圧力管スペース26に配管されている。この非圧力管スペース26は、根太16の下方に設けられたスペースであり、長辺床梁14の下面および根太16の下面の間の高さレベルの空間により構成され、平面視では、床梁14,15に囲まれた空間の略全体が非圧力管スペース26となっている。 【0030】雑排水管33および汚水管34は、各一端が図示しない排水主管に接続され、各他端がそれぞれ洗面台22および便器23に接続され、洗面台22および便器23から排出された排水を排水主管を通じて図示しない下水道管に導けるようになっている。これらの雑排水管33および汚水管34は、前述した給水管31および給湯管32よりも径が大きくされ、下流に向かって下る水勾配が形成されている。 【0031】具体的には、雑排水管33は、洗面台22に上端が接続された竪管61と、この竪管61下端に接続管62を介して一端が接続された直管63とを含んで構成され、直管63の他端が図示しない排水主管に接続されるようになっている。直管63は、洗面台22と排水主管(図示省略)とを最短距離で結ぶために、平面視で給水管31、具体的には、便器23から延びる直管44と交差する斜め方向に配管されている。また、この直管63は、前述した水勾配を形成するために傾斜した状態で配管され、雑排水管33の上流となる洗面台22側の一方の端部の高さレベルが、下流となる他方の端部の高さレベルよりも高くされている。 【0032】汚水管34は、便器23に上端が接続された竪管(図示省略)と、この竪管の下端に接続管65を介して一端が接続された直管66とを含んで構成され、雑排水管33と同様に、直管66の他端が図示しない排水主管に接続されるようになっている。直管66は、雑排水管33の直管63と同様に、便器23と排水主管(図示省略)とを最短距離で結ぶために平面視で斜め方向に配管され、雑排水管33の上流となる便器23側の一方の端部の高さレベルが下流となる他方の端部の高さレベルよりも上となるように傾斜配置されている。なお、雑排水管33および汚水管34の各直管63,66の方向は斜め方向に限定されず、排水主管の位置に応じて水回り設備から排水主管までの距離が最短になるように適宜設定すればよい。 【0033】このように構成された本実施形態においては、次のような手順で床下の配管を行う。先ず、工場において、柱11、天井梁12,13および床梁14,15を組んで骨組み10を組み立てる。このとき、長辺床梁14の溝14Aの内部、つまり、交差圧力管スペース25には、予め、給水管31および給湯管32の各交差直管46,54を配管しておく。 【0034】そして、長辺床梁14間に所定間隔で根太16を架設し、根太16の下の非圧力管スペース26に、雑排水管33および汚水管34の各直管63,66を傾斜した状態に配管する。また、根太16の間の圧力管スペース24のうち、洗面台22および便器23の位置に対応した各圧力管スペース24に、給水管31の直管43,44をそれぞれ配置して、これらの直管43,44と交差直管46とを接続管45を介して接続するとともに、直管43と同じ圧力管スペース24に、給湯管32の直管52を設置し、この直管52と交差直管54とを接続管53を介して接続する。 【0035】この後、根太16の上に床面材21を取り付けて床20を形成し、この床20の上に洗面台22および便器23を設置する。なお、前述した直管43,44,52,63,66の配管を行う前に床20を形成してもよく、この場合、建物ユニット1の下面側から配管作業を行うようにしてもよい。 【0036】次いで、給水管31、給湯管32、雑排水管33および汚水管34の各竪管41,42,51,61をそれぞれ床面材21の所定位置に貫通させて配管する。このとき、洗面台22用の給水管31および給湯管32の各竪管41,51は、その各上端をそれぞれ洗面台22に接続するとともに、各下端を同じ圧力管スペース24、つまり、直管43,52を配管した圧力管スペース24に突出させて、それぞれ接続管(図示省略)を介して直管43,52に接続する。また、洗面台22用の雑排水管33の竪管61は、その上端を洗面台22に接続するとともに、下端を非圧力管スペース26に突出させ、接続管62を介して直管63と接続する。 【0037】さらに、便器23用の給水管31の竪管42は、その上端を便器23に接続するとともに、下端を便器23に対応した位置の圧力管スペース24に突出させて接続管(図示省略)を介して直管44に接続する。また、便器23の汚水管34の竪管は、その上端を便器23に接続するとともに、下端を非圧力管スペース26に突出させ、接続管65を介して直管66に接続する。 【0038】なお、これらの竪管41,42,51,61は、その各上端をそれぞれ洗面台22および便器23に予め接合しておき、これらを一体化した状態で床20の上に組み込むようにしてもよい。また、接続管62,65(一部図示省略)は、予め竪管41,42,51,61および直管43,44,52,63,66のいずれか一方に結合しておいてもよい。 【0039】このように配管した建物ユニット1を建設現場に搬送し、建設現場において、図示しない他の建物ユニットとともに基礎上に配置して、ユニット式建物を構築する。この際、給水管31の交差直管46を接続管や連絡管を介して建物の給水主管(図示省略)に接続するとともに、給湯管32の交差直管46を接続管等を介して湯沸器や給湯主管等(図示省略)に接続し、雑排水管33および汚水管34の各直管63,66を接続管等を介して排水主管(図示省略)に接続する。 【0040】このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。すなわち、根太16の間に圧力管スペース24が設けられ、根太16の下方に非圧力管スペース26が設けられているため、圧力管スペース24および非圧力管スペース26が上下に形成されることになる。これらのスペース24,26に給水管31および給湯管32と、雑排水管33および汚水管34とを別々に配管したので、圧力管である給水管31および給湯管32と、非圧力管である雑排水管33および汚水管34とを交差させることができるから、給水管31および給湯管32の配管ルートと、雑排水管33および汚水管34の配管ルートとを互いの配管ルートに拘わらず自由かつ容易に設定できる。 【0041】また、給水・給湯管31,32の各直管43,44は、圧力管スペース24に根太16と略平行に配管されているため、給水・給湯管31,32が根太16と交差することがなくなり、根太16に給水・給湯管31,32を挿通するための切欠きを形成しなくてもよくなるから、切欠きによる根太16の強度低下や分断等を回避できる。さらに、給水管31および給湯管32は、床20における洗面台22および便器23の各位置にそれぞれ対応した圧力管スペース24に、根太16と略平行に配管するだけでよいから、給水・給湯管31,32の配管ルートを容易に設定できるとともに簡略化できる。 【0042】そして、雑排水管33および汚水管34は、根太16の下方に設けられた非圧力管スペース26に配管されているので、根太16および給水・給湯管31,32に干渉しないので、その配管ルートを自由に設定できる。さらに、これにより、雑排水管33および汚水管34の配管ルートを最短にできるので、水勾配を形成するためにこれらの管33,34を傾斜させても、その設置に要するスペースを最小限にできる。 【0043】さらに、長辺床梁14に沿って根太16と交差する交差圧力管スペース25が設けられているので、交差圧力管スペース25と圧力管スペース24とに跨って給水・給湯管31,32の配管ルートを設定することができるので、配管ルートの設定を一層容易かつ確実に行える。すなわち、洗面台22および便器23に対応した各圧力管スペース24に直管43,44,52をそれぞれ配管し、これらの直管43,44,52を交差圧力管スペース25に配置した給水・給湯管31,32の各交差直管46,54に各々接続するだけでよいので、洗面台22および便器23が如何なる配置であっても、給水・給湯管31,32を規則的に配管できるから、洗面台22および便器23等の配置に拘わらず、給水・給湯管31,32を確実に配管できる。 【0044】そして、根太16の高さ寸法は床梁14,15よりも小さくされ、この根太16の下面と床梁14,15の下面とに挟まれた高さレベルの空間が非圧力管スペース26とされているため、非圧力管スペース26の高さを充分に確保できるから、雑排水管33および汚水管34を非圧力管スペース26に確実に納めることができる。さらに、雑排水管33および汚水管34が骨組み10の下方に突出することがなくなるので、これらを配管した状態で建物ユニット1の輸送や保管を行うことができる。 【0045】さらに、交差圧力管スペース25は、溝形鋼からなる長辺床梁14の溝14Aを利用して構成されているので、交差圧力管スペース25を簡単な構造で容易に形成できるうえ、溝14Aの内部空間を有効利用できるから、配管の省スペース化を実現できる。 【0046】そして、給水・給湯管31,32の各交差直管46,54を予め長辺床梁14の交差圧力管スペース25に組み込んでから骨組み10を組み立てるので、骨組み10を組んでから長辺床梁14の溝14A、つまり交差圧力管スペース25に交差直管46,54を挿入するよりも、容易に配管できる。 【0047】なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形なども本発明に含まれる。すなわち、前記実施形態では、交差圧力管スペース25を長辺床梁14の溝14Aにより構成したが、これに限定されず、床梁に沿って根太と交差する方向に延びる空間であれば任意である。 【0048】例えば、図4に示すように、根太16の端部に切欠き125Aを形成し、各根太16の切欠き125Aの内部空間を含んで長辺床梁14に沿って延びる空間を、交差圧力管スペース125としてもよい。この構造では、給水管31および給湯管32を全て根太16と同じ高さレベルで配管できるので、給水・給湯管31,32の配管に要する高さを根太16の高さ内に納めることができるから、配管の省スペース化を達成できる。また、給水・給湯管31,32を圧力管スペース24と交差圧力管スペース125とで互いに同じ高さレベル、つまり、同一平面内に配管できるので、これらのスペース24,125の境界部分において、給水・給湯管31,32に段差等を設けなくてもよくなるから、配管構造を単純化できる。さらに、根太16の切欠き125Aの位置は一定であり、配管ルートに応じて変更する必要がないから、簡単に形成できるうえ根太の種類の増加を抑制できる。 【0049】そして、前記実施形態では、長辺床梁14に交差直管46,54を組み込んでから骨組み10を組んだが、骨組み10を組んでから交差直管46,54を組み込んでもよい。また、建物ユニット1の配管は、建設現場で行ってもよい。そして、水回り設備は、洗面台22および便器23に限定されず、例えば、洗濯機、シンク等を備えたキッチンカウンタ、バスユニット、食器洗い機等であってもよい。そして、以上に述べた実施形態では、ユニット式建物を構成する建物ユニットの床下配管構造について説明したが、本発明は、例えば、在来工法により構築した建物の床下に適用してもよく、並設した根太の上に床面材を取り付けた構造の床であれば、その種類や工法は特に限定されない。 【0050】 【発明の効果】以上に述べたように、本発明によれば、建物の床下に圧力管および非圧力管を配管するための床下配管構造において、床面材を支持する根太の間に圧力管スペースを設け、根太の下方に非圧力管スペースを設けたため、圧力管スペースおよび非圧力管スペースを上下に形成できる。これらのスペースに圧力管および非圧力管を別々に配管することで、圧力管と非圧力管とを交差させることができるから、圧力管および非圧力管の各配管ルートを互いの配管ルートに拘わらず自由かつ容易に設定できる。また、圧力管を圧力管スペースに根太と略平行に配管したため、圧力管が根太と交差することがなくなり、根太に圧力管を挿通するための切欠きを形成しなくてもよくなるから、切欠きによる根太の強度低下や分断等を回避できる。さらに、圧力管を水回り設備の配置に応じて根太と略平行に設置するだけで配管できるので、圧力管の配管ルートを容易に設定できるとともに簡略化できる。 【0051】そして、非圧力管を根太の下方に設けられた非圧力管スペースに配管したため、根太および圧力管に干渉しないから、その配管ルートを自由に設定できる。さらに、非圧力管の配管ルートを最短にできるので、水勾配を形成するために非圧力管を傾斜させても、その設置に要する高さ方向のスペースを最小限にできる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000114086 【氏名又は名称】ミサワホーム株式会社
|
| 【出願日】 |
平成10年(1998)1月7日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】木下 實三 (外1名)
|
| 【公開番号】 |
特開平11−201322 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)7月30日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−1501 |
|