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【発明の名称】 パイプ継手
【発明者】 【氏名】古川 悟弘

【要約】 【課題】本発明はパイプ用のワンプッシュ型継手の新たな継手を提供する。

【解決手段】パイプの差し込みを許容するスリ−ブを備えたソケットと、このスリ−ブの外周に止水機構として一つ又は複数の周溝を形成し、当該周溝内にO−リングを嵌合させると共に、ソケット内に保持リング、を順次配置し、それらを支持するキャップをソケットに係止し、前記周溝の少なくとも一つは保持リングよりも深部側に存在させ、かつこの深部側の周溝より深部側にて前記ソケットにパイプの先端の差し込みを目視する確認孔を備えたパイプ継手。10‥ソケット、11‥スリ−ブ、12‥止水機構、14‥爪部、15‥保持リング、17‥キャップ、181 、182 ‥O−リング、19‥確認孔、30‥パイプ、31‥パイプ先端。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 パイプの差し込みを許容するスリ−ブを備えたソケットと、スリ−ブの外周に形成された止水機構と、保持リングと、ソケット係止されてこれを支持又は保持リングを絞め付けるキャップと、よりなることを特徴とするパイプ継手。
【請求項2】 止水機構がスリ−ブの外周に形成された1つ又は複数の周溝と当該周溝内に嵌合される止水リングからなる請求項第1項記載のパイプ継手。
【請求項3】 スリ−ブに形成された止水機構が保持リングよりも少なくとも深部側に存在させた請求項第1項記載のパイプ継手。
【請求項4】 前記ソケットにパイプ差し込み確認孔を形成した請求項第1項記載のパイプ継手。
【請求項5】 前記パイプ差し込み確認孔は、止水機構の位置と同等かこれよりも深部側に形成した請求項第4項記載のパイプ継手。
【請求項6】 パイプの差し込みを許容するスリ−ブを備えたソケットと、このスリ−ブの外周に止水機構として一つ又は複数の周溝を形成し、当該周溝内にO−リングを嵌合させると共に、ソケット内に保持リング、を順次配置し、それらを支持するキャップをソケットに係止し、前記周溝の少なくとも一つは保持リングよりも深部側に存在させ、かつこの深部側の周溝より深部側にて前記ソケットにパイプの先端の差し込みを目視する確認孔を備えたことを特徴とするパイプ継手。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はパイプ継手に関するものであり、更に詳しくはパイプ用のワンプッシュ型継手の新たな継手を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、集合住宅はもとより戸建住宅の水廻りに樹脂パイプが広く採用されており、これら水廻りの継手にあっては漏水の発生は全く許されず、しかも接続が簡便であることの要請が高い。このため多くの提案がなされているが、未だ充分満足できる継手は出現していないのが現状である。
【0003】ここで従来のパイプ継手の例を述べれば、パイプ継手の本体となるソケット内に漏水対策としての例えばO−リング等の止水リングと、パイプの接続を完全にするための保持リングが挿入されており、パイプはこのソケット内に挿入されて保持リングの爪部等によって外表面が喰い込まれたり、締め付けられたりして接続されると共に、パイプの外表面とソケット内表面との間にO−リング等の止水リングを挟み込んで漏水の発生を防いでいる構造となっている。
【0004】しかるに、漏水の発生の一因としてはパイプの差し込みが不完全な点にあり、ワンプッシュタイプの継手の場合は、パイプを差し込む際に保持リングと止水リングとを通過する時に手に当たる感触(衝撃)が2回あるが、一回の感触によって差し込みが完了したとの錯覚が生じやすい。又、保持リングを絞め付ける継手でも狭い場所での作業で、不完全な差し込み等の場合には漏水の原因となる。従って、パイプの先端の位置がどこにあるかを確認することができればよいが、従来の構造ではソケットにパイプの先端を目視のための確認孔を開けた場合にはこの部位からの漏水が避けられない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような従来のパイプ継手の欠点を改良せんとするものであり、パイプを挿入し易くしたパイプ継手を提供するものであり、更に言えば、ソケットにパイプ先端の挿入位置の目視のための確認孔を形成できる新規なパイプ継手を提供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のパイプ継手は、上記の課題を解決するために次の構造としたものである。即ち、パイプの差し込みを許容するスリ−ブを備えたソケットと、スリ−ブの外周に形成された止水機構と、保持リングと、ソケット係止されてこれを支持又は保持リングを絞め付けるキャップと、よりなることを特徴とするパイプ継手にかかるものであって、通常は、前記止水機構がスリ−ブの外周に形成された一つ又は複数の周溝と当該周溝内に嵌合される止水リングからなる。そして、好ましくはスリ−ブに形成された止水機構が保持リングよりも少なくとも深部側に存在させるものである。
【0007】そして、更に好ましくは、上記の構造のパイプ継手にあって、ソケットにパイプ差し込み確認孔を形成するものであり、特に、パイプ差し込み確認孔は、止水機構の位置と同等かこれよりも深部側に形成したものであるのがよい。
【0008】ここで本発明の更に具体的構造について言えば、パイプの差し込みを許容するスリ−ブを備えたソケットと、このスリ−ブの外周に止水機構として一つ又は複数の周溝を形成し、当該周溝内にO−リングを嵌合させると共に、ソケット内に保持リングを順次配置し、それらを支持又は保持リングを絞め付けるキャップをソケットに係止し、前記周溝の少なくとも一つは保持リングよりも深部側に存在させ、かつこの深部側の周溝より深部側にて前記ソケットにパイプの先端の差し込みを目視する確認孔を備えたことを特徴とするパイプ継手である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のパイプ継手はパイプ差し込み用のスリ−ブを一体に形成したことによりパイプの差し込みが簡単になると共に、ソケット内に配置した保持リングの爪がパイプの外表面に食い込んで或いは締め付けることによって固定されることとなる。そして、特にソケットに形成した確認孔によってパイプの先端の位置が目視できるようにしたものにあっては、パイプの差し込み不足を容易に発見できるもので、従って、パイプの差し込み不足による漏水の発生は皆無となったものである。
【0010】上記の特徴は、スリ−ブをソケットと一体とし、更にO−リング等の止水機構をスリ−ブの外周に備えたことによってパイプの内周側にて止水機能を持たせることができたためであって、このため、パイプ先端の確認孔をソケットに開けることができることとなったものである。
【0011】そして、好ましくはスリ−ブに形成した止水用のO−リング等が嵌合される周溝は少なくとも一つは保持リングよりも深部側に形成するのがよく、確認孔は更にこの保持リングと同等か或いはこれよりも深部側に備えるものであって、これによってパイプの先端の差し込みの完全性を確認できると共に、万一パイプの差し込みが不完全な場合であってもパイプの抜けがないままに水圧テストで確認孔より水の漏れが発見できることとなったものである。
【0012】本発明のパイプ継手を構成するソケットやキャップは通常は砲金製であるが、ポリブテンやポリフッ化ビリニデン等の樹脂製であってもよい。
【0013】
【実施例】以下、本発明のパイプ継手の好ましい例をもって更に詳細に説明する。図1は本発明のパイプ継手の好ましい例を示す半裁図であり、図2はパイプとの差し込みが完了した際の半裁図である。
【0014】さて、砲金製ソケット10にはパイプ30の差し込み供されるスリ−ブ11が一体に形成され、この外周に止水機構12としてのO−リング嵌合用の周溝120 を備えたものである。そして、このスリ−ブ11の内側を流体が通ると共に、外側にはパイプ30が差し込まれるものである。そして、ソケット10の外周には雄ねじ13が刻設されると共にその内側に爪部14を有する保持リング15、ワッシャ−16が配置され、これらを支持してキャップ17が前記雄ねじ13に螺合して組み立てられる。
【0015】このように、パイプ30はソケット10内に一体に形成されたスリ−ブ11に案内されて容易に差し込まれるものであって、パイプ30は保持リング15の内側に形成した爪部14にて外周面が食い込まれて固定されることになる。ワッシャ−16はこの食い込みを保持するためのものである。尚、このワッシャ−16は場合によってはキャップ17と一体とされていてもよい。
【0016】図例にあっては、スリ−ブ11の外周に止水機構12としてO−リング用の周溝120 が二つ(1201、1202)備えられたものであり、これらはいずれも保持リング15の位置より深部側に形成されている。尚、符号18は周溝120 内に嵌め込まれたO−リングである。このO−リング18は一個でも又図例のように複数(181 、182 )備えられていてもよく、複数使用される場合には、それだけ止水性が向上する。この場合にはスリ−ブ11に形成される周溝120 は勿論複数条形成される。
【0017】尚、O−リング18が複数用いられる理由は、パイプ(樹脂)30の内周面は外周面程寸法精度はよくないため、そのばらつきによってO−リング18による止水性能は異なるので止水を完全にするためである。このO−リング18には例えば潤滑剤を吹きかけておくのがよいが、好ましくはシリコンコ−ティングされたものがよい。
【0018】このようにO−リング18が複数用いられる場合、最初にパイプ30に当たる側のO−リング181 は深部側のO−リング182 よりもスリ−ブ11からの突出量(D)を小さくしておくべきである。かかる突出量(D)はO−リング18の外周とスリ−ブ11の外周との差であり、これが2mm程度、好ましくは1mm程度のものがよく、これが2mm以上では差し込み力が30kgf以上となり、施工性が悪くなる。
【0019】さて、本発明のパイプ継手はソケット10周溝120 より深部側に孔19を形成したものであり、これが外部からソケット10の内部を目視するための確認孔である。即ち、これはパイプ30の先端31の差し込み状況を確認するためのものであって、パイプ30先端31の位置を確認でき、差し込み不足による漏水やパイプ30の抜けを防止することとなったものである。この確認孔19はソケット10の周囲に複数個備えるのがよい。
【0020】かかる確認孔19はパイプ30の内周面がO−リング18によって止水されているためにソケット10に開けることができたものであり、これは又、ソケット10とスリ−ブ11とを一体とし、このスリ−ブ11の外周面とパイプ30の内周面とをO−リング18にて止水した特徴に基づくことに外ならない。
【0021】上記の具体例にあって、ソケット10とスリ−ブ11は図示したように完全に一体物で形成された例を示したがこれに限定されないことは勿論であり、例えば両者を予め別体に形成しておき、これを溶接等にて後加工にて一体化することもできることは言うまでもない。
【0022】尚、キャップ17はソケット10の雄ねじ13に螺合する場合をもって示したが、これのみに限定されることがないことは勿論であり、例えばソケット10先端の内側に雌ねじを施し、これに螺合する構造のものでもよく、或いはストップリング等にて固定されてよくその固定方法は限定されない。
【0023】
【発明の効果】本発明のパイプ継手にあっては、確認孔よりソケット内部を目視できることとなったため、パイプの差し込み不足が確認でき、より確実な施工が行えることとなったものである。
【出願人】 【識別番号】000005278
【氏名又は名称】株式会社ブリヂストン
【出願日】 平成9年(1997)10月30日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 悦郎
【公開番号】 特開平11−132374
【公開日】 平成11年(1999)5月21日
【出願番号】 特願平9−312896