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【発明の名称】 管継手締め付け装置
【発明者】 【氏名】津里 誠

【氏名】柳川 秀宏

【氏名】森田 慎也

【要約】 【課題】適切な締め込み力で均等に締め込むことができ、管の周囲に充分なスペースがない場合にも管接続作業が容易で、操作が簡単な管継手締め付け装置を提供する。

【解決手段】互いに平行に配設され、管1a、1bを通す切欠きが設けられた締め付け板41、42、43と、締め付け板42の面に垂直にバネ力を作用させるバネ70とを含んでなり、管1a、1bを切欠きに通し、フランジ2a、2bを互いに突き合わせて締め付け板41、42の間に挟み、バネ力を締め付け板42に作用させてフランジ2a、2bに締め付け力を加えて管1a、1bを接続する管継手締め付け装置において、バネ力に抗して締め付け板41、42の間隔を拡げて締め付け板41、42の間へのフランジ2a、2bの挿入を可能にし、バネ力に抗する力を除去して締め付け板42にバネ力を作用せしめてフランジ2a、2bに締め付け力を加えることを可能にするレバーを取り付ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】互いに平行に配設され、管を通す切欠きが設けられた複数の締め付け板と、上記締め付け板の面に垂直にバネ力を作用させるバネとを含んでなり、接続する管を上記切欠きに通し、上記管の各接続端に設けられたフランジを互いに突き合わせて上記締め付け板の間に挟み、上記バネ力を上記締め付け板に作用させて上記フランジに締め付け力を加えて上記管を接続する管継手締め付け装置において、上記バネ力に抗して上記締め付け板間の間隔を拡げて上記締め付け板の間への上記フランジの挿入を可能にし、上記バネ力に抗する力を除去して上記締め付け板に上記バネ力を作用せしめて上記フランジに締め付け力を加えることを可能にするレバーを取り付けたことを特徴とする管継手締め付け装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、互いに接続する管の各接続端に設けられたフランジを突き合わせ、ボルトを使用することなく接続する管継手締め付け装置に関し、特に、半導体製造装置等に使用される石英管のような脆弱な材質からなる管を接続するのに適した管継手締め付け装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は従来の管継手締め付け装置を示す図である。ここに、(a)は互いに接続する2本の石英管の一部を示す斜視図、(b)は従来の管継手締め付け装置の一部を示す斜視図、(c)は、(b)の矢印A方向から見た、従来の管継手締め付け装置を使用して石英管の継手を締め付ける状態を示す側面図であり、石英管のみは中心線を通る垂直断面を示す。
【0003】図の(a)に示すように、互いに接続する2本の石英管1aと石英管1bの接続端には、それぞれ、フランジ2aとフランジ2bとが設けられており、フランジ2aとフランジ2bとを突き合わせて石英管1aと石英管1bとを接続する。フランジ2aとフランジ2bとの間には、石英管1a、1b内の流体の漏洩を防ぐためのOリング3を取り付ける。
【0004】図の(b)に示すように、従来の管継手締め付け装置は、互いに平行に配設された締め付け板4aと締め付け板4bと締め付け板4cとからなる。各締め付け板4a、4b、4cの中央部には、石英管1aまたは石英管1bを板の面に直交して貫通させることができ、かつ締め付け板4aと締め付け板4bとの間にフランジ2aとフランジ2bを挟んでそれらに押力を加えることができるように形成された切欠きが設けられている。締め付け板4aには、締め付け板4b、締め付け板4cにそれぞれ設けられた4個の孔を貫通する4本のボルト5の一端が固定されている。各ボルト5の他端にはねじが設けられており、該ねじ部には、締め込むことによって締め付け板4cに押力を及ぼす蝶ナット6が取り付けられている。締め付け板4bと締め付け板4cとの間には、蝶ナット6の締め込み量を調整して、不均等あるいは過度の締め付けによる石英部品の破損を防止するための、それぞれボルト5をその中に通した、4個のコイルバネ7が配設されている。
【0005】管の接続は以下のようにして行う。すなわち、図の(c)に示すように、石英管1aを締め付け板4b、4cの切欠きに挿入し、石英管1bを締め付け板4aの切欠きに挿入し、フランジ2aとフランジ2bとの間にOリング3を挿入してフランジ2aとフランジ2bとを突合せ、フランジ2aとフランジ2bとを締め付け板4aと締め付け板4bとで挟み、4個の蝶ナット6を締め込む。蝶ナット6を締め込むと、締め付け板4cとコイルバネ7と締め付け板4bとを介してフランジ2aに押力が加えられ、同時に、締め付け板4aを介してフランジ2bに押力が加えられ、フランジ2aとフランジ2bとが互いに近接させられ、石英管1aと石英管1bとが接続される。その際、石英部品に損傷を与えることなく、かつ管内の流体が漏洩することのない、均等で、適切な締め付け力によってフランジ2aとフランジ2bとが締め付けされるように、4個の蝶ナット6の締め込み量に微調整を加えつつ締め込みを行う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従来の管継手締め付け装置においては、4個の蝶ナット6の締め込み量に微調整を加えつつ均等に締め込みを行うので、管接続作業に長時間を要するという問題があった。
【0007】また、蝶ナット6が接続する管の周囲の4個所に配設されているので、管の周囲に充分なスペースがない場合には、管継手締め付け作業が困難であるという問題があった。
【0008】これ等のため、締め込み不足による管内流体の漏洩や、過度または不均等な締め込みによる管部品の破損等が生じやすいという問題があった。
【0009】本発明は上述の課題を解決するためになされたもので、管継手を適切な締め込み力で均等に締め込むことができ、接続する管の周囲に充分なスペースがない場合にも管接続作業が容易で、かつ操作が簡単な管継手締め付け装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため、本発明の管継手締め付け装置においては、互いに平行に配設され、管を通す切欠きが設けられた複数の締め付け板と、上記締め付け板の面に垂直にバネ力を作用させるバネとを含んでなり、接続する管を上記切欠きに通し、上記管の各接続端に設けられたフランジを互いに突き合わせて上記締め付け板の間に挟み、上記バネ力を上記締め付け板に作用させて上記フランジに締め付け力を加えて上記管を接続する管継手締め付け装置において、上記バネ力に抗して上記締め付け板間の間隔を拡げて上記締め付け板の間への上記フランジの挿入を可能にし、上記バネ力に抗する力を除去して上記締め付け板に上記バネ力を作用せしめて上記フランジに締め付け力を加えることを可能にするレバーを取り付ける。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る管継手締め付け装置の1実施の形態を示す図である。ここに、図の(a)は互いに接続する2本の石英管の一部を示す斜視図、(b)は管継手締め付け装置の一部を示す斜視図、(c)は、(b)の矢印A方向から見た、継手開放時における管継手締め付け装置使用状態を示す側面図であり、石英管のみは中心線を通る垂直断面を示す。
【0012】図2は、図1と同じ本発明に係る管継手締め付け装置の1実施の形態を示す図であり、図の(a)、(b)は図1の(a)、(b)と同じであるが、(c)は、(b)の矢印A方向から見た、継手締め付け時における管継手締め付け装置使用状態を示す側面図である。
【0013】これらの図の(a)に示すように、互いに接続する2本の石英管1aと石英管1bの接続端には、それぞれ、フランジ2aとフランジ2bとが設けられており、フランジ2aとフランジ2bとを突き合わせて石英管1aと石英管1bとを接続する。フランジ2aとフランジ2bとの間には、石英管1a、1b内の流体の漏洩を防ぐためのOリング3を取り付ける。
【0014】これらの図の(b)に示すように、本発明の1実施の形態である管継手締め付け装置は、互いに平行に配設された締め付け板41と締め付け板42と締め付け板43とからなる。各締め付け板41、42、43の中央部には、石英管1aまたは石英管1bを板の面に直交して貫通させることができ、かつ締め付け板41と締め付け板42との間にフランジ2aとフランジ2bを挟んでそれらに押力を加えることができるように形成された切欠きが設けられている。締め付け板41と締め付け板43は、上下に取り付けられた連結板44aと連結板44bによって互いに不動に固定されている。締め付け板42は締め付け板41と締め付け板43との間に配設され、締め付け板43に設けられた4個の孔を貫通する4本のボルト50の一端が固定されている。締め付け板42と締め付け板43との間には、ボルト50をその中に通した、4個のコイルバネ70が配設されている。
【0015】更に、これらの図の(c)に示すように、締め付け板43に、コイルバネ70の圧縮力に抗して締め付け板41と締め付け板42との間隔を拡げ、あるいはコイルバネ70の圧縮力に抗する力を除去して締め付け板41と締め付け板42との間隔を狭め、締め付け板42にコイルバネ70のバネ力を作用させることを可能とするレバー80を取り付ける。
【0016】管継手の接続は以下のようにして行う。
【0017】最初に、図1(c)に示すように、レバー80を図の矢印の方向に回動させて、コイルバネ70の圧縮力に抗して締め付け板41と締め付け板42との間隔を、両者の間にフランジ2aとフランジ2bとを挿入することができる充分な間隔に拡げる。
【0018】次いで、石英管1aを締め付け板42、43の切欠きに挿入し、石英管1bを締め付け板41の切欠きに挿入し、フランジ2aとフランジ2bとの間にOリング3を挿入してフランジ2aとフランジ2bとを突合せ、フランジ2aとフランジ2bとを締め付け板41と締め付け板42との間に挿入する。
【0019】更に、図2(c)に示すように、レバー80を図の矢印の方向に回動させて、コイルバネ70の圧縮力に抗して締め付け板41と締め付け板42との間隔を拡げている力を除去する。この力を解放すると、コイルバネ70のバネ力によって締め付け板42が押され、フランジ2aに押力が加えられ、同時に、締め付け板41を介してフランジ2bに押力が加えられ、フランジ2aとフランジ2bとが互いに近接させられ、石英管1aと石英管1bとが接続される。
【0020】接続する石英管1a、1b及びそれらのフランジ2a、2b等の寸法に応じて、締め付け板41、締め付け板42、締め付け板43間の間隔、コイルバネ70のバネ定数及び寸法等を適切に選定すれば、石英部品に損傷を与えることなく、かつ管内の流体が漏洩することのない、適切な締め付け力によってフランジ2aとフランジ2bとを締め付けることができる。
【0021】締め付け板42は4本のボルト50を案内としてフランジ2aの面との平行を保って移動し、かつ4本のコイルバネ70のバネ力は同一であるので、コイルバネ70の締め込み量の調整を行うことなく、フランジ2a、2bに均等な締め付け力を加えることができる。
【0022】レバー80を1挙動の動作で操作するのみで石英管継手を締め付けることができるので、作業時間を短縮することが可能となる。
【0023】レバー80は、一方の側のみから操作できるので、管の周囲に充分なスペースがない場合にも、管接続作業を容易に実施することができる。
【0024】上記実施の形態においては、本発明の管継手締め付け装置を用いて石英管を接続する場合について説明したが、本発明の管継手締め付け装置の用途は石英管の接続に限定されるものではなく、他の材質からなる管、例えばガラス管等の接続に使用することも可能である。
【0025】また、上記実施の形態においては、締め付け板41と、締め付け板42と、締め付け板43との、3枚の締め付け板を使用する場合について説明したが、締め付け板は3枚に限定されるものではない。例えば、締め付け板43に代えてフレームを用いることにより締め付け板を2枚にしてもよい。あるいは、締め付け板41の内側に1枚の締め付け板を追加し、締め付け板を4枚とし、締め付け板41と追加した締め付け板との間にコイルバネを挿入して、互いに接続する管のフランジの両側からバネ力を作用させるような構成としてもよい。
【0026】また、上記実施の形態においては、コイルバネ70を用いたが、コイルバネ70に代えて、例えば合成ゴム製の弾性材料を用いてもよい。
【0027】また、上記実施の形態においては、締め付け板42と締め付け板43との間に、圧縮力を作用させるコイルバネ70を取り付けたが、圧縮力を作用させるコイルバネ70に代えて、引張力を作用させるバネを締め付け板41と締め付け板42との間に取り付けてもよい。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る管継手締め付け装置によれば、管継手を適切な締め込み力で均等に締め込むことができ、管の周囲に充分なスペースがない場合にも管接続作業が容易で、かつ操作が簡単となるという効果がある。
【出願人】 【識別番号】000001122
【氏名又は名称】国際電気株式会社
【出願日】 平成9年(1997)10月7日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】中村 純之助 (外2名)
【公開番号】 特開平11−108282
【公開日】 平成11年(1999)4月20日
【出願番号】 特願平9−274013