| 【発明の名称】 |
異管種接合用継ぎ輪 |
| 【発明者】 |
【氏名】桜井 祥己
【氏名】川久保 知一
【氏名】岸田 晋輔
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| 【要約】 |
【課題】ポリエチレン管と、ダクタイル管や塩化ビニル管などの他種の管とを、所要の離脱防止性能を維持した状態で接合させることができる異管種接合用継ぎ輪を得る。
【解決手段】鋳鉄製の管体2の一端の受口3の内部にポリエチレン管5の挿口7を挿入する。ポリエチレン管5の挿口7に外ばめされた押輪13の内周に環状溝22を形成し、この環状溝22にはめ込まれた離脱防止用リング24を、押輪13にねじ込まれるセットボルト26によってポリエチレン管5の挿口7の外周に押圧させる。離脱防止用リング24は、セットボルト26によってポリエチレン管5の挿口7の外周に押圧されたときにこのポリエチレン管5の挿口7の外周に食い込む刃部28を有する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 鋳鉄製の管体の一端および他端にそれぞれ受口が形成され、前記受口とこの受口に挿入される他の管の挿口との間のシール材が、挿口に外ばめされる鋳鉄製の押輪によって圧縮され、前記一端の受口の内部にはポリエチレン管の挿口が挿入され、前記ポリエチレン管の挿口に外ばめされた押輪の内周に環状溝が形成され、この環状溝に離脱防止用リングがはめ込まれ、この離脱防止用リングは、押輪にねじ込まれるセットボルトによってポリエチレン管の挿口の外周に押圧され、前記離脱防止用リングは、セットボルトによってポリエチレン管の挿口の外周に押圧されたときに、このポリエチレン管の挿口の外周に食い込む刃部を有することを特徴とする異管種接合用継ぎ輪。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は異管種接合用継ぎ輪に関する。 【0002】 【従来の技術】上水道向け排水管の新設管路として、今後はポリエチレン管の採用が見込まれている。その場合には、新設のポリエチレン管路の端部において、ダクタイル管や塩化ビニル管などの既設管路網との接続が必要になる。 【0003】配水用ポリエチレン管は、一般に電気融着によって接合されるため、管路の敷設後に管路全線が一体構造となり、耐震性能を発揮する。このため、新設ポリエチレン管路の端部も、管路の途中部分と同等の性能を持つ一体構造であることが必要である。すなわち、ポリエチレン管と他種の管とを接合するための継手には、このポリエチレン管の材料の降伏強さに等しい応力が発生する引張り力に耐える離脱防止性能を有することが要求される。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし、ポリエチレン管において、上述の電気融着による接合部では上記の離脱防止性能を有するが、他種の管との接合部を構成する異管種接合用継ぎ輪における機械的な継手では、このような離脱防止機能を付与したものが提案されていないのが実情である。 【0005】そこで本発明は、ポリエチレン管と、ダクタイル管や塩化ビニル管などの他種の管とを、所要の離脱防止性能を維持した状態で接合させることができる異管種接合用継ぎ輪を得ることを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】この目的を達成するため本発明は、鋳鉄製の管体の一端および他端にそれぞれ受口が形成され、前記受口とこの受口に挿入される他の管の挿口との間のシール材が、挿口に外ばめされる鋳鉄製の押輪によって圧縮され、前記一端の受口の内部にはポリエチレン管の挿口が挿入され、前記ポリエチレン管の挿口に外ばめされた押輪の内周に環状溝が形成され、この環状溝に離脱防止用リングがはめ込まれ、この離脱防止用リングは、押輪にねじ込まれるセットボルトによってポリエチレン管の挿口の外周に押圧され、前記離脱防止用リングは、セットボルトによってポリエチレン管の挿口の外周に押圧されたときに、このポリエチレン管の挿口の外周に食い込む刃部を有するようにしたものである。 【0007】このようなものであると、ポリエチレン管を他種の管と接合するための継手を構成する機械的な接合部に離脱防止機能が付与されることになる。 【0008】 【発明の実施の形態】図1および図2において、1は本発明にもとづく継ぎ輪であり、鋳鉄製の管体2の両端にそれぞれ受口3、4が形成された構成となっている。各受口3、4の内部には、他の管5、6の挿口7、8が挿入されている。管5はポリエチレン管であり、また管6はダクタイル鋳鉄管や塩化ビニル管などである。以下、管6はダクタイル鋳鉄管であるとして説明する。 【0009】ポリエチレン管5が挿入される受口3の開口端の内周には、奥すぼまりのテーパ状のシール材圧接面9が形成されている。またダクタイル鋳鉄管6が挿入される受口4の開口端の内周には、同様に奥すぼまりのテーパ状のシール材圧接面10であって、シール材圧接面9よりも傾斜のきついものが形成されている。受口3、4の開口端の外周には、フランジ11、11が形成されている。 【0010】受口3、4の外側における挿口7、8の外周には、押輪13、14が外ばめされている。これらの押輪13、14は、図2に示すように周方向に沿って複数が配置された管軸方向のT頭ボルト15とナット16とによって受口3、4のフランジ11、11に締結されることで、受口3、4の圧接面9、10と挿口7、8の外周面との間で環状のゴム製のシール材17、18を圧縮し、それによって所要のシール機能を発揮させることができるように構成されている。ポリエチレン管5のためのシール材17は横断面が概略三角形状となるように形成され、またダクタイル鋳鉄管6のためのシール材18は横断面が円形状となるように形成されている。 【0011】ダクタイル鋳鉄管6の挿入部において、シール材18よりも奥側における受口4と挿口8との間には、ナイロン製のバックカバーリング19が設けられている。またシール材18と押輪14との間には、同様にナイロン製であるフロントカバーリング20が設けられている。すなわち、これらバックカバーリング19およびフロントカバーリング20でシール材18を挟み込むことによって、このシール材18を管軸方向の両面でバックアップするように構成されている。 【0012】図1および図2に示すように、押輪13、14の内周には、横断面が矩形状の周方向の環状溝22、23がそれぞれ形成されている。そして各環状溝22、23には、周方向ひとつ割りで横断面矩形状かつ締まり勝手の鋼製の離脱防止用リング24、25がはめ込まれている。押輪13、14には環状溝22、23に向けてそれぞれセットボルト26が外周側から貫通状態でねじ込まれており、このセットボルト26の先端面が離脱防止リング24、25の外面を押すことで、この離脱防止リング24、25を挿口7、8の外周面に押圧させることができるようにされている。セットボルト26は、T頭ボルト15を避けた周方向の複数の位置に設けられている。 【0013】図3および図4に詳細に示すように、離脱防止リング24、25における管軸方向の一端部および他端部の内周には、それぞれ周方向の刃部28が一体に形成されている。各刃部28は、リング24、25の端面と面一に形成された外面側の垂直面29と、この垂直面29よりも内側に形成された傾斜面30とを有して、横断面が内周側に向けて尖り形状となる三角形状に形成されている。 【0014】このように三角形状に形成されることで、刃部28は、上述のように離脱防止リング24、25がセットボルト26によって押されたときに、挿口7、8の外周面に食い込んだ状態となる。図4において、31は食い込み代を示す。 【0015】図1に示すように、ポリエチレン管5は、ダクタイル鋳鉄管6と同口径であっても、その肉厚が大きくなるように形成されている。したがって、ポリエチレン管5とダクタイル鋳鉄管6とでは、その外径が相違し、図示のようにポリエチレン管5の方が外径が大きくなる。管体2は、このような両管5、6の外径差に対応したテーパ部32が形成されている。 【0016】ポリエチレン管5は、図示のようにダクタイル鋳鉄管6よりも大きな肉厚で形成しても、このダクタイル鋳鉄管6程度の強度には達しづらい。そこで、シール材17や離脱防止リング24から径方向の力を受ける挿口7の部分におけるポリエチレン管5には、その剛性を内面から補強するための金属製のインナーコア33が内ばめされている。このインナーコア33は、管内水に接するために防食上の観点からステンレス材などによって形成され、その一端にはフランジ34が形成されている。このフランジ34が挿口7の端面に接することで、インナーコア33が管軸方向に位置決めされるように構成されている。 【0017】このような構成の継ぎ輪1の受口3、4と、ポリエチレン管5およびダクタイル鋳鉄管6の挿口7、8とを接合する際には、あらかじめ挿口7、8に押輪13、14とシール材17、18とを外ばめしておく。押輪13、14は、環状溝22、23に離脱防止リング24、25を装着した状態で挿口7、8に外ばめしておく。また挿口8にはバックカバーリング19およびフロントカバーリング20も外ばめしておく。そして、その状態で挿口7、8を受口3、4の内部に挿入する。 【0018】次に、T頭ボルト15とナット16とによって押輪13、14を受口3、4のフランジ11に締結する。すると、この押輪13、14によってシール材17、18が圧縮される。またセットボルト26を押輪13、14にねじ込むことで、離脱防止リング24、25を径方向の内向きに押圧し、刃部28を挿口7、8の外周面に食い込ませる。これにより食い込み代31を確保することで、離脱防止リング24、25と挿口7、8とが一体化され、所要の離脱防止機能が達成される。 【0019】すなわち、受口3、4と挿口7、8との間に所要の離脱防止機能が付与された状態で、継ぎ輪1を介して、ポリエチレン管5がダクタイル鋳鉄管6と接合されることになる。 【0020】継手部に離脱力が作用して挿口7、8が抜け出し始めると、図5に示すように、抜け出し方向側の刃部28、すなわち受口3、4から遠い側の刃部28が、傾斜面30の作用によって径方向の外向きに持ち上がる。すると、図6に示すように、セットボルト26の先端を中心として離脱防止リング24、25に回転力35が作用し、反対側すなわち受口3、4に近い側の刃部28の食い込み代31が増大して、離脱防止力が増大することになる。その結果、確実な離脱防止効果を達成可能となる。 【0021】なお、離脱防止リング24、25は、ポリエチレン管5に用いるものとダクタイル鋳鉄管6に用いるものとを共用可能で、その場合には一種類の離脱防止リングを準備するだけで足りる。したがって、ポリエチレン管5とダクタイル鋳鉄管6とで、離脱防止機能を達成するための機構を共通させることができる。 【0022】 【発明の効果】以上のように本発明によると、鋳鉄製の管体の一端の受口の内部にポリエチレン管の挿口を挿入し、このポリエチレン管の挿口に外ばめされた押輪の内周に環状溝を形成し、この環状溝にはめ込まれた離脱防止用リングを、押輪にねじ込まれるセットボルトによってポリエチレン管の挿口の外周に押圧させ、前記離脱防止用リングが、セットボルトによってポリエチレン管の挿口の外周に押圧されたときに、このポリエチレン管の挿口の外周に食い込む刃部を有するようにしたため、ポリエチレン管を他種の管と接合するための継手を構成する機械的な接合部に離脱防止機能が付与された構造の継ぎ輪を得ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)10月2日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】森本 義弘
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| 【公開番号】 |
特開平11−108270 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)4月20日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−269104 |
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