| 【発明の名称】 |
旋回作業機のスイベルジョイントとこれを用いた旋回作業機の油圧回路 |
| 【発明者】 |
【氏名】小谷 智
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| 【要約】 |
【課題】アウタスリーブの下端を底蓋で閉塞しなくても油漏れを有効に防止できるようにして、部品点数及び製作手間を増大させることなくスイベルジョイントのシール性能を向上させる。
【解決手段】複数のシャフト油路33A〜33Hを内部に有する縦向きのシャフト34と、このシャフト34の胴部35に回動自在に外嵌されたアウタスリーブ36と、を備え、シャフト34の胴部35とアウタスリーブ36と間の摺動面に、各シャフト油路33A〜33Hがそれぞれ連通する複数の環状溝42A〜42Hが縦方向に間隔を置いて形成されているとともにこれらの各環状溝42A〜42Hを油密にシールするシール部材43が介装され、各環状溝42A〜42Hに連通する前記スリーブ油路45A〜45Hがアウタスリーブ36に形成されている旋回作業機のスイベルジョイントにおいて、複数の環状溝42A〜42Hのうち、最上位及び最下位に位置する環状溝42G,42Hを低圧用の油圧経路に設定する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数のシャフト油路(33A〜33H)を内部に有する縦向きのシャフト(34)と、このシャフト(34)の胴部(35)に回動自在に外嵌されたアウタスリーブ(36)と、を備え、前記シャフト(34)の胴部(35)と前記アウタスリーブ(36)と間の摺動面に、前記各シャフト油路(33A〜33H)がそれぞれ連通する複数の環状溝(42A〜42H)が縦方向に間隔を置いて形成されているとともにこれらの各環状溝(42A〜42H)を油密にシールするシール部材(43)が介装され、前記各環状溝(42A〜42H)に連通する前記スリーブ油路(45A〜45H)が前記アウタスリーブ(36)に形成されている旋回作業機のスイベルジョイントにおいて、前記複数の環状溝(42A〜42H)のうち、最上位及び最下位に位置する環状溝(42G,42H)が低圧用の油圧経路に設定されていることを特徴とする旋回作業機のスイベルジョイント。 【請求項2】 最上位の環状溝(42G)の低圧用の油圧経路はパイロットラインであり、最下位の環状溝(42H)の低圧用の油圧経路はドレンラインである請求項1に記載の旋回作業機のスイベルジョイント。 【請求項3】 旋回体(3)に搭載されたメインポンプ(P1,P2)からの作動油を走行装置(2)に搭載された走行モータ(ML,MR)の駆動部に供給するメインラインと、前記走行モータ(ML,MR)からの戻り油を前記旋回体(3)に搭載された作動油タンク(48)に戻すためのドレンラインと、前記旋回体(3)に搭載されたサブポンプ(P4)からの作動油を前記走行モータ(ML,MR)のパイロット弁に供給するパイロットラインと、を備え、これらの各ラインがすべてスイベルジョイント(32)を介在して配管されている旋回作業機の油圧回路において、前記ドレンラインとパイロットラインが前記スイベルジョイント(32)の最上位及び最下位の環状室(42G,42H)をそれぞれ通過するように同ジョイント(32)に接続されていることを特徴とする旋回作業機の油圧回路。 【請求項4】 パイロットラインは最上位の環状溝(42G)を通過するようにスイベルジョイント(32)に接続され、ドレンラインは最下位の環状溝(42H)を通過するように同ジョイント(32)に接続されている請求項3に記載の旋回作業機の油圧回路。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えばバックホー等の旋回作業機に採用されるスイベルジョイントとこれを用いた旋回作業機の油圧回路に関するものである。 【0002】 【従来の技術】例えば、バックホー等の旋回作業機では、掘削装置やこれを駆動する油圧ポンプはすべて旋回体側に搭載され、この旋回体をクローラ式走行装置の上面側に回動自在に設けている。このため、走行装置側にある走行モータやドーザシリンダ等のアクチュエータに油圧ポンプからの作動油を供給するために、前記旋回体と走行装置との間に回動自在な配管接続部としてスイベルジョイントが設けられている。 【0003】かかるスイベルジョイントは、一般に、複数のシャフト油路を内部に有する縦向きのシャフトと、このシャフトの胴部に回動自在に外嵌されたアウタスリーブと、を備え、このシャフトの胴部とアウタスリーブと間の摺動面には、各シャフト油路がそれぞれ連通する複数の環状溝が縦方向に間隔を置いて形成されているとともに、これらの各環状溝同士を互いに油密にシールするシール部材が介装されている。また、アウタスリーブには、その各環状溝に連通するスリーブ油路が形成されている。 【0004】そして、上記スイベルジョイントを用いた油圧回路は、旋回体に搭載されたメインポンプからの作動油を走行装置に搭載された走行モータの駆動部に供給するメインラインと、走行モータからの戻り油を旋回体に搭載された作動油タンクに戻すためのドレンラインと、旋回体に搭載されたサブポンプからの作動油を走行モータのパイロット弁に供給するパイロットラインとを備え、これらの各ラインをすべてスイベルジョイントを介在して配管することにより構成される。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】上記スイベルジョイントの複数の環状室はすべてシール部材で油密にシールされているが、ドレンラインやパイロットラインに比べて高圧なメインラインに接続されている環状室から油漏れを完全に防止するのは困難である。しかるに、従来のスイベルジョイントでは、アウタスリーブの上下端部に位置する環状溝をメインラインとして設定していたので、同スリーブの上下から作動油が漏れ出すことがあった。 【0006】一方、上記のようなアウタスリーブの上下からの油漏れを防止する手段として、アウタスリーブの下端開放部を底蓋で閉塞してシャフトの下方に油室を形成し、この油室を旋回体側の作動油タンクに連通するためのタンク油路をシャフトの軸心部に形成するとともに、最上位の環状室をそのタンク油路に接続したものがある(特開平8−285163号公報参照)。 【0007】ところが、かかる手段では、シャフトの下方に油室を構成するための底蓋をアウタスリーブに固定する必要があるので、その分だけ部品点数及び製作手間が多くなるという欠点がある。本発明は、このような実情に鑑み、アウタスリーブの下端を底蓋で閉塞しなくても油漏れを有効に防止できるようにして、部品点数及び製作手間を増大させることなくスイベルジョイントのシール性能を向上させることを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、本発明は次の技術的手段を講じた。すなわち、本発明のスイベルジョイントは、複数のシャフト油路を内部に有する縦向きのシャフトと、このシャフトの胴部に回動自在に外嵌されたアウタスリーブと、を備え、前記シャフトの胴部と前記アウタスリーブと間の摺動面に、前記各シャフト油路がそれぞれ連通する複数の環状溝が縦方向に間隔を置いて形成されているとともにこれらの各環状溝を油密にシールするシール部材が介装され、前記各環状溝に連通する前記スリーブ油路が前記アウタスリーブに形成されているものにおいて、前記複数の環状溝のうち、最上位及び最下位に位置する環状溝が低圧用の油圧経路に設定されているものである。 【0009】上記の本発明によれば、最上位及び最下位に位置する環状溝の双方が低圧用の油圧経路に設定されているので、それらの間の高圧用の油圧経路に設定されている環状溝から作動油が漏れ出しても、その作動油は当該最上位及び最下位の環状溝に入り込み、最上位及び最下位の各環状溝が他の高圧の環状溝からの油漏れの受け入れ部として機能する。 【0010】このため、アウタスリーブの下端を底蓋で閉塞しなくても、アウタスリーブとシャフトとの間から作動油が漏れ出るのが有効に防止される。一方、上記低圧用の油圧経路としては、走行二速式の走行モータを変速するためのパイロットラインと、走行モータからの作動油を作動油タンクに戻すためのドレンラインとが考えられる。このため、上記スイベルジョイントを用いて油圧回路を構成するには、具体的には、これらのラインの何れか一方が最上位の環状溝を流通し、残りの他方が最下位の環状溝を流通するように油圧回路を構成すればよい。 【0011】すなわち、本発明の油圧回路は、旋回体に搭載されたメインポンプからの作動油を走行装置に搭載された走行モータの駆動部に供給するメインラインと、前記走行モータからの戻り油を前記旋回体に搭載された作動油タンクに戻すためのドレンラインと、前記旋回体に搭載されたサブポンプからの作動油を前記走行モータのパイロット弁に供給するパイロットラインと、を備え、これらの各ラインがすべてスイベルジョイントを介在して配管されている旋回作業機の油圧回路において、前記ドレンラインとパイロットラインが前記スイベルジョイントの最上位及び最下位の環状室をそれぞれ通過するように同ジョイントに接続されているものである。 【0012】もっとも、パイロットラインはメインラインよりは低圧といえドレンラインよりは高圧であるから、最上位の環状溝をパイロットラインに利用し、最下位の環状溝をドレンラインに利用することが好ましい。この場合、ドレンラインとして設定されている環状溝が最下位にあるため、その上の高圧用の油圧経路に設定されている環状溝から作動油が漏れても、その作動油が最下位の環状溝からドレンラインによって即座に作動油タンクに戻され、アウタスリーブの下方からの油漏れをより有効に防止できるようになる。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。図6は本発明を採用した旋回作業機として例示する小旋回バックホー1を示しており、このバックホー1は走行装置2と旋回体3と掘削装置4とから主構成されている。 【0014】なお、以下、バックホー1の走行方向(図6の左右方向)を前後方向といい、この前後方向に直交する横方向(図6の紙面貫通方向)を左右方向という。図6に示すように、走行装置2は、ゴム製又は鉄製のクローラ5が巻き付けられたクローラ走行体6を左右一対備え、これらの走行体6を左右の各走行モータML,MRで駆動するようにしたクローラ式走行装置が採用されている。 【0015】すなわち、この走行装置2は、左右一対のサイドフレーム7を中央のセンタフレーム8によって互いに連結してなるトラックフレーム9と、各サイドフレーム7の後端部に設けた駆動輪10と、各サイドフレーム7の前端部に設けたアイドラ(遊転輪)11と、各サイドフレーム7の下部に設けた小転輪12と、駆動輪10からアイドラ11に至る範囲に巻き付けられた前記クローラ5と、を備えている。 【0016】なお、この走行装置2の前部にはドーザ13が設けられており、この走行装置2の各サイドフレーム7内には、クローラ5のテンション調整装置(図示せず)が設けられている。旋回体3は、走行装置2のセンタフレーム8の上部に設けた旋回ベアリング14に上下方向の旋回軸心回りに回動自在に支持された旋回フレーム15と、この旋回フレーム15に搭載された各種機器を覆うボンネット16と、このボンネット16上に設けた座席17やその前の操縦部18を覆うキャビン19とを備えている。 【0017】旋回フレーム15は、上面に各種機器の取付ブラケットを有するベースプレート19の外周をFRP製のカバー部材で覆うことで構成され、この旋回フレーム15の後部は、前記ベースプレー19トに固定されかつ当該旋回フレーム15の前部の掘削装置4等との重量バランスを図るカウンタウェイト20によって構成されている。旋回フレーム15は、そのベースプレート19に固定した旋回モータ(図示せず)によって旋回軸心X回りに回動されるようになっている。 【0018】図6に示すバックホー1はいわゆる後方小旋回タイプのもので、旋回体3の後側面が走行装置2の車幅からはみ出ないように円弧状に形成されている。すなわち、旋回体3が旋回したとき、この旋回体3の後面が描く旋回軌跡が左右クローラ走行体6の左右幅内に収まるようになっている。旋回フレーム15の前端部には、掘削装置4を支持する上下一対の支持部材21が突出されている。この支持部材21には支軸を介してスイングブラケット22が上下軸回りに左右揺動自在に枢着され、このスイングブラケット22は旋回フレーム15の内部に設けた図外のスイングシリンダで揺動される。 【0019】掘削装置4は、基部がスイングブラケット22に左右軸回りに揺動自在に枢着されたブーム23と、このブーム23の先端側に左右軸回りに揺動自在に枢着されたアーム24と、このアーム24の先端側にスクイ・ダンプ自在に取付けられたバケット25とを備えてなる。ブーム23は、スイングブラケット22とブーム23の中途部との間に設けたブームシリンダ26によって揺動され、アーム24は、ブーム23の中途部とアーム24の基部との間に設けたアームシリンダ27によって揺動され、バケット25は、アーム24の基部とバケット25の取付リンクとの間に設けたバケットシリンダ28によってスクイ・ダンプされる。 【0020】図5に示すように、前記トラックフレーム9のセンタフレーム8の底板30には、チャンネル材よりなる取付台31を介してスイベルジョイント32が立設され、このスイベルジョイント32は、旋回体3側に搭載されている油圧駆動源からの作動油を走行装置2側の走行モータML,MRやドーザシリンダDC等のアクチュエータに配管するための回動自在な配管接続部としての機能を有する。 【0021】図2〜図4に示すように、上記スイベルジョイント32は、複数のシャフト油路33A〜33Hを内部に有する縦向きのシャフト34と、このシャフト34の胴部35に回動自在に外嵌されたアウタスリーブ36とを備えており、このうち、上部に旋回体3側の配管が接続されるシャフト34は、取付ステー37を介して旋回体3の旋回フレーム15に固定され、側面に走行装置2側の配管が接続されるアウタスリーブ36は、前記取付台31を介してセンタフレーム8の底板30に固定されている。 【0022】前記シャフト34は、複数の接続口38A〜38Hを上面及び外周面に有する短円柱状の頭部39と、前記アウタスリーブ36が外嵌される長円柱状の胴部35とを一体に備えた鋼鉄棒状体よりなり、この胴部35を頭部39よりもやや小径に形成することにより全体が段付き棒状に形成されている。また、前記各シャフト油路33A〜33Hは各接続口38A〜38Hから胴部35に至るまで下方に延び、それぞれ異なる高さ位置において胴部35の外周面に連通している。 【0023】なお、シャフト34の胴部35の基端部には、アウタスリーブ36の上端面に対するスペーサとして機能する摺動リング40が外嵌され、胴部35の下端部には、アウタスリーブ36に対する抜け止め部材として機能する固定リング41が外嵌されている。前記アウタスリーブ36の内周面には、前記シャフト油路33A〜33Hと同じ数の環状溝42A〜42Hが軸心方向(縦方向)に一定間隔おきに形成されている。この各環状溝42A〜42Hの配置間隔は各シャフト油路33A〜33Hの下端開口部の間隔の配置間隔と一致しており、従って、各シャフト油路33A〜33Hの下端開口部はそれに対応する各環状溝42A〜42Hにそれぞれ連通している。 【0024】前記シャフト34の胴部35の外周面には、上記各環状溝42A〜42Hを油密にシールするためのOリング等よりなるシール部材43を収納する収納溝44が形成され、この収納溝44は各環状溝42A〜42Hを上下から挟む位置に配置されている。なお、前記環状溝42A〜42Hは、シャフト34とアウタスリーブ36との間の摺動面に環状の油室を形成するためのものであるから、図例のようにアウタスリーブ36の内周面に形成するだけでなく、シャフト34の胴部35の外周面に形成することができ、また、アウタスリーブ36の内周面とシャフト34の胴部35の外周面の双方に形成するともできる。 【0025】また、同様に、シール部材43の収納溝44も、アウタスリーブ36の内周面に形成することができ、また、アウタスリーブ36の内周面とシャフト34の胴部35の外周面の双方に形成するともできる。アウタスリーブ36の内部には上記各環状溝42A〜42に対応するスリーブ油路45A〜45Hが放射方向に延びて形成され、アウタスリーブ36の外周面にはその各スリーブ油路45A〜45Hに配管を連通させるための接続ボス部46A〜46Hが形成されている。また、アウタスリーブ36の下端部外周面には、前記取付台31に対するボルト締結部47が突設され、同スリーブ36の下端は開放されている。 【0026】一方、本実施形態のバックホー1は、走行装置2側のアクチュエータとして前記左右の走行モータML,MRとドーザシリンダDCを備えており、このうち、走行モータML,MRには正逆回転可能な斜板式二速モータが採用され、この走行モータML,MRはパイロット圧により斜板角を二速に切り換える二速切換スプール(パイロット弁)を内部に備えている。また、ドーザシリンダDCには復動式の油圧シリンダが採用されている。 【0027】このため、本実施形態では、シャフト34の頭部39に形成すべき各接続口38A〜38Hとして、左側の走行モータML後進用の第一接続部38A及び前進用の第二接続部38Bと、ドーザシリンダDC上昇用の第三接続部38C及び下降用の第四接続部38Dと、右側の走行モータMR前進用の第五接続部38E及び後進用の第六接続部38Fと、両走行モータML,MRの二速切換スプールにパイロット圧を付与するための第七接続部38Gと、両走行モータML,MRからの戻り油を作動油タンク48に戻すためのドレン用の第八接続部38Hと、を設けている。 【0028】図4に示すように、この各接続口38A〜38Hのうち、第一〜第七接続部38A〜38Gは頭部39の外周面に放射状に形成され、第八接続部38Hは頭部39の上面に形成されている。そして、上記各接続口38A〜38Hに対応して、これに連通するシャフト油路33A〜33H、環状溝42A〜42H、スリーブ油路45A〜45H及び接続ボス部46A〜46Hも第一〜第八の合計八つ設けられており、このうち、左モータ後進用の第一接続部38Aに対応する第一環状溝42Aは下から二番目に設定され、左モータ前進用の第二接続部38Bに対応する第二環状溝42Bは下から四番目に設定されている。 【0029】また、ドーザ上昇用の第三接続部38Cに対応する第三環状溝42Cは下から七番目に設定され、ドーザ下降用の第四接続部38Dに対応する第四環状溝42Dは下から六番目に設定されており、右モータ前進用の第五接続部38Eに対応する第五環状溝42Eは下から五番目に設定され、右モータ後進用の第六接続部38Fに対応する第六環状溝42Fは下から三番目に設定されている。 【0030】更に、走行二速切換用の第七接続部38Gに対応する第七環状溝42Gは下から八番目(最上位)に設定され、走行モータドレン用の第八接続部38Hに対応する第八環状溝42Hは下から一番目(最下位)に設定されている。なお、図2に示すように、アウタスリーブ36の外周面には、上記各用途の配管種別を明示するためのA〜Hまでの表示記号49が各接続ボス部46A〜46Hに隣接して刻印されている。 【0031】図1は、上記したスイベルジョイント32を用いた当該バックホー1の油圧回路の一例を示している。同図において、旋回体3側に搭載されている油圧ポンプは、右モータ駆動用の第一メインポンプP1と、左モータ駆動用の第二メインポンプP2と、ドーザ等駆動用の第一サブポンプP3と、パイロット用の第二サブポンプP4とからなり、このうち、第一及び第二メインポンプP1,P2は走行速度を無段階調整するために二連式可変容量型のものを採用している。 【0032】第一及び第二メインポンプP1,P2と第一サブポンプP3は、多数の制御バルブを直列に連結してなるコントロールバルブ50に接続され、第二サブポンプP4は二速切換バルブ51及びパイロット操作弁52を介して同コントロールバルブ50に接続されている。コントロールバルブ50の各制御弁のうち、右モータ制御弁C1は、二本の配管によってスイベルジョイント32の第五及び第六接続口38E,38Fに接続され、同スイベルジョイント32の第五及び第六接続ボス部46E,46Fに接続した二本の配管によって右側の走行モータMRの駆動部に接続されている。 【0033】更に、左モータ制御弁C2は、二本の配管によってスイベルジョイント32の第一及び第二接続口38A,38Bに接続され、同スイベルジョイント32の第一及び第二接続ボス部46A,46Bに接続した二本の配管によって左側の走行モータMLの駆動部に接続されている。しかして、旋回体3側のメインポンプP1,P2からの作動油を走行装置2に搭載された走行モータML,MRの駆動部に供給するメインラインがスイベルジョイント32を介在して配管されている。 【0034】また、ドーザ制御弁C3は、二本の配管によってスイベルジョイント32の第三及び第四接続口38C,38Dに接続され、このスイベルジョイント32の第三及び第四接続ボス部46C,46Dに接続した二本の配管によってドーザシリンダDCに接続されている。他方、二速切換バルブ51は、常時は旋回体3側のパイロット操作弁52にパイロット作動油を振り向けており、このパイロット操作弁52は、コントロールバルブ50の旋回モータ用の制御バルブや、ブームやアーム用の制御バルブ等に接続されており、旋回体3の操縦部に立設した左右一対の操作レバーによって操作される。 【0035】この二速切換バルブ51は、旋回体3に設けた操作ペダルによって切り換えられると、パイロット作動油を走行モータML,MR側に振り向けるようになっており、スイベルジョイント32の第七接続部38Gに配管を介して接続され、このスイベルジョイント32の第七接続ボス部46Gに接続した配管を介して各走行モータML,MRのパイロット弁に接続されている。 【0036】旋回体3に搭載された作動油タンク48には走行モータ用のドレン配管53が接続され、このドレン配管53は、スイベルジョイント32の第八接続口38Hに接続され、このスイベルジョイント32の第八接続ボス部46Hに接続したドレン配管54を介して各走行モータML,MRに接続されている。しかして、旋回体3に搭載されたサブポンプP4からの作動油を走行モータML,MRのパイロット弁に供給するパイロットラインと、走行モータML,MRからの戻り油を旋回体3に搭載された作動油タンク48に戻すためのドレンラインとが、スイベルジョイント32を介在して配管されている。 【0037】上記スイベルジョイント32を用いた油圧回路によれば、比較的低圧のパイロットラインが最上位の第七環状溝42Gを通過し、これより低圧のドレンラインが最下位の第八環状溝42Hを通過することになる。このため、その他のより高圧の油圧経路に利用されている第一〜第六環状溝42A〜42Fからの油漏れが発生しても、その作動油がこれら第七及び第八環状溝42G,42Hに受け入れられ、アウタスリーブ36の上下から油漏れが発生するのを有効に防止することができる。 【0038】特に、本実施形態の場合、ドレンラインとして設定されている第八環状溝42Hが最下位に位置しているので、漏れ出た作動油をドレン配管53を介して作動油タンク48に即座に戻すことができ、アウタスリーブ36の下方からの油漏れをより有効に防止することができる。なお、トラックフレーム9の車幅を変更できる走行装置2を有するバックホー1の場合には、トラックフレーム9の幅を変更するトラックシリンダ用の接続口や環状溝がスイベルジョイント32に追加される。そこで、このトラックシリンダ用の環状溝を有するスイベルジョイント32に本発明を採用するには、そのトラックシリンダ用の環状溝をドーザ用の環状溝42C,42Dと同様に最上位と最下位の環状溝42G,42Hの間に設けるようにすればよい。 【0039】また、本実施形態では後方小旋回のバックホー1に本発明を採用した場合を例示したが、本発明は、それより大型の標準型のバックホーや、掘削装置4の最上昇時に同装置4が旋回体3の旋回軌跡からはみ出ない超小旋回のバックホーにも採用することができる。 【0040】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、低圧用の油圧経路に設定された最上位及び最下位に位置する環状溝が他の環状溝からの油漏れの受け入れ部として機能するので、アウタスリーブの下端を底蓋で閉塞しなくても油漏れを有効に防止でき、このため、部品点数及び製作手間を増大させずにスイベルジョイントのシール性能を向上することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)9月25日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】安田 敏雄
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| 【公開番号】 |
特開平11−94159 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)4月9日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−260453 |
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