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【発明の名称】 ダクトホース
【発明者】 【氏名】明渡 洋一

【氏名】志賀 靖司

【氏名】稲掛 哲哉

【氏名】服部 承治

【氏名】吉富 義樹

【要約】 【課題】高気密高断熱住宅における換気システムのような用途の一部品として利用可能なフレキシブルダクトであって、吸音性および可撓性に優れかつ長尺に連続成形できる構造のダクトホースを提供し、多様な建物の構造や工法に対応できるとともに、配管自在で施工を簡単に行う。

【解決手段】通気性材料製テープを螺旋状に捲回しその側縁同士を連結するとともに硬質螺旋補強体により保形することによりホース軸方向に沿って不定長に連続成形された通気性内壁と、少なくとも通気性内壁の外周に連続気泡構造の軟質発泡テープを螺旋状に捲回することによりホース軸方向に沿って不定長に連続成形された吸音性発泡層を含む不定長に連続成形された中間発泡層と、中間発泡層の外周に可撓性材料製テープを螺旋状に捲回することによりホース軸方向に沿って不定長に連続成形された可撓性外壁とで、長尺成形が可能なダクトホースを形成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内壁、中間発泡層および外壁からなるフレキシブルなホースであって、内壁を、通気性材料製テープを螺旋状に捲回しその側縁同士を連結するとともに硬質螺旋補強体により保形することにより、ホース軸方向に沿って不定長に連続成形された通気性内壁に形成し、中間発泡層を、少なくとも前記通気性内壁の外周に連続気泡構造の軟質発泡テープを螺旋状に捲回することによりホース軸方向に沿って不定長に連続成形された吸音性発泡層を含むホース軸方向に沿って不定長に連続成形された中間発泡層に形成し、外壁を、前記中間発泡層の外周に可撓性材料製テープを螺旋状に捲回することによりホース軸方向に沿って不定長に連続成形された可撓性外壁に形成することにより、長尺成形が可能な構造にしたことを特徴とするダクトホース。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダクトホース、特に、吸音性や断熱性に優れると同時に長尺に連続成形できるフレキシブルダクトホースに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、冷暖房機の本体に連結された金属製のダクトの内面に独立気泡を有する合成樹脂発泡層、更にその内面に連続気泡を有する合成樹脂発泡層を設けて断熱吸音性を確保するダクト構造が実公昭48-2785号公報で知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記のようなダクト構造を後述する熱交換気ユニット等の新しい用途に用いられるダクトに応用することは、多様な建物の構造や工法に対応できず、配管も困難で施工も面倒なものになる。
【0004】すなわち、近年、省エネルギーで快適な居住環境の一つとして、単に冷暖房のエネルギーを節約できるだけでなく、一日中安定した室内空気環境が維持できる高気密高断熱住宅が要望されており、このような高気密高断熱住宅では、自然換気が減少し換気不足による空気の汚染や結露・カビ・悪臭の発生という新しい問題に対処するため、積極的な換気システムを設計することが不可欠となっている。
【0005】そして、上記の換気システムの一部品としてのフレキシブルダクトを住宅の天井裏に配管し、送風機により給入した外部空気をダクトを通じて室内に給気することが要求される訳であるが、このフレキシブルダクトの性能の一つとして吸音性が要求される。すなわち、送風機の騒音がダクト内部を通って室内まで伝播するのを防止するため吸音性を付与する必要がある。
【0006】本発明は、上記に鑑み、高気密高断熱住宅における換気システムのような用途の一部品として利用可能なフレキシブルダクトであって、吸音性および可撓性に優れかつ長尺に連続成形できる構造のダクトホースを提供し、多様な建物の構造や工法に対応できるとともに、配管自在で施工を簡単に行うことを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を解決するため、フレキシブルなダクトホースを内壁、中間発泡層および外壁から構成し、内壁を、通気性材料製テープを螺旋状に捲回しその側縁同士を連結するとともに硬質螺旋補強体により保形することにより、ホース軸方向に沿って不定長に連続成形された通気性内壁に形成し、中間発泡層を、少なくとも前記通気性内壁の外周に連続気泡構造の軟質発泡テープを螺旋状に捲回することによりホース軸方向に沿って不定長に連続成形された吸音性発泡層を含むホース軸方向に沿って不定長に連続成形された中間発泡層に形成し、外壁を、前記中間発泡層の外周に可撓性材料製テープを螺旋状に捲回することによりホース軸方向に沿って不定長に連続成形された可撓性外壁に形成することにより、ダクトホースを長尺成形が可能な構造にしたことを手段とするものである。
【0008】
【作用】本発明では、ダクトホースの内壁を通気性内壁に形成したので、ホース内部の気流音を吸収してこれをすぐ外側の連続気泡構造の吸音性発泡層で吸音することができ、また、ダクトホースの構成要素である内壁、中間発泡層および外壁のすべてを可撓性材料の条帯を螺旋状に捲回して形成してあるので、屈曲性に優れた不定長のホースを連続的に効率良く得ることができ、エルボを用いることなく配管を自在にできその作業も容易であるほか、小口径から大口径まで適宜の口径に成形できるので、種々の建物の構造に対応でき例えば狭い空間に配管することも容易である。
【0009】
【実施例】以下、本発明に係るダクトホースの一実施例について添付図面に従って説明する。図1において、ダクトホース1は、通気性内壁2,中間発泡層のうちホース内面側に位置する吸音性発泡層5,中間壁6,中間発泡層のうちホース外面側に位置する断熱性発泡層7および可撓性外壁8で構成されている。
【0010】通気性内壁2は、螺旋状に捲回したポリエステル不織布等の通気性テープ3の側縁を螺旋状に捲回した亜鉛メッキ鋼板等の金属帯4の両側に形成した屈曲縁をカシメて挟持固定し通気性テープ3を連結するとともに、金属帯4により保形補強されて形成されている。
【0011】吸音性発泡層5は、通気性内壁2の外周に発泡ウレタン等の連続気泡構造の軟質発泡樹脂テープを隣接する側縁同士を突き合わせながら螺旋状に捲回して形成されている。
【0012】中間壁6は、吸音性発泡層5の外周にポリエチレン等の合成樹脂テープを螺旋状に捲回して形成されている。
【0013】断熱性発泡層7は、中間壁6の外周に発泡ポリエチレン等の独立気泡構造の軟質発泡樹脂テープを隣接する側縁同士を突き合わせながら螺旋状に捲回して形成され、その軟質発泡樹脂テープの隣接する側縁の当接部7Aは、吸音性発泡層5を形成する軟質発泡樹脂テープの隣接する側縁の当接部5Aとは、ホース軸方向における位置をずらしており同一線上に位置しないようにしてある。
【0014】可撓性外壁8は、断熱性発泡層7の外周にポリエチレン等の合成樹脂テープを螺旋状に捲回して形成されている。
【0015】従って、本実施例のダクトホースは、可撓性に優れるとともに不定長で長尺にも成形されるので配管施工にあたり取扱容易であるほか、吸音断熱性にも富むものでつぎのような試験結果が得られた。
【0016】断熱性については、20℃の雰囲気中において−10℃の冷風をホース(ホース長約3m)内に24時間流し、ホース外面に結露が発生するかどうか目視したところ、微細な付きは認められたが滴下はなく使用に問題のないものであった。
【0017】吸音性については、ホース(ホース長約3m)の先端に99dBの音源が発生するアラームを取付け、ホースの後端にマイクロフォンを取付けて、どの程度吸音されるか測定したところ、65dB位まで減衰することが確認された。
【0018】なお、本発明に係るダクトホースは、前記実施例に限定されるものでなく、その要旨の範囲内で種々に変更することができる。例えば、内壁を構成する通気性テープとして不織布以外に他の繊維や透孔を設けた合成樹脂を使用することができ、硬質螺旋補強体としては内壁を保形補強できるものであればよく、硬鋼線等の金属線も使用できる。また、外壁や中間壁は合成樹脂以外の布、ゴム等の可撓性材料のテープを螺旋状に捲回して形成してもよい。さらに、場合によっては中間壁の形成を省略してもよい。
【0019】図2は他の実施例としてのダクトホース1’を示す。このダクトホース1’は通気性内壁2および吸音性発泡層5の構成は図1の実施例と同様なので説明を省略するが、中間壁6および可撓性外壁8を1枚の幅広の可撓性材料テープで同時に形成するものである。
【0020】すなわち、吸音性発泡層5の外周に押出成形した幅広の軟質塩化ビニル樹脂テープTを先行するものと重なり合うように螺旋状に捲回してその側縁同士を熱融着し、中間壁6,可撓性外壁8および仕切壁9で形成される螺旋状の空間に独立気泡構造の軟質発泡テープを非接着状態で装入して断熱性発泡層7を形成するものである。本実施例によれば、保管時や配管時にホースを湾曲させても、断熱性発泡層7がその周囲をテープTによって包囲されているので位置ずれを起こすことなく、断熱層に空隙部が発生するのを確実に阻止することができる。
【0021】なお、以上説明した本発明の実施例に係るダクトホースは、従来周知のホース成形用回転軸上に、ホース構成材料の条帯を順次螺旋状に捲回することにより得られるものであり、特別新規な成形装置を必要とするものではない。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、中間発泡層のうち少なくとも吸音性発泡層を軟質発泡テープを螺旋状に捲回して形成することにより、吸音性発泡層をホース軸方向に沿って不定長に連続形成できるようにしてあるので、吸音性に優れた長尺のフレキシブルダクトホースを得ることができる。従って、ダクトホースの配管をエルボを用いることなく自在に行うことができ施工も簡単であり、高気密高断熱住宅における換気システムのような新しい空調用ダクトホースとして、実用的価値の大きいものである。
【出願人】 【識別番号】000108498
【氏名又は名称】タイガースポリマー株式会社
【出願日】 平成7年(1995)2月10日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】山田 晃
【公開番号】 特開平11−94141
【公開日】 平成11年(1999)4月9日
【出願番号】 特願平10−212566