| 【発明の名称】 |
分岐サドル継手 |
| 【発明者】 |
【氏名】水川 賢司
【氏名】山本 祐司
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| 【要約】 |
【課題】施工後の継手本体とキャップとの間からの漏洩を確実に防止することができる分岐サドル継手を提供すること。
【解決手段】筒状部11と、その筒状部11の一端に設けられていて本管の外壁面に密着させるサドル部12と、前記筒状部12の途中に設けられている枝管接続部13と、からなる継手本体1と、前記筒状部11の先端に螺着されるキャップ2と、を備え、前記キャップ2には、前記筒状部11への螺着状態で筒状部11の先端面に圧着して継手本体1とキャップ2との間を止水する環状パッキン4を保持したパッキン保持溝32が設けられている分岐サドル継手において、前記環状パッキン4の断面形状が、前記パッキン保持溝32の深さ方向に長軸を有する楕円もしくは長円である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 筒状部と、その筒状部の一端に設けられていて本管の外壁面に密着させるサドル部と、前記筒状部の途中に設けられている枝管接続部と、からなる継手本体と、前記筒状部の先端に螺着されるキャップと、を備え、前記キャップには、前記筒状部への螺着状態で筒状部の先端面に圧着して継手本体とキャップとの間を止水する環状パッキンを保持したパッキン保持溝が設けられている分岐サドル継手において、前記環状パッキンの断面形状が、前記パッキン保持溝の深さ方向に長軸を有する楕円もしくは長円であることを特徴とする分岐サドル継手。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、水道管やガス管等の流体輸送配管に枝管を配管施工する場合に用いられ、特に、既設の本管に枝管を接続する際に有用な分岐サドル継手に関する。 【0002】 【従来の技術】 水道管やガス管等の流体輸送配管に枝管を配管施工する場合、本管による流体輸送を継続しつつ配管施工するために、分岐サドル継手を使用する方法が知られている。 【0003】この方法に使用される分岐サドル継手のひとつとして、図3〜図7に示すように、筒状部011と、その筒状部011の一端に設けられていて本管の外壁面に密着させるサドル部012と、前記本管の途中に設けられている枝管接続部013からなる継手本体01と、前記筒状部011に内挿されたホルソー02と、前記筒状部011の先端に螺着されるキャップ03と、を備え、前記キャップ03には、前記筒状部011への螺着状態で筒状部011の先端面に圧着して継手本体01とキャップ03との間を止水する環状パッキン04を保持したパッキン保持溝032が設けられているたものが知られている。 【0004】以下、この分岐サドル継手を用いた枝管06の配管施工について図3〜図7を参照しながら説明すると、まず、分岐サドル継手のサドル部012を本管05の外壁面に融着等によって接着し(図3参照)、次に、枝管接続部013に継手07を介して枝管06を接続し(図4参照)、そして、ホルソー02に回転治具08を取り付け、ホルソー02を押し下げて本管05に孔を開け(図5参照)、その後、ホルソー02を枝管接続部013よりも上の位置まで引き上げ(図6参照)、ホルソー02を筒状部011に残したまま筒状部011の先端にキャップ03を取り付ける(図7参照)。 【0005】ところで、このような枝管06の配管施工に使用されていた従来の分岐サドル継手は、図8に示すように、前記環状パッキン04として、断面円形のいわゆるO−リングと呼ばれるものが採用されており、キャップ03を継手本体01の筒状部011に螺着した時の環状パッキン04の最大圧縮率は20%前後になっていた。 【0006】例えば、直径3.5mmの環状パッキン04の場合、パッキン保持溝032の深さD1は、環状パッキン04を保持するためにほぼ2.7mm必要になり、環状パッキン04の最大圧縮率は22.9%となる。ちなみに、この例の場合、キャップ03が96°緩む方向に回動すると、環状パッキン04の圧縮率は0%になる。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】 上記従来の分岐サドル継手にあっては、環状パッキンに断面円形のいわゆるO−リングを用いていたために、キャップと継手本体との螺合が緩いと、脈動水圧のような動的な荷重が繰り返し負荷された時にキャップが回動し、環状パッキンの圧縮代がなくなって継手本体とキャップとの間から水やガスが漏洩するという問題があった。 【0008】また、本管の穿孔を終了してホルソーを引き上げる際に、ホルソーの端部が筒状部の先端から少しでも突出してしまうと、キャップがホルソーに当って環状パッキンが圧縮されず、それにより継手本体とキャップとの間から水やガスが漏洩するという問題もあった。 【0009】そこで、本発明は、上記のような問題に着目し、施工後の継手本体とキャップとの間からの漏洩を確実に防止することができる分岐サドル継手を提供することを目的としている。 【0010】 【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するために、本発明では、筒状部と、その筒状部の一端に設けられていて本管の外壁面に密着させるサドル部と、前記筒状部の途中に設けられている枝管接続部と、からなる継手本体と、前記筒状部の先端に螺着されるキャップと、を備え、前記キャップには、前記筒状部への螺着状態で筒状部の先端面に圧着して継手本体とキャップとの間を止水する環状パッキンを保持したパッキン保持溝が設けられている分岐サドル継手において、前記環状パッキンの断面形状が、前記パッキン保持溝の深さ方向に長軸を有する楕円もしくは長円である構成とした。 【0011】 【作用】 本発明の分岐サドル継手では、環状パッキンの断面形状が、パッキン保持溝の深さ方向に長軸を有する楕円もしくは長円であるので、キャップを筒状部の先端に螺合した時の環状パッキンの最大圧縮率を従来よりも高くすることができる。つまり、キャップの螺合が多少甘くても、脈動水圧のような動的な荷重が繰り返し負荷された時のキャップの回動が少なくなるし、また、本管の穿孔を終了してホルソーを引き上げる際に、ホルソーの端部が筒状部の先端から少し突出してしまったとしても、圧縮代が0になり難い。 【0012】 【発明の実施の形態】 まず、図1ならびに図2に基づいて、実施の形態の分岐サドル継手について詳述する。図1は本実施の形態の分岐サドル継手の全体を示す縦断面図、図2は本実施の形態の分岐サドル継手のキャップを示す縦断面図で、図中1は継手本体、2はホルソー、3はキャップ、4は環状パッキンである。 【0013】前記継手本体1は、筒状部11と、その筒状部11の一端に設けられていて本管の外壁面に密着させるサドル部12と、前記筒状部11の途中に設けられている枝管接続部13と、からなり、前記筒状部11の上端部外周に雄ねじ111、前記筒状部11の内周に雌ねじ112が刻設されている。また、図示は省略しているが、前記サドル部12の内周部には電熱線が埋設されており、この電熱線への通電により、サドル部12を本管の外壁面に融着できるようになっている。 【0014】前記ホルソー2は、本管用の穿孔具であって、一端に歯21を有している。また、このホルソー2は、前記歯21側から継手本体1の筒状部11に螺合挿入されており、中央には、ホルソー2を回転させるためのシャフトの先端を嵌合する角孔22が設けられている。 【0015】前記キャップ3は、前記継手本体1の筒状部11の先端に螺着されるもので、内周部には、前記筒状部11の雄ねじ111と螺合する雌ねじ31が刻設されている。 【0016】前記環状パッキン4は、前記キャップ3の底に形成されたパッキン保持溝32に保持されており、前記キャップ3を筒状部11に螺着することにより筒状部11の先端面に圧着して継手本体1とキャップ3との間を止水するようになっている。また、この環状パッキン4は、断面形状が、パッキン保持溝32の深さ方向に長軸を有する楕円もしくは長円に形成されている。なお、前記パッキン保持溝32の深さ寸法D2は、環状パッキン4の長軸寸法S1に合わせて従来よりも大きく設定し、環状パッキン4の保持力を十分に維持できるようにするのが望ましい。 【0017】つまり、本実施の形態の分岐サドル継手では、環状パッキン4の断面形状が、パッキン保持溝32の深さ方向に長軸を有する楕円もしくは長円であるので、キャップ3を筒状部11の先端に螺合した時の環状パッキン4の最大圧縮率を従来よりも高くすることができる。つまり、キャップ3の螺合が多少甘くても、脈動水圧のような動的な荷重が繰り返し負荷された時のキャップ3の回動が少なくなるし、また、本管の穿孔を終了してホルソー2を引き上げる際にホルソー2の端部が筒状部11の先端から少し突出してしまったとしても、圧縮代が0になることはないので、環状パッキン4の止水機能により、継手本体1とキャップ3との間から水やガスが漏洩しないようにすることができる。 【0018】次に、上記実施の形態の効果をより明白にするため、実施例と従来例を、脈動試験と耐水圧試験によって比較した。 【0019】(実施例) 環状パッキンの断面形状:長軸が7.5mm,短軸が3.5mmの楕円パッキン保持溝の深さ:4.5mm環状パッキンの圧縮代:3mm環状パッキンの最大圧縮率:40.0%ホルソーが筒状部の先端から 1.5mm突出した状態での環状パッキンの圧縮率:20.0%(従来例) 環状パッキンの断面形状:直径3.5mmの円形パッキン保持溝の深さ:2.7mm環状パッキンの圧縮代:0.8mm環状パッキンの最大圧縮率:22.9%ホルソーが筒状部の先端から 1.5mm突出した状態での環状パッキンの圧縮率:0%なお、実施例と従来例のその他の構造は、同一である。 【0020】まず、脈動試験について述べる。 (試験条件) 試験温度:20℃試験圧力:0−20kgf/cm2 繰り返しサイクル:5回/分(試験結果)表1に示す。 【表1】
【0021】次に、耐水圧試験について述べる。 (試験条件) 試験温度:20℃試験圧力:25kgf/cm2 x 3分間ホルソー:筒状部の先端から 1.5mm突出(試験結果)表2に示す。 【表2】
このように、上記実施例と従来例との比較結果から、従来例のように環状パッキンの断面形状が円形であるよりも、実施例のように環状パッキンの断面形状がパッキン保持溝の深さ方向に長軸を有する楕円もしくは長円である方が、枝管の配管施工後に継手本体とキャップとの間から水やガスが漏洩し難いことが明らかになった。 【0022】以上、本発明の実施の形態を図面により詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、実施の形態では、ホルソーが予め筒状部に挿入されている分岐サドル継手を示したが、ホルソーは、配管施工時に分岐サドル継手の筒状部に挿入させるようにしてもよい。 【0023】 【発明の効果】 以上説明したように本発明の分岐サドル継手にあっては、環状パッキンの断面形状が、パッキン保持溝の深さ方向に長軸を有する楕円もしくは長円であるので、脈動水圧のような動的な荷重が繰り返し負荷されたり、本管の穿孔を終了してホルソーを引き上げる際にホルソーの端部が筒状部の先端から少し突出してしまったりしても、環状パッキンの止水機能により、継手本体とキャップとの間から水やガスなどの輸送流体が漏洩しないようにすることができるという効果が得られる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002174 【氏名又は名称】積水化学工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)6月25日 |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開平11−13978 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)1月22日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−168680 |
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