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【発明の名称】 配管接続継手
【発明者】 【氏名】市川 雅弥

【要約】 【課題】煩雑な作業を要することなく、一方の配管に対する他方の配管の位置の微調整を行う。

【解決手段】下水管6bと排水管50とは異なる管径を有している。配管接続継手52の、排水管50が接続される第1接続部52aは、下水管6dが接続される第2接続部52bに対して偏心するように配されている。配管接続継手52によって下水管6dと排水管50とは互いの軸中心が偏心した状態で接続される。配管接続継手52を回転させることによって、第1接続部52aに対する第2接続部52bの位置を変化させることができ、下水管6dに対する排水管50の位置のずれを吸収することができる。その結果、煩雑な施工作業を行うことなく、排水管50を下水管6dに接続させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 管径の異なる第1の配管と第2の配管とを接続させる配管接続継手であって、前記第1の配管が接続される第1接続部と、前記第2の配管を接続する第2接続部とを備え、この第2接続部の軸中心に対して前記第1接続部の軸中心は偏心していることを特徴とする配管接続継手。
【請求項2】 前記第1接続部または前記第2接続部の軸方向から見ると、互いの外周面が接するように、前記第1接続部および第2接続部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の配管接続継手。
【請求項3】 投入された生ごみに含まれる水分と生ごみとを分離させる分離手段と、投入された生ごみを担体に担持された微生物により分解する分解部と、前記微生物により生ごみが分解される際に生じる分解水および前記分離手段によって分離された生ごみに含まれる水分を外部へと排出する排水管とを備える生ごみ処理装置であって、請求項1または2に記載の配管接続継手によって、前記第1の配管である前記排水管は、横方向に延びるように建築物に固設された、前記第2の配管である下水管に接続されていることを特徴とする生ごみ処理装置。
【請求項4】 前記下水管および前記排水管は下流側端部が鉛直方向下方に位置するような下り勾配を有していることを特徴とする請求項3記載の生ごみ処理装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、集合住宅などに固設される配管と室内などに設置される機器などの配管とを接続する配管接続構造に関するものであり、特に、横方向に延びるように固設された下水管と台所等で排出される生ごみを処理する生ごみ処理装置の排水管とを接続する配管接続継手に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、台所等で排出される生ごみの処理装置として、分解槽の内部に納められた担体に担持された微生物により生ごみの分解を行う生ごみ処理装置が知られている。従来、このような生ごみ処理装置の1つとして、本発明者らが先に出願した特願平8−105655号において提案したような、キャビネットの内部に設置され、生ごみの投入口が流し台の排水口に接続される生ごみ処理装置がある。
【0003】上記特願平8−105655号において提案した生ごみ処理装置Aの排水構造について図7に示す。生ごみ処理装置Aはキッチンキャビネット100の内部に設置されており、生ごみを投入する投入口3は流し台200の排水口(図示しない)に接続されている。投入口の下方に設けられた粉砕部Bの内部には、図示しないが、一般排水や生ごみ中に含まれる水分と、投入された生ごみとを分離する分離手段、および生ごみの粉砕を行う粉砕手段が設けられている。粉砕部30において粉砕された生ごみは、移送手段(図示しない)によって、内部に微生物が担持された担体が納められた分解部9へと移送され、CO2 とH2 O(分解水)とに分解される。
【0004】水切り手段によって生ごみと分離された一般排水や生ごみ中に含まれる水分は、粉砕部30に取り付けられた排水トラップ5を経て排水管80から排出される。一方、分解部9において生じた分解水は、分解部9に取り付けられたドレントラップ18を介して排水管81から排出される。排水管80、81は、略T字型の接続部材82を介して排水管83に接続されている。排水管83は建築物に配設された下水管6(6a、6b、6cのうちいずれか1つ)に接続されており、排水管80から排出された一般排水および排水管81から排出された分解水は下水管6へと排水される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したような生ごみ処理装置Aを建築物の最も下の階に設置する場合、図7において符号6aで示すような、下水が流れる方向がほぼ鉛直方向となるように下水管を配設することができるため、良好な排水性を得ることができる。しかしながら、生ごみ処理装置Aの設置場所が建築物の最も下の階よりも上の階であったり、建築物が集合住宅などである場合、建築物の各室から排出される下水は、各室に配設された下水管6から鉛直方向に設けられた主下水管(図示しない)へと送られて集められた後、下水処理施設などに送られる。
【0006】各室に配設された下水管6は主下水管に接続されるため、図7において符号6bまたは6cで示されるように、横方向に延びるように配設されている。このように、横方向に延びるように配設された下水管6であっても、図7中符号6cで示すように床下に下水管6が取り回されているのであれば、下水管6は生ごみ処理装置Aよりも下方に位置するので、良好な排水性を得ることができる。
【0007】しかし、主下水管への排水性を良好に保つために、下水管6は下流側、つまり主下水管に接続される側に対して下り勾配をもつことが必要とされる。そのため、建築物が集合住宅などである場合、図7において符号6bで示すように、下水管6は床面よりも上の空間で取り回される場合が多い。このように下水管6bが床面よりも上の空間で取り回される場合、排水管83から下水管6bへの排水が良好となるように生ごみ処理装置Aを設置しなければならない。しかし、下水管6bが配設される位置は建築物によって異なっていたり、同じ建築物内の部屋であっても部屋毎に微妙に異なっており、各室に配設される下水管6bは全く同じ位置に配されているのではない。そのため、排水管83と下水管6bとを接続する際に、下水管6bに対する排水管83の位置を微調整するのに生ごみ処理装置Aの設置位置を変えなければならず、煩雑な施工作業が必要となってしまうといった問題点があった。
【0008】そこで、本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、配管同士を接続する際に、煩雑な施工作業を必要とすることなく、一方の配管に対する他方の配管の位置の微調整することができることを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、請求項1ないし4記載の発明によれば、第1の配管が接続される第2接続部の軸中心に対して第1の配管を接続する第1接続部の軸中心は偏心しているので、配管接続継手を回転させることによって第2接続部に対する第1接続部の位置を変化させることができる。したがって、第1の配管と第2の配管とを接続させる際に、第2の配管に対する第1の配管の位置のずれを容易に吸収することができ、煩雑な施工作業を行う必要がない。
【0010】さらに、請求項2の発明によれば、第1接続部と第2接続部との偏心量を最大とすることができるので、配管接続継手を回転させることにより吸収できる第1の配管と第2の配管との位置のずれを最大とすることができる。さらに、請求項3の発明によれば、建築物に固設された、横方向に延びる下水管に排水管を接続する生ごみ処理装置において、排水管の位置が下水管の配設位置となるように生ごみ処理装置の設置位置を調節するといった煩雑な作業を行うことなく、生ごみ処理装置の排水管を下水管に接続させることができる。また、下水管の配設位置に合わせて排水管を設ける必要がなく、下水管の配設位置にかかわらず生ごみ処理装置を設置可能とすることができる。
【0011】また、請求項4の発明によれば、下水管および排水管は下流側端部が鉛直方向下方に位置するような下り勾配を有しているので、良好な排水性を得ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、例えば、生ごみ処理装置の排水管と下水管との接続構造に、本発明を適用した実施の形態について、図1ないし6に基づいて説明する。生ごみ処理装置Aは、複数階を有する集合住宅において、最も下の階よりも上の階(例えば、2階以上の階)に位置する台所のキャビネット(収納部)100内部に設置される。
【0013】生ごみ処理装置Aはキャビネット100の内部の、流し台200の下方に設置されており、生ごみが投入される投入口3は流し台200の排水口(図示しない)に接続されている。1は、流し台200に設けられた排水口に取り付けられた複数の小孔を有する格子状のストレーナであり、生ごみと生ごみに含まれる水分とを分離する分離手段となっている。
【0014】ストレーナ1の下方には、生ごみを後述する粉砕槽へと移送する移送路となっており、この移送路の外周部位には後述する排水路7が設けられた粉砕部Bが設けられている。移送路の上方は生ごみが投入される投入口3となっている。投入口3とストレーナ1との間には略球面状の開閉ゲート4が設けられており、この開閉ゲート4を開閉することにより投入口3は開閉される。なお、この開閉ゲート4は、キャビネット100の外部に配されたペダル300を使用者が操作することにより開閉される。
【0015】移送路の外周部位には、ストレーナ1から流れ出した排水を排水トラップ5を経て下水管6に排出するための排水路7が設けられている。なお、排水路7は、開閉ゲート4が投入口3が開口した際に開閉ゲート4が収納される空間ともなっている。開閉ゲート4の下方であり、移送路の下部となる位置には、生ごみを粉砕する粉砕槽8が設けられている。粉砕槽8には、粉砕刃8aが上部に取り付けられた粉砕ロータ8bと、この粉砕ロータ8bを回転駆動する粉砕用モータ8cと、粉砕ロータ8bの下方に取り付けられ、粉砕ロータ8bと連動して回転する回転羽根8d(以下、インペラと呼ぶ)とからなる。
【0016】粉砕槽8の側方(図1中左側)には、断熱材からなるハウジングの内部に分解槽10が納められた分解部9が配されている。分解槽10の内部には高温に耐える好気性菌が担持された微生物担体11(以下、担体と略す)が納められており、粉砕部8において粉砕された生ごみが分解処理される。分解槽10の周囲には通風路12が形成されており、ヒータ13によって加熱された空気がファン14によって通風路12を循環することにより、分解槽10の内部が微生物による生ごみの分解に適した温度(例えば40℃〜60℃)となるように分解槽10は加熱される。
【0017】15は換気ポンプであり、分解槽10の内部と連通した吸入管16を介して、生ごみが分解される際に分解槽10内に発生する分解ガスを吸引し、排水路7の、排水トラップ5部の下流側となる位置に連結された、例えば塩化ビニールからなる換気ホース17へと送る。分解槽10の底面は通水性を有するメッシュ状の通水部10aとなっている。生ごみが分解される際に生じる分解水は、通水部10aを介してハウジング9の底部へと排出され、ドレントラップ18を経て下水管6へと排出される。
【0018】分解槽10の壁面の、粉砕部8のインペラ8dの外周部となる位置には粉砕部8と連通する吐出口が形成されている。この吐出口を介して、粉砕刃8aによって粉砕された後、インペラ8dの打撃力によって吹飛ばされた生ごみは、分解槽10の内部へと移送される。分解槽10には、攪拌モータ20によって回転駆動される攪拌シャフト21が回動自在に設けられており、この攪拌シャフト21には、担体11を攪拌する攪拌翼22が設けられている。
【0019】続いて、生ごみ処理装置Aの作動について簡単に述べる。生ごみがストレーナ1内に蓄積するに伴って、ストレーナ1に形成された複数の小孔から生ごみに含まれる水分が排水路7へと自然に流出し、生ごみと、生ごみ中に含まれる水分や一般排水とは分離される。ストレーナ1内に蓄積した生ごみを処理する場合、使用者がペダル300を操作することによって、投入口3が開口するように開閉ゲート4を開く。次に、ストレーナ1を取り外し、ストレーナ1内に蓄積した生ごみを投入口3から移送路を通じ粉砕部8へと送る。続いて、開閉ゲート4を閉じ、ペダル300を操作することにより、粉砕モータ8cにより粉砕ロータ8bを回転駆動させて粉砕刃8aを回転させ、生ごみを細かく粉砕する。粉砕刃8aによって粉砕された生ごみは、インペラ8dによって分解槽10の内部へと移送される。
【0020】分解槽10の内部へと送られた生ごみは、担体11に担持された微生物によって分解される。この際、生じた分解水は、通水部10aを介してハウジングの底部へと排出され、ドレントラップ18を経て下水管6へと排出される。また、分解ガスは換気ポンプ15によって吸引され、排気ホース17を経て、下水管6bへと排出される。
【0021】なお、微生物による生ごみの分解を良好に行なうために、ファン14およびヒータ13を作動させ、担体11の温度を一定に保つとともに、所定時間毎に図1中矢印で示すように攪拌シャフト21を回転させ、攪拌翼22を回転させることにより担体11の攪拌が行なわれる。続いて、本発明の要部である、生ごみ処理装置Aの排水管50(請求項における第1の配管)と建築物に固設された下水管6bおよび6d(請求項における第2の配管)との接続構造について述べる。
【0022】排水管50a〜e、蓋50d、配管接続継手52によって構成される排水管50(管径30mm)は、配管接続継手52によって管径の異なる下水管6d(管径50mm)に接続されている。下水管6dは建築物に固設された下水管6bに接続されており、生ごみから分離された水分や一般排水、分解水は、図示しない主下水管へと排出される。
【0023】生ごみから分離された水分や一般排水が通過する排水トラップ5の下流端は、樹脂からなる排水管50aを介して、排水管50cの管壁面に接続される。一方、分解水が通過するドレントラップ18の下流端は、樹脂からなる排水管50bを介して、排水管50cの管壁面に接続される。排水管50a、bの一部は蛇腹形状に成形されており、伸縮自在、変位可能となるようになっている。
【0024】略三方管形状を有する排水管50cの端部のうち、生ごみ処理機Aの前面側(キャビネット100の扉側)となる端部は、略C型の金属からなるクリップ51によって取り付けられた蓋50dによって閉口されている。排水管50cの、蓋50dが取り付けられる端部の外周にはOリング51が取り付けられており、排水管50cと蓋50dとの間をシールしている。なお、クリップ51は取り外し可能に設けられており、蓋50dを取り外して開口して排水管50の内壁面に付着したスケールを取り除くためのメンテンスを行うことができるようになっている。一方、排水管50cの他端(キャビネット背板60側)は、略C型の金属からなるクリップ51によって排水管50eに締結されている。排水管50cの、排水管50eが締結される端部の外周にはOリング51が取り付けられており、排水管50cと蓋50dとの間をシールしている。排水管50eの下流側端部は、配管接続継手52を介して下水管6dに接続される。
【0025】配管接続継手52は、排水管50eが嵌合により接続される円管状の第1接続部52aと、下水管6dが嵌合により接続される円管状の第2接続部52bとを備えている。第1接続部52aと第2接続部52bとは互いの軸中心が平行となるように設けられているが、互いの軸中心が偏心するように配されており、排水管50と下水管6dとは互いの軸中心が偏心するように接続される。第1接続部52aまたは第2接続部52bの軸方向から見た際に互いの外周面が接するように設けられており、互いの軸中心の偏心量が最大となるようになっている。
【0026】各室に配設される下水管6b、6dは鉛直方向に設けられた主下水管(図示しない)に接続されるため、下水管6b、6dは横方向に延びる横引き配管として、例えば、台所、浴室などに配設される。台所に配設される下水管6b、6dは台所壁面70、キャビネット背板60を貫通するように固設されており、その上流側端部がキャビネット100内部に位置するように配設されている。なお、この下水管6b、6dは主下水管に対する排水性を良好なものとするため、上流側端部に対して、下流側端部が鉛直方向下方に位置しており、1/100の下り勾配を有している。各室に配設された下水管6b、6dに流れ込んだ一般排水や分解水などは、主下水管に集められた後、下水処理施設などに送られる。
【0027】上述したように、配管接続継手52の、第2接続部52bの軸線と第1接続部52aの軸線とは偏心して設けられているので、図5に示すように、配管接続継手52を回転させることによってその回転角度に応じて第2接続部52bに対する第1接続部52aの位置を変化させることができる。特に、本実施の形態では、軸方向から見た際に互いの外周面が接するように第1接続部52aと第2接続部52bとが設けられているので、互いの軸中心の偏心量が最大となるようになっている。そのため、180度回転させた場合、偏心量の2倍、第2接続部に対する第1接続部の位置を変化させることができる。
【0028】そのため、部屋によって下水管6dの設置位置が多少異なり、排水管50と下水管6dの位置がずれていたとしても、配管接続継手52を回転させて第2接続部52bに対する第1接続部52aの位置を変化させることにより、排水管50と下水管6の位置のずれを吸収することができる。そのため、排水管50が下水管6dの配設位置に合うように生ごみ処理装置Aの設置位置を調節するといった煩雑な作業を行うことなく、排水管50と下水管6dとを確実に接続することができる。また、下水管6bの配設位置にかかわらず、生ごみ処理装置Aを設置可能とすることができ、下水管6bの配設位置の異なる建築物内の部屋にも設置することができる。
【0029】また、第1接続部52aの軸線は第2接続部52bの軸線と同じ方向となるように設けられているので、排水管50は、下水管6bと同様、下流側端部が鉛直方向下方に位置するような下り勾配を有している。したがって、確実に、良好な排水性を得ることができる。さらに、排水管50を構成する排水管50cの端部のうち、生ごみ処理機Aの前面側(キャビネット100の扉側)には蓋50dが脱着可能に取り付けられているので、この蓋50dを取り外すことによって排水管50および下水管6bの内部の点検や清掃を容易に行うことができる。
【0030】〔他の実施の形態〕なお、以上に述べた実施の形態では、本発明を、複数階を有する集合住宅において、最も下の階よりも上の階(例えば、2階以上の階)に設置される生ごみ処理装置の排水管と、建築物に固設された下水管とを接続する配管接続継手に適用する形態について述べたが、例えば、xxxxとxxxxとを接続する配管接続継手にも適用可能であり、他の配管に接続される端部の位置を変更することが困難な配管と、何らかの機器の配管とを接続する配管接続継手であれば、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0031】また、以上に示した実施の形態において示した部材の材質や数値などはあくまでも一実施形態であり、これらは特に限定されるものではない。
【出願人】 【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
【出願日】 平成9年(1997)6月20日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】碓氷 裕彦
【公開番号】 特開平11−13961
【公開日】 平成11年(1999)1月22日
【出願番号】 特願平9−164762