| 【発明の名称】 |
フランジ継手及びその成形方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】松田 高広
【氏名】佐藤 直紀
【氏名】集貝 雅彦
【氏名】井田 博之
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| 【要約】 |
【課題】フランジ継手を成形するに際して、加工精度を高めてパイプの先端部等の寸法誤差を小さくすると共に、かかる工程を採用してもコストの上昇を抑えることができ、更にパイプの先端部の形状が複雑化しても容易に対応することができるようにする。
【解決手段】フランジ部材20の当接面側22から突出したパイプ3の先端部にプレスにより拡張部4及び拡管部7を成形した後、拡管部7をプレスにより拡張部側に寄せることで、拡管部7の拡張部側に肉厚部分8を形成する。そして、この拡管部7及びその肉厚部分8を切削することで被連結部材の挿入孔に挿入可能な開口部5及びOーリング外挿部6を成形すると共に、拡張部4の外側部位を切削することで、拡張部4を被連結部材の挿入孔に挿入可能な外径寸法に調整する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 パイプの端部にフランジ部材を取付けて成るフランジ継手において、前記フランジ部材の被連結部材との当接面側から反当接面まで貫通する取付孔に、前記パイプが前記反当接面側から挿入されることにより、パイプの先端部を当接面側から突出したものとすると共に、この突出したパイプのOーリングを外挿する部分を、塑性加工にて形成された肉厚部分を切削して設けたものとすることを特徴とするフランジ継手。 【請求項2】 被連結部材との反当接面側から当接面側に貫通するフランジ継手の取付孔にパイプを挿入する第1の工程と、前記パイプの軸方向からの塑性加工により該パイプの前記取付孔の当接面側から突出した部分を膨出させて拡張部とする第2の工程と、前記パイプの軸方向からの塑性加工により前記パイプの当接面側の開口端近傍の部分をフレア状に膨出させる第3の工程と、前記パイプの軸方向からの塑性加工により前記フレア状に拡管された開口端近傍の部分を拡張部側に寄らせて肉厚部分を形成する第4の工程と、切削加工により拡管された開口端近傍部位を開口部に成形し、前記肉厚部分からOーリングを外挿する部分を形成すると共に肉厚部分に連なる拡張部の外径寸法を調整する第5の工程とを具備することを特徴とするフランジ継手の成形方法。 【請求項3】 前記第2工程において、前記パイプの軸方向からの塑性加工により該パイプの前記取付孔の反当接面側の所定部位を膨出させて拡張部を形成することを特徴とする請求項2に記載のフランジ継手の成形方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、例えば車両用空調装置において、パイプとヒータコアの出入口部等の連結部材とを接続するために用いられるフランジ継手及びその成形方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来のフランジ継手の構成としては、実公平5−40393号公報の第1図に示されているものが公知になっている。かかるフランジ継手を概説すると、配管Pのフランジ体1両側において、該フランジ体1の組付け孔2よりも径の大きな環状突出壁部P1 と拡径壁部P2 とが当接している。これにより、環状突出壁部P1 と拡径壁部P2 とでフランジ体1が挟持固定されて、フランジ継手が構成されるようになっている。 【0003】このフランジ継手は、図7乃至図12に示される様な下記する工程で成形されると推定される。かかる成形工程を説明すると、第1の工程では、図7に示される様に、先端部がフランジ部材(フランジ体)100の被連結部材との当接面101側から突出するようにパイプ103を被連結部材との反当接面102側からフランジ部材100の取付孔104に挿入する。第2の工程では、図8に示される様に、第1回目のプレスによりフランジ部材100の前記反当接面102より手前側のパイプ1側面に拡管部(環状突出壁部)105を形成する。第3の工程では、図9に示される様に、第2回目のプレスによりパイプ103の前記先端部を拡管する。第4の工程では、図10に示される様に、第3回目のプレスによりパイプ103の先端部のうち前記拡管された側の開口近傍を縮管し、この縮管部分よりもフランジ部材100側を拡管したままとして、拡管部(拡径壁部)106を予備形成する。第5の工程では、図11に示される様に、第4回目のプレスにより拡管部106を最終する。第6の工程では、図12に示される様に、第5回目のプレスにより前記縮管部分の開口近傍を再度拡管することにより開口部107を成形してOーリング外挿部108を形成する。 【0004】このように、上記公知のフランジ継手は、Oーリング外挿部を形成する工程までにおいて最低でも6回の工程を要すると共に、その成形にあたっては全てプレス加工によって行われ、そのプレス回数は5回である。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかし、プレス加工のみによってフランジ継手を成形する場合には、フランジ部材の当接面101より突出したパイプ103の先端部が複雑な形状になるとプレス回数が増加するため、フランジ継手の加工コストが高くなるという不具合を有する。 【0006】また、パイプ103の外挿部107及びOーリング外挿部108を全てプレスにより成形するので、どうしても加工精度が低くならざるを得ない。このため、許容範囲を越える寸法誤差が生じて被連結部材の挿入孔にパイプ103の開口部107又は拡張部106を挿嵌することが不可能となったり、Oーリング外挿部108に外挿されたOーリングが被連結部材の挿入孔の内壁に適宜に接せず十分なシール性を得ることができないという不具合が生ずる虞れもあった。 【0007】これに対し、フランジ部材及びこれに挿入されたパイプを転動させながら成形する転造加工という方法により開口部、Oーリング外挿部等を成形するようにすれば、プレス加工による場合よりもその加工精度が高いので上記不具合を生ずることを防止でき、しかもパイプの先端部が複雑な形状となっても対応することができるが、この転造加工は必要とする成形機等が高額である等の設備面でプレス加工に比較して高いコストとなるので、採用しがたい。 【0008】そこで、この発明は、フランジ継手を成形するに際してその工程を工夫することにより、加工精度を高めてパイプの先端部等の寸法誤差を小さくすると共に、かかる工程を採用してもコストの上昇を抑えることができ、更にパイプの先端部の形状が複雑化しても容易に対応することができるフランジ継手及びその成形方法を提供することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】しかして、この発明に係るフランジ継手は、パイプの端部にフランジ部材を取付けて成るフランジ継手において、前記フランジ部材の被連結部材との当接面側から反当接面まで貫通する取付孔に、前記パイプが前記反当接面側から挿入されることにより、パイプの先端部を当接面側から突出したものとすると共に、この突出したパイプのOーリングを外挿する部分を、塑性加工にて形成された肉厚部分を切削して設けたものとしている(請求項1)。 【0010】そして、このフランジ継手を成形するにあたっては、被連結部材との反当接面側から当接面側に貫通するフランジ継手の取付孔にパイプを挿入する第1の工程と、前記パイプの軸方向からの塑性加工により該パイプの前記取付孔の当接面側から突出した部分を膨出させて拡張部とする第2の工程と、前記パイプの軸方向からの塑性加工により前記パイプの当接面側の開口端近傍の部分をフレア状に膨出させる第3の工程と、前記パイプの軸方向からの塑性加工により前記フレア状に拡管された開口端近傍の部分を拡張部側に寄らせて肉厚部分を形成する第4の工程と、切削加工により拡管された開口端近傍部位を開口部に成形し、前記肉厚部分からOーリングを外挿する部分を形成すると共に肉厚部分に連なる拡張部の外径寸法を調整する第5の工程とが用いられる(請求項2)。 【0011】これにより、塑性加工によりある程度フランジ継手の形状を成形した後にパイプの先端部分の最終加工を切削加工によって行うので、プレス加工のみの場合よりもその加工精度を高めることができると共に、パイプの先端部分の形状が複雑化しても容易に対応することができる。 【0012】また、塑性加工は、拡張部の成形のため、パイプの開口端近傍部位の拡管のため、及び開口端近傍部位を拡張部まで寄せるための3回で済むことから、例えば塑性加工がプレス加工の場合には、プレスの回数は上記公知のフランジ継手よりも減少することとなる。このため、プレスに要するクランプの数も減少し、成形機の小型化を図ることが可能となる。 【0013】尚、前記第2工程において、前記パイプの軸方向からの塑性加工により該パイプの前記取付孔の反当接面側の所定部位を膨出させて拡張部を形成するようにしても良い(請求項3)。これにより、フランジ部材に対し拡張部が両側から当接するので、フランジ部材とパイプとは強固に取付けられたものとなる。 【0014】 【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図面により説明する。 【0015】図1において、この発明に係るフランジ継手1によりパイプ2が被連結部材30の挿入孔31に挿嵌して取付けられた状態が示されている。かかるフランジ継手1は、フランジ部材20にパイプ2を取り付けてなるものである。 【0016】このうち、フランジ部材20は、被連結部材の反当接面21から被連結部材に当接する当接面22まで貫通した取付孔23が形成されている。この取付孔25は、下記するパイプ2が挿嵌されるもので、反当接面21側の開口端近傍部位23aは、この実施形態ではその内径が幾分大きくなっている。 【0017】パイプ2は、例えばアルミニウムを主材料とするもので、この実施形態においては、反当接面21側において拡張部3が、当接面22側において拡張部4が形成されており、このうち拡張部3は、開口端近傍部位23aと取付孔23の他の部位との段差面に当接し、拡張部4は、取付孔23の開口周縁部に当接したものとなっている。これにより、パイプ2は、フランジ部材20に強固に取付けられたものとなっている。更に、パイプ2は、先端部の開口近傍において、拡張部4と略同径の開口部5が形成されており、この拡張部4と開口部5との間にOーリング外挿部6が形成されている。 【0018】一方で、被連結部材30には、前記パイプの拡張部4及び開口部5の外径と略同径の挿入孔31が形成されている。 【0019】これにより、Oーリング外挿部6にOーリング10を外挿して、フランジ部材20の当接面22が被連結部材30に当接するまでフランジ継手1のパイプ2を挿入孔31に装着した場合には、このOーリング10により被連結部材30とフランジ継手1とがシール性良く連結される。 【0020】次に、このフランジ継手1の成形方法について図2乃至図6を用いて説明する。 【0021】まず、第1の工程として、図2に示される様に、被連結部材との反当接面21側から当接面22側まで貫通した取付孔23に、パイプ2を例えば反当接面21側から挿入する。 【0022】次に、第2の工程として、図3に示される様に、所定の型が形成されたクランプ(図示せず)により、パイプ1に対してその軸方向(矢印方向)でフランジ部材20を挟むようにして第1回目のプレスをする。これにより、反当接面21側において拡張部3が、当接面22側において拡張部4が成形される。 【0023】そして、第3の工程として、図4に示される様に、図示しない前記とは異なる型が形成されたクランプにより、パイプ2に対しその軸方向(矢印方向)に第2回目のプレスをする。これにより、パイプ2の開口端近傍部位がフレア状に拡管された拡管部7となる。 【0024】また、第4の工程として、図5に示される様に、これも図示しない前述してきたのとは異なる型が形成されたクランプにより、パイプ2に対しその軸方向(矢印方向)に第3回目のプレスをする。これにより、拡管部7が拡張部4側に寄せられることにより、パイプ2の開口端から拡張部4までの寸法が短くなると共に、当該拡管部7の拡張部側部位が肉厚となる。この部分を以下便宜上肉厚部分8として説明する。 【0025】更に、第5の工程として、図6に示される様に、拡張部4の外側部位を切削加工により削って被連結部材30の挿入孔31に挿入可能な外径にすると共に、拡張部7の開口端側部位を同じく切削加工により削って、被連結部材30の挿入孔31に挿入可能な外径の開口部5に形成し、拡管部7の拡張部側の肉厚部分8から所望の溝の深さを有するOーリング外挿部6に形成する。 【0026】従って、以上の工程によりフランジ継手を成形するので、その工程を5回に抑えることができると共に、プレス作業が3回で済むので、成形機の小型化が図れ、設備費用を低減することができる。 【0027】また、パイプ2の開口部5、Oーリング外挿部6の成形は切削加工により行うと共に、拡張部4の外径寸法の調整を切削加工により行うので、開口部5又は拡張部6が被連結部材30の挿入孔31に挿入することができないという事態を防止することができる。また、Oーリング外挿部6の溝が深すぎて、Oーリング10が挿入孔31の内壁に当接しないという事態も防止することができる。 【0028】尚、切削加工に至るまでのフランジ継手の3回の概略成形をプレス加工により行うと説明してきたが、必ずしもかかるプレス加工に限定されず、フランジ継手の概略成形が可能であれば、いかなる塑性加工であっても良いのは勿論である。 【0029】また、フランジ継手1は、反当接面21側に拡張部3が成形したものとしていいるが、拡張部3がなくても良いものであり、これに伴いフランジ継手1の成形工程もかかる拡張部を成形するための工程がなくなることとなる。 【0030】 【発明の効果】以上により、この発明によれば、ある程度塑性加工によりフランジ継手の形状を成形した後に開口部及びOーリングを外挿する部分の成形、パイプの先端部側の拡張部の外径寸法の調整を切削加工により行うので、被連結部材の挿入孔に確実にパイプの開口部及び拡張部を挿入することが可能となり、またOーリング外挿する部分に外挿されれたOーリングが被連結部材の挿入孔の内壁に適宜当接するので、パイプと被連結部材とのシール性を優れたものとすることが可能となる。また、パイプの先端部の形状が複雑化しても容易に対応することができる。 【0031】また、この発明によれば、単にプレス加工によりフランジ継手を成形する場合に比し、塑性加工の回数の減少を減少することができるため、成形機の小型化を図ることができるので、フランジ継手の成形コストを削減することが可能となる。また、転造加工のみにより成形する場合よりも必要とする成形機のコストが少なくて済むので、転造加工のみの場合よりも設備費用を低減することが可能である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】593044481 【氏名又は名称】株式会社ミトヨ 【識別番号】000003333 【氏名又は名称】株式会社ゼクセル
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)6月19日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】大貫 和保 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−13960 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)1月22日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−178861 |
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