| 【発明の名称】 |
弁装置における弁開閉用トルク伝達軸の熱遮断構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】保名 隆秀
【氏名】森永 薫
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| 【要約】 |
【課題】弁部分から弁操作部への熱伝達を遮断する。
【解決手段】弁箱から弁軸2aに連結されたトルク伝達軸2bを延設し、この軸2bを操作機によって回すことにより弁開閉を行う弁装置である。トルク伝達軸2bと弁軸2aに溶着又はキー止めのフランジ部材10a、10bを断熱材11を介してボルト13締めし、ボルト13の貫通部にも断熱スリーブを介在する。それらの断熱材によって軸2a、2bを介した熱伝達が遮断され、弁部分からの熱伝達による熱変化に基づく操作機のシール、潤滑劣化等の問題が解決される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 弁箱1から弁軸2を所要長さ延長してトルク伝達軸2とし、このトルク伝達軸2をその先端でもって操作機Eにより回転させて弁Vを開閉する弁装置において、上記トルク伝達軸2をその長さ方向の所要位置で分割し、その両分割軸2a、2bの分割端にそれぞれフランジ部材10a、10bを設け、この両フランジ部材10a、10bは断熱層を介し平行に位置して、ボルト13により断熱層を介し締結されていることを特徴とする弁開閉用トルク伝達軸の熱遮断構造。 【請求項2】 上記両フランジ部材10a、10bをその側面で断熱板11を介在して固定板12により挟持し、その固定板12、断熱板11及びフランジ部材10a、10bにボルト13を貫通してそれらを締結し、かつ、前記ボルト13とフランジ部材10a、10bの間には断熱材からなるスリーブ14を介在したことを特徴とする請求項1に記載の弁装置における弁開閉用トルク伝達軸の熱遮断構造。 【請求項3】 上記弁箱1に上記トルク伝達軸2をカバーして上記操作機Eを支持する筒状スタンド30を設け、その弁箱1とスタンド30を、スリーブ31を介したそのスタンド30の長さ方向の嵌め合いにより連結し、前記スリーブ31を断熱材で形成して前記スタンド30の熱伝導の遮断を図り、かつ弁箱1とスタンド30のスリーブ31への両嵌合部1a、30aを偏心させるとともに、前記スリーブ31に対しても、弁箱1とスタンド30の嵌合部1a、30aをそれぞれ偏心させたことを特徴とする請求項1又は2に記載の弁装置における弁開閉トルク伝達軸の熱遮断構造。 【請求項4】 上記フランジ部材10a、10bの対向面間に、それぞれに嵌合する断熱材からなる心出し部材15を設け、この心出し部材15の嵌合により、上記分割軸2a、2bを同一軸上としたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の弁装置における弁開閉トルク伝達軸の熱遮断構造。 【請求項5】 上記断熱材からなるもの11、14、15、16、31を絶縁材料としたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記載の弁装置における弁開閉用トルク伝達軸の熱遮断構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、弁装置における弁開閉用トルク伝達軸及びそのカバーの熱遮断構造に関する。 【0002】 【従来の技術】流体管路に介設される弁装置において、弁箱から弁軸を所要長さ延長してトルク伝達軸とし、このトルク伝達軸をその先端でもって操作機により回転させて弁を開閉するものがある(図1参照)。また、トルク伝達軸をカバーで被い、そのカバーで前記操作機を支持したものもある(図4参照)。 【0003】この弁装置において、管路に高温又は低温の流体が流れると、その高低温がトルク伝達軸及びカバーを介して操作部に伝達され、操作機のシール、潤滑性に支障をきたす場合がある。特に、低温流体の場合、結露が生じ、前記シール性等の問題に加え、結露による水滴によって錆が発生し易くなるうえに、水滴が床上に落下し、床面を濡らす問題がある。 【0004】上記結露による床面の濡れを防止する手段として、従来では、特開平8−184379号公報、特開平9−100946号公報等において、上記カバーを断熱材で形成したり、カバーに断熱材を介在したものがある。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】上記各公報等に記載の技術は、いずれも、結露による床面等の濡れを防止するものゆえに、カバー部の熱遮断を図っている。このため、トルク伝達軸を介して操作部に熱伝達がなされるため、上記シール性等の問題は十分に解決されていない。また、断熱材を介在したものも、ボルト締めしており、このボルトを介して熱伝達がなされ、十分な熱遮断性を得ていない。 【0006】なお、トルク伝達軸を断熱材で作ることも考えられるが、剛性などの問題から、開閉精度が劣る場合がある。また、トルク伝達軸を長くすれば、その軸を介しての熱伝導をある程度は抑制し得るが、十分な抑制(熱遮断)を得るには、軸を長くせざるを得ず、弁装置全体の背が高くなり、据付けスペースに問題が生じる。 【0007】この発明は、操作部への熱伝達を有効に遮断することを課題とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、この発明は、上記トルク伝達軸の途中に断熱層を介在して、その断熱層により、前記トルク伝達軸の熱伝導を遮断するようにしたのである。 【0009】また、上記トルク伝達軸をカバーで被い、そのカバーで操作機を支持したものにおいては、そのカバー(スタンド)にも、断熱層を介在して、その断熱層により、スタンドの熱伝導を遮断するようにしたのである。 【0010】このように、断熱層によって、操作部を高低温となる弁部分と熱的に遮断することにより、熱変化によるシール、潤滑性等の支障が生じず、結露も発生しない。 【0011】 【発明の実施の形態】この発明の一実施形態としては、弁箱から弁軸を所要長さ延長してトルク伝達軸とし、このトルク伝達軸をその先端でもって操作機により回転させて弁を開閉する弁装置において、前記トルク伝達軸をその長さ方向の所要位置で分割し、その両分割軸の分割端にそれぞれフランジ部材を設け、この両フランジ部材は断熱層を介し平行に位置して、ボルトにより断熱層を介し締結されている構成を採用し得る。 【0012】そのより具体的な態様は、上記両フランジ部材をその側面で断熱板を介在して固定板により挟持し、その固定板、断熱板及びフランジ部材にボルトを貫通してそれらを締結し、かつ、前記ボルトとフランジ部材の間には断熱材からなるスリーブを介在した構成とし得る。 【0013】これらの構成は、いずれも、ボルトの締結によって分割されたトルク伝達軸(弁軸)が一体に連結され、操作機の回転トルクが弁体に伝達されて、弁の開閉がなされる。また、各部材間は断熱層によって断熱され、弁軸部から操作部への熱遮断が行われる。また、両フランジ部材をその側面でもって締結すれば、高さ寸法(弁軸(トルク伝達軸)の長さ)にその断熱層の厚みが影響せず、このため、断熱材の厚みも十分に採ることができて、断熱効果を十分に得ることができる。 【0014】また、カバーをなすスタンドを設けたものにあっては、弁箱とスタンドを断熱材製スリーブを介したそのスタンドの長さ方向の嵌め合いにより連結し、弁箱とスタンドのスリーブへの両嵌合部を偏心させるとともに、前記スリーブに対して、弁箱とスタンドの嵌合部をそれぞれ偏心させた構成を採用し得る。 【0015】上記断熱材からなる各部材を絶縁材とすれば、弁部分と操作部を電気絶縁することができ、電蝕などの不都合を防止し得る。また、両フランジ部材間に心出し部材を嵌着するようにすれば、そのフランジ部材(両分割軸)の心出しを容易に行い得る。 【0016】 【実施例】図1乃至図3に一実施例を示し、この実施例は、流体管路Sにバタフライ弁Vを介設し、この弁Vを構造物に固定するとともに、弁箱1から弁軸(トルク伝達軸)2を上方に延長して設け、そのトルク伝達軸2を床等の構造物Dに固定の操作機Eに導いたものである。操作機Eは、ハンドル3を回すことにより、減速機構4等を介してトルク伝達軸2を回転させ、弁Vの弁体を回動して弁開閉する。 【0017】この弁装置において、この発明に係る特徴部分は、弁軸(トルク伝達軸)2を2分割し、すなわち、弁体と一体の弁軸2aと操作機Eに連結されたトルク伝達軸2bとに分割し、その連結部を、断熱的に連結した点である。 【0018】その連結部は、図1乃至図3に示すように、弁軸2aとトルク伝達軸2bの端部にフランジ部材10a、10bをキー止め又は溶着し、この両部材10a、10bの側面に断熱板11を介在して固定板12を当てがい、それらにボルト13を貫通して締結したものである。ボルト13の貫通部にはそれぞれ断熱材からなるスリーブ14を嵌めてフランジ部材10a、10bとの断熱を図る。また、両フランジ部材10a、10bの対向面には断熱材からなる心出し部材15を嵌入して、弁軸2aとトルク伝達軸2bの心出しを行うとともに、両フランジ部材10a、10bを断熱層(空気層も含む)を介して確実に平行に維持する。 【0019】断熱板11等をなす断熱材は、金属、セラミック、樹脂などの硬質で断熱性のあるものを使用し、樹脂では、ナイロン、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド等を採用する。また、適宜に中空とすることにより、断熱効果を高めることもできる。これらの断熱部材11、14、15の存在により、弁軸2aとトルク伝達軸2bは熱遮断され、弁Vの熱変化が操作部Eに極力伝わりにくい。弁軸2a、伝達軸2b、固定板12、ボルト13にはSS、SUSなどの鉄部材を採用する。ボルト締めだけで心出しができれば、心出し部材15は省略し得る。 【0020】図4、図5には他の実施例を示し、この実施例は、トルク伝達軸(弁軸)2をカバーするスタンド30を設けて、このスタンド30に操作機Eを設けたものである。 【0021】この実施例も、図5に示すように、弁軸2aとトルク伝達軸2bは上記実施例と同様の構成となっており、スタンド30のソケット部30aを、スリーブ31を介在して弁箱1の上面支持部1aに嵌め込んだ構成が特徴である。 【0022】上記スリーブ31はスタンド30と支持部1aに相互に偏心して両者に嵌まり込み、かつソケット部30aと支持部1aも偏心しており、スリーブ31を介して支持部1aにスタンド30が回転することなく嵌まり合っている。また、スリーブ31の素材は、上述の各断熱部材11、14、15の素材と同一のものであり、このスリーブ31の存在により、弁箱1とスタンド30はその横断面全域で熱遮断され、弁Vの熱変化がスタンド30を介して操作部Eに極力伝わりにくい。このスリーブ31も中空とし得る。 【0023】なお、図中、40は、この弁装置の運搬時、弁箱1とスタンド30の離脱を防止するためのボルトであって、装置の設置後においては、取外す。このため、スタンド30と弁箱1の熱遮断は、空気層を含めたスリーブ31によって担保される。 【0024】図6にはさらに他の実施例を示し、この実施例は、両フランジ部材10a、10b間の断熱層を心出し部材15付きの部材16でなし、その部材15を介在して両フランジ部材10a、10bをボルト締めしている。 【0025】なお、断熱材からなる上記各部材11、14、15、16に絶縁材料を使用すれば、弁Vと操作部Eが電気絶縁される。 【0026】 【発明の効果】この発明は、以上のように、弁部分とその操作部分を熱的に遮断したので、弁部分からの熱伝達による熱変化に基づく操作部(操作機)の諸問題を解決し得る。また、フランジ部材のボルト締めであるから、トルク伝達には断熱材はあまり関与せず、このため、断熱材に強度、硬度、変形などの厳しいものを要求しなくてもよい。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000142595 【氏名又は名称】株式会社栗本鐵工所
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)4月16日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】鎌田 文二 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−304048 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)11月5日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−106482 |
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