トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F16 機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段




【発明の名称】 流体制御バルブの開閉装置
【発明者】 【氏名】岩▲崎▼ 善輔

【氏名】新澤 善一

【要約】 【課題】バルブを直接的に駆動する構成で開閉の応答性が良く、取付姿勢に制約を受けずに取付けでき、バルブ開閉の途中開度で停止および保持可能なバルブ開閉装置の提供を目的とする。

【解決手段】流体制御バルブ1の開閉装置10において、バルブボディ3に取付けられたブラケット11と、ブラケット11に固定される超音波リニアモータ15,15とを有し、リニアモータ15はバタフライバルブ5の軸部5aの外周に所定の押圧力で当接するセラミックスペーサ19を備え,バタフライバルブ5の全開と全閉およびその途中開度での停止および該停止開度に保持可能であることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 管路中に配設され該管路にほぼ直交する回転軸を有すると共に該回転軸の回転により該管路を開閉して移送流体を制御する流体制御バルブの開閉装置であって、前記管路または前記制御バルブの本体に取付けられた支持部材と、前記支持部材に固定される超音波リニアモータとを有し、前記超音波リニアモータは、前記回転軸と一体回転する部材に所定の押圧力で当接する振動子を備えることを特徴とする流体制御バルブの開閉装置。
【請求項2】 請求項1に記載の流体制御バルブの開閉装置であって、前記振動子は、前記制御バルブと一体に回転する回転部材の円筒面に当接することを特徴とする流体制御バルブの開閉装置。
【請求項3】 請求項1に記載の流体制御バルブの開閉装置であって、前記振動子は、前記回転軸と一体に回転する板状の回転部材の少なくとも一方の面に当接することを特徴とする流体制御バルブの開閉装置。
【請求項4】 管路中に配設され該管路にほぼ直交する軸部を有すると共に該軸部の軸方向の進退により該管路を開閉して移送流体を制御する流体制御バルブの開閉装置であって、前記管路または前記制御バルブの本体に取付けられた支持部材と、前記支持部材に固定される超音波リニアモータとを有し、前記超音波リニアモータは、前記制御バルブの軸部の外周に所定の押圧力で当接する振動子を備えることを特徴とする流体制御バルブの開閉装置。
【請求項5】 管路中に配設され該管路にほぼ直交する軸部を有すると共に該軸部の軸方向の進退により該管路を開閉して移送流体を制御する流体制御バルブの開閉装置であって、前記管路または前記制御バルブの本体に取付けられた支持部材と、前記支持部材に固定される超音波リニアモータと、前記軸部と前記支持部材とはそれぞれ互いに係合するねじ部とを有し、前記振動子は、前記軸部と一体に回転する回転部材の円筒面に当接することを特徴とする流体制御バルブの開閉装置。
【請求項6】 請求項5に記載の流体制御バルブの開閉装置であって、前記振動子は、前記軸部と一体に回転する板状の回転部材の少なくとも一方の面に当接することを特徴とする流体制御バルブの開閉装置。
【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の流体制御バルブの開閉装置であって、互いの振動子を対向して配置されるか互いの振動子を逆向きに配置される対の超音波リニアモータを有し、前記支持部材は、一方の超音波リニアモータの反振動子側端部を押圧する押圧部材を備える一方の壁部を有すると共に他方の超音波リニアモータの反振動子側端部に当接支持する他方の壁部を有することを特徴とする流体制御バルブの開閉装置。
【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の流体制御バルブの開閉装置であって、前記超音波リニアモータは、前記管路への取付姿勢に制約を受けずに取付け可能であると共に前記制御バルブの全開と全閉との途中開度での停止および該停止開度に保持可能であることを特徴とする流体制御バルブの開閉装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体制御バルブの開閉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の流体制御バルブとしては、例えば図12に示すようなものが、シーケーディ株式会社、昭和63年5月発行の商品カタログの240〜241ページに記載されている。これは一般流体用のうちの水用に用いられるパイロットキック式の電磁弁であり、ソレノイドの吸引力と流体(水)圧力とによって作動する構造のものである。
【0003】この電磁弁101は、コイル103に通電されないときは、図示のように主弁105先端のゴム部105aがバルブボディ107の入口107a側と出口107b側とを連通する弁口109に着座して閉じている。バルブボディ107の上部のコイル103に通電されるとプランジャ111がコアアッセンブリ113に吸着されて弁座115が開き、主弁105内部の水が主弁105の軸心の孔105bを通って出口107b側へ流れる。これにより主弁室105c内の圧力が入口107a側の圧力よりも低くなり、主弁105が弁口109から浮き上り入口107a側と出口107b側とが連通される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この電磁弁101の配管への取付け姿勢は、図12示のようにコアアッセンブリ113を上にした鉛直姿勢に限定され、コアアッセンブリ113が配管の軸周りに水平より下向きに傾斜して取付けられると、重量の大きなプランジャ111が自重により通電時のようにコアアッセンブリ113側へ移動し、弁座115が開いたままになって、入口107a側と出口107b側とが連通されたままになってしまうという問題がある。
【0005】また、電磁弁101の開閉には、コイル103への通電、非通電により、重量の大きいプランジャ111を吸引しているので、応答性がよくない。
【0006】そこで、本発明は、バルブを直接的に駆動する簡単な構成で開閉の応答性が良く、取付姿勢に制約を受けずに取付けでき、バルブ開閉の途中開度で停止および保持可能なバルブ開閉装置の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、管路中に配設され該管路にほぼ直交する回転軸を有すると共に該回転軸の回転により該管路を開閉して移送流体を制御する流体制御バルブの開閉装置であって、前記管路または前記制御バルブの本体に取付けられた支持部材と、前記支持部材に固定される超音波リニアモータとを有し、前記超音波リニアモータは、前記回転軸と一体回転する部材に所定の押圧力で当接する振動子を備えることを特徴とする。
【0008】したがって、超音波領域の周波数の電圧が超音波リニアモータに印加されると、楕円運動する振動子が当接相手の、回転軸と一体回転する部材を直接回転させる簡単な駆動構成により、応答性良く回転軸が回転して管路が開閉され、例えば移送流体の流量が応答性良く制御される。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の流体制御バルブの開閉装置であって、前記振動子は、前記回転軸と一体に回転する回転部材の円筒面に当接することを特徴とする。
【0010】したがって、請求項1の発明と同等の作用・効果が得られると共に、円筒面の内外いずれの面に振動子を当接させる構成にしてもよく、例えば円筒面の半径を増減して形成すれば、それに応じて増減した駆動トルクを回転部材に与えることが可能である。
【0011】さらに、リニアモータを放射状に配置し、配置個数を増減して、各リニアモータで回転部材を同一方向に駆動し、駆動トルクを調整することも可能で、駆動トルク選定の自由度が向上する。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の流体制御バルブの開閉装置であって、前記振動子は、前記回転軸と一体に回転する板状の回転部材の少なくとも一方の面に当接することを特徴とする。
【0013】したがって、請求項1の発明と同等の作用・効果が得られると共に、例えば板状の回転部材の両面にリニアモータの振動子を対向して配置すれば、両リニアモータの押圧力が相殺され、板状の回転部材を撓ませるような無理な負荷がかからないようにすることができる。
【0014】また、板状の回転部材を用いることにより、配置するリニアモータの個数の増減や配置する半径位置の増減による駆動トルクの調整は一層容易になる。
【0015】請求項4に記載の発明は、管路中に配設され該管路にほぼ直交する軸部を有すると共に該軸部の軸方向の進退により該管路を開閉して移送流体を制御する流体制御バルブの開閉装置であって、前記管路または前記制御バルブの本体に取付けられた支持部材と、前記支持部材に固定される超音波リニアモータとを有し、前記超音波リニアモータは、前記制御バルブの軸部の外周に所定の押圧力で当接する振動子を備えることを特徴とする。
【0016】したがって、超音波領域の周波数の電圧が超音波リニアモータに印加されると楕円運動する振動子が当接相手のバルブの軸部を直接軸方向に進退させるので、管路が応答性良く開閉され、例えば移送流体の流量が応答性良く制御される。
【0017】請求項5に記載の発明は、管路中に配設され該管路にほぼ直交する軸部を有すると共に該軸部の軸方向の進退により該管路を開閉して移送流体を制御する流体制御バルブの開閉装置であって、前記管路または前記制御バルブの本体に取付けられた支持部材と、前記支持部材に固定される超音波リニアモータと、前記軸部と前記支持部材とはそれぞれ互いに係合するねじ部とを有し、前記振動子は、前記軸部と一体に回転する回転部材の円筒面に当接することを特徴とする。
【0018】したがって、リニアモータが軸部と一体回転する円筒面を直接回転させると、固定の支持部材とねじ係合している軸部が回転しながら軸方向に往復運動して、応答性良く制御バルブを開閉し、例えば移送流体の流量が応答性良く制御される。
【0019】また、円筒面の内外いずれの面に振動子を当接させる構成にしてもよく、例えば円筒面の半径を増減して形成すれば、それに応じて増減した駆動トルクを回転部材に与えることが可能である。
【0020】さらに、リニアモータを放射状に配置し、配置個数を増減して、各リニアモータで回転部材を同一方向に駆動し、駆動トルクを調整することも可能で、駆動トルク選定の自由度が向上する。
【0021】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の流体制御バルブの開閉装置であって、前記振動子は、前記軸部と一体に回転する板状の回転部材の少なくとも一方の面に当接することを特徴とする。
【0022】したがって、請求項5の発明と同等の作用・効果が得られると共に、例えば板状の回転部材の両面にリニアモータの振動子を対向して配置すれば、両モータの押圧力が相殺され、板状の回転部材を撓ませるような無理な負荷がかからないようにすることができる。
【0023】また、板状の回転部材を用いることにより、配置するリニアモータの個数の増減や配置する半径位置の増減による駆動トルクの調整は一層容易になる。
【0024】請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の流体制御バルブの開閉装置であって、互いの振動子を対向して配置されるか互いの振動子を逆向きに配置される対の超音波リニアモータを有し、前記支持部材は、一方の超音波リニアモータの反振動子側端部を押圧する押圧部材を備える一方の壁部を有すると共に他方の超音波リニアモータの反振動子側端部に当接支持する他方の壁部を有することを特徴とする。
【0025】したがって、請求項1〜6のいずれかの発明と同等の作用・効果が得られると共に、リニアモータ支持部材の一方の壁部にだけ振動子を被駆動部材に押圧する押圧部材を備え、他方の壁部は反振動子側端部に当接し該端部を支持するだけという、より簡単な構成で振動子を被駆動部材に押圧できるので、部品点数、加工工数の低減と共に、装置の組み付けも容易となり、コストが低減される。
【0026】請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれかに記載の流体制御バルブの開閉装置であって、前記超音波リニアモータは、前記管路への取付姿勢に制約を受けずに取付け可能であると共に前記制御バルブの全開と全閉との途中開度での停止および該停止開度に保持可能であることを特徴とする。
【0027】したがって、請求項1〜7のいずれかの発明と同等の作用・効果が得られると共に、リニアモータは取付姿勢を選ばないので、前記従来例と異なり、取付けの自由度が向上する。
【0028】また、例えばセンサ等によりバルブの回転角を検出して所望の開度にバルブの駆動を停止可能で、かつその停止状態に保持可能であり、移送流体の流量を無段階に可変制御することが可能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】[第1実施形態]本発明の第1実施形態を図1〜図3により説明する。図1は本実施形態の開閉装置10を流体制御バルブ1に取り付けた状態の概略構成を示し、図1は図2のA−A断面図であり、図2は図1のB−B断面図である。また、図3は図2のC−C断面図である。
【0030】図1〜図3に示すように、制御バルブ1のバルブボディ(バルブの本体)3は、流体としての空気を移送する図外の配管(管路)に介装され、流量制御するバタフライバルブ5がその上下の軸部(回転軸)5aを介してバルブボディ3内に回転自在に支持されている。バタフライバルブ5の軸部5aにはスリーブ7が圧入、固定されている。スリーブ7の外周は表面硬化されている。
【0031】そして、開閉装置10のブラケット(支持部材)11がバルブボディ3に固定され、ブラケット11の中心部をバタフライバルブ5の軸部5aが貫通している。なお、ブラケット11は図外の配管に固定してもよい。
【0032】開閉装置10は駆動源として一対の超音波リニアモータ15,15(以下リニアモータ15と略す)を備えている。リニアモータ15は薄い矩形の圧電セラミックからなり、箱形の保持具17に内蔵されている。
【0033】また、圧電セラミックの先端側(軸部5a側)には硬質の99%アルミナからなるセラミックスペーサ(振動子)19,19が接着され、セラミックスペーサ19は止めねじ(押圧部材)21により押圧され,所定の押圧力で軸部5aのスリーブ7の外周に当接している。この当接した状態で、各保持具17がブラケット11にボルト23により取り付けられている。
【0034】こうして、一対のリニアモータ15がバタフライバルブ5の軸部5aを挟んでセラミックスペーサ19を対向させて対称配置されている。
【0035】なお、図2では、バタフライバルブ5の軸部5aは鉛直に配置され、リニアモータ15,15(開閉装置10)が水平状態に取付けられているが、開閉装置10の取付姿勢、すなわちこの場合の軸部5aの方向は制約を受けずに360度いずれの方向に配置されてもよい。また、所用の駆動トルクが得られれば、リニアモータ15は1個だけ使用してもよい。
【0036】つぎに、制御バルブ1および開閉装置10の作用を説明する。
【0037】圧電セラミックに取り付けられた所定の電極に超音波領域の周波数の電圧を印加すると、圧電セラミックがその周波数に共振し、縦方向の共振運動と横方向の共振運動とが合成され、バタフライバルブ5のスリーブ7に当接しているセラミックスペーサ19の先端が楕円運動する。当接している両者19,7間の摩擦により一対のリニアモータ15,15が同一方向にスリーブ7(軸部5a)を回転させ、バタフライバルブ5が流路を開閉作動する。開閉作動の速度の変更は電圧を変えることにより可能で、そのときの開閉速度変更のタイムラグもない。また軸部5aの回転角度をセンサにより検出して開閉のストローク途中で開閉作動を停止することも可能で、その場合に、スリーブ7に当接しているセラミックスペーサ19の押圧力により、バタフライバルブ5をその停止時開度に保持することができる。
【0038】なお、一対のリニアモータ15,15が軸部5aを挟んで対称配置されているので、軸部5aの駆動トルクはリニアモータ15が1個の場合の2倍の駆動トルクが得られると共に、軸部5aに作用するセラミックスペーサ19,19の押圧力がバランスし、軸部5aには曲げ負荷がかからない。
【0039】また、軸部5aに表面硬化したスリーブ7を設けているので、当接面に十分な耐摩耗性が得られる。
【0040】こうして、本実施形態によれば、リニアモータ15のセラミックスペーサ19が直接バタフライバルブ5の軸部5aを駆動する簡単な構成でバタフライバルブ5の開閉作用が応答性良く得られる。
【0041】また、リニアモータ15は取付姿勢を選ばないので、前記従来例と異なり、取付けの自由度が向上する。
【0042】また、例えばセンサ等によりバタフライバルブ5の回転角を検出して所望の開度でバタフライバルブ5を停止可能で、かつその停止状態に保持可能であり、移送流体の流量を無段階に可変制御することが可能となる。
【0043】なお、リニアモータ15を1個用いることも可能である。
【0044】[第2実施形態]本発明の第2実施形態を図4、図5により説明する。図4、図5は本実施形態の開閉装置30部の概略構成を示し、図4aは図4bのD−D断面図であり、図4bは図4aのE−E断面図である。また、図5は図4bのF−F断面図である。
【0045】この開閉装置30は、超音波リニアモータ15,15(以下リニアモータ15と略す)の支持構造およびリニアモータ15による駆動構造が上記第1実施形態と異なり、その他の構成については第1実施形態と同じである。したがって、相違点を説明し、重複する説明は省略する。
【0046】図4、図5に示すように、開閉装置30のブラケット31の中心部を貫通しているバタフライバルブ5の軸部(回転軸)5bの上端部にドラム(回転部材)33がスプリングピン35により固定されている。ドラム33の内周面(円筒面)33aには表面硬化処理が施されている。一対のリニアモータ15,15は軸部5bを挟んで背中合せ(各セラミックスペーサ19が互いに逆向き)に対称位置に配置され、セラミックスペーサ(振動子)19,19はドラム33の内周面33aに所定の押圧力で当接している。なお、一対のリニアモータ15,15をドラム33の外周側に配置し、セラミックスペーサ19をドラム33の外周面に当接させてもよい。
【0047】このような構成により、本実施形態によれば、上記第1実施形態と同等の作用・効果が得られると共に、ドラム33の内周面33aの半径を増減して形成すれば、それに応じた駆動トルクを軸部5bに与えることが可能である。
【0048】さらに、リニアモータ15を放射状に配置し、配置個数を増減して、各リニアモータ15でドラム33を同一方向に駆動し、駆動トルクを調整することも可能で、駆動トルク選定の自由度が向上する。
【0049】また、リニアモータ15を1個用いることも可能である。
【0050】[第3実施形態]本発明の第3実施形態を図6により説明する。図6は本実施形態の開閉装置50部の概略構成を示し、図6aは図6bのH矢視図であり、図6bは図6aのG−G断面図である。
【0051】この開閉装置50は、超音波リニアモータ15,15(以下リニアモータ15と略す)による駆動構造が上記第1実施形態と異なり、その他の構成については第1実施形態と同じである。したがって、相違点を説明し、重複する説明は省略する。
【0052】図6bに示すように、バタフライバルブ5の軸部(回転軸)5cに円板(回転部材)51がスプリングピン35により固定されている。一方、ブラケット(支持部材)55がスリット55a等により半径方向張り出し量を調整可能にバルブボディ3に固定され、リニアモータ15,15が円板51を挟んで上下方向に対向してブラケット55に取付けられている。電圧の印加時にはリニアモータ15,15は円板51を同一方向に駆動する。
【0053】このように、本実施形態によれば、上記第1実施形態と同等の作用・効果が得られると共に、円板51の両面にリニアモータ15のセラミックスペーサ(振動子)19を対向して配置しているので、両リニアモータ15,15の押圧力が相殺され、円板51を撓ませるような無理な負荷がかからない。
【0054】また、円板51を用いることにより、配置するリニアモータ15の個数の増減やスリット55a等によるブラケット55の半径位置の増減により駆動トルクの調整は一層容易になる。
【0055】なお、リニアモータ15を1個用いることも可能である。
【0056】[第4実施形態]本発明の第4実施形態を図7、図8により説明する。図7は本実施形態の開閉装置60および流体制御バルブ2の概略構成を示し、図7aは平面図であり、図7bは図7aのJ−J断面図である。図8は図7bのK−K断面図である。
【0057】図7、図8に示すように、制御バルブ2が仕切りバルブ式である点が上記第1実施形態のバタフライバルブ式と異なり、その他の構成はほぼ同じである。したがって、相違点を主に説明し、重複する説明は省略する。
【0058】制御バルブ2のバルブボディ(バルブの本体)4は、流体としての空気を移送する図外の配管(管路)に介装され、バルブボディ4の中央の仕切部4aには入口側4bと出口側4cとを連通するポート4dが設けられている。バルブボディ4内には配管に対してほぼ垂直方向に進退可能にプランジャ6が支持されている。
【0059】プランジャ6の軸部6aは中間部材8を介してバルブボディ4に支持され、プランジャ6の頭部6bはバルブボディ4のポート4dのシート面4eに当接可能に配置されている。中間部材8にはシール8a,8bが配置され、それぞれバルブボディ4との間および軸部6aとの間をシールしている。また、プランジャ6の軸部6aにはスリーブ7aが圧入、固定されている。スリーブ7aの外周は角柱状に形成され、表面硬化されている。
【0060】開閉装置60のブラケット(支持部材)61がバルブボディ4にボルト63により固定され、ブラケット61の中心部をプランジャ6の軸部6aが貫通している。なお、ブラケット61は図外の配管に固定してもよい。
【0061】そして、一対の超音波リニアモータ15,15(以下リニアモータ15と略す)は、それぞれ止めねじ21によりプランジャ6の軸部6aに向けて押圧され、セラミックスペーサ(振動子)19,19は所定の押圧力でスリーブ7aの外周に当接している。この当接状態で各リニアモータ15はブラケット61にボルト23により固定されている。こうして、セラミックスペーサ19,19は対向配置されている。
【0062】なお、図7、図8では、プランジャ6の軸部6aは鉛直に配置され、リニアモータ15,15(開閉装置60)が水平状態に取付けられているが、開閉装置60の取付姿勢、すなわちこの場合の軸部6aの取付方向は制約を受けずに、360度いずれの方向に配置されてもよい。また、所用の駆動トルクが得られれば、リニアモータ15は1個だけ使用してもよい。
【0063】つぎに、制御バルブ2および開閉装置60の作用を説明する。
【0064】圧電セラミックに取り付けられた所定の電極に超音波領域の周波数の電圧を印加すると、圧電セラミックがその周波数に共振し、縦方向の共振運動と横方向の共振運動とが合成され、プランジャ軸部6aのスリーブ7aに当接しているセラミックスペーサ19の先端が楕円運動する。当接している両者19,7a間の摩擦によりスリーブ7aと共に軸部6aは図7、図8において上下方向に応答性良く駆動される。軸部6aすなわちプランジャ6が下方へ移動し、頭部6bがポート4dのシート面4eに当接したところで、制御バルブ2は閉じる。プランジャ6が逆方向に移動すると、頭部6bがシート面4eから離れ制御バルブ2は開く。
【0065】この開閉作動の速度の変更は電圧を変えることにより可能で、そのときの速度変更のタイムラグもない。また軸部6aの移動量をセンサにより検出して開閉のストローク途中で開閉作動を停止することも可能で、その場合に、スリーブ7aに当接しているセラミックスペーサ19の押圧力により、プランジャ6をその停止時の開度に保持することができる。
【0066】なお、一対のリニアモータ15,15が軸部を挟んで対称配置されているので、軸部を駆動する力はリニアモータ15が1個の場合の2倍の駆動力が得られると共に、軸部6aに作用するセラミックスペーサ19,19の押圧力がバランスし、軸部6aには曲げ負荷がかからない。
【0067】また、軸部6aに表面硬化したスリーブ7aを設けているので、当接面に十分な耐摩耗性が得られる。
【0068】こうして、本実施形態によれば、リニアモータ15のセラミックスペーサ19が直接プランジャ6の軸部6aを駆動する簡単な構成で制御バルブ2の開閉作用が応答性良く得られる。
【0069】また、リニアモータ15は取付姿勢を選ばないので、前記従来例と異なり、取付けの自由度が向上する。
【0070】また、例えばセンサ等によりプランジャ6の移動量を検出して所望の開度でプランジャ6を停止可能で、かつその停止状態に保持可能であり、移送流体の流量を無段階に可変制御することが可能となる。
【0071】なお、リニアモータ15を1個用いることも可能である。
【0072】[第5実施形態]本発明の第5実施形態を図9により説明する。図9は本実施形態の開閉装置60および流体制御バルブ2の概略構成を示す断面図である。
【0073】この実施形態は、プランジャ9が、超音波リニアモータ15(以下リニアモータ15と略す)により回転駆動される点と、バルブボディ4(固定側)とねじ係合されている点が上記第4実施形態と異なり、その他の構成は第4実施形態と同じである。したがって、相違点を主に説明し、重複する説明は省略する。
【0074】図9に示すように、開閉装置60のブラケット(支持部材)71は、バルブボディ4の上端部4fにねじ結合され、固定されている。また、バルブボディ4の上端部4fの内径側には、めねじを有するねじ部材12がバルブボディ4に一体化されている。そして、リニアモータ15,15は図示しないボルト23(図7参照)によりブラケット71に取付けられている。
【0075】一方、プランジャ9の軸部9aには、ねじ部材12とねじ係合するおねじ部9bが形成されている。また、プランジャ9の軸部9aの上端部はドラム33にスプリングピン35により一体化されている。そして、ドラム33の内周面(円筒面)33aには表面硬化処理が施されている。
【0076】一対のリニアモータ15,15は軸部9aを挟んで背中合せに対称位置に配置され、セラミックスペーサ(振動子)19,19はドラム33の内周面33aに所定の押圧力で当接している。なお、一対のリニアモータ15,15をドラム33の外周側に配置し、セラミックスペーサ19をドラム33の外周面に当接させてもよい。
【0077】このような構成により、リニアモータ15,15によりドラム33が回転駆動されると、ドラム33と一体化されているプランジャ9が回転し、プランジャ9は固定側のバルブボディ4とねじ部材12を介してねじ係合しているので、プランジャ9はドラム33と共に応答性良く上下方向に移動する。図9は、プランジャ9の下降のストロークエンドでポート4dが閉じた状態を示す。逆に、プランジャ9が上昇するとポート4dが開く。なお、プランジャ9は上下移動のストロークの途中で無段階に停止可能であり、またその停止位置に保持可能である。
【0078】こうして、本実施形態によれば、上記第4実施形態(図7、図8)と同様の作用・効果が得られると共に、ドラム33の内周面33aの半径を増減して形成すれば、それに応じた駆動トルクを軸部9aに与えることが可能である。
【0079】さらに、リニアモータ15を放射状に配置し、配置個数を増減して、各リニアモータ15でドラム33を同一方向に駆動し、駆動トルクを調整することも可能で、駆動トルク選定の自由度が向上する。
【0080】また、リニアモータ15を1個用いることも可能である。
【0081】[第6実施形態]本発明の第6実施形態を図10により説明する。図10は本実施形態の開閉装置80および流体制御バルブ2の概略構成を示す断面図である。
【0082】この実施形態は、超音波リニアモータ15,15(以下リニアモータ15と略す)によるプランジャ14の駆動構造が上記第4実施形態と異なり、その他の構成については第4実施形態(図7、図8)と同じである。したがって、相違点を説明し、重複する説明は省略する。
【0083】図10に示すように、プランジャ14の軸部14aの上端部に円板(回転部材)51がスプリングピン35により固定されている。そして、リニアモータ15,15が円板51を挟んで上下方向に対向してブラケット81に取付けられている。ブラケット(支持部材)81はバルブボディ4の上端部4fにねじ結合され、固定されている。電圧の印加時にはリニアモータ15,15は円板51を同一方向に回転駆動する。
【0084】一方、プランジャ14の軸部14aには、ねじ部材12とねじ係合するおねじ部14bが形成されている。リニアモータ15,15により円板51が回転駆動されると、プランジャ14の軸部14aは円板51と共に回転しつつ、上下動する。このとき、リニアモータ15,15はブラケット81の縦壁81aと共に、ブラケット81の図示しない縦レールに沿って上下動する。
【0085】このような構成により、本実施形態によれば、上記第4実施形態と同等の作用・効果が得られると共に、円板51の両面にリニアモータ15のセラミックスペーサ(振動子)19を対向して配置しているので、両リニアモータ15,15の押圧力が相殺され、円板51を撓ませるような無理な負荷がかからない。
【0086】また、円板51を用いることにより、配置するリニアモータ15の個数の増減や配置する半径位置の増減により駆動トルクの調整は一層容易になる。
【0087】なお、リニアモータ15を1個用いることも可能である。
【0088】[第7実施形態]本発明の第7実施形態を図11により説明する。図11は本実施形態の開閉装置90の超音波リニアモータ15,15(以下リニアモータ15と略す)の取付構造の概略を示し、図11aは平面図であり、図11bは図11aのL−L断面図である。
【0089】本実施形態では、開閉装置90のリニアモータ15のブラケット(支持部材)91への取付構造が上記第4実施形態(図7、図8)と相違し、その他の構成は第4実施形態と同じである。したがって、相違点を主に説明し、重複する説明は省略する。
【0090】図11に示すように、この開閉装置90では、リニアモータ15,15の各セラミックスペーサ(振動子)19をプランジャ軸部6aのスリーブ7aに所定の押圧力で押圧する止めねじ(押圧部材)21がブラケット91の右方壁部91aにだけ取付けられている。
【0091】このような構成により、止めねじ21により右方のリニアモータ15のセラミックスペーサ19をスリーブ7aに所定の押圧力で当接させると、その反力がブラケット81の左方壁部91bの内側面91cを介して左方のリニアモータ15のセラミックスペーサ19に作用し、そのセラミックスペーサ19を同じ押圧力でスリーブ7aに当接させる。
【0092】こうして、本実施形態によれば、上記第4実施形態と同等の作用・効果が得られると共に、止めねじ21をブラケット91の右方壁部91aにだけ取付けることで済むので、それだけ部品点数および加工工数が低減されると共に取付作業が容易になる。
【0093】なお、一対のリニアモータ15のセラミックスペーサ19を対向させて取付ける構成の駆動装置(開閉装置)の場合には、本実施形態の止めねじ21による押圧構造を適用することができる。また、駆動が回転駆動のみではなく、リニア駆動にも適用することができる。
【0094】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項1に記載の発明によれば、超音波領域の周波数の電圧が超音波リニアモータに印加されると、楕円運動する振動子が当接相手の、回転軸と一体回転する部材を直接回転させる簡単な駆動構成により、応答性良く回転軸が回転して管路が開閉され、例えば移送流体の流量が応答性良く制御される。
【0095】こうして、超音波リニアモータの振動子が直接バルブの回転軸と一体回転する部材を駆動する簡単な構成で上記の効果が得られる。
【0096】請求項2に記載の発明によれば、請求項1の発明と同等の効果が得られると共に、円筒面の内外いずれの面に振動子を当接させる構成にしてもよく、例えば円筒面の半径を増減して形成すれば、それに応じて増減した駆動トルクを回転部材に与えることが可能である。
【0097】さらに、リニアモータを放射状に配置し、配置個数を増減して、各リニアモータで回転部材を同一方向に駆動し、駆動トルクを調整することも可能で、駆動トルク選定の自由度が向上する。
【0098】請求項3に記載の発明によれば、請求項1の発明と同等の効果が得られると共に、例えば板状の回転部材の両面にリニアモータの振動子を対向して配置すれば、両モータの押圧力が相殺され、板状の回転部材を撓ませるような無理な負荷がかからないようにすることができる。
【0099】また、板状の回転部材を用いることにより、配置するリニアモータの個数の増減や配置する半径位置の増減による駆動トルクの調整は一層容易になる。
【0100】請求項4に記載の発明によれば、超音波領域の周波数の電圧が超音波リニアモータに印加されると楕円運動する振動子が当接相手のバルブの軸部を直接軸方向に進退させるので、管路が応答性良く開閉され、例えば移送流体の流量が応答性良く制御される。
【0101】こうして、超音波リニアモータの振動子が直接バルブの軸部を軸方向に往復駆動する簡単な構成で上記の効果が得られる。
【0102】請求項5に記載の発明によれば、リニアモータが回転部材、すなわち軸部を回転させると、固定の支持部材とねじ係合している軸部が回転しながら軸方向に往復運動して、応答性良く制御バルブを開閉し、例えば移送流体の流量が応答性良く制御される。
【0103】また、円筒面の内外いずれの面に振動子を当接させる構成にしてもよく、例えば円筒面の半径を増減して形成すれば、それに応じて増減した駆動トルクを回転部材に与えることが可能である。
【0104】さらに、リニアモータを放射状に配置し、配置個数を増減して、各リニアモータで回転部材を同一方向に駆動し、駆動トルクを調整することも可能で、駆動トルク選定の自由度が向上する。
【0105】こうして、超音波リニアモータの振動子が直接バルブの軸部を軸方向に往復駆動する簡単な構成で上記の効果が得られる。
【0106】請求項6に記載の発明によれば、請求項5の発明と同等の効果が得られると共に、例えば板状の回転部材の両面にリニアモータの振動子を対向して配置すれば、両モータの押圧力が相殺され、板状の回転部材を撓ませるような無理な負荷がかからないようにすることができる。
【0107】また、板状の回転部材を用いることにより、配置するリニアモータの個数の増減や配置する半径位置の増減による駆動トルクの調整は一層容易になる。
【0108】請求項7に記載の発明によれば、請求項1〜6のいずれかの発明と同等の効果が得られると共に、リニアモータ支持部材の一方の壁部にだけ振動子を被駆動部材に押圧する押圧部材を備え、他方の壁部は反振動子側端部に当接し該端部を支持するという、より簡単な構成で振動子を被駆動部材に押圧できるので、部品点数、加工工数の低減と共に、装置の組み付けも容易となり、コストが低減される。
【0109】請求項8に記載の発明によれば、請求項1〜7のいずれかの発明と同等の効果が得られると共に、リニアモータは取付姿勢を選ばないので、前記従来例と異なり、取付けの自由度が向上する。
【0110】また、例えばセンサ等によりバルブの回転角を検出して所望の開度でバルブの駆動を停止可能で、かつその停止状態に保持可能であり、移送流体の流量を無段階に可変制御することが可能となる。
【出願人】 【識別番号】597051230
【氏名又は名称】ピーアンドシー株式会社
【識別番号】597051241
【氏名又は名称】新澤 善一
【出願日】 平成10年(1998)4月15日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和 (外8名)
【公開番号】 特開平11−304032
【公開日】 平成11年(1999)11月5日
【出願番号】 特願平10−104947