トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F16 機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段




【発明の名称】 貯水タンク用切換バルブ装置
【発明者】 【氏名】万木 義則

【要約】 【課題】平常時及び緊急異常時に拘らず、流体抵抗の小さい単一の切換弁を用い、弁体を所定位置に自動的に回動させ、弁の構成及び切換え操作が簡単で、配管取付時の小スペース化と維持管理を容易にすること。

【解決手段】上流本管21と、貯水タンク入口25aに接続された上流枝管22と、下流本管24と、貯水タンク出口25bに接続された下流枝管23にそれぞれ接続される四方向に流体出入口26A〜Dを有する球形本体26に、外径を真円に形成された1個の円板状の弁体28を設けた四方口切換バタフライ弁20によって切換弁を形成し、上記円板状の弁体28を、下流又は上流本管から操作源を導入する水圧操作部を有し、開閉動作を互いに逆にした2個の自力作動式二方口弁によって切換操作される水圧操作式アクチュエータによって回動させるようにし、前記四方口切換バタフライ弁20の四方向の流体出入口26A〜Dを、平常時と異常時とで自動的に切換えるようにしている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 貯水タンクに上流管及び下流管を連結し、平常時はその貯水タンク内に通水させ、異常時には前記した連結された管に配備された弁を作動させて貯水タンクへの通水を止め水量を確保するようにした貯水タンク用切換バルブ装置において、上記弁を、上流本管と、貯水タンク入口に接続された上流枝管と、下流本管と、貯水タンク出口に接続された下流枝管にそれぞれ接続される四方向に流体出入口を有する球形本体に、外径を真円に形成された1個の円板状の弁体を設けた四方口切換バタフライ弁によって形成し、上記円板状の弁体を、下流又は上流本管から操作源を導入する水圧操作部を有し開閉動作を互いに逆にした2個の自力作動式二方口弁によって切換操作される水圧操作式アクチュエータによって回動させるようにし、前記四方口切換バタフライ弁の四方向の流体出入口を、平常時と異常時とで自動的に切換えるように構成したことを特徴とする貯水タンク用切換バルブ装置。
【請求項2】 四方口切換バタフライ弁の球形本体を、弁棒に直角方向に二分割すると共に、口径を等しく且つ十字形に形成された上記四方向の流体出入口の交点を中心部に有する周縁部にそれぞれ球面状の弾性体からなる弁座を設け、該弁座に圧接する弁体の周縁部を球面状に形成し、弁体の外径寸法を流体出入口の内径寸法の1.5倍以上としたことを特徴とする請求項1記載の貯水タンク用切換バルブ装置。
【請求項3】 四方口切換バタフライ弁の本体の内周縁部に設けられる球面状の弾性体からなる弁座を構成する弾性部材の厚さを、本体の弁座部を除く内周面、出入口フランジ面及び二分割面にそれぞれ被覆される弾性体の各厚さより、厚肉にして加硫成形したことを特徴とする請求項1又は2記載の貯水タンク用切換バルブ装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地震等により本管圧力が異常降下した場合でも地域住民の生活用水等を確保すると共に、本管同士の連通流過により消火用水等を確保する非常用貯水タンクに用いる切換バルブ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】地震その他の原因により水道本管が異常降下した場合でも、地域住民の生活用水や消火用水等を確保するために公園或いは校庭等の地下に貯水タンクを設け、該貯水タンクの入口、出口に接続された枝管を本管に接続することにより、貯水タンクを水道本管の一部として構成し、滞留水による腐敗を防止すると共に、緊急時においては、貯水タンクと本管を遮断して貯水タンク内に水を残留させる水量確保装置が提供されている。
【0003】図7は、上記従来例の一つを示す水量確保装置の概略図であって、上流側本管1から分岐された枝管2,3が緊急遮断弁4,5を介して貯水タンク6の入口と出口にそれぞれ接続され、又本管1から分岐された枝管2,3の間に緊急開放弁7が設けられ、平常時は緊急開放弁7を閉鎖し、緊急遮断弁4,5を開放して水を貯水タンク6を経由して本管1の下流8に流し、又地震その他の原因による緊急時には、緊急遮断弁4,5を閉じて貯水タンク6の水を確保すると共に、緊急開放弁7を開放して本管下流8に水を供給し、生活用水や消火用水に備えることができるようにされている。そして上記した緊急遮断弁4,5及び緊急開放弁7は、何れも、図示しない、2個のパイロット弁と、ニードル弁とスプリングを内蔵した玉形弁形式の主弁とから構成され、管内水圧の圧力管をパイロット弁で検出し、主弁を開閉させるように構成されている(実公昭62− 11814号公報参照)。
【0004】また、図8は、他の従来例を示す同種の緊急用貯水設備の平面略図であって、上流側本管11に配水管13を介して弁箱14の入口14Aに、また下流側本管12に配水管15を介して弁箱14の出口14Bに接続し、又貯水タンク16の入口に第1配水管17を介して弁箱出口14Dに、貯水タンク16の出口に第2配水管18を介して弁箱入口14Cにそれぞれ接続し、平常時は、弁箱14内弁体位置により、流体は11→13→14A→14D→17→16→18→14C→14B→15→12に流れ、緊急時は、弁箱14内弁体位置が回動し、流体は、11→13→14A→14B→15→12と流れ、貯水タンク16は本管11,12から遮断され、貯水タンク16内に水を確保するようになっている。そして、上記弁箱14には、図示しないが、平常時に水が入口14A→出口14Dに、また入口14C→出口14Bに流れる方向に平行な開位置の弁体を着座させる円形の第1弁座と、異常時に上記流路を遮断し、水が入口14A→出口14Bに、また入口14C→出口14Dに流れる方向に弁体を着座させる上記第1弁座と直交する円形の第2弁座とが設けられており、異常事態の発生を検知して電磁ソレノイドを作動し、ロック装置を解除して重錘(ウエイト)によって弁軸を作動し弁体を回動して第2弁座に当接させるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図7に示す水量確保装置では、2個の緊急遮断弁4,5と1個の緊急開放弁7の合計3個の玉形弁形式の弁種(主弁)を配設したもので、又これらの弁を開閉するために各弁につきパイロット弁を2個ずつ合計6個を付設している。
【0006】上記玉形弁形式の弁種(主弁)は周知の通り流体抵抗が他の弁種(例、仕切弁、バタフライ弁等)に比較して著しく大であり、又各弁にパイロット弁を2個づつ付設することにより、配管系を複雑化し、弁系のみの重量、取付面積、維持費、及びコスト等を大にし、更に弁種及び個数が多いことは故障の原因にもなり、更に弁の開閉順位等操作性も複雑化し信頼性に問題点があった。
【0007】また、図8に示す緊急貯水設備では、前記図7に示す装置を解決すべく提案され、弁箱を1個としたが、構造上フランジ接手部分が多く、該部からの流体漏洩の危険性と、該部が流れ方向のみに偏って設けられているために配設工事又、全体重量が大となり、コスト面で問題点があった。
【0008】また、緊急時に弁を作動させるために本管の流体圧力以外の電磁ソレノイドや重錘を用いている点で、例えば停電時には電磁ソレノイドは作動せず、媒体の指示通りに作動するか否かに問題点があった。
【0009】本発明は、上記した従来技術の問題点を解決し、平常時及び緊急異常時に拘らず、流体抵抗の小さい単一の切換弁(弁種)を用い、弁体を所定位置に自動的に回動させ、弁の構成及び切換え操作が簡単で、配管取付時の小スペース化と維持管理を容易にした貯水タンク用切換バルブ装置を提供することを課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するために本発明の採った手段は、貯水タンクに上流管及び下流管を連結し、平常時はその貯水タンク内に通水させ、異常時には前記した連結された管に配備された弁を作動させて貯水タンクへの通水を止め水量を確保するようにした貯水タンク用切換バルブ装置において、上記弁を、上流本管と、貯水タンク入口に接続された上流枝管と、下流本管と、貯水タンク出口に接続された下流枝管にそれぞれ接続される四方向に流体出入口を有する球形本体に、外径を真円に形成された1個の円板状の弁体を設けた四方口切換バタフライ弁によって形成し、上記円板状の弁体を、下流又は上流本管から操作源を導入する水圧操作部を有し開閉動作を互いに逆にした2個の自力作動式二方口弁によって切換操作される水圧操作式アクチュエータによって回動させるようにし、前記四方口切換バタフライ弁の四方向の流体出入口を、平常時と異常時とで自動的に切換えるようにしたことを特徴としている。
【0011】また、上記四方口切換バタフライ弁の球形本体を、弁棒に直角方向に二分割すると共に、口径を等しく且つ十字形に形成された上記四方向の流体出入口の交点を中心部に有する周縁部にそれぞれ球面状の弾性体からなる弁座を設け、該弁座に圧接する弁体の周縁部を球面状に形成し、弁体の外径寸法を流体出入口の内径寸法の1.5倍以上としたことを特徴としている。
【0012】また、四方口切換バタフライ弁の本体の内周縁部に設けられる球面状の弾性体からなる弁座を構成する弾性部材の厚さを、本体の弁座部を除く内周面、出入口フランジ面及び二分割面にそれぞれ被覆される弾性体の各厚さより、厚肉にして加硫成形したことを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を、図面に記載した実施例を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態を示す平常時における配管系図、図2は、異常時における配管系図である。
【0014】図1及び2において、上流本管21は、四方口切換バタフライ弁20の流体出入口26Aに接続され、同出入口26Bに接続された上流枝管22は、非常用貯水タンク25の入口25aに接続され、該貯水タンク25の出口25bに接続された下流枝管23は、四方口切換バタフライ弁20の出入口26Cに接続され、下流本管24は、同じく出入口26Dに接続されている。
【0015】図4(a)は、上記四方口切換バタフライ弁20の二分割された本体26の分割面からみた内部平面図であり、同図(b)は、同図(a)のX−O−Y線に沿う本体の分割面に垂直な面からみた内部正面図である。
【0016】図4において、本体(弁本体)26は、上下に二つ割れ26a,26bされた球形に形成され、四方に出入口26A〜26Dが口径を等しく且つ十字形に形成されている。これらの出入口の中心線の交点Oを球面の中心とし、隣接する出入口の間に位置する四つの周縁部に、それぞれ弾性体からなる弁座27が設けられており、これらの弁座27に外周縁部によって圧接するように、外径を真円に形成された1個の円板状の弁体28が、弁棒29に軸支されて回動自在に配設されている。
【0017】上記弁体28の外径寸法は、流体出入口26A〜26Dの内径寸法の1.5倍以上に形成されており、これによって、本体26内での流速を遅くして流体の圧力損失を少なくし、それによって弾性体の損傷を防止するようになっている。
【0018】上記四つの周縁部に形成された弾性体からなる弁座27は、弁体28の外周縁部と密接して確実なシール作用を行なうために、弁座27を構成する弾性部材が、本体26と一体に加硫成形されており、上記弁体28の外周縁部及び弁座27を構成する弾性部材の内周面は、それぞれ球面状に旋削加工及び球面状に成形され、確実なシール作用が得られ、又流体は所定の流路を確実に流れるように構成されている。
【0019】上記弁座27を構成する弾性部材は、その厚さを、本体26の弁材27部を除く内周面30、出入口フランジ面31及び二分割面32にそれぞれ加硫成形される弾性体からなる被覆層の各厚さより、厚肉にして加硫成形されている。なお、上記各被覆層については図示が省略されている。そして本体26の上部本体26aと下部本体26bの二つ割れ分割面32は、該二分割面32の周辺に設けられたリブ26cのボルト孔26dに挿入される接合ボルト・ナットの締結により、確実にシール性を保持し固着される。なお、図4(b)において、26eはアクチュエータ取付フランジ、29aは植込キー、29bはテーパボルト、33は軸受、34は底蓋である。
【0020】図3(a)(b)は、上記した四方口切換バタフライ弁20の弁体28が90°回動した状態を示し、同図(a)は図1に示す平常時の弁体の位置に相当し、このとき、上流本管21の流体は、四方口切換バタフライ弁20の弁体28の外周縁が第1弁座27−1、即ち左上から中心Oを通り、右下の弁座に傾斜して確実なシール性を保持すると共に、上流入口26A、上流出口26Bを介して上流枝管22を経由し、非常用貯水タンク25に流入し、次いで該非常用貯水タンク25の出口25bから下流枝管23を経由し、下流入口26Cから前記弁体28の背面を通り、下流出口26Dを介して下流本管24へ流出する。
【0021】また、同図(b)は、図2に示す異常時の弁体の位置に相当し、このとき、上流本管21から流体が四方口切換バタフライ弁20の弁体28の外周縁が第2弁座27−2、即ち右上から中心Oを通り左下の弁座に傾斜して確実なシール性を保持すると共に、上流入口26A、下流出口26Dを介して下流本管24へ流出し、又上流本管21及び下流本管24を遮断された四方口切換バタフライ弁20により、流体は非常用貯水タンク25に確保されるようになっている。
【0022】図5及び図6は、上記した四方口切換バタフライ弁20を作動するための操作系の態様図であって、図5は、平常時の態様を示し、図6は、異常(非常)時の態様を示す。
【0023】図5において、下流本管24に連通された入力管41は、開閉動作を互いに逆にした2個の自力作動式二方口弁40A及び40Bの操作部42aと42bにそれぞれ接続されている。
【0024】上記した二方口弁40Aは、操作部42aに導入される流体圧力が所定圧力(例えば0.098MPa=1kgf/cm2 )以上のとき、つまり平常時において、該二方口弁40Aの作動部(プランジャ)がばね43の弾力に抗して図で降下し、一方の入口44と他方の出口45を開き、入力管41から導入された圧力流体を二方口弁40Aの一方の入口44から他方の出口45へ導通させ、管路を経て四方口切換バタフライ弁20の弁体28を作動(回動)させる、単作動型水圧操作式アクチュエータ46のシリンダ室47へ導入し、ばね48に抗してピストン49を図で左行させ、作動杆(腕)50を介して上記弁体28を図1及び図3(a)の位置に回動させ、所定位置即ち第1弁座27−1に定着させるようになっている。
【0025】またこのとき、二方口弁40Bは、操作部42bに導入される流体圧力が前記所定圧力以上のとき、つまり平常時において、該二方口弁40Bの作動部がばね43の圧力に抗して図で降下し、一方の入口44と他方の出口45を閉じるようになっている。これにより、上流本管21からの流体は、四方口切換バタフライ弁20の上流入口26A→上流出口26B→上流枝管22→非常用貯水タンク25→下流枝管23→四方口切換バタフライ弁20の下流入口26C→下流出口26D及び下流本管24を経由して流通する。
【0026】一方、異常時における態様を示す図6においては、二方口弁40Aの操作部42aに、入力管41を介して導入される流体圧力が前記所定圧力以下に低下し、該二方口弁40Aの作動部がばね43の弾力によって図で上昇し、一方の入口44と、他方の出口45が閉じ、また、二方口弁40Bの作動部も、ばね43の弾力によって図で上昇し、一方の開口44と他方の開口45が開き、単作動型水圧操作式アクチュエータ46のシリンダ室47を、排水タンク(外気)51に連通させることにより、ピストン49をばね48の弾力によって図で右行させ、作動杆(腕)50を介して四方口切換バタフライ弁20の弁体28を、図2及び図3(b)の位置に回動させ、所定位置即ち、第2弁座27−2に定着させるようになっている。これにより、上流本管21から流体は、四方口切換バタフライ弁20の上流入口26A→下流出口26D→下流本管24を経て流過し、貯水タンク25の水は生活用水として確保される。
【0027】上記のように構成したことにより、地震等により上流本管21、又は下流本管24が破断し、本管圧力が異常降下した場合に、四方口切換バタフライ弁20の弁体28の切換え作動により非常用貯水タンク25に流体(水道水=上水)を確保し、地域住民の生活用水等にすると共に、上流本管21と下流本管24の連通により、消火用水等を確保する配管系、弁系及び操作系からなる非常用貯水装置としての機能を果すことができる。
【0028】そして上記配管系は、上流本管21、上流枝管22、下流枝管23及び下流本管24を、互いに90°変位して設置することにより配管、配設工事のスペースを確保できるので、作業性を容易にすることができる。
【0029】また、弁系は、1台の球形本体26を有する四方口切換バタフライ弁20で入口、出口を配管系の都合により互換性が可能なように、出口と入口を逆に接続しても同様の作用、効果を示す。また、弁の弁体切換時に確実なシール性を保持するようにし、弁座27の厚みを考慮し、また弁本体26の内周面はすべて耐食性ゴムライニングが施工されているので、長期に亙り、安定した流体を供給することができ、また、弁の内部を流体が通過するときの流体損失がないように、本体26の内径(弁体28の外径)を流体出入口26A〜Dの口径の1.5倍以上としている。
【0030】また、弁の操作系として、本管から操作源を導入する水圧操作部を有し、正弁及び逆弁として互いに逆方向に開閉動作する2個一組の自力作動式二方口弁40A,40Bを単作動型水圧操作式アクチュエータ46と連設させているので、本管の流体所定圧力の高低により、四方口切換バタフライ弁20の弁体28を所定位置に確実に自動的に切換え作動させることができ、また弁の構成と操作を、簡単且つ容易にしている。
【0031】上記した実施形態において述べた自力作動式二方口弁40A,40Bの操作部42a,42bの構造は、ピストン式、ダイヤフラム式及びベロフラム式等のいづれでもよく、入力管41からの所定圧力以上又は以下で作動し弁が開又は閉するものである。
【0032】また、本発明は、貯水タンク用関連バルブ装置であり、地域住民の生活用水等に使用されるため、特に操作用バルブの材質は永年の使用に耐えられるような耐食、耐久性を考慮することが好ましく、例えばステンレス鋼、青銅樹脂製等のものがある。
【0033】また、入力管41は、原則的に下流本管24に接続して圧力流体を導入するように構成されるが、上流本管21に接続して圧力流体を導入するようにしても、同様な作用をすることができる。
【0034】また、二方口弁40A,40B及びアクチュエータ46周辺の附属機器について、基本的本機能に支障なきものについて附属して取付けることができる。例えば、手動操作機、開閉指示器、遠方指示器、流量調整器、ストップ弁及び漉器等がある。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、貯水タンクに上流管及び下流管を連結し、平常時はその貯水タンク内に通水させ、異常時には前記した連結された管に配備された弁を作動させて貯水タンクへの通水を止め水量を確保するようにした貯水タンク用切換バルブ装置において、上記弁を、上流本管と、貯水タンク入口に接続された上流枝管と、下流本管と、貯水タンク出口に接続された下流枝管にそれぞれ接続される四方向に流体出入口を有する球形本体に、外径を真円に形成された1個の円板状の弁体を設けた四方口切換バタフライ弁によって形成し、上記円板状の弁体を、下流又は上流本管から操体源を導入する水圧操作部を有し開閉動作を互いに逆にした2個の自力作動式二方口弁によって切換操作される水圧操作式アクチュエータによって回動させるようにし、前記四方口切換バタフライ弁の四方向の流体出入口を、平常時と異常時とで自動的に切換えるように構成したことにより、次のような効果を奏することができる。
【0036】(i)配管系は、上流本管、上流枝管、下流枝管及び下流本管を互いに90°変位して設置することにより、配管、配設工事のスペースを容易に確保することができ、且つ作業性を容易にすることができる。
【0037】(ii)弁系は、1台の球形本体を有する四方口切換バタフライ弁で、入口、出口を配管系の都合により互換性が可能なように、出口と入口を逆に接続しても同様の作用、効果を奏することができる。また、球形本体内に取付けられる弁体外径を真円に加工しておくことができるので、加工精度を上げることができ、確実なシール性能が可能となる。
【0038】(iii) 弁の操作系は、本管から操作源を導入する水圧操作部を有し、互いに逆方向に開閉動作する2個一組の自力作動式二方口弁を単作動型水圧操作式アクチュエータと連設させたことにより、本管の流体所定圧力の高低により、四方口切換バタフライ弁の弁体を所定位置に確実に自動的に切換え作動させることができ、また弁の構成と操作を簡単且つ容易にすることができる。
【0039】また、四方口切換バタフライ弁の球形本体を、弁棒に直角方向に二分割すると共に、口径を等しく且つ十字形に形成された上記四方向の流体出入口の交点を中心部に有する周縁部にそれぞれ球面状の弾性体からなる弁座を設け、該弁座に圧接する弁体の周縁部を球面状に形成し、弁体の外径寸法を流体出入口の内径寸法の1.5倍以上としたことにより、次のような効果を奏することができる。
【0040】(i)弁体外径寸法を流体出入口の内径寸法の1.5倍以上としたことにより、本体内での流速が遅くなり、それに伴って流体の圧力損失が少なくなって、被覆弾性体の損傷が防止される。
【0041】(ii)本体が上下二つ割れ構造となっているので、組立、分解が簡単で、且つ保守点検が容易となり、また、上部と下部の各本体が同形で、鋳造、組立が簡素化される。
【0042】また、四方口切換バタフライ弁の本体の内周縁部に設けられる球面状の弾性体からなる弁座を構成する弾性部材の厚さを、本体の弁座部を除く内周面、出入口フランジ面及び二分割面にそれぞれ被覆される弾性体の各厚さより、厚肉にして加硫成形したことにより、本体内周面の耐食性が増大し、且つ弁座面のシール性が増大する。
【出願人】 【識別番号】000153580
【氏名又は名称】株式会社巴技術研究所
【出願日】 平成10年(1998)4月15日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】八木田 茂 (外3名)
【公開番号】 特開平11−304021
【公開日】 平成11年(1999)11月5日
【出願番号】 特願平10−104668