| 【発明の名称】 |
ボールバルブ用ボール |
| 【発明者】 |
【氏名】知見寺 正幸
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| 【要約】 |
【課題】ステム接続用嵌合溝部が磨損したり変形したりすることがなく、鋳造砂型の中子の巾木部分が十分に太く接続されていて、中子の成形時、母型への装着時、注湯時などに破損することがなく、このため中子砂粘結剤を多く用いたり心金を用いる必要もなく、ガス欠陥がなく、砂落しの際中子砂の除去が容易な、軽量で材料を節減したボールバルブ用ボールを提供する。
【解決手段】球殻状の外形部2と円筒状の流路部3とからなるボール本体1の肉厚内に中空部4を有するボールバルブ用のボールにおいて、ボール本体1の上部に上記中空部4に直接連通しないステム接続用嵌合溝部5を形成すると共に、上記中空部4に連通する凹部6を外形部2に形成した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 球殻状の外形部と円筒状の流路部とからなるボール本体の肉厚内に中空部を有するボールバルブ用のボールにおいて、ボール本体の上部に上記中空部に直接連通しないステム接続用嵌合溝部を形成すると共に、上記中空部に連通する凹部をボール本体の上部に形成したことを特徴とするボールバルブ用ボール。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、水、油、ガスなどの配管に用いられるボールバルブ用ボールに関し、特に、鋳造製ボールバルブの中空ボールに関する。 【0002】 【従来の技術】図14は、従来多く用いられているボールバルブ用の鋳造製中空ボールの一例を示す斜視外観図であり、図15は、図14に示した中空ボールの流路の中心線を含む断面を示した縦断面図であり、図16は、図15のX−X断面を示した縦断面図である。 【0003】図14、図15及び図16において、ボール31は、球殻状の外形部32と円筒状の流路部33とからなり、その間に中空部34を有している。このような中空部34を有するボール31は、CO2砂型、自硬性砂型、あるいはシェル砂型などからなる中子を用いる鋳造法によって、炭素鋼、ステンレス鋼、青銅、黄銅などを鋳造し、材料を節減して軽量に作ることができる。 【0004】図17及び図18は、図14乃至図16に示したボール31を鋳造するための砂型を示したものであって、図17は図15と同じ断面、図18は図16と同じ断面における鋳造用砂型を示したものであり、35は母型、36は流路38用の中子、37は中空部34用の中子である。なお、実際には、母型35には上下型の合わせ面や湯道があり、中子36及び37にも分割合わせ面があるが、これらを省略して模式的に示してある。 【0005】このボール31の外形部32の下方に欠損穴32aが設けられているが、これは中空部34用の中子37に下方の巾木37bを形成するためである。中子37の上方の巾木37aは、このボール31のステム接続用嵌合溝部39を形成する中子部分37cを延長したものである。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】図14乃至図16に示したような従来の中空ボール31を鋳造するための砂型の中空部34用の中子の上方の巾木は、上述したようにステム接続用嵌合溝部39を形成するための中子部分37cを延長したものであって、図17に見られるように幅が狭い。このため、巾木37aを強くするために中子砂粘結剤を多く用いたり心金を入れたりするため、高価になったり、また作業に多くの手間を要したりする。 【0007】また、造型後の砂落しの段階で、ボール31の上部の中空部34に通ずる開口部が小さくて、ショット玉による中空部用中子37の砂落しがし難い。更に、ステム接続用嵌合溝部39においてステムの回転力を受ける面積が、図15及び図16において見られるように、外形部32の肉厚に相当する幅しか有していないので弱く磨損したり変形したりして、ステムとの接続において回転方向に大きな遊びが生ずるようになる。 【0008】本発明の中空ボールは、上述の従来のボールバルブ用中空ボールが有する問題点を解決しようとするものであって、その目的とするところは、ステム接続用嵌合溝部が磨損したり変形したりすることがなく、鋳造砂型の中子の巾木部分が十分に太く接続されていて、中子の成形時、母型への装着時、注湯時などに破損することがなく、このため中子砂粘結剤を多く用いる必要も心金を用いる必要もなく、ガス欠陥がなく、砂落しの際中子砂の除去が容易な、軽量で材料を節減したボールバルブ用ボールを提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するため、本発明は、球殻状の外形部と円筒状の流路部とからなるボール本体の肉厚内に中空部を有するボールバルブ用のボールにおいて、ボール本体の上部に上記中空部に直接連通しないステム接続用嵌合溝部を形成すると共に、上記中空部に連通する凹部をボール本体の上部に形成した。 【0010】本発明のボールバルブ用ボールは、上記のように、ステム接続用嵌合溝部を中空部に直接連通しないようにボールの上部に形成したので、この嵌合溝部におけるステムの回転力を受ける面積が十分に大きい。このため、この嵌合溝部が磨損したり変形したりして、ステムとの接続において回転方向の遊びが大きくなることがない。 【0011】中空部を形成するための鋳造中子のボールの上方の巾木は、上述のようにステム接続用嵌合溝部が中空部に直接連通していないので、本発明のボールにおいては、巾木を形成するためにボールの外形部の上方に中空部に直接連通する凹部を設けたので、この凹部を大きく設けてこれを形成するための中子の部分を延長し、その先に大きくて強固な巾木を形成することができるので、中子の成形時、母型への装着時、あるいは注湯時などに破損することがない。 【0012】又、上記の凹部を成形する断面積の大きい中子の部分を通じるようにして注湯時の発生ガスが容易に抜け、鋳造品にガス欠陥が発生し難い。更に、造型後の砂落しの段階で、この面積の大きい凹部を通してショット玉を打ち込んで、中空部内の中子砂を容易に除去することができる。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本発明のボールバルブ用ボールの実施形態を説明する。図1は、本発明のボールバルブ用中空ボールの一実施形態を示す斜視外観図であり、図2は、図1に示した中空ボールの流路の中心線を含む断面を示した縦断面図であり、図3は、図2のX−X断面を示した縦断面図である。 【0014】図1、図2及び図3において、ボール本体1は、球殻状の外形部2と円筒状の流路3とからなり、その間に中空部4を有している。5はボール本体1の上部に形成した中空部4に直接連通しないステム接続用嵌合溝部であり、6は同じくボール本体1の上部に形成した中空部4に直接連通する外形部2の凹部である。また、7は外形部2の下部に形成した中空部4に直接連通する欠損穴である。 【0015】この中空部4を有するボール本体1は、CO2砂型、自硬性砂型、あるいはシェル砂型などからなる中子を用いる鋳造法によって、炭素鋼、ステンレス鋼、青銅、黄銅などを鋳造し、材料を節減して軽量に作ることができる。 【0016】図4及び図5は、図1乃至図3に示したボール本体1を鋳造するための砂型を示したものであって、図4は図2と同じ断面、図5は図3と同じ断面における鋳造用砂型を示したものであり、8は母型、9は流路11用の中子、10は中空部4用の中子である。なお、実際には、母型8には上下型の合わせ面や湯道があり、中子9及び10にも分割合わせ面があるが、これらを省略して模式的に示している。 【0017】次に、図1乃至図3に示した中空ボールの作用について、図4及び図5に示した砂型による鋳造法にも関連させて説明する。ボール本体1のステム接続用嵌合溝部5を中空部4に直接連通しないように外形部2の上部に形成したので、この嵌合溝部5におけるステムの回転力を受ける面積が十分に大きい。このため、この嵌合溝部5が磨損したり変形したりして、ステムとの接続において回転方向の遊びが大きくなることがない。 【0018】流路11用の中子9の巾木9a及び9bは、流路11と同じ直径にして十分に強くすることができる。また、中空部4用の中子10の上方の巾木10aは、図4に示した断面では中空部4と連結していないが、図5の断面に見られるように、十分に広い面積で中空部4と連結している。また、中子10の下方の巾木10bは、下方の欠損穴7と同じ直径で作られ、十分に太く作られる。このため、これらの中子9及び10の成形時母型8への装着時、あるいは注湯時などに、巾木9a,9b,10a,10bを破損することがなく、中子砂粘結剤を多く用いたり心金を入れたりする必要がないので、高価にならない。 【0019】また、上記の流路11用の中子9における場合はもちろん、中空部4用の中子10においても、巾木9a,9b,10a,10bに通ずる断面積が、上述のように十分に広いので、注湯時の発生ガスが容易に巾木の方へ抜け、鋳造品にガス欠陥が発生し難い。更に、造型時の砂落しの段階で、砂落しがし難い中空部4の砂も、凹部6を通じてショット玉が十分に当たるので、容易に除去することができる。 【0020】図6は、本発明のボールバルブ用中空ボールの他の実施形態を示す斜視外観図であり、図7は、図6に示した中空ボールの流路の中心線を含む断面を示した縦断面図であり、図8は、図7のX−X断面を示した縦断面図である。 【0021】先に説明した図1乃至図3に示したボール本体1においては、外形部2の上部の凹部6が流路11に対して平行で、ステム接続用嵌合溝部5に対して直角に2個設けられているが、図6乃至図8に示したボール本体12においては、外形部13の上部の凹部14は、更に流路15に対して直角でステム接続用嵌合溝部16に対しても平行に設けられていて、結局凹部14は図6に示すように、円形の外形を有し、その中央にステム接続用嵌合溝部16を形成する部分17が円筒状の流路部18に直接継がっている形状になっている。19は下部の欠損穴である。 【0022】図9及び図10は、図6乃至図8に示したボール本体12を鋳造するための砂型を示したもので、図9は図7と同じ断面、図10は図8と同じ断面における鋳造用砂型を示したものであり、20は母型、21は流路15用の中子、22は中空部23用の中子である。なお、図4及び図5におけると同様に、合わせ面や湯道を省略して模式的に示している。 【0023】図11は、本発明のボールバルブ用中空ボールの更に他の実施形態を示す斜視外観図であり、図12は図11に示した中空ボールの流路の中心線を含む断面を示した縦断面図であり、図13は図12のA−A断面を矢印の方向に見た縦断面図である。図11乃至図13に示したこのボール本体23では、凹部24が流路25に対して直角で、ステム接続用嵌合溝部26に対して平行に2個設けられている。27は下部の欠損穴である。 【0024】なお、図6乃至図8に示したボール12、及び図11乃至図13に示したボール23の作用は、先に図1乃至図3に示したボール1について、その砂型による鋳造法にも関連させて説明した作用と同様である。 【0025】 【発明の効果】本発明のボールバルブ用中空ボールは、既に述べたように、ステム接続用嵌合溝部におけるステムの回転力を受ける面積が十分に大きくて、この嵌合溝部が磨損したり変形したりすることがなく、ステムとの接続において回転方向の遊びが大きくなることがない。また、鋳造砂型の中空部を形成するための中子が、凹部を通して強固な巾木を形成することができ、この中子の成形時、母型への装着時、あるいは注湯時などに破損することがなく、中子砂粘結剤を多く用いたり心金を入れたりする必要がないので高価にならない。 【0026】更に、上記の断面積の大きい凹部のための中子部分を通って注湯時の発生ガスが容易に抜け、鋳造品にガス欠陥が発生し難く、更に、面積の大きい凹部を通してショット玉が十分に当たるので、中空部内の中子砂を容易に除去することができる。そして、出来上がった中空ボールは軽量であって材料を節減することができる等の優れた効果を有する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390002381 【氏名又は名称】株式会社キッツ
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)4月15日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】小林 哲男
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| 【公開番号】 |
特開平11−304016 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)11月5日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−104849 |
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