| 【発明の名称】 |
多機能ガス栓 |
| 【発明者】 |
【氏名】花井 宗男
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| 【要約】 |
【課題】主に、ガス消費側のガス圧検査は勿論のこと、ガス供給側のガス圧検査、ガス使用中での圧力測定、供給側及び消費側の気密試験等の各種検査を行うことができるようにする。
【解決手段】多機能ガス栓10は、ガス供給側の配管が接続される供給側配管接続口11と、接続口11に連通し、ガス消費側の配管が接続される消費側配管接続口12と、接続口11,12に連通するガス点検口13と、接続口11,12及び点検口13を連通する流路に配置され、それら3つの口のうち、2つ又は3つの口を連通させ、4回路の1つを選択し得る三方弁30とを備える。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】ガス配管の途中に設けられる多機能ガス栓であって、ガス供給側の配管が接続される供給側配管接続口と、この供給側配管接続口に連通し、ガス消費側の配管が接続される消費側配管接続口と、前記供給側及び消費側の配管接続口に連通するガス点検口と、前記供給側配管接続口、消費側配管接続口及びガス点検口を連通する流路に配置され、それら3つの口のうち、2つ又は3つの口を連通させ、4回路の1つを選択し得る三方弁とを備えることを特徴とする多機能ガス栓。 【請求項2】前記三方弁を手動操作するダイヤルを備えることを特徴とする請求項1記載の多機能ガス栓。 【請求項3】前記ダイヤルは、三方弁内部の流路状態を表す流路図を有することを特徴とする請求項2記載の多機能ガス栓。 【請求項4】前記流路に連通するドレン溜口を備えることを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3記載の多機能ガス栓。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、LPガスボンベのガス配管や都市ガスの配管の途中に設けられる多機能ガス栓に関する。 【0002】 【従来の技術】例えば、液化石油ガス(プロパン、ブタン、ブチレン等やこれらの混合ガス、以下LPガスという)を充填したLPガスボンベは、家庭用、業務用又は工業用燃料として広く使用されている。家庭用のLPガス(通常はプロパンガス)ボンベを例にすると、図12に示すようなLPガス供給設備200が屋外に設置される。この設備200は、高圧ホース251,252に接続された2基のガスボンベ(図示せず)と、一方のガスボンベのガスが無くなった場合に他方のガスボンベに自動的に切り替えると共に、ガス圧を適正圧に調整する自動切替圧力調整器210と、ガス流路を開閉するボールバルブ220と、ガスメータ240とを備え、それらがドレン溜部231を有するUD継手230及び入口管232で連結されている。 【0003】なお、ボールバルブ220は、バルブ本体221と、ユニオンと、メスネジ口と、ハンドルとを有し、ユニオン側が圧力調整器210に、メスネジ口がUD継手230の入口に接続されている。上記LPガス供給設備200において、ボールバルブ220の内部構造について、図13を参照して説明する。図13は、バルブ本体60に設けられたボールバルブを模式的に示す。バルブ本体60は、上側がガスボンベからのガスが供給されるガス入口61であり、下側がガス出口62になっており、途中にガス圧を測定するためのガス点検口63が設けられている。ガス点検口63は、ガス入口61及びガス出口62に連通し、通常は栓が螺合されている。バルブ本体60には、球状の弁体50を摺動可能に保持する球状の弁座65が形成され、この弁座65に弁体50が嵌合されている。弁体50は、これを貫通する主流路51と、主流路51に連通し、弁体50の側壁に開口する副流路52とを有する。又、図13には示されていないが、弁体50を回転操作するためのハンドルがバルブ本体60の外部に配備され、ハンドルと弁体50は弁棒により連結されている。 【0004】ガスボンベからのガスを供給側から消費側に流す平常時には、図13の(a)に示すように、ハンドルをガス流方向と平行にし(図12参照)、弁体50の主流路51によりガス入口61とガス出口62を連通させておく。この状態のとき、ガス点検口63は弁体50で塞がれ、副流路52も弁座65で塞がれる。ガス圧の点検を行う場合は、図13の(b)に示すように、ハンドルを90°回して、ガス流方向と直角にする。この状態では、ガス入口61とガス出口62は連通しないが、主流路51と副流路52により、ガス出口62とガス点検口63が連通する。従って、ガス消費側のガス圧(ガス漏れ)を点検することができる。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】上記のようなガス供給設備200では、ハンドルをガス流方向と直角にすると、ガス消費側のガス圧を点検することができるが、ガス入口61とガス点検口63を連通させることができないので、ボールバルブ220によってはガス供給側のガス圧を点検することができない。又、ガス消費側及びガス供給側のガス漏れ検査だけでなく、ガス使用中での圧力測定、供給側及び消費側の気密試験等の検査も行えるようにするのが好ましいが、通常のボールバルブ220では行うことができない。 【0006】更に、従来のガス供給設備200の設置作業に際しては、自動切替圧力調整器210とガスメータ240を、ユニオン付きボールバルブ220、UD継手230及び入口管232で連結する必要があり、部品点数が多く、作業に手間が掛かる。特に各部は螺合により連結するため、作業が面倒である。しかも、自動切替圧力調整器210の下方に、ボールバルブ220及びUD継手230を配置するため、上下方向に必要な設置高さ寸法が長くなり、ガス供給設備の設置スペースも多く確保する必要がある。又、部品点数が多いので、ガス漏れ箇所も増加する。 【0007】従って、本発明は、上記のような問題点に着目してなされたもので、ガス消費側のガス圧検査は勿論のこと、ガス供給側のガス圧検査、ガス使用中での圧力測定、供給側及び消費側の気密試験等の各種検査を行うことができ、しかもガス供給設備の設置作業を簡素化すると共に、設置スペースを節約し、部品点数を削減することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成するために、本発明の多機能ガス栓は、ガス配管の途中に設けられる多機能ガス栓であって、ガス供給側の配管が接続される供給側配管接続口と、この供給側配管接続口に連通し、ガス消費側の配管が接続される消費側配管接続口と、前記供給側及び消費側の配管接続口に連通するガス点検口と、前記供給側配管接続口、消費側配管接続口及びガス点検口を連通する流路に配置され、それら3つの口のうち、2つ又は3つの口を連通させ、4回路の1つを選択し得る三方弁とを備えることを特徴とする。 【0009】この多機能ガス栓では、三方弁を操作することにより、供給側配管接続口、消費側配管接続口及びガス点検口の3つの口のうち、任意の2つの口又は3つの全ての口を連通させることができる。即ち、平常は供給側配管接続口と消費側配管接続口を連通させておき、この状態ではガス点検口は塞がれている。ガス消費側のガス漏れ検査を行う場合は、ガス点検口と消費側配管接続口を連通させ、ガス供給側のガス漏れ検査等を行う場合は、ガス点検口と供給側配管接続口を連通させる。又、3つの口を連通させた場合は、ガス使用状態での圧力測定を行うことができるだけでなく、供給側及び消費側の気密試験をも行うことが可能となる。 【0010】この多機能ガス栓は、概して前記従来のUD継手とボールバルブを一体化したものであり、自動切替圧力調整器の出口圧力の測定、圧力調整器の弁漏れの測定、動圧力(ガス使用状態でのガス圧)の測定、供給側及び消費側の気密試験の各種検査を行うことができる。その上、ガス供給設備の部品点数を削減できる結果、設置作業を簡素化することができ、設備を設置するのに必要なスペースを小さくすることができる。 【0011】 【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態に基づいて説明する。その一実施形態に係る多機能ガス栓の断面図を図1に、図1の線A−Aにおける断面図を図2の(a)に、同線B−Bにおける断面図を図2の(b)に示す。この多機能ガス栓10は、図12に示すようなLPガス供給設備におけるボールバルブ220とUD継手230の代わりに用いられるもので、ガスボンベ側の配管が接続される供給側配管接続口11と、この接続口11に連通し、消費側(ガスメータ側)の配管が接続される消費側配管接続口12と、供給側及び消費側の配管接続口11,12に連通するガス点検口13と、供給側配管接続口11、消費側配管接続口12及びガス点検口13を連通する流路に配置され、それら3つの口のうち、2つ又は3つの口を連通させ、4回路の1つを選択し得る三方弁30とを備える。又、この実施形態の多機能ガス栓10は、ガス流路に連通するドレン溜口15を備える。 【0012】この多機能ガス栓10において、供給側配管接続口11の外周にはネジ部21が形成され、ネジ部21と自動切替圧力調整器のネジ部との螺合により、接続口11に圧力調整器が直接接続される。消費側配管接続口12の内周にはネジ部22が形成され、ネジ部22とガス消費側の配管のネジ部との螺合により、接続口12に配管が接続される。一方、ガス点検口13には、ガス点検用の機器が接続され、通常は栓が螺合されて塞がれている。ドレン溜口15の内周にはネジ部25が形成され、通常は栓が螺合されて塞がれている。 【0013】ガス点検口13の奥のガス流路には、三方弁30の球状の弁体31が摺動回転可能に配置されており、多機能ガス栓10の当該部分は弁体31を保持する球状の弁座17となっている。接続口11,12側の流路は、それぞれ開口27,28を通じて弁体31に対面し、この開口27,28が三方弁30により開閉される。又、点検口13側の流路も開口29を通じて弁体31に対面し、開口29が三方弁30により開閉される。 【0014】三方弁30は、球状の弁体31と、弁体31の中心を貫通する主流路32と、主流路32に連通し、主流路32とは直角方向に開口する副流路33とを有する。弁体31には弁棒41が取付けられ、弁棒41は多機能ガス栓10を貫通して外部に設けられたハンドル40に固定されている。従って、ハンドル40を回転操作することで、弁棒41を通じて弁体31が回転するようになっている。最も、この三方弁30の構造自体は、従来のものと何ら変わりはなく、既知のものを使用すればよい。なお、ハンドル40(即ち弁体31)は、後記の弁体31の各位置に則して、360°回転可能であってもよいし、270°だけ回転可能であってもよい。 【0015】上記のように構成した多機能ガス栓10は、図1の左側(接続口11)を前側に、右側(接続口12)を後側にしてガス供給設備に設置される(図7参照)。つまり、供給側配管接続口11が前側、消費側配管接続口12が後側、ガス点検口13が左側、ドレン溜口15が下側、ハンドル40が正面側に位置する。そして、接続口11には自動切替圧力調整器210の出口210aが接続され、接続口12にはガス消費側の配管(例えば入口管232)が接続される。ここに、多機能ガス栓10は三方弁30を備えているので、図12に示す通常のボールバルブ220は不要であり、接続口11に自動切替圧力調整器210の出口210aを直接接続できる。このため、ガス供給設備に必要な部品点数を削減でき、設置作業を簡素化することができる。しかも、設備の設置に必要な高さ寸法を短くすることができ、設置スペースを節約できる。 【0016】次に、上記多機能ガス栓10における三方弁30の作用について、図3及び図4に示す模式図を参照して説明する。まず、通常の使用状態、即ちガスを供給側から消費側に流す場合は、ハンドルを操作して図3の(a)のような状態にする。この状態では、弁体31の主流路32により開口27,28が連通し、ガスが接続口11から接続口12に流れる。又、開口29は弁体31により塞がれ、弁体31の副流路33は弁座17により塞がれる。 【0017】ガス消費側のガス圧検査(ガス漏れ検査)を行う場合は、図3の(b)のような状態にする。この状態では、主流路32と副流路33により開口28,29が連通し、点検口13にて消費側の漏れ検査を行うことができる。又、開口27は弁体31により塞がれる。更に、図4の(a)のような状態にすると、主流路32により開口27,28が連通すると共に、副流路33を通じて開口29も開口27,28と連通する。この場合は、ガスの使用状態でガス圧を測定できるだけでなく、供給側及び消費側の気密試験を行うことができる。 【0018】ガス供給側の漏れ検査を行うには、図4の(b)に示す状態にする。この状態では、主流路32と副流路33により開口27,29が連通し、ガスが接続口11からガス点検口13に流れる。従って、点検口13で供給側の漏れ検査を行うことができる他に、接続口11に接続される自動切替圧力調整器の出口のガス圧を測定できると共に、自動切替圧力調整器の弁漏洩の検査も可能となる。 【0019】このように、この多機能ガス栓10では、ハンドル40の操作により4回路の1つを任意に選択することができ、それぞれ必要な状態に切り換えることで、通常のガス使用に加えて各種検査を行うことができる。上記多機能ガス栓10では、三方弁30を操作するのにハンドル40を使用しているが、ダイヤルを用いたものであってもよい。その形態例を図5に示すと共に、ダイヤルの平面図を図6に示す。ここでは、図6のような形状のダイヤル45が弁棒41に取付けられ、ダイヤル45を回すことで、弁棒41を介して弁体31を回転操作することができる。又、ダイヤル45にはゴム製のキャップ46が嵌着され、このキャップ46には、三方弁30の主流路32と副流路33に対応する流路図46aが表示されている。このため、三方弁30の内部流路状態が現在どのようになっているかを容易に確認することができるだけでなく、ダイヤル45を希望の流路状態に容易に確かめながら操作することができる。 【0020】なお、ダイヤル45は、単に回す構造のものでもよいし、バネ等を有する押し回し構造のものでもよく、既知の構造のものを使用すればよい。又、流路図46aは、ペンキの塗布、シールの貼付等、流路状態が分かる図であれば、どのような手段で設けても構わない。上記実施形態の多機能ガス栓10は、単なる一例であり、供給側配管接続口11、消費側配管接続口12及びガス点検口13の3つの口のうち、2つの口又は3つの口を三方弁30により開閉できる構造であるなら、どのような形態であっても構わない。しかしながら、三方弁30の操作及びガス点検のし易さを考慮すると、ガス供給設備の設置状態で、ハンドル40又はダイヤル45は多機能ガス栓10の正面に位置し、ガス点検口13は多機能ガス栓10の左側に位置するようにするのが望ましい。又、上記各実施形態で、三方弁30はボールバルブ形式のものであるが、閉止を用いた形式のものであってもよい。 【0021】図8は、他の実施形態に係る多機能ガス栓を示す断面図である。この多機能ガス栓100の本体を構成するバルブ110には、供給側配管接続口111と、消費側配管接続口112と、ガス点検口113が設けられ、中央部分には三方弁130が設けられている。三方弁130は、主流路132を持つ閉止(弁体)131を有し、閉止131がハンドル又はダイヤルによって回転される。 【0022】この多機能ガス栓100における三方弁130の作用は次の通りである。まず、図8の(a)に示すように、主流路132により、供給側配管接続口111側の開口127と消費側配管接続口112側の開口128を連通する場合は、ガスの使用状態である。次に、閉止131の回転により、図8の(b)のように、供給側の開口127及び消費側の開口128とガス点検口113側の開口129とを主流路132で連通する場合は、ガスの使用状態でガス圧を測定できるのに加えて、入口側、出口側とも気密試験を行うことができる。 【0023】又、図9の(c)に示す状態では、閉止131の回転により、ガス点検口113側の開口129が主流路132を経て、消費側の開口128に連通する。この状態では、出口側の気密試験のみを行うことができる。更に、図9の(d)の状態では、閉止131の回転により、ガス点検口113側の開口129が主流路132を経て、供給側の開口127に連通する。この状態では、入口側の気密試験のみを行うことができる。 【0024】この実施形態の多機能ガス栓100は、図1及び図2に示した多機能ガス栓10のドレン溜口15を無くし、且つ供給側配管接続口11と消費側配管接続口12が同軸上となるように変更したものとほぼ同等となる。この多機能ガス栓100の閉止131は主流路132のみを有するものであるが、図1及び図2に示すような主流路と副流路を有するものに変更しても構わない。勿論、この場合は、流路の形状を若干変更する必要がある。 【0025】この多機能ガス栓100は、図10に示すように、戸別供給(LPガスボンベのガス配管)の場合の自動切替圧力調整器210とガスメータ240との間、ガスメータ240と給湯器261や風呂釜262等の消費機器との間等に設置される。又、図11に示すように、集団供給(都市ガスの配管)の場合のガス本管270とガスメータ240との間、ガスメータ240の出力側の土中ガス管271と給湯器261や風呂釜262等の消費機器との間等に設置される。 【0026】 【発明の効果】本発明の多機能ガス栓は、以上説明したように構成されるため、三方弁を操作することで、通常のガス消費側のガス圧検査は勿論のこと、ガス供給側のガス圧検査、ガス使用中での圧力測定、供給側及び消費側の気密試験、自動切替圧力調整器の出口のガス圧測定、自動切替圧力調整器の弁漏洩の検査の各種検査を行うことができる。 【0027】又、ガス供給設備の部品点数の削減により、設置作業を簡素化することができる上に、設備を設置するのに必要な高さ寸法を短くすることができ、設置スペースの節約が可能となる。更に、三方弁を手動操作するダイヤルに三方弁内部の流路状態を表す流路図を設けることで、三方弁の内部流路状態が現在どのようになっているかを容易に確認することができるだけでなく、ダイヤルを希望の流路状態に容易に確かめながら操作することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000161921 【氏名又は名称】京都石油瓦斯株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)4月21日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】中村 茂信
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| 【公開番号】 |
特開平11−304013 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)11月5日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−110305 |
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